JPH06145624A - アルカリ性水溶性粘着剤の製造方法 - Google Patents

アルカリ性水溶性粘着剤の製造方法

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JPH06145624A
JPH06145624A JP30358192A JP30358192A JPH06145624A JP H06145624 A JPH06145624 A JP H06145624A JP 30358192 A JP30358192 A JP 30358192A JP 30358192 A JP30358192 A JP 30358192A JP H06145624 A JPH06145624 A JP H06145624A
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water
weight
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meth
soluble
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Application number
JP30358192A
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English (en)
Inventor
Makoto Miura
誠 三浦
Nobuo Hanatani
信雄 花谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルカリ性水のみに溶解性を示し、酸・中性
水に溶解しないpH選択的な水溶性を有する水溶性粘着
剤において、耐水性及び密着性を向上させる。 【構成】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル40〜
95重量部及び末端カルボキシル基を有する反応性モノ
マー5〜60重量部を、反応性界面活性剤を添加した水
に分散させ共重合することによって粘着剤となる共重合
体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸性水及び中性水に不
溶であり、アルカリ性水のみに溶解し、アルカリ性水に
対して洗浄可能である、電子材料分野における水洗浄に
対応することのできるpH選択性を有する水溶性粘着剤
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水溶性粘着剤の歴史は古く、糖類、タン
パク質またはゴム等の天然物系の水溶性高分子を用いた
再湿型接着剤がよく知られている。また、ベースポリマ
ーとしては、アラビアゴム、デキストリン、デンプンま
たはニカワ等が用いられている。これらの粘着材料は、
常態では、粘着性を有さないが、水によって賦活され、
粘着性を示す。そして被着体に貼付された後、これらの
粘着材料は乾燥されることにより接着力を発揮する。従
って、これらの粘着材料は、水に濡らすだけで使用する
ことができ、かつ不衛生でなく安価であるため、郵便切
手、印紙類またはふすま紙等に広く用いられている。
【0003】他方、常態で粘着性を有する水溶性粘着剤
は、特に、製紙業界で紙と紙を水溶性粘着剤で固定、ス
プライスした後にこの接着部分をパルプ溶解槽に戻し再
利用する用途において広く利用されている。また、瓶や
食品等のラベル用粘着剤、特に、不要となった場合に水
洗によってラベルを容易に剥がすことを可能にするため
のラベル用粘着剤にも用いられている。さらに生理用ナ
プキンの分野では、固定用粘着剤として使用されてお
り、下着に残った粘着成分が洗濯によって容易に洗浄・
除去されるように構成されている。
【0004】上記のような水溶性粘着剤としては、特開
昭60−229972号に開示されているように、ポリ
アクリル酸100重量部、ジエチレングリコール70重
量部及びポリプロピレングリコール50重量部を配合
し、ポリアクリル酸のカルボキシル基の一部をカリウム
により中和したものや、特公昭52−32769号に開
示されているように、ポリエチレンイミン100重量
部、アミノ化及びリン酸化デンプン30重量部並びにポ
リアクリル酸7.5重量部を配合したもの等が知られて
いる。
【0005】他方、電子材料の分野では、プリント基板
や半導体等の保護のため、しばしば保護テープが貼付さ
れており、組立前に該保護テープを剥離し、残存した保
護テープ用粘着成分残渣をフロン等の溶剤で洗浄するこ
とにより除去していた。しかしながら、近年、地球環境
保護のために、フロンに代えて、水による洗浄が要求さ
れており、従って保護テープ用粘着剤としてもその粘着
成分残渣が水洗浄可能なものであることが求められてい
る。中でも、プリント基板等のメッキマスキングテープ
は、メッキ工程において酸や中性水により処理されるた
め、プリント基板用の保護テープ用粘着剤としては酸中
性水に不溶であり、アルカリ性水にのみ溶解し得るもの
であることが必要である。ところが、上述した従来の水
溶性粘着剤は中性水に溶解するために、上記のようなメ
ッキマスキングテープ用粘着剤には用いることができな
