JPH06328812A - 記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型、軽量のキャリッジにおいても、複数の
記録ヘッドを固定するために必要十分な力で付勢したと
きの記録ヘッド取付基準面の撓みを最小限に抑え、記録
面における各色インクの符合が良好で高品位の記録画像
を得ること。 【構成】 記録媒体に記録を行うための記録手段を複数
搭載するキャリッジと、前記キャリッジに複数の記録手
段を固定するための押さえ部材と、記録媒体を搬送する
ための搬送手段とを有し、前記複数の記録手段を前記キ
ャリッジに固定する際に、前記押さえ部材を前記複数の
記録手段の間で支持するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複数の記録手段を搭載し
たキャリッジを摺動部材に沿って移動させて記録を行う
記録装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、画像情報に応じて各色インクを吐
出させて記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置
が種々開発され、実用化されている。これらの中でシリ
アル型のインクジェット記録装置においては、複数の記
録ヘッドをキャリッジ上に並列して固定し、該キャリッ
ジを主走査方向に往復移動させながら各記録ヘッドより
画像信号に応じて複数の吐出口から各色インクを吐出さ
せて記録媒体に記録を行っている。

【０００３】このようなシリアル型記録装置にあって
は、良好なカラー画像を得るために、前記キャリッジに
おける記録ヘッド取付基準面の平面度と共に、前記記録
ヘッド取付基準面と前記キャリッジを主走査方向に往復
移動させるための摺動軸及びガイドとの平行度におい
て、高い精度が要求される。

【０００４】従来、前記複数の記録ヘッドは個別の或い
は一体型の押さえ部材によってキャリッジに付勢されて
所定位置に固定されるのであるが、装置の小型化には一
体型の押さえ部材が適しているため、図８に示す如き一
体型の押さえ部材51によって複数の記録ヘッド52をキャ
リッジ53上の所定位置に固定している。この一体型の押
さえ部材51は前記キャリッジ53上に搭載された複数の記
録ヘッド52を挟む込み、その両端部分の係止爪51ａを前
記キャリッジ53に弾性的に係止することによって前記複
数の記録ヘッド52を支持固定している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、一体型の押さえ部材51の両側部分の係止爪51
ａを前記キャリッジ53に弾性的に係止することによって
前記複数の記録ヘッド52を固定しているため、前記一体
型の押さえ部材51及び前記キャリッジ53における記録ヘ
ッド取付基準面53ａが図９の二点鎖線に示すように撓ん
でしまい、前記複数の記録ヘッド52のそれぞれを均一な
力で付勢固定することができなくなってしまう。そのた
め前記撓みによって記録ヘッドの記録媒体に対する記録
位置がズレてしまい、記録面における各色インクが符合
せず良好なカラー画像が得られないという問題があっ
た。

【０００６】また前記撓みを抑えるためには、前記キャ
リッジ53の剛性を上げなければならず、該キャリッジ53
の大型化、重量化につながるという問題があった。

【０００７】そこで本発明の目的は前記問題点を解決
し、小型、軽量のキャリッジにおいても、複数の記録ヘ
ッドを固定するために必要十分な力で付勢したときの記
録ヘッド取付基準面の撓みを最小限に抑え、記録面にお
ける各色インクの符合が良好で高品位の記録画像を得る
ことである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の代表的な構成は、記録媒体に記録を行うため
の記録手段を複数搭載するキャリッジと、前記キャリッ
ジに複数の記録手段を固定するための押さえ部材と、記
録媒体を搬送するための搬送手段とを有し、前記複数の
記録手段を前記キャリッジに固定する際に、前記押さえ
部材を前記複数の記録手段の間で支持するように構成し
たことを特徴としている。

【０００９】

【作用】前記構成に係る記録装置にあっては、複数の記
録手段を前記キャリッジの所定位置に固定する際に、前
記押さえ部材を前記複数の記録手段の間で支持するよう
にしているため、前記記録手段をキャリッジ上の所定位
置に固定するために必要十分な力で付勢したときに生じ
るキャリッジの記録手段取付基準面の撓みを最小限に抑
えることが可能となる。従って、前記記録媒体における
記録面の符合が良好であり、高品位の記録画像が得られ
る。

【００１０】

【実施例】

〔第一実施例〕次に本発明の第一実施例に係る記録装置
について図面を参照して説明する。尚、図１は記録装置
の外観斜視図である。

【００１１】先ず図１に示す装置外観斜視図を参照して
インクジェット記録装置の概略構成について説明する
と、この記録装置は記録媒体Ｐを搬送手段１によって搬
送し、この記録媒体Ｐに対して複数のインクジェット記
録ヘッド３をキャリッジ５に搭載し、このキャリッジ５
を往復移動させると共に、各記録ヘッドからインクを吐
出して記録を行うものである。以下、前記記録装置の各
部の構成を具体的に説明する。

