JPH07156379A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH07156379A
JPH07156379A JP30819193A JP30819193A JPH07156379A JP H07156379 A JPH07156379 A JP H07156379A JP 30819193 A JP30819193 A JP 30819193A JP 30819193 A JP30819193 A JP 30819193A JP H07156379 A JPH07156379 A JP H07156379A
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JP
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recording
ink
recording apparatus
carrier
head cartridge
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JP30819193A
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Yoji Ara
洋治 荒
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定した電気的接合が得られ、信頼性の高い
記録装置を提供すること。 【構成】 保持手段に着脱自在に搭載した記録手段によ
って記録媒体に記録を行う記録装置において、前記記録
手段と前記保持手段との間は電気的接合を有し、前記保
持手段の接点部材を揺動可能に構成し、前記保持手段に
おいて、前記接点部材とその支持部との電気的接合は、
半球状の凹部と凸部とにより接合し、或いは板厚方向の
断面が円弧状の穴部に係止爪を挿入係止することにより
接合する。 【効果】 上記構成により、記録装置本体からの信号が
記録手段へ忠実に伝達され、前記信号に忠実な記録が確
実に行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に記録を行う
記録装置に関し、特に往復移動可能なキャリアに搭載さ
れた記録ヘッドから信号に応じてインクを吐出して記録
を行う記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、記録媒体にインクを吐出して記録
を行う記録装置において、インクを吐出するための記録
ヘッドエレメントと、前記吐出するインクを収容したイ
ンクタンクとが一体となったヘッドカートリッジを装置
本体側のキャリアに着脱自在に搭載して使用するものが
知られている。
【0003】前記ヘッドカートリッジを記録装置本体側
のキャリアに搭載するにあたって、記録媒体の適切な位
置にインクを付着させて記録を行い、且つ記録信号を伝
達する接続端子を適切に接続するために、前記ヘッドカ
ートリッジを適切な位置に固定して装着する必要があ
る。
【0004】前記ヘッドカートリッジの装着方法を大別
すると、キャリアの上方や後方からヘッドカートリッジ
を回転させて装着する方法や、キャリアに所定方向から
ヘッドカートリッジを入れた後、固定用のレバー等を操
作して前記ヘッドカートリッジを適切な位置へ圧接して
固定する方法がある。
【0005】図6に上述した従来技術の代表的な構成を
例示している。以下、図面を参照して説明する。51は前
述したヘッドカートリッジであって、52はインク吐出口
であるノズル面、53は前記ノズル面52が形成されるベー
スである。尚、前記ベース53の側面にはキャリア側から
の電気信号を伝達するための電気基板(図示せず)が設
けられている。
【0006】54はキャリアであって、前記ヘッドカート
リッジ51を着脱自在に搭載するものである。55はキャリ
ア54の底部側方に立設された支持板であり、フレキシブ
ル基板56と、突起部57aを有するゴムパット57と、ヘッ
ドカートリッジ51の位置決めを行う突起58とを備えてい
る。59はキャリア54の底部前方に立設された突き当て部
材であり、ヘッドカートリッジ51前方に設けられた突起
部60と嵌合する穴部61が穿設されている。
【0007】62はヘッドカートリッジ51の着脱操作を行
うコンタクトレバーであり、キャリア54の側部に回動自
在に軸支されている。63はコンタクトフックであって、
コンタクトレバー62の動作と連動して矢印a方向に曲線
運動を行い、ヘッドカートリッジ51に設けられた突起64
と係合する。即ち、コンタクトレバー62の先端を図示し
ているように下げると、コンタクトフック63はコンタク
トレバー62側に引き込まれて突起64と係合し、逆にコン
タクトレバー62の先端を上げると、コンタクトフック63
は矢印a方向に引き出されて突起64との係合状態が解除
される。
【0008】次に前記ヘッドカートリッジ51のキャリア
54への装着方法について説明する。先ずコンタクトレバ
ー62の先端を上げてコンタクトフック63を矢印a方向に
引き出し、キャリア54の支持板55をヘッドカートリッジ
51の穴部65に挿入するように上方から取り付ける。その
際に、ヘッドカートリッジ51をキャリア54上で図中矢印
b方向に少し回転させながら取り付ける。次いでコンタ
クトレバー62の先端を図に示す如く下げると、それに伴
いコンタクトフック63がコンタクトレバー62側に引き込
まれ、同様にしてコンタクトフック63と係合しているヘ
ッドカートリッジ51の突起64もコンタクトレバー62側に
