JP3222673B2 - キャップ機構、インクジェット装置および情報処理システム - Google Patents

キャップ機構、インクジェット装置および情報処理システム

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JP3222673B2
JP3222673B2 JP35450693A JP35450693A JP3222673B2 JP 3222673 B2 JP3222673 B2 JP 3222673B2 JP 35450693 A JP35450693 A JP 35450693A JP 35450693 A JP35450693 A JP 35450693A JP 3222673 B2 JP3222673 B2 JP 3222673B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Preventing or detecting of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16505Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out
    • B41J2/16508Caps, spittoons or covers for cleaning or preventing drying out connected with the printer frame

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、ファクシミ
リ、プリンタ、ワードプロセッサ、パーソナルコンピュ
ータ等の情報処理システムにおいて、文字、画像等の情
報を被記録媒体上に出力するために用いられる記録装置
および該装置に具備されるキャップ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、紙、布、プラスチックシート、O
HP用シート等の被記録媒体(以下単に記録紙ともい
う)に対して記録を行なう記録装置は、種々の記録方
式、例えばワイヤードット方式、感熱方式、熱転写方
式、インクジェット方式による記録ヘッドを搭載可能な
形態として提案されている。
【0003】これらの方式のなかで、インクジェット方
式はインクを吐出して記録紙に直接付着させる低騒音な
ノンインパクト方式の一つで、インク滴の形成方法およ
び噴射エネルギの発生方法により、コンテイニアス方式
(電荷粒子制御方式およびスプレー方式が含まれる)と
オンデマンド方式(ピエゾ方式、スパーク方式およびバ
ブルジェット方式が含まれる)とに大きく分類される。
【0004】コンテイニアス方式は、インクを連続的に
吐出し、必要な液滴だけ電荷を与える。帯電した液滴が
記録紙に付着し、残りは無駄になる。これに対して、オ
ンデマンド方式は、印字に必要な時だけインクを吐出す
るために、インクの無駄がなく装置内部が汚れない。ま
た、オンデマンド方式はインクの吐出を開始したり停止
したりするため、コンテイニアス方式に比べて応答周波
数は低い。このため、ノズル数を増やすことで高速化を
実現している。
【0005】したがって、現在市販されている記録装置
の多くはオンデマンド方式のものであり、このようなイ
ンクジェット方式の記録ヘッドを具備した記録装置は、
高密度かつ高速な記録動作が可能であることから、情報
処理システムの出力手段、例えば複写機、ファクシミ
リ、電子タイプライタ、ワードプロセッサ、ワークステ
ーション等の出力端末としてのプリンタ、あるいはパー
ソナルコンピュータ、ホストコンピュータ、光ディスク
装置、ビデオ装置等に具備されるハンディまたはポータ
ブルプリンタとして利用され、かつ商品化されている。
この場合、インクジェット記録装置は、これら装置固有
の機能、使用形態等に対応した構成をとる。
【0006】一般にインクジェット記録装置は、記録手
段(記録ヘッド)およびインクタンクと搭載するキャリ
ッジと、記録紙を搬送する搬送手段と、これらを制御す
るための制御手段とを具備する。そして、複数の吐出口
からインク滴を吐出させる記録ヘッドを記録紙の搬送方
向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)にシリ
アルスキャンさせ、一方で非記録時に記録紙を記録幅に
等しい量で間欠搬送するものである。この記録方法は、
記録信号に応じてインクを記録用紙上に吐出させて記録
を行うものであり、ランニングコストが安く、静かな記
録方式として広く用いられている。また、インクを吐出
する多数のノズルが副走査方向に直線上に配置された記
録ヘッドを用いることにより、記録ヘッドが記録用紙上
を一回走査することでノズル数に対応した幅の記録がな
される。そのため、記録動作の高速化を達成することが
可能である。
【0007】さらに、カラー対応のインクジェット記録
装置の場合、複数色の記録ヘッドにより吐出されるイン
ク液滴の重ね合わせることによりカラー画像を形成す
る。一般に、カラー記録を行う場合、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)およびシアン(C)の3原色またはこれ
ら3原色にブラック(B)を含めた4色に対応する4種