【００１２】（搬送手段）図１において、１は搬送手段
であるプラテンローラであって、記録媒体である記録シ
ートＰを搬送すると共に、記録位置にて該記録シートＰ
を支持するものである。上記プラテンローラ１の回転軸
の一端には、手動により回転操作可能なノブ１ａが設け
られている。２は上記プラテンローラ１によって記録位
置に搬送される記録シートＰを押さえるための押さえ板
である。

【００１３】（記録手段）３は記録手段である記録ヘッ
ドであって、前記プラテンローラ１によって搬送された
記録シートＰにインク像を記録するものである。この装
置における記録手段としては、複数の記録ヘッドからイ
ンクを吐出して記録するインクジェット記録方式を用い
ている。即ち、この記録ヘッドは微細な液体吐出口（オ
リフィス）、液路及びこの液路の一部に設けられるエネ
ルギー作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴
形成エネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えて
いる。

【００１４】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。

【００１５】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口（オリフィス）を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、且
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
が著しいＩＣ技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用出来、高密度実装化が容易で、製造コストも安価な
ことから有利である。

【００１６】前記複数の記録ヘッド３には夫々インクタ
ンク４が連結されており、該インクタンク４より各色イ
ンクが供給されて、信号に応じて記録シートＰにインク
を吐出してカラー記録を行うものである。

【００１７】（キャリッジ）５はキャリッジであって、
上記記録ヘッド３及びインクタンク４を搭載して副走査
方向（矢印ａ，ｂ方向）に往復移動するものである。上
記キャリッジ５は螺旋溝６ａが穿設されたリードスクリ
ュー６に連結しており、該リードスクリュー６の端部に
はスクリューギア６ｂが取り付けられている。また上記
キャリッジ５は両端を装置本体に支持されたガイドレー
ル７に挿通されている。尚、キャリッジ５の材質は、装
置本体の使用状況により十分剛性のある構造になるよう
に選定される。

【００１８】（駆動手段）８は駆動源である駆動モータ
であり、駆動伝達ギア９ａ，スクリューギア６ｂを介し
てリードスクリュー６に駆動力を伝達するものである。
依って、上記駆動モータ８を正逆回転駆動することによ
り、上記駆動伝達ギア９ａ，スクリューギア６ｂを介し
てリードスクリュー６に駆動力を伝達し、キャリッジ５
は図の矢印ａ，ｂ方向に往復移動するものである。

【００１９】また上記キャリッジ５にはレバー５ａが突
設されており、キャリッジ移動範囲の端部に設けられた
フォトカプラ10ａ，10ｂによって上記レバー５ａを検知
することによって、キャリッジ５のホームポジション
（待機位置）を検知して、前記駆動モータ８の回転方向
を切り換えるものである。

【００２０】（回復手段）11はキャップ部材であって、
記録ヘッドのインク吐出口の回復処理を行うものであ
り、支持部材12によって一体的に支持されている。この
支持部材12には図示しない吸引手段が装備されている。
また上記キャップ部材11には開口部13が設けられてお
り、該開口部13を記録ヘッドのノズルに被覆して吸引手
段によって吸引することにより回復処理を行うものであ
る。

【００２１】14は回復レバーであって、回復処理を開始
するためのものである。この回復レバー14は、キャリッ
ジ５がホームポジションに戻った時に当接するカム15が
移動に伴って移動し、駆動モータ８からの駆動力が駆動
伝達ギア９ｂや図示しないクラッチ切り換え等の公知の
伝達手段によって移動が制御される。

【００２２】また装置本体のシャーシ16には支持板17が
取り付けられており、該支持板17にはクリーニングブレ
ード18が摺動自在に支持されている。このクリーニング
ブレード18は、図示しない駆動手段によって前後方向に
移動されて、吐出口に付着したインク滴をクリーニング
するものである。上記クリーニングブレード18の形態は
図示のものに限らず、他の公知のものも適用できること
は言うまでもない。

【００２３】上記キャッピング，クリーニング，吸引回
復の各処理はキャリッジ５がホームポジション側領域に
移動したとき、リードスクリュー６の動作に応じて対応
する位置で所定のタイミングで行われる。

【００２４】（記録ヘッドの固定）次に前記キャリッジ
５に搭載する複数の記録ヘッド３の固定方法について図
面を参照して説明する。尚、図２はキャリッジまわりの
側断面説明図、図３はキャリッジまわりの正面説明図、
図４はキャリッジ及び押さえ部材の撓みの説明図であ
る。

