JP4729799B2 - 便器洗浄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、便器への使用者の接近を検知した時に検知信号を出力する人体検知センサと、所定の操作により便器への洗浄水供給量を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、検知信号および洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄水の供給量および/またはタイミングを指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、制御信号に基づいて便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段とを備えた便器洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の便器洗浄装置として、例えば特許第2805126号に見られるものを詳述すると、以下の通りである。
この便器洗浄装置は、便器への使用者の接近を検知した時に検知信号を出力する人体検知センサと、検知信号に基づいて便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、所定の操作により便器への洗浄水の供給を停止させるための操作手段とを備えているため、使用者を検知しても使用者が操作手段を操作すれば、洗浄水は便器内に供給されない。このため、便器の清掃時に洗浄水の供給を停止しておくことができるので、洗剤が流されたり、度々洗浄水が供給されて水道水が浪費されることを防止できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
便器の清掃では、便器を清掃しやすくするためにスポンジやブラシ等で磨く前に便器に洗浄水を供給させる。また、スポンジやブラシ等で磨いた後に、便器に洗浄水を供給して濯ぎを行なう。
従来の便器洗浄装置での清掃は、まず便器に洗浄水を供給させた後、操作手段によって洗浄水の供給を停止させてからスポンジやブラシ等で磨き、再度便器に洗浄水を供給させて濯ぎするため、洗浄水供給の操作の手間がかかるという問題があった。また、少ない洗浄水量を継続的に供給させつつ清掃することもできなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、操作手段による洗浄水の停止前後に発生する洗浄水供給の操作の手間を無くすとともに、少ない洗浄水量を継続的に供給することもできる便器洗浄装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、便器への使用者の接近を検知した時に検知信号を出力する人体検知センサと、所定の操作により便器への洗浄水供給量を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、検知信号および洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄水の供給量および/またはタイミングを指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、制御信号に基づいて便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段とを備え、洗浄制御手段は、洗浄指示信号に基づく便器への洗浄水供給量に変更があったとき、洗浄水供給手段へ所定の洗浄水の供給を指示することを特徴とする。
【0005】
そして、請求項2記載の発明は、洗浄制御手段が、洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄水供給量が変更された後、所定時間が経過すると変更前の洗浄水供給量に自動的に復帰することを特徴とする。
【0006】
そして、請求項3記載の発明は、洗浄制御手段が、洗浄水供給量が自動的に復帰するときに、洗浄水供給手段へ所定の洗浄水の供給を指示することを特徴とする。
【0007】
そして、請求項4記載の発明は、洗浄指示信号に基づく便器への洗浄水供給量が、所定量から零へ変更されることを特徴とする。
【0008】
そして、請求項5記載の発明は、洗浄指示信号に基づく便器への洗浄水供給量が、所定量から所定量より少ない量へ変更されることを特徴とする。
【0009】
そして、請求項6記載の発明は、洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄水供給量が変更されている場合、使用者に便器への洗浄水供給量が変更されていることを報知する報知手段を設けたことを特徴とする。
【0010】
そして、請求項7記載の発明は、報知手段が発光手段であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項8記載の発明は、操作手段が、使用者が触れることによって操作する接触式操作手段と、使用者が触れずとも操作可能な非接触式操作手段の複数から構成されること特徴とする。
【0012】
そして、請求項9記載の発明は、便器への洗浄供給量の変更が、前記接触式操作手段、または非接触式操作手段、または前記接触式操作手段と前記非接触式操作手段の両方のいずれかに選択できることを特徴とする。
【0013】
そして、請求項10記載の発明は、便器への洗浄供給量の変更が、前記接触式操作手段のみによって行われることを特徴とする。
【0014】
【作用及び発明の効果】
