JPH07144179A - 洗浄装置 - Google Patents

洗浄装置

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JPH07144179A
JPH07144179A JP29488193A JP29488193A JPH07144179A JP H07144179 A JPH07144179 A JP H07144179A JP 29488193 A JP29488193 A JP 29488193A JP 29488193 A JP29488193 A JP 29488193A JP H07144179 A JPH07144179 A JP H07144179A
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JP
Japan
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liquid
cleaning
tank
cleaned
washing
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Application number
JP29488193A
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English (en)
Inventor
Hitoshi Ono
仁史 小野
Hideyuki Sasaki
秀之 佐々木
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/22Secondary treatment of printed circuits
    • H05K3/26Cleaning or polishing of the conductive pattern

Landscapes

  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】脱フロン脱エタン洗浄液を用いる洗浄装置にお
いて、装置の洗浄機能の改善によって高洗浄度および均
一洗浄性を確保するとともに、装置構成を簡素化して省
スペースおよびコストの低減を図ることを目的とする。 【構成】モータ20によって被洗浄物25を回転させて
液流を発生させながら超音波を照射して複合洗浄を行う
洗浄装置であって、各貯液タンク101,102には、
ヒータ64,65直下にエアの吹き出し口103,10
4を設け、エアの吹き出しによる撹拌作用で液温を均一
に保っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板、樹脂成
型部品、及び金属加工部品などの被洗浄物から汚れを除
去し、極めて清浄な状態にする洗浄装置に関し、より詳
しくは脱フロン脱エタンの洗浄装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から用いられている洗浄液であるC
FC−113や1,1,1−トリクロロエタンには、
化学的、熱的安定性が高い適当な溶解性がある不燃
性で火災の危険性がない適当な沸点を有し、蒸発熱が
小さく蒸気洗浄に適している表面張力、粘度が小さく
狭い隙間にも浸透性を有する毒性が低く、作業環境へ
の配慮が容易である揮発性が高く乾燥が容易である
洗浄液の使用済液(汚染液)は蒸留により再生利用が容
易である等々の特長があり、これらの洗浄液の洗浄度は
洗浄液そのものの洗浄性によるところが大きく、洗浄装
置の洗浄機能によるところは少なかった。
【0003】地球環境保護の目的でCFC−113や
1,1,1−トリクロロエタンなどの特定フロンの全廃
(1995年末)が決定され、脱フロン脱エタン洗浄に
ついて高性能な代替洗浄装置の必要性が高まってきた。
前記の状況下にあって代替洗浄剤も各種のものが市販さ
れるようになってきているが、前記の〜の特長を全
て備えているものは出現しておらず、今後においても出
現は期待できないと言われている。
