JP3002426U - 園芸用容器ユニット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極めて、簡単な構成でありながら、水やりと
いう煩わしい作業から人を開放することができ、しか
も、土に含まれる水分量の不足により植物が枯れたり、
或いは、水分量の過量により根腐れする等の恐れがない
園芸用容器ユニットの提供にある。 【構成】 底と側壁とで形成され、水を貯留する箱状の
貯留部と、この貯留部の側壁を上方に延設して形成した
容器３と、上記延設部分に設けられた係止部４に係止さ
れ、貯留部の上方に配備される複数の鉢５を支持する鉢
支持板２とを備え、鉢支持板２に支持されている複数の
鉢５の内部に、貯留部に貯留されている水を吸い上げる
吸水布６の一端が導入されるとともに、上記吸水布６の
他端が貯留部の底に配置されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、室内、室外を問わず、簡単に配置することができ、しかも、給水機 能を有した園芸用容器ユニットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種の給水機能を有する園芸用容器ユニットには図４に示すようなものがあ る。この園芸用容器ユニットは、容器１０と、この容器１０の底に設けられ、上 方に延びる支持壁面１１と、この支持壁面１１に支持されている仕切り板１２と 、この仕切り板１２の上方に充填されている土９と、この土９に一端が埋設され 、他端が水Ｗを貯水している貯水空間に配置されている吸水布８とから構成され ている。

【０００３】 上記の園芸用容器ユニットは、容器１０に充填されている多量の土９が乾燥し ているときに、容器１０内の貯水空間に貯水されている多量の水Ｗは毛細管現象 で吸水布８に吸い上げられ土９に給水される。又、雨等で土９が必要以上に水分 を含んでいるときには、土９に含まれている必要以上の水分は吸水布８を伝って 貯留空間に貯留される。これにより土９に含まれている水分量は常に一定量の範 囲内に保たれる。尚、図中符号１３は排出栓であり、貯留している水Ｗを容器１ ０外へ排出させるものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記のように構成された園芸用容器ユニットをレストラン等の室内に 鑑賞用として配置した場合に、容器１０内に充填されている多量の土９が室内で は非常に目立ち、外観的、衛生的にも良いものではなかった。加えて、植えられ ている植物７を交換する際には、容器１０に、多量に充填されている土９を掘り 返して植えかえるか、或いは、他の植物７が植えられている別の園芸用容器ユニ ットをそのまま交換するしかなかった。

【０００５】 本考案は上記の欠点に鑑みてなされたものであって、極めて、簡単な構成であ りながら、水やりという煩わしい作業から人を開放することができ、しかも、土 に含まれている水分量の不足により植物が枯れたり、或いは、水分量の過量によ り根腐れする恐れがなく、加えて、植えられている植物を容易に交換することが できるとともに、土が目立ち難く、見た目にもよい園芸用容器ユニットの提供を 目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成する為に本考案が採用する主たる手段は、上方に開口し有底 箱状の容器と、複数の鉢と、この容器内に装着自在に設けられ、容器内に装着さ れた時に、鉢の底と容器の底との間に水を貯留する貯留空間を保持するように鉢 を着脱自在に支持する鉢支持部材とを備え、 鉢が、この鉢の底部から鉢内に収容された土に毛細管現象で貯留空間に貯留さ れた水を供給する吸水布を有している構成としてある。

【０００７】 又、上方に開口を有し有底箱状の容器と、複数の鉢と、容器の内側面に内方向 に突出して設けられる係止部と、この係止部に係脱自在に係止されることにより 容器内に装着され、鉢の底と容器の底との間に水を貯留する貯留空間を保持する ように鉢を着脱自在に支持する鉢支持部材とを備え、 鉢が、この鉢の底部から鉢内に収容された土に毛細管現象で貯留空間に貯留さ れた水を供給する吸水布を有している構成としてある。

【０００８】 更に、鉢を嵌入させる嵌入孔を鉢支持部材に形成した構成としてある。

【０００９】

【作用】

上記のように構成された園芸用容器ユニットは、貯留空間内の水が吸水布によ り吸い上げられ、この吸い上げられた水が鉢支持部材に支持されている鉢に給水 されているので、鉢内の水分量は常に、一定に保たれる。しかも、鉢支持部材が 複数の鉢を着脱自在に支持することができる。