類の記録ヘッドおよびインクカートリッジが必要とされ
る。昨今ではこのような3〜4色の記録ヘッドを搭載
し、フルカラーで画像形成が可能な装置が実用化されて
いる。
【0008】さらにまた、上記インクジェット記録装置
は比較的容易にA1等の大判記録が可能な構成を取るこ
ともできる。すなわち、画像を読み取るリーダーを接続
し原稿を複写するA1版カラー記録対応の記録装置、例
えばCAD出力用プリンター等のプロッターも製品化さ
れている。また、一方で多様な使い方が要求されるよう
になり、会議、講義等におけるプレゼンテーション用に
投影可能なOHP フィルムへの記録の需要が高まってい
る。こうした需要に応えるため、インクの吸収特性が異
なる被記録媒体を必要に応じて選択した際に被記録媒体
の種類に係わりなく最良の記録が可能な記録装置の開発
および製品化が行われている。
【0009】このようにインクジェット記録装置は、優
れた記録手段として幅広い産業分野(例えばアパレル産
業等)で需要が高まっており、またより一層高品位な画
像の提供も求められている。
【0010】つぎに、インクジェット記録装置に備えら
れるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッドとも
いう)について述べる。
【0011】上記記録ヘッドにおいてインクを吐出する
ためのエネルギーを発生するエネルギー発生手段として
は、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、あ
るいは発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によって液体
を加熱させるものなどがある。
【0012】その中でも熱エネルギーを利用(膜沸騰現
象を利用)して液体を吐出させる方式(いわゆるバブル
ジェット方式)の記録ヘッドは、上記液体吐出口を高密
度に配列することができるために高解像度の記録をする
ことが可能である。
【0013】上記構成からなる記録ヘッドで行われるバ
ブルジェット方式のインク滴形成過程について簡単に説
明する。
【0014】まず、発熱抵抗体(ヒータ)が所定の温度
に達するとヒータ面を覆うような膜気泡が生ずる。この
気泡の内部圧力は非常に高く、ノズル内のインクを押し
出す。インクはこの押し出しによる慣性力でノズルの外
およびその反対方向にある共通液室内に向かって移動す
る。インクの移動が進むと気泡の内部圧力は負圧にな
り、また流路抵抗も加わってノズル内部のインクの速度
は遅くなる。ノズル口(オリフィス)から外へ吐出され
たインクは、ノズル内部に比べて速いため、慣性力と流
路抵抗、気泡の収縮、インク表面張力のバラスでくびれ
が生じ、分離・液滴化する。そして、気泡の収縮の収縮
と同時に、毛管力によりノズル内に共通液室よりインク
が供給され次のパルスを待つ。
【0015】このように、電気熱変換素子をエネルギー
発生手段として用いた記録ヘッドは、駆動電気パルス信
号により一対一の対応で液路のインク内に気泡を発生さ
せることができ、また即時かつ適切に気泡の成長・収縮
を行わせることができるので、特に応答性のすぐれたイ
ンク滴吐出が達成できる。また、記録ヘッドのコンパク
ト化も容易であり、かつ最近の半導体分野における技術
の進歩と信頼性の向上が著しいIC技術やマイクロ加工
技術の長所を十二分に活用でき、高密度実装化が容易
で、製造コストも安価なことから有利である。
【0016】ここで、従来技術および本発明の理解を容
易にするために、従来のインクジェット記録ヘッドおよ
び該記録ヘッドを搭載したインクジェット記録装置の一
例を図6および7を参照して説明する。
【0017】図6は、インクジェット記録装置に搭載さ
れるインクジェット記録ヘッドの概略的構成を説明する
ための断面斜視図である。
【0018】参照符号150は、インクを通すためのノ
ズルとなる複数の溝151、これらの溝に連通した共通
液室となる溝154、該共通液室へインクを供給するた
めの供給口155が形成された天板であり、152は各
ノズルに対応した電気熱変換体156と各電気熱変換体
に電力を供給する電極157とが成膜技術により一体的
に形成された基板である。このような天板150と基板
152とが合わさってインクを吐出するための複数の吐
出口(オリフィス)158が形成される。
【0019】このような構成からなる記録ヘッドは、該
記録ヘッドへ上記供給口からインクを供給するインクタ
ンクと一体となってインクジェットカートリッジを構成
する。図7は、図6に示したインクジェット記録ヘッド
を搭載したインクジェット記録装置の概略的構成を説明
するための外観斜視図である。
【0020】本図において、参照符号120はプラテン
124上に送紙されてきた記録紙の記録面に対向してイ
ンク吐出を行うノズル群を具えたインクジェットヘッド
カートリッジIJCのインクジェットヘッド(記録ヘッ
ド)である。116は記録ヘッド120を保持するキャ
リッジHCであり、駆動モータ117の駆動力を伝達す
る駆動ベルト118の一部と連結し、互いに平行に配設
された2本のガイドシャフト119Aおよび119Bと
摺動可能とすることにより、記録ヘッド120の記録紙
の全幅にわたる往復移動が可能となる。この往復移動中
