JPH07157456A - cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法 - Google Patents
cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法Info
- Publication number
- JPH07157456A JPH07157456A JP33903793A JP33903793A JPH07157456A JP H07157456 A JPH07157456 A JP H07157456A JP 33903793 A JP33903793 A JP 33903793A JP 33903793 A JP33903793 A JP 33903793A JP H07157456 A JPH07157456 A JP H07157456A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cyclopentene
- amino
- carboxylic acid
- cis
- cyclopentadiene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 特定の置換スルホニルシアニドとシクロペン
タジエンとを、塩酸中で反応させることを特徴とするc
is−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン
酸の製造方法である。 【効果】 本発明によれば、従来法の問題点であった出
発原料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−3−オンを単離する工程を必要とせず、高純
度のcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カ
ルボン酸を高収率で、しかも工業的に極めて簡単な方法
で得ることができるという利点がある。
タジエンとを、塩酸中で反応させることを特徴とするc
is−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン
酸の製造方法である。 【効果】 本発明によれば、従来法の問題点であった出
発原料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−
5−エン−3−オンを単離する工程を必要とせず、高純
度のcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カ
ルボン酸を高収率で、しかも工業的に極めて簡単な方法
で得ることができるという利点がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ウイルス剤など医薬
として有用なカルボサイクリックヌクレオシド類を合成
するための中間体であるcis−4−アミノ−2−シク
ロペンテン−1−カルボン酸の製造法に関する。
として有用なカルボサイクリックヌクレオシド類を合成
するための中間体であるcis−4−アミノ−2−シク
ロペンテン−1−カルボン酸の製造法に関する。
【0002】カルボサイクリックヌクレオシドはヌクレ
オシドのフラノース環を構成する酸素原子をメチレン基
で置換した構造を持ち、その構造が天然のヌクレオシド
と良く似ているため、生体内の各種の酵素の基質や阻害
剤として働き得る。さらにグリコシド結合を持たないた
め、ヌクレオシドホスホリラーゼやヒドラーゼ等による
開裂を受けず、代謝経路も天然のヌクレオシドとは異な
るため多彩な生理活性を示し、例えば菌代謝物であるカ
ルボサイクリックアデノシンはアリステロマイシン(A
risteromycin)として知られており、強い
細胞毒性を示すことで注目されている。
オシドのフラノース環を構成する酸素原子をメチレン基
で置換した構造を持ち、その構造が天然のヌクレオシド
と良く似ているため、生体内の各種の酵素の基質や阻害
剤として働き得る。さらにグリコシド結合を持たないた
め、ヌクレオシドホスホリラーゼやヒドラーゼ等による
開裂を受けず、代謝経路も天然のヌクレオシドとは異な
るため多彩な生理活性を示し、例えば菌代謝物であるカ
ルボサイクリックアデノシンはアリステロマイシン(A
risteromycin)として知られており、強い
細胞毒性を示すことで注目されている。
【0003】また最近では、カルボサイクリック−2,
3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドログアノシンが抗H
IV剤として開発されつつある。
3−ジデオキシ−2,3−ジデヒドログアノシンが抗H
IV剤として開発されつつある。
【0004】cis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸は、これらのカルボサイクリックヌク
レオシドのカルボサイクリック部分である2α,3α−
ジヒドロキシ−4−β−アミノシクロペンタン−1β−
メタノールあるいはシス−4−アミノシクロペント−2
−エン−1β−メタノール等を純化学的に合成するため
の中間体として、最も利用される化合物である。
−1−カルボン酸は、これらのカルボサイクリックヌク
レオシドのカルボサイクリック部分である2α,3α−
ジヒドロキシ−4−β−アミノシクロペンタン−1β−
メタノールあるいはシス−4−アミノシクロペント−2
−エン−1β−メタノール等を純化学的に合成するため
の中間体として、最も利用される化合物である。
【0005】
【従来の技術】cis−4−アミノ−2−シクロペンテ
ン−1−カルボン酸は2−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−3−オンを加水分解することで合成