上記の目的を達成するために、本発明は、所定の第1の操作により便器への洗浄モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、制御信号に基づいて便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、を備えた便器洗浄装置であって、操作手段は、所定の第2の操作がなされたとき、掃除モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄水指示信号を出力し、洗浄制御手段は、その洗浄水指示信号に基づいて便器への掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力し、洗浄水供給手段は、この制御信号に基づいて便器へ掃除モードのための洗浄水を供給し、便器への掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間は、便器への洗浄モードのためのリム洗浄水より少量の小流量リム洗浄の洗浄水が掃除モード用に予め設定された時間だけ継続して供給されるよう設定されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、操作手段の所定の第2の掃除モードの操作により、洗浄モードのための操作を繰り返すことなく、便器への掃除モードのための洗浄水を効果的に供給することが出来る。さらに、便器への洗浄モードのためのリム洗浄水より少量の小流量リム洗浄の洗浄水が掃除モード用に予め設定された時間継続して供給されるので、便器の掃除がしやすくなるとともに洗浄水の節約が可能となる。
また、上記の目的を達成するために、本発明は、所定の第1の操作により便器への洗浄モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、制御信号に基づいて便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、を備えた便器洗浄装置であって、操作手段は、所定の第2の操作がなされたとき、掃除モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄水指示信号を出力し、洗浄制御手段は、その洗浄水指示信号に基づいて便器への前記掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力し、洗浄水供給手段は、この制御信号に基づいて便器へ前記掃除モードのための洗浄水を供給し、便器への掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間は、第1の洗浄水の供給を実行し、掃除モード用に予め設定された時間の経過後、第1の洗浄水の供給量より大である第2の洗浄水の供給を行うよう設定されることを特徴としている。
このように構成された本発明においては、洗浄水が一度供給された後、掃除モード用に予め設定された時間をおいて再び洗浄水が供給されるので、より効果的に、便器を掃除するために操作手段を何度も操作する手間を無くして、便器の掃除をしやすくすることが出来る。さらに、第1の洗浄水が供給された後、掃除モード用に予め設定された時間おいて掃除により便器に付着した汚れ等を、供給量が大である洗浄水で、より確実に流い落とすことが出来る。
【0021】
また、本発明において、好ましくは、操作手段が、使用者が触れることによって操作する接触式操作手段と、使用者が触れずとも操作可能な非接触式操作手段の複数から構成されるため、使用者が操作手段に触れずとも便器への洗浄水を供給でき衛生的である。
【0023】
また、本発明において、好ましくは、操作手段の所定の掃除モードの操作が、接触式操作手段のみによって行われるため、使用者が無意識に非接触式操作手段に近接しても掃除モードによる洗浄水の供給が行なわれず、無駄な洗浄の回避可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
図1は本実施例にかかる水洗便器10を示す斜視図である。水洗便器10は、便器本体20と別体の洗浄水タンクを備えない、いわゆる水道直結型であり、リム洗浄およびジェット洗浄を行なうタイプである。また、水洗便器10は、その上部が低く抑えられたシンプルなデザインとなったローシルエットタイプである。図2は水洗便器10の縦方向断面図、図3は便器本体20などを示す断面図である。図2に示すように、水洗便器10は、便座12および便蓋14を載置した陶器製の便器本体20と、便器本体20と一体に形成したトラップ排水管30と、トラップ排水管30に接続された樹脂製の排水ソケット50と、便器本体20の後部に収納されたバルブユニット60とを備えている。
【0025】
次に、水洗便器10の各部の構成について説明する。水洗便器10は、図3に示すように陶器製の便器本体20にボウル部22を備えている。このボウル部22の周壁は、水洗便器10の非洗浄時でも溜水RWと接する覆水面22aと、水洗便器10の非洗浄時には溜水RWと接しない露出面22bから形成されている。
【0026】
また、ボウル部22の底部には、汚物落し込み凹部23が形成され、この奥壁部にトラップ排水管30の入口31を開設している。また、図2に示すように、汚物落し込み凹部23の前壁部には、トラップ排水管30の入口31に臨ませてジェットノズル25が対向して配置されている。ジェットノズル25には、バルブユニット60に接続されたジェット用連結管27が接続されている。このジェット用連結管27にバルブユニット60を通じて洗浄水が供給されると、洗浄水は、ジェットノズル25から吐水され、ボウル部22の汚物をトラップ排水管30へ排出してボウル部22を洗浄する、いわゆるジェット洗浄が実施される。
【0027】
図3に示すように、ボウル部22の上開口周縁には、洗浄水をボウル部22の内壁面に沿って吐水するためのリム通水路28が設けられている。リム通水路28の上流側は、リム用連結管(図示省略)を介してバルブユニット60に接続され、また、リム通水路28の下部には、複数個のリム水出孔28aが形成されている。このリム用連結管29にバルブユニット60を通じて洗浄水が供給されると、洗浄水は、複数のリム水出孔28aから吐水され、ボウル部22の内壁面を洗浄するいわゆるリム洗浄が実施される。
【0028】