かった。
【0006】さらに、アルカリ性水溶性粘着剤は、プリ
ント基板のメッキマスキングテープ等にも用いられるた
め、耐水性及び密着性を有し、さらには金属を腐蝕させ
ないものであることが望ましい。本発明の目的は、この
ような従来の水溶性粘着剤の欠点を解消し、酸性水や中
性水には不溶であり、アルカリ性水に対してのみ溶解
し、アルカリ性水によって洗浄され得る水溶性粘着剤で
あり、十分な耐水性及び密着性を有する水溶性粘着剤を
製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酸性水及
び中性水には不溶でありアルカリ性水にのみ溶解し、ア
ルカリ性水によって洗浄・除去することが可能なpH選
択性を有し、かつ十分な耐水性及び密着性を有する水溶
性粘着剤を安定的に製造することのできる製造方法につ
いて鋭意検討した結果、(メタ)アクリル酸アルキルエ
ステルと特定の末端カルボキシル基含有反応性モノマー
とを、反応性界面活性剤を添加した水に分散させて共重
合することにより安定的に製造する方法を見出し、本発
明をなすに至った。
【0008】すなわち、請求項1に記載の発明は、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル40〜95重量部及び
末端カルボキシル基を有する反応性モノマー5〜60重
量部を、反応性界面活性剤を添加した水に分散させ共重
合させることによって、粘着剤となる共重合体を得るこ
とを特徴としている。請求項1に記載の発明において、
末端カルボキシル基を有する反応性モノマーは、下記の
式(1)及び式(2)で示される少なくとも1種以上の
反応性モノマーを用いることができる。
【0009】 CH2= CR1-CO-O-R2-O-CO-R3-COOH …(1) (ここで、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭
化水素2価基、R3 は脂肪族、不飽和脂肪族、芳香族、
脂環族、または不飽和脂環族炭化水素2価基を示す。)
【0010】CH2= CR4-CO-O-(R5-COO-)nH …(2) (ここで、R4 は水素またはメチル基、R5 は脂肪族、
不飽和脂肪族、芳香族、脂環族、または不飽和脂環族炭
化水素2価基、nは1以上の正数を示す。)
【0011】なお、式(2)においてnは1〜4である
ことが好ましい。また、請求項1に記載の発明におい
て、共重合体組成中の上記の式(1)及び/または式
(2)で示される反応性モノマーのうち30重量部以下
を、下記の式(3)で示される少なくとも1種以上の末
端カルボキシル基を有する反応性モノマーで置き換えて
もよい。
【0012】CHR6 = CR7COOH …(3) (ここで、R6 は水素またはカルボキシル基、R7 は水
素またはメチル基を示す。)
【0013】請求項3に記載の発明では、これらの(メ
タ)アクリル酸アルキルエステル及び末端カルボキシル
基を有する反応性モノマー100重量部に、さらに(ア
ルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレ
ートを0.01〜20重量部添加し、反応性界面活性剤
を添加した水に分散させ共重合させている。
【0014】請求項4に記載の発明では、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル及び末端カルボキシル基を有す
る反応性モノマーを反応性界面活性剤を添加した水に分
散させ共重合した後に、ポリマー100重量部に対して
水分散性または水溶性のシリコーン系界面活性剤を0.
01〜10重量部の範囲で添加することを特徴としてい
る。
【0015】請求項5に記載の発明では、請求項1〜4
に記載の発明で得られた共重合体に対し、金属酸化防止
剤としてのベンゾトリアゾール誘導体をさらに配合する
ことを特徴としている。
【0016】以下、請求項1〜5に記載のアルカリ性水
溶性粘着剤の構成について詳細に説明する。請求項1〜
5に記載の発明において用いられる(メタ)アクリル酸
アルキルエステルにおいて、pH選択性を好ましく発揮
させるため、アルキル基の炭素数は1〜20であること
が好ましく、さらに好ましくは4〜10である。
【0017】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオ
クチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート及びステアリル(メタ)アクリレート等を挙げる
ことができ、これらのうちから少なくとも1種を必要に
応じて選択して用いることができる。
【0018】(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、
共重合体組成において40〜95重量部含有される。好
ましくは60〜90重量部の範囲である。40重量部未
満では共重合体が硬質化し、粘着性が乏しくなる。他
方、95重量部を超えると、親水性が失われてアルカリ
水溶性に乏しくなる。
【0019】請求項2の発明では、末端カルボキシル基
を有する反応性モノマーとして、上記の式(1)及び式
