JPH071512A - 射出成形用金型 - Google Patents

射出成形用金型

Info

Publication number
JPH071512A
JPH071512A JP15034193A JP15034193A JPH071512A JP H071512 A JPH071512 A JP H071512A JP 15034193 A JP15034193 A JP 15034193A JP 15034193 A JP15034193 A JP 15034193A JP H071512 A JPH071512 A JP H071512A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gate
mold
molten resin
cavity
injection molding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP15034193A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3293954B2 (ja
Inventor
Tomokazu Abe
知和 阿部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Priority to JP15034193A priority Critical patent/JP3293954B2/ja
Priority to DE69412704T priority patent/DE69412704T2/de
Priority to EP94304076A priority patent/EP0628394B1/en
Priority to CA002125425A priority patent/CA2125425A1/en
Publication of JPH071512A publication Critical patent/JPH071512A/ja
Priority to US08/668,564 priority patent/US5846466A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3293954B2 publication Critical patent/JP3293954B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】表皮面材を損傷させることなく表皮面材の一体
成形が可能となるうえ、大型成形品の金型のコストを低
減可能な射出成形品用金型の提供。 【構成】予め内部に装着した表皮面材13の上に溶融樹脂
14を充填する金型10に、当該金型10のキャビティ12の表
面に沿った方向に広がる環状を描くスリット状のゲート
11を設け、ひとつのゲート11でキャビティ12全体に溶融
樹脂14を充填可能にして溶融樹脂14同士の衝突を防止
し、ゲート11から突没する柱状部20の下端に溶融樹脂14
の流れ方向を変える略楔形状の鍔部21を設け、表皮面材
13を冷却するために流路25を柱状部20の内部に設け、溶
融樹脂14の表皮面材13への衝突を防止し、かつ、流路25
で表皮面材13を冷却し、表皮面材13の損傷をなくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出成形用金型、特に、
射出圧縮成形用金形に係り、自動車のドアパネルやカー
ペット等の内外装品、または、家電製品のケーシング等
の大型面状製品の成形に利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、表面に表皮面材を一体化させた
積層構造の成形品が知られている。成形品を積層構造に
すれば、表面の表皮面材により良好な外観や優れたクッ
ション性が得られるうえ、表皮面材のみを変更すること
で、製品の表面の質感などを容易に変更できるという利
点がある。このような成形品は、予め金型のキャビティ
内に装着しておいたシートやフィルム等の表皮面材の上
に溶融樹脂を充填することにより成形される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
射出成形金型では、充填される溶融樹脂が高温・高圧で
あるため、金型を完全に閉鎖した状態、あるいは、この
完全閉鎖状態から金型を若干開いた状態(以下、「寸開
状態」という)で金型に溶融樹脂を充填すると、高温・
高圧の溶融樹脂が表皮面材に衝突して表皮面材を溶かす
ので、当該表皮面材を損傷させて成形品の外観を悪化さ
せたり、クッション性を喪失させたりするとういう問題
がある。一方、表皮面材の損傷を防止するために、溶融
樹脂を金型内に充填するにあたり、金型を大きく開いた
状態で溶融樹脂の充填を行い、表皮面材に到達するまで
に溶融樹脂を充分減圧・冷却することが考えられる。し
かし、金型を大きく開いて溶融樹脂を冷却してしまう
と、溶融樹脂は、冷えすぎて流動性が悪化し、成形性が
損なわれるうえ、流動性が悪化した溶融樹脂を強制的に
流動させると、溶融樹脂の表面が波うって表皮面材の表
面にしわ等が発生して成形品の外観が損なわれるという
問題が生じる。
【0004】また、面積の大きい成形品を得るには、広
いキャビティに溶融樹脂を充填する必要があるが、一点
のゲートで充填可能な面積は広くなく、複数のゲートを
有する金型が利用されることとなる。しかし、各ゲート
間の間隔が広いと、各ゲートから排出された溶融樹脂が
