JPH09220542A - 洗浄装置及びその方法 - Google Patents

洗浄装置及びその方法

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JPH09220542A
JPH09220542A JP2904296A JP2904296A JPH09220542A JP H09220542 A JPH09220542 A JP H09220542A JP 2904296 A JP2904296 A JP 2904296A JP 2904296 A JP2904296 A JP 2904296A JP H09220542 A JPH09220542 A JP H09220542A
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cleaning liquid
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Toshimitsu Iwata
俊光 岩田
Junichi Fukahori
純一 深堀
Masahiro Mori
正裕 森
Yuki Usui
由紀 臼井
Kazuto Onodera
和人 小野寺
Kenji Murai
健二 村井
Kazunori Koba
和則 木場
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一幸 三宅
Tomomasa Murayama
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Abstract

(57)【要約】 【課題】被洗浄物の洗浄を短時間で行ない、而も簡便な
機構で達成する。 【解決手段】洗浄液52が貯留された第1の洗浄部2の
洗浄槽4において、芯軸50が所定間隔で複数収納され
た搬送籠51を第1の上下揺動手段5によって洗浄液5
2及び大気間で上下揺動させ、さらに洗浄槽4で洗浄さ
れた芯軸50が納置される搬送籠51を洗浄液52が貯
留された第2の洗浄部3の洗浄槽8に移動させ、この第
2の洗浄部3の洗浄槽8において、搬送籠51を第2の
上下揺動手段9によって洗浄液52及び大気間で上下揺
動させ、且つ洗浄槽8から引き上げられた搬送籠51内
の芯軸50を洗浄槽8内でシャワー洗浄する。洗浄液及
び大気間で上下揺動させることにより、気液界面通過に
よるせん断力が発生し、このせん断力で芯軸を洗浄させ
ることができるので、1回の上下揺動で芯軸全体を均一
に洗浄することができ、而も短時間で芯軸の油分等の汚
れを除去できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機械工業、半導体
工業等で使用される機能部品を洗浄する洗浄装置及びそ
の方法に係り、特に、機能部品に付着した油分、金属粉
等を除去する洗浄装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、精密加工部品、半導体、I
C、レンズ、医療器具など(以下、「被洗浄物」とい
う。)の表面に付着した油分等を除去するためにフロ
ン、エタン、塩化メチレン等の溶剤が用いられていた
が、最近、環境問題等の理由によりこれら溶剤の代替と
して界面活性剤等の洗剤水溶液が用いられている。しか
し、この洗剤水溶液の油分に対する溶解力はフロン、エ
タン、塩化メチレン等の溶剤と比較して劣っているの
で、超音波、噴流、回転、揺動及び気泡放出などの物理
的作用によって洗浄効果を高めている。
【0003】超音波洗浄は、超音波により洗浄液内に真
空の空洞を発生させ、この空洞を加圧時の半周期の音波
で押し潰して破裂させるキャビテーション効果を利用す
るものである。即ち、洗浄槽内の洗浄液中に超音波を放
射すると、液分子の振動とキャビテーションとにより、
被洗浄物の表面に強固に付着している汚れの付着力を解
きほぐす剥離作用、また洗浄液の化学作用を促進する相
乗効果によって洗浄を行なうものである。
【0004】噴流洗浄は、洗浄槽内に吊着された被洗浄
物に対して高圧の洗浄液を噴出ノズルから噴出させて洗
浄面に物理力を与えることによって洗浄を行なうもので
ある。回転洗浄は、洗浄液が貯留された洗浄槽内におい
てバレル状の籠内に被洗浄物を入れて回転させることに
より、物理力を籠内の被洗浄物に効率的に働かせること
によって洗浄を行なうものである。
【0005】揺動洗浄は、洗浄液が貯留された洗浄槽内
において被洗浄物を上下、左右等に揺動させることによ
って洗浄を行なうものである。この際、超音波を併用し