(2)で示される少なくとも1種以上の反応性モノマー
が用いられる。
【0020】式(1)で示される末端カルボキシル基含
有反応性モノマーとしては、2−(メタ)アクリロキシ
エチルコハク酸、2−(メタ)アクリロキシエチルフタ
ル酸、2−(メタ)アクリロキシプロピルコハク酸、2
−(メタ)アクリロキシプロピルフタル酸、2−(メ
タ)アクリロキシエチルヘキサヒドロフタレート、2−
(メタ)アクリロキシプロピルヘキサヒドロフタレー
ト、2−(メタ)アクリロキシエチルテトラヒドロフタ
レート、2−(メタ)アクリロキシプロピルテトラヒド
ロフタレート等が必要に応じて選択される。
【0021】式(2)で示される末端カルボキシル基含
有反応性モノマーとしては、β−(メタ)アクリロキシ
プロピオン酸、β−(メタ)アクリロキシプロピオン酸
の(メタ)アクリル酸付加物、ω−カルボキシポリカプ
ロラクトンアクリレート、アロニックスM−5600
(商品名、東亜合成化学社製)、β−CEA(商品名、
RADCURE社製)等が例示され、これらのうち少な
くとも1種を必要に応じて選択して用いることができ
る。
【0022】請求項1〜5に記載の発明において、末端
カルボキシル基を有する反応性モノマーは、5〜60重
量部の範囲内で共重合される。好ましくは10〜40重
量部の割合で共重合される。反応性モノマーの量が60
重量部を超えると、共重合体が硬質化し、粘着性が乏し
くなり、さらに共重合体が中性水にも溶解するようにな
ってアルカリ性水に対する選択的な水溶性が損なわれ
る。また、5重量部未満では、アルカリ性水に対する溶
解性が乏しくなるからである。
【0023】また、上述のように、末端カルボキシル基
含有反応性モノマーのうち30重量部以下、好ましくは
20重量部以下を、上記の式(3)で示されるような末
端カルボキシル基含有反応性モノマーで置き換えること
ができる。このような式(3)で示される末端カルボキ
シル基含有反応性モノマーとしては、(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸等が例示され
るが、式(3)に相当しない無水マレイン酸等も用いる
ことができる。
【0024】式(3)で示す末端カルボキシル基含有反
応性モノマーの量が30重量部を超えると、共重合体が
硬化し、粘着性が乏しくなり、さらに共重合体が中性水
にも溶解するようになってアルカリに対する選択的な水
溶性が損なわれる。
【0025】請求項3の発明では、(メタ)アクリル酸
アルキルエステル40〜95重量部及び末端カルボキシ
ル基を有する反応性モノマー5〜60重量部に、さら
に、(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メタ)
アクリレート0.01〜20重量部を添加し、反応性界
面活性剤を添加した水に分散させ共重合している。この
ような(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メ
タ)アクリレートとしては、下記の式(4)及び式
(5)で示されるモノマーを用いることができる。
【0026】CH2=CR8COO-(R9-O-)PR10 …(4) (ここで、R8 は水素またはメチル基、R9 は炭素数が
1〜4のアルキレン基、R10は水素または炭素数が1〜
4のアルキル基であり、pは縮合度の平均値であり、1
〜40の任意の値をとる。)
【0027】 CH2=CR12COO-(R13-O-)q(R14-O-)rR15 …(5) (ここで、R12は水素またはメチル基、R13及びR14
炭素数が1〜4の相異なるアルキレン基、R15は水素ま
たは炭素数が1〜4のアルキル基であり、q及びrは縮
合度の平均値であり、両者の和は1〜40の任意の値を
とる。)
【0028】このような(アルコキシ)ポリアルキレン
グリコール(メタ)アクリレートの例としては、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、ポリブチレングリコール(メタ)アクリ
レート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メ
トキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、メト
キシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキ
シトリブチレングリコール(メタ)アクリレート、メト
キシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート、エ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、エトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレ
ート、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート、ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)ア
