JPH07156604A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JPH07156604A JPH07156604A JP5305540A JP30554093A JPH07156604A JP H07156604 A JPH07156604 A JP H07156604A JP 5305540 A JP5305540 A JP 5305540A JP 30554093 A JP30554093 A JP 30554093A JP H07156604 A JPH07156604 A JP H07156604A
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- JP
- Japan
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- mpa
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- temperature
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-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/80—Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
- Y02T10/86—Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低音圧レベルの車内騒音及び車外騒音と、優
れた振動乗り心地性及び操縦安定性と、低転がり抵抗と
を同時に実現し得るトレッドゴムを備えた空気入りタイ
ヤを提案する。 【構成】 トレッドゴムは、温度25℃においてJIS
ーA硬度が45〜75度の範囲内の値及び伸び300%
時の引張応力が7.0〜18.0MPaの範囲内の値を
有し、かつ温度30℃、初期引張歪10%、振動数50
Hz、動歪1.0%の試験条件下で得られる動的弾性率
(E′)と、試験温度25℃における伸び50%時の引
張応力(M50)との積(E′×M50)が2.0〜25.
0(MPa)2 の範囲内の値及び上記動的弾性率
(E′)と同一試験条件下で得られる損失正接(tan
δ) と該動的弾性率(E′)との比(tan δ/E′)が
0.25〜0.70(MPa)-1の範囲内の値を有する
ゴム組成物からなる。
れた振動乗り心地性及び操縦安定性と、低転がり抵抗と
を同時に実現し得るトレッドゴムを備えた空気入りタイ
ヤを提案する。 【構成】 トレッドゴムは、温度25℃においてJIS
ーA硬度が45〜75度の範囲内の値及び伸び300%
時の引張応力が7.0〜18.0MPaの範囲内の値を
有し、かつ温度30℃、初期引張歪10%、振動数50
Hz、動歪1.0%の試験条件下で得られる動的弾性率
(E′)と、試験温度25℃における伸び50%時の引
張応力(M50)との積(E′×M50)が2.0〜25.
0(MPa)2 の範囲内の値及び上記動的弾性率
(E′)と同一試験条件下で得られる損失正接(tan
δ) と該動的弾性率(E′)との比(tan δ/E′)が
0.25〜0.70(MPa)-1の範囲内の値を有する
ゴム組成物からなる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は空気入りタイヤに関
し、特にトレッド部の外周部分を形成するトレッドゴム
に、諸物性値に工夫を加えたゴム組成物を充当すること
により、車内騒音及び車外騒音の同時低減と、振動乗心
地性及び操縦安定性の同時向上と、転がり抵抗の低減と
を併せ実現できる空気入りタイヤ、なかでも乗用車用に
好適な空気入りタイヤを提供するものである。
し、特にトレッド部の外周部分を形成するトレッドゴム
に、諸物性値に工夫を加えたゴム組成物を充当すること
により、車内騒音及び車外騒音の同時低減と、振動乗心
地性及び操縦安定性の同時向上と、転がり抵抗の低減と
を併せ実現できる空気入りタイヤ、なかでも乗用車用に
好適な空気入りタイヤを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】特に乗用車用空気入りタイヤ、なかでも
