JPH10292196A - 油の除去方法 - Google Patents

油の除去方法

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JPH10292196A
JPH10292196A JP9933997A JP9933997A JPH10292196A JP H10292196 A JPH10292196 A JP H10292196A JP 9933997 A JP9933997 A JP 9933997A JP 9933997 A JP9933997 A JP 9933997A JP H10292196 A JPH10292196 A JP H10292196A
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limonene
oil
water
washing
treated
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JP9933997A
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Atsushi Teramoto
本 淳 寺
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SPRING SHOJI KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 人体および自然環境に対する悪影響がなく、
工業製品など一般の物品はもとより、天然物の洗浄処理
にも適用することができる油の除去方法を提供する。 【解決手段】 被処理物Sを天然植物精油であるd−リ
モネンLと共にミキサー1中で撹拌して被処理物Sに付
着した油をd−リモネンLに溶解させると共に、ミキサ
ー1中に水を加えて油を含むd−リモネンLを被処理物
Sから分離・除去し、さらにd−リモネンからなる水溶
性洗浄剤Dを加えて被処理物Sに残存する油を取り除い
たのち、被処理物Sを水洗して水溶性洗浄剤Dを洗い流
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、種々の物品に付着
した油を取り除くのに利用される油の除去方法に係わ
り、とくに自然環境に害を及ぼすことがないので、天然
物の油除去処理、例えば海岸や河岸などに漂着した油に
よって汚染された石や砂を洗浄処理するのに好適な油の
除去方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、油が付着した物品、例えば、切
削油,防錆油,焼入油,潤滑油などが付着した機械部品
から油を取り除くには、揮発油やシンナー、トリクロル
エチレンなどの溶剤による洗浄処理が行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな溶剤は、強力な洗浄力を有しているものの、いずれ
も人体および自然環境に有害であるため、使用に際して
は換気や蒸気の回収などに配慮しなければならないとい
う問題点がある。
【0004】一方、例えば、タンカーの転覆・坐礁事故
などにより流出した重油が漂着することによって汚染さ
れた海岸の砂や石については、二次公害の恐れがあるた
め、上記のような溶剤による洗浄処理を適用することが
できず、適当な処理方法がないことから、このような油
に汚れた海岸の砂や石は、現状では埋め立て処理するし
か方法がなく、人体や自然環境に対した悪影響を及ぼす
ことがなく、機械部品などの工業製品のみならず、海岸
や河岸の石や砂など天然物の洗浄処理にも適用すること
ができる油の除去方法の開発が課題となっていた。
【0005】
【発明の目的】本発明は、従来の油の洗浄処理における
上記課題に着目してなされたものであって、人体および
自然環境に対する悪影響がなく、工業製品など一般の物
品はもとより、天然物の洗浄処理にも適用することがで
きる油の除去方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
る油の除去方法は、油の付着した被処理物をd−リモネ
ンに接触させて、被処理物に付着した油をd−リモネン
に溶解させる一次洗浄工程と、被処理物から油を含むd
−リモネンを水を介して分離するリモネン分離工程と、
被処理物にd−リモネンを主成分とする水溶性洗浄剤を
接触させて、残存する油を被処理物から取り除く二次洗
浄工程と、被処理物から前記洗浄剤を洗い落とす水洗工
程を経る構成とし、本発明の請求項2に係わる油の除去
方法は、油の付着した被処理物をd−リモネンと共に洗
浄槽中に入れて撹拌し、被処理物に付着した油をd−リ
モネンに溶解させる一次洗浄工程と、前記洗浄槽中に、
さらに水を加えて撹拌したのち撹拌を停止し、油を含む
d−リモネンと被処理物とを水を介して分離させるリモ
ネン分離工程と、水面上に分離した油を含むd−リモネ