に記録ヘッド120は受信データに応じた画像を記録紙
上に記録する。この1主走査終了毎に記録紙は所定量搬
送され副走査が行われる。
【0021】参照符号126はヘッド回復装置(キャッ
プ機構)であり、記録ヘッド120の移動経路の一端、
例えばホームポジションと対向する位置に配設される。
伝動機構123を介したモータ122の駆動力によっ
て、ヘッド回復装置126を動作せしめ、記録ヘッド1
20のキャッピングを行う。このキャップ機構126の
キャップ126Aによる記録ヘッド120へのキャッピ
ングに関連させて、キャップ機構126内に設けた適宜
の吸引手段(例えば、吸引ポンプ)によるインク吸収
(吸引回復)を行い、これによりインクを吐出口から強
制的に排出させることにより吐出口内の増粘インクを除
去する等の吐出回復処理を行う。また、記録終了時等に
キャッピングを施すことにより記録ヘッドが保護され
る。このような吐出回復処理は電源投入時、記録ヘッド
交換時、一定時間以上記録動作が行われない時等に行わ
れるものである。
【0022】参照符号131はキャップ機構126の側
面に配設され、シリコンゴムで形成されるワイピング部
材としてのブレードである。ブレード131はブレード
保持部材131Aにカンチレバー形態で保持され、キャ
ップ機構126と同様、モータ122および伝動機構1
23によって動作し、記録ヘッド120の吐出面との係
合が可能となる。これにより、記録ヘッド120の記録
動作における適切タイミングで、あるいはキャップ機構
126を用いた吐出回復処理後に、ブレード131を記
録ヘッド120の移動経路中に突出させ、ヘッド120
の移動動作に伴なってヘッド120の吐出面における結
露,濡れあるいは塵埃等をふきとる。
【0023】ここで、従来のキャップ機構の概略的構成
について、図8を用いて詳細に説明する。
【0024】図8は、キャップ機構と記録ヘッド1のイ
ンク吐出面1aとが対向している吸引回復動作実行前の
状態を示す。
【0025】まず、キャップ機構の概略的構成について
説明する。
【0026】キャップ機構は、キャップ2と、ホルダー
3と、加圧バネ4と、押し上げ台5とから概略構成さ
れ、さらにキャップ2内はパイプ6を介してポンプ7に
連通している。
【0027】キャップ2は、ゴム等の弾性部材からな
り、断面形状が概略凹状の本体と、該本体の開口部を覆
い、また向かい合う記録ヘッド1のインク吐出面1a上
に配列した吐出口を覆うのに十分な面積を有した当接面
2aと、ホルダー3に当接する面2bを有する底部と、
本体底部に開口した吸引口および該吸引口に連通した吸
引管2cとからなる。この吸引管2cはチューブ6を介
してポンプ7と連通している。
【0028】ホルダー3は、概略凹状の断面形状をな
し、かつ底部に上記吸引管2cが貫通するための開口部
が形成され、さらに背面3cに立設した軸棒3aを有す
る。
【0029】加圧バネ4は、ホルダー3の軸3aに同心
的に設けられ、ホルダー3と押し上げ台5との間に介在
することによって、ホルダー3を矢印A方向へ押し上げ
る。
【0030】押し上げ台5は、方形状の台座で、表面に
上記ホルダー3の軸3aを摺動自在にして支持するため
の穴5aが形成されている。また、この押し上げ台5は
既知の駆動手段(図示せず)によって矢印A方向および
その逆方向へ所定距離移動する。
【0031】つぎに、キャップ機構の動作について説明
する。
【0032】押し上げ台5を、駆動手段によって矢印A
方向へ押し上げていくと、加圧バネ4を介してホルダー
3も同一方向へ押し上げられる。キャップ2の当接面2
bに対向する位置に記録ヘッド1が配設されている場合
は、そのような押し上げ動作によってキャップ2の当接
面2aが記録ヘッド1のインク吐出面1aに当接する。
さらに、押げ上げ動作を実行すると、キャップ2の当接
面2bはインク吐出面1aを押圧する。この際、必要に
応じてポンプ7を作動して吸引動作を行い、記録ヘッド
1からインクを吸引する吸引回復動作を実行する。
【0033】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のキャッ
プ機構は、吸引動作を行うと、キャップ2の当接面2a
記録ヘッド1のインク吐出面1aとの間でエアリークが
生じ、十分な吸引がなされないという問題を生じる。こ
の問題について図9を参照しながら説明する。
【0034】図9は、キャップ機構と記録ヘッド1のイ
ンク吐出面1aとが密着している吸引回復動作実行段階
の状態を示す(図8同一の符号は同一構成要素を示
す)。
【0035】キャップ2を記録ヘッド1に当接させ加圧
力を加えていくと、加圧バネ4の加圧力により、キャッ
プ2のヘッド当接部2aの中央部2dは加圧力も高く加
圧力に応じて弾性変形し記録ヘッド1のノズル面1aに
密着するが、加圧力は均一に分布せず、加圧部から離れ
るに従って加圧力が減少するため、両端部では加圧力が
不足する。その結果、キャップ2の端部2d,2fは充
分な弾性変形ができないため、吸引回復により負圧をか
けた時にエアリークが発生しやすい。この傾向は、記録
ヘッドのノズル数が増大してノズル面がより一層長尺に
なるに連れて著しくなる。この現象を防ぐには、キャッ
プ2の端部2d,2fが十分な弾性変形ができるレベル
の強力な加圧力を与えればよいが、そうするとキャップ