ラジアルタイヤが比較的粗い路面走行時にロ─ドノイズ
と呼ばれる不快な低周波の車内騒音(dBA、以下同
じ)を発生して快適性を著しく損なうため、従来から各
種のロ─ドノイズ低減対策が取られてきた。ところがこ
の対策は一方でタイヤの操縦安定性を劣化させる傾向を
示し、そこでこれらを両立させる手段につき例えば特開
平1ー168506号公報では、トレッドゴムのJIS
硬度(Hs)を25℃で45〜57とすること、第2ベ
ルト層の幅B2 Wのタイヤ総幅SWに対する比B2 W/
SWを0.68〜0.77とすること、そしてトレッド
展開幅TDWのタイヤ総幅SWに対する比TDW/SW
を0.75〜0.85とすることを提案している。
ラジアルタイヤが比較的粗い路面走行時にロ─ドノイズ
と呼ばれる不快な低周波の車内騒音(dBA、以下同
じ)を発生して快適性を著しく損なうため、従来から各
種のロ─ドノイズ低減対策が取られてきた。ところがこ
の対策は一方でタイヤの操縦安定性を劣化させる傾向を
示し、そこでこれらを両立させる手段につき例えば特開
平1ー168506号公報では、トレッドゴムのJIS
硬度(Hs)を25℃で45〜57とすること、第2ベ
ルト層の幅B2 Wのタイヤ総幅SWに対する比B2 W/
SWを0.68〜0.77とすること、そしてトレッド
展開幅TDWのタイヤ総幅SWに対する比TDW/SW
を0.75〜0.85とすることを提案している。
【0003】またタイヤトレッドゴム用ゴム組成物につ
いては、例えば特開昭61ー231038号公報では、
BRを40PHR 以上と、ジエン系合成ゴム、NR、IR
のうち1種又は2種以上とのブレンドポリマをベ─スと
してなるゴム組成物が、JISーA硬度(Hs)が55
〜65、動的弾性率(E′)が40〜65kgf/cm2 、損
失正接(tan δ) が0.20以上である物性を有し、上
記ゴム組成物をトレッドゴムに適用した空気入りタイヤ
は優れた操縦安定性と、低騒音性及び優位な振動乗心地
性とが得られる旨開示している。
いては、例えば特開昭61ー231038号公報では、
BRを40PHR 以上と、ジエン系合成ゴム、NR、IR
のうち1種又は2種以上とのブレンドポリマをベ─スと
してなるゴム組成物が、JISーA硬度(Hs)が55
〜65、動的弾性率(E′)が40〜65kgf/cm2 、損
失正接(tan δ) が0.20以上である物性を有し、上
記ゴム組成物をトレッドゴムに適用した空気入りタイヤ
は優れた操縦安定性と、低騒音性及び優位な振動乗心地
性とが得られる旨開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで近来の社会的
環境は、空気入りタイヤに対し車外騒音(dBA)の顕
著な低減と車両の低燃費化、すなわち低転がり抵抗性と
が以前にも増して強く求められるように変化してきた。
特に車外騒音は通過騒音とも呼ばれもので環境に与える
影響が大きく、タイヤから発生する騒音が高い率を占め
る。一方車両のドライバ側からは、車両の高級化指向に
伴いロ─ドノイズを主とする車内騒音の一層の低減及び
振動乗心地性の一段の向上と、安全走行に必要不可欠な
操縦安定性の一層の向上とが空気入りタイヤに対する要
望として提示されている。
環境は、空気入りタイヤに対し車外騒音(dBA)の顕
著な低減と車両の低燃費化、すなわち低転がり抵抗性と
が以前にも増して強く求められるように変化してきた。
特に車外騒音は通過騒音とも呼ばれもので環境に与える
影響が大きく、タイヤから発生する騒音が高い率を占め
る。一方車両のドライバ側からは、車両の高級化指向に
伴いロ─ドノイズを主とする車内騒音の一層の低減及び
振動乗心地性の一段の向上と、安全走行に必要不可欠な
操縦安定性の一層の向上とが空気入りタイヤに対する要
望として提示されている。
【0005】上述した要望に対し、前述の特開平1ー1
68506号公報が開示する空気入りラジアルタイヤ
は、トレッドゴムのJIS硬度を低く設定することでロ
─ドノイズの低減要望を満たし、振動乗り心地性の改善
が期待されるものの、反面タイヤから発生する車外騒音
はむしろ悪化する傾向を示す上、転がり抵抗が増大する
弊を伴うことが解明された。さらに操縦安定性について
触れれば、この性能を可能な限り高度に高めるうえでタ
イヤの構造や形状に制限を加えることは不利と言わざる
