JP4094461B2 - 便器装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は便器装置に関し、詳しくは用便後の便器洗浄を行なう便器装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用便後に便器を洗浄する装置として、洗浄水タンクの側面等に設けた洗浄操作レバーを回転操作することでタンク底部に設けた洗浄弁を開弁させ、タンク内部の洗浄水を便器に向けて放出し、便器の洗浄を行なうようにした便器装置が広く用いられている。この種の洗浄装置は、通常、操作レバーを一方向に回転操作することで大量の洗浄水を放出させて便器の大洗浄を行ない、また逆方向に回転操作することで少量の洗浄水を放出させて便器の小洗浄を行なうようになっている。しかしながらこの種の洗浄装置の場合、いちいち操作レバーに手を触れて回転操作することが必要で面倒であるだけでなく、操作レバーに汚れが付き易い。このため、次の使用者が操作レバーに手を触れたときに手が汚れてしまうことがあり、必ずしも衛生的でない、といった問題があった。また、使用者が便器の使用後に操作レバーを操作し忘れると、便器の洗浄が行なわれず、次に便器を使用する人が快適に便器を使用できないといった問題もあった。
【0003】
この問題を解決するために、便器に人体検知センサを設け、これが人体を検知すると自動洗浄モードに入り、用便後にこの人体検知センサが人体を検知しなくなったときに、自動的に洗浄水を放出させて便器洗浄を行なうようにしたものも知られている(例えば、特許文献1参照)。このものでは、使用者は操作レバーに手を触れることなく便器洗浄を自動的に行なわせることができるので、衛生的であり便利である。なお、便器本体の使用を検知する人体検知センサとしては、静電容量センサやマイクロスイッチなどにより直接的に便座への人体の着座を検知する方式のものや、反射型の光電測距センサのように便器付近の人体の存在を投光により検知する方式のものなどが知られている。
【0004】
また、上記のような自動便器洗浄だけでなく、リモコン操作による手動(強制)便器洗浄ができるようにしているものもある。このものでは、使用者がリモコンを操作すれば、人体検知中、すなわち自動洗浄モードにあるときでも強制的に便器洗浄を行なわせることもできるので、使い勝手がよい。さらに、上記した特許文献1のものにおいては、自動洗浄モード中に手動便器洗浄操作がなされた後、所定時間(たとえば30秒)以内に離座した場合には自動洗浄モードによる便器洗浄を行なわせず、所定時間(たとえば30秒)が経過して離座した場合に自動洗浄モードによる便器洗浄を行なわせるようにしている。このため、使用者が着座中に自らの意思で便器洗浄を行なって短時間で離座した場合には、離座後の自動洗浄が行なわれないため、無駄な洗浄を防止することができる。一方、便器手動洗浄後に再度用便するなどして所定時間が経過した場合には、使用者がその後の便器洗浄を忘れたとしても離座後に自動洗浄が行なわれるため、次の便器使用者に不快な思いをさせることがない。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−195356号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来例においては、手動での便器洗浄を行なった後、人体を検知したまま所定時間(たとえば30秒)が経過した場合には、人体を検知しなくなると必ず、自動洗浄モードにより自動洗浄が行なわれる。このため、使用者が手動での便器洗浄を行なった後、しばらく(たとえば30秒以上)人体検知が切れない位置にいた場合、その後人体検知が切れると不要な自動洗浄が行なわれてしまう。すなわち、人体検知センサとして反射型の光電測距センサを用いた場合などでは、使用者が排便後に立ち上がっただけでは人体検知は切れずに、便器から少し離れることではじめて人体検知が切れ、不要な自動便器洗浄が行なわれてしまうことがある。
【0007】
具体的には、使用者が立ち上がってリモコン操作により手動便器洗浄を行なった(人体検知オン状態)後、身繕いや便器そばの手洗い器で手を洗うなどしている(人体検知オン状態)うちに30秒が経過すると、その後に便器から少し離れる(人体検知オフ状態)ことにより、自動便器洗浄が行なわれてしまう。この場合の自動便器洗浄は、使用者にとって明らかに不要なものであり、無駄に水が使われてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、使用者が手動で便器洗浄を行なった後に、不要な自動便器洗浄が行なわれることを防止することができ、節水に寄与する便器装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及びその作用・効果】