2のヘッド当接部2aおよび記録ヘッド1のノズル面1
aにダメージを与えることとなり耐久上も好ましくな
い。
【0036】このような問題を解決するために、以下の
ようなキャップ機構が開示されている。
【0037】例えば、特許公開公報平5-92574 号に開示
されたキャップ機構は、応力分散部および補強部を設け
たり、材料強度の勾配を形成したりすることによってキ
ャップの歪みを端正しようと試みているが、キャップ全
体にかかる圧力を均一化することが困難である。また、
特許公開公報平5-104731号に開示されたキャップ機構
は、キャップの記録ヘッドとの吸着面が両端部よりも中
央部を低くしたもので、原理的には記録ヘッドに対する
キャップの密着部の押圧力を全面的に均一化したり、さ
らに両端部への押圧力を強めたりすることが可能であ
る。しかし、あくまでもキャップの吸着面側の高さを変
化させるものであるため、部品製造上困難が伴う。すな
わち、キャップの吸着面はヘッドとの密着性を確保し、
エアリークを防止するために、その表面性や精度面でき
びしい性能を要求され、これに加えて、さらにキャップ
の吸着面の高さに変化を与えることは部品製造上困難で
あり、またユーザー側のニーズである低価格の製品を提
供することが困難となる。
【0038】したがって本発明の目的は上記問題点を解
決し、記録ヘッドとキャップとの安定した密着性を確保
することが可能なキャップ機構を提供するとともに、常
に安定した高品位の画像を形成することが可能なインク
ジェット装置および該装置を出力手段とした情報処理シ
ステムを提供することである。
【0039】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、第一の本発明は、インクを吐出する吐出口からイン
クを吸引するためのポンプ手段に連通し、前記吐出口が
設けられたインク吐出面に当接して密着する当接面と該
当接面の裏側に位置する背面とを有するキャップと、該
キャップの背面の両端部と初期状態において当接し、該
背面における該両端部以外の部分との間に隙間を形成す
るように前記キャップを保持する保持手段と、前記イン
ク吐出面と前記キャップの当接面とを密着させるため
に、前記保持手段の略中心部を前記インク吐出面に向っ
て押圧する押圧手段と、該押圧手段を支持し、前記キャ
ップが配置された方向へ往復移動可能な基台と、を有
し、前記隙間における前記キャップの背面と前記保持手
段との離間距離は、前記略中心部から前記両端部へ向け
て減少しており、前記基台により移動された前記押圧手
段によって前記保持手段の略中心部が押圧されるにつれ
て前記キャップの背面と前記保持手段との当接面積が増
大していくことを特徴とする。
【0040】好ましくは、上記所定の隙間は、キャップ
の背面または保持手段のキャップ支持面を円弧状または
階段状にするか、あるいは保持手段とキャップとの間に
円弧状板バネが介在することによって形成される。
【0041】また、第二の本発明は、インクを吐出する
吐出口からインクを吸引するためのポンプ手段に連通
し、前記吐出口が設けられたインク吐出面に当接して密
着する当接面と該当接面の裏側に位置する背面とを有す
るキャップと、該キャップの背面の複数箇所と初期状態
において当接し、前記背面の複数箇所以外の部分との間
に複数の隙間を形成するように前記キャップを保持する
保持手段と、前記インク吐出面と前記キャップの当接面
とを密着させるために、前記保持手段の前記各隙間の略
中心に対応する略中心部を前記インク吐出面に向かって
押圧する押圧手段と、該押圧手段を支持し、前記キャッ
プが配置された方向へ往復移動可能な基台と、を有し、
前記各隙間における前記キャップの背面と前記保持手段
との離間距離は、前記隙間の略中心部から前記複数箇所
へ向けて前記隙間の略中心に関して対称的に減少してお
り、前記基台により移動された前記押圧手段によって前
記保持手段の前記略中心部が押圧されるにつれて前記キ
ャップと前記保持手段の背面との当接面積が増大してい
ことを特徴とする。
【0042】好ましくは、上記複数の隙間は、それぞ
れ、略中心部を中心とした対称配置となるようにして、
キャップの背面または保持手段の支持面に形成された少
なくとも2つの円弧状部または階段状部によって形成さ
れる。
【0043】さらに好ましくは、上記第一または第二の
発明にもとづくキャップ機構の押圧手段は、一端が保持
手段に固定され、また他端が基台に摺動自在に支持され
た軸棒と、該軸棒に同心的に設けられ、かつ基台と保持
手段との間に介在して保持手段をキャップの配置された
方向へ付勢するスプリングバネを有するか、もしくは上
記基台と上記保持手段との間に介在して保持手段をキャ
ップの配置された方向へ付勢する波板バネを有する。
【0044】上記記録装置において、吐出口は該吐出口
から吐出されたインクが付与されるインク支持体の全幅
にわたって複数設けられていることが好ましい。
【0045】さらに好ましくは、上記第一または第二の
発明にもとづくキャップ機構が適用される装置に搭載さ
れる記録手段は、インクを吐出するために利用されるエ
ネルギーを発生する手段として、インクに膜沸騰を生じ
させる電気熱変換体を有するインクジェット記録ヘッド
を具備する。
【0046】本発明にもとづく装置は上記構成からなる