できることは公知である。原料の2−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンの合成法は
2種類知られており、第一の方法は、シクロペンタジエ
ンとp−トルエンスルホニルシアニドを環化付加し、3
−トシル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2,5−ジエンとし、酢酸を用いて3位のトシル基を除
去する方法であり、第二の方法は、シクロペンタジエン
とクロロスルホニルイソシアナートを環化付加し、亜硫
酸ナトリウムを用いてクロロスルホニル基を除去する方
法である。
ン−1−カルボン酸は2−アザビシクロ[2.2.1]
ヘプト−5−エン−3−オンを加水分解することで合成
できることは公知である。原料の2−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンの合成法は
2種類知られており、第一の方法は、シクロペンタジエ
ンとp−トルエンスルホニルシアニドを環化付加し、3
−トシル−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2,5−ジエンとし、酢酸を用いて3位のトシル基を除
去する方法であり、第二の方法は、シクロペンタジエン
とクロロスルホニルイソシアナートを環化付加し、亜硫
酸ナトリウムを用いてクロロスルホニル基を除去する方
法である。
【0006】しかしながら両方法ともに、cis−4−
アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の合成原
料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−3−オンを単離精製するために繁雑な操作を必要
とする欠点を有するため、2−アザビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−3−オンを単離することなく、
シクロペンタジエンを出発原料として、cis−4−ア
ミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸を簡便に製
造しうる工業的製法の確立が望まれている。
アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の合成原
料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−
エン−3−オンを単離精製するために繁雑な操作を必要
とする欠点を有するため、2−アザビシクロ[2.2.
1]ヘプト−5−エン−3−オンを単離することなく、
シクロペンタジエンを出発原料として、cis−4−ア
ミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸を簡便に製
造しうる工業的製法の確立が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来技術の一つであるスルホニルシアニドとシク
ロペンタジエンとの縮合反応により、2−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンを単離する
ことなく、シクロペンタジエンを出発原料として、ci
s−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸
を、高純度でしかも高収率で経済的にかつ安全に製造す
る方法を提供するものである。
ような従来技術の一つであるスルホニルシアニドとシク
ロペンタジエンとの縮合反応により、2−アザビシクロ
[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンを単離する
ことなく、シクロペンタジエンを出発原料として、ci
s−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸
を、高純度でしかも高収率で経済的にかつ安全に製造す
る方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの諸目的は、下記
一般式(1)で表される置換スルホニルシアニドとシク
ロペンタジエンとを、塩酸中で反応させることを特徴と
するcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カ
ルボン酸の製造方法により達成される。
一般式(1)で表される置換スルホニルシアニドとシク
ロペンタジエンとを、塩酸中で反応させることを特徴と
するcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カ
ルボン酸の製造方法により達成される。
【0009】R−SO2 CN (1) (ただし、Rはメチル基、エチル基、フェニル基、p−
メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、またはベン
ジル基である。) 以下、本発明の方法をさらに詳細に説明する。
メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、またはベン
ジル基である。) 以下、本発明の方法をさらに詳細に説明する。
【0010】本発明において使用される下記一般式
(1)で表される置換スルホニルシアニドとしては、好
ましくは、メチル、エチル、フェニル、p−メチルフェ
ニル、p−クロロフェニル、またはベンジル誘導体であ
る。
(1)で表される置換スルホニルシアニドとしては、好
ましくは、メチル、エチル、フェニル、p−メチルフェ
ニル、p−クロロフェニル、またはベンジル誘導体であ
