JPH07156596A - 転写シート及びこれを用いた凹凸模様を有する化粧材 - Google Patents

転写シート及びこれを用いた凹凸模様を有する化粧材

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JPH07156596A
JPH07156596A JP5340245A JP34024593A JPH07156596A JP H07156596 A JPH07156596 A JP H07156596A JP 5340245 A JP5340245 A JP 5340245A JP 34024593 A JP34024593 A JP 34024593A JP H07156596 A JPH07156596 A JP H07156596A
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layer
ultraviolet
curable resin
resin layer
pattern
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JP5340245A
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Kenichiro Sanko
健一郎 三箇
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 印刷模様と凹凸模様に同調して、更に凹凸模
様の凹部に着色インキが充填された凹凸模様を有する化
粧材において、凹部以外の部分のワイピングインキが綺
麗に除去され、更に木目導管部の底の形状が階調を有す
る高意匠の凹凸模様を有する化粧材及びそれを製造する
に用いる転写シートを提供する。 【構成】 基材2の表面に紫外線硬化性樹脂層3が設け
られ、該紫外線硬化性樹脂層3の表面側には印刷模様層
5と該印刷模様層5に同調した凹凸模様9が形成され、
凹凸模様9の凸部16の印刷模様層5の表面に透明樹脂
層6を形成した後ワイピングを行い凹部15に着色イン
キ7を充填した後、透明樹脂層6の表面を研磨加工して
凸部16上の余分な着色インキを削り、更に表面保護層
8を設けた凹凸模様を有する化粧材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、絵柄と同調した凹凸模
様を有する化粧材で、立体感と深みのある意匠性に優
れ、各種家具表面材や建材内装材に適する凹凸模様を有
する化粧材及びその製造に用いられる転写シートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、立体感のある絵柄を有する化粧材
を得るために種々の方法が提案されている。例えば、
(i) 絵柄を印刷した基材上に、透明なシートを該シート
に凹凸形状を付与しながら熱融着させる方法、(ii)基材
表面に比較的艶の高いインキでベタ印刷層を設け、凹ま
せて見せたい部分に比較的艶の低いインキで柄を設け、
両インキの艶の差によって視覚的な立体感を現出する方
法等が知られている。
【0003】しかしながら、前者の方法では透明なシー
ト表面に形成する凹部と、基材上の絵柄とを同調させる
ことは、きわめて困難であった。また後者の方法は、実
際に凹凸を形成するものではなく、光の反射率の違いに
よる視覚的な凹凸を現出するだけであるため、立体感に
欠ける欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記欠点を解消するた
め本出願人は、表面が剥離性を有する電離放射線透過性
剥離基材に電離放射線遮蔽性模様と模様層を設け、該剥
離性基材と別体の凹凸模様形成用基材とを電離放射線硬
化性樹脂層を介して重ね合わせ、上記剥離性基材の側か
ら電離放射線を照射して電離放射線遮蔽性模様のない部
分に相当する電離放射線硬化性樹脂層を硬化させた後剥
離性基材を剥がして、電離放射線硬化性樹脂層の未硬化
部の樹脂の一部を剥離性基材に付着させて除去して模様
層が電離放射線硬化性樹脂に密着した硬化部を凸部とし
て形成し且つ電離放射線硬化性樹脂の除去部分を凹部と