【００１０】 又、係止部が、容器の内壁面に内方向に突出して設けられている。この場合に は、鉢支持部材を係止する係止部が極めて簡単な構成で設けることができる。

【００１１】 更に、鉢支持部材に鉢を嵌入させる嵌入孔を形成したものでは、この嵌入孔に 鉢を嵌入させると、鉢の本体が容器内に隠れる。

【００１２】

【実施例】

以下、図面に基づいて説明する。 図１は本考案の一実施例に係る園芸用容器ユニットの組立を示す組立斜視図、 図２は本考案の一実施例に係る園芸用容器ユニットの断面図、図３は本考案の一 実施例に係る園芸用容器ユニットに使用される吸水布を示す拡大図である。

【００１３】 図１乃至図３に示すように、図中符号１は園芸用容器ユニットである。この園 芸用容器ユニット１は、容器３と、この容器３内に装着される鉢支持部材２と、 鉢支持部材２に支持されている鉢５と、この鉢５の底部の穴から内部の土に一端 が導入される吸水布６とから構成されている。

【００１４】 容器３は、底と側壁とで有底箱状に形成され、内部には水Ｗを貯留する貯水空 間を有している。この容器３の側壁の所定の位置には突状段部４（突出部の一例 ）が形成されるとともに、水抜き部３ｂが設けられている。そして、その上部側 面には貯水空間に必要以上の水Ｗが貯水された場合に、この必要以上の水Ｗを抜 く水量調整孔３ａが形成されている。

【００１５】 鉢支持部材２は、容器３の開口面よりやや小さな長方形形状の板であり、この 板には、複数の嵌入孔２ａが設けられている。この複数の嵌入孔２ａの大きさは 鉢５の上部周面よりもやや小さく形成されている。又、鉢支持部材２の一方の隅 には給水パイプ２ｂが嵌入・固定されている。尚、鉢支持部材２は鉢５の各種の サイズに合わして複数枚用意することが好ましい。

【００１６】 吸水布６は、綿糸を織って帯状に形成されており、吸水布６の一端は鉢５の底 に形成された穴から内部に導入され、他方は容器３の貯水空間内に配置されてい る。

【００１７】 上記のように構成された園芸用容器ユニット１は以下のように組み立てられる 。先ず、鉢５の底部の穴から吸水布６の一端を内部に導入する。そして、鉢５内 に土を充填し、鑑賞用の植物７の苗を植える。

【００１８】 次に、鉢支持部材２の周縁を突状段部４に係止させる。これにより鉢支持部材 ２に支持されている鉢５の底が、貯水空間の上方に配備される。そして、給水パ イプ２ｂから容器３内に水Ｗを給水する。このようにして貯留空間の上方に係止 された鉢支持部材２の嵌入孔２ａには鉢５が嵌入される。尚、突状段部４が形成 される上記所定の位置とは、突状段部４が鉢支持部材２を係止した場合に、鉢５ の底と容器３の底との間に水Ｗを貯留する貯留空間を保持することのできる容器 ３の内側面の位置である。

【００１９】 上記のように構成された園芸用容器ユニット１は、鉢５内の土が乾燥した場合 には、容器３に貯留されている水Ｗを吸水布６が吸い上げ鉢５の土に給水する。 又、鉢５内の土が必要以上に水分を含んでいる場合には土に含まれている必要以 上の水分が吸水布６を伝って容器３の貯留空間内に貯留される。尚、水分を好む 植物７が植えられている場合には、鉢５内に導入されている吸水布６の量を増や すことにより対応することができる。

【００２０】 しかも、鉢５は、鉢支持部材２の嵌入孔２ａに嵌入されているので、決して見 栄えが良いとはいえない鉢５であっても、この鉢５の本体が容器３内に隠れ、容 器３の上面開口には見栄えの良い鉢支持部材２の表面が現れる。これに加えて、 鉢５が鉢支持部材２から容易に取り出すことができるので、例えば、別の植物７ を鑑賞したい場合には、簡単に、別の植物７が植えられている鉢５に交換するこ とができる。