引き込まれ、ヘッドカートリッジ51がキャリア54上に位
置決め装着される。
【0009】前記ヘッドカートリッジ51のキャリア54へ
の位置決めは、矢印x方向にあってはキャリア54の支持
板55及び突起58とヘッドカートリッジ51のベース53の突
き当てで決められ、矢印y方向及び矢印z方向にあって
はキャリア54の突き当て部材59及び穴部61とヘッドカー
トリッジ51の突起部60の突き当てで決められる。尚、コ
ンタクトフック63はコンタクトレバー62内に設けられた
コイルバネによって付勢されており、ヘッドカートリッ
ジ51のベース53はキャリア54の支持板55(及び突起55)
と突き当て部材59に常に突き当てられている。この結
果、ヘッドカートリッジ51のベース53側面に取り付けら
れた電気基板の電気接点はキャリア54のフレキシブル基
板56に圧接され、キャリア54とヘッドカートリッジ51と
の電気的結合がなされる。尚、前記フレキシブル基板56
の裏側に設けられたゴムパット57の突起57aは、前述し
た電気的結合を確実に行うためのものであって、その弾
性力によってフレキシブル基板56の電気接点をヘッドカ
ートリッジ51の電気接点に押し付けている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、ヘッドカートリッジ51のベース53側面に取り
付けられた電気基板の電気接点と、キャリア54のフレキ
シブル基板56の電気接点とが、前記フレキシブル基板56
の裏側に設けられたゴムパット57の突起57aの変形(弾
性力)によって適度な圧接力を得ているため、構成部品
の組み合わせによってはゴムパット57の突起57aの変形
が殆ど起こらず、圧接力が零になってしまうものもあ
り、前記電気接点部が接触不良となり、記録不良を起こ
すおそれがある。また使用環境の変化や経時変化によっ
て前記電気接点部が接触不良となり、記録不良を起こす
おそれもある。
【0011】そこで本発明は上記課題に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、安定した電気
的接合が得られ、信頼性の高い記録装置を提供すること
にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、保持手段に着脱自在に搭載
した記録手段によって記録媒体に記録を行う記録装置に
おいて、前記記録手段と前記保持手段との間は電気的接
合を有し、前記保持手段の接点部材を揺動可能に構成し
たことを特徴とし、前記保持手段において、前記接点部
材とその支持部との電気的接合は、半球状の凹部と凸部
とにより接合し、或いは板厚方向の断面が円弧状の穴部
に係止爪を挿入係止することにより接合したことを特徴
としている。
【0013】
【作用】前記構成にあっては、保持手段の接点部材を揺
動可能に支持しているため、記録手段と保持手段との取
り付け状態にかかわらず、前記両手段の接点部材間の電
気的接合が安定し、依って信頼性の高い記録装置を得る
ことが可能となる。
【0014】
【実施例】 〔第1実施例〕次に本発明を適用した記録装置の第1実
施例について図面を参照して具体的に説明する。図1は
記録装置の概略構成説明図、図2はヘッドカートリッジ
とキャリアとの関係を示す斜視説明図、図3はヘッドカ
ートリッジとキャリアとの電気的接合部を示す要部断面
図である。
【0015】先ず図1を用いて記録装置の概略構成につ
いて簡単に説明する。図において、Aは普通紙やOHP
用紙等の記録媒体Pに像を記録する記録手段としてのヘ
ッドカートリッジであって、記録ヘッド1とインクタン
ク2とが一体的に構成されている。Bは前記ヘッドカー
トリッジAを着脱自在に搭載する保持手段としてのキャ
リアであって、矢印a方向(主走査方向)へ往復移動す
るものである。3は前記ヘッドカートリッジAを搭載し
たキャリアBを主走査方向に往復移動させるためのリー
ドスクリュー、4は前記キャリアBの往復移動を案内す
るためのガイド軸、5は前記リードスクリュー3を回転
させるためのキャリアモータ、6は前記キャリアモータ
5の駆動力を前記リードスクリュー3に伝達するための
ベルト、7は記録媒体Pを矢印b方向(副走査方向)へ
搬送するためのプラテンローラ、8は前記プラテンロー
ラを回転させるためのペーパーフィードモータである。
【0016】上述の如く構成した記録装置に外部から記
録信号が入力されると、ペーパーフィードモータ8が駆
動してプラテンローラ7が回転し、記録媒体Pが矢印b
方向に搬送される。記録媒体Pが記録位置まで搬送され
ると、キャリアモータ5が駆動してベルト6を介してリ
ードスクリュー3が回転し、ヘッドカートリッジAを搭
載したキャリアBが矢印a方向へ移動する。このキャリ
アBの移動と共にヘッドカートリッジAからインクが吐
出されて前記記録媒体Pに記録が行われる。
【0017】次に図2を用いて前記ヘッドカートリッジ
AとキャリアBとの関係について詳述する。前記記録手
段としてのヘッドカートリッジAは、記録ヘッド1から
インクを吐出して記録するインクジェット記録方式を用
いている。即ち、この記録ヘッド1は微細な液体吐出口
(オリフィス)、液路及びこの液路の一部に設けられる
エネルギー作用部、該作用部にある液体に作用させる液
滴形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段等を備
えている。
【0018】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0019】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、且
