JPH07150118A - アルカリ水溶性粘着テープ - Google Patents

アルカリ水溶性粘着テープ

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JPH07150118A
JPH07150118A JP5301886A JP30188693A JPH07150118A JP H07150118 A JPH07150118 A JP H07150118A JP 5301886 A JP5301886 A JP 5301886A JP 30188693 A JP30188693 A JP 30188693A JP H07150118 A JPH07150118 A JP H07150118A
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Japan
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water
acid
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soluble
pressure
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JP5301886A
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Inventor
Hiroaki Komatsu
裕明 小松
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/30Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor
    • H05K3/32Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits
    • H05K3/34Assembling printed circuits with electric components, e.g. with resistor electrically connecting electric components or wires to printed circuits by soldering
    • H05K3/3452Solder masks

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  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材及び粘着剤が共にアルカリ水溶性であ
り、洗浄時にテープ剥離工程を必要としないアルカリ水
溶性粘着テープを提供することを目的とする。 【構成】 酸成分の少なくとも50モル%以上が芳香族
ジカルボン酸であるポリエステル樹脂を基材2とし、該
基材2の片面もしくは両面にアルカリ水溶性粘着剤層3
が形成されていることを特徴とするアルカリ水溶性粘着
テープ1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板のマスキ
ングテープ用等として好適なアルカリ水溶性粘着テープ
に関する。
【従来の技術】水溶性粘着剤の歴史は古く、糖類、蛋白
質又は天然ゴムラテックス等の天然物系の水溶性高分子
を用いた再湿型接着剤が良く知られている。又、ベース
ポリマーとしては、アラビアゴム、デキストリン、澱粉
又は膠等が用いられている。これらの粘着材料は、常態
では粘着性を有さないが、水によって賦活され粘着性を
示す。そして被着体に貼付けされた後、乾燥されること
により接着力を発揮する。従って、これらの粘着材料
は、水に濡らすだけで使用することが出来、且つ、不衛
生でなく安価である為、郵便切手、印紙類、襖紙等に広
く用いられている。
【0002】他方、常態で粘着性を有する水溶性粘着剤
は、特に、製紙業界で紙と紙を水溶性粘着剤で固定、ス
プライスした後、この接着部分をパルプ溶解槽に戻し再
利用する用途において広く利用されている。又、瓶や食
品等のラベル用粘着剤、特に、不要となった場合に水洗
によってラベルを容易に剥がすことを可能にする為のラ
ベル用粘着剤にも用いられている。更に、生理用ナプキ
ンの分野では、固定用粘着剤として使用されており、下
着に残った粘着成分が洗濯によって容易に洗浄・除去さ
れるように構成されている。
【0003】上記のような水溶性粘着剤としては、特開
昭60−229972号公報に開示されているように、
ポリアクリル酸100重量部、ジエチレングリコール7
0重量部及びポリプロピレングリコール50重量部を配
合し、ポリアクリル酸のカルボキシル基の一部をカリウ
ムにより中和したものや、特公昭52−22768号公
報に開示されているように、アルキル基の炭素数が1〜
14のアクリル酸アルキルエステル単量体約90〜20
重量部とカルボキシル基がアルカノールアミンで中和さ
れているビニルカルボン酸単量体約10〜80重量部と
の共重合体を主成分とする接着剤組成物等が知られてい
る。
【0004】他方、電子材料の分野では、プリント基板
や半導体等の保護の為、しばしば保護テープが貼付けさ
れており、組立て前に該保護テープを剥離し、残存した
保護テープ用粘着成分の残渣をフロン等の溶剤で洗浄す
ることにより除去していた。しかしながら、近年、地球
環境保護のために、フロンに代えて、水による洗浄が要
求されており、従って、保護テープ用粘着剤としてもそ
の粘着成分残渣が水洗浄可能なものであることが求めら
れている。中でも、プリント基板等のメッキマスキング
テープは、メッキ工程において酸性水や中性水により処
理されるため、プリント基板用の保護テープ用粘着剤と
しては酸性水及び中性水には不溶であり、アルカリ性水
にのみ溶解し得るものであることが必要である。ところ
が、上述した従来の水溶性粘着剤は中性水に溶解するた
めに、上記のようなメッキマスキングテープ用粘着剤と
して用いる事は出来なかった。