他のゲートから排出された溶融樹脂に出会うまでに冷え
てしまい、冷えた溶融樹脂同士が衝突して発生するしわ
(ウェルドライン)が発生するので、ゲートの設置間隔
を狭くするために、多数のゲートを設ければよいが、ゲ
ートの数を増大させることにより金型がコスト高となる
という問題がある。
【0005】本発明の目的は、表皮面材を損傷させるこ
となく表皮面材の一体成形が可能となるうえ、大型成形
品の金型のコストを低減可能な射出成形用金型を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、キャビティの
内部に溶融樹脂が充填される射出成形用金型であって、
前記キャビティの表面に沿って平面的に広がる形状を描
くひとつながりのスリット状のゲートと、このゲートか
ら流出する溶融樹脂の流れ方向を前記キャビティの表面
に沿った方向に変える方向転向手段とを設けたことを特
徴とする。以上において、前記ゲートとしては、キャビ
ティ表面に開口するX字形状、円環状、および、星形環
状等を描く溝等が採用できる。
【0007】また、前記ゲートとしてキャビティの表面
に開口された環状のスリットを設ける場合には、このゲ
ートの中子となる柱状部を少なくともその側壁の端縁部
が前記ゲートから突没可能となるように設け、この柱状
部の端縁部に外側に向かって突出する断面楔形状の鍔部
を前記方向転向手段として設け、この鍔部により前記ゲ
ートを開閉するする構造が採用できる。さらに、この環
状のスリットを設ける場合には、前記ゲートの内部に当
該ゲートを内側部分および外側部分の二つに仕切って二
重構造にする筒状の筒状部を前記ゲートから突没可能に
設け、この筒状部の前記ゲート側の端部に内側および外
側の少なくとも外側方向に突出する断面楔形状の鍔部を
前記方向転向手段として設け、この鍔部により前記ゲー
トを開閉する構造が採用できる。
【0008】また、溶融樹脂の表皮となる表皮面材を予
め前記キャビティの表面に沿って装着する場合には、こ
の表皮面材の前記ゲートと対向する部分を冷却するため
の冷却手段を設けることが望ましい。
【0009】なお、表皮面材としては、塩化ビニルおよ
び発泡ポリプロピレンの積層面材、TPOおよび発泡ポ
リプロピレンの積層面材、塩化ビニルおよび不織布の積
層面材、植毛された不織布、および、箔膜転写用インク
が印刷されたフィルム等が採用できる。樹脂の基材とし
ては、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレン、
ポリカーボネート等の熱可塑性材料、これらの熱可塑性
材料にタルクまたはガラス繊維を混入した複合材料、お
よび、ポリエステル、エポキシ等の熱硬化性材料等が採
用できる。
【0010】
【作用】このような本発明では、ゲートをキャビティの
表面に沿って平面方向に広がる形状のひとつながりのス
リット状としたので、金型を寸開状態にしても、溶融樹
脂がキャビティの隅々まで展延され、かつ、溶融樹脂同
士の衝突が防止されるようになるうえ、従来の孔状のゲ
ートを多数設ける場合と異なり、ゲートを一つ設ければ
よいため、金型のコストは高騰することがなくなる。ま
た、完全閉鎖状態あるいは寸開状態の金型に溶融樹脂を
充填しても、方向転向手段により表皮面材の表面に沿っ
た方向に溶融樹脂の流れの方向が変えられるので、溶融
樹脂が表皮面材に衝突することがなくなるうえ、冷却手
段を設ければ、表皮面材が冷却されるようになるので、
当該ゲートの近傍の表皮面材の熱損傷を防止できるよう
になり、これらにより前記目的が達成される。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1には、本発明の第1実施例の金型10がゲート
11の近傍を拡大して示されている。金型10は、大型面状
品を射出圧縮成形するための厚さが均一なキャビティ12
を内部に有するものであり、キャビティ12を挟んで二つ
の金型部10A, 10Bに分割されている。キャビティ12の内
部には、その表面に予め表皮面材13が装着され、この表
皮面材13の上に溶融樹脂14が充填されるようになってい
る。
【0012】ゲート11は、キャビティ12の表面に沿って
少なくとも二方向に広がる環状を描くひとつながりのス
リット状のものである。すなわち、ゲート11は、キャビ
ティ12の表面に開口された楕円形の凹部15と、この凹部
15の内部に突没可能に設けられた底面が凹部15に応じた
楕円形の柱状部20との間に形成される楕円形に広がる隙
間である。ゲート11には、図中上方から下方へ延びる主
供給路16により溶融樹脂14が供給されるようになってい
る。ゲート11の内周面には、図2にも示されるように、
環状に形成された分配路17が周方向に沿って設けられて
いる。この分配路17によりゲート11の全体に渡って溶融
樹脂14が供給されるようになっている。ゲート11および
主供給路16を覆う側壁の外側の周面には、電熱帯18が巻
回されており、ゲート11および主供給路16内の溶融樹脂
14が射出成形の途中で冷えて固化しないようになってい
る。
【0013】柱状部20は、図中下側の周縁に方向転向手
段である断面が略楔形状の鍔部21を突設させたものであ
る。柱状部20には、図中上側の面から突き出た係合部22
が複数設けられている。略楔形状の鍔部21は、通常の楔
形の先端にある鋭角部分を鉛直に切り欠いた台形状の断
面を有したものである。鍔部21の略楔形状の斜辺に沿っ
た平面21A により、ゲート11から流出する溶融樹脂14の