また、トラップ排水管30は、前述のようにその入口31がボウル部22の底部分に設けた汚物落し込み凹部23に開口されており、この入口31からボウル部22の裏面に沿って便器本体20の後方に向かって斜め上向きに延びる上昇路32と、上昇路32上端から下方に向かってほぼ垂直に延びる下降路33とを備えている。下降路33は、便器設置個所において床面から立ち上げ設置された排水管Poに排水ソケット50を介して接続される。
【0029】
図2に戻り、便器本体20の後部には、カバー41により閉じられた収納室40が一体的に設けられている。収納室40には、バルブユニット60や電子制御回路80が収納されている。図4はカバー41を外した状態における便器本体20の平面図である。バルブユニット60は、ボウル部22内にリム洗浄およびジェット洗浄を行なうための洗浄水の供給を制御する弁機構であり、図5に示す給水系統となっている。
【0030】
バルブユニット60は、図5に示す如く、トイレ室に施工されている給水源である水道管PwにニップルPnを介して接続されており、ニップルPnに接続される止水機能付き分岐接続管61と、止水栓62と、定流量弁63と、開閉弁64と、切替弁70と、切替弁70から分岐したバキュームブレーカ78Aおよびバキュームブレーカ78Bとを備えている。止水機能付き分岐接続管61は、ニップルPnと流入口61aが接続され、一方の流出口61bは止水栓62に接続され、他方の流出口61cは温水洗浄便座に洗浄水を供給する便座側給水管に接続可能になっている。このように、分岐接続管61は、ボウル部22への洗浄水の供給のほかに水洗便器10の内側スペースを有効に利用して配管接続を行なうことにより、温水洗浄便座側への配管接続を容易にしている。定流量弁63は、給水源の圧力に関係なく定流量弁63を通過する洗浄水の流量を一定に保ち、開閉弁64は、電子制御回路80により洗浄開始または止水の制御信号を受けて開弁または閉弁し、切替弁70は、電子制御回路80により出力される制御信号を受けて、洗浄水の吐水先をリム側ポート70aまたはジェット側ポート70bへ切り替える。バキュームブレーカ78Aおよびバキュームブレーカ78Bは、リム用連結管29を介してリム通水路28およびジェット用連結管27を介してジェットノズル25にそれぞれ接続されており、リム側ポート70aあるいはジェット用連結管27に負圧が発生すると、それぞれに大気導入を図り、いわゆる負圧破壊を実施する。
【0031】
上記水洗便器10において、水道管Pwに直結されるバルブユニット60および電子制御回路80は、ボウル部22と一体の便器本体20の収納室40に収納されているので、バルブユニット60を別体に設置する場合と比べて、便器本体20の周囲やトイレ室の壁面に、バルブユニット60を設置するためのスペースが不要となるうえに、水洗便器10自体もコンパクトにすることができる。さらに、このようにバルブユニット60の便器本体20への組み込み作業は、工場の出荷の際に予め行なうことができ、よって、梱包作業や搬送作業が容易になるだけでなく、バルブユニット60を水洗便器10と別体にトイレ室に施工する必要がなく、施工作業性にも優れている。
【0032】
図6はバルブユニット60を駆動制御するための電子制御回路80を示すブロック図である。電子制御回路80は、マイクロコンピュータからなる中央制御部80aを備えており、その入力端子に、ディップスイッチDSW、操作スイッチ91、2台のリモートコントローラ92,92、人体検知センサ100などが接続されており、また、出力端子に、バルブユニット60を駆動するバルブユニット駆動部82が接続されている。
【0033】
上記中央制御部80aは、演算処理部と、記憶部と、入/出力部とを備えている。記憶部は、制御プログラムおよび処理に必要なデータなどを記憶している。記憶部に記憶されるデータとしては、例えばディップスイッチDSWで設定されるデータや、洗浄行程のシーケンスを示すプログラムがある。なお、これらのデータやプログラムについては後述する。
【0034】
また、電子制御回路80には、外部の商用電源からDC変換器83を介して、24Vがバルブユニット駆動部82に給電され、5Vが中央制御部80aに給電されている。この電子制御回路80への給電は、端子台93にコネクタを接続することにより行なう。端子台93は、複数のコネクタをワンタッチの差込みで接続可能なものであり、電子制御回路80への給電のためのコネクタの他に、他の電気機器に接続される予備のコネクタを備えている。予備のコネクタは、たとえば、温水洗浄便座などへの給電のために利用することができ、これにより、温水洗浄便座に別途、外周りからの配線を省略し配線を容易にすることができる。
【0035】
次に、バルブユニット60を駆動して洗浄開始を起動する手段として、操作スイッチ91、リモートコントローラ92および人体検知センサ100について説明する。
【0036】
図1に示すように、操作スイッチ91は、便器本体20の上側部に突設された操作部90に支持されている。すなわち、操作部90は、便器本体20の側部から突設された保持体90aを備え、この保持体90aに操作スイッチ91が操作面を上面にしかつ前方が低くなるよう傾斜をもたせて保持されている。操作スイッチ91は、点灯・点滅表示可能なランプを内蔵している。また、この操作部90の上面およびその周囲は、耐熱性樹脂により形成されており、たばこの火などで損傷しないように保護機能を付加している。
【0037】
図6に戻り、リモートコントローラ92、92は、水洗便器10の使用者がリモートコントローラ92、92に手を近づけたり近接したりすると、その旨を出力する発光素子と受光素子とから構成された赤外線反射型のセンサを内蔵している。このような構成とすることで、使用者はリモートコントローラ92、92に手を触れずに水洗便器10を洗浄させることも可能になるので、衛生的である。
さらに、リモートコントローラ92、92は、水洗便器10の両側のトイレ室側壁にそれぞれ取り付けられており、壁内を配線されて電子制御回路80とワイヤで接続されている。このようにリモートコントローラ92,92を複数箇所に設置することにより、お年寄りや体の不自由な方でも操作を容易にすることができる。また、リモートコントローラ92,92をワイヤで接続することにより電池式のような電池切れによる操作不能を防止できる。