【0004】一方技術の高度化は年々着実に進み、その
背景にはCFC−113や1,1,1−トリクロロエタ
ンによる高洗浄度によることころが大であった。脱フロ
ン脱エタン時代の代替洗浄剤で従来の高洗浄度を確保す
るためには脱フロン脱エタン洗浄装置の洗浄機能の改善
に頼らざるを得ない現状にある。
【0005】従来の洗浄装置においては、洗浄液(CF
C−113や1,1,1−トリクロロエタン)を収容す
る洗浄槽の側壁に超音波振動子を装着するか、槽内に投
げ込み型の超音波振動子ユニットを装備し、被洗浄物を
静かに揺動させ、超音波の照射効果を被洗浄物に一様に
与え、洗浄液の洗浄性とともに超音波による洗浄性によ
って洗浄工程を進行させていた。
【0006】従来の超音波洗浄においては、超音波洗浄
時に液流がない方が洗浄性がよいとされ、被洗浄物の揺
動は静かに行うのが原則とされており、各種の洗浄装置
においてこの原則が忠実に守られてきた。
【0007】洗浄後の被洗浄物は、洗浄液中から静かに
引き上げ、被洗浄物上に液滴を残さず(乾燥後液中の汚
れが残る)に洗浄液の比熱が低く蒸発しやすいことを利
用して、引き上げ途中で乾燥し蒸気は冷却器により槽内
に回収される。
【0008】この場合、洗浄液の付着液被膜中に含有さ
れた汚れが、洗浄液の蒸発によって洗浄後に被洗浄物の
表面に残留することになる。このようにして第1槽目で
洗浄された被洗浄物は第2槽目(例えば、すすぎ槽)に
移されることになるが、液付着量(液被膜が少ないた
め)汚れの第2槽目への持ち込み量は極めて少ない。汚
れた洗浄液が、そのまま第2槽目に汚れを一緒に持ち込
むことがなく、洗浄槽から引き上げられるときに被洗浄
物が濡れていた洗浄液の被膜中に含まれた汚れだけが移
動するのみである。
【0009】このため、第2槽目の汚れの進行は充分に
遅く、第2槽目の洗浄(またはすすぎ)が汚れの少ない
液によって極めて効果的に行える。
【0010】第3槽目以降においては、更に汚れの少な
い液中ですすぎ(または洗浄)が行われることになる。
【0011】洗浄槽中で被洗浄物から汚れを落とし、第
2槽目へ移動する汚れの量を最小限に抑えるのが第2槽
目以降の洗浄度を高くするポイントであり、CFC−1
13や1,1,1−トリクロロエタンであればこそ可能
であった。
【0012】脱フロン脱エタン洗浄液、例えば炭化水素
系洗浄剤や水系洗浄剤においては、沸点が高く蒸発熱も
大きいため揮発性が低い。従って、汚れた洗浄液を確実
に液きりして第2槽目へ被洗浄物を移さないと、第2槽
目の液は持ち込まれた液によって洗浄度が容易に低下す
ることになり、第2槽目以降の汚れも順次進行する。洗
浄後の乾燥槽へも多くの液滴が持ち込まれる結果、乾燥
後の高洗浄度が得られにくい。
【0013】CFC−113や1,1,1−トリクロロ
エタンは溶解性および浸透性が高いために、被洗浄物の
汚れを容易に液中へ溶解し、そして液中への分散化を図
る性質を有するので、被洗浄物から離脱した汚れは液中
に容易に分散し、次から次へと被洗浄物より汚れを離脱
させ液中分散を図るから、洗浄が効果的に進行する。す
なわち洗浄理論の原則である、被洗浄物から汚れを離
脱させる離脱した汚れを分散させる汚れの分散によ
って被洗浄物周辺に汚れ度の高い液層を作らず、被洗浄
物が液中汚れにより再汚染されることなく洗浄度を低下
させない等が極めて有利に作用するために、物理的な洗
浄機能としては静止液中で超音波を照射することで十分
であった。
【0014】脱フロン脱エタン洗浄剤では、溶解性、分
散性を同時に備えたものはなく、特に多量に付着した汚
れに対しては被洗浄物の被膜汚れが露出され、超音波洗
浄効果が現れるまでに長い時間を要する。離脱した汚れ
は、汚れ濃度の高い液層を被洗浄物周辺に形成し、汚れ
濃度が分散しないまま浮遊するため被洗浄物の表面洗浄
の進行が緩やかになる。
【0015】脱フロン脱エタン洗浄剤は、前述の通り洗
浄性はCFC−113や1,1,1−トリクロロエタン
に比べはるかに劣るものである。液の性状も異なるため
に従来の洗浄装置で洗浄を行うことは不可能である。従