上記課題を解決するために請求項1は、便器本体の使用を検知する人体検知センサと、便器本体へ洗浄水を放出させる洗浄弁と、前記洗浄弁を開閉駆動する弁駆動装置と、前記弁駆動装置の作動を制御する制御部と、便器洗浄操作部を有するリモコン装置とを備え、前記リモコン装置は、前記便器洗浄操作部が操作されると前記制御部に対して操作信号を供給し直ちに前記弁駆動装置を作動させて便器洗浄を行なわせるようにしてなる便器装置において、便座への人体の着座を検知する着座検知センサを備え、前記制御部は、前記着座検知センサが所定時間継続して人体の着座を検知したときに自動洗浄モードに入り、前記着座検知センサと前記人体検知センサがともに人体を検知しなくなると前記弁駆動装置を作動させて便器洗浄を行なわせて該自動洗浄モードを脱するように制御するとともに、該自動洗浄モード中に前記着座検知センサが人体の着座を検知しなくなり且つ前記人体検知センサが人体を検知している状態において前記便器洗浄操作部が操作されて便器洗浄がなされた場合には、該自動洗浄モードを脱してその後の便器洗浄を行なわないように制御することとした。
【0010】
上記発明によれば、便器本体の使用を検知する人体検知センサの他に、便座への人体の着座を検知する着座検知センサを設け、排便後に使用者が立ち上がった(着座検知オフ、人体検知オン)状態でリモコン操作により手動便器洗浄が行なわれると、自動洗浄モードを脱してその後の便器洗浄を行なわないように制御するので、その後に身繕いや便器そばの手洗い器で手を洗うなどして時間が経過してから立ち去った(着座検知オフ、人体検知オフ)としても、不要な自動便器洗浄が行なわれることはなく、節水に寄与する。
【0011】
請求項2では、請求項1に記載の便器装置において、前記着座検知センサと前記人体検知センサをともに反射型の光電測距センサで構成するとともに、前記着座検知センサを前記人体検知センサの近傍に配置した。
【0012】
上記発明によれば、着座検知センサ用の透明窓を、人体検知センサ用の透明窓を共通に用いることができるなど、コストを抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1は、本発明にかかる便器装置の例を示したもので、図中10は便器本体、12、14は便器本体10に対して開閉可能に取り付けられた便座及び便蓋である。本例の便器本体10内には、局部洗浄水を上向きに噴出して局部を洗浄する洗浄ノズル18が備えられ、その洗浄ノズル18からの洗浄水噴出操作を行なうノズルスイッチ(局部洗浄操作部)20を有するリモコン装置22が付設されている。このリモコン装置22には、各種操作スイッチの操作に基づく操作信号を光信号として発信する発光部24が設けられている。36は外郭ケーシングで、内部に便器洗浄水を貯える洗浄水タンク(ロータンク)が収容されている。この外郭ケーシング36の後面隅部には受光部28が設けられており、リモコン装置22における発光部24から発せられた光信号が、この受光部28で受信されるようになっている。
【0015】
外郭ケーシング36の内部には、また、上記洗浄水タンクとともに制御部30が収容されており、上記受光部28で受信された信号がこの制御部30へと送られる。制御部30はその信号に基づいて噴出機能部32を作動させ、洗浄ノズル18先端から局部洗浄水の噴出を行なわせる。或いはまた後述の弁駆動装置34を作動させ、便器洗浄を行わせる。具体的には、便器本体10に対して洗浄水タンク内部の洗浄水を放出させ、便器本体10の洗浄を行なわせる。
【0016】
上記リモコン装置22には、その便器洗浄操作のための操作スイッチ、詳しくは大洗浄操作のための大洗浄スイッチ(大洗浄操作部)26A及び小洗浄スイッチ(小洗浄操作部)26Bが備えられている。このリモコン装置22には、また、使用頻度の低いその他の操作スイッチを隠蔽する開閉可能な蓋25が備えられており、その蓋25の内側に非接触即ちノンタッチで自動的に便器洗浄を行なわせるための、即ち自動洗浄モードを選択するための入/切スイッチ27が設けられている。このスイッチ27を入の状態にすることで、かかる自動洗浄モードを実行させることができる。
【0017】
図1に示しているように本例の便器装置には、便座に着座した人体を検知する着座検知センサ16、便器前方の人体を検知する人体検知センサ17が組み込まれている。ここで着座検知センサ16および人体検知センサ17は、図2に示すように、便座12の姿勢に連動して移動することで便座後端部分を避けて、便座倒伏状態/便座起立状態の何れにおいても、着座及び便器前方の人体を検知可能なものとしている。