クリレート、ブトキシポリブチレングリコール(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコール−ポリブチレン
グリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレン−ポリ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げら
れる。これらの内から少なくとも1種類が必要に応じて
選択される。
【0029】上述のように、共重合体組成中に(アルコ
キシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート
が0.01〜20重量部の割合で配合されるとき、この
共重合体を含む粘着剤は金属板、エポキシ板に対する接
着性が緩和され、再剥離性に優れた粘着剤となる。また
貼付後、経時的に接着力が増加するいわゆる接着昂進現
象が抑制されるため、通常の粘着剤では再剥離不可能な
程度まで接着力が増大してしまうような比較的長時間あ
るいは高温高湿下でのマスキングが可能となる。 しか
しながら、共重合体に対する配合割合が0.01重量部
より少ないと、接着昂進性を抑制できず、20重量部を
超えると、本来共重合体が有するべきpH選択性水溶性
が損なわれ、酸・中性水に対して容易に膨潤・溶解する
ようになる。
【0030】(アルコキシ)ポリアルキレングリコール
(メタ)アクリレートには分子中のアルキレン基の炭素
数が1〜4のものが選択して用いられる。アルキレン基
の炭素数が5を超えると、親水性が低下してアルカリ性
水溶性を損なうため、この範囲にあることが好ましい。
また、(アルコキシ)ポリアルキレングリコール(メ
タ)アクリレート中のポリエーテルの平均重合度p及び
q+rは、1〜40の任意の値をとる。nが1未満であ
ると、上述した接着昂進性を抑制できず、40を超える
と本来共重合体が有するべきpH選択性水溶性が損なわ
れ、酸性水及び中性水に対して容易に膨潤・溶解するよ
うになりマスキング性が阻害される。
【0031】請求項4に記載の発明では、(メタ)アク
リル酸アルキルエステル及び末端カルボキシル基含有反
応性モノマーを共重合した後、ポリマー100重量部に
対して水分散性または水溶性シリコーン系界面活性剤を
0.01〜10重量部の範囲で添加している。請求項4
に記載の発明で用いられるシリコーン系界面活性剤とし
ては、疎水基としてポリジアルキルシロキサン鎖及び親
水基としてポリアルキレンオキシド鎖を同一分子内に任
意の組み合わせで有する形の界面活性剤が挙げられる。
ポリジアルキルシロキサン鎖及びポリアルキレンオキシ
ド鎖の鎖長、配列及び構造については特に制限されない
が、活性剤自体が水溶性であることが好ましい。非水溶
性の界面活性剤もアルコール等の有機溶剤に溶解した形
で水分散することができれば用いることができる。これ
らの界面活性剤は、分子中に、アミノ基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、グリシジル基、メルカプト基、カ
ルボニル基等の官能基により変性された部分を有してい
てもよい。また、分子量も特に制限なく使用できるが、
界面活性剤全体としての平均分子量が1万以下である
と、再剥離付与効果が高い。
【0032】シリコーン系界面活性剤の例としては、
1,5−ビス(メトキシトリエチレングリコール)−
1,1,3,3,5,5,−ヘキサメチルトリシロキサ
ン、α,ω−ビス(ポリエチレングリコール)ポリジメ
チルシロキサン、または日本ユニカー社製、商品名;S
ILWET L−7602、同 FZ−2164、同
FZ−2120等が挙げられる。これらの内から少なく
とも1種以上を選択して使用できる。
【0033】上記シリコーン系界面活性剤は、上記組成
で水分散系において共重合されたエマルジョンに単独あ
るいは溶剤系で添加される。添加量はポリマー100重
量部に対して0.01〜10重量部であり、0.01重
量部未満であると再剥離付与効果が十分でなく、10重
量部を超えると、粘着剤が水に膨潤するようになった
り、粘着剤の接着力が著しく低下する。シリコーン系界
面活性剤を配合した系は、被着体に貼付した時に、粘着
剤と被着体の接着界面に界面活性剤がブリードアウトし
て接着性を緩和して、長時間貼付時あるいは高温高湿条
件での接着時に接着昂進を抑制して、再剥離を容易にす
る効果が高い。
【0034】請求項5に記載の発明では、得られた共重
合体に対して、金属酸化防止剤としてのベンゾトリアゾ
ール誘導体を配合している。このようにベンゾトリアゾ
ール誘導体を配合することにより、酸性水及び中性水中
で粘着剤が吸収する水による金属の腐蝕を防止すること
ができる。
【0035】このようなベンゾトリアゾール誘導体とし
ては、ベンゾトリアゾール、メチルベンゾトリアゾー
ル、及び上記のアルカリ塩、2−(2´−ヒドロキシ−
5´−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−
(2´−ヒドロキシ−5´−t−ブチルフェニル)−ベ
ンゾトリアゾール、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5