来レベルの洗浄度を確保するためには洗浄装置の洗浄機
能の改善によって洗浄度を補う必要がある。
【0016】また、洗浄槽(またはすすぎ槽)の構造
は、第1槽(洗浄)より第2槽(洗浄またはすすぎ槽)
を多くの場合高位置にし、第3槽は第2槽より高く、第
4槽は第3槽より高くというようにして複数個の洗浄又
はすすぎ槽を隣接させ、最終槽へ新液を補給すると順次
隣接槽へオーバーフロー流入する構造を有している。第
1槽目の洗浄液は被洗浄物に付着して次槽へ持ち込まれ
る液量や被洗浄物を洗浄後に引き上げるときに揮発する
液量が順次減量される。第2槽、第3槽・・・において
も同様の液の減量が起こるが、最終槽に供給された新液
が順次第1槽までオーバーフローして供給されるから後
の槽ほど液の清浄度は高く保たれる。
【0017】かかる洗浄槽(またはすすぎ槽)の構造で
は、被洗浄物は槽の数に等しい回数だけ移送工程が伴う
ことになる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来、万能洗浄剤とい
われたCFC−113や1,1,1−トリクロロエタン
は地球環境保護の立場から全廃が決定されることになっ
たのは当然の成り行きとして、受け止められている。脱
フロン脱エタン洗浄剤の低洗浄性を洗浄装置の洗浄機能
の改善で補って、従来の洗浄度を維持し、かつ洗浄のイ
ニシャルコスト及びランニングコストの高騰を防ぐ新た
な洗浄装置の開発が望まれている。
【0019】その開発にあたっての課題として、従来
の洗浄剤プラス超音波洗浄に相当する洗浄性が確保でき
る新洗浄方式の開発超音波の照射効果を被洗浄物に一
様に与えて、超音波洗浄効果を確保すること・・等があ
り、このように洗浄機能の改善によって代替洗浄液その
ものがもつ洗浄性の低さを補う必要がある。
【0020】さらに、複数個の洗浄又はすすぎ槽を並設
して被洗浄物を槽の数に等しい回数移送するといった工
程を不要とし、装置を簡略化してイニシャルコストおよ
びランニングコスト(消費電力等)の低減を図ることも
求められている。
【0021】本発明は、このような事情に鑑みて創案さ
れたもので、高洗浄度および均一洗浄性を確保するとと
もに、装置構成を簡素化して省スペースおよびコストの
低減を図った洗浄装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0023】すなわち、本発明は、超音波振動子が取り
付けられた液槽と、この液槽へ供給される液体が貯えら
れた複数の貯液タンクとを備え、前記液槽内に収納され
た被洗浄物を回転させて液流を発生させながら、超音波
を照射して洗浄を行う洗浄装置であって、前記貯液タン
クには、該タンク内にエアを吹き出して液体を撹拌する
エアの吹き出し口が設けられている。
【0024】
【作用】上記構成によれば、被洗浄物が回転されること
と、その回転よって生じる液流に被洗浄物がさらされる
こととによって、被洗浄物に付着している汚れを液流と
いう物理力で離脱させる。しかも、超音波を照射するこ
とにより汚れの離脱作用を隅々までわたらせるととも
に、離脱した汚れを分散させて被洗浄物への汚れの再付
着を防止する。表面液流の作用により被洗浄物上の汚れ
と液流との界面が活性化されて汚れが液中に溶出し、溶
出した汚れは直ちに液流により分散し、界面の汚れの濃
度を高めることがないために継続的に汚れが離脱する。
被洗浄物の界面の汚れ濃度が局部的に高まることがない
ので、再汚染によって洗浄度が低くなるという不都合な
結果を避けることができる。また、小さな加工穴やスリ
ットの内部など液流が届きにくく液流のみでは充分な洗
浄性を発揮しにくい部分に対しては、超音波振動が作用
することとなって良好に汚れを離脱させることができ、
離脱した汚れは液流によって直ちに分散させることがで
きる。
【0025】ところで、液流なしの超音波のみを、層状
に堆積した汚れに物理作用させた場合には、汚れを離脱
させるのに時間を要するし、離脱した汚れが分散されな
いので界面の汚れ濃度が高まって離脱効果が低下し、局
部的な再汚染現象も起きるといったことから洗浄度が上
