JPH07147851A

JPH07147851A - 鉢植え植物への給水装置

Info

Publication number: JPH07147851A
Application number: JP29937793A
Authority: JP
Inventors: Takashi Mamiya; 尚間宮; Hideo Tanaka; 英夫田中; Masahiko Tokunaga; 昌彦徳永; Takeshi Kono; 武史河野; Shinichi Komoto; 真一弘本
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1993-11-30
Filing date: 1993-11-30
Publication date: 1995-06-13

Abstract

(57)【要約】【目的】家庭やオフィスにおいて、例えば夏休みや旅
行などで数日間留守にするような場合に、人手に頼るこ
となく、根腐れの心配なく適当な水量を鉢植えの植物に
自動的に供給でき、装置全体も大掛かりでなく家庭等で
の使用に適している。【構成】水受け皿２内に植木鉢１の支持柱７を立設す
るとともに、毛細管現象や表面張力などによる水の吸い
上げ機能を有する給水柱６を立設し、前記水受け皿２内
に水10を張り、支持柱７上に植木鉢１を設置して給水柱
６を植木鉢１内に底部から差し込む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、家庭やオフィスでの鉢
植え植物への給水装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般家庭やオフィスでは観葉植物などの
植木鉢やプランターなどを置き、住環境の向上を図って
いるところが多いが、かかる植木鉢への水やりは、従
来、例えばジョウロなどに水を汲んで、このジョウロか
ら鉢毎に手作業で水を与えている。

【０００３】ところで、植木鉢は水受け皿上に載置され
ているが、植物は水分と酸素の両方を根から吸収してお
り、水を与えすぎると余分な水は植木鉢の底部に設けて
ある水抜き孔から水受け皿内に流出し、根が水に浸って
酸素の供給が絶たれ根腐れが生じないようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】夏休みや旅行などで例
えば数日間、家庭やオフィスを空けるときは、この間、
人の手作業による給水ができなくなり、植物が枯れるお
それがある。植物工場などには、長期にわたって植物の
育成を行うときに使用する給水装置として、制御装置を
組み込んだ機器があり、かかる機器によれば無人で非連
続的に一定時間毎の自動給水が可能である。しかし、こ
のような装置は一般家庭等に設置するには大げさで、不
適当である。

【０００５】また、家庭などを留守にする前に、多量の
水をまとめて給水しておくことも考えられるが、これは
前記のように水受け皿が余分な水でいっぱいになり、水
抜き孔が水で塞がれて根腐れが生じ、植物が枯れてしま
う。

【０００６】さらに、留守にしない場合でも、水やりは
殆ど毎日の作業であるため、面倒であったり、忘れるこ
ともある。

【０００７】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、家庭やオフィスにおいて、例えば夏休みや旅行など
で数日間留守にするような場合に、人手に頼ることな
く、根腐れの心配なく適当な水量を鉢植えの植物に自動
的に供給でき、装置全体も大掛かりでなく家庭等での使
用に適した鉢植え植物への給水装置を提供することにあ
る。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、水受け皿内に植木鉢の支持柱を立設するとと
もに、毛細管現象や表面張力などによる水の吸い上げ機
能を有する給水柱を立設し、前記水受け皿内に水を張
り、支持柱上に植木鉢を設置して給水柱を植木鉢内に底
部から差し込むこと、および、給水柱は、ステンレス、
アルミニウム等の硬質材により多数の給水口を周面に穿
設した中空の円錐形に形成し、内部に布などによる水の
吸い上げ部材を充填したこと、および、給水柱は、発泡
ポリスチレン、ゼオライト等の非独立気泡型の多孔質材
により円錐形に形成したこと、および、給水柱は、ステ
ンレス、アルミニウム等の硬質材により中空の円錐形の
外皮と内皮とで構成し、外皮の周面に多数の給水口を穿
設し、外皮と内皮との間に僅かな隙間を設けたこと、お
よび、水受け皿は、少なくとも１週間程度の給水量の水
を溜めることの可能な深さに設定することを要旨とする
ものである。