【0005】又、水溶性粘着剤の中には、酸性及び中性
の水には溶解せずアルカリ性の水にのみ溶解するような
特定のpHで水溶性を示すものがある。これは、ビール
瓶のラベルや前記メッキ時のマスキングテープ等の粘着
剤として用いられ、粘着剤をアルカリ水溶液で洗浄除去
出来ることが特徴である。このような粘着剤は一般にア
ルカリ水溶性粘着剤と呼ばれ、酸性水又は中性水では溶
解もしくは膨潤せず被着体から剥離しないが、アルカリ
性水中では速やかに溶解もしくは膨潤して容易に被着体
から剥がれるものである。
【0006】このようなアルカリ水溶性粘着剤として、
出願人は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル40〜
95重量部及び末端カルボキシル基を有する反応性モノ
マー5〜60重量部を反応性界面活性剤と共に乳化共重
合して得るアルカリ水溶性粘着剤を提案している(特願
平4−303581号参照)が、このようなアルカリ水
溶性粘着剤を用いてマスキングテープを作成しても、該
テープの基材としてはアルカリ水、中性水及び酸性水の
いずれにも溶解しないポリエチレンテレフタレート(P
ET)樹脂フィルムが一般的に使用されるため、前記プ
リント基板のメッキ時のマスキングテープとして使用す
る場合、メッキ工程完了後、該テープを機械又は手によ
り基板から剥離し、基板に残ったアルカリ水溶性粘着剤
をアルカリ水溶液により洗浄除去する必要がある。しか
し、前記テープを基板から剥離する時、基材であるPE
T樹脂フィルムが切れて機械トラブルを起こしたり、
又、テープ剥離に工数を要する等の問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解消するため、基材及び粘着剤が共にアルカリ
水溶性であり、洗浄時にテープ剥離工程を必要としない
アルカリ水溶性粘着テープを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のアルカリ水溶性
粘着テープは、酸成分の少なくとも50モル%以上が芳
香族ジカルボン酸であるポリエステル樹脂を基材とし、
該基材の片面もしくは両面にアルカリ水溶性粘着剤層が
形成されていることを特徴とし、そのことにより上記目
的が達成される。
【0009】本発明のアルカリ水溶性粘着テープは、ア
ルカリ水溶性のポリエステル樹脂フィルムを基材とし、
該基材の片面もしくは両面にアルカリ水溶性の粘着剤層
が形成されている構成となっており、基材及び粘着剤と
もにアルカリ水溶性であるので、粘着テープ全体がアル
カリ水溶性となる。
【0010】上記アルカリ水溶性のポリエステル樹脂
は、少なくとも50モル%以上が必須成分である芳香族
ジカルボン酸からなる酸成分と多価アルコール成分とを
縮合重合することにより得られる。又、上記により得ら
れるポリエステル樹脂は、良好なアルカリ水溶性を得る
ために、酸価が100mgKOH/g程度以上であるこ
とが望ましい。
【0011】上記芳香族ジカルボン酸としては、特に限
定されるものではないが、テレフタル酸、イソフタル
酸、マロン酸、ジメチルマロン酸、琥珀酸、グルタール
酸、アジピン酸、トリメチルアジピン酸、ピメリン酸、
2,2−ジメチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、フマール酸、マレイン酸、イタコン酸、1,3−
シクロペンタンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサン
ジカルボン酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボ
ルナンジカルボン酸、1,4−ナフタール酸、ジフェニ
ン酸、4,4’−オキシ安息香酸、ジグリコール酸、チ
オジプロピオン、2,5−ナフタレンジカルボン酸等が
挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用い
られる。
【0012】又、上記芳香族ジカルボン酸は、酸無水
物、エステル、クロライド等であっても良く、例えば、
1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル、2,6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、イソフタル酸ジメ
チル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジフェニル
等も含まれる。
【0013】更に、上記芳香族ジカルボン酸以外の酸成
分として、トリメリット酸、無水トリメリット酸、ピロ
メリット酸、無水ピロメリット酸、4−メチルシクロヘ
キセン−1,2,3−トリカルボン酸無水物、トリメシ
ン酸等の3価以上の多価カルボン酸や重合性不飽和カル
ボン酸等を酸成分の50モル%未満であれば併用しても
良い。
【0014】本発明のポリエステル樹脂においては、上
記酸成分の少なくとも50モル%以上が前記芳香族ジカ
ルボン酸であることが必要である。
【0015】酸成分中の芳香族ジカルボン酸の量が50
モル%未満であると、換言すれば前記3価以上の多価カ
ルボン酸や重合性不飽和カルボン酸等の量が50モル%
以上であると、縮合重合時に増粘やゲル化が起こり易く
なる。その結果、ポリエステル樹脂中に導入されるカル
ボキシル基の合計量が制約されたりカルボキシル基が偏
在することになりアルカリ水溶性が不充分なものとな
る。
【0016】前記多価アルコールとしては、特に限定さ
れるものではないが、エチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパン
ジオール、2,4−ジメチル−2−エチルヘキサン−
1,3−ジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパ
ンジオール(ネオペンチルグリコール)、2−エチル−