ンを洗浄槽から排出するリモネン排出工程と、洗浄槽中
に水と共に残った被処理物に、d−リモネンを主成分と
する水溶性洗浄剤を加えて撹拌し、残存する油を被処理
物から取り除く二次洗浄工程と、洗浄槽中に水を加え、
前記洗浄剤を希釈して排出する水洗工程を経る構成とし
たことを特徴としており、油の除去方法におけるこのよ
うな構成を前述した従来の課題を解決するための手段と
している。
【0007】本発明の請求項3に係わる油の除去方法に
おいては、油の付着した被処理物をd−リモネンと水と
共に洗浄槽中に入れて撹拌し、前記一次洗浄工程とリモ
ネン分離工程とを同時に行う構成とし、請求項4に係わ
る油の除去方法においては、リモネン分離工程において
分離された油を含むd−リモネンを蒸留してd−リモネ
ンを回収する構成とし、請求項5にに係わる油の除去方
法においては、水洗工程において排出された水洗液を蒸
留して洗浄剤と水を回収する構成としたことを特徴とし
ている。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係わる油の除去方法は、
被処理品に付着した油をd−リモネンに溶解させる一次
洗浄工程と、油を含むd−リモネンを水によって被処理
物から分離するリモネン分離工程と、被処理物に残存す
る油をd−リモネンを主成分とする水溶性洗浄剤によっ
て取り除く二次洗浄工程と、この水溶性洗浄剤を被処理
物から洗い流す水洗工程からなるものであり、使用する
設備や、被処理物をd−リモネンや洗浄剤などと接触さ
せるための具体的方法についてはとくに限定されるもの
ではないが、例えば、請求項2に記載しているように洗
浄槽中でd−リモネンや洗浄剤、水と共に撹拌すること
ができる。
【0009】すなわち、被処理物は、まず、d−リモネ
ンと共に洗浄槽中に投入されて撹拌され、これによって
被処理物に付着した油がd−リモネン中に溶解する(一
次洗浄工程)。この場合の洗浄槽としては、例えば槽自
体あるいは槽中の羽根が回転するミキサータイプのもの
を用いることができる。また、後述するリモネン排出工
程や、水洗工程においてリモネンや洗浄剤を洗い流すた
めの水を槽内から排出することを考慮すると、洗浄槽自
体が傾動するタイプのものを使用することが望ましい。
なお、上記した槽あるいは羽根の回転による撹拌に代え
て、あるいは併用して超音波振動を付与することも可能
である。
【0010】このとき、油の溶剤として利用されるd−
リモネンは、オレンジ油やレモン油,ベルガモット油な
どの成分として植物界に広く存在し、オレンジやレモン
などの柑橘類の皮から抽出される天然植物精油であるか
ら、人体や自然環境に対して無害であると共に、蒸留す
ることによって被処理物から除去した油や混入した水と
容易に分離することができ再利用することができる。
【0011】付着した油がd−リモネン中に溶解した頃
を見計らって、洗浄槽中に水を加え、しばらく撹拌を続
けたのち、撹拌を停止させると、d−リモネンは水より
軽く、しかも水に溶解しないので、油を含むd−リモネ
ンが被処理物から分離して水面上に浮上する。すなわ
ち、洗浄槽の内容物は、水中に浸漬された被処理物と、
被処理物の上に位置する水と、油を含み水面上に浮上し
たd−リモネンからなる3層に分離されることになる
(リモネン分離工程)。このとき、操作の簡略化とスピ
ードアップを図るために、請求項3に記載しているよう
に、洗浄槽中に被処理物とd−リモネンと水とを一度に
投入して、撹拌することにより、一次洗浄工程とリモネ
ン分離工程とを同時に行うようにしてもよい。
【0012】なお、被処理物が水より軽いものの場合、
そのままでは、油を含むd−リモネンを被処理物から分
離することができない。したがってこのような場合に
は、例えば、被処理物をあらかじめ金網やパンチングメ
タルなどからなる通水性容器に収納しておくことや、槽
内に金網などからなる分離板を設けておくことによっ
て、被処理物を強制的に水中に沈めることができ、間に
水を介在させて油を含むd−リモネンを被処理物から分
離することができる。
【0013】水面上に分離した油を含むd−リモネン
は、例えば、洗浄槽を傾斜させることによって洗浄槽か
ら排出される(リモネン排出工程)。なお、傾動するこ
とのできない洗浄槽を使用する場合には、洗浄槽内にさ
らに水を加えて、d−リモネンを洗浄槽からオバーフロ
ーさせることによって排出することができる。また、槽
内のd−リモネン層の直下位置に設けた排出口を開放す
ることによって油を含むd−リモネンを排出するように
してもよい。
【0014】洗浄槽から排出された油を含むd−リモネ
ンは、蒸留装置に移され、常圧あるいは減圧下の加熱に
より蒸留され、d−リモネンが回収されて再利用される
と共に、蒸留釜に残った油は回収されて別途廃棄され
る。なお、洗浄槽からの排出に際して、d−リモネンに
は多少の水の混入が避けられないが、混入した水は蒸留