【0038】
さらに、図1に示すように、人体検知センサ100は、便器本体20の正面の左右対称中心から、左方向へ離れた位置に装着されている。人体検知センサ100は、発光素子と受光素子とから構成された赤外線反射型のセンサであり、つまり水洗便器10の使用者が用便のために近接したり便座12に着座したりする場合に、その旨を出力することにより人体を検知するセンサである。
【0039】
これらの操作スイッチ91などの洗浄起動手段は、入/出力部を介して演算処理部に入力されて、ここで演算処理されて制御信号をバルブユニット駆動部82などに送ることにより、バルブユニット60を制御する。
【0040】
また、図6に示すディップスイッチDSWは、4ビットのスイッチから構成されている。図7はディップスイッチDSWにより設定される設定値を説明する説明図である。ディップスイッチDSWは、自動洗浄や、洗浄パターンや流量などを調節するためのものである。1番目の1ビットで自動洗浄の有無を設定し、2番目の1ビットで大洗浄/小洗浄の切替時間を120秒と90秒とに選択設定できるスイッチである。自動洗浄の設定は、人体検知センサ100からの検知信号に基づいて洗浄開始を実行するか否かの設定である。大洗浄/小洗浄の切替時間の設定は、人体検知センサ100が人体を検知してから、大洗浄か小洗浄かを判別するための設定であり、つまり、120秒以上経過したときに大洗浄と判定するか、90秒以上経過したときに大洗浄と判定するかの判定時間の設定である。
【0041】
また、3番目および4番目の2ビット分の組み合わせにより、4組の大洗浄と小洗浄との洗浄水量を設定している。すなわち、大洗浄8リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄6リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄10リットル/小洗浄6リットルと、大洗浄8リットル/小洗浄8リットルの4組の洗浄パターンを設定可能になっている。
【0042】
次に、水洗便器10における洗浄行程の一連の動作について図8とともに説明する。図8は洗浄行程を説明するタイミングチャートである。
【0043】
いま、電子制御回路80の中央制御部80aが、人体検知センサ100などの検知信号に基づいて、便器洗浄の開始条件が成立したと判定すると、開閉弁64を開き、さらに切替弁70に洗浄水の供給先をリム用連結管29に切り替えるように指令する。これにより、開閉弁64を通過した洗浄水はリム用連結管29を経てリム通水路28に導かれ、前リム洗浄が開始される。つまり、供給洗浄水は、リム通水路28のリム水出孔28aからボウル部22の内壁面に沿って吐水され、ボウル部22の内壁面を洗浄する。このとき、図8の実線で示すように、洗浄水量は、時点t0から時点t1で表わされる。
【0044】
上記前リム洗浄の終了後に、中央制御部80aは、切替弁70により洗浄水の供給先をジェット用連結管27に切り替える。これにより、開閉弁64を通過した洗浄水は、ジェット用連結管27を経てジェットノズル25に送られ、このジェットノズル25から吐出される。このようなジェット洗浄により、以下のようにして汚物が排出される。すなわち、図2に示すように、ジェットノズル25は、トラップ排水管30の入口31に向けて配設されている。このため、上記のように切替弁70により洗浄水の供給先がジェット用連結管27に切り替えられると、ジェットノズル25からは、一次側の圧力(水道水の給水圧)とほぼ同等の高い水圧で洗浄水が高速に流れ出る。これにより、上昇路32の水位が上昇し、上昇路32から下降路33にかけての屈曲した部分が満水状態になると、この洗浄水とボウル部22の溜水との間の圧力差により下方向への引き込み力が生じる。この引き込み力により、上昇路32内に充満した洗浄水並びにボウル部22内の洗浄水が、汚物とともに一気に排水ソケット50を通じて排水管Poに導かれる。こうしてサイホン作用が誘発され、ボウル部22内の洗浄水(汚水)および汚物は、速やかに排水通路を通じて外部へ排出される。このとき、図8の実線で示すように、洗浄水量は、時点t1から時点t2で表わされる。
【0045】
上記ジェット洗浄の終了後に、中央制御部80aは、切替弁70により洗浄水の供給先をリム用連結管29に再度切り替える。これにより、洗浄水は再びリム通水路28に導かれ、後リム洗浄が開始される。このとき、リム水出孔28aから流れ出た洗浄水は、ボウル部22に溜水として溜置かれ、次の洗浄のために待機する。このとき、図8の実線で示すように、洗浄水量は、時点t2から時点t3で表わされる。
【0046】
図8に説明した洗浄行程における通水時間は、水洗便器10の設置個所、使用者の好みや、法律や条例などにより適宜変更を求められる場合がある。例えば、マンションなどのように、洗浄水量を多く必要とする場合、条例により洗浄水量が10リットル以上必要とする場合や8リットル以下とする場合、大洗浄と小洗浄とで洗浄水量を変更して節水化を図りたい場合などがある。こうした設定作業は、図7のディップスイッチDSWの3番目および4番目の2ビットの設定値を切り替えることにより行なう。この場合において、節水化を図るときに、図8の1点鎖線Ws2で示すように、標準モード(実線で示すWs1)から、単に洗浄水量を低下するのではなく、大洗浄の場合にジェット洗浄の時間を時点t2から時点t2aへ変更することで長くして汚物の排出を優先した節水モードをとることができる。また、波線Ws3で示す小洗浄の場合のようにジェット洗浄の時間を時点t2から時点t2bに変更することで短くして後リム洗浄、つまり封水を優先するモードをとることができる。これにより、汚物を流すのに必要な洗浄水量の適切な条件を維持しつつ洗浄水量を調節し、節水化を実現することができる。
【0047】