2−ブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−
2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチ
ル−2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、1,
3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−
メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリ
メチル−1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘ
キサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,
4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオー
ル、4,4’−チオジフェノール、4,4’−メチレン
ジフェノール、4,4’−(2−ノルボルニリデン)ジ
フェノール、4,4’−ジヒドロキシビフェノール、o
−,m−及びp−ジヒドロキシベンゼン、4,4’−イ
ソプロピリデンフェノール、4,4’−イソプロピリデ
ンビス(2,6−ジクロロフェノール)、2,5−ナフ
タレンジオール、p−キシレンジオール等が挙げられ、
これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0017】又、以上の他に、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
グリセリン、トリメチロールプロパン、1,3,6−ヘ
キサントリオール等の3価以上の多価アルコールを少量
ならば併用しても良い。
【0018】本発明のポリエステル樹脂においては、上
記酸成分及び多価アルコール成分の他に、5−カリウム
スルフォイソフタル酸、5−ソジウムスルフォイソフタ
ル酸等のスルフォン酸塩基を樹脂中に導入しても良い。
【0019】上記酸成分及び多価アルコール成分を縮合
させてポリエステル樹脂を製造する方法は、従来公知の
任意の方法で良く、例えば、酸成分に対し1〜2倍モル
程度の多価アルコール成分を触媒とともに反応器に仕込
み、140〜230℃程度に昇温して脱水縮合を行えば
良い。上記触媒としては、酢酸亜鉛、塩化亜鉛、ラウリ
ル第一錫、ジブチル錫オキサイド等が使用され、通常酸
成分に対し、0.05〜0.15重量部程度仕込まれ
る。又、必要に応じ酢酸メチル、アセトン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の不活性溶媒を使用しても良い。
【0020】上記製造方法により得られるポリエステル
樹脂は、常法により、溶融押出し後、冷却して延伸する
ことにより、酸性水及び中性水には溶解せずアルカリ性
水にのみ溶解するアルカリ水溶性のフィルムにすること
が出来る。
【0021】本発明のアルカリ水溶性粘着テープに用い
られるアルカリ水溶性粘着剤の種類は、特に限定される
ものではなく、酸性水及び中性水には溶解せずアルカリ
性水にのみ溶解する粘着剤であれば良く、例えば、前記
特願平4−303581号で提案されているようなアル
カリ水溶性粘着剤で良い。
【0022】又、別のアルカリ水溶性粘着剤の例として
は、共重合体100g中に酸性官能基を0.13〜1.
00mol程度含有する(メタ)アクリル系共重合体を
主成分とする粘着剤が挙げられる。尚、ここで(メタ)
アクリルとは、アクリル又はメタアクリルを意味する。
【0023】上記共重合体100g中に酸性官能基を
0.13〜1.00mol程度含有する(メタ)アクリ
ル系共重合体は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル
や(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル等
の(メタ)アクリル系モノマーとカルボキシル基、スル
フォン酸基、燐酸基等の酸性官能基を有するビニル系モ
ノマーとを共重合することにより得られる。
【0024】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、アルキル基の炭素数が2〜12の(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸ブチルエステル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸イソオ
クチルエステル、(メタ)アクリル酸イソノニルエステ
ル、(メタ)アクリル酸ドデシルエステル等が挙げら
れ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられ
る。アルキル基の炭素数が1あるいは12より大きい
と、得られる共重合体の弾性率が高くなりすぎて粘着剤
が硬くなることがある。
【0025】又、上記酸性官能基を有し(メタ)アクリ
ル系モノマーと共重合可能なビニル系モノマーとして
は、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、(無
水)マレイン酸、イタコン酸、2−アクリロイルオキシ
エチル琥珀酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル
酸、2−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル
酸、2−アクリロイルオキシエチルアシッドフォスフェ
ート、反応性スルフォン酸エステル等が挙げられ、これ
らの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0026】上記(メタ)アクリル系モノマーと酸性官
能基を有するビニル系モノマーとの共重合比率は、得ら
れる共重合体100g中に占める酸性官能基の量が0.