を得ない。
68506号公報が開示する空気入りラジアルタイヤ
は、トレッドゴムのJIS硬度を低く設定することでロ
─ドノイズの低減要望を満たし、振動乗り心地性の改善
が期待されるものの、反面タイヤから発生する車外騒音
はむしろ悪化する傾向を示す上、転がり抵抗が増大する
弊を伴うことが解明された。さらに操縦安定性について
触れれば、この性能を可能な限り高度に高めるうえでタ
イヤの構造や形状に制限を加えることは不利と言わざる
を得ない。
【0006】また特開昭61ー231038号公報が開
示するトレッドゴムは、そのJIS−A硬度及び動的弾
性率の値が低く設定され、併せ損失正接の値が高く設定
されているため、良好なダンピング効果を発揮してロ─
ドノイズの低減及び振動乗り心地性の向上が図れるもの
の、反面車外騒音の悪化が認められ、さらに転がり抵抗
の値も増加する不利を伴うのは止むを得ない。
示するトレッドゴムは、そのJIS−A硬度及び動的弾
性率の値が低く設定され、併せ損失正接の値が高く設定
されているため、良好なダンピング効果を発揮してロ─
ドノイズの低減及び振動乗り心地性の向上が図れるもの
の、反面車外騒音の悪化が認められ、さらに転がり抵抗
の値も増加する不利を伴うのは止むを得ない。
【0007】上述したところを要すれば従来、社会的要
望とドライバの要求とを全て十分満たし得る空気入りタ
イヤ、なかでもラジアルタイヤを見出すことはできず、
何れかの性能に偏った優位性を付与したタイヤの提案に
止まっていた。
望とドライバの要求とを全て十分満たし得る空気入りタ
イヤ、なかでもラジアルタイヤを見出すことはできず、
何れかの性能に偏った優位性を付与したタイヤの提案に
止まっていた。
【0008】よって、タイヤの構造や形状、またトレッ
ドパタ─ンなどに一切の制限を付すことなく、トレッド
ゴムの物性に限定してこれを適正化することより、車内
騒音と車外騒音、振動乗り心地性と操縦安定性、低転が
り抵抗、これら全ての性能を、社会的要望並びにドライ
バの要求に沿うレベルまで十分高めた空気入りタイヤ、
なかでもラジアルタイヤを提案することがこの発明の目
的である。
ドパタ─ンなどに一切の制限を付すことなく、トレッド
ゴムの物性に限定してこれを適正化することより、車内
騒音と車外騒音、振動乗り心地性と操縦安定性、低転が
り抵抗、これら全ての性能を、社会的要望並びにドライ
バの要求に沿うレベルまで十分高めた空気入りタイヤ、
なかでもラジアルタイヤを提案することがこの発明の目
的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
この発明の空気入りタイヤは、一対のビ─ド部及びサイ
ドウォ─ル部と、両サイドウォ─ル部に連なるトレッド
部とからなり、これら各部を両ビ─ド部間にわたって補
強するカ─カスと、トレッド部を強化するベルトとを具
備する空気入りタイヤにおいて、上記トレッド部がその
外周にトレッドゴムを備え、該トレッドゴムは、(1)
温度25℃におけるJISーA硬度(Hs)が45〜
75度の範囲内の値を有すると共に、(2) 温度25
℃における伸び300%時の引張応力(M300 )が7.
0〜18.0MPaの範囲内の値を有し、かつ(3)
温度30℃、初期引張歪10%、振動数50Hz、動歪
1.0%の試験条件下で得られる動的弾性率(E′)
と、試験温度25℃における伸び50%時の引張応力
(M50)との積(E′×M50)が2.0〜25.0(M
Pa)2 の範囲内の値を有すると共に、(4) 上記動
的弾性率(E′)と同一試験条件下で得られる損失正接
(tanδ) と該動的弾性率(E′)との比(tan δ/
E′)が0.25〜0.70(MPa)-1の範囲内の値
を有するゴム組成物からなることを特徴とする。
この発明の空気入りタイヤは、一対のビ─ド部及びサイ
ドウォ─ル部と、両サイドウォ─ル部に連なるトレッド
部とからなり、これら各部を両ビ─ド部間にわたって補
強するカ─カスと、トレッド部を強化するベルトとを具
備する空気入りタイヤにおいて、上記トレッド部がその
外周にトレッドゴムを備え、該トレッドゴムは、(1)
温度25℃におけるJISーA硬度(Hs)が45〜
75度の範囲内の値を有すると共に、(2) 温度25
℃における伸び300%時の引張応力(M300 )が7.