【００２５】本実施例では、図２及び図３に示すよう
に、前記キャリッジ５上に搭載された複数の記録ヘッド
３を固定する際に、前記複数の記録ヘッド３を前記キャ
リッジ５上に固定するための押さえ部材19を、前記キャ
リッジ５における複数の記録ヘッド３の間で支持固定す
るようにしている。即ち、前記押さえ部材19を前記キャ
リッジ５における複数の記録ヘッド３の間にある隔壁５
ｂ，５ｃにネジ19ａによって支持固定している。

【００２６】これにより前記押さえ部材19は図４の二点
鎖線で示す如き形に撓み、同様にして前記キャリッジ５
の記録ヘッド取付基準面５ｄも対称な形に撓む。しか
し、本実施例における押さえ部材19は、その支点（押さ
え部材のネジ止め部分）が作用点（押さえ部材が各記録
ヘッドを押圧する部分）の間に位置するため、各記録ヘ
ッド３ａ〜３ｄを前記キャリッジ５の記録ヘッド取付基
準面５ｄに十分且つ均等な力で付勢することができる。

【００２７】従って、記録シートＰの記録面における各
色インクの符合が良好であり、高品位な記録画像を得る
ことができる。

【００２８】〔他の実施例〕前述した実施例では、押さ
え部材19をキャリッジ５における記録ヘッド間の隔壁５
ｂ，５ｃにネジ19ａで固定した例を示したが、これに限
るものではなく、例えば、図５に示すように押さえ部材
19の所定位置に係止爪19ｂ，19ｃを設け、この係止爪19
ｂ，19ｃを前記キャリッジ５における記録ヘッド間の隔
壁５ｂ，５ｃと弾性的に係止して固定しても良い。尚、
前記係止爪19ｂ，19ｃにはある程度のガタが必要である
ため、前記押さえ部材19には各記録ヘッド３ａ〜３ｄと
の当接部分に弾性体20が取り付けてある。

【００２９】上記構成によっても前述した実施例と同様
に、押さえ部材19の支点（押さえ部材の係止部分）が作
用点（押さえ部材が各記録ヘッドを押圧する部分）の間
に位置するため、各記録ヘッド３ａ〜３ｄを前記キャリ
ッジ５の記録ヘッド取付基準面５ｄに十分且つ均等な力
で付勢することができる。

【００３０】従って、記録シートＰの記録面における各
色インクの符合が良好であり、高品位な記録画像を得る
ことができる。

【００３１】また、図６及び図７に示すように、前記キ
ャリッジ５における記録ヘッド間の隔壁５ｂ，５ｃにピ
ン５b1，５c1を設けると共に、前記ピン５b1，５c1を中
心に揺動可能なレバー21を設け、このレバー21の揺動に
よって前記レバー21の有するカム21ａが前記押さえ部材
19を付勢或いは解放して前記複数の記録ヘッド３を固定
・解除するようにしても良い。

【００３２】尚、本実施例では押さえ部材19或いは記録
ヘッド３の着脱が容易なうえに、前記押さえ部材19が前
記複数の記録ヘッド３を付勢している状態では上述した
実施例と同じ効果が得られる。

【００３３】また前述した実施例では記録手段としてイ
ンクジェット記録方式を用いたが、記録信号に応じて電
気熱変換体に通電し、前記電気熱変換体によって印加さ
れる熱エネルギーにより、インクに生ずる膜沸騰を利用
してインクに生ずる気泡の成長，収縮により、インクを
吐出口より吐出して記録を行うように構成すると更に好
ましい。

【００３４】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュア
ス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型
の場合には、液体（インク）が保持されているシートや
液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情
報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与え
る少なくとも１つの駆動信号を印加することによって、
電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッド
の熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信
号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来るので有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介
して液体を吐出させて、少なくとも１つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。

【００３５】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。

【００３６】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成（直線状液流路又は直角液流路）の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。

【００３７】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。

【００３８】更に、記録装置が記録出来る記録媒体の最
大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドに対しても本発明は有効に適用出来る。そのような
記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
て、その長さを満たす構成や、一体的に形成された１個
の記録ヘッドとしての構成のいずれでも良い。

【００３９】加えて、前述したシリアルタイプのもので
も、キャリッジに固定された記録ヘッド、或いはキャリ
ッジに装着されることで装置本体との電気的な接続や装
置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチッ
プタイプの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的
にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録
ヘッドを用いても良い。

【００４０】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明をの効果を一層安定出来るので好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加
熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記録
とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定し
た記録を行うために有効である。