13〜1.00mol程度の範囲となるような比率であ
ることが望ましい。
【0027】共重合体100g中の酸性官能基の量が
0.13mol程度未満であるとアルカリ性水への溶解
性が乏しくなり、逆に1.00mol程度を超えると共
重合体が硬質化して粘着性が低下する。
【0028】又、上記共重合体のガラス転移温度は、特
に限定されるものではないが、−50〜50℃程度の範
囲にあることが望ましい。共重合体のガラス転移温度が
−50℃程度未満であると耐熱性が低下するし、逆に5
0℃程度を超えると耐寒性が低下する。尚、ここで言う
ガラス転移温度とは、アクリル系共重合体の粘弾性スペ
クトルのtanδのピーク値で示されるTgを言う。
【0029】上記(メタ)アクリル系モノマーと酸性官
能基を有するビニル系モノマーとの共重合方法は、特に
限定されるものではなく、溶液重合法、乳化重合法、懸
濁重合法、塊状重合法、光重合法等の公知のいずれの方
法でも良い。
【0030】上記共重合体には、アルカリ水溶性を阻害
しない範囲で必要に応じ、酢酸ビニル、スチレン、N−
ビニルピロリドン、マクロモノマー(高分子モノマー)
等の反応性モノマーを共重合成分として用いても良い
し、又、上記共重合体を主成分とするアルカリ水溶性粘
着剤には、アルカリ水溶性を阻害しない範囲で必要に応
じ、粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑
剤、軟化剤、長鎖有機酸、充填剤、着色剤、界面活性
剤、中和剤、架橋剤等の各種添加剤を配合しても良い。
【0031】本発明のアルカリ水溶性粘着テープは、基
材として前記アルカリ水溶性ポリエステル樹脂フィルム
を用い、その片面もしくは両面に上記アルカリ水溶性粘
着剤層を設けた構成である。
【0032】基材として用いるアルカリ水溶性ポリエス
テル樹脂フィルムの厚みは、用途によっても異なり特に
限定されるものではないが、一般的には10〜200μ
m程度が好ましい。
【0033】上記基材に対するアルカリ水溶性粘着剤の
塗工方法は、特別なものではなく、公知のロールコータ
ー等により、基材面に直接塗工しても良いし、又、剥離
紙に塗工して基材面に転写しても良い。
【0034】又、上記において、粘着剤の塗工厚みは、
用途によっても異なり特に限定されるものではないが、
乾燥後の膜厚で片面10〜200μm程度が好ましい。
【0035】
【作用】本発明のアルカリ水溶性粘着テープは、酸成分
の少なくとも50モル%以上が芳香族ジカルボン酸であ
るアルカリ水溶性ポリエステル樹脂のフィルムを基材と
して用い、その片面もしくは両面にアルカリ水溶性の粘
着剤層が設けられているので、酸性及び中性の水には溶
解せず、アルカリ性の水にのみ溶解し容易に洗浄除去出
来るものである。
【0036】
【実施例】この発明をさらに詳しく説明するため、以下
に実施例をあげる。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を意味する。
【0037】(実施例)
【0038】(a)アルカリ水溶性ポリエステル樹脂フ
ィルムの作成 温度計、攪拌機、精留塔、窒素導入管及び真空装置を備
えた反応容器に、テレフタル酸1.0モル、エチレング
リコール1.2モル及びジブチル錫オキサイド0.03
部を仕込み、180〜230℃でエステル化した後、
0.1〜1.0mmHgの真空下で縮合重合を行い、分
子量18000、酸価120mgKOH/gのポリエス
テル樹脂を得た。
【0039】得られたポリエステル樹脂を溶融押出し
後、キャスティングドラムで冷却した後、ロール縦延伸
機で縦方向に延伸配向させ、次いでテンタ内で横方向に
延伸配向させた後、テンタ内で熱処理して厚み25μm
のポリエステル樹脂フィルムを得た。
【0040】(b)アルカリ水溶性粘着剤組成物の作成 温度計、攪拌機、窒素導入管を備えた反応容器に、アク
リル酸ブチルエステル84.8部、アクリル酸15部、
アクリル酸2−ヒドロキシエチルエステル0.2部と酢
酸エチル100部を仕込み、60℃に昇温し還流後、重
合開始剤としてアゾビスイソブチルニトリル0.05部
を滴下し10時間共重合反応を行い、樹脂分50%のア
クリル系共重合体溶液を得た。得られたアクリル系共重
合体100g中の酸性官能基の含有量は0.21mo
l、又、GPCで測定した重量平均分子量は50万であ