キャップ機構を備えたこと特徴とし、また本発明にもと
づく情報処理システムは該装置を出力手段として備えた
ことを特徴とする。
【0047】
【作用】上記構成によって、押圧手段による押圧によっ
てキャップの背面にかかる圧力がキャップの背面に均等
に分散されることによって、キャップの吸引面と記録手
段のインク吐出面とが均一に密着する。
【0048】また、押圧カ所を少なくとも2カ所以上に
設けることによって保持手段によるキャップの押圧がよ
り一層安定化し、ノズル数が多い長尺状の記録手段に対
応することができる。
【0049】さらに、記録手段のノズル面とキャップの
吸引面との当接バランスの調節は、上記押圧手段として
用いる板バネの種類を適当に選択することによって達成
することができる。
【0050】
【実施例】本発明が適用されるインクジェット記録装置
の概略的構成は、図6および図7に示した従来の装置と
以下に述べる実施例1ないし4のキャップ機構以外は同
一である。また、すべての図において、同一符号は同一
構成要素を示す。
【0051】<実施例1>本発明にもとづくキャップ機
構の一例を図1に示す。
【0052】キャップ機構は、キャップ12と、ホルダ
ー(保持手段)3と、加圧バネ4と、押し上げ台5とか
ら概略構成され、さらにキャップ12内はパイプ6を介
してポンプ7に連通している。
【0053】キャップ12は、ゴム等の弾性部材からな
り、断面形状が概略凹状で、上記背面12bが円弧状に
切欠された本体と、該本体の開口部を覆い、また向かい
合う記録ヘッド1のインク吐出面1a上に配列した吐出
口を覆うのに十分な面積を有した当接面12aと、ホル
ダー3に当接する面12bを有する底部と、本体底部に
開口した吸引口および該吸引口に連通した吸引管12c
とからなる。また、キャップの背面12bは上記のよう
に円弧状に切欠されているので、中央部12fがホルダ
ー3と高さHだけ離間し、一方端部12gおよび12h
ホルダー3に当接している。さらに、吸引管12cはチ
ューブ6を介してポンプ7と連通している。
【0054】ホルダー3、加圧バネ4、および押し上げ
台5の構成は図8および図9と同じである。
【0055】つぎに、キャップ機構の動作について説明
する。
【0056】押し上げ台5を、駆動手段によって矢印A
方向へ押し上げていくと、加圧バネ4を介してホルダー
3も同一方向へ押し上げられる。キャップ12の当接面
12aに対向する位置に記録ヘッド1が配設されている
場合は、そのような押し上げ動作によってキャップ12
の当接面12aが記録ヘッド1のインク吐出面1aに当
接する。この当接は、以下のようになる。すなわち、本
実施例ではキャップ12の当接面12bの端部12g,
12hが中央部12fより突出しているため、まずキャ
ップ12のヘッド当接面12aの両端部12d,12e
を含む全周縁部が記録ヘッド1のノズル面1aに当接
し、その後弾性変形を起こしてノズル面1aに密着す
る。さらに押し上げ動作を続けていくと順次弾性変形
および密着がなされ、最終的にはヘッド当接面12a全
体がバランス良くノズル面1aに密着する。このような
密着がなされた後、ポンプを作動させて吸引動作を行い
記録ヘッド1からインクを吸引する吸引回復動作を行
う。
【0057】<実施例2>実施例1では、キャップ12
の背面が円弧状となっているが、この実施例では、図2
に示すように、ホルダー13は、その長手方向断面形状
が円弧状となった底面(キャップと当接可能な面)13
fを有する。
【0058】本実施例のキャップは従来のキャップと同
一形状であるので、ゴム等の弾性部材でできており、そ
の当接面2bがホルダー13の当接面13bに当接する
ことによりホルダー13の中に保持されている。ホルダ
ー13の当接面13bはその端部13d,13eが中央
部13fより高さHだけ突出しているなだらかな円弧状
を成している。ホルダー13はその軸13aを押し上げ
台5の穴5aに係合させることにより上下動可能に支持
されている。ホルダー13の底面13cと押し上げ台5
の上面5bの間には、加圧バネ4が軸13aに係合しな
がら配設されたホルダー13を矢印A方向に付勢してい
る。また、キャップ2の一部には図に示すような吸引孔
2cが配設されておりチューブ6が接続されている。チ
ューブ6のもう一端は不図示のポンプに接続されてい
る。
【0059】次に動作について説明する。押し上げ台5
を不図示の機構により押し上げていくと加圧バネ4を介
してホルダー13が押し上げられる。すると、ホルダー
13の当接面13bの端部13d,13eが中央部13
fより突出しているため、まずキャップ2のヘッド当接
面2aの両端部2d,2eを含む全周縁部が記録ヘッド
1のノズル面1aに当接し、その後弾性変形を起こしノ
ズル面1aに密着する。さらに押し上げ動作を続けてい
くと順次弾性変形、密着をしていき最終的には、ヘッ
ド当接面2a全体がバランス良くノズル面1aに密着す
る。その後ポンプを作動させて吸引動作を行い記録ヘッ
ド1からインクを吸引する吸引回復動作を行う。本実施
例では、先の実施例に比べると、弾性体であるゴム製の
キャップ部材ではなく比較的に強度、剛性の高い金属や
樹脂製のホルダー部材の当接面が円弧状になっているた
め、生産や検査、測定が実施しやすいという利点を持
つ。
【0060】<実施例3>この実施例にもとづくキャッ