図9は人体検知センサ100を縦方向に切断した断面図である。図9において、人体検知センサ100は、検知部111と、この検知部111を便器本体に組み付けるための取付体112とを備えている。検知部111は、ケーシング111a内に、発光素子111bと、受光素子111cとを内蔵し、ハーネス111dで給電および信号出力をしている。このケーシング111aの前面には、パッキン114が装着され、このパッキン114の凹所114aにガラス板115が保持されている。ガラス板115は、タバコの火などからの損傷を防止するための耐熱ガラスから形成されている。ケーシング111aの外周フランジは、タッピンネジ117により化粧プレート116に固定されている。化粧プレート116は、開口116aを有し、この開口116aの内側にガラス板115を密着した状態で保持している。
【0048】
図10は人体検知センサ100の組付前の状態を示す断面図である。図10において、取付体112は、便器本体の裏面側に配置される固定プレート119と、便器本体の表面側に配置される固定プレート120を備えている。固定プレート119は、取付穴119aを有し、その取付穴119aに向けて湾曲した弾性係止片119bが突設している。弾性係止片119bは、ケーシング111aの外壁を挟持するものである。また、固定プレート120は、ケーシング111aを挿入するための開口120aを有し、その上下端の脚部120bでネジ121により固定プレート119に所定間隔を保った状態で固定されている。また、固定プレート120の両面には、防水パッキン118a,118bが装着されている。防水パッキン118aは、便器本体に、防水パッキン118bは、化粧プレート116との間をシールしている。
【0049】
上記人体検知センサ100によれば、化粧プレート116が便器本体の外壁に対してシールした状態にて、発光素子111bおよび受光素子111cをカバーするので、便器本体の周囲のように水が付着しやすい箇所に対して発光素子111bおよび受光素子111cをシールして故障を防止することができる。また、ガラス板115が発光素子111bおよび受光素子111cを覆っているので、便器本体と比べて機械的強度の小さい部分を保護して、その損傷を防止することができる。
【0050】
図11は人体検知センサ100を取り付けた状態を便器本体の内側から見た説明図である。図11において、検知部111は、ハーネス111dおよび中継ハーネスCdを介して電子制御部ECUへ接続されている。すなわち、便器本体の内側袴部に、固定用マジックテープTp1を3カ所(図示では1カ所)貼り付け、さらに、中継ハーネスCdを固定用マジックテープTp2で挟んで固定する。その後、検知部111のハーネス111dをコネクタCn1で中継ハーネスCdに接続する。これにより、検知部111が電子制御部ECUに接続される。
【0051】
図12は人体検知センサ100による検知領域を説明する説明図である。図12において、便器本体の正面には、ドアDrが取り付けられており、2点鎖線に示すように開閉する。一方、便器本体に取り付けられた人体検知センサ100は、その発光素子111bの半値角θが30゜であり、人が便座に座った場合や小便のために人が水洗便器の前に立った場合に、その左足FRの付近を検知するように検知領域DAが設定されている。
【0052】
次に便器本体に配置された人体検知センサ100の検知動作について図13を用いて概略する。図13は人体検知センサ100による検知信号を示すタイミングチャートであり、縦軸に受光素子111cからの信号レベルVsを示す。時点t0から時点t1までトイレ室内は無人であり、時点t1にてドアが開き、時点t2から人が着座とし、このとき、信号レベルVsは、VGL→Vs1→Vs2であると仮定する。この場合において、信号レベルVsは、VGLをバックグランドレベルとすると、その偏差ΔVsは、時点t1から時点t2がΔVs1(=Vs1−VGL)であり、時点t2を越えると、ΔVs2(=Vs2−VGL)となる。そして、ΔVsが閾値Avと比較され、これを越えたときに、人体検知と判定される。すなわち、ΔVs1では、閾値Avを越えないので、人体検知と判定されないが、ΔVs2が閾値Avを越えると、人体検知と判定される。
【0053】
次に、水洗便器の洗浄動作処理について説明する。図14は洗浄動作処理を説明するフローチャートである。本処理は、1秒ごとに繰り返し処理にて実行される。まず、ステップS100にて、人体検知センサ100に基づいて洗浄動作を開始する条件が成立しているか否かの判定が実行される。この処理は、図15に示す他のルーチンにより実行され、条件が成立していると、フラグFswが1にセットされる。この処理については後述する。ステップS100にて、洗浄動作の開始条件が成立していると判定された場合には、ステップS120からステップS140までの処理にて、洗浄動作が実行される。
【0054】
すなわち、ステップS120、ステップS122、ステップS124にて、洗浄タイマTWSのセット、禁止タイマTPHのセットおよび掃除タイマTCLのリセットがそれぞれ実行される。続くステップS126にて、オンタイマTONが所定時間(120秒)以上であるかの判定が実行される。ここで、オンタイマTONは、図15で示すルーチンにて人体検知センサ100が人体を検知していたオン時間を計測するタイマである。このオンタイマTONが所定時間(120秒)以上の場合にはステップS130にて大洗浄が実行され、一方、所定時間未満の場合にはステップS132にて小洗浄が実行される。すなわち、人体検知センサ100の検知時間の長短により大洗浄または小洗浄のいずれかが選択される。大洗浄および小洗浄の処理動作は、予め定められたシーケンスに基づき、前リム洗浄、ジェット洗浄、さらに、後リム洗浄が実行される。
【0055】
続くステップS134にて、洗浄タイマTWSが減算されて、さらにステップS136にて、洗浄の終了条件を満たしているか否かが判定される。ここで、洗浄の終了条件は、後リム洗浄が終了したか否かにより判定される。そして、ステップS136にて洗浄動作が終了したと判定されたとき、フラグFWSがリセットされるとともに(ステップS137)、オンタイマTONおよびオフタイマTOFFがそれぞれリセットされる(ステップS138、ステップS140)。
【0056】