がらない。また、目視的には滑らかな金属表面でもミク
ロ的には多くの凹凸があって液流だけでは洗浄度が充分
でない。これに対して、上記のように液流と超音波振動
という全く異なった物理作用を同時に与える複合洗浄に
より、高い洗浄度を確保できるとともに、均一な洗浄性
を確保することができるようになる。
【0026】さらに、本発明の洗浄装置では、液槽に対
して、複数の貯液タンクから、例えば、洗浄液あるいは
すすぎ液を給液できるので、従来のように、洗浄槽、す
すぎ槽というように、複数の液槽を並設して被洗浄物を
各液槽に移送するといった工程が不要になる。
【0027】しかも、貯液タンク内の洗浄液などの液体
の温度を、エアを吹き込むことによる撹拌作用によって
均一にすることができ、しかも、撹拌のためのポンプや
液体の配管系が不要であるので、イニシャルコストの低
減および省スペース化を図ることができる。
【0028】
【実施例】以下、図面によって本発明の実施例につい
て、詳細に説明する。
【0029】図1は、本発明の一実施例の正面図であ
り、この実施例の洗浄装置では、外装ケーシング1に洗
浄槽2が内蔵されるとともに、2つの貯液タンク10
1,102が並設されている。洗浄槽2は有底の4角筒
形をなしており、その上部4隅に連設されたフック3が
防振用スプリング4を介して外装ケーシング1の上部に
吊り下げられている。洗浄槽2の底部の4隅と外装ケー
シング1の底部との間にショックアブソーバー5が掛け
わたされている。洗浄槽2には液が収容されてその液中
で被洗浄物が回転するために、洗浄槽2に振動が生ずる
が、防振用スプリング4とショックアブソーバー5とが
洗浄槽2に生じる振動を吸収して緩衝する。
【0030】洗浄槽2の上方空間を角筒状に囲むファイ
バー入りラバーなどからなる可撓伸縮性カーテン6の下
部が洗浄槽2の上部に外嵌され、リング状コイルスプリ
ング7によって締め付け固定され、その上部は外装ケー
シング1の上面板8における洗浄槽口部9下部に外嵌さ
れている。可撓伸縮性カーテン6は洗浄槽2の振動が外
装ケーシング1に伝わるのを避けながら、洗浄液が飛散
することや洗浄液の蒸気が外部に流出するのを防止す
る。洗浄槽口部9は、2つの把手11が固設された洗浄
槽蓋体12によって着脱開閉自在に閉塞されるようにな
っている。
【0031】4角筒状の洗浄槽2の1つの側壁の中央か
ら下側にかけて開口部13が形成され、開口部13の外
側に対向させて振動板14が配置され、開口部13の周
囲において洗浄槽2と振動板14との間にパッキングが
狭着された状態で振動板14が洗浄槽2にボルトナット
で液密的に取り付けられている。
【0032】振動板14には複数個の超音波振動子16
が固定され、超音波振動ユニット17を構成している。
この超音波振動ユニット17は、外装ケーシング1の内
壁面に設けられた発振ユニット18にリード線を介して
接続され、例えば38kHzの超音波周波数で駆動制御
される。駆動された振動板14は洗浄槽2内の液に対し
てほぼ水平方向に超音波を照射する。
【0033】洗浄槽2の底部下面に取り付け板19が固
定され、この取り付け板19にインバータ制御モータ2
0が固定されている。モータ20は外装ケーシング1内
に設けられたインバータ制御装置21にリード線を介し
て接続され、低速から高速まで回転速度が設定できるよ
うになっている。モータ20の回転軸22が洗浄層2の
底部中央から洗浄槽2の内部へ貫通されている。ターン
テーブル23の下面中央に固定されたボス24がモータ
20の回転軸22に対して嵌合されている。この嵌合は
セレーションを介して行われており、周方向においては
一体回転するように結合され、軸方向においては挿抜自
在となっている。洗浄槽2は洗浄液を供給したときや、
被洗浄物25を投入したときに重力によって下降し、ま
たモータ20を駆動したときに上下左右に振動するが、
防振動用スプリング4、ショックアブソーバー5及び可
撓伸縮性カーテン6はこれらを吸収する。
【0034】ターンテーブル23は単数または複数の被