して形成し、基材表面の未硬化の電離放射線硬化性樹脂
を硬化又は除去した後、基材凸部の表面に透明樹脂層を
形成した後ワイピングを行い凹部に着色インキを充填し
た後、透明樹脂層の表面を研磨加工して凸部上の余分の
着色インキを削り取って形成した高級塗装感を有する化
粧材を提案している(特開平5−124396号公
報)。
【0005】上記の化粧材はシャープで立体感に優れた
凹凸模様を有し、凹部の絵柄と印刷模様の絵柄が同調
し、更に凹凸模様の凹部にワイピングによる着色インキ
が充填された意匠効果に優れたものである。しかしなが
ら、電離放射線硬化性樹脂の硬化収縮により、図5に示
すように導管凹部の周縁部に返り18が発生し、しかも
返り18の大きさ、高さが不均一で、ばらつくために凸
部上の余分の着色インキ7を削り取り表面を平滑にする
為の表面研磨加工用の透明樹脂層6の塗膜厚を薄く、し
かも常に一定の厚さに塗布する事が困難なために、印刷
模様層5を傷つけずに表面に付着した着色インキ7を完
全に削り取ることが難しかった。また導管凹部形成用イ
ンキが紫外線遮蔽性インキで構成されているために、木
目導管部の底の形状が平坦で意匠的に見劣りするという
欠点があった。
【0006】本発明は、上記のような問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、印刷模様
と凹凸模様の2つの模様が綺麗に同調して、更に凹凸模
様の凹部にワイピングによる着色インキが充填された凹
凸模様を有する化粧材において、導管凹部周縁の返りの
発生をおさえることで、凸部上の余分の着色インキを削
り取り表面を平滑にする為の表面研磨加工用の透明樹脂
層を薄く設けても、印刷模様を損なうことなく凹部以外
の部分のワイピング用着色インキが綺麗に除去され、更
に木目導管部の底の形状が階調を有する高意匠の凹凸模
様を有する化粧材及びそれを製造するに用いる転写シー
トを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の転写シートは、紫外線透過性シート上に
転写層としての印刷模様層と紫外線を抑制するインキか
らなる紫外線硬化抑制層が設けられていることを特徴と
するするものである。
【0008】そして、前記印刷模様層と紫外線硬化抑制
層が重なり合わないように設けられていることが好まし
いものである。
【0009】更に、前記紫外線硬化抑制層の厚みが段階
的に設けられていることが好ましいものである。
【0010】更に、前記紫外線硬化抑制層は、該紫外線
硬化抑制層の周縁部が他の部分よりも厚みが薄くなるよ
うに設けられていることが好ましいものである。
【0011】また、上記凹凸を有する化粧材は、前記請
求項1〜4記載の転写シートを用いて、表面に紫外線硬
化性樹脂層が塗工された基材に前記転写シートの印刷模
様層が該紫外線硬化性樹脂層と接するように重ね合わせ
て、前記転写シート側より紫外線を照射し紫外線硬化性
樹脂を硬化させた後、前記紫外線透過性シートを剥がし
て前記紫外線硬化性樹脂層の未硬化の部分を前記紫外線
透過性シートと共に除去して前記印刷模様層が紫外線硬
化性樹脂に密着した硬化部を凸部として形成し、且つ紫
外線硬化性樹脂の除去部分を凹部として形成し、基材表
面の未硬化の紫外線硬化性樹脂を除去した後、基材凸部
の表面に透明樹脂層を形成した後ワイピングを行い凹部
に着色インキを充填したことを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明は、上記手段を採用したことにより下記
の如き作用を有する。インキとして紫外線硬化抑制型イ
ンキを用いるため、硬化抑制成分の拡散により紫外線硬
化性樹脂の硬化が抑制され紫外線硬化性樹脂の硬化収縮
による凹部周縁部の返りの発生が抑えられる。また紫外
線硬化抑制インキ層を階調版を用いて印刷することによ
り未硬化部の厚みが調節可能となり導管凹部の形状に階
調を付することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明凹凸模様を有する化粧材の1実
施例を示す断面図、図2は本発明凹凸模様を有する化粧