ここで、図15に示す洗浄動作の開始条件のルーチンについて説明する。まず、ステップS101にて、人体検知センサ100から検知信号Vsが読み込まれ、続くステップS102にて、人体検知センサ100のグランドレベルVGLと検知信号Vsとの差、つまり信号レベルΔVsが演算され、その後、ステップS103にて、信号レベルΔVsが所定値Avを越えたか否かが判定される。ステップS103にて、肯定判定、つまり人体の検知と判定した場合には、ステップS104へ進み、オンタイマTONがインクリメントされ、さらにステップS106にてオフタイマTOFFがリセットされる。そして、繰り返し処理にて、人体検知センサ100からの検知信号がある間、オンタイマTONのインクリメントが継続される。
【0057】
一方、ステップS103にて人体を検知していないと判定された場合には、ステップS108へ進み、オフタイマTOFFが所定値(3秒)以下であるかが判定される。ステップS108にて、オフタイマTOFFが3秒以下であると判定されると、ステップS110へ進み、オンタイマTONが1だけインクリメントされるとともに、ステップS112にて、オフタイマTOFFがインクリメントされる。すなわち、人体検知センサ100が人体を検知した後に、わずかな時間、人体が検知されない場合、たとえば、便座上の座り直しの場合を用便の終了と判定しないために、オフタイマTOFFの処理が実行される。
【0058】
そして、ステップS108にて、オフタイマTOFFが3秒以上であると判定されると、ステップS114にて、フラグFWSにて洗浄中であるか否かが判定され、さらにステップS116にてオンタイマTONが0でない場合、つまり人体の検知があった場合には、ステップS118へ進み、フラグFWS、つまり人体検知したことを意味するフラグをセットする。
【0059】
図14に戻り、ステップS100にて、人体検知条件を満たしていないと判定された場合には、ステップS142へ進み、禁止時間中か否かが判定される。禁止時間(1秒)以内であると判定されると、ステップS144で禁止タイマTPHが減算される。禁止タイマTPHは、洗浄動作を禁止するためのタイマである。すなわち、洗浄処理が開始されてから、禁止時間にあるときには、洗浄動作を実行しないで、重複した洗浄動作処理を繰り返すのを防止している。
【0060】
ステップS142にて禁止時間中でないと判定されると、ステップS146にて、操作スイッチが押し下げられたか否かが判定され、肯定判定されると、ステップS120へ進み、洗浄動作が実行される。すなわち、人体検知センサ100により人体検知がされていない場合であっても、人の操作による操作スイッチの押し下げが優先されて、洗浄動作が実行される。
【0061】
ステップS146にて操作スイッチが押されていないと判定されると、ステップS148にて、洗浄動作中か否かが判定され、洗浄動作中であると判定された場合には、ステップS134へ進み、洗浄動作が終了条件を満たすまで継続される。一方、ステップS148にて洗浄動作中でないと判定された場合には、ステップS150の掃除処理へ移行する。
【0062】
図16はステップS150の掃除処理を説明するフローチャートである。図16において、ステップS151からステップS166までの処理は、水洗便器やトイレ室の掃除のための処理、つまり、人が用便のために使用していないにもかかわらず、人体検知センサ100の検知信号に基づいて便器洗浄が実行されるのを防止するための処理である。
【0063】
ステップS151にて、掃除スイッチがオン操作されたか否かの判定が実行される。掃除スイッチのオン操作の判定は、たとえば、操作スイッチが3秒以上オンされたことを条件とする。ステップS151にて、掃除スイッチがオンされたと判定された場合に、掃除モードフラグFclがセットされ、ステップS152に移行し、前リム洗浄が実行される。前リム洗浄は、リム水路から洗浄水を吐出させることにより、ボウル部の表面を濡らして清掃を容易にする。次にステップS153へ進み、ランプが点滅を開始し、続くステップS154にて、掃除タイマTCLがセットされる。掃除タイマTCLは、便器の清掃などに要する時間を予め設定して、その時間だけ便器洗浄の動作を停止するタイマである。
【0064】
次にステップS156にて、掃除モードであるか否かの判定が実行される。このステップS156では、ステップS151にて掃除モードであるフラグがセットされているから、ステップS157へ移行する。ステップS157では、掃除スイッチがオフ操作されたか否かの判定が実行される。掃除スイッチのオフ操作の判定は、たとえば、操作スイッチが押されたことを条件とする。ステップS157にて、掃除スイッチがオフされたと判定された場合には、ステップS162に移行してランプの点滅を終了し、続いてステップS164に移行して大洗浄が行われる。大洗浄は、ボウル内に残っている洗剤や汚れなどを排出するための濯ぎである。その後、ステップS166にて掃除モードフラグFclをリセットし、掃除モードを終了する。
【0065】
ステップS157にて、掃除スイッチがオフされなかったと判定された場合には、ステップS158に移行する。ステップS158では、掃除タイマTCLを減算し、続くステップS160にて、掃除モードが終了した否かが判定される。掃除モードの終了は、掃除タイマTCLの設定時間が経過したかにより判定される。ステップS160にて、掃除モードが終了していないと判定された場合には、ステップS101からステップS118の人体検知処理を経ないで、最初の処理に戻す。そして、繰り返し処理にて、ステップS150、ステップS156を経てステップS158で減算しつつステップS160で掃除モードが終了したと判定された場合には、ステップS162に移行してランプの点滅を終了し、続いてステップS164に移行して大洗浄が行われる。その後、ステップS166にて掃除モードフラグFclをリセットし、掃除モードを終了する。
【0066】
このように、掃除モードが設定された場合に、掃除する人を検知しないように人体検知処理を行わないので、無駄な洗浄動作を回避している。