洗浄物25を収納するバスケット26を載置した状態で
回転するものであり、ターンテーブル23の外周部には
複数の脱落防止ガード27が立ちあげられている。28
はバスケット26の把手である。バスケット26は、洗
浄槽蓋体12を開けた洗浄槽口部9を通して洗浄槽2の
内部に挿入可能であり、また取り出し可能である。ター
ンテーブル23は、それに設置したバスケット26が振
動板14の横側部に位置するように位置設定されてい
る。ターンテーブル23は、洗浄槽2内に洗浄液が収容
された状態で回転自在であるとともに、洗浄液がない状
態でも回転可能となっている。
【0035】モータ回転軸22の周囲近傍において、洗
浄槽2の底部が絞り加工等によって膨出され、上向き円
周突起部29が形成されている。この上向き突起部29
に液密的に嵌合されたオイルシール30が上向き円周突
起部29とモータ回転軸22との間の環状スペース31
内に延出され、その内端部がモータ回転軸22の外周面
に液密的に圧接されている。上向き円周突起部29は汚
れのうちの固形分(切り粉)などが環状スペース31内
に侵入することを防止し、オイルシール30の摩耗を抑
制している。また、洗浄槽2の底部の外周側に排液口3
2、33が設けられている。
【0036】外装ケーシング1内に並設された洗浄液用
およびすすぎ液用の各貯液タンク101,102の内部
には、温度センサ66,67が設けられるとともに、ヒ
ータ64,65が設けられており、図示しない制御装置
は、各温度センサ66,67からの検出信号によってそ
れぞれヒータ64,65への通電制御を行う。また、各
貯液タンク101,102の上部には、蒸発した蒸気や
後述のエアなどを排出するエア抜き口68,69が設け
られている。
【0037】この実施例では、ポンプや配管系を設ける
ことなく、貯液タンク101,102内の洗浄液やすす
ぎ液を撹拌してその温度を均一にするために、各貯液タ
ンク101,102内の下部には、エアを噴出する吹き
出し口103,104が設けられており、貯液時には、
装置の駆動に用いられる汎用のエアを、前記吹き出し口
103,104から噴出させている。
【0038】図2は、かかる貯液タンク101,102
の構成および撹拌作用を説明するための図である。ヒー
タ64,65の直下に配置された吹き出し口103,1
04からのエアは、ヒータ64,65によって加熱され
た洗浄液あるいはすすぎ液中の加熱部分を通過し、比重
差によって急速に貯液タンク101,102上部へ上昇
する。その際に、矢符Aで示されるような液流を作り出
して洗浄液あるいはすすぎ液を撹拌し、液温を均一にす
ることができる。なお、その後のエアは、エア抜き口6
8,69から放出される。
【0039】表1は、かかるエアの吹き出しによる撹拌
を行わなかった場合と、エアの吹き出し量を変えた場合
の貯液タンクの上下の温度差を示すものであり、この例
では、貯液タンクの大きさが70l、吹き出し口の直径
が8mmの場合を示している。
【0040】
【表1】
【0041】この表1から明らかなように、エアの吹き
出しによる撹拌によって温度が均一となっており、特
に、エア流量が、0.5n−l/min程度が最も望ま
しい。このため、この実施例では、エアを貯液タンク1
01,102内に導入するエア配管の途中に、調圧弁1
05および流量計106を設置してエアの流量を調整す
るようにしている。
【0042】このように、貯液タンク101,102内
の洗浄液やすすぎ液の温度を、エアを吹き込むことによ
る撹拌作用によって均一にすることができ、しかも、撹
拌のためのポンプや液体の配管系が不要であるので、イ
ニシャルコストの低減および省スペース化を図ることが
できるものである。
【0043】図3は、この実施例の配管系統図であり、
図1,図2に対応する部分には、同一の参照符号を付
す。
【0044】各貯液タンク101,102には、後述の
ようにして、洗浄液およびすすぎ液が給液されており、
ヒータ64,65によって加熱されるとともに、エア吹
き出し口103,104からエアが吹き出されて撹拌さ