て波が均一に当るようにしている。気泡放出洗浄は、洗
浄液が貯留された洗浄槽内において気泡を放出させ、ま
た洗浄液の攪拌など2次的効果を利用することによって
洗浄を行なうものである。
【0006】このような物理的作用による洗浄装置を単
独ないし組合わせて用いることにより洗浄効果を促進さ
せている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超音波
洗浄や噴流洗浄では被洗浄物の洗浄面に対して直進性が
あるので、超音波や噴流に対して陰になる部分に関して
は洗浄効果が低くなっていた。したがって、洗浄効果が
促進されるのは、被洗浄物の局所的な部分に限られるこ
とが多かった。このため、被洗浄物全体を満遍なく洗浄
するためには、被洗浄物或いは噴流を噴出させる噴出ノ
ズルの何れかを移動させなければならないので、被洗浄
物の形状や大きさによって洗浄時間が長くなっていた。
【0008】また、回転洗浄においても物理力が作用す
る方向が回転の外側方向に限られるので、陰になる部分
に関しては洗浄効果が低くなっていた。さらに、水系洗
浄液の油分に対する溶解力がフロン、エタン、塩化メチ
レン等の溶剤に比べて小さいので、超音波などの物理力
を被洗浄物の洗浄面全体に働かせるには洗浄時間を長く
する必要があった。
【0009】また、洗浄効果を促進させるために洗浄、
乾燥の各工程の多槽化が進んでいるので、洗浄装置が大
型化される傾向にある。本発明は、このような従来の難
点を解決するためになされたもので、被洗浄物全体の洗
浄を短時間で行なうことができ、而も簡便な機構で達成
できる洗浄装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明の洗浄装置は、被洗浄物を収納させることがで
きる搬送籠と、搬送籠に収納された被洗浄物を洗浄する
ための洗浄液が貯留された洗浄槽と、被洗浄物を収納し
た搬送籠を洗浄液及び大気間で上下揺動させて気液界面
を通過させる上下揺動手段とを備えたものである。
【0011】また、本発明の洗浄装置においては、洗浄
液を洗浄槽内にジェット噴射させるジェット噴流手段を
備えたものである。さらに、本発明の洗浄装置において
は、洗浄液が貯留された洗浄槽の底部から気泡を放出さ
せる気泡放出手段を備えたものである。また、本発明の
洗浄装置は、搬送籠に収納された被洗浄物を洗浄するた
めの洗浄液が貯留された洗浄槽、被洗浄物を収納した搬
送籠を洗浄液及び大気間で上下揺動させて気液界面を通
過させる上下揺動手段、洗浄液を洗浄槽内にジェット噴
射させるジェット噴流手段及び洗浄液が貯留された洗浄
槽の底部から気泡を放出させる気泡放出手段を有する第
1の洗浄部と、第1の洗浄部と同様の洗浄槽、上下揺動
手段、ジェット噴流手段、気泡放出手段及び被洗浄物を
洗浄後、搬送籠が引き上げられた時に被洗浄物をシャワ
ー洗浄するシャワー洗浄手段を有する第2の洗浄部とか
らなるなるものである。
【0012】また、本発明の洗浄装置においては、上下
揺動手段の上下揺動速度は5〜50m/minである。
また、本発明の洗浄装置においては、洗浄液は水又は温
水であり、このような水又は温水には防錆剤を含ませて
もよい。さらに、本発明の洗浄装置においては、洗浄液
を薬品処理して再生し再度洗浄槽内に循環させる洗浄液
再処理装置を備えたものである。
【0013】本発明の洗浄方法は、洗浄液が貯留された
第1の洗浄部の洗浄槽において、被洗浄物が収納された
搬送籠を第1の上下揺動手段によって洗浄液及び大気間
で複数回上下揺動させて気液界面を通過させ、さらに第
1の洗浄部の洗浄槽で洗浄された被洗浄物が収納される
搬送籠を洗浄液が貯留された第2の洗浄部の洗浄槽に移
動させ、第2の洗浄部の洗浄槽において、搬送籠を第2
の上下揺動手段によって洗浄液及び大気間で複数回上下
揺動させて気液界面を通過させ、且つ第2の洗浄槽から
引き上げられた搬送籠内の被洗浄物を第2の洗浄槽内で
シャワー洗浄するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の洗浄装置の実施の
一形態について、図面を参照して説明する。本発明の洗
浄装置の実施の一形態は図1に示すように、搬送籠51
に収納された被洗浄物であるアルミニウム芯軸(以下、
「芯軸」という。)50を洗浄するための洗浄液52が
貯留された洗浄槽4と、芯軸50が収納された搬送籠5
1を洗浄液52及び大気間で複数回上下揺動させる第1
の上下揺動手段5と、洗浄液を洗浄槽4内にジェット噴
射させるジェット噴流手段6と、洗浄液52が貯留され
た洗浄槽4の底部から気泡を放出させる気泡放出手段7