【００２１】 即ち、上記の構成の園芸用容器ユニット１は、水やりという煩わしい作業から 人を開放することができ、しかも、土に含まれる水分量の不足により植物７が枯 れたり、水分量の過量により根腐れする恐れを防止することができ、且つ、植え られている植物７を容易に交換することのできる園芸用容器ユニット１を得るこ とができる。

【００２２】 尚、水量調整孔３ａは、容器３内に貯留される水Ｗが所定量以上になるのを防 止するためのものである。容器３内に貯留されている水Ｗが所定量以上になると 、水量調整孔３ａから容器３外へ流れ出る。これにより、貯留空間内の水Ｗが必 要以上に貯水されることはない。水量調整孔３ａが設けられていない園芸用容器 ユニット１を室外に配置した場合に、雨等が長期にわたって続くと、容器３内に 必要以上の水Ｗが貯留され、鉢底が水Ｗに浸かってしまい、その結果、鉢５内の 土に必要以上の水Ｗが含まれ、植物７を根腐れさせる恐れがある。

【００２３】

【考案の効果】

上記のように構成された園芸用容器ユニットは、貯留空間に貯留されている水 が吸水布を介して鉢内に給水されるので、水やりという煩わしい作業から人を開 放することができる。しかも、鉢内の水分量は常に一定に保つことができるので 、植物が枯れたり、根腐れしたりする恐れがなく、且つ、鉢支持部材に鉢が着脱 自在に支持されているので、他の植物を鑑賞したいときには、容易に他の植物が 植えられている鉢に交換することができ、非常に扱い易いものとなる。

【００２４】 又、鉢支持部材を係止する係止部は、突出部を容器の内周面から内方向に突出 させて形成している。この場合に、極めて簡単な構成で、鉢支持部材を貯水空間 内の上方に確実に配備させることができ、非常に安価なものとなる。

【００２５】 更に、鉢支持部材に鉢を嵌入させる嵌入孔を形成したものでは、この嵌入孔に 鉢を嵌入すると、決して見栄えの良いとはいえない鉢であっても、その鉢の本体 が容器内に隠れて、一層見栄えの良いものとなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係る園芸用容器ユニットの
組み立てを示す組立斜視図である。

【図２】本考案の一実施例に係る園芸用容器ユニットを
示す断面図である。

【図３】本考案の一実施例に係る園芸用容器ユニットに
使用される吸水布を示す図である。

【図４】従来の園芸用容器ユニットを示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 園芸用容器ユニット ２ 鉢支持部材 ２ａ 嵌入孔 ３ 容器 ４ 突状段部（突出部の一例） ５ 鉢 ６ 吸水布

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上方に開口し有底箱状の容器と、複数の
   鉢と、この容器内に装着自在に設けられ、容器内に装着
   された時に、鉢の底と容器の底との間に水を貯留する貯
   留空間を保持するように鉢を着脱自在に支持する鉢支持
   部材とを備え、 鉢が、この鉢の底部から鉢内に収容された土に毛細管現
   象で貯留空間に貯留された水を供給する吸水布を有して
   いることを特徴とする園芸用容器ユニット。
2. 【請求項２】 上方に開口を有し有底箱状の容器と、複
   数の鉢と、容器の内側面に内方向に突出して設けられる
   係止部と、この係止部に係脱自在に係止されることによ
   り容器内に装着され、鉢の底と容器の底との間に水を貯
   留する貯留空間を保持するように鉢を着脱自在に支持す
   る鉢支持部材とを備え、 鉢が、この鉢の底部から鉢内に収容された土に毛細管現
   象で貯留空間に貯留された水を供給する吸水布を有して
   いることを特徴とする園芸用容器ユニット。
3. 【請求項３】 鉢を嵌入させる嵌入孔を鉢支持部材に形
   成した請求項１乃至請求項２のいずれかに記載の園芸用
   容器ユニット。