【0018】
具体的には、図2からわかるように、便座12が起立した状態にあるときには、人体検知センサ17がそのままの位置では便座12の後端にて一部の検知領域が隠れた状態となり、使用者が便器使用後に便器前から立ち去ったとき、人体検知センサ17はこれを検知できない。そこで、図3の制御システムのブロック図に示すように、便座12の開検知信号(便座12のヒンジ部分に組込まれた磁石による磁界を検出するホールICにて構成する便座姿勢検知センサ51)に基づき、人体検知センサ17および着座検知センサ16をセンサ駆動部50(着座検知センサ16および人体検知センサ17を駆動するステッピングモータ、およびその駆動力を伝達するタイミングベルト)により下方に移動させる。これにより、便器前方の人体を検知することが可能となるのである。
【0019】
そして、便座12および便蓋14が閉じられると、便座12の閉検知信号に基づき、人体検知センサ17および着座検知センサ16をセンサ駆動部50により上方に移動させ、元の位置に戻す。これにより、再び、人体検知センサ17が前方に開放される状態となり、便蓋14の上方に向けて投光ができる。従って、再び、便器前方の人体を検知することが可能となり、使用者が近づいたときは、人体検知センサ17による人体検知を行なうことができる。
【0020】
図4は、着座検知センサ16および人体検知センサ17の夫々の概略の検知範囲を示した図である。本例では、着座検知センサ16、人体検知センサ17として、ともに反射型の光電測距センサを用いている。人体検知センサ17は便器の前に人がいることを検知したとき、着座検知センサ16は便座に人が座ったことを検知したときに、それぞれ検知信号を出力するものであり、図4に示すように、その検知範囲はそれぞれ異なったものとしている。なお、図2において19は透明窓であり、着座検知センサ16および人体検知センサ17用として共通に用いている。これは、着座検知センサ16と人体検知センサ17を近くに配置したため可能となったもので、コストの抑制に寄与している。
【0021】
図1に示しているように洗浄水タンクの底部には、その内部に貯えられた便器洗浄のための洗浄水を排出させる排出口40が設けられており、その排出口40が、洗浄弁としての排水弁42によって開閉されるようになっている。排水弁42は、外郭ケーシング36に回転可能に設けられた引上げロッド44に対して鎖46を介して連結されており、その引上げロッド44の回転操作に基づいて排水弁42が引き上げられ、排出口40が開かれるようになっている。この引上げロッド44には、外郭ケーシング36の外側にレバー形式の操作レバー48が取り付けられている。
【0022】
また更に外郭ケーシング36の内部において、引上げロッド44に対し弁駆動装置34が連結されている。弁駆動装置34は、駆動モータと、内部において互いに噛み合う2つのギヤとを有している。一方のギヤは駆動モータの出力軸に固設されており、また他方のギヤは引上げロッド44に固設されており、それらのギヤの噛合いに基づいて、引上げロッド44が駆動モータに対し作動的に連結されている。
【0023】
この弁駆動装置34は排水弁42を自動で開閉するためのものであり、また操作レバー48は排水弁42を手動で開閉操作するためのものである。ここで上記引上げロッド44は、操作レバー48を図中左方向、つまり時計方向に回転操作すると同方向に大きく回転し、排水弁42を大きく引き上げて排出口40を全開状態とする。ここにおいて洗浄水タンク内部の洗浄水全体が一挙に便器本体10に向けて大量放出され、便器本体10の大洗浄が行なわれる。
【0024】
一方、操作レバー48を図中右方向、つまり反時計方向に回転操作すると、引上げロッド44が同方向に比較的小さな角度で回転させられ、排水弁42が排出口40から僅かに持ち上げられた状態に保持される。従ってこのときには洗浄水タンク内の洗浄水は、排出口40と排水弁42との間の比較的小さな隙間を通じて便器本体10に排出され、便器本体10の小洗浄が行なわれる。即ち洗浄水タンク内の洗浄水が少量放出されて、便器本体10の小洗浄が行なわれる。而して操作レバー48を反時計方向に一定時間回転維持した後、これを元に戻すと、排水弁42が排出口40を閉じて洗浄水の放出が停止する。上記弁駆動装置34は、上記した操作レバー48の手動操作に代わって、機械的に同様の操作を行い、以て便器本体10の大洗浄若しくは小洗浄動作を行なう。
【0025】
図5〜図8は、本例における制御システムの動作を示すタイムチャートであり、自動洗浄モードを選択するための入/切スイッチ27(図1参照)が「入」の状態であるとして、以下、説明する。
【0026】