【００４１】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類乃至個数についても、例えば単色のインクに対応し
て１個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異に
する複数のインクに対応して複数個数設けられるもので
あって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとして
は黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッド
を一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれでも
良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得る。

【００４２】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化
のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録シートに到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーに
よって初めて液化する性質のインクを使用する場合も適
用可能である。

【００４３】このような場合のインクは、特開昭54-568
47号公報或いは特開昭60-71260号公報に記載されるよう
な、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物と
して保持された状態で、電気熱変換体に対して対向する
ような形態としても良い。上述した各インクに対して最
も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。

【００４４】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態をとるもの等であっても良い。

【００４５】

【発明の効果】以上説明したように、複数の記録手段を
前記キャリッジの所定位置に固定する際に、前記押さえ
部材を前記複数の記録手段の間で支持するように構成す
ることにより、前記記録手段をキャリッジ上の所定位置
に固定するために必要十分な力で付勢したときに生じる
キャリッジの記録手段取付基準面の撓みを最小限に抑え
ることができる。従って、前記記録媒体における記録面
の符合が良好であり、高品位の記録画像が得られる。ま
た肉厚の薄い、軽量小型のキャリッジが使用可能とな
り、装置の小型化に大きな効果をもたらす。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例に係るインクジェット記録
装置の外観斜視説明図である。

【図２】前記記録装置におけるキャリッジまわりの側断
面説明図である。

【図３】前記記録装置におけるキャリッジまわりの正面
説明図である。

【図４】キャリッジ及び押さえ部材の撓みの説明図であ
る。

【図５】他の実施例に係るキャリッジまわりの正面説明
図である。

【図６】他の実施例に係るキャリッジまわりの正面説明
図である。

【図７】他の実施例る係るキャリッジまわりの側断面説
明図である。

【図８】従来技術の説明図である。

【図９】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

Ｐ…記録シート １…プラテンロ
ーラ １ａ…ノブ ２…押さえ板 ３…記録ヘッド ４…インクタン
ク ５…キャリッジ ５ａ…レバー ５ｂ，５ｃ…隔壁 ５b1，５c1…ピ
ン ５ｄ…記録ヘッド取付基準面 ６…リードスク
リュー ６ａ…螺旋溝 ６ｂ…スクリュ
ーギア ７…ガイドレール ８…駆動モータ ９ａ，９ｂ…駆動伝達ギア 10ａ，10ｂ…フ
ォトカプラ 11…キャップ部材 12…支持部材 13…開口部 14…回復レバー 15…カム 16…シャーシ 17…支持板 18…クリーニン
グブレード 19…押さえ部材 19ａ…ネジ 19ｂ，19ｃ…係止爪 19ｄ…レバー 20…弾性体

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録媒体に記録を行うための記録手段を
   複数搭載するキャリッジと、 前記キャリッジに複数の記録手段を固定するための押さ
   え部材と、 記録媒体を搬送するための搬送手段と、 を有し、 前記複数の記録手段を前記キャリッジに固定する際に、
   前記押さえ部材を前記複数の記録手段の間で支持するよ
   うに構成したことを特徴とする記録装置。
2. 【請求項２】 前記押さえ部材は、前記キャリッジにお
   ける複数の記録手段の間にある隔壁にネジ止め固定され
   ることを特徴とする請求項１に記載の記録装置。
3. 【請求項３】 前記押さえ部材は係止爪を有し、この係
   止爪が前記キャリッジにおける複数の記録手段の間にあ
   る隔壁と弾性的に係止することを特徴とする請求項１に
   記載の記録装置。
4. 【請求項４】 前記キャリッジにおける複数の記録手段
   の間にある隔壁にピンを設けると共に、前記ピンを中心
   に揺動可能なレバーを設け、このレバーの揺動によって
   前記レバーの有するカムが前記押さえ部材を付勢・解放
   し、前記複数の記録手段を固定・解除することを特徴と
   する請求項１に記載の記録装置。
5. 【請求項５】 前記記録装置は、複数の記録手段を搭載
   してカラー記録を行う請求項１に記載の記録装置。
6. 【請求項６】 前記記録装置は、記録手段が信号に応じ
   てインクを吐出して記録を行うインクジェット記録方式
   である請求項１に記載の記録装置。
7. 【請求項７】 前記記録装置は、記録手段がインク吐出
   用の熱エネルギーを発生するための電気熱変換体を備え
   ていることを特徴とする請求項６記載の記録装置。
8. 【請求項８】 前記記録装置は、記録手段が前記電気熱
   変換体によって印加される熱エネルギーにより、インク
   に生ずる膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させ
   ることを特徴とする請求項７記載の記録装置。