る。
【0011】 R−SO2 CN (1) (ただし、Rはメチル基、エチル基、フェニル基、p−
メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、またはベン
ジル基である。) 本発明において使用される置換スルホニルシアニドは、
M.S.A.Vrijlandの方法[Organic
Synthesis 57,88]を用いて、相当す
る置換スルフィン酸金属塩を塩化シアンまたは臭化シア
ンでシアノ化して合成することができ、合成直後の状態
の物を乾燥して液体もしくは結晶として単離するか、本
発明の方法に利用しても差しつかえないハロゲン化炭化
水素系溶媒の溶液またはスラリー液として、利用するこ
とが望ましい。
メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、またはベン
ジル基である。) 本発明において使用される置換スルホニルシアニドは、
M.S.A.Vrijlandの方法[Organic
Synthesis 57,88]を用いて、相当す
る置換スルフィン酸金属塩を塩化シアンまたは臭化シア
ンでシアノ化して合成することができ、合成直後の状態
の物を乾燥して液体もしくは結晶として単離するか、本
発明の方法に利用しても差しつかえないハロゲン化炭化
水素系溶媒の溶液またはスラリー液として、利用するこ
とが望ましい。
【0012】本発明において使用されるシクロペンタジ
エンは、ジシクロペンタジエンの解重合により、受器を
冷媒または寒剤で冷却した状態で分留調整したものをた
だちに全量使用するのが望ましい。
エンは、ジシクロペンタジエンの解重合により、受器を
冷媒または寒剤で冷却した状態で分留調整したものをた
だちに全量使用するのが望ましい。
【0013】やむをえず貯蔵したシクロペンタジエンを
本発明の方法に利用する場合には、シクロペンタジエン
は常温で速やかに二量化してジシクロペンタジエンにな
るため、調整後24時間以内に、反応直前まで少なくと
も−20℃以下に保たせた状態のものを使用するのが望
ましい。
本発明の方法に利用する場合には、シクロペンタジエン
は常温で速やかに二量化してジシクロペンタジエンにな
るため、調整後24時間以内に、反応直前まで少なくと
も−20℃以下に保たせた状態のものを使用するのが望
ましい。
【0014】シクロペンタジエンの使用量は、置換スル
ホニルシアニドに対して、1倍モル以上、好ましくは1
〜2倍モルである。すなわち、2倍モルを越えて反応さ
せても差し支えないが、過剰に用いたシクロペンタジエ
ンを回収するための設備対応が必要であったり、過剰に
用いることにより発生するシクロペンタジエンの二量化
を始めとする多量化反応により、副生成物の形成が多く
なり、収率及び純度ともに低下する。
ホニルシアニドに対して、1倍モル以上、好ましくは1
〜2倍モルである。すなわち、2倍モルを越えて反応さ
せても差し支えないが、過剰に用いたシクロペンタジエ
ンを回収するための設備対応が必要であったり、過剰に
用いることにより発生するシクロペンタジエンの二量化
を始めとする多量化反応により、副生成物の形成が多く
なり、収率及び純度ともに低下する。
【0015】本発明において塩酸水溶液に他の有機溶媒
を加えて使用しても差支えない。適切に使用される有機
溶媒は、ハロゲン化炭化水素系溶媒であり、炭素数1〜
10の非環式、環式のハロゲン化脂肪族炭化水素及び/
またはハロゲン化芳香族炭化水素、好ましくは塩化メチ
レン、ジクロルエタン、クロルベンゼンである。
を加えて使用しても差支えない。適切に使用される有機
溶媒は、ハロゲン化炭化水素系溶媒であり、炭素数1〜
10の非環式、環式のハロゲン化脂肪族炭化水素及び/
またはハロゲン化芳香族炭化水素、好ましくは塩化メチ
レン、ジクロルエタン、クロルベンゼンである。
【0016】ハロゲン化炭化水素系溶媒が適切である理
由は、原料中間体および生成物、副生成物の相互の分離
に好都合な溶解性を示すためであり、また副生成物の器
壁への付着の問題を起こさないためである。
由は、原料中間体および生成物、副生成物の相互の分離
に好都合な溶解性を示すためであり、また副生成物の器
壁への付着の問題を起こさないためである。
【0017】塩酸の使用量は、使用した置換スルホニル
シアニドに対し、1.0〜3.0倍モル、好ましくは
1.1〜1.5倍モルであり、塩酸水溶液の濃度は5〜
36%、好ましくは15〜25%である。
シアニドに対し、1.0〜3.0倍モル、好ましくは
1.1〜1.5倍モルであり、塩酸水溶液の濃度は5〜
36%、好ましくは15〜25%である。
【0018】縮合反応は置換スルホニルシアニドを撹拌
下にシクロペンタジエンの塩酸水溶液中に滴下する方法
が好ましい。置換スルホニルシアニド滴下時の温度は、
0〜30℃、好ましくは0〜15℃である。
下にシクロペンタジエンの塩酸水溶液中に滴下する方法
が好ましい。置換スルホニルシアニド滴下時の温度は、
0〜30℃、好ましくは0〜15℃である。
【0019】置換スルホニルシアニド滴下後、反応系の
温度を5〜30℃とし、1〜3時間攪拌した後、冷却し
て副生成物であるスルフィン酸析出物を濾別する。濾別
後の反応液はcis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸を含有しており、長時間放置しても安
定であり、利用目的によっては、得られた水溶液をその
まま次の反応に利用できる。
温度を5〜30℃とし、1〜3時間攪拌した後、冷却し
て副生成物であるスルフィン酸析出物を濾別する。濾別
後の反応液はcis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸を含有しており、長時間放置しても安