【0067】
なお、掃除モードが設定された場合、掃除スイッチのオフの指令以外は受け付けない。すなわち、リモートコントローラ92、92に掃除する人が近接しても便器洗浄は行なわれないので、無駄な洗浄が回避される。
そして、洗浄指示信号に基づいて便器への洗浄水供給量が変更されている場合、使用者に便器への洗浄水供給量が変更されていることを報知する報知手段を設けたことにより、使用者に便器が通常の洗浄が行われない状態であることを認知させることが可能となる。また、報知手段がランプのような発光手段であるため、使用者に比較的暗いトイレ内でも容易に認知させることが可能となる。また発光を点滅させることで、より認知させやすくすることも可能である。
【0068】
図17はステップS150の掃除処理の他の実施例を説明するフローチャートである。図17において、ステップS171からステップS186までの処理は、水洗便器の掃除のための処理、つまり、人体検知センサ100の検知信号にかかわらずリム洗浄を継続するための処理である。
【0069】
ステップS171にて、掃除スイッチがオン操作されたか否かの判定が実行される。掃除スイッチのオン操作の判定は、たとえば、操作スイッチが3秒以上オンされたことを条件とする。ステップS171にて、掃除スイッチがオンされたと判定された場合に、掃除モードフラグFclがセットされ、ステップS172に移行し、小流量リム洗浄が開始される。ここで、少流量リム洗浄とは、開閉弁64の開度を前リム洗浄および後リム洗浄のときよりも小さい開度で開弁し、リムに流入する流量を抑えたリム洗浄である。次にステップS173へ進み、ランプが点滅を開始し、続くステップS174にて、掃除タイマTCLがセットされる。掃除タイマTCLは、便器の清掃などに要する時間を予め設定して、その時間だけ便器洗浄の動作を停止するタイマである。
【0070】
次にステップS176にて、掃除モードであるか否かの判定が実行される。このステップS176では、ステップS171にて掃除モードであるフラグがセットされているから、ステップS177へ移行する。ステップS177では、掃除スイッチがオフ操作されたか否かの判定が実行される。掃除スイッチのオフ操作の判定は、たとえば、操作スイッチが押されたことを条件とする。ステップS177にて、掃除スイッチがオフされたと判定された場合には、ステップS182に移行してランプの点滅を終了し、続いてステップ183にて小流量リム洗浄を終了する。次に、ステップS184に移行して大洗浄が行われる。大洗浄は、ボウル内に残っている洗剤や汚れなどを排出するための濯ぎである。その後、ステップS186にて掃除モードフラグFclをリセットし、掃除モードを終了する。
【0071】
ステップS177にて、掃除スイッチがオフされなかったと判定された場合には、ステップS178に移行する。ステップS178では、掃除タイマTCLを減算し、続くステップS180にて、掃除モードが終了した否かが判定される。掃除モードの終了は、掃除タイマTCLの設定時間が経過したかにより判定される。ステップS180にて、掃除モードが終了していないと判定された場合には、ステップS101からステップS118の人体検知処理を経ないで、最初の処理に戻す。そして、繰り返し処理にて、ステップS150、ステップS176を経てステップS178で減算しつつステップS180で掃除モードが終了したと判定された場合には、ステップS182に移行してランプの点滅を終了し、続いてステップ183にてリム洗浄を終了する。次に、ステップS184に移行して大洗浄が行われる。その後、ステップS186にて掃除モードフラグFclをリセットし、掃除モードを終了する。
【0072】
このような掃除モードが設定された場合には、人体検知センサ100の検知信号にかかわらず少流量リム洗浄を継続するため、清掃がしやすくなるとともに、比較的に洗浄水の節約が可能となる。
【0073】
また、図14のステップS146にて、人体検知センサ100が人体を検知していない場合であっても、操作スイッチ91による操作開始の指令により洗浄動作を開始するように構成したので、人が自動洗浄であると認識しておらず、洗浄動作が行われないと認識した場合であっても、人の動作が優先するから、違和感を生じない。
【0074】
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能である。例えば、水道直結型の水洗便器に限定されずタンク式の水洗便器や小便器に採用される便器洗浄装置であっても良く、また人体検知センサとしては、透過型や超音波型、焦電型、また報知手段としては、文字や図形を液晶などにより表示する表示手段や音響手段のような変形も可能である。
【0075】
また、リモートコントローラ92、92のいずれか一方もしくは両方に、使用者が触れることによって操作する接触式スイッチを内蔵させてもよい。この場合、掃除スイッチのオン操作およびオフ操作は、操作スイッチ91の操作に加えてリモートコントローラの接触式スイッチが押されたことを判定条件としてもよい。
【0076】
図18は、水洗便器の給水系統の他の実施例を説明するブロック図である。少流量リム洗浄は、本実施例では開閉弁64の開度を絞ることにより実施しているが、これに限定されず、図18に示すように定流量弁63を迂回する定流量弁63よりも少ない流量を一定に保つ定流量弁66を備えたバイパス流路65を設け、それらの一次側に流路をバイパス流路65側または定流量弁63側へ切替える切替弁71を設けた構成としてもよい。この構成によれば、流路を切替弁71によってバイパス流路65側へ切替えることで、少流量リム洗浄が可能となる。また、少流量リム洗浄の場合も定流量弁66を介しているので、給水源の圧力に影響されず安定した流量が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例にかかる水洗便器10を示す斜視図である。
【図2】水洗便器10の縦方向断面図である。
【図3】便器本体20などを示す断面図である。
【図4】カバーを外した状態における便器本体20の平面図である。