流れ方向を表皮面材13の表面に沿った方向に変えるよう
になっている。係合部22は、先端部23に水平方向に突き
出る突片23A を備えた断面T字型状のものである。係合
部22の突片23A は、凹部15の図中上方に設けられた空間
であるコイルばね室19に収納されるとともに、同じくこ
のコイルばね室19に収納されたコイルばね24と係合して
いる。コイルばね24は、柱状部20を図中上方に付勢する
ものであり、コイルばね24の付勢力により、柱状部20の
鍔部21でゲート11が閉鎖されるようになっている。ここ
で、コイルばね24の付勢力は、溶融樹脂14をキャビティ
12へ射出させる圧力よりも弱く設定されている。これに
より、溶融樹脂14に射出圧力が加わると、当該射出圧力
は、鍔部21に加わってコイルばね24の付勢力に抗して柱
状部20をゲート11から突出させ、ゲート11を開放するよ
うになっている。
【0014】柱状部20の内部には、表皮面材13のゲート
11と対向する部分を冷却するための冷却手段である流路
25が設けられている。流路25は、図2において、柱状部
20の右端の上面から左端の上面まで延びたU字型状のも
のであり、柱状部20の底面近傍において水平方向に延び
た中間部25Aを有している。流路25の両端には、可撓性
のあるチューブ26がそれぞれ接続されており、これらの
チューブ26により冷却水が循環可能となっている。
【0015】このような本実施例では、以下のような手
順で射出成形を行う。まず、予め金型10のキャビティ12
の表面に表皮面材13を装着してから、金型部10A, 10Bの
型締めを行い、図3(A)に示されるように、金型10を
完全に閉鎖した状態から所定の寸法Cだけ開いた寸開状
態にする。なお、寸法Cは、0.1 〜 100 mm の範囲内で
適宜設定される。次いで、図示しない射出装置を駆動し
て溶融樹脂14をゲート11からキャビティ12に向かって押
し出すとともに、図3(B)に示されるように、鍔部21
で溶融樹脂14の流れを表皮面材13の表面に沿った方向に
転向するとともに、柱状部20の内部を流れる冷却水によ
り柱状部20の底面近傍の溶融樹脂14をその流動性が失わ
れない程度に冷やし、表皮面材13が溶融しないように冷
却を行う。これらにより、ゲート11から高温・高圧の溶
融樹脂14を供給しても、ゲート11の近傍にある表皮面材
13は高温・高圧から保護されるようになる。続いて、図
3(C)に示されるように、金型部10A, 10Bの型締めを
再開し、型締めによりキャビティ12内の溶融樹脂14をキ
ャビティ12の隅々まで展延して所望の製品形状に成形
し、冷却後に離型して射出成形を完了する。ここで、ゲ
ート11は、キャビティ12の一点に存在しているのではな
く、キャビティ12の表面に広がるひとつづきの環状とな
っているので、金型10の寸開状態での開き寸法Cが小さ
くとも、溶融樹脂14をキャビティ12の隅々まで展延する
ことが可能となり、かつ、溶融樹脂14同士の衝突が防止
されるようになる。
【0016】前述のような本実施例によれば、次のよう
な効果が得られる。すなわち、ゲート11からキャビティ
12へ押し出される溶融樹脂14を鍔部21で表皮面材13の表
面に沿った方向に転向するようにしたので、ゲート11の
近傍にある表皮面材13に高温・高圧の溶融樹脂14が衝突
しないようになり、溶融樹脂14の衝突による表皮面材13
の損傷を未然に防止でき、表皮面材13を損傷させること
なく射出成形を行うことができる。
【0017】また、柱状部20の内部に冷却水の流路25を
設け、流路25内を流通する冷却水で柱状部20を冷却する
ようにしたので、ゲート11の近傍にある表皮面材13に高
温・高圧の溶融樹脂14が接触しても、溶融樹脂14の熱に
よる表皮面材13の損傷を未然に防止でき、この点から
も、表皮面材13を損傷させることなく射出成形を行うこ
とができる。
【0018】さらに、ゲート11をキャビティ12の表面に
広がる環状としたので、金型10を寸開状態にしても、溶
融樹脂14をキャビティ12の隅々まで広く展延でき、か
つ、溶融樹脂14同士の衝突を防止できる。このため、従
来の孔状のゲートを多数設ける場合と異なり、ひとつな
がりのゲート11を一つ設ければよくなるため、金型10の
製作コストは高騰することがなく、金型10を安価で得る
ことができる。
【0019】また、溶融樹脂14を充填させる圧力により
コイルばね24の付勢力に抗してゲート11を開くようにし
たので、溶融樹脂14が充填完了すると、コイルばね24が
柱状部20がゲート11内に自動的に収納されるので、柱状
部20の動作を制御する必要がなくなり、金型10を型締め
駆動する油圧装置を制御する制御装置を簡単なものとで
きる。
【0020】次に、本発明の具体的な効果を以下の実験
例1に基づいて説明する。 〔実験例1〕本実験例1は、前記第1実施例の金型10と
同一構造のテスト金型を用いて射出成形を行う実験であ
る。本実験例1では、縦1000mm×横500mm ×厚さ1.5mm
の矩形面状成形品を成形する。 〔比較例1,2〕本比較例1,2は、本発明の効果を確
認するために、従来技術に基づき前記実験例と同一の成
形品を射出成形しようとする実験である。このうち比較
例1は、金型としてキャビティの中央に従来のホットラ
ンナーゲート(商品名プラゲート 斉藤工機(株)製)
を一点設けたものを用いる。一方、比較例2は、金型と
してキャビティに比較例1と同じホットランナーゲート
(斉藤工機(株)製)を金型の長手方向に二点設けたも