´−ジ−t−ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、
2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−t−アミル
フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−〔2´−ヒドロ
キシ−5´−メチル−3´−(3″,4″,5″,6″
−テトラヒドロフタルイミジル)フェニル〕ベンゾトリ
アゾール等が例示される。
【0036】上記ベンゾトリアゾール誘導体は粘着剤組
成物100重量部に対して、0.01〜3重量部程度配
合することが好ましい。0.01重量部未満では効果が
さほど期待できず、3重量部を超えると粘着物性が変化
するためである。このようにベンゾトリアゾール誘導体
を配合することにより、粘着剤が吸水したときに金属を
腐蝕して黒変、錆等の金属劣化を生じない。
【0037】請求項1〜5に記載の発明では、モノマー
混合物に反応性界面活性剤を添加して乳化分散系で共重
合させている。乳化重合では、アニオン、ノニオン、カ
チオンのそれぞれのイオン特性を持った界面活性剤が広
く使用されているが、これらは重合終了後ポリマーに取
り込まれることなく親水性低分子物質として存在してい
る。このため、ポリマーの耐水性を阻害したり、接着界
面にブリードアウトして接着性を阻害したりする。請求
項1〜5に記載の発明では、界面活性剤として反応性界
面活性剤を用いており、これらの反応性界面活性剤は、
重合の際に分子中に取り込まれる。このため、このよう
な反応性界面活性剤によってポリマーの耐水性が阻害さ
れたり、あるいは接着界面にこれらの界面活性剤がブリ
ードアウトして密着性を阻害したりすることがない。
【0038】使用される反応性界面活性剤は、分子内に
付加重合性二重結合を有する乳化剤であり、ポリオキシ
エチレン−プロペニルアルキルフェニルエーテル、ポリ
オキシエチレン−プロペニルアルキルフェニルエーテル
硫酸塩等があり、商品名として第一製薬工業社製のアク
アロンRM−20、RM−50、HS−10、HS10
25等が挙げられる。これら反応性界面活性剤を単独あ
るいは2種類以上配合して水に添加し、モノマー成分を
乳化させる。配合量は、モノマー成分100重量部に対
し0.1重量部〜3重量部が好ましい。0.1重量部よ
り少ないと、乳化が不十分であったり重合後のエマルジ
ョン安定性が悪くなる場合がある。また3重量部より多
いと、粘着剤の耐水性が低下して水に膨潤するようにな
る場合がある。
【0039】乳化重合するときは、モノマー組成物10
0重量部に対して、150重量部〜300重量部の水を
用いることが好ましい。150重量部より少ないと、重
合後の安定性が悪くなり、凝集沈澱する可能性がある。
また300重量部より多いと、重合に長時間要するよう
になり、生産性に劣る。また、重合は熱分解性のラジカ
ル開始剤を用いると速やかに重合が開始される。このよ
うなラジカル開始剤は、ペルオキソ二硫酸アンモニウ
ム、ペルオキソ二硫酸カリウム等の水溶性の過酸化物が
好適に用いられる。その他の非水溶性の開始剤を用いる
ときは、トルエン、酢酸エチル、アルコール等の有機溶
剤に溶解して添加しても使用できる。このような開始剤
は、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキ
シド等が挙げられる。ラジカル開始剤は反応速度によっ
て添加量を調節されるべきである。添加量が多いと反応
時間は短縮されるが、分子量が低下するため粘着剤の凝
集性が低くなり、添加量が少ないと反応が完了しなかっ
たり、長時間要するようになり生産性に劣る。このた
め、開始剤添加量は反応性モノマー100重量部に対し
て、0.01〜0.1重量部程度が好適である。
【0040】粘着剤の分子量の制御方法としては、上記
の開始剤量による調整と、連鎖移動剤による調整があ
り、後者の方法が正確に分子量を制御できる。連鎖移動
剤としては、メルカプタンが用いられ、オクチル、ラウ
リル、ステアリルメルカプタン等のアルキルメルカプタ
ン、メルカプトシラン、メルカプトカルボン酸等が例示
される。連鎖移動剤の配合量は開始剤のラジカル発生
量、求められる分子量によって決められるべきで特に制
限はない。請求項1〜5に記載の発明の水溶性粘着剤に
は、上述のような共重合体、添加物の他に、架橋剤、界
面活性剤、可塑剤、粘着性付与剤、防錆剤、老化防止
剤、安定剤等を配合することができる。
【0041】
【発明の作用効果】請求項1〜5に記載の発明に従え
ば、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルと上記特
定の末端カルボキシル基含有反応性モノマーとが上述し
た割合で共重合された共重合体を用いて水溶性粘着剤が
構成されているため、カルボキシル基による分子内架橋
による粘着剤の硬質化が抑制されると共に、酸及び中性
水に溶解しないが、アルカリ性水に溶解し、アルカリ性
水により容易に粘着剤残渣を洗浄することができる。
【0042】また、請求項1〜5に記載の発明に従え