定であり、利用目的によっては、得られた水溶液をその
まま次の反応に利用できる。
【0020】cis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸は、反応液をを濃縮乾固し、ハロゲン
化炭化水素、エーテルまたはアセトン等の有機溶媒で洗
浄することにより、用いた鉱酸塩として単離することが
できる。このようにして得られる生成物は、次工程の抗
ウイルス剤中間体の合成に十分利用可能な純度を持つも
のであるが、必要に応じて、再結晶、クロマトグラフィ
ー等の通常の有機化学的手法により、さらに精製するこ
とができる。
−1−カルボン酸は、反応液をを濃縮乾固し、ハロゲン
化炭化水素、エーテルまたはアセトン等の有機溶媒で洗
浄することにより、用いた鉱酸塩として単離することが
できる。このようにして得られる生成物は、次工程の抗
ウイルス剤中間体の合成に十分利用可能な純度を持つも
のであるが、必要に応じて、再結晶、クロマトグラフィ
ー等の通常の有機化学的手法により、さらに精製するこ
とができる。
【0021】
実施例1 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度97.5%のシクロペンタジエン8.5
9g(0.13モル)を入れ、0℃に冷却後純度96.
5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g(0.
10モル)を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保
ちながら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時
間、20〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別
し、析出物を水10mlで3回洗浄した。得られた濾液
65.0g中には、cis−4−アミノ−2−シクロペ
ンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として24.9%を含
み、使用したベンゼンスルホニルシアニドに対し99.
0%の収率であった。得られた濾液を濃縮し、塩化メチ
レン20ml、エ−テル20mlで洗浄し、乾燥後1
5.6g(収率95%)のcis−4−アミノ−2−シ
クロペンテン−1−カルボン酸塩酸塩を得た。 実施例2 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度96.0%のシクロペンタジエン8.9
5g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、純度
96.5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g
(0.10モル)とクロルベンゼン20mlを混合した
溶液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちなが
ら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、20
〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析出
物を水7mlで3回洗浄した。得られた濾液77.3g
を分液し、上層の水溶液55.4g中には、cis−4
−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸
塩として29.6%を含み、使用したベンゼンスルホニ
ルシアニドに対し100%の収率であった。 実施例3 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度97.5%のシクロペンタジエン8.5
9g(0.13モル)を入れ、0℃に冷却後、純度9
6.4%のp−トルエンスルホニルシアニド18.78
g(0.10モル)とクロルベンゼン20mlを混合し
た溶液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちな
がら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、2
0〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析
出物を水10mlで3回洗浄し、得られた濾液を分液し
た。得られた水溶液68g中には、cis−4−アミノ
−2−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として
22.8%を含み、使用したp−トルエンスルホニルシ
アニドに対し94.8%の収率であった。 実施例4 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度96.2%のシクロペンタジエン8.9
3g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、純度
96.5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g
(0.10モル)と塩化メチレン20mlを混合した溶
液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちなが
ら、60分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、20
〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析出
物を水5mlで2回、塩化メチレン5mlで1回洗浄し
た。得られた濾液68gを分液し、下層の水溶液36.