図5において、使用者が便器本体10に近づくと人体検知センサ17が人体を検知し(OFF→ON)、続いて便座12に着座すると着座検知センサ16が人体の着座を検知する(OFF→ON)。そして、使用者が便座12に一定時間t1(本例では6秒)以上着座したときに、そこで初めて実質的に着座動作が行なわれたものとみなされ、自動洗浄モードに入る(OFF→ON)。
【0027】
その後、使用者が用便を終えて立ち上がると着座検知センサ16が人体の着座を検知しなくなり(ON→OFF)、続いて便器本体10から離れると人体検知センサ17が人体を検知しなくなる(ON→OFF)。そして、人体検知センサ17による使用者の非検知が一定時間t2(本例では3秒)以上続いたときに、そこで初めて人体非検知が確定されたものとみなされ、弁駆動装置34が駆動させられて(OFF→ON)便器本体10の大洗浄が実行され、自動洗浄モードを脱する(ON→OFF)。このように、使用者はリモコン装置22の大洗浄スイッチ26Aを操作しなくても便器洗浄を自動的に行なわせることができるので、衛生的であり便利である。
【0028】
図6および図7は、使用者が着座中にリモコン装置22の大洗浄スイッチ26Aを操作した場合の例である。図5と同様に自動洗浄モードに入った後、使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作すると、弁駆動装置34が駆動させられて(OFF→ON)便器本体10の大洗浄が実行される。そして、使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作してから人体検知センサ17が人体を検知しなくなる(ON→OFF)までの時間t3を測定し、このt3を所定時間(本例では60秒)と比較する。
【0029】
t3が所定時間(本例では60秒)より長い場合は、図6に示すように、人体検知センサ17が人体を検知しなくなり(ON→OFF)、人体検知センサ17による使用者の非検知が一定時間t2(本例では3秒)以上続くと、弁駆動装置34が駆動させられて(OFF→ON)便器本体10の大洗浄が実行され、自動洗浄モードを脱する(ON→OFF)。このように、使用者が便器手動洗浄後に再度用便するなどして所定時間(本例では60秒)が経過した場合には、使用者がその後の便器洗浄を忘れたとしても、便器を離れると自動洗浄が行なわれるため、次の便器使用者に不快な思いをさせることがない。
【0030】
t3が所定時間(本例では60秒)より短い場合は、図7に示すように、人体検知センサ17が人体を検知しなくなり(ON→OFF)、人体検知センサ17による使用者の非検知が一定時間t2(本例では3秒)以上続くと、自動洗浄モードを脱する(ON→OFF)が、弁駆動装置34は駆動せず便器本体10の大洗浄は実行されない。このように、使用者が着座中に自らの意思で便器洗浄を行なったのち短時間で便器から離れた場合には、自動洗浄が行なわれないため、無駄な洗浄を防止することができる。
【0031】
図8は、使用者が離座後にリモコン装置22の大洗浄スイッチ26Aを操作した場合の例である。図5と同様に自動洗浄モードに入った後、使用者が用便を終えて立ち上がると、着座検知センサ16が人体の着座を検知しなくなる(ON→OFF)。その後、使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作すると、弁駆動装置34が駆動させられて(OFF→ON)便器本体10の大洗浄が実行されるとともに、自動洗浄モードを脱する(ON→OFF)。このため、使用者が便器本体10から離れて人体検知センサ17が人体を検知しなくなっても(ON→OFF)、弁駆動装置34は駆動せず便器本体10の大洗浄は実行されない。
【0032】
図8の例においては、着座検知センサ16が人体の着座を検知しなくなった(ON→OFF)後に使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作した場合には、使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作してから人体検知センサ17が人体を検知しなくなる(ON→OFF)までの時間t3の長短にかかわらず、その後の自動便器洗浄を行なわないようにしている。このため、使用者が排便後に立ち上がった(着座検知オフ、人体検知オン)状態でリモコン操作により手動便器洗浄を行なった場合には、その後に身繕いや便器そばの手洗い器で手を洗うなどして時間が経過してから立ち去った(着座検知オフ、人体検知オフ)としても、不要な自動便器洗浄が行なわれることはないため、節水に寄与するのである。
【0033】