ば、反応性界面活性剤を用いて水分散系で重合してい
る。この界面活性剤は重合終了後ポリマー中に取り込ま
れるため、ポリマーの耐水性を阻害したり、あるいは接
着界面にブリードアウトして接着性能を阻害したりする
ことがない。
【0043】また、請求項3の発明に従えば、(アルコ
キシ)ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート
が0.01〜20重量部添加される。このような添加に
より、再剥離性に優れた粘着剤とすることができ、接着
昂進性を抑制することができる。
【0044】また請求項4に記載の発明に従えば、ポリ
マー100重量部に対して、水分散性または水溶性のシ
リコーン系界面活性剤が0.01〜10重量部の範囲で
添加される。このようなシリコーン系界面活性剤の配合
により、接着昂進を抑制して再剥離性が高い粘着剤を得
ることができる。
【0045】さらに、請求項5に記載の発明に従えば、
共重合体組成物に対し、金属酸化防止剤としてのベンゾ
トリアゾール誘導体がさらに配合される。このようなベ
ンゾトリアゾール誘導体の配合により、粘着剤組成物の
アルカリ水溶性を損なうことなく、吸水したときの金属
腐蝕を防止することができる。
【0046】
【実施例】実施例1−1〜1−7については、以下に示
す表1の割合で(メタ)アクリル酸アルキルエステルと
末端カルボキシル基含有反応性モノマーを混合し、モノ
マー組成物100重量部とした。また比較例1−1〜1
−4については、以下に示す表2の割合の配合でモノマ
ー組成物とした。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】 比較例1−4を除きその他の実施例及び比較例について
は、モノマー組成物100重量部を、それぞれ反応性界
面活性剤(モノマー組成物に対してアクアロンHS10
25を1.5重量部、アクアロンRN50を1.0重量
部)を添加したイオン交換水200重量部に配合し、高
速攪拌機で乳化させ、エマルジョンを得た。このエマル
ジョンを窒素雰囲気下で80℃に加熱して、開始剤とし
てペルオキソ二硫酸アンモニウムを反応開始時に0.0
1重量部、その後1時間おきにそれぞれ0.01重量
部、0.03重量部、合計3度開始剤を添加し、6時間
共重合させた。
【0049】得られたエマルジョンのポリマー固形分1
00重量部に対して、メチルセロソルブ50重量部を配
合し、コロナ処理を施した厚み38μmのPETフィル
ムに塗布して乾燥し、粘着テープを作製した。得られた
粘着テープの厚みは40μmであった。
【0050】比較例1−4については、200重量部の
水に溶解させて粘着剤水溶液をつくり、コロナ処理を施
した厚み38μmのPETフィルムに塗布し乾燥して粘
着テープを作製した。なお、粘着テープは幅10mmに
切断して実験を行った。得られた実施例1−1〜1−7
及び比較例1−1〜1−4の粘着テープについて、アル
カリ性水、中性水及び酸性水に対する溶解性、並びにス
テンレス板及びエポキシ板に対する酸及び中性水中での
密着性について以下のようにして評価した。
【0051】・溶解性 図1に示すように、PMMAからなる試験板の上面に、
粘着剤を厚さ20〜30μmとなるように均一に塗布し
た。図1において、1は試験板を、2は塗布された粘着
剤層を示す。次に、表3に示す3種類の処理液のいずれ
かに所定時間浸漬した後、粘着剤の重量を測定し、当初
の粘着剤の重量からの変化を算出し、その減少率により
溶解性を評価した。重量減少率が高いほど溶解性が高い
といえる。この結果を表4に示す。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】表4から明らかなように、比較例1−3及
び1−4の粘着剤はいずれの水溶液にもほぼ100%溶
解した。これに対して、実施例1−1〜1−7及び比較
例1−1及び1−2の粘着剤は、アルカリ性水にのみ選
択的に溶解し、酸及び中性水では360分以上ほとんど
その重量に変化がなかった。従って、これらの粘着剤
は、アルカリ性水でのみ洗浄・除去が可能であり、pH
選択的な水溶性が発揮されていることがわかる。
【0055】・密着性 銅板に対する密着性を評価するため、酸または中性水中
に銅板に貼り付けた粘着テープを浸漬して剥離の有無を
観察した。すなわち23℃、50%RHの雰囲気下にお
いて銅試験板に対し、実施例1−1〜1−7及び比較例
1−1〜1−4の粘着テープを、2000gのゴムロー
ラーで300mm/分の速さで圧着し、表3に示す酸性
水溶液または中性水溶液に60分浸漬して剥離の程度を
観察した。この結果を表5に示す。また、金属酸化防止
剤を配合したテープを作製した。このテープは得られた
エマルジョンの固形分100重量部に対して、酸化防止
剤としてのベンゾトリアゾールを0.5重量部添加して
作製した。この酸化防止剤添加の粘着テープと未添加の
粘着テープとを、銅板に上記条件で貼付し、60℃のN
iメッキ液中に60分間浸漬した後、電解メッキを5分
間行って再剥離し、メッキエッジ近傍の銅の変色を観察
した。この結果を表5に示す。
【0056】
【表5】
【0057】表5から明らかなように、実施例1−1〜