0g中には、cis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸は塩酸塩として40.9%を含み、使
用したベンゼンスルホニルシアニドに対し90%の収率
であった。 実施例5 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度94.5%のシクロペンタジエン9.0
9g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、メタ
ンスルホニルシアニド10.51g(0.10モル)と
クロルベンゼン20mlを混合した溶液を撹拌下に、反
応系の温度を0〜5℃に保ちながら、40分間かけて滴
下した。15〜25℃で2時間撹拌後、反応液を濾別
し、析出物を水5mlで1回、クロルベンゼン5mlで
1回洗浄した。得られた濾液69gを分液し、下層の水
溶液35.1g中には中には、cis−4−アミノ−2
−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として3
8.5%を含み、使用したメタンスルホニルシアニドに
対し82.7%の収率であった。
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度97.5%のシクロペンタジエン8.5
9g(0.13モル)を入れ、0℃に冷却後純度96.
5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g(0.
10モル)を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保
ちながら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時
間、20〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別
し、析出物を水10mlで3回洗浄した。得られた濾液
65.0g中には、cis−4−アミノ−2−シクロペ
ンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として24.9%を含
み、使用したベンゼンスルホニルシアニドに対し99.
0%の収率であった。得られた濾液を濃縮し、塩化メチ
レン20ml、エ−テル20mlで洗浄し、乾燥後1
5.6g(収率95%)のcis−4−アミノ−2−シ
クロペンテン−1−カルボン酸塩酸塩を得た。 実施例2 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度96.0%のシクロペンタジエン8.9
5g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、純度
96.5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g
(0.10モル)とクロルベンゼン20mlを混合した
溶液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちなが
ら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、20
〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析出
物を水7mlで3回洗浄した。得られた濾液77.3g
を分液し、上層の水溶液55.4g中には、cis−4
−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸
塩として29.6%を含み、使用したベンゼンスルホニ
ルシアニドに対し100%の収率であった。 実施例3 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度97.5%のシクロペンタジエン8.5
9g(0.13モル)を入れ、0℃に冷却後、純度9
6.4%のp−トルエンスルホニルシアニド18.78
g(0.10モル)とクロルベンゼン20mlを混合し
た溶液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちな
がら、30分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、2
0〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析
出物を水10mlで3回洗浄し、得られた濾液を分液し
た。得られた水溶液68g中には、cis−4−アミノ
−2−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として
22.8%を含み、使用したp−トルエンスルホニルシ
アニドに対し94.8%の収率であった。 実施例4 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度96.2%のシクロペンタジエン8.9
3g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、純度
96.5%のベンゼンスルホニルシアニド17.33g
(0.10モル)と塩化メチレン20mlを混合した溶
液を撹拌下に、反応系の温度を0〜10℃に保ちなが
ら、60分間かけて滴下した。0〜5℃で1時間、20
〜25℃でさらに1時間撹拌後、反応液を濾別し、析出
物を水5mlで2回、塩化メチレン5mlで1回洗浄し
た。得られた濾液68gを分液し、下層の水溶液36.
0g中には、cis−4−アミノ−2−シクロペンテン
−1−カルボン酸は塩酸塩として40.9%を含み、使
用したベンゼンスルホニルシアニドに対し90%の収率
であった。 実施例5 撹拌機、温度計、コンデンサーを備えた100mlのフ
ラスコに、18%塩酸水溶液22.4g(0.11モ
ル)および純度94.5%のシクロペンタジエン9.0
9g(0.13モル)を入れ、0〜5℃に冷却後、メタ
ンスルホニルシアニド10.51g(0.10モル)と
クロルベンゼン20mlを混合した溶液を撹拌下に、反
応系の温度を0〜5℃に保ちながら、40分間かけて滴
下した。15〜25℃で2時間撹拌後、反応液を濾別
し、析出物を水5mlで1回、クロルベンゼン5mlで
1回洗浄した。得られた濾液69gを分液し、下層の水
溶液35.1g中には中には、cis−4−アミノ−2
−シクロペンテン−1−カルボン酸は塩酸塩として3
8.5%を含み、使用したメタンスルホニルシアニドに
対し82.7%の収率であった。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、従来法の問題点であっ
た出発原料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エン−3−オンを単離する工程を必要とせず、
高純度のcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1
−カルボン酸を高収率で、しかも工業的に極めて簡単な
方法で得ることができるという利点がある。
た出発原料である2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプ
ト−5−エン−3−オンを単離する工程を必要とせず、