プ機構は、ノズル数が多くて長尺状となった記録ヘッド
31に対応するために、図3に示すように、その長手方
向断面形状が開口部を中心にして対称となる2つの円弧
状部からなる底面(キャップと当接可能な面)33fお
よび33gを有するホルダー33を有する。
【0061】キャップ32はゴム等の弾性部材でできて
おり、その当接面32bがホルダー33の当接面33c
に当接することによりホルダー33の中に保持されてい
る。ホルダー33の当接面33cにおける両端部33
d,33eと中央部33mとが軸33aおよび33b上
端にそれぞれ対向する底面33fおよび33gの中央部
に対して、高さLだけ突出している。ホルダー33はそ
の軸33a,33bを押し上げ台35の穴35a,35
bによって、それぞれ摺動自在に支持されている。ホル
ダー33の底面33fおよび33gと押し上げ台35の
上面35cの間には、加圧バネ34が軸33aおよび3
3bに係合しながら2個配設されており、これらのバネ
によってホルダー33が矢印A方向に付勢している。ま
た、キャップ32の中央部には吸引孔32cが配設され
ており、チューブ6が接続されている。チューブ6のも
う一端は不図示のポンプに接続されている。
【0062】次に動作について説明する。押し上げ台3
5を不図示の機構により押し上げていくと加圧バネ34
を介してホルダー33が押し上げられる。すると、ホル
ダー33の当接面33cの両端部33d,33eと中央
33mとが底面33f,33gに対して高さLだけ突
出しているため、まずキャップ32のヘッド当接面32
aの両端部32d,32eと中央部32mとを含む全周
縁部が記録ヘッド31のノズル面31aに密着する。さ
らに押し上げ動作を続けていくと順次弾性変形密着を
していき最終的にはヘッド当接面32a全体がバランス
良くノズル面31aに密着する。その後ポンプを作動さ
せて吸引動作を行い記録ヘッド1からインクを吸引する
吸引回復動作を行う。
【0063】<実施例4> この実施例では、図4に示すように、キャップとホルダ
ーとの間に湾曲した板バネ41を配置した。この板バネ
41は弓状に反り返っており、その両端部41b,41
cは、キャップに当接し、その中央部41aをホルダー
3に当接させている。なお、両端部41b,41cと中
央部41aとの高さの差(反り量)をPとする。
【0064】押し上げ台を矢印A方向へ移動させ、板バ
ネ41に対するホルダー3の押圧を強めていくと、板バ
ネ41は弾性変形を起こし、反り量Pが減少していき、
キャップ2と板バネとの接触面積が増大していく。この
過程で、最終的にはヘッド当接面2a全体がバランス良
くノズル面1aに密着する。
【0065】<実施例5>この実施例では、図5に示す
ように、ホルダー53は、その長手方向断面形状が、対
称配置された2つの凹部からなり、かつ該凹部の内面は
階段状の段差が形成されている。また、押し上げ台55
上には、2つの山部分(ホルダー53との当接部分)5
4e,54dと3つの接地部分(押し上げ台との当接部
分)とを持ち、中央部55aにおいて固定された波状の
板バネ54が設けられている。これら2つの山部分は、
上記凹部の底面(深さL)53gおよび53fとそれぞ
れ対向する位置にある。
【0066】押し上げ台を矢印A方向へ移動させ、ホル
ダー53に対する板バネ54の付勢力を強めていくと、
板バネ54は弾性変形を起こし、反り量が減少してい
き、上記付勢力はホルダー53のキャップ52に対する
押圧力となり、キャップ52とホルダー53との接触面
積が増大していく。この過程で、最終的にはヘッド当接
面52a全体がバランス良く記録ヘッド31のノズル面
31aに密着する。
【0067】なお、上記インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。また、上記分野に限
定されることなく、上記インクジェット記録装置は、
綿、絹、レーヨン、アセテート、ナイロン、ポリエステ
ル繊維等からなる布帛およびこれらの混紡布帛を捺染す
るための装置として用いられる形態を採るものであって
もよい。
【0068】(その他)なお、本発明は、特にインクジ
ェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために
利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段
(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エ
ネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
【0069】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0070】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0071】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0072】加えて、上例のようなシリアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0073】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0074】また、搭載される記録ヘッドの種類ないし