1−7は、酸及び中性水溶液中でも試験板から剥離する
ことなく、良好なマスキング性を示した。これに対し
て、比較例1−1及び1−2は完全に剥離することはな
いが、部分的に剥離した。これは粘着剤自体が酸及び中
性水に膨潤・溶解して剥離したのではなく、粘着剤とし
ての密着性がもともと弱く、貼付したときに十分密着し
ていなかったため、部分的に浮きが生じ剥離したものと
考えられる。また比較例1−3及び1−4は、粘着剤自
体が水溶性であるため、酸・中性水に溶解して剥離した
ものと考えられる。このように、実施例の粘着剤は、耐
水性に優れ、良好な酸及び中性水中でのマスキング性を
発揮している。
【0058】また、酸化防止剤を配合することによっ
て、メッキエッジ近傍のテープ粘着剤の吸水による銅表
面の酸化現象も防止することができ、メッキマスキング
テープとして優れた性能を示している。
【0059】
【表6】
【0060】次に、請求項3に記載する発明の実施例及
びその比較例について説明する。表6の配合割合で実施
例2−1〜2−7のモノマー組成物を作製し、このモノ
マー組成物100重量部に対して乳化重合を行い、上記
の実施例1のシリーズと同様にして粘着エマルジョンを
作製し、同様にして粘着テープを作製した。得られた粘
着テープに対し、上記の実施例1のシリーズと同様にし
て溶解性を評価し表7にその結果を示した。
【0061】
【表7】
【0062】・再剥離性 次に、銅板に対する再剥離性について評価するため、銅
板に貼り付けた粘着テープを酸及び中性水中に浸漬し、
浸漬後剥離して剥離強度及び糊残りを測定した。
【0063】試験テープとしては、実施例2−1〜2−
7の粘着剤にアジリジン系架橋剤を最終ゲル分率が80
%になるように配合した後、メチルセロソルブ50重量
部を配合して、コロナ処理を施したPETフィルム上に
糊厚み40μmになるように塗布し乾燥した粘着テープ
を用いた。また比較として、実施例1−1〜1−3の粘
着剤に対しても同様に試験テープを作製した。また上述
の比較例1−4の粘着剤に対しては、そのまま塗布・乾
燥した粘着テープを作製し、これを試験テープとした。
用いた試験片は、120℃に加熱した銅試験板に実施例
2−1〜2−7及び実施例1−1〜1−3並びに比較例
1−4の粘着テープを2000gのゴムローラーで30
0mm/分の速さで圧着して、上記の表3の酸性水溶液
中に60分間浸漬した。
【0064】また、実施例1のシリーズと同様に、酸化
防止剤を配合した試験テープと未配合の試験テープを作
製し、上記の条件と同様にして貼付し、60℃のNiメ
ッキ液中に60分間浸漬した後、電解メッキを5分間行
って再剥離し、メッキエッジ近傍の銅の変色を観察し
た。これらの結果を表8に示す。
【0065】
【表8】
【0066】実施例2−1〜2−3は、それぞれ実施例
1−1〜1−3の組成物に、ポリエチレングリコール
(メタ)アクリレートを配合したものである。従って、
これらの両者を比較することにより、再剥離性について
評価することができる。表8から明らかなように、実施
例3−1〜3−3は、実施例1−1〜1−3と比較し
て、20%〜30%程度剥離力が低く抑えられており、
剥離性が向上している。また糊残りについても改善され
ていることがわかる。これに対し、比較例1−4の未架
橋タイプのものは、剥離力は低いが、フィルム基材から
凝集破壊する形で糊残りが発生しており、糊残り率は8
0%に達し、再剥離性があるとはいえない。
【0067】また酸化防止剤の配合により明らかに金属
の腐蝕性が改善されており、金属の表面を保護する保護
シート等に用いれば、金属の光沢を失わせることがな
い。従って、メッキマスキング用途では、テープ端近傍
の粘着剤の吸水による金属の酸化反応を防止することが
でき、良好な仕上がりが期待できる。
【0068】このように、請求項3に記載の発明に従え
ば、pH選択的な水溶性をもち、しかも再剥離性に優れ
た表面保護シートあるいはマスキングテープを得ること
ができる。
【0069】次に、請求項4に記載の発明に従う実施例
及びその比較例について説明する。実施例1−1〜1−
4で乳化重合して得られた粘着剤水分散液に、表9に示
す組み合わせでシリコーン系界面活性剤を配合し、エマ
ルジョンを調製した。なお表9に示す配合割合はポリマ
ーの固形分100重量部に対するものである。また、実
施例3−1〜3−6は請求項4の発明に従う実施例であ
り、実施例3−7〜3−11は比較のための実施例であ
る。
【0070】
【表9】
【0071】このようにして得られたエマルジョン10
0重量部に対し、メチルセロソルブ50重量部を配合し
て、厚み38μmのコロナ処理を施したPETフィルム
に塗布・乾燥して粘着テープを作製した。得られた粘着
テープの厚みは40μmであった。以上のようにして得
られた実施例3−1〜3−11の粘着テープについて、
上記の実施例1のシリーズと同様にして溶解性を評価
し、その結果を表10に示した。
【0072】
【表10】
【0073】さらに、密着性の評価を行った。すなわち
23℃、50%RHの雰囲気下において銅試験板に実施
例3−1〜3−11の粘着テープを2000gのゴムロ
ーラーで300m/分の速さで圧着して、常温で1時間