れており、液温が均一に保たれている。
【0045】ここで、正逆転式のポンプ107を正転駆
動すると、洗浄液用貯液タンク101で加温された洗浄
液が配管108を介して、電磁弁109,逆止弁11
0,給液系フィルタ111を通り、給液口112から洗
浄槽2に供給される。所定量の洗浄液が供給されると、
液流と超音波による複合洗浄が開始される。すなわち、
発振ユニット18の制御によって超音波振動子ユニット
17が駆動されるとともに、インバータ制御装置21の
制御によってインバータ制御モータ20が駆動されター
ンテーブル23が極低速の5〜15rpmで回転駆動さ
れる。ターンテーブル23上に載置されたバスケット2
6に収納の被洗浄物25が洗浄液中で低速回転されて弱
い液流が発生する。液流は付着力の弱い流れ(表面に付
着したほこりや油など)を離脱させ、直ちに液中に分散
化させたりエマルジョンにして汚れ表面から持ち去るか
ら、超音波振動によるキャビテーション効果が高まる。
低速の液流は狭いスリットや貫通穴などの汚れには作用
しにくいが、超音波振動は効果的に作用する。
【0046】洗浄液での一定時間に亘る複合洗浄が終了
すると、モータ20および超音波振動ユニット17が停
止され、電磁弁113が開弁するとともに、ポンプ10
7が逆転駆動され、洗浄槽2内の洗浄液が回収系フィル
タ(サクションフィルタ)114,逆止弁115,電磁
弁109を介して洗浄液用貯液タンク101に還流回収
される。回収系フィルタ114を通過するときに洗浄液
に含まれていた汚れが除去され、洗浄液が濾過される。
【0047】洗浄液の回収が完了すると、すすぎ工程に
進む。正逆転式のポンプ116を正転駆動すると、すす
ぎ液用貯液タンク102で加温されたすすぎ液が配管1
17を介して、電磁弁118,逆止弁119,給液系フ
ィルタ120を通り、給液口121から洗浄槽2に供給
される。所定量のすすぎ液が供給されると、液流と超音
波とによる複合洗浄が前述同様に行われ、被洗浄物25
に対する洗浄度が高められる。すすぎ液での一定時間に
亘る複合洗浄が終了すると、モータ20および超音波振
動ユニット17が停止され、電磁弁122が開弁すると
ともに、ポンプ116が逆転駆動され、洗浄槽2内の洗
浄液が回収系フィルタ(サクションフィルタ)123,
逆止弁124,電磁弁118を介してすすぎ液用貯液タ
ンク102に還流回収される。回収系フィルタ123を
通過するときに、すすぎ液に含まれていた汚れが除去さ
れ、すすぎ液が濾過される。
【0048】すすぎ液が回収されると、被洗浄物25が
高速回転されて液切りが行われる。
【0049】なお、手動バルブ125,126は洗浄
液,すすぎ液を給廃液ホース127,128を介して外
部から各貯液タンク101,102に給液するときに手
動で開弁するもので、このときポンプ107,116を
逆転方向に駆動する。また、洗浄液,すすぎ液の汚れの
度合いが大きくなり廃液する必要が生じたとき、手動バ
ルブ126,126を開き、電磁弁109,118を閉
弁し、ポンプ107,116を正転駆動することによ
り、貯液タンク101,102から液を外部に排出し、
その後、前述した方法で新液を給液する。
【0050】このように、洗浄液中で被洗浄物25を回
転させて液流を生じさせるとともに、超音波を回転する
被洗浄物25に照射するようにし、液流と超音波振動と
いう異なった物理作用を同時に与える複合洗浄を行うの
で、高い洗浄度と均一な洗浄性を確保することができ
る。
【0051】また、1つの洗浄槽2内で洗浄、すすぎ、
液切りが行えるので、従来のように、洗浄槽、すすぎ槽
というように、複数の液槽を並設して被洗浄物を各液槽
に移送するといった工程が不要になり、全体としての能
率が向上し、また、スペース効率もよい。
【0052】さらに、貯液タンク101,102内の洗
浄液やすすぎ液の温度を、エアを吹き込むことによる撹
拌作用によって均一にして洗浄効果を高めることがで
き、しかも、撹拌のためのポンプや液体の配管系が不要
であるので、イニシャルコストの低減および省スペース
化を図ることができるものである。