のを用いる。 〔射出条件〕以上の実験例1および比較例1,2では、
射出成形機として汎用機を改造した専用の横型射出成形
機(スクリュー径 160mm、圧縮力最大 850t)を用い、
溶融樹脂の基材としてポリプロピレン(出光石油化学
(株)製 出光ポリプロJ−5050H)を用い、表皮
面材として表皮材(共和レザー(株)製 塩化ビニル層
0.6mm +発泡ポリプロピレン層3.0mm からなる積層面
材)を用いる。なお、射出条件は、以下の通りである。 イ. 成形温度 :180 ℃ ロ. 金型温度 : 40 ℃ ハ. 射出時間 : 3 秒 ニ. 射出圧力 :110 kg/cm2
(ゲージ圧) ホ. 冷却時間 : 40 秒 ヘ. 寸開状態の金型の開放寸法C : 15 mm ト. 再型締め開始タイミング :溶融樹脂の充填開
始から2.8秒後 チ. 型締め速度 : 10 mm/ 秒 リ. 型締め時の圧縮荷重 :100 t
【0021】〔結果〕実験例1では、得られた成形品に
は、目視で検査した結果、成形品全体にわたり「しわ」
等の不良箇所を発見できない良好な製品となった。比較
例1では、溶融樹脂の所定の量全部を充填することはで
きず、キャビティの中央に設けたゲートから400mm 以内
の範囲内にのみ溶融樹脂が充填された。比較例2では、
溶融樹脂の所定の量全部を充填することはできたが、得
られた成形品について実験例1と同様に目視で検査する
と、その中央部分にウェルドラインが発生しているう
え、当該中央部分の表面にある表皮面材が窪んでしわが
発生し、得られた成形品は不良品となった。
【0022】なお、本発明は前述の各実施例に限定され
るものではなく、次に示すような変形などをも含むもの
である。すなわち、前記第1実施例では、柱状部20を全
体が移動されることによりゲート11から突没するものと
したが、柱状部としてはその側壁の端縁部のみがゲート
から突没可能とされたものでもよい。
【0023】また、ゲートとしては、キャビティ12の表
面に開口された凹部15と、この凹部15の内部に設けられ
た柱状部20との間に形成される環状の隙間に限らず、図
4に示されるように、キャビティ12の表面に開口された
環状に連続する溝状のゲート31でもよい。この溝状のゲ
ート31を採用する場合は、ゲート31の内部にゲート31の
平面形状に応じた平断面形状を有する筒状部32を突没可
能に設け、この筒状部32の側壁33の端部に筒状部32の半
径方向内側および外側の各々に突出させた断面楔形状の
鍔部34, 35を方向転向手段として採用することができ、
このような方向転向手段によれば、ゲート31の両側に均
等に溶融樹脂14を充填することができる。
【0024】さらに、鍔部21等の方向転向手段をゲート
に押しつけるものとしては、コイルばね24等の付勢手段
に限らず、油圧シリンダ装置、空気シリンダ装置、ある
いは、電磁プランジャ等の駆動手段でもよい。
【0025】また、冷却手段としては、単なるU字形状
の流路25に限らず、図5に示されるように、表皮面材13
の表面に沿った部分36A が蛇行している流路36でもよ
く、蛇行する部分36A を設ければ、冷却効率を向上でき
る。なお、前記実施例では、冷却手段を金型10の金型部
10A 側に設けていたが、冷却手段は、冷却手段を金型10
の金型部10B 側に設けてもよい。
【0026】さらに、方向転向手段としては、断面が台
形となった鍔部21に限らず、図6に示されるように、断
面が単なる三角形状の鍔部37や、図7に示されるよう
に、断面の傾斜辺38が円弧状に曲がった鍔部39でもよ
く、要するに、ゲートから流出する溶融樹脂の流れ方向
を前記表皮面材の表面に沿った方向に変えることができ
る形状であればよい。
【0027】さらに、ゲートの形状は、楕円を描く環状
のゲート11に限らず、図8に示されるように花形を描く
環状のゲート40、あるいは、図9に示されるようにアル
ファベットのXを描く非環状のゲート41でもよく、要す
るに、溶融融樹脂をキャビティの隅々まで広く充填でき
るように、充分広く展開可能な形状であればよい。
【0028】なお、前記実施例で示したゲート等は、必
要に応じて、一つの金型に複数設けたり、従来のゲート
と併用してもよく、これらのゲートの数や組合せ等は、
成形する成形品の大きさや種類によって適宜選択するこ
とができる。
【0029】
【発明の効果】前述のように本発明によれば、表皮面材
を損傷させることなく一体成形でき、外観等の品質に優
れた成形品を得ることができるうえ、大型薄肉成形品の
金型のコストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の金型の要部を示す断面図
である。
【図2】図1のS2−S2線における断面図である。
【図3】前記実施例の射出成形の手順を説明する図であ
る。
【図4】本発明の変形例を示す図2に相当する図であ
る。
【図5】本発明の冷却手段に係る変形例を示す断面図で
ある。
【図6】本発明の方向転向手段に係る変形例を示す断面
図である。
【図7】本発明の方向転向手段に係る別の変形例を示す
断面図である。
【図8】本発明のゲートに係る変形例を示す平面図であ
る。
【図9】本発明のゲートに係る別の変形例を示す平面図
である。
【符号の説明】
10 射出成形用金型 11 ゲート 12 キャビティ 13 表皮面材 14 溶融樹脂 15 凹部 21,34,37,39 方向転向手段としての鍔部 25, 36 冷却手段としての流路 20 柱状部 31, 40 環状に連続する溝としてのゲート 32 筒状部 41 X字形状のゲート