0〜18.0MPaの範囲内の値を有し、かつ(3)
温度30℃、初期引張歪10%、振動数50Hz、動歪
1.0%の試験条件下で得られる動的弾性率(E′)
と、試験温度25℃における伸び50%時の引張応力
(M50)との積(E′×M50)が2.0〜25.0(M
Pa)2 の範囲内の値を有すると共に、(4) 上記動
的弾性率(E′)と同一試験条件下で得られる損失正接
(tanδ) と該動的弾性率(E′)との比(tan δ/
E′)が0.25〜0.70(MPa)-1の範囲内の値
を有するゴム組成物からなることを特徴とする。
【0010】まずこの発明の空気入りタイヤは、一対の
ビ─ド部と、各ビ─ド部に連なる一対のサイドウォ─ル
と、両サイドウォ─ル部にトロイド状をなして連なるト
レッド部とからなり、これら各部を両ビ─ド部間にわた
って補強するカ─カスと、トレッド部を強化するベルト
とを備えるのは慣例に従う。ここにカ─カスはラジアル
配列の有機繊維コ─ド又はスチ─ルコ─ドからなるラジ
アルプライが適合し、ベルトは少なくとも2層のスチ─
ルコ─ド交差層を有する積層体により構成するのが望ま
しい。
ビ─ド部と、各ビ─ド部に連なる一対のサイドウォ─ル
と、両サイドウォ─ル部にトロイド状をなして連なるト
レッド部とからなり、これら各部を両ビ─ド部間にわた
って補強するカ─カスと、トレッド部を強化するベルト
とを備えるのは慣例に従う。ここにカ─カスはラジアル
配列の有機繊維コ─ド又はスチ─ルコ─ドからなるラジ
アルプライが適合し、ベルトは少なくとも2層のスチ─
ルコ─ド交差層を有する積層体により構成するのが望ま
しい。
【0011】次にトレッド部はその外周にトレッドゴム
を備え、このトレッドゴムは所定深さの溝を配設するの
に十分な肉厚を有するのも慣例に従い、該トレッドゴム
は、(1)JIS K6301の試験方法に従いスプリ
ング式硬さ試験機A形にて測定した硬度(Hs)が、試
験温度25℃において45〜75度の範囲内の値を有
し、そして(2)JIS K6301の試験方法に従
い、ダンベル状3号形試験片を用い試験温度25℃にお
いて測定し得られる、伸び300%時の引張応力(M
300 )が7.0〜18.0MPa(メガパスカル)の範
囲内の値を有し、かつ(3)東洋精機製の粘弾性スペク
トロメ−タに、厚さ2mm、幅4.7mm、長さ20m
mのゴム試験片を取り付け、試験条件を、温度30℃、
初期引張歪10%、振動数50Hz、動歪1. 0%とし
て得られる動的弾性率(E′)と、上記(2)項と同一
試験方法及び同一試験片を用い試験温度25℃において
測定し得られる、伸び50%時の引張応力(M50)との
積(E′×M50)が2.0〜25.0が(MPa)2 の
範囲内の値を有し、そして(4)上記(3)項と同一試
験機、同一試験片及び同一試験条件にて得られる損失正
接(tan δ) と、上記動的弾性率(E′)との比(tan
δ/E′)が0.2〜0.7(MPa)-1の値を有する
ゴム組成物からなることを要する。
を備え、このトレッドゴムは所定深さの溝を配設するの
に十分な肉厚を有するのも慣例に従い、該トレッドゴム
は、(1)JIS K6301の試験方法に従いスプリ
ング式硬さ試験機A形にて測定した硬度(Hs)が、試
験温度25℃において45〜75度の範囲内の値を有
し、そして(2)JIS K6301の試験方法に従
い、ダンベル状3号形試験片を用い試験温度25℃にお
いて測定し得られる、伸び300%時の引張応力(M
300 )が7.0〜18.0MPa(メガパスカル)の範
囲内の値を有し、かつ(3)東洋精機製の粘弾性スペク
トロメ−タに、厚さ2mm、幅4.7mm、長さ20m
mのゴム試験片を取り付け、試験条件を、温度30℃、
初期引張歪10%、振動数50Hz、動歪1. 0%とし
て得られる動的弾性率(E′)と、上記(2)項と同一
試験方法及び同一試験片を用い試験温度25℃において
測定し得られる、伸び50%時の引張応力(M50)との
積(E′×M50)が2.0〜25.0が(MPa)2 の
範囲内の値を有し、そして(4)上記(3)項と同一試
験機、同一試験片及び同一試験条件にて得られる損失正
接(tan δ) と、上記動的弾性率(E′)との比(tan
δ/E′)が0.2〜0.7(MPa)-1の値を有する
ゴム組成物からなることを要する。
【0012】上記物性を有するゴム組成物を実現するた
めには、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを用いる
のが好ましく、特に後者についてはスチレンーブタジエ
ン共重合体ゴム(SBR)を全ゴム100重量部当たり
30重量部以上、望ましくは60重量部以上配合するの
を好適とする。
めには、天然ゴム及び/又はジエン系合成ゴムを用いる
のが好ましく、特に後者についてはスチレンーブタジエ
ン共重合体ゴム(SBR)を全ゴム100重量部当たり