とを有する第1の洗浄部2を備え、また第1の洗浄部2
で洗浄された芯軸50を再洗浄するために、該第1の洗
浄部2と同様に芯軸50を洗浄するための洗浄液52が
貯留された洗浄槽8と、芯軸50が収納された搬送籠5
1を洗浄液52及び大気間で複数回上下揺動させる第2
の上下揺動手段9と、洗浄液を洗浄槽8内にジェット噴
射させるジェット噴流手段10と、洗浄液52が貯留さ
れた洗浄槽8の底部から気泡を放出させる気泡放出手段
11とを有し、さらに第2の上下揺動手段9によって搬
送籠51が引き上げられた時に芯軸50をシャワー洗浄
するシャワー洗浄手段12を有した第2の洗浄部3を備
えている。なお、洗浄槽4、8に貯留される洗浄液52
には、水又は温水が使用されている。
【0015】芯軸50は所定間隔で区切られた搬送籠5
1に対して軸芯が鉛直方向を向くように24ケ収納され
ている。このような芯軸50は、電子複写機やレーザー
プリンタの定着部ローラなどに用いられるものである。
第1の上下揺動手段5及び第2の上下揺動手段9は、芯
軸50が収納された搬送籠51を洗浄槽4、8内の洗浄
液52及び大気間で気液界面を通過するように上下揺動
させることができるもので、例えばエアシリンダ、油圧
シリンダなどが用いられる。この第1の上下揺動手段5
及び第2の上下揺動手段9の上下揺動回数、上下揺動速
度、上下揺動ストロークは、芯軸50の汚染度に応じて
決定される。このように気液界面を通過させることによ
り、芯軸50に付着した油分、金属粉等に対してせん断
力を発生させることができる。この気液界面によるせん
断効果は芯軸50全体に対して均一に働くので、芯軸5
0の内側に付着している油分、金属粉等も除去すること
ができる。
【0016】また、搬送籠51を第1の洗浄部2から第
2の洗浄部3に移動させるために水平移動手段13が備
えられ、この水平移動手段13は例えばエアシリンダ、
油圧シリンダなどが用いられる。この水平移動手段13
は後述する水切部14及び乾燥部15にも、搬送籠51
を移動させることができる。ジェット噴流手段6、10
は、洗浄槽4、8の底部や側壁に設けられた多数の噴射
ノズルによって、洗浄液をジェット噴射させるものであ
る。また、気泡放出手段7、11は、洗浄槽4、8の底
部に設けられた多数のノズルによって、洗浄液52に気
泡を放出させるものである。これら、ジェット噴流手段
6、10及び気泡放出手段7、11によって、洗浄液5
2に浸漬されている時の芯軸50の油分、金属粉等を除
去することができる。また、ジェット噴流、気泡放出に
よる洗浄液52の乱流化により、剥ぎ取った油分の分散
効果及び油分の再付着防止効果が期待される。
【0017】第2の洗浄部3にのみ有するシャワー洗浄
手段12は、シャワーノズルが複数設けられ、洗浄槽8
の上部に位置するようになっている。このシャワー洗浄
手段12は搬送籠51が第2の上下揺動手段9によって
上下揺動されている時に、洗浄槽8の上部の位置から待
避させることができる機構になっている。これにより、
第2の上下揺動手段9による気液界面通過作用によって
油分が除去された芯軸50を、さらにシャワー洗浄する
ことができるので、芯軸50から完全に油分を除去する
ことができる。
【0018】また、第1の洗浄部2及び第2の洗浄部3
には、洗浄液52を薬品処理して清澄化し、再度洗浄槽
4、8内に循環させる洗浄液再処理装置が配管接続され
ている。この洗浄液再処理装置は図2に示すように、攪
拌用ファン17が槽底に設けられた攪拌槽18と、この
攪拌槽18に洗浄液52の油分を凝集分離するための薬
剤を供給する薬剤供給部19と、攪拌槽18内において
油分が凝集分離された洗浄液から油分のみを吸着するフ
ィルタ20を有する油分分離部21とからなる。なお、
洗浄液の油分を凝集分離するための薬剤は、硫酸アルミ
ニウム、カリミョウバンなどの凝集剤や、水酸化カルシ
ウム、無水炭酸ナトリウム、石灰石などのアルカリ剤が
用いられる。
【0019】このような洗浄液再処理装置16は、第1
の洗浄部2の洗浄槽4に貯留された洗浄液52が攪拌槽
18に移動し、この攪拌槽18において薬品とともに攪
拌された洗浄液52′が油分分離部21に移動し、この
油分分離部21において油分が除去された洗浄液52″
が第2の洗浄部3の洗浄槽8に移動するように配管接続
されている。したがって、ほぼ水道水に近い処理水を得
ることができるので、洗浄液を下水道に廃水する回数を
減らすことができる。
【0020】水切部14は図1に示すように、水切槽2
2内に圧縮空気を噴出するための噴出ノズル23が複数