【図5】水洗便器の給水系統を説明するブロック図である。
【図6】バルブユニット60を駆動制御するための電子制御回路80を示すブロック図である。
【図7】図6のディップスイッチDSWにより設定される設定値を説明する説明図である。
【図8】洗浄行程を説明するタイミングチャートである。
【図9】人体検知センサ100を縦方向に切断した断面図である。
【図10】人体検知センサ100の組付前の状態を示す断面図である。
【図11】人体検知センサ100を取り付けた状態を便器本体の内側から見た説明図である。
【図12】人体検知センサ100による検知領域を説明する説明図である。
【図13】人体検知センサ100による検出信号を示すタイミングチャートである。
【図14】洗浄動作処理を説明するフローチャートである。
【図15】人体検知処理を説明するフローチャートである。
【図16】掃除処理を説明するフローチャートである。
【図17】掃除処理の他の実施例を説明するフローチャートである。
【図18】水洗便器の給水系統の他の実施例を説明するブロック図である。
【符号の説明】
10…水洗便器
12…便座
14…便蓋
20…便器本体
22…ボウル部
22a…覆水面
22b…露出面
23…凹部
25…ジェットノズル
27…ジェット用連結管
28…リム通水路
28a…リム水出孔
29…リム用連結管
30…トラップ排水管
31…入口
32…上昇路
33…下降路
40…収納室
41…カバー
50…排水ソケット
60…バルブユニット
61a…流入口
61b,61c…流出口
61…分岐接続管
62…止水栓
63,66…定流量弁
64…開閉弁
65…バイパス流路
70,71…切替弁
70a…リム側ポート
70b…ジェット側ポート
78A,78B…バキュームブレーカ
80…電子制御回路
80a…中央制御部
82…バルブユニット駆動部
83…DC変換器
90…操作部
90a…保持体
91…操作スイッチ
92…リモートコントローラ
93…端子台
100…人体検知センサ
100b…便器センサ固定穴
111…検出部
111a…ケーシング
111b…発光素子
111c…受光素子
111d…ハーネス
112…取付体
114…パッキン
114a…凹所
115…ガラス板
116…化粧プレート
116a…開口
117…タッピンネジ
118a,118b…防水パッキン
119…固定プレート
119a…取付穴
119b…弾性係止片
120…固定プレート
120a…開口
120b…脚部
121…ネジ
RW…溜水
Po…排水管
Pw…水道管
Pn…ニップル
DSW…ディップスイッチ
Cd…中継ハーネス
ECU…電子制御部
Tp1,Tp2…固定用マジックテープ
Cn1,Cn2…コネクタ
Dr…ドア

Claims (4)

  1. 所定の第1の操作により便器への洗浄モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、
    前記洗浄指示信号に基づいて前記便器への洗浄モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、
    前記制御信号に基づいて前記便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、を備えた便器洗浄装置であって、
    前記操作手段は、所定の第2の操作がなされたとき、掃除モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄水指示信号を出力し、前記洗浄制御手段は、その洗浄水指示信号に基づいて前記便器への前記掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力し、前記洗浄水供給手段は、この制御信号に基づいて前記便器へ前記掃除モードのための洗浄水を供給し、前記便器への前記掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間は、前記便器への洗浄モードのためのリム洗浄水より少量の小流量リム洗浄の洗浄水が前記掃除モード用に予め設定された時間だけ継続して供給されるよう設定されることを特徴とする便器洗浄装置。
  2. 所定の第1の操作により便器への洗浄モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄指示信号を出力する操作手段と、
    前記洗浄指示信号に基づいて前記便器への洗浄モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力する洗浄制御手段と、
    前記制御信号に基づいて前記便器へ洗浄水を供給する洗浄水供給手段と、を備えた便器洗浄装置であって、
    前記操作手段は、所定の第2の操作がなされたとき、掃除モードのための洗浄水の供給を指示するための洗浄水指示信号を出力し、前記洗浄制御手段は、その洗浄水指示信号に基づいて前記便器への前記掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間を指示するための制御信号を出力し、前記洗浄水供給手段は、この制御信号に基づいて前記便器へ前記掃除モードのための洗浄水を供給し、前記便器への前記掃除モードのための洗浄水の供給量および/または供給時間は、第1の洗浄水の供給を実行し、掃除モード用に予め設定された時間の経過後、前記第1の洗浄水の供給量より大である第2の洗浄水の供給を行うよう設定されることを特徴とする便器洗浄装置。
  3. 前記操作手段は、使用者が触れることによって操作する接触式操作手段と、使用者が触れずとも操作可能な非接触式操作手段の複数から構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の便器洗浄装置。
  4. 前記掃除モードのための前記所定の第2の操作は、前記接触式操作手段のみによって行われることを特徴とする請求項に記載の便器洗浄装置。
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