30重量部以上、望ましくは60重量部以上配合するの
を好適とする。
【0013】
【作用】まずトレッドゴムの25℃におけるJISーA
硬度が75度以下であることにより、タイヤが走行中、
路面からトレッド部に加えられる振動エネルギはトレッ
ドゴムにより有利に吸収されるので、車外騒音及び車内
騒音が共に低減する。これに加え動的弾性率(E′)と
引張応力(M50)との積(E′×M50)の上限値を2
5.0(MPa)2 に抑えることが車外騒音の一層の低
減に寄与し、また損失正接(tan δ) と動的弾性率
(E′)との比(tan δ/E′)の下限値を0.25
(MPa)-1に保持することが車内騒音の一層の低減に
寄与する。
硬度が75度以下であることにより、タイヤが走行中、
路面からトレッド部に加えられる振動エネルギはトレッ
ドゴムにより有利に吸収されるので、車外騒音及び車内
騒音が共に低減する。これに加え動的弾性率(E′)と
引張応力(M50)との積(E′×M50)の上限値を2
5.0(MPa)2 に抑えることが車外騒音の一層の低
減に寄与し、また損失正接(tan δ) と動的弾性率
(E′)との比(tan δ/E′)の下限値を0.25
(MPa)-1に保持することが車内騒音の一層の低減に
寄与する。
【0014】次に振動乗り心地性は、JISーA硬度を
75度以下とすることで路面からトレッド部に加えられ
る振動エネルギをを小さくすること、すなわち路面の凹
凸に対するエンベロープ性を向上させること、そして上
記比(tan δ/E′)を0.25以上とすることで上記
振動エネルギをトレッドゴム中で効果的に減衰させるこ
とにより優位に確保できる。
75度以下とすることで路面からトレッド部に加えられ
る振動エネルギをを小さくすること、すなわち路面の凹
凸に対するエンベロープ性を向上させること、そして上
記比(tan δ/E′)を0.25以上とすることで上記
振動エネルギをトレッドゴム中で効果的に減衰させるこ
とにより優位に確保できる。
【0015】次に操縦安定性は、JIS−A硬度を45
度以上とすること、引張応力(M30 0 )を7.0MPa
以上とすること、そして動的弾性率(E′)と引張応力
(M 50)との積(E′×M50)を2.0(MPa)2 以
上とすることが相まって高度な優位性を発揮することが
きる。
度以上とすること、引張応力(M30 0 )を7.0MPa
以上とすること、そして動的弾性率(E′)と引張応力
(M 50)との積(E′×M50)を2.0(MPa)2 以
上とすることが相まって高度な優位性を発揮することが
きる。
【0016】最後に転がり抵抗は、損失正接(tan δ)
と動的弾性率(E′)との比(tanδ/E′)を0.7
0(MPa)-1以下とすることにより低転がり抵抗性を
実現することが可能となる。
と動的弾性率(E′)との比(tanδ/E′)を0.7
0(MPa)-1以下とすることにより低転がり抵抗性を
実現することが可能となる。
【0017】以上述べたようにトレッドゴム組成物の物
性を多面的に捉え、これら物性値を上記の範囲内に規定
することにより、従来互いに相反する性能として一方の
性能の向上は他方の性能の悪化が余儀なくされていた問
題を有利に解決することができ、それも特に乗用車用空
気入りラジアルタイヤにおいて顕著な効果を発揮するも
のである。なお操縦安定性の向上のためには上述のよう
にトレッドゴムの引張応力(M300 )が7.0MPa以
上の成可く大きな値が好ましい反面、過度に大きな値に
すると、一般にトレッドゴムに設ける溝の底部にクラッ
クなどの故障発生のうれいが生じて耐久性上の問題が生
じるため、引張応力(M300 )の値を18.0MPa以
下に抑えるものである。
性を多面的に捉え、これら物性値を上記の範囲内に規定
することにより、従来互いに相反する性能として一方の
性能の向上は他方の性能の悪化が余儀なくされていた問
題を有利に解決することができ、それも特に乗用車用空
気入りラジアルタイヤにおいて顕著な効果を発揮するも
のである。なお操縦安定性の向上のためには上述のよう
にトレッドゴムの引張応力(M300 )が7.0MPa以
上の成可く大きな値が好ましい反面、過度に大きな値に
すると、一般にトレッドゴムに設ける溝の底部にクラッ
クなどの故障発生のうれいが生じて耐久性上の問題が生
じるため、引張応力(M300 )の値を18.0MPa以
下に抑えるものである。
【0018】
【実施例】乗用車用空気入りラジアルタイヤで、サイズ
が205/65R15であり、カ─カスは1プライのラ
ジアル配列の有機繊維コ─ドからなり、ベルトは2層の
スチ─ルコ─ド交差層と1層の有機繊維コ─ド層のキャ
ップ層からなり、トレッドゴムの充填剤などの薬品を除
く主たる配合内容を、各配合毎の物性値と共に実施例1
〜5と比較例1、2につき表1の上段〜中段に示す。な