放置した後の剥離強度を測定した。また圧着した後の試
験片を60℃のNiメッキ液中に60分間浸漬させた
後、電解メッキを5分間行って剥離の有無及び再剥離し
たときのメッキエッジ近傍の銅の変色を観察した。これ
らの結果を表11に示す。
【0074】
【表11】
【0075】表11から明らかなように、実施例3−1
〜3−6は、いずれも接着力が緩和されており、メッキ
時の剥離・浮きが生じず良好なマスキング性を維持しな
がら再剥離性が向上している。実施例3−11では界面
活性剤の量が多く配合されているため、メッキ後にテー
プの浮きが生じてマスキング性が悪くなっている。
【0076】以上のように、請求項4の発明に従う実施
例の粘着剤は、メッキ水溶液中で良好なマスキング性を
発揮し、また接着力を緩和することにより再剥離性も向
上している。
【0077】また、水分散性または水溶性シリコーン系
界面活性剤を添加した場合にも、表11に示すように、
酸化防止剤を配合することによって、メッキエッジ近傍
のテープ粘着剤の吸水による銅表面の酸化現象を防止す
ることができ、メッキマスキングテープとして優れた性
能を発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における溶解性の実験を説明するための
平面図。
【符号の説明】
1…試験板 2…塗布された粘着剤層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル4
    0〜95重量部及び末端カルボキシル基を有する反応性
    モノマー5〜60重量部を、反応性界面活性剤を添加し
    た水に分散させ共重合させることによって、粘着剤とな
    る共重合体を得ることを特徴とする、アルカリ性水溶性
    粘着剤の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記末端カルボキシル基を有する反応性
    モノマーが下記の式(1)及び式(2)で示される少な
    くとも1種以上の反応性モノマーである、請求項1に記
    載のアルカリ性水溶性粘着剤の製造方法。 CH2= CR1-CO-O-R2-O-CO-R3-COOH …(1) (ここで、R1 は水素またはメチル基、R2 は脂肪族炭
    化水素2価基、R3 は脂肪族、不飽和脂肪族、芳香族、
    脂環族、または不飽和脂環族炭化水素2価基を示す。) CH2= CR4-CO-O-(R5-COO-)nH …(2) (ここで、R4 は水素またはメチル基、R5 は脂肪族、
    不飽和脂肪族、芳香族、脂環族、または不飽和脂環族炭
    化水素2価基、nは1以上の正数を示す。)
  3. 【請求項3】 前記(メタ)アクリル酸アルキルエステ
    ル及び末端カルボキシル基を有する反応性モノマー10
    0重量部に、さらに(アルコキシ)ポリアルキレングリ
    コール(メタ)アクリレート0.01〜20重量部を添
    加し、反応性界面活性剤を添加した水に分散させ共重合
    させることを特徴とする、請求項1に記載のアルカリ性
    水溶性粘着剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル4
    0〜95重量部及び末端カルボキシル基を有する反応性
    モノマー5〜60重量部を、反応性界面活性剤を添加し
    た水に分散させ共重合した後、ポリマー100重量部に
    対して水分散性または水溶性シリコーン系界面活性剤を
    0.01〜10重量部の範囲で添加し、粘着剤となる共
    重合体組成物を得ることを特徴とする、アルカリ性水溶
    性粘着剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 得られた共重合体に対し、金属酸化防止
    剤としてのベンゾトリアゾール誘導体をさらに配合する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のア
    ルカリ性水溶性粘着剤の製造方法。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0710943A (ja) * 1993-06-28 1995-01-13 Lion Corp 水溶性コポリマーの製造方法
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JP2002332303A (ja) * 2001-03-07 2002-11-22 Nippon Shokubai Co Ltd アルカリ可溶性ポリマー水分散体の製造方法
JP2009091406A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Nippon Carbide Ind Co Inc 感圧接着剤組成物及び表面保護フィルム
JP2011021103A (ja) * 2009-07-16 2011-02-03 Daio Paper Corp 難燃性粘着シート

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