材の製造方法の1実施例の工程を示す説明図、図3は本
発明に用いられる転写シートの他の実施例を示す断面
図、図4は本発明に用いられる転写シートのさらに他の
実施例を示す断面図であり、1は凹凸模様を有する化粧
材、2は基材、3は紫外線硬化性樹脂、4は紫外線硬化
抑制層、5は印刷模様層、6は透明樹脂層、7は着色イ
ンキ層、8は保護層、9は凹凸模様、10は転写シー
ト、11は紫外線透過性シート、15は凹部、16は凸
部、20は紫外線をそれぞれ表す。
【0014】図1に示すように本発明の凹凸模様を有す
る化粧材1は、基材2の表面に紫外線硬化性樹脂層3が
設けられ、該紫外線硬化性樹脂層3の表面側には印刷模
様層5と該印刷模様層5に同調した凹部15及び凸部1
6からなる凹凸模様9が形成され、凹凸模様9の凸部1
6の印刷模様層5の表面に透明樹脂層6を形成した後ワ
イピングを行い凹部15に着色インキ7を充填した後、
透明樹脂層6の表面を研磨加工して凸部16上の余分な
着色インキを削り取って形成されているものである。又
図1に示すように化粧材1の表面全体に表面保護層8を
設けることもできる。
【0015】次に、上記構成の凹凸模様を有する化粧材
の製造方法について説明する。先ず、本発明製造方法で
は図2(a)に示すように、表面が剥離性を有する紫外
線透過性シート11の表面に転写層としての印刷模様層
5が設けられ、更に、該印刷模様層5の表面に紫外線の
硬化を抑制するインキを用いて形成した紫外線硬化抑制
層4を設けた転写シート10を準備する。
【0016】続いて、図2(b)に示すように、表面に
未硬化の紫外線硬化性樹脂層3を有する基材2に上記転
写シート10の紫外線硬化抑制層4及び印刷模様層5と
紫外線硬化性樹脂層3とが接するようにして重ね合わ
せ、転写シート10の紫外線透過性シート11側から紫
外線20を照射して基材2表面の紫外線硬化性樹脂層3
を硬化させる。
【0017】次いで、図2(c)に示すように、転写シ
ート10の紫外線透過性シート11を剥離して紫外線硬
化性樹脂層3の紫外線硬化抑制層4に対応する未硬化の
部分32を紫外線透過性シート11と共に除去して印刷
模様5が紫外線硬化性樹脂3に密着した硬化部31を形
成する。即ち、紫外線の照射後に転写シートを剥離する
と、紫外線硬化性樹脂層3の未硬化部分では、未硬化の
紫外線硬化性樹脂32が紫外線透過性シート11に付着
して転写シート10の剥離とともに付着した分が除去さ
れ、結果として凹部15となり印刷模様5が密着し硬化
した紫外線硬化性樹脂層31よりなる凸部16とが形成
される。
【0018】次に、図2(d)に示すように、化粧材基
材の凸部16の表面に透明樹脂層6を設ける。透明樹脂
層6は印刷模様層5を後述する研磨から保護するために
設けるもので、更に化粧材として使用される際に表面の
傷つき防止等の保護機能も有する。透明樹脂層6は公知
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂及び紫外線硬化性樹脂等
により形成することができるが、熱可塑性樹脂は塗工
性、研磨性等の作業性が良好であり、また、熱硬化性樹
脂及び紫外線硬化性樹脂は作業性では熱可塑性より劣る
ものの硬化後の物性が優れているので、化粧材の用途等
に応じて適宜選定すればよい。この透明樹脂層6の厚み
は15〜20μmに形成するのが好ましい。
【0019】図2(e)に示すように基材の凹部15に
は着色インキ7を用いてワイピングう行う。ワイピング
は凹部に着色インキを充填し、凹部を着色する塗装法で
あり、加工方法としては、凹凸模様の全面に着色インキ
を塗工し、次いで凹凸模様の上をドクターブレード、エ
アーナイフ或いは、スポンジ、布等を表面材とするロー
ラー等で拭き取り、凸部のインキを除去することにより
行うことができる。この際、凸部のインキは後で研磨を
行うため完全に除去しなくても良い。
【0020】最後にサンダー等で透明樹脂層表面を研磨
して余分の着色インキ7を削り取り、図2(f)に示す
ように透明樹脂層6表面が研磨されて平滑になった凹凸
模様を有する化粧材1が得られる。透明樹脂層6を研磨
する手段としては、湿式、乾式のサンドペーパーによる
研磨、バフ研磨等の方法が用いられる。なお本実施例で