個数についても、例えば単色のインクに対応して1個の
みが設けられたものの他、記録色や濃度を異にする複数
のインクに対応して複数個数設けられるものであっても
よい。すなわち、例えば記録装置の記録モードとしては
黒色等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘ
ッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによるか
いずれでもよいが、異なる色の複色カラー、または混色
によるフルカラーの各記録モードの少なくとも一つを備
えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0075】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0076】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にもとづく
キャップ機構は、押圧手段による押圧によってキャップ
の背面にかかる圧力がキャップの背面に均等に分散され
ることによって、キャップの吸引面と記録手段のインク
吐出面とが均一に密着することが可能である。また、押
圧カ所を少なくとも2カ所以上に設けることによって保
持手段によるキャップの押圧がより一層安定化し、ノズ
ル数が多い長尺状の記録手段に対応することができる。
さらに、記録手段のノズル面とキャップの吸引面との当
接バランスの調節は、上記押圧手段として用いる板バネ
の種類を適当に選択することによって達成することがで
きるものなので、キャップの製造上のバラツキや記録手
段のノズル面の長さに関わりなく、常に安定したキャッ
ピングが行え、吸引回復動作時におけるエアリーク等を
従来に比して少ない押圧力でもって防止することが可能
となる。さらに、キャップにかかる圧力を補正する手段
をキャップと保持手段との間に設けてあるので、記録手
段への吸着機能と、キャップを記録手段へ密着させるた
めの押圧力を補正する機能とを機能分離することが可能
でる。したがって、部品点数を従来のものと比較して少
なくして構造を簡素化させることができるにもかかわら
ず常に確実な吸引回復動作が実行でき、これによって記
録ヘッドは常に安定したインク吐出を行うことが可能と
なり、高画像品位が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施例にもとづくキャップ機構の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図2】第二の実施例にもとづくキャップ機構の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図3】第三の実施例にもとづくキャップ機構の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図4】第四の実施例にもとづくキャップ機構の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図5】第五の実施例にもとづくキャップ機構の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図6】従来の記録装置に搭載される記録ヘッドの断面
斜視図である。
【図7】従来の記録装置の概略的構成を説明するための
斜視図である。
【図8】従来のキャップ機構(押圧力付加前)の概略的
構成を説明するための断面図である。
【図9】従来のキャップ機構(押圧力付加)の概略的構
成を説明するための断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド(記録手段) 3 ホルダー(保持手段) 4 スプリングバネ(押圧手段) 5 押し上げ台(基台) 12 キャップ 13 ホルダー 32 キャップ 33 ホルダー 34 スプリングバネ 41 板バネ 52 キャップ 53 ホルダー 54 板バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/165 B41J 2/175 B41J 2/18 B41J 2/185

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクを吐出する吐出口からインクを吸
    引するためのポンプ手段に連通し、前記吐出口が設けら
    れたインク吐出面に当接して密着する当接面と該当接面
    の裏側に位置する背面とを有するキャップと、 該キャップの背面の両端部と初期状態において当接し、
    該背面における該両端部以外の部分との間に隙間を形成
    するように前記キャップを保持する保持手段と、 前記インク吐出面と前記キャップの当接面とを密着させ
    るために、前記保持手段の略中心部を前記インク吐出面
    に向って押圧する押圧手段と、 該押圧手段を支持し、前記キャップが配置された方向へ
    往復移動可能な基台と、を有し、 前記隙間における前記キャップの背面と前記保持手段と
    の離間距離は、前記略中心部から前記両端部へ向けて減