【0053】上述の実施例では、単一の洗浄槽2に対し
て、2つの貯液タンク101,102を設けたけれど
も、本発明の他の実施例として、貯液タンク101,1
02および対応するエアの吹き出し口103,104の
数を増加させてもよいのは勿論である。
【0054】また、本発明の他の実施例として、洗浄液
中での複合洗浄を行う給液段階において、ターンテーブ
ル23を回転させながら、ターンテーブル23上のバス
ケット26内の被洗浄物25に対して、洗浄液をシャワ
ーリングし、回転する被洗浄物25へのシャワーリング
の衝撃力により被洗浄物25の洗浄を行い、このシャワ
ーリングに供されて初期汚れを含んだ洗浄液を洗浄槽2
外へ排出した後に、洗浄液中での複合洗浄を行うように
してもよい。
【0055】上述の実施例では、エアの吹き出し口10
3,104を、各貯液タンク101,102のヒータ6
4,65直下に、一箇所だけ設けたけれども、本発明の
エア吹き出し口は、その数およびその位置を任意に設定
してもよいのは勿論である。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被洗浄物
が回転されて生じる液流と超音波とによる複合洗浄が行
われるので、高洗浄度と均一洗浄性を確保することがで
き、また、液槽に対して、複数の貯液タンクから給液で
きるので、従来のように、洗浄槽、すすぎ槽というよう
に、複数の液槽を並設して被洗浄物を各液槽に移送する
といった工程が不要になり、全体としての能率が向上す
るとともに、スペース効率もよい。
【0057】しかも、貯液タンク内の洗浄液などの液体
の温度を、エアを吹き込むことによる撹拌作用によって
均一にすることができ、しかも、撹拌のためのポンプや
液体の配管系が不要であるので、イニシャルコストの低
減および省スペース化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の洗浄装置の正面図である。
【図2】図1の貯液タンクの構成および撹拌作用を説明
するための図である。
【図3】図1の実施例の配管系統図である。
【符号の説明】
2 洗浄槽 16 超音波振動子 17 超音波振動子ユニット 20 インバータ制御モータ 23 ターンテーブル 25 被洗浄物 64,65 ヒータ 101,102 貯液タンク 103,104 吹き出し口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子が取り付けられた液槽と、
    この液槽へ供給される液体が貯えられた複数の貯液タン
    クとを備え、前記液槽内に収納された被洗浄物を回転さ
    せて液流を発生させながら、超音波を照射して洗浄を行
    う洗浄装置であって、 前記貯液タンクには、該タンク内にエアを吹き出して液
    体を撹拌するエアの吹き出し口が設けられたことを特徴
    とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記エアの吹き出し口が、前記貯液タン
    ク内の液体を加熱するヒータ直下に配置される前記請求
    項第1項記載の洗浄装置。
JP29488193A 1993-11-25 1993-11-25 洗浄装置 Pending JPH07144179A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09220548A (ja) * 1996-02-14 1997-08-26 Kansai Electric Power Co Inc:The 洗浄装置
JP2019048255A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 大同特殊鋼株式会社 金属切削屑の洗浄方法および洗浄装置
CN109673107A (zh) * 2018-12-13 2019-04-23 重庆方正高密电子有限公司 褪洗设备和生产线

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