設けられている。これにより、第1の洗浄部2及び第2
の洗浄部3で洗浄された芯軸50に付着している洗浄液
を払拭させることができる。また、乾燥部15は、真空
乾燥を行なうために密閉構造になっており、真空ポンプ
によって真空状態にする。これにより、芯軸50に付着
している洗浄液は確実に除去される。
【0021】なお、第1の洗浄部2、第2の洗浄部3、
水切部14及び乾燥部15はプログラマブル・コントロ
ーラなどの制御装置によって制御される。このように構
成された洗浄装置1の洗浄動作について説明する。芯軸
50が収納された搬送籠51を水平移動手段13によっ
て第1の洗浄部2の洗浄槽4の上部まで移動させる。洗
浄槽4の上部まで移動された搬送籠51を、第1の上下
揺動手段5によって洗浄液52及び大気間を上下揺動速
度5〜50m/minで30〜50回上下揺動させる。
これにより、芯軸50の油分を9割ぐらい除去させるこ
とができるが、上下揺動時間や油分の除去率を考慮する
と、上下揺動速度30m/min程度で上下揺動回数を
40回にするのが好ましい。また、ジェット噴流手段6
や気泡放出手段7を併用させているので、せん断力の
増加、気液界面への接触回数の増加、分離した油分
を洗浄槽から溢れ出させ油分の再付着を防止などの効果
を得ることが可能となる。
【0022】第1の洗浄部2による洗浄が終了すると、
第1の上下揺動手段5によって洗浄籠51を所定位置
(水平移動手段13によって洗浄籠51を移動させるこ
とができる位置)にまで戻し、先程の水平移動手段13
によって第1の洗浄部2の洗浄槽4から第2の洗浄部3
の洗浄槽8の上部へと移動させる。洗浄槽8の上部まで
移動された搬送籠51を、第2の上下揺動手段9によっ
て洗浄液52及び大気間を上下揺動速度5〜50m/m
inで15〜25回上下揺動させる。これにより、芯軸
50の油分をほとんど除去させることができるが、上下
揺動時間や油分の除去率を考慮すると、上下揺動速度3
0m/min程度で上下揺動回数を20回にするのが好
ましい。また、ジェット噴流手段10や気泡放出手段1
1を併用させているので、上述のせん断力の増加等の効
果を得ることが可能となる。この上下揺動による洗浄が
終了後、搬送籠51を洗浄槽8の上部まで移動させ、予
め洗浄槽8の上部の位置から待避させていたシャワー洗
浄手段12を洗浄槽8内の洗浄籠51の上部に位置さ
せ、洗浄液によるシャワー洗浄を所定時間だけ行なう。
【0023】なお、第1の洗浄部2及び第2の洗浄部3
は、水平移動手段13に対する搬送籠51の脱着位置か
ら搬送籠51を上下揺動させる揺動位置まで往復移動さ
せるための移動手段を別個に設けてもよい。第2の洗浄
部3による洗浄が終了すると、第2の上下揺動手段9に
よって洗浄籠51を所定位置(水平移動手段13によっ
て洗浄籠51を移動させることができる位置)にまで戻
し、水平移動手段13によって第2の洗浄部3の洗浄槽
8から水切部14の水切槽22の上部へと移動させる。
水切槽22の上部へと移動された搬送籠51を、水切部
14に設けられた上下移動手段24によって水切槽22
内の所定位置に移動させる。そして、噴出ノズル23か
ら圧縮空気を噴出させて搬送籠51に収納された複数の
芯軸50に付着した洗浄液を払拭させる。
【0024】洗浄液を払拭後、搬送籠51を水切部14
の上下移動手段24によって所定位置(水平移動手段1
3によって洗浄籠51を移動させることができる位置)
にまで戻し、更に水平移動手段13によって乾燥部15
の上部へと移動させる。乾燥部15の上部へと移動され
た搬送籠51を予め蓋の開いている乾燥部15内の所定
位置に、乾燥部15に設けられた上下移動手段25によ
って収納させる。そして、蓋を閉めて乾燥部15内を密
閉状態にし、この乾燥部15内を真空ポンプによって真
空状態にして、芯軸50に付着している洗浄液を確実に
除去させる。
【0025】なお、水切部14及び乾燥部15にそれぞ
れ設けられた上下移動手段24、25には、エアシリン
ダ、油圧シリンダなどが用いられる。油分や洗浄液が確
実に除去された芯軸50が収納された搬送籠51は、乾
燥部15の上下移動手段25によって所定位置(水平移
動手段13によって洗浄籠51を移動させることができ
る位置)にまで戻し、更に水平移動手段13によって所
定位置まで移動させることにより、洗浄装置1による洗
浄作業が終了する。
【0026】なお、洗浄後の洗浄水は第1の洗浄部2か
ら洗浄液再処理装置16に送られ、この洗浄液再処理装
置16によって油分等不純物を凝集分離し、これにより
得られた処理水を第2の洗浄部3の洗浄槽8に戻すこと
により、廃水の再利用を図っている。
