JP2006168637A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能を維持しつつ、タイヤ騒音を効果的に低減できる空気入りタイヤを提供すること。
【解決手段】この空気入りタイヤ1は、一対のビードコア2(、2)と、これらのビードコア2(、2)に対してトロイド状に架け渡されたカーカスプライ3と、サイドウォール部に配置されてサイドウォール部の強度を確保するサイドウォールゴム層5とを含む。そして、サイドウォール部には制振ゴム層7が配置されており、且つ、制振ゴム層7は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されること。
【選択図】 図1

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能を維持しつつ、タイヤ騒音を効果的に低減できる空気入りタイヤに関する。
近年の社会環境の変化から、ロードノイズやパターンノイズ等のタイヤ騒音を低減すべき要請が一層高まっている。例えば、タイヤ騒音の主な発生原因の一つとして、サイドウォール部の振動により発生する放射音が知られている。この放射音は、トレッド部の振動がサイドウォール部に伝達することにより発生する。そして、この放射音が空気中を伝播することにより車外騒音が発生すると考えられている。
かかる課題において、従来の空気入りタイヤには、特許文献1に記載される技術が知られている。従来の空気入りタイヤは、サイドウォール部のカーカスプライのタイヤ軸線方向内側および/または外側に高損失弾性率のゴムのダンパーシートが挿入され、このダンパーシートの動的弾性率(貯蔵弾性率G’)と損失正接tanδの積、すなわち、損失弾性率G’’がG’’=G’tanδ>8.00×106[dyne/cm2](ただし、測定条件50[℃]、剪断歪み1[%]、周波数15[Hz]における値)であることを特徴とする。この空気入りタイヤでは、かかる構成により、空気入りタイヤの振動時の減衰性を高め、振動乗り心地性能を改良していた。
特開平02−208103号公報
この発明は、操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能を維持しつつ、タイヤ騒音を効果的に低減できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、一対のビードコアと、これらのビードコアに対してトロイド状に架け渡されたカーカスプライと、サイドウォール部に配置されてサイドウォール部の強度を確保するサイドウォールゴム層とを含む空気入りタイヤにおいて、サイドウォール部には制振ゴム層が配置されており、且つ、制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されることを特徴とする。
この空気入りタイヤでは、サイドウォール部がサイドウォールゴム層および制振ゴム層から成る多層構造を有しており、且つ、制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されている。かかる構成では、制振ゴム層の制振機能により、接地面からの振動がサイドウォール部にて減衰もしくは遮断される。これにより、放射騒音とロードノイズが低減されるので、タイヤ騒音が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が6.0[MPa]以下であるゴム組成物から成る。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が6.0[MPa]以下であるゴム組成物から成るので、従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能が維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層がサイドウォール部の表面層の少なくとも一部を構成している。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層7がサイドウォール部の表面層(最外層)の少なくとも一部を構成するので、制振ゴム層により、サイドウォール部表面での高周波振動が抑制される。これにより、サイドウォール部にて発生する放射騒音(パターンノイズ等)が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層が0.5[mm]以上の平均厚さを有する。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層の平均厚さが0.5[mm]以上なので、制振ゴム層による制振効果を必要十分に得られる。これにより、タイヤ騒音が効果的に低減される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層が、2.0[mm]以下の平均厚さを有する。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層の平均厚さが2.0[mm]以下なので、制振ゴム層によるサイドウォール部の体積増加が抑制される。これにより、タイヤの転がり抵抗が好適に維持される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ子午線方向の断面視における断面高さHを基準としたときに、制振ゴム層の下限位置Aが0.1×H≦A≦0.3×Hの範囲にあり、且つ、制振ゴム層の上限位置Bが0.6×H≦B≦0.8×Hの範囲にある。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層の下限位置Aが0.1×H≦A≦0.3×Hの範囲にあり、且つ、制振ゴム層の上限位置Bが0.6×H≦B≦0.8×Hの範囲にあるので、タイヤの転がり抵抗への影響が小さく、且つ、制振ゴム層7による制振効果が必要十分に維持される。これにより、転がり抵抗と制振効果とのバランスが好適に実現される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層が、60以下のJIS−A硬度を有する。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層のJIS−A硬度が60以下の範囲にあるので、サイドウォール部の剛性が適性に維持され、タイヤの転がり抵抗の悪化が防止されると共にサイドウォール部における高周波振動の増加が抑制される。これにより、転がり抵抗と制振効果とのバランスが好適に実現される利点がある。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、前記制振ゴム層が45以上のJIS−A硬度を有する。
この空気入りタイヤでは、制振ゴム層のJIS−A硬度が45以上の範囲にあるので、操縦安定性能やの乗り心地性能を維持しつつ、制振ゴム層7による制振効果を必要十分に維持できる利点がある。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、サイドウォール部がサイドウォールゴム層および制振ゴム層から成る多層構造を有しており、且つ、制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されているので、制振ゴム層の制振機能により、接地面からの振動がサイドウォール部にて減衰もしくは遮断される。これにより、放射騒音とロードノイズが低減されるので、タイヤ騒音が効果的に低減される利点がある。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施例の構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的同一のものが含まれる。
図1は、この発明の実施例1にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。図2は、図1に記載した空気入りタイヤの性能試験の結果を示す表である。
この空気入りタイヤ1は、ビードコア2と、カーカスプライ3と、ベルト層4と、トレッドゴム5と、サイドウォールゴム層6と、制振ゴム層7とを含み構成される。この空気入りタイヤ1では、サイドウォール部がサイドウォールゴム層6および制振ゴム層7から成る多層構造(二層構造)を有することにより、タイヤ騒音が効果的に低減される点に特徴を有する。
ビードコア2は、左右一対を一組として構成される。カーカスプライ3は、これらのビードコア2(,2)に対してトロイド状に掛け渡される。ベルト層4は、カーカスプライ3の外周に配置される。トレッドゴム5は、ベルト層4の外周に配置される。そして、このトレッドゴム5により、トレッド部が形成される。
サイドウォールゴム層6は、一般に、天然ゴム、ポリブタジエン系ゴム、その他のゴム組成物から成り、サイドウォール部の強度を確保する機能、駆動トルクを路面に伝える機能、その他の機能を有する。このサイドウォールゴム層6は、トレッド部からビード部に渡って延在するように、カーカスプライ3の左右側面上にそれぞれ配置される。そして、これらのサイドウォールゴム層6(、6)により、サイドウォール部が形成されている。
制振ゴム層7は、ブチル系ゴム、その他のゴム組成物から成り、トレッド部からビード部に伝達される振動を減衰する機能(制振機能)を有する。この制振ゴム層7は、サイドウォールゴム層6よりも高い損失弾性率E’’を有するゴム組成物から成る。具体的には、制振ゴム層7は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上かつ6.0[MPa]以下のゴム組成物から成る。なお、この損失弾性率E’’は、一般に、引張方向に変化する応力を与えたときに1周期あたりに熱として失われるエネルギーの尺度として定義される。したがって、損失弾性率E’’は、従来の空気入りタイヤにかかる弾性損失率G’’とは異なる。
また、制振ゴム層7は、サイドウォールゴム層6よりもタイヤ幅方向外側に配置される。具体的には、制振ゴム層7は、サイドウォールゴム層6に貼り合わされて設置され、サイドウォールゴム層6の外層(タイヤ幅方向外側の層)を構成する。したがって、この空気入りタイヤ1では、サイドウォール部がサイドウォールゴム層6および制振ゴム層7から成る多層構造(二層構造)を有する。
ここで、タイヤ転動時における接地面からの振動は、トレッド部からサイドウォール部の表面を介してビード部に伝達される。そして、この振動が車内に伝達してロードノイズとなる。また、タイヤ転動時には、サイドウォール部の表面が高周波振動(微少振動)しており、この高周波振動によって放射騒音(パターンノイズ等)が発生する。
この点において、この空気入りタイヤ1では、サイドウォール部がサイドウォールゴム層6および制振ゴム層7から成る多層構造を有しており、且つ、制振ゴム層7が、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されている(図1参照)。かかる構成では、制振ゴム層7の制振機能により、接地面からの振動がサイドウォール部にて減衰もしくは遮断される。これにより、ロードノイズが低減されるので、タイヤ騒音が効果的に低減される利点がある。
また、発明者らの研究によれば、制振機能を有するゴム組成物(制振ゴム層7)では、損失弾性率E’’の方が損失正接tanδよりも制振機能に対する相関性が高い。すなわち、損失正接tanδが同程度のゴム組成物では、損失弾性率E’’が高い方が制振効果が大きい。したがって、損失弾性率E’’を基準として制振ゴム層7のゴム組成物を選択することにより、制振ゴム層7による制振効果をより高め得る利点がある。
また、制振ゴム層7のゴム組成物は、0[℃]における損失弾性率E’’を基準として選択される。このように、0[℃]のものを基準とすれば、高周波振動の微小振動に対応した指標なので、制振ゴム層7に適したゴム組成物をより確実に選択できる利点がある。
[付加事項]
なお、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7は、0[℃]における損失弾性率E’’が6.0[MPa]以下であるゴム組成物から成ることが好ましい。かかる構成とすれば、従来の空気入りタイヤと比較して、操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能が維持される利点がある(図2参照)。
また、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7を構成するゴム組成物は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上かつ6.0[MPa]以下であることが好ましい。これにより、制振効果とタイヤ諸性能とのバランスが好適に実現される利点がある(図2参照)。さらに、制振ゴム層7を構成するゴム組成物は、0[℃]における損失弾性率E’’が3.0[MPa]以上かつ5.0[MPa]以下であることが好ましい。これにより、制振効果とタイヤ諸性能とのバランスがより好適に実現される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7が、サイドウォール部の表面層(最外層)の少なくとも一部を構成する(図1参照)。すなわち、サイドウォール部の表面の少なくとも一部が制振ゴム層7によって被覆されている。かかる構成では、制振ゴム層7により、サイドウォール部表面での高周波振動が抑制される。これにより、サイドウォール部にて発生する放射騒音(パターンノイズ等)が効果的に低減される利点がある。また、サイドウォール部の表面の略全面が制振ゴム層7により被覆されていることが好ましい。これにより、放射騒音がより効果的に低減される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7が、トレッド部の端部からビード部に渡って(サイドウォール部の略全体に渡って)配置されている(図1参照)。言い換えると、制振ゴム層7は、タイヤ子午線方向の断面視にて、トレッド部を構成するトレッドゴムの端部からビード部に渡って(空気入りタイヤ1がJATMA規定の標準リムにリム組みされた状態にて、サイドウォール部が露出する部分の略全面に渡って)配置されている。かかる構成では、制振ゴム層7が、接地面からの振動の伝達経路に沿って延在するように配置されているので、振動が効果的に減衰される。これにより、タイヤ騒音が効果的に低減される利点がある。しかし、これに限らず、制振ゴム層7は、サイドウォール部の少なくとも一部に形成されていれば良い。
また、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7の平均厚さが0.5[mm]以上であることが好ましい。これにより、制振ゴム層7による制振効果を必要十分に得られるので、タイヤ騒音を効果的に低減できる利点がある。また、前記制振ゴム層7の平均厚さが2.0[mm]以下であることが好ましい。これにより、制振ゴム層7によるサイドウォール部の体積増加が抑制されるので、タイヤの転がり抵抗が好適に維持される利点がある。なお、制振ゴム層7の平均厚さとは、一般に、タイヤ断面における制振ゴム層の断面積を上限位置Bと下限位置Aとの差(B−A)により除した長さとしてをとして定義される。
また、この空気入りタイヤ1では、タイヤ子午線方向の断面視における断面高さ(ビード・ヒール部からトレッド・クラウン部までの高さ)Hを基準としたときに、制振ゴム層7の下限位置Aが0.1×H≦A≦0.3×Hの範囲にあり、且つ、制振ゴム層7の上限位置Bが0.6×H≦B≦0.8×Hの範囲にあることが好ましい(図1参照)。かかる構成では、制振ゴム層7がサイドウォール部の表面全体に渡って配置されている構成と比較して、タイヤの転がり抵抗が小さく、且つ、制振ゴム層7による制振効果が必要十分に維持される。これにより、転がり抵抗と制振効果とのバランスが好適に実現される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7のJIS−A硬度(JISK6253)が、60以下の範囲にあることが好ましい。例えば、制振ゴム層7のJIS−A硬度は、標準的なサイドトレッドと同程度であることが好ましい。かかる構成では、サイドウォール部の剛性が適性に維持されるので、タイヤの転がり抵抗の悪化が防止されると共に、サイドウォール部における高周波振動の増加が抑制される。これにより、転がり抵抗と制振効果とのバランスが好適に実現される利点がある。また、かかる構成では、制振ゴム層7のJIS−A硬度が45以上の範囲にあることが好ましい。これにより、制振ゴム層7による制振効果が必要十分に維持される利点がある。
[性能試験]
この実施例1では、条件が異なる複数の空気入りタイヤについて、(1)ロードノイズ、(2)パターンノイズ、(3)操縦安定性、および、(4)転がり抵抗にかかる性能試験が行われた(図2参照)。この性能試験では、タイヤサイズ205/65R15の空気入りタイヤがJATMA規定の正規リムにリム組みされ、この空気入りタイヤに正規荷重および正規空気圧が負荷される。
(1)ロードノイズ(通過騒音)にかかる性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両が粗い路面を有するテストコースを60[km/h]で走行し、運転席の窓側位置に取り付けられたマイクロフォンにより音圧レベルが測定される。そして、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(0)として、評価が行われる。評価結果は、その数値が小さいほど(マイナスであるほど)音圧レベルが低くて、好ましい。