った。
【0041】得られたアクリル系共重合体溶液200部
(樹脂分100部)に対し、架橋剤として、N,N’−
ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボ
キシアミド)を1.0部配合してアクリル系溶剤型粘着
剤組成物を得た。
【0042】(c)アルカリ水溶性粘着テープの作成 前記厚み25μmのポリエステル樹脂フィルムを基材と
して用い、その片面を表面張力が54dyn/cmとな
るようにコロナ処理した後、コロナ処理面に上記アクリ
ル系溶剤型粘着剤組成物を乾燥後の膜厚が60μmとな
るように塗布し110℃−5分間加熱乾燥して粘着テー
プを得た。
【0043】(d)評価 得られた粘着テープの性能評価を次の方法で行った結果
は表1に示すとおりであった。
【0044】メッキ液マスキング性:図1及び図2に
示されるように、厚み30μmの銅箔5が1mmのクリ
アランス7でガラスエポキシ基板6に接着された櫛型段
差を有するプリント基板4の表面に巾25mm、長さ2
00mmに裁断された上記粘着テープ1を貼り付け、1
20℃の熱圧着ロールを用いて3±1kg/cmの荷重
で圧着して試料を作成した。得られた試料を50℃の酸
性メッキ液に40分間浸漬した後、取り出して、粘着テ
ープ1を剥離し、接着部分の銅箔5表面の変色面積率
(%)を測定した。変色面積率が低いほどメッキ液マス
キング性が優れていると言える。
【0045】溶解性:メッキ液マスキング性の場合と
同様にして作成した試料を50℃の酸性メッキ液に40
分間浸漬した後、取り出して、粘着テープ1を剥離する
ことなく、そのまま60℃のアルカリ水(1重量%の水
酸化カリウム水溶液)に浸漬し3時間放置後、取り出し
て、プリント基板4表面の粘着テープ1の基材2及び粘
着剤3の残存面積率(%)を測定した。残存面積率が低
いほど溶解性が優れていると言える。尚、同様の溶解性
試験を60℃の中性水(イオン交換水)及び60℃の酸
性水(1重量%の硫酸水溶液)についても行った。
【0046】(比較例)
【0047】粘着テープの作成において、厚み25μm
の市販のポリエステル樹脂フィルム「GS−25」(帝
人社製)を基材として用いたこと以外は実施例と同様に
して粘着テープを作成した。
【0048】得られた粘着テープの性能を実施例と同様
にして評価した結果は表1に示すとおりであった。
【0049】
【表1】
【0050】表1に示された通り、この発明による実施
例の粘着テープは、基材及び粘着剤とも良好なアルカリ
水溶性を有し、メッキ液のマスキング性も優れている。
これに対し、比較例の粘着テープは、メッキ液のマスキ
ング性は優れているが、基材はアルカリ水溶性が全く無
く、その結果、粘着剤のアルカリ水溶性も不充分であ
る。
【0051】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明のアルカリ水
溶性粘着テープは、基材及び粘着剤の両方が中性水及び
酸性水には溶解せずアルカリ性水にのみ溶解すると共
に、メッキ液のマスキング性にも優れているのでプリン
ト基板のマスキングテープ用等として好適に用いられる
ものである。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるアルカリ水溶性粘着テープのメッ
キ液マスキング性を評価する方法を示す断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【0001】
【符号の説明】
1 粘着テープ 2 基材(ポリエステル樹脂フィルム) 3 粘着剤層 4 プリント基板 5 銅箔 6 ガラスエポキシ基板 7 クリアランス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分の少なくとも50モル%以上が芳
    香族ジカルボン酸であるポリエステル樹脂を基材とし、
    該基材の片面もしくは両面にアルカリ水溶性粘着剤層が
    形成されていることを特徴とするアルカリ水溶性粘着テ
    ープ。
JP5301886A 1993-12-01 1993-12-01 アルカリ水溶性粘着テープ Pending JPH07150118A (ja)

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