お表中、配合の数値は重量部数を示し、Hs及び
M300 、M50は25℃におけるJISーA硬度の値及び
伸び300%時、50%時の引張応力(MPa)の値を
示し、E′及びtanδは30℃、初期引張歪10%、振
動数50Hz、動歪1.0%における動的弾性率(MP
a)及び損失正接の値である。
が205/65R15であり、カ─カスは1プライのラ
ジアル配列の有機繊維コ─ドからなり、ベルトは2層の
スチ─ルコ─ド交差層と1層の有機繊維コ─ド層のキャ
ップ層からなり、トレッドゴムの充填剤などの薬品を除
く主たる配合内容を、各配合毎の物性値と共に実施例1
〜5と比較例1、2につき表1の上段〜中段に示す。な
お表中、配合の数値は重量部数を示し、Hs及び
M300 、M50は25℃におけるJISーA硬度の値及び
伸び300%時、50%時の引張応力(MPa)の値を
示し、E′及びtanδは30℃、初期引張歪10%、振
動数50Hz、動歪1.0%における動的弾性率(MP
a)及び損失正接の値である。
【0019】
【表1】
【0020】比較例1、2及び実施例1〜5のタイヤを
供試タイヤとし、これら各タイヤを前後輪とも空気圧
2.0kgf/cm2 として3000ccの国産後輪駆動車に
装着したテスト車両を、まずテストコ−スの所定区間に
設けた粗い路面を60km/hの一定速度で走行させ、
車内騒音はドライバの窓側の耳付近に設置したマイクに
よりピックアップし計測し、車外騒音はJASO−C6
06が定める実車惰行試験方法に従い計測した。計測し
た各騒音は音圧レベルdBA値で整理し、比較例1の値
を基準とし他の各タイヤはこの基準の値との差として評
価するものとし、表1の下段に比較例1を基準の0(ゼ
ロ){( )内に実際のdBA値を記載}とし、他の供
試タイヤは差の値のみ示した。なお−(マイナス)の絶
対値が大きいほど良い。
供試タイヤとし、これら各タイヤを前後輪とも空気圧
2.0kgf/cm2 として3000ccの国産後輪駆動車に
装着したテスト車両を、まずテストコ−スの所定区間に
設けた粗い路面を60km/hの一定速度で走行させ、
車内騒音はドライバの窓側の耳付近に設置したマイクに
よりピックアップし計測し、車外騒音はJASO−C6
06が定める実車惰行試験方法に従い計測した。計測し
た各騒音は音圧レベルdBA値で整理し、比較例1の値
を基準とし他の各タイヤはこの基準の値との差として評
価するものとし、表1の下段に比較例1を基準の0(ゼ
ロ){( )内に実際のdBA値を記載}とし、他の供
試タイヤは差の値のみ示した。なお−(マイナス)の絶
対値が大きいほど良い。
【0021】次に上記テスト車両をテストコ−ス内で所
定の走法により走行させ、ドライバがフィ−リングによ
る5点法(−2、−1、0、+1、+2)を用い操縦安
定性及び振動乗り心地性を評価した。このテストでは比
較例1を基準の0(ゼロ)とし、これより劣るものは−
(マイナス)、優れるものは+(プラス)とし、プラス
の値は大きいほど良好であることをあらわすものであ
り、テスト結果を表1の下段に示す。なお表1にて操縦
安定性は操安性、振動乗り心地性は乗り心地性と略記し
た。
定の走法により走行させ、ドライバがフィ−リングによ
る5点法(−2、−1、0、+1、+2)を用い操縦安
定性及び振動乗り心地性を評価した。このテストでは比
較例1を基準の0(ゼロ)とし、これより劣るものは−
(マイナス)、優れるものは+(プラス)とし、プラス
の値は大きいほど良好であることをあらわすものであ
り、テスト結果を表1の下段に示す。なお表1にて操縦
安定性は操安性、振動乗り心地性は乗り心地性と略記し
た。
【0022】転がり抵抗については室内の一軸転がり抵
抗測定ドラム試験機により測定し、得られた値を比較例
1を100とする指数にて各タイヤの値を表1の下段に
示す。値は大きいほど良い。
抗測定ドラム試験機により測定し、得られた値を比較例
1を100とする指数にて各タイヤの値を表1の下段に
示す。値は大きいほど良い。
【0023】表1が示すように各実施例のタイヤは何れ
も比較例のタイヤに比し各性能において全てより優れた
結果が得られていることがわかる。これに対し比較例2
のタイヤは操縦安定性を除く他の諸性能の向上が得られ
ているものの、これは安全走行に欠かすことができない
操縦安定性の悪化なしには達成できないものであり実用
性に欠ける。
も比較例のタイヤに比し各性能において全てより優れた
結果が得られていることがわかる。これに対し比較例2
のタイヤは操縦安定性を除く他の諸性能の向上が得られ
ているものの、これは安全走行に欠かすことができない
操縦安定性の悪化なしには達成できないものであり実用
性に欠ける。
【0024】
【発明の効果】この発明によれば、トレッドゴムのゴム
組成物における物性を適正化することにより、タイヤの
構造や形状、またトレッドパタ─ンなどの最適化を損な