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用出来、高密度実装化が容易で、製造コストも安価な
ことから有利である。
【0020】また、前記ヘッドカートリッジAにおい
て、9はインク吐出面の位置決めの基準となるベースプ
レートであって、後述するキャリアB側の接点部材と電
気的に接合する電気基板(図示せず)を有している。前
記ベースプレート9において、9aはヘッドカートリッ
ジ前方の位置決め用基準面、9bはヘッドカートリッジ
後方の位置決め用基準面である。また、10はキャリアB
側の接点部材を支持している支持板を挿入するための穴
部であり、11はキャリアB上の位置決め用突起を挿入す
るための穴部である。
【0021】また、前記保持手段としてのキャリアBに
おいて、12は後述する接点部材13を揺動可能に支持して
いる支持板である。14は前記ヘッドカートリッジAの前
方が突き当てられる突き当て部であって、該突き当て部
14の側面14aと前記ヘッドカートリッジ前方の基準面9
aとが当接してカートリッジの位置決めを行うものであ
る。同様に15は前記ヘッドカートリッジAの穴部11に挿
入される位置決め用突起であって、前記ヘッドカートリ
ッジ後方の基準面9bと当接してカートリッジの位置決
めを行うものである。16は前記接点部材13を支持する支
持板12の操作を行うコンタクトレバーであって、その先
端を矢印c方向に回動させること(図2に示す状態)に
よって前記ヘッドカートリッジAをキャリアB上に固定
し、矢印d方向に回動させることによって前記固定を解
除する。
【0022】前記接点部材13は、図3に示すように、前
記ヘッドカートリッジ側の接点部材(電気基板を備えた
ベースプレート9)と電気的に接合するフレキシブル基
板13aと、該フレキシブル基板13a上の電気接点の裏側
に当接する複数の突起13b1を有するゴムパット13bと、
支持板12の中央部に設けられた半球状凸部12aと摺動可
能に嵌合する半球状凹部13c1を有するパット受け13cと
の3層からなり、該パット受け13cが前記支持板12の係
止爪12bによって支持されている。
【0023】依って、前記接点部材13は、前記半球状の
凹部13c1と凸部7aと摺動可能な嵌合によって、支持板
12と電気的に接合され、且つ前記支持板12に対して揺動
可能となる。また前記接点部材13はパット受け13cが支
持板12の係止爪12bの係止によって支持されているた
め、必要以上に揺動することはなく、また支持板12から
脱落することもない。
【0024】次に前記ヘッドカートリッジAをキャリア
Bへ装着する方法について説明する。前記接点部材13を
揺動可能に支持している支持板12をヘッドカートリッジ
Aの穴部10に挿入すると共に、キャリアB上の突き当て
部14にヘッドカートリッジ前方を突き当てつつ前記突き
当て部側面14aにカートリッジの基準面9aを当接し、
更にキャリアB上の位置決め突起15をカートリッジの穴
部11に挿入する。このときヘッドカートリッジAはキャ
リアB上に載置された状態となる。次いで、コンタクト
レバー16を矢印c方向に回動させると、図示しないフッ
クがリンク機構によってヘッドカートリッジAの図示し
ない部分に当接し、ヘッドカートリッジAのベースプレ
ート4の側面(電気基板側)が接点部材13のフレキシブ
ル基板13aに圧接して電気的に接合され(図3参照)、
ヘッドカートリッジAはキャリアB上に位置決め固定さ
れる。この時、接点部材13は前述したように支持板12に
揺動可能に支持されているため、ヘッドカートリッジA
のベースプレート4の側面(電気基板)の変位に追従し
て変位(揺動)し、前記両部材4,13は常に平行状態が
保たれる。従って、前記接点部材13におけるゴムパット
13bの突起13b1は全て同じ変位だけ変形し、フレキシブ
ル基板13a上の各電気接点への圧接力は均一となり、ヘ
ッドカートリッジAの接点部材(ベースプレート4側面
の電気基板)とキャリアBの接点部材13との電気的接合
は常に安定し、前記接点部材間における接触不良の問題
は解消される。依って、前記接触不良を原因とする記録
不良は防止されるため、記録装置本体からの信号に忠実
な記録が確実に行われる。
【0025】一方、ヘッドカートリッジAをキャリアB
から取り外す時は、コンタクトレバー16を矢印d方向に
回動させると、ヘッドカートリッジAのベースプレート
4と接点部材13との圧接力が徐々に低下し最終的には完
全に離れ、ヘッドカートリッジAは手で取り外せるよう
になる。
【0026】〔第2実施例〕次に本発明を適用した記録
装置の第2実施例について図面を参照して具体的に説明
する。図4は本発明の第2実施例に係る電気的接合部を
示す要部断面図である。尚、前述した実施例と同等の機
能及び構成を有する部材には同一符合を付し、その詳し
い説明は省略している。
【0027】本実施例では、図4に示すように、支持板
12に半球状凹部12cを設けると共に、接点部材13のパッ
ト受け13cに半球状凸部13c2を設けて、前記半球状の凹
部12cと凸部13c2とを摺動可能に嵌合することによっ
て、前記支持板12に対して接点部材13を揺動可能に支持
している。
【0028】上記構成により、前述した実施例と同様に
して電気的接合部における接触不良の問題は解消され
る。依って、前記接触不良を原因とする記録不良は防止
されるため、記録装置本体からの信号に忠実な記録が確
実に行われる。
【0029】〔第3実施例〕次に本発明を適用した記録
装置の第3実施例について図面を参照して具体的に説明