【0027】
【実施例】上述した洗浄装置1を使用して、以下のよう
な実験を行なった。この実験による洗浄条件は、洗浄液
52を60°の温水とし、また第1の洗浄部2の第1の
上下揺動手段5の上下揺動回数を40回/90秒、上下
揺動ストローク500mm(上下揺動速度27m/mi
n)とし、第2の洗浄部3の第2の上下揺動手段9の上
下揺動回数を20回/45秒、上下揺動ストローク50
0mm(上下揺動速度27m/min)とする。上下揺
動ストロークを500mmにすることにより、芯軸50
全体を洗浄液52に浸漬でき、また大気中に出すことが
できる。また、第2の洗浄部3のシャワー洗浄手段12
による洗浄液52も60°の温水とし、洗浄時間を20
秒とする。さらに、第1の洗浄部2及び第2の洗浄部3
のジェット噴流手段6及び10と気泡放出手段7及び1
1とは常時駆動させておく。なお、芯軸50には切削油
が40mg/1本程度付着しており、このような芯軸5
0を縦4列、横6列の所定間隔で区切られた搬送籠51
に満遍なく納置する。
【0028】このような条件の下で洗浄された芯軸の油
分付着量を、従来の洗浄装置で洗浄された芯軸と同一洗
浄時間において比較した。なお、従来の洗浄装置は、第
1の洗浄部及び第2の洗浄部のそれぞれの洗浄槽にジェ
ット噴流手段及び気泡放出手段が設けられている。芯軸
に付着した油分量は、非分散赤外線吸収法の油分濃度計
(商品名:OCMA−300、堀場製作所製)を用いて
測定した。この非分散赤外線吸収法の油分濃度計は、抽
出溶媒であるクロロフロロカーボンに芯軸50に付着し
た油を抽出し、その抽出液に赤外線を照射することによ
ってあらわれる赤外線吸収スペクトルを分析することに
より油分付着量が測定できるものである。
【0029】測定結果は図3に示すように、第1の洗浄
部2において、従来の洗浄装置では7割ぐらいの油分が
残存しているのに対して、本実施の一形態である洗浄装
置1では油分を9割ぐらい除去させることができた。ま
た、第2の洗浄部3において、従来の洗浄装置では4割
ぐらいの油分が残存しているのに対して、本実施の一形
態である洗浄装置1では油分を検出下限以下まで除去さ
せることができた。
【0030】なお、本実施の一形態においては洗浄液と
して水又は温水を使用したが、これに限らず、被洗浄物
等の錆に対して、水又は温水に防錆剤を添加してもよ
く、また、水系洗浄液を使用してもよい。さらには、炭
化水素、塩素系等の溶剤系洗浄液を使用してもよい。ま
た、本実施の一形態においては被洗浄物としてアルミニ
ウム芯軸を使用していたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、防振ゴムの金具、歯車類など、機械工
業、半導体工業等で使用される機能部品に付着した油
分、金属粉、研掃材、その他の粉塵等を除去する場合に
も適用できる。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の洗浄装
置及びその方法によれば、被洗浄物を収納した搬送籠を
駆動手段によって洗浄液及び大気間で上下揺動させるこ
とにより、気液界面通過によるせん断力が発生し、この
せん断力で被洗浄物を洗浄させることができるので、1
回の上下揺動で被洗浄物の全体を均一に洗浄することが
でき、而も従来の洗浄装置より短時間で被洗浄物の油分
等の汚れを除去することができる。
【0032】また、気液界面通過によるせん断力によっ
て被洗浄物を洗浄するので、洗浄液は水や温水でも油分
等の汚れを除去することができる。したがって、環境汚
染などの問題に対し対処することができ、また、洗浄コ
ストを下げることができる。さらに、1つの洗浄槽だけ
で洗浄効果を促進させることができるので、洗浄装置の
小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の洗浄装置の実施の一形態を示す全体説
明図。
【図2】図1の洗浄装置の要部である洗浄液再処理装置
を示す説明図。
【図3】芯軸の付着油分量の推移について、本発明の洗
浄装置と従来の洗浄装置とを比較したグラフ。
【符号の説明】