本例においては、大洗浄スイッチ26Aを操作した場合の例を示したが、小洗浄スイッチ26Bを操作した場合も同様の制御をするようにしてもよい。また、着座検知センサ16が検知している時間を測定し、その長短により使用者が大用をなしたか小用をなしたかを判定して、その結果に基づいて自動大洗浄か自動小洗浄のどちらかを行なうように制御してもよい。
【0034】
また、使用者が大洗浄スイッチ26Aを操作してから人体検知センサ17が人体を検知しなくなるまでの時間t3と比較して着座時間の長短を判定するための所定時間を、本例では60秒としたが、リモコン装置22における所定の操作部の操作により任意の秒数に変更できるようにしてもよい。
【0035】
また、男性の小便時に、図9(III)に示すようにリモコン装置22を操作することで便座開閉装置(図示せず)を駆動し、便座12を自動的に開くことができるようにしてもよい。この便座12と便蓋14がともに開の位置においても、人体検知センサ17は前方に開放される状態(投光部と受光部が便座に遮られない状態)となり、便座12の上方に向けて投光を行なう(図2参照)ので、図5(IV)に示すように便器前方の人体を検知することが可能である。従って、便器前の男性使用者が小用を済ませ、立ち去った際には、人体検知センサ17による人体検知が切れるので、それに基づき弁駆動装置34を駆動し、自動的に洗浄を行なうことができる。この際、便座12の起立姿勢を検知することによって少な目の洗浄水量で便器洗浄をするようにしてもよい。
【0036】
なお、、図9(I)に示すよう便蓋14が倒伏状態においても人体検知を行なっているので、掃除等でトイレ室内に出入りした人を検知することにより自動洗浄が行なわれることも考えられるので、便座姿勢検知センサ51と同様の機構を用いた便蓋姿勢検知センサ52(図3参照)を設け、便蓋閉止時には自動洗浄を行なわないようにしてもよい。
【0037】
また、本例においては、便器洗浄水を洗浄水タンク(ロータンク)から供給する方式としたが、水道水の圧力を利用して水道水を直接供給する方式としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる便器装置の例の全体図
【図2】 着座検知センサ16、人体検知センサ17の部分の概略側断面図
【図3】 制御システムのブロック図
【図4】 着座検知センサ16、人体検知センサ17の検知範囲を示した図
【図5】 制御システムのタイムチャート(自動洗浄)
【図6】 制御システムのタイムチャート(自動洗浄+手動洗浄)
【図7】 制御システムのタイムチャート(自動洗浄+手動洗浄)
【図8】 制御システムのタイムチャート(自動洗浄+手動洗浄)
【図9】 便座開閉についての説明図
【符号の説明】
10…便器本体
12…便座
14…便蓋
16…着座検知センサ
17…人体検知センサ
18…洗浄ノズル
19…透明窓
20…ノズルスイッチ
22…リモコン装置
24…発光部
25…蓋
26A…大洗浄スイッチ
26B…小洗浄スイッチ
27…入/切スイッチ
28…受光部
30…制御部
32…噴出機能部
34…弁駆動装置
36…外郭ケーシング
40…排出口
42…排水弁
44…引上げロッド
46…鎖
48…操作レバー
50…センサ駆動部
51…便座姿勢検知センサ
52…便蓋姿勢検知センサ
Claims (2)
- 便器本体の使用を検知する人体検知センサと、便器本体へ洗浄水を放出させる洗浄弁と、前記洗浄弁を開閉駆動する弁駆動装置と、前記弁駆動装置の作動を制御する制御部と、便器洗浄操作部を有するリモコン装置とを備え、前記リモコン装置は、前記便器洗浄操作部が操作されると前記制御部に対して操作信号を供給し直ちに前記弁駆動装置を作動させて便器洗浄を行なわせるようにしてなる便器装置において、便座への人体の着座を検知する着座検知センサを備え、前記制御部は、前記着座検知センサが所定時間継続して人体の着座を検知したときに自動洗浄モードに入り、前記着座検知センサと前記人体検知センサがともに人体を検知しなくなると前記弁駆動装置を作動させて便器洗浄を行なわせて該自動洗浄モードを脱するように制御するとともに、該自動洗浄モード中に前記着座検知センサが人体の着座を検知しなくなり且つ前記人体検知センサが人体を検知している状態において前記便器洗浄操作部が操作されて便器洗浄がなされた場合には、該自動洗浄モードを脱してその後の便器洗浄を行なわないように制御することを特徴とする便器装置。
- 前記着座検知センサと前記人体検知センサをともに反射型の光電測距センサで構成するとともに、前記着座検知センサを前記人体検知センサの近傍に配置したことを特徴とする請求項1に記載の便器装置。
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