【０００９】

【作用】請求項１記載の本発明によれば、水受け皿内に
はった水が毛細管現象や表面張力の作用によって給水柱
を伝って植木鉢内の土中に浸透する。よって、鉢に植え
てある植物に自動的に給水される。また、植木鉢は支持
柱上に設けたから、植木鉢の底部の水抜き孔が水受け皿
内の水によって塞がれることがなく、根腐れが生じるこ
ともない。

【００１０】請求項２記載の本発明によれば、前記作用
に加えて給水柱は硬質材により、かつ、円錐形に形成し
たから、植木鉢内に容易に差し込める。そして、この給
水柱内に布等の水の吸い上げ部材を充填することで、水
受け皿内の水が容易に植木鉢内に吸い上げられる。

【００１１】請求項３、４記載の本発明によれば、前記
作用に加えて給水柱の製作が簡単になり、この給水柱の
下部を水受け皿内の水に漬けるだけで、毛細管現象など
の作用により容易に水が上昇し植木鉢内に給水される。

【００１２】請求項５記載の本発明によれば、前記作用
に加えて水受け皿の深さを通常のものよりも深く形成し
たから、１週間程度の給水量の水を溜めることが可能と
なり、この程度の期間は人手に依らずに自動的に給水で
きる。そして、水は水受け皿内に溜めることで、水タン
ク等を別途設置する必要がなく、見栄えもよい。

【００１３】

【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図１は本発明の鉢植え植物への給水装置の全
体構成を示す説明図で、図中１は植木鉢、２は水受け皿
を示し、植木鉢１は周知のように内部に土３を入れ、観
葉植物などの植物４が植えてあり、底部の中心には水抜
き孔５が穿設してある。

【００１４】本発明では、水受け皿２の構成として、そ
の深さを従来から一般的なものよりも深め、例えば、一
週間分の給水量の水を溜めることが可能な程度の深さに
形成する。

【００１５】そして、水受け皿２の中心から毛細管現象
や表面張力などによる水の吸い上げ機能を有する給水柱
６を立設するとともに、この給水柱６の周囲に位置させ
て植木鉢１の支持柱７を複数本立設した。この場合、給
水柱６の太さは植木鉢１に形成した水抜き孔５を完全に
は塞がない程度のものに形成する。

【００１６】給水柱６の構成は、第１実施例として図２
に示すように、ステンレス、アルミニウム等の硬質材に
より多数の給水口８を周面に穿設した中空で、下部に開
口を設けた円錐形に形成し、内部に布、ガーゼ、綿など
による水の吸い上げ部材９を下部の開口を介して中空内
部に充填する。

【００１７】なお、給水口８は、給水柱６の必ずしも全
周面に施す必要はなく、使用する植物４の種類に応じ
て、例えば上部のみなどのように穿設位置を決定する。
また、給水柱６の下部には、安定性を確保するための鍔
６ａを一体的に突設した。

【００１８】次に作用について説明する。水受け皿２内
に水10を入れ、植木鉢１の底部の水抜き孔５を介して給
水柱６を土３の中に差し込む。このとき、給水柱６は硬
質材で円錐形に形成してあるから、スムーズに差し込め
る。

【００１９】そして、植木鉢１の底部を支持柱７上に載
置する。この状態で、植木鉢１は支持柱７で持ち上げら
れるから、底部が水受け皿２内の水10に漬かることな
く、水抜き孔５が水で塞がれることはない。よって、水
受け皿２内に水10を溜めても水抜き孔５からの植物４の
根への酸素供給は確保できる。

【００２０】このようにすれば、水受け皿２内の水10
が、毛細管現象などの作用によって吸い上げ部材９で給
水柱６内に吸い上げられ、給水口８から植木鉢１内の土
３の中に浸透し、植物４の根に水分が供給される。

【００２１】水受け皿２内には、例えば一週間程度の給
水量の水10が溜められるから、この程度の期間は旅行な
どで留守にしても、自動的に無人で給水できる。

【００２２】図３は第２実施例として、給水柱６の他の
構造を示すもので、材質として多数の小孔11を有する発
泡ポリスチレン、ゼオライト等の非独立気泡型の多孔質
材により円錐形に形成した。よって、この給水柱６を前
記第１実施例と同様に水受け皿２内に設置すれば、給水
柱６の材内の非独立気泡等の中を毛細管現象、表面張力
あるいは対流などによって水10が上部へ移動し、給水口
８から土３の中にしみ出る。