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティの内部に溶融樹脂が充填される
    射出成形用金型であって、前記キャビティの表面に沿っ
    て平面的に広がる形状を描くひとつながりのスリット状
    のゲートと、このゲートから流出する溶融樹脂の流れ方
    向を前記キャビティの表面に沿った方向に変える方向転
    向手段とを設けたことを特徴とする射出成形用金型。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の射出成形用金型におい
    て、前記溶融樹脂の表皮となる表皮面材が予め前記キャ
    ビティの表面に沿って装着され、かつ、この表皮面材の
    前記ゲートと対向する部分を冷却するための冷却手段が
    備えられていることを特徴とする射出成形用金型。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の射出成形
    用金型において、前記ゲートはキャビティの表面に開口
    された環状のスリットであることを特徴とする射出成形
    用金型。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の射出成形用金型におい
    て、前記ゲートの中子となる柱状部は少なくともその側
    壁の端縁部が前記ゲートから突没可能に設けられ、この
    柱状部の端縁部には外側に向かって突出する断面楔形状
    の鍔部が前記方向転向手段として設けられ、この鍔部に
    より前記ゲートが開閉可能となっていることを特徴とす
    る射出成形用金型。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の射出成形用金型におい
    て、前記ゲートの内部には当該ゲートを内側部分および
    外側部分の二つに仕切って二重構造にする筒状の筒状部
    が前記ゲートから突没可能に設けられ、この筒状部の前
    記ゲート側の端部には内側および外側の少なくとも外側
    方向に突出する断面楔形状の鍔部が前記方向転向手段と
    して設けられ、この鍔部により前記ゲートが開閉可能と
    なっていることを特徴とする射出成形用金型。
JP15034193A 1993-06-10 1993-06-22 射出成形用金型 Expired - Lifetime JP3293954B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15034193A JP3293954B2 (ja) 1993-06-22 1993-06-22 射出成形用金型
DE69412704T DE69412704T2 (de) 1993-06-10 1994-06-07 Spritzgiessform
EP94304076A EP0628394B1 (en) 1993-06-10 1994-06-07 Injection molding die
CA002125425A CA2125425A1 (en) 1993-06-10 1994-06-08 Injection molding die
US08/668,564 US5846466A (en) 1993-06-10 1996-06-19 Method for forming a laminate structural molding