うことなく、車内騒音と車外騒音との両者を一層低音圧
レベルに抑えて、なおかつ振動乗り心地性及び操縦安定
性の一段の向上と、転がり抵抗の一層の低減とを同時に
達成可能な、社会的要望並びにドライバの要求に十分応
え得る空気入りタイヤ、なかでもラジアルタイヤを提案
することができる。
組成物における物性を適正化することにより、タイヤの
構造や形状、またトレッドパタ─ンなどの最適化を損な
うことなく、車内騒音と車外騒音との両者を一層低音圧
レベルに抑えて、なおかつ振動乗り心地性及び操縦安定
性の一段の向上と、転がり抵抗の一層の低減とを同時に
達成可能な、社会的要望並びにドライバの要求に十分応
え得る空気入りタイヤ、なかでもラジアルタイヤを提案
することができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 一対のビ─ド部及びサイドウォ─ル部
と、両サイドウォ─ル部に連なるトレッド部とからな
り、これら各部を両ビ─ド部間にわたって補強するカ─
カスと、トレッド部を強化するベルトとを具備する空気
入りタイヤにおいて、 上記トレッド部がその外周にトレッドゴムを備え、該ト
レッドゴムは、 (1) 温度25℃におけるJISーA硬度(Hs)が
45〜75度の範囲内の値を有すると共に、 (2) 温度25℃における伸び300%時の引張応力
(M300 )が7.0〜18.0MPaの範囲内の値を有
し、かつ (3) 温度30℃、初期引張歪10%、振動数50H
z、動歪1.0%の試験条件下で得られる動的弾性率
(E′)と、試験温度25℃における伸び50%時の引
張応力(M50)との積(E′×M50)が2.0〜25.
0(MPa)2 の範囲内の値を有すると共に、 (4) 上記動的弾性率(E′)と同一試験条件下で得
られる損失正接(tanδ) と該動的弾性率(E′)との
比(tan δ/E′)が0.25〜0.70(MPa)-1
の範囲内の値を有するゴム組成物からなることを特徴と
する空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5305540A JPH07156604A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5305540A JPH07156604A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07156604A true JPH07156604A (ja) | 1995-06-20 |
Family
ID=17946394
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5305540A Pending JPH07156604A (ja) | 1993-12-06 | 1993-12-06 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07156604A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006134776A1 (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | 空気入りタイヤ |
WO2008056508A1 (en) * | 2006-11-06 | 2008-05-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire |
-
1993
- 1993-12-06 JP JP5305540A patent/JPH07156604A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006134776A1 (ja) * | 2005-06-17 | 2006-12-21 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | 空気入りタイヤ |
KR101291886B1 (ko) * | 2005-06-17 | 2013-07-31 | 요코하마 고무 가부시키가이샤 | 공기 주입 타이어 |
WO2008056508A1 (en) * | 2006-11-06 | 2008-05-15 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire |
US8272414B2 (en) | 2006-11-06 | 2012-09-25 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | Pneumatic tire |
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