【００２３】この第２実施例の場合、植物４の種類によ
り給水口８の位置を限定する必要があるときは、ソケッ
ト、アルミニウムテープなどの被覆材12で給水を必要と
しない部分を覆う。

【００２４】また、給水柱６の下部に布、ガーゼ、綿な
どによる水の吸い上げ部材９を固着することで、水10の
吸い上げをより良好にできるとともに、水受け皿２が傾
斜しても給水柱６に水10を供給できる。

【００２５】図４は第３実施例として、給水柱６のさら
に他の例を示すもので、ステンレス、アルミニウム等の
硬質材により中空の円錐形の外皮13と内皮14とで構成
し、外皮13の周面に多数の給水口８を穿設し、外皮13と
内皮14との間に僅かな隙間15を形成した。

【００２６】よって、かかる給水柱６を水受け皿２内に
設置すれば、外皮13と内皮14との間の隙間15を表面張力
によって水10が上昇し、給水口８から土３の中に浸透
し、植物４の根に水10が供給される。なお、外皮13に形
成する給水口８の位置は、植物の種類によって決定す
る。

【００２７】

【発明の効果】以上述べたように本発明の鉢植え植物へ
の給水装置は、家庭やオフィスにおいて、例えば夏休み
や旅行などで数日間留守にするような場合に、人手に頼
ることなく、根腐れの心配なく適当な水量を鉢植えの植
物に自動的に供給でき、装置全体も大掛かりでなく、見
栄えもよくて家庭等での使用に適している。

【００２８】また、留守にしない場合でも、人手による
水やりの手間が省け、省力化を図れるとともに、水やり
を忘れて植物を枯らすおそれもないものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の鉢植え植物への給水装置の全体構成を
示す説明図である。

【図２】本発明の鉢植え植物への給水装置の第１実施例
を示す要部の給水柱の正面図である。

【図３】本発明の鉢植え植物への給水装置の第２実施例
を示す要部の給水柱の正面図である。

【図４】本発明の鉢植え植物への給水装置の第３実施例
を示す要部の給水柱の正面図である。

【符号の説明】

１…植木鉢２…水受け皿３…土４…植物５…水抜き孔６…給水柱６ａ…鍔７…支持柱８…給水口９…水の吸い上げ部
材 10…水 11…小孔 12…被覆材 13…外皮 14…内皮 15…隙間

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者河野武史東京都港区元赤坂一丁目２番７号鹿島建設株式会社内 (72)発明者弘本真一東京都港区元赤坂一丁目２番７号鹿島建設株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水受け皿内に植木鉢の支持柱を立設する
とともに、毛細管現象や表面張力などによる水の吸い上
げ機能を有する給水柱を立設し、前記水受け皿内に水を
張り、支持柱上に植木鉢を設置して給水柱を植木鉢内に
底部から差し込むことを特徴とした鉢植え植物への給水
装置。
【請求項２】給水柱は、ステンレス、アルミニウム等
の硬質材により多数の給水口を周面に穿設した中空の円
錐形に形成し、内部に布などによる水の吸い上げ部材を
充填した請求項１記載の鉢植え植物への給水装置。
【請求項３】給水柱は、発泡ポリスチレン、ゼオライ
ト等の非独立気泡型の多孔質材により円錐形に形成した
請求項１記載の鉢植え植物への給水装置。
【請求項４】給水柱は、ステンレス、アルミニウム等
の硬質材により中空の円錐形の外皮と内皮とで構成し、
外皮の周面に多数の給水口を穿設し、外皮と内皮との間
に僅かな隙間を設けた請求項１記載の鉢植え植物への給
水装置。
【請求項５】水受け皿は、少なくとも１週間程度の給
水量の水を溜めることの可能な深さに設定する請求項１
記載の鉢植え植物への給水装置。