する。図5は本発明の第3実施例に係る電気的接合部を
示す要部断面図である。尚、前述した実施例と同等の機
能及び構成を有する部材には同一符合を付し、その詳し
い説明は省略している。
【0030】本実施例では、図5に示すように、支持板
12の中央に内面が円形状の穴12dを設けると共に、接点
部材13のパット受け13の中央に前記穴12dにスナップフ
ィットする係止爪13c3を設けて、前記穴12dに前記係止
爪13c3を挿入してスナップフィット接合している。前記
支持板12の穴12dは板厚方向の断面が円弧状になってい
るため、前記接点部材13は前記穴12dを中心にして揺動
し、更に係止爪13c3によって係止されているため、必要
以上に揺動することはなく、また支持板12から脱落する
こともない。
【0031】上記構成により、前述した実施例と同様に
して電気的接合部における接触不良の問題は解消され
る。依って、前記接触不良を原因とする記録不良は防止
されるため、記録装置本体からの信号に忠実な記録が確
実に行われる。
【0032】〔他の実施例〕前述した実施例では記録手
段としてインクジェット記録方式を用いたが、記録信号
に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体によ
って印加される熱エネルギーにより、インクに生ずる膜
沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長,収縮によ
り、インクを吐出口より吐出して記録を行うように構成
すると更に好ましい。
【0033】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュア
ス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型
の場合には、液体(インク)が保持されているシートや
液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情
報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与え
る少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、
電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッド
の熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信
号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来るので有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介
して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。
【0034】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。
【0035】尚、前記熱作用面の温度上昇率に関する発
明の米国特許第 4313124号明細書に記載されている条件
を採用すると、更に優れた記録を行うことが出来る。
【0036】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0037】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。
【0038】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。
【0039】そのような記録ヘッドとしては、複数記録
ヘッドの組合せによって、その長さを満たす構成や、一
体的に形成された1個の記録ヘッドとしての構成のいず
れでも良い。
【0040】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。
【0041】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明をの効果を一層安定出来るので好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加
熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記録
とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定し
た記録を行うために有効である。
【0042】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類乃至個数についても、例えば単色のインクに対応し
て1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとして
は黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッド
を一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれでも
良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得る。
【0043】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化
のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録シートに到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーに
よって初めて液化する性質のインクを使用する場合も適
用可能である。
【0044】このような場合のインクは、特開昭54-568
47号公報或いは特開昭60-71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としても良い。上述した各インクに対して最
も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0045】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0046】尚、前述した記録手段としてインクジェッ
ト記録方式を用いた例を説明したが、本発明の記録方式
はインクジェット記録方式に限定する必要はなく、他に
も熱転写記録方式や感熱記録方式、更にはワイヤードッ
ト記録方式等の記録方式、或いはそれ以外の記録方式で
あっても適用し得る。またシリアル記録方式に限定する
必要もなく、所謂ライン記録方式を用いても良い。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、記録手段とこれを
保持する保持手段との間に電気的接合を有する記録装置
において、保持手段の接点部材を揺動可能に構成したの
で、記録手段と保持手段との取り付け状態にかかわら
ず、前記両手段の接点部材間の電気的接合が安定し、依
って記録装置本体からの信号が記録手段へ忠実に伝達さ
れるため、前記信号に忠実な記録が確実に行われる信頼
性の高い記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録装置の概略構成説明図であ
る。
【図2】ヘッドカートリッジとキャリアとの関係を示す
斜視説明図である。
【図3】ヘッドカートリッジとキャリアとの電気的接合
部を示す要部断面図である。
【図4】本発明の第2実施例に係る電気的接合部を示す
要部断面図である。
【図5】本発明の第3実施例に係る電気的接合部を示す
要部断面図である。
【図6】従来技術の説明図である。
【符合の説明】
A…ヘッドカートリッジ、B…キャリア、P…記録媒
体、1…記録ヘッド、2…インクタンク、3…リードス
クリュー、4…ガイド軸、5…キャリアモータ、6…ベ
ルト、7…プラテンローラ、8…ペーパーフィードモー
タ、9…ベースプレート、9a,9b…基準面、10,11
…穴部、12…支持板、12a…半球状凸部、12b…係止
爪、12c…半球状凹部、12d…穴、13…接点部材、13a
…フレキシブル基板、13b…ゴムパット、13b1…突起、
13c…パット受け、13c1…半球状凹部、13c2…半球状凸
部、13c3…係止爪、14…突き当て部、14a…側面、15…
位置決め突起、16…コンタクトレバー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 保持手段に着脱自在に搭載した記録手段
    によって記録媒体に記録を行う記録装置において、 前記記録手段と前記保持手段との間は電気的接合を有
    し、前記保持手段の接点部材を揺動可能に構成したこと
    を特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記保持手段において、前記接点部材と
    その支持部との電気的接合は、半球状の凹部と凸部とに
    より接合したことを特徴とする請求項1に記載の記録装
    置。
  3. 【請求項3】 前記保持手段において、前記接点部材と
    その支持部との電気的接合は、板厚方向の断面が円弧状
    の穴部に係止爪を挿入係止することにより接合したこと
    を特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記記録装置は、記録手段を搭載した保
    持手段が所定の経路を往復移動しつつ記録を行うシリア
    ル記録方式である請求項1に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
    てインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方式
    である請求項1に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録装置は、記録手段がインク吐出
    用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
    ていることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録装置は、記録手段が前記電気熱
    変換体によって印加される熱エネルギーにより、インク
    に生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させ
    ることを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段は、インクタンクを一体的
    に設けていることを特徴とする請求項5に記載の記録装
    置。
  9. 【請求項9】 前記記録手段は、インクタンクが別体で
    あることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
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