は、透明樹脂層表面を研磨加工する方法を例示したが、
透明樹脂層はそのままの状態で用いられることはやぶさ
かでない。更に必要に応じ、透明樹脂層6を研磨した
後、図1に示すように透明樹脂層6の上から表面保護層
8を塗布形成してもよい。表面保護層8は前記の紫外線
硬化性樹脂により形成する事もできるが、2液性ウレタ
ン塗料のような熱硬化性樹脂により形成してもよい。
【0021】紫外線透過性シート11は、例えばポリエ
チレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂等の紫外線透過性
を有するシート又はフイルム等が挙げられるが、紫外線
透過性に影響を及ぼす顔料等の添加剤を含まないものが
好ましい。紫外線透過性シート11の厚みは特に限定さ
れないが、通常5〜200μm、特に25〜100μm
が好ましい。
【0022】紫外線抑制インキを用いて形成した紫外線
硬化抑制層4は、紫外線透過性シート11の上面側から
紫外線を照射した際に、基材表面に設けた紫外線硬化性
樹脂の硬化反応を抑制するためのものである。該紫外線
硬化抑制層4を設ける位置は図2(a)に示すように紫
外線透過性シート11の下面側であって、基材表面に重
ねたときに直接紫外線硬化性樹脂層3と接触するように
設ける事が好ましい、又図3に示すように、表面が剥離
性を有する紫外線透過性シート11の表面に印刷模様層
5を形成し、該印刷模様層5を抜いた印刷版で、前記印
刷模様層5に紫外線硬化性樹脂の硬化を抑制するインキ
で紫外線硬化抑制層4が重なり合わないように設けたも
のでも良い。
【0023】また、図4に示すように、紫外線硬化抑制
層4を階調のあるグラビア印刷版を用いて形成すれば、
形成される紫外線硬化抑制層4aは中央部から周縁部に
向かって段階的に厚みを薄くするように変えることが出
来る。例えば、木目導管内の深い部分に相当する所を多
くの抑制インキが付着するように、導管周縁の浅い部分
は少量の抑制インキが付着するように形成された、階調
を有する導管版を用いて印刷すれば良い。
【0024】紫外線硬化抑制層4を形成する抑制インキ
はビヒクルに紫外線による硬化を抑制するものを添加し
た組成物からなる。紫外線硬化性樹脂の硬化を抑制する
ものとしては、例えば、光重合禁止剤、光重合開始や光
重合促進等の作用を抑制するもの、紫外線吸収剤、紫外
線を遮蔽する材料等が挙げられるが、本発明では光重合
禁止剤、光重合開始や光重合促進等の作用を抑制するも
の等の印刷後に紫外線及び青色可視光を透過しうる物が
適合している。
【0025】上記の光重合禁止剤はラジカル重合禁止剤
とも呼ばれ、例えばハイドロキノン、ターシャリーブチ
ルカテコール、ナフテン酸銅等が挙げられ、光重合開始
や光重合促進等の作用を抑制するものとしては、しゅう
酸、コハク酸、マロン酸、シトラコン酸、クエン酸、酒
石酸、イソクエン酸、ピルビン酸、グリコール酸、ジグ
リコール酸等の脂肪族カルボン酸、サリチル酸、マンデ
ン酸、安息香酸、サリチルアルデヒド、クロモトープ酸
等の芳香族カルボン酸あるいはアルデヒド、8−オキシ
キノリン、アセチルアセトン、ジメチルグリオキシム、
1,10−フェナントロリン及びその誘導体、ベンゾイ
ルアセトン、2,2’−ビピリジル、ジメチルチオカル
バミン酸等の金属キレート化剤、また、N−ニトロソフ
ェニルヒドロキシルアミンアルミニウム塩等のN−ニト
ロソヒドロキシルアミン塩等が挙げられる。
【0026】転写シート10に設けられる印刷模様層5
は、用途に応じて種々の塗料若しくはインキを使用して
形成される。印刷模様層5は紫外線を透過させて後述の
紫外線硬化性樹脂層を硬化させる必要が有るため、着色
剤としは紫外線透過性を妨げる顔料、充填剤の多用は避
けたほうがよく、紫外線透過性を有する染料により着色
するか、粒子径の極めて小さい顔料を使用するのが好ま
しい。
【0027】基材2としては、木、合板、パーチクルボ
ード等の木質系の板、ステンレス、アルミニウム、亜鉛
メッキ鋼板等の金属系の板が使用できる。これら基材2
には、目止め処理やプライマー処理等の下地処理や接着
性向上のための処理等をおこなってもよい。また、基材
2には紫外線硬化性樹脂層3との間に着色模様層を設け
ることもできる。着色模様は通常のインキ、塗料等を用
いて公知の印刷法によって形成したり、その他に着色模
様自体を基材2に転写したり或いは着色模様を設けたシ
ートをラミネートしたりして形成する。
【0028】紫外線硬化性樹脂層3は、化粧材に深い塗
装感を与え、高級感を付与するためのものである。紫外
線硬化性樹脂層3の材質としては構造中に、ラジカル重
合性の二重結合を有するポリマー、オリゴマー、モノマ
ー等を主成分とし、光重合開始剤や増感剤、その他必要
に応じて被反応性のポリマー、有機溶剤、ワックスその
他の添加剤を含有するものであり、一般的には、既に市
販されている紫外線硬化性樹脂を用いることができ、透
明または半透明な層であることが好ましい。紫外線硬化
性樹脂層3は、グラビアコート、ロールコート、フロー
コートもしくはスプレーコート等の公知の方法によって
形成することができる。また紫外線硬化性樹脂層3の厚
さは3〜500μm、特に30〜200μmが好まし
い。
【0029】ワイピング加工に用いる塗料、インキとし
ては、公知のものを用いることができるが、特に表面物
性の上から、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体等をベヒクルとする水性エマルジョン系、或い
はイソシアネート、アミン等の硬化剤を用いた2液硬化
型のポリウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、メ
ラミン系樹脂をベヒクルとするものが好ましい。またこ
れらの塗料、インキに含まれる顔料は、弁柄、黄鉛、
墨、シアニンブルー、ポリアゾ等の公知のものから選択
する事が出来る。
【0030】更に必要に応じ、透明樹脂層6を研磨した
後、透明樹脂層6の上から表面保護層8を塗布形成す
る。表面保護層8は前記の紫外線硬化性樹脂により形成
する事もできるが、2液性ウレタン塗料のような熱硬化
性樹脂により形成してもよい。本発明凹凸模様を有する
化粧材は、ドア、キッチン扉、家具等の面材、壁面材等
の種々の用途に用いることができるが、特に凹凸模様と
して木目導管を形成し印刷模様として木目模様を設け
て、木目調化粧材として最適に用いられる。
【0031】実施例1 厚さ38μmのポリエステルフイルムの表面に着色透明
転写インキを用いて木目模様層を印刷したあと、紫外線
硬化を抑制する着色透明インキにて木目導管模様層をグ
ラビア印刷機にて設けて転写シートを形成した。
【0032】別途、厚さ2.5mmの合板を準備し、該合
板の上に木肌調柄の印刷シート(厚さ30g/m2の薄葉
紙)を貼合せ基材とした。次いで上記基材の表面に紫外
線硬化性塗料を厚みが100μmになるようにフローコ
ートして未硬化の紫外線硬化性樹脂層を形成した。そし
て、前記木目印刷を施した転写シートをその印刷面が基
材の紫外線硬化性樹脂層と接するように重ね、転写シー
トのポリエステルフイルム側から出力80w/cmのオゾン
レス型紫外線ランプを2灯設置した照射装置中を20m/
min の速度で通過させながら照射して紫外線硬化性樹脂
層を硬化させた後転写シートのポリエステルフイルムを
剥離した。
【0033】ポリエステルフイルムの剥離により、紫外
線硬化を抑制する着色透明インキで印刷した木目導管模
様に相当する部分では紫外線硬化性塗料の大部分が未硬
化となり、転写シートの印刷層とともにポリエステルフ
イルムに付着して除去され、紫外線硬化性塗料のその他
の部分では木目模様層を伴って硬化した紫外線硬化性樹
脂層が基材上に残り、紫外線硬化性塗料の除去された部
分が木目導管の凹部として形成された化粧材基材を得
た。その後バフ研磨により導管凹部の未硬化の紫外線硬
化性塗料を取り除いた。
【0034】更に、紫外線硬化型の透明樹脂にて凸部に
透明樹脂層を設けた後、該透明樹脂層の上から2液硬化
型ウレタン樹脂系の茶系統に着色した塗料を用いてロー
ルコーター法でワイピングを行って凹部に塗料を充填し
た。ワイピング後、該化粧材基材の表面をサンディング
研磨し、透明樹脂層の表面に残るワイピングインキを削
り取った(透明樹脂層ごと削り、しかし木目模様層に達
しない程度)。その後、艶調整の目的で化粧材全面にウ
レタン系の艶調整クリアー塗料を用いて保護層を5μm
の厚みにスプレーコートにて設けて化粧材を得た。
【0035】
【発明の効果】本発明の凹凸模様を有する化粧材は、紫
外線硬化性樹脂の反応抑制が抑制インキの拡散によりお
こるため、紫外線硬化性樹脂の硬化収縮による凹部周囲
の返り部の発生がなくなる、したがって表面研磨用の透
明樹脂層の塗布を薄くすることができ、さらに、基材側
は紫外線硬化性樹脂が硬化するため、凹部内も硬化樹脂
によって被覆され耐薬品性や耐溶剤性等の物性に優れた
ものが得られる。
【0036】また、上記のように構成されているので、
シャープで立体感に優れ、絵柄模様と凹凸模様がきれい
に同調し、しかも導管柄を階調印刷版にて設けたことに
より、凹部形状に階調の有る高意匠の凹凸模様を有する
化粧材を得ることが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の凹凸模様を有する化粧材の1実施例を
示す縦断面図である。
【図2】本発明の凹凸模様を有する化粧材の製造方法の
1実施例の工程を示す説明図である。
【図3】本発明に用いられる転写シートの他の実施例を
示す断面図である。
【図4】本発明に用いられる転写シートのさらに他の実
施例を示す断面図である。
【図5】従来の方法によって得られた化粧材の凹部周縁
部の一部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 凹凸模様を有する化粧材 2 基材 3 紫外線硬化性樹脂層 4、4a 紫外線硬化抑制層 5 印刷模様層 6 透明樹脂層 7 着色インキ層 8 表面保護層 9 凹凸模様 10 転写シート 11 紫外線透過性シート 15 凹部 16 凸部 18 返り部 20 紫外線
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 31/28 7148−4F B44C 1/165 F 9134−3K

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紫外線透過性シート上に転写層としての
    印刷模様層と紫外線を抑制するインキからなる紫外線硬
    化抑制層が設けられていることを特徴とする転写シー
    ト。
  2. 【請求項2】 前記印刷模様層と紫外線硬化抑制層が重
    なり合わないように設けられていることを特徴とする請
    求項1記載の転写シート。
  3. 【請求項3】 前記紫外線硬化抑制層の厚みが段階的に
    設けられていることを特徴とする請求項1、2記載の転
    写シート。
  4. 【請求項4】 前記紫外線硬化抑制層は、該紫外線硬化
    抑制層の周縁部が他の部分よりも厚みが薄くなるように
    設けられていることを特徴とする請求項1〜3記載の転
    写シート。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4記載の転写シートを用
    いて、表面に紫外線硬化性樹脂層が塗工された基材に前
    記転写シートの印刷模様層が該紫外線硬化性樹脂層と接
    するように重ね合わせて、前記転写シート側より紫外線
    を照射し紫外線硬化性樹脂を硬化させた後、前記紫外線
    透過性シートを剥がして前記紫外線硬化性樹脂層の未硬
    化の部分を前記紫外線透過性シートと共に除去して前記
    印刷模様層が紫外線硬化性樹脂に密着した硬化部を凸部
    として形成し、且つ紫外線硬化性樹脂の除去部分を凹部
    として形成し、基材表面の未硬化の紫外線硬化性樹脂を
    除去した後、基材凸部の表面に透明樹脂層を形成した後
    ワイピングを行い凹部に着色インキを充填したことを特
    徴とする凹凸模様を有する化粧材。
JP5340245A 1993-12-08 1993-12-08 転写シート及びこれを用いた凹凸模様を有する化粧材 Pending JPH07156596A (ja)

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