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15034193A JP3293954B2 (ja) 1993-06-22 1993-06-22 射出成形用金型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH071512A true JPH071512A (ja) 1995-01-06
JP3293954B2 JP3293954B2 (ja) 2002-06-17

Family

ID=15494883

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15034193A Expired - Lifetime JP3293954B2 (ja) 1993-06-10 1993-06-22 射出成形用金型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3293954B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3293954B2 (ja) 2002-06-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0628394B1 (en) Injection molding die
JP3326481B2 (ja) エアーバッグカバー一体成形車両内装部品
KR101664673B1 (ko) 수지 제품 제조 장치 및 방법
US20050087997A1 (en) Molded foam vehicle energy absorbing device and method of manufacture
JPH071512A (ja) 射出成形用金型
US6572808B1 (en) Method for producing a molded laminate
JPH07314541A (ja) 表皮材を貼合した中空成形体の製造方法
US6454984B1 (en) Molding die of laminated molding and manufacturing method of laminated molding
JP3429833B2 (ja) 射出成形用金型
JP3160293B2 (ja) 積層成形品の製造方法
JP3257721B2 (ja) 射出成形用金型
JP2974270B2 (ja) 自動車用内装部品の製造方法
JP3476562B2 (ja) 積層成形品用金型および積層成形品の成形方法
JP3858408B2 (ja) 多層成形品成形用金型
EP0884156B1 (en) Process for producing thermoplastic resin hollow molded articles
JP3337752B2 (ja) スタンピング形成方法
JP3314979B2 (ja) スタンピング成形用型およびスタンピング成形方法
JP3153461B2 (ja) 積層成形品の成形装置および成形方法
JP2006181853A (ja) 樹脂成形品
JP2005153217A (ja) 表皮材付成形品の製造方法
JP3137539B2 (ja) 表皮付樹脂プレス成形用金型
JP2009248436A (ja) 発泡樹脂成形品の成形方法並びに成形金型
JPH06238695A (ja) 積層成形体の成形装置
JPH1134064A (ja) 表皮材付き樹脂成形品及びその製造方法
JPH09174594A (ja) 表皮材を有する熱可塑性樹脂製品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020219

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090405

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090405

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100405

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100405

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110405

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130405

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140405

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term