高純度のcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1
−カルボン酸を高収率で、しかも工業的に極めて簡単な
方法で得ることができるという利点がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 下記一般式(1)で表される置換スルホ
ニルシアニドとシクロペンタジエンとを、塩酸中で反応
させることを特徴とするcis−4−アミノ−2−シク
ロペンテン−1−カルボン酸の製造方法。 R−SO2 CN (1) (ただし、Rはメチル基、エチル基、フェニル基、p−
メチルフェニル基、p−クロロフェニル基、またはベン
ジル基である。) - 【請求項2】 塩酸の使用量は使用した置換スルホニル
シアニドに対し1.0〜3.0倍モルである、請求項1
記載のcis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−
カルボン酸の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33903793A JP3287680B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33903793A JP3287680B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07157456A true JPH07157456A (ja) | 1995-06-20 |
JP3287680B2 JP3287680B2 (ja) | 2002-06-04 |
Family
ID=18323678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33903793A Expired - Fee Related JP3287680B2 (ja) | 1993-12-03 | 1993-12-03 | cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3287680B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008515962A (ja) * | 2004-10-12 | 2008-05-15 | グレンマーク・ファーマシューティカルズ・エスエー | 新規なジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤、それらを含む医薬品組成物、およびそれらを調製するためのプロセス |
-
1993
- 1993-12-03 JP JP33903793A patent/JP3287680B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008515962A (ja) * | 2004-10-12 | 2008-05-15 | グレンマーク・ファーマシューティカルズ・エスエー | 新規なジペプチジルペプチダーゼiv阻害剤、それらを含む医薬品組成物、およびそれらを調製するためのプロセス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3287680B2 (ja) | 2002-06-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
HU192036B (en) | Process for producing mono-, di-, and tricyclic amino acides | |
CA2566754C (en) | Process for the preparation of perindopril and salts thereof | |
EP0018546B1 (en) | Process for the production of phenylglycyl chloride hydrochlorides | |
JPH07157456A (ja) | cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造方法 | |
JPH0670049B2 (ja) | ジヒドロリセルグ酸のn−アルキル化法 | |
JP3489874B2 (ja) | 2−アザビシクロ[2.2.1] ヘプト−5− エン−3− オンの製造方法 | |
JP3221084B2 (ja) | ラクタムの製造方法 | |
JP3216913B2 (ja) | 2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンの製造方法 | |
JP3207017B2 (ja) | ベンジルコハク酸誘導体の製造方法およびその製造中間体 | |
JP3216912B2 (ja) | 2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンの製造法 | |
JPH07145120A (ja) | cis−4−アミノ−2−シクロペンテン−1−カルボン酸の製造法 | |
JP2578797B2 (ja) | N−(スルホニルメチル)ホルムアミド類の製造法 | |
WO1996036603A1 (fr) | Procede ameliore pour preparer la 4-hydroxy-2-pyrrolidone | |
US3251855A (en) | Derivatives of phthalimide | |
JP3184345B2 (ja) | 5−クロロオキシインドールの製造方法 | |
KR100317425B1 (ko) | 할로겐화제 및 수산기의 할로겐화 방법 | |
JP3227675B2 (ja) | スルホニルシアニド類の回収方法 | |
JPS58134092A (ja) | テオブロミン誘導体 | |
JP2911976B2 (ja) | 新規なアジド化合物およびその製造方法並びにネフィラトキシン類の製造方法 | |
JP3721540B2 (ja) | ピロリジン誘導体 | |
JP2002255914A (ja) | シス−4−アミノ−2−シクロペンテンカルボン酸鉱酸塩の製造方法 | |
KR100486320B1 (ko) | 5,11-디히드로-6에이치-디벤즈[비,이]아제핀-6-온의제조방법 | |
JPH09165372A (ja) | 2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−3−オンの製造法 | |
JPH07108889B2 (ja) | N−シクロヘキサンカルボニル−d−アラニンの製造方法 | |
JPH0812658A (ja) | シドノン類の製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090315 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 8 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100315 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110315 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |