JP4383466B2 - 自動二輪車用空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、自動二輪車用空気入りタイヤに関するものである。
自動二輪車用タイヤによるコーナリング走行に当っては、タイヤへのスリップアングルの付与を主体としてコーナリングする乗用車、バス、トラック等のいわゆる四輪車用タイヤとは異なり、タイヤを路面に対して傾斜させるキャンバー角の付与が必要となる。これがため、自動二輪車用タイヤでは、直進走行時とコーナリング時とではトレッド部の接地域が異なることになる。
すなわち、直進走行時には、トレッド部の、タイヤ赤道面を含む中央領域が路面に接地して、その路面に駆動力および制動力を伝達するべく機能し、コーナリング時には、トレッド接地端を含むショルダー領域が路面に接地して、自動二輪車用に作用する遠心力に対抗する横力を発生するべく機能する。そして、これらの領域の中間に位置する中間領域は、例えばコーナーの立ち上がり等で、路面に、駆動力および制動力を伝えるとともに、コーナリングに際する遠心力に対抗する横力を発生するべくも機能することになる。
したがって、自動二輪車用タイヤのトレッド部接地域に配設されるトレッドゴムは、単一のゴム種や、単一のゴム硬度等を選択するだけでは、それぞれの接地域に、上述したようなそれぞれの機能を十分に発揮させることができなかった。
そこで、例えば、特許文献1には、トレッド部の接地域をセンター域とショルダー域との三つの領域に分割し、それらのそれぞれの領域に配設されるトレッドゴムを、損失正接の動的弾性率に対する比の適正なゴム材質とすることで、センター域による、直進走行時の高速耐久性の向上と、ショルダー域による、コーナリング時のグリップ性および安定性の向上を企図した二輪車用の空気入りタイヤが記載されている。
しかるに、この特許文献1に記載された二輪車用の空気入りタイヤは、センター域による高速耐久性の向上と、ショルダー域による、コーナリング時のグリップ性および安定性の向上は実現できるものの、そのタイヤでは、特に、コーナリング時のコーナーの立ち上がり等で路面に接地するセンター域とショルダー域との両者に跨る中間域に必要とされる駆動力および制動力の路面への伝達および、遠心力に対抗する力としての横力の発生に関しては今だ不十分であった。
しかもこの二輪車用空気入りタイヤは、特にコーナリング走行によって、中間領域付近に偏摩耗等が発生し易い傾向にあった。
また、例えばセンター域とショルダー域とに、損失正接の動的弾性率に対する比の大きく異なる二種類のトレッドゴムを使用すると、キャンバー角の増加または減少時に、異種のゴムが順次にまたは同時に接地することになって、キャンバー角の変化につれてトレッドゴムの接地特性が大きく変化することになるため、コーナリング時の走行安定性が不十分となるおそれがあった。
特開2006−273240号公報
そこで、本発明は、特に、タイヤへの中庸のキャンバー角の付与等の駆動性および制動性を、走行安定性の不安なしに向上させた自動二輪車用空気入りタイヤを提供する。
この発明にかかる自動二輪車用空気入りタイヤは、一層以上の層構造になるトレッドゴムを含むトレッド部と、このトレッド部のそれぞれの側部に連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連続するビード部とを具えるものにおいて、前記トレッド部の接地域が、タイヤ赤道面を含む中央領域と、トレッド接地端を含む一対のショルダー領域と、中央領域とショルダー領域との間に位置する一対の中間領域との五つの領域からなり、前記中間領域の全体にわたって配設した中間トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスが、前記中央領域の全体にわたって配設した中央トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスおよび、前記ショルダー領域の全体にわたって配設したショルダートレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスのいずれよりも大きくなり、中間トレッドゴムの100%モジュラスが、1.3〜2.1Mpaの範囲であり、タイヤの子午線断面内の半部での、中間トレッドゴムの外表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10〜40%の範囲であることを特徴とする。
ここで、「少なくとも一層構造のトレッドゴム」とは、トレッド部のトレッドゴムが単層構造の場合のみならず、積層構造の、例えばキャップアンドベース構造等のトレッドゴムをも含む意である。
ここで、100%モジュラスとは、JISダンベル状3号形サンプルを用意し、JISK6251に準拠して、室温で500±25mm/minの速度で引張試験を行い、引張応力を測定した値である。
このようなタイヤにおいてより好ましくは、中央トレッドゴムの100%モジュラスを、ショルダートレッドゴムの100%モジュラスより大きいものとする。
より好ましくは、中央トレッドゴムの100%モジュラスを、1.0〜0.8Mpaの範囲とし、ショルダートレッドゴムの100%モジュラスを、0.9〜1.7Mpaの範囲とする。
ここで、ペリフェリ長さとは、JATMA YEAR BOOK、ETRTO STANDARD MANUAL、TRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOKで規格が定められた適用リムに、同じく、JATMA YEAR BOOK、ETRTO STANDARD MANUAL、TRA YEAR BOOK等に規定された内圧における、トレッド表面に沿って測定した長さをいうものとする。
そしてより好ましくは、タイヤの子午線断面内での、中央トレッドゴムの外表面のペリフェリ長さを、接地域の全ペリフェリ長さの10〜35%の範囲とし、タイヤの子午線断面内の半部での、ショルダートレッドゴムの外表面のペリフェリ長さを、接地域の全ペリフェリ長さの5〜35%の範囲とする。
また、以上に述べたいずれかのタイヤにおいて、サイドウォール部に、自動二輪車の後輪装着用タイヤであることを表示することが好ましい。
自動二輪車用空気入りタイヤでは、直進走行時に接地する中央領域は、路面に駆動力および制動力を効率よく伝達するのに適した物性が必要であり、コーナリング時に接地するショルダー領域は、十分な横力を発生するのに適した物性を具える必要がある。また、それらの両領域間に位置するトレッド部の中間領域には、コーナーの立ち上がり等での、駆動力および制動力の効率的な路面伝達に加えて、十分な横力を発生させる物性を付与することが必要になる。
そこで、本発明の自動二輪車用空気入りタイヤでは、外力によるトレッド部の延びに対する剛性の測定として、トレッドゴムのモジュラスに着目した。このモジュラスの大小の目安としては、比較的データが安定する伸び100%時の値である100%モジュラスを採用することとした。
そして、中間トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスを、中央トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスおよび、ショルダートレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスのいずれよりも大きくなり、中間トレッドゴムの100%モジュラスが、1.3〜2.1Mpaの範囲であり、タイヤの子午線断面内の半部での、中間トレッドゴムの外表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10〜40%の範囲とすることにより、特に、タイヤに中庸のキャンバー角が付与されるコーナーの立ち上がり等で接地する中間領域に高い剛性を確保して、タイヤの前後剛性および、横剛性を高めることができるので、その中間領域に高い駆動性および制動性を発揮させることができ、また、遠心力に対抗するのに十分な横力を発揮させることができる。
以下に、図面を参照しながら本発明の自動二輪車用空気入りタイヤを詳細に説明する。
図1は、本発明の自動二輪車用空気入りタイヤの一の実施形態を示す子午線断面図である。
図1中の1はトレッド部を、2はトレッド部1のそれぞれの側部に連続して半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部を、そして3はサイドウォール部2の半径方向内側に連続するビード部をそれぞれ示す。
タイヤは、トレッド部1からサイドウォール部2を通りビード部3のビードコア4の周りに折り返したカーカスプライ5を有する。図に示すところでは、一枚のカーカスプライ5によってカーカスを構成しているが、複数枚のカーカスプライによってカーカスを構成することもできる。
カーカスプライ5のクラウン域の外周側には、少なくとも一枚の周方向補強コード層からなるベルト6が配設されており、このベルト6の、例えば一本若しくは複数本のコードを、タイヤ周方向への延在姿勢で連続して巻き付けた、いわゆるスパイラルベルト構造とすることができる。
ベルト6のさらに外周側には、タイヤの最大幅位置まで弧状に延びてトレッド部1の接地域を形成するトレッドゴム7が設けられている。また、トレッドゴム7の両側には、サイド部を形成するサイドゴム8が設けられている。
さらに、図1では省略しているが、トレッドゴム7の表面には、所要の溝が形成されている。
ここに示すタイヤでは、トレッド部1の接地域を、タイヤ赤道面を含んで位置する中央領域Aと、トレッド接地端を含んで位置するショルダー領域Cと、中央領域Aとショルダー領域Cとの間に位置する中間領域Bとの五つの領域にて形成し、ショルダー領域Cと中間領域Bは、それぞれ赤道面を挟んで対称となる位置に一対ずつ形成している。
またここでは、このようなそれぞれの領域に配設したトレッドゴム7を単層構造のものとし、中間領域Bの全体にわたって配設した中間トレッドゴム7bの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスが、中央領域Aの全体にわたって配設した中央トレッドゴム7aの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスおよび、ショルダー領域Cの全体にわたって配設したショルダートレッドゴム7cの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスよりも大きくする。
ここで、より好ましくは、中央トレッドゴム7aの100%モジュラスを、ショルダートレッドゴム7cの100%モジュラスより大きくする。
自動二輪車用タイヤでは、直進走行中はタイヤのトレッド部1の中央領域Aが主として接地し、一方、コーナリング走行中はキャンバー角の付与により、タイヤの接地域がトレッド部1の中央領域Aからショルダー領域Cへと移行する。直進走行とコーナリング走行の走行頻度を比較すると、直進走行の頻度がはるかに多いことから、中央領域Aには耐摩耗性を重視したゴムを配置し、ショルダー領域Cにはグリップ力を重視したゴムを配置することで、耐摩耗性とコーナリング性の双方に優れたタイヤを得ることができる。その結果、タイヤの剛性を上げて耐摩耗性を向上させることができる。
これがため、この自動二輪車用空気入りタイヤは、タイヤに中庸のキャンバー角が付与されるコーナーの立ち上がり等で接地する中間領域Bに高い剛性を確保して、タイヤの前後剛性および、横剛性を高めることができるので、その中間領域Bに高い駆動性および制動性を発揮させることができ、また、遠心力に対抗するのに十分な横力を発揮させることができる。
そして、中間トレッドゴム7bの100%モジュラスを、1.3〜2.1Mpaの範囲にすることにより、高い駆動力、制動力および横力のそれぞれに対応できる剛性を確保することができる。
中間トレッドゴム7bの100%モジュラスが、1.3Mpa未満では、剛性不足で十分な駆動力および横力が確保できず、2.1Mpaを超えると、剛性が高すぎて路面の凸凹による振動の吸収性および接地性が低下する傾向がある。
中央トレッドゴム7aの100%モジュラスを、1.0〜1.8Mpaの範囲とし、ショルダートレッドゴム7cの100%モジュラスを、0.9〜1.7Mpaの範囲とすることにより、耐摩耗性とコーナリング性の双方に優れた性能を確保することができる。
中央トレッドゴム7aの100%モジュラスを、1.0Mpa未満では、剛性不足で耐摩耗性が低下し、1.8Mpaを超えると、剛性が高すぎて路面の凸凹に対する吸収性が低下する傾向がある。
ショルダートレッドゴム7cの100%モジュラスを、0.9Mpa未満では、剛性が低すぎて横力に耐えうる剛性が確保することができず、1.7Mpaを超えると、コーナリング時の路面の凸凹に対する吸収性が低下する傾向がある。
タイヤの子午線断面内の半部での、中間トレッドゴム7bの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの10〜40%の範囲とする。
タイヤの子午線断面内での、中間トレッドゴム7bの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの10〜40%の範囲とすることにより、高い前後剛性および横剛性を確保し、高い駆動性、制動性およびコーナリング性それぞれを実現させることができる。
中間トレッドゴム7bの外表面のペリフェリ長さlが、接地域の全ペリフェリ長さlの10%を未満では、駆動力、制動力および横力のそれぞれに耐えうる十分な剛性を確保することができず、40%を超えると、中間トレッドゴム7bの100%モジュラスの高いゴムが中央領域Aまたはショルダー領域Cに大きく入り込むため、各部の剛性が必要以上に上がることとなり、路面の凹凸に対する吸収性が低下する傾向がある。
また好ましくは、タイヤの子午線断面内での、中央トレッドゴム7aの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの10〜35%の範囲とし、タイヤの子午線断面内の半部での、ショルダートレッドゴム7cの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの5〜35%の範囲とする。
タイヤの子午線断面内での、中央トレッドゴム7aの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの10〜35%の範囲とし、タイヤの子午線断面内の半部での、ショルダートレッドゴム7cの外表面のペリフェリ長さlを、接地域の全ペリフェリ長さlの5〜35%の範囲とすることにより、直進時およびコーナリング時の吸収性、駆動性およびコーナリング性のそれぞれに対応できる。
中央トレッドゴム7aの外表面のペリフェリ長さlが、接地域の全ペリフェリ長さlの10%を未満では、剛性の高い中間トレッドゴム7bが直進時の接地域に入り込むため、直進時の接地域の剛性が必要以上に高くなり、乗り心地を悪化させることになり、35%を超えると、中間領域Bの剛性を向上することによる駆動性の向上効果が少ない傾向がある。
ショルダートレッドゴム7cの外表面のペリフェリ長さlが、接地域の全ペリフェリ長さlの5%未満では、剛性が高い中間トレッドゴム7bがコーナリング時の接地域に大きく入り込む結果、必要以上に剛性が上昇し、コーナリング時の路面の凸凹による振動の吸収性、接地性を低下させることになり、35%を超えると、中間領域Bの剛性の向上による駆動性の向上効果が少ない傾向がある。
自動二輪車の場合、後輪(リア)が駆動輪となるため、本発明は後輪装着用タイヤに適用すると効果が大きいため、サイドウォール部2に、自動二輪車の後輪装着用タイヤであることを表示する。
次に、図2に示すような構造を有する、リア用タイヤのサイズが190/50ZR17、モノフィラメントスパイラルベルトとナイロンベルトを設けたラジアルタイヤを試作し、表1〜表2に示すように、それぞれの諸元を変化させた実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7および、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2のそれぞれにつき、駆動性を、評価した。
なお、フロント用タイヤのサイズは120/70ZR17のラジアルタイヤとした。
本発明ではトレッド部以外のタイヤ構造については改変を要しないため、従来の自動二輪車用空気入りタイヤの構造とほぼ同様とした。
Figure 0004383466
Figure 0004383466
(駆動性)
実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2のそれぞれを、リムサイズMT6.00のリムに装着し、内圧を290kPaとし、荷重150kg、試験速度30〜300km/h、走行距離4km、キャンバー角0〜45°で繰り返し走行させ、評価ライダーのフィーリングで、駆動性を評価して、表3に示す。
比較例タイヤ1の値を100として指数表示した。数値が大きいほど、良好であることを示す。
Figure 0004383466
表3の結果から、実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7に対し、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2は、十分な駆動力を発揮できなかった。
実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2のそれぞれにつき、路面の凸凹による振動の吸収性についての評価を行ったので、以下に説明する。
(吸収性)
荷重150kg、試験速度30〜300km/h、走行距離4km、キャンバー角0〜45°で、路面の凸凹による振動の振幅の大きさ、振動の始まり点を評価ライダーのフィーリングで評価して、表4に示す。
比較例タイヤ1の値を100として指数表示した。数値が大きいほど、吸収性が良好であることを示す。
Figure 0004383466
表4の結果から、実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7に対し、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2は、十分な吸収性を確保できなかった。
実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2のそれぞれにつき、耐摩耗性についての評価を行ったので、以下に説明する。
(耐摩耗性)
実車で高速周回路を荷重150kg、試験速度100〜300km/h、走行距離4km、キャンバー角0〜45°で繰り返し走行させた時の溝深さの減り方で耐摩耗性を評価して、表5に示す。
比較例タイヤ1の値を100として指数表示した。数値が大きいほど、耐摩耗性が良好であることを示す。
Figure 0004383466
表5の結果から、実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7は、耐摩耗性を特に悪化させることなく維持したまま駆動性および制動性を向上させることができる。
表3〜表5の結果から、実施例タイヤ1〜実施例タイヤ7に対し、比較例タイヤ1〜比較例タイヤ2は、駆動性および吸収性が劣った。
本発明の自動二輪車用空気入りタイヤの一の実施形態を示す幅方向断面図である。 本発明の自動二輪車用空気入りタイヤの他の実施形態を示す幅方向断面図である。
符号の説明
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 カーカスプライ
6 ベルト
7 トレッドゴム
7a 中央トレッドゴム
7b 中間トレッドゴム
7c ショルダートレッドゴム
8 サイドゴム
A 中央領域
B 中間領域
C ショルダー領域

Claims (5)

  1. 一層以上の層構造になるトレッドゴムを含むトレッド部と、このトレッド部のそれぞれの側部に連続してタイヤ半径方向内側へ延びる一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ半径方向内側に連続するビード部とを具える自動二輪車用空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部の接地域が、タイヤ赤道面を含む中央領域と、トレッド接地端を含む一対のショルダー領域と、中央領域とショルダー領域との間に位置する一対の中間領域との五つの領域からなり、前記中間領域の全体にわたって配設した中間トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスが、前記中央領域の全体にわたって配設した中央トレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスおよび、前記ショルダー領域の全体にわたって配設したショルダートレッドゴムの、少なくとも接地面を形成する部分の100%モジュラスのいずれよりも大きくなり、
    中間トレッドゴムの100%モジュラスが、1.3〜2.1Mpaの範囲であり、
    タイヤの子午線断面内の半部での、中間トレッドゴムの外表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10〜40%の範囲であることを特徴とする自動二輪車用空気入りタイヤ。
  2. 中央トレッドゴムの100%モジュラスが、ショルダートレッドゴムの100%モジュラスより大きい請求項1に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
  3. 中央トレッドゴムの100%モジュラスが、1.0〜1.8Mpaの範囲であり、ショルダートレッドゴムの100%モジュラスが、0.9〜1.7Mpaの範囲である請求項1または2に記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
  4. タイヤの子午線断面内での、中央トレッドゴムの外表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの10〜35%の範囲であり、タイヤの子午線断面内の半部での、ショルダートレッドゴムの外表面のペリフェリ長さが、接地域の全ペリフェリ長さの5〜35%の範囲である請求項1〜3のいずれか記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
  5. サイドウォール部に、自動二輪車の後輪装着用タイヤであることを表示する請求項1〜4のいずれか記載の自動二輪車用空気入りタイヤ。
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