1…洗浄装置 2…第1の洗浄部 3…第2の洗浄部 4、8…洗浄槽 5…第1の上下揺動手段 6、10…ジェット噴流手段 7、11…気泡放出手段 9…第2の上下揺動手段 12…シャワー洗浄手段 50…芯軸(被洗浄物) 51…搬送籠 52…洗浄液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 俊雄 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 岩田 俊光 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 深堀 純一 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 森 正裕 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 臼井 由紀 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 小野寺 和人 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 村井 健二 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 木場 和則 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 三宅 一幸 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内 (72)発明者 村山 智正 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被洗浄物を収納させることができる搬送籠
    と、前記搬送籠に収納された前記被洗浄物を洗浄するた
    めの洗浄液が貯留された洗浄槽と、前記被洗浄物を収納
    した前記搬送籠を前記洗浄液及び大気間で上下揺動させ
    て気液界面を通過させる上下揺動手段とを備えたことを
    特徴とする洗浄装置。
  2. 【請求項2】前記洗浄液を前記洗浄槽内にジェット噴射
    させるジェット噴流手段を備えたことを特徴とする請求
    項1記載の洗浄装置。
  3. 【請求項3】前記洗浄液が貯留された前記洗浄槽の底部
    から気泡を放出させる気泡放出手段を備えたことを特徴
    とする請求項1記載の洗浄装置。
  4. 【請求項4】搬送籠に収納された被洗浄物を洗浄するた
    めの洗浄液が貯留された洗浄槽、前記被洗浄物を収納し
    た前記搬送籠を前記洗浄液及び大気間で上下揺動させて
    気液界面を通過させる上下揺動手段、前記洗浄液を前記
    洗浄槽内にジェット噴射させるジェット噴流手段及び前
    記洗浄液が貯留された前記洗浄槽の底部から気泡を放出
    させる気泡放出手段を有する第1の洗浄部と、前記第1
    の洗浄部と同様の洗浄槽、上下揺動手段、ジェット噴流
    手段、気泡放出手段及び前記被洗浄物を洗浄後、前記搬
    送籠が引き上げられた時に前記被洗浄物をシャワー洗浄
    するシャワー洗浄手段を有する第2の洗浄部とからなる
    ことを特徴とする洗浄装置。
  5. 【請求項5】前記上下揺動手段の上下揺動速度は5〜5
    0m/minであることを特徴とする請求項1又は4記
    載の洗浄装置。
  6. 【請求項6】前記洗浄液は水又は温水であることを特徴
    とする請求項1又は4記載の洗浄装置。
  7. 【請求項7】前記水又は前記温水は防錆剤を含むことを
    特徴とする請求項5記載の洗浄装置。
  8. 【請求項8】前記洗浄液を薬品処理して再生し再度前記
    洗浄槽内に循環させる洗浄液再処理装置を備えたことを
    特徴とする請求項1又は4記載の洗浄装置。
  9. 【請求項9】洗浄液が貯留された第1の洗浄部の洗浄槽
    において、被洗浄物が収納された搬送籠を第1の上下揺
    動手段によって前記洗浄液及び大気間で複数回上下揺動
    させて気液界面を通過させ、さらに前記第1の洗浄部の
    洗浄槽で洗浄された前記被洗浄物が収納される前記搬送
    籠を前記洗浄液が貯留された第2の洗浄部の洗浄槽に移
    動させ、前記第2の洗浄部の前記洗浄槽において、前記
    搬送籠を第2の上下揺動手段によって前記洗浄液及び前
    記大気間で複数回上下揺動させて気液界面を通過させ、
    且つ前記第2の洗浄槽から引き上げられた前記搬送籠内
    の前記被洗浄物を前記第2の洗浄槽内でシャワー洗浄す
    ることを特徴とする洗浄方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114472358A (zh) * 2022-04-19 2022-05-13 潍坊佳昇光电科技有限公司 载板玻璃快速清洗的方法

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