(2)パターンノイズにかかる性能試験では、空気入りタイヤを装着した試験車両が舗装路面を有するテストコースを60[km/h]で走行し、運転席の窓側位置に取り付けられたマイクロフォンにより音圧レベルが測定される。そして、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(0)として、評価が行われる。評価結果は、その数値が小さいほど(マイナスであるほど)音圧レベルが低くて、好ましい。
(3)操縦安定性にかかる性能試験では、2000[cc]クラスの試験車両に空気入りタイヤが装着されて、230[kPa]の空気圧が負荷される。そして、試験車両が平坦な周回路を有するテストコースを60[km/h]〜100[km/h]で走行し、レーチェンジ時およびコーナーリング時における操舵性ならびに直進時における安定性について、専門パネラー3名による感応評価が行われる。評価結果は、従来の空気入りタイヤ(従来例)を基準(100)とした指数値により示されており、その指数値が大きいほど好ましい。なお、操縦安定性は、その指数値が100±3の範囲にあれば、従来例1と同レベルに維持されていると考え得る。
(4)転がり抵抗にかかる性能試験では、ドラム径1707[mm]、荷重4[kN]および速度50[km/h]時における抵抗力が測定される。この転がり抵抗は、従来の空気入りタイヤ(従来例1)を基準(100)とした指数値により示されており、その指数値が小さいほど好ましい。なお、転がり抵抗は、その指数値が100±3の範囲にあれば、従来例1と同レベルに維持されていると考え得る。
この性能試験では、従来例が制振ゴム層7を有さない従来の空気入りタイヤを示しており、発明例1、2および比較例1、2が制振ゴム層7を有する空気入りタイヤ1を示している。
まず、発明例1、2の空気入りタイヤ1と従来例の空気入りタイヤとを比較すると、制振ゴム層7を有する発明例1、2の空気入りタイヤ1の方が、騒音低減効果(ロードノイズ性能およびパターンノイズ性能)の点で優れており、且つ、タイヤの諸性能(操縦安定性および転がり抵抗)も維持されている。
つぎに、発明例1、2および比較例1、2の空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7の損失弾性率E’’が相異する。これらの空気入りタイヤ1同士では、損失弾性率E’’が大きいほど、騒音低減効果が優れることが分かる。
つぎに、発明例1、2および比較例2の空気入りタイヤ1では、制振ゴム層7の平均厚さが相異する。これらの空気入りタイヤ1同士を比較すると、制振ゴム層7の平均厚さが厚いほど騒音低減効果が向上するが、その一方で、転がり抵抗の指数値が増加することが分かる。したがって、制振ゴム層7の平均厚さは、好適な数値範囲にて選択が行われることが好ましい。
以上のように、本発明にかかる空気入りタイヤは、操縦安定性や転がり抵抗などのタイヤ諸性能を維持しつつ、タイヤ騒音を効果的に低減できる点で有用である。
この発明の実施例1にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図1に記載した空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
符号の説明
1 空気入りタイヤ
2 ビードコア
3 カーカスプライ
4 ベルト層
5 トレッドゴム
6 サイドウォールゴム層
7 制振ゴム層

Claims (8)

  1. 一対のビードコアと、これらのビードコアに対してトロイド状に架け渡されたカーカスプライと、サイドウォール部に配置されてサイドウォール部の強度を確保するサイドウォールゴム層とを含む空気入りタイヤにおいて、
    サイドウォール部には制振ゴム層が配置されており、且つ、制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が2.0[MPa]以上であるゴム組成物から成ると共にサイドウォールゴム層よりもタイヤ幅方向外側に配置されることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記制振ゴム層は、0[℃]における損失弾性率E’’が6.0[MPa]以下であるゴム組成物から成る請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記制振ゴム層が、サイドウォール部の表面層の少なくとも一部を構成している請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記制振ゴム層が、0.5[mm]以上の平均厚さを有する請求項1〜3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記制振ゴム層が、2.0[mm]以下の平均厚さを有する請求項1〜4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. タイヤ子午線方向の断面視における断面高さHを基準としたときに、制振ゴム層の下限位置Aが0.1×H≦A≦0.3×Hの範囲にあり、且つ、制振ゴム層の上限位置Bが0.6×H≦B≦0.8×Hの範囲にある請求項1〜5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記制振ゴム層が、60以下のJIS−A硬度を有する請求項1〜6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記制振ゴム層が、45以上のJIS−A硬度を有する請求項1〜7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
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