    少しており、前記基台により移動された前記押圧手段に
    よって前記保持手段の略中心部が押圧されるにつれて前
    記キャップの背面と前記保持手段との当接面積が増大し
    ていく ことを特徴とするキャップ機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のキャップ機構において、 前記隙間は、前記キャップの背面を円弧状または階段状
    にすることによって形成されたことを特徴とするキャッ
    プ機構。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のキャップ機構において、 前記隙間は、前記保持手段のキャップ支持面を円弧状ま
    たは階段状にすることによって形成されたことを特徴と
    するキャップ機構。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のキャップ機構において、 前記隙間は、前記保持手段と前記キャップとの間に円弧
    状板バネが介在することによって形成されたことを特徴
    とするキャップ機構。
  5. 【請求項5】 インクを吐出する吐出口からインクを吸
    引するためのポンプ手段に連通し、前記吐出口が設けら
    れたインク吐出面に当接して密着する当接面と該当接面
    の裏側に位置する背面とを有するキャップと、 該キャップの背面の複数箇所と初期状態において当接
    し、前記背面の複数箇所以外の部分との間に複数の隙間
    を形成するように前記キャップを保持する保持手 段と、 前記インク吐出面と前記キャップの当接面とを密着させ
    るために、前記保持手段の前記各隙間の略中心に対応す
    る略中心部を前記インク吐出面に向かって押圧する押圧
    手段と、 該押圧手段を支持し、前記キャップが配置された方向へ
    往復移動可能な基台と、を有し、 前記各隙間における前記キャップの背面と前記保持手段
    との離間距離は、前記隙間の略中心部から前記複数箇所
    へ向けて前記隙間の略中心に関して対称的に減少してお
    り、前記基台により移動された前記押圧手段によって前
    記保持手段の前記略中心部が押圧されるにつれて前記キ
    ャップと前記保持手段の背面との当接面積が増大してい
    ことを特徴とするキャップ機構。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のキャップ機構において、 前記複数の隙間は、それぞれ、前記保持手段の中心部
    を中心とした対称配置となるようにして、前記キャップ
    の背面に形成された少なくとも2つの円弧状部または階
    段状部からなることを特徴とするキャップ機構。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のキャップ機構において、 前記複数の隙間は、それぞれ、前記保持手段の中心部
    を中心とした対称配置となるようにして、前記保持手段
    のキャップ支持面に形成された少なくとも2つの円弧状
    部または階段状部からなることを特徴とするキャップ機
    構。
  8. 【請求項8】 請求項1ないしのいずれか一項記載の
    キャップ機構において、 前記押圧手段は、一端が前記保持手段に固定され、また
    他端が前記基台に摺動自在に支持された軸棒と、 該軸棒に同心的に設けられ、かつ前記基台と前記保持手
    段との間に介在して前記保持手段を前記キャップの配置
    された方向へ付勢するスプリングバネとを有することを
    特徴とするキャップ機構。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか一項記載の
    キャップ機構において、 前記押圧手段は、前記基台と前記保持手段との間に介在
    して前記保持手段を前記キャップの配置された方向へ付
    勢する波板バネからなることを特徴とするキャップ機
    構。
  10. 【請求項10】 請求項1ないしのいずれか一項記載
    のキャップ機構を備えたことを特徴とするインクジェッ
    ト装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のインクジェット装置
    において、 インクを吐出するために利用されるエネルギーを発生す
    る手段として電気熱変換体を有するインクジェットヘッ
    ドを具備することを特徴とするインクジェット装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれか一項記
    載のインクジェット装置において、前記吐出口は該吐出
    口から吐出されたインクが付与されるインク支持体の全
    幅にわたって複数設けられたことを特徴とするインクジ
    ェット装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれか一項記
    載のインクジェット装置を、出力手段として備えたこと
    を特徴とする情報処理システム。
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