過程においてd−リモネンに先立って蒸発することにな
るので、何ら差支えはない。
【0015】油と共にd−リモネンを排出することによ
って、被処理物と水とが残った洗浄槽内には、被処理物
に残存する若干の油を取り除くための洗浄剤としてd−
リモネンを主成分とする水溶性洗浄剤が加えられ、撹拌
することによって一次洗浄工程において除去できなかっ
た油が完全に取り除かれる(二次洗浄工程)。
【0016】このとき使用する水溶性洗浄剤としては、
例えば、d−リモネンに、やし油ノニオン(非イオン活
性剤)のような人体や生物体に対して無害の界面活性剤
を添加し、乳化することによって水溶性を付与した洗浄
剤を用いることができる。このような界面活性剤ないし
は乳化剤としては、例えば、食品の乳化剤として知られ
ている複合脂質やモノグリセリド,ジグリセリドなどを
用いることができる。
【0017】上記水溶性洗浄剤を用いた二次洗浄工程に
よって油分が除去されたのち、洗浄槽中の被処理物に
は、水が加えられ、撹拌したのち排水する操作を数回繰
り返すことによって被処理物から洗浄剤が洗い流される
(水洗工程)。そして、必要に応じて乾燥され、油の除
去処理工程が終了する。
【0018】この水洗工程においては、注水−撹拌−排
水を繰り返す方法の他に、注水しながら撹拌して洗浄剤
を含む水をオーバーフローさせるようにすることもでき
る。また、被処理物よりも細かい目開きの金網を用いた
かご状容器に被処理物を移し、被処理物にシャワーノズ
ルから水を注ぐことによって水洗するようにしてもよ
い。
【0019】いずれにしても洗浄剤を含む排水は、d−
リモネン用の蒸留装置とは別に設けた水用の蒸留装置に
集められて蒸留され、水と洗浄剤に分離されて再利用さ
れる。また蒸留釜に残った油は同様に回収されて別途廃
棄される。
【0020】なお、これら洗浄槽,水タンク,d−リモ
ネンタンク,洗浄剤タンク,リモネン用蒸留装置,水用
蒸留装置などからなる一連の油除去処理用装置は、1台
あるいは数台の自動車に搭載することによって移動用シ
ステムとすることも必要に応じて望ましい。
【0021】また、上記したような洗浄槽を用いるバッ
チ式処理方法の他に、被処理物を例えばベルトコンベア
に載せて、d−リモネンや洗浄剤、水の槽中に通した
り、これらのシャワー中に通したりすることによって、
連続式処理を行うこともできる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0023】図1は、本発明に係わる油の除去方法の一
実施例として、流出重油が付着した重油汚染砂の浄化処
理に用いるシステムを示す概略図であって、図に示す油
の除去システムは、被処理物、すなわち油の付着した砂
を入れて撹拌する洗浄槽としての傾動回転式ミキサー1
と、油を溶かす溶剤としてのd−リモネンが収納された
リモネンタンク2と、油を溶解したd−リモネンの砂か
らの分離および砂の水洗に用いる水が収納された水タン
ク3と、残存油分の除去に用いる水溶性洗浄剤が収納さ
れた洗浄剤タンク4と、油を溶解したd−リモネンを蒸
留して回収するための第1の蒸留装置5と、水溶性洗浄
剤を含む水を蒸留して洗浄剤および水を回収するための
第2の蒸留装置6から主に構成されている。
【0024】このような装置を用いて、まず、図2
(a)に示すように、ミキサー1(容量約4m3 )内
に、坐礁したタンカーからの流出重油が漂着した海岸か
ら採取した約3tの砂S(約1.5m3 )を投入し、さ
らにリモネンタンク2から取り出した約1000Lのd
−リモネンLを加えたのち、ミキサー1を回転させ、砂
Sとd−リモネンLを撹拌して一次洗浄を施す。これに
よって砂Sに付着した油がd−リモネンに溶解する。こ
のとき、d−リモネン、および後述する水溶性洗浄剤の
量は、砂の量や付着した油の量に応じて適宜調整できる
ことは言うまでもない。
【0025】なお、砂Sに付着した油の量については、
n−ヘキサン抽出法によって測定した結果、上記砂Sに
は1kgあたり約50gの油が付着していることが確認
された。
【0026】約30分間撹拌することにより、砂Sに付
着した油が十分にd−リモネンLに溶解されたところ
で、ミキサー1中に約1500Lの水を加えたのち、ミ
キサー1の回転を徐々に減速して停止させる。これによ
って、ミキサー1の内容物は、それぞれの比重差によっ
て、図2(b)に示すように、水中に沈殿した砂Sの層
と、水の層Wと、d−リモネンLの層との3層に分れ、
油を含むd−リモネンLが最上層に浮上して砂Sから分
離する。
【0027】次に、図2(c)に示すように、ミキサー
1を傾動させることにより、最上層に位置する油を含む
d−リモネンLをミキサー1から排出する。このとき、
d−リモネンLは、金網7aを備えたストレーナ7を介
して排出することにより、砂Sに混入していたごみや異
物が除去される。
【0028】ミキサー1から排出された油を含むd−リ
モネンLは、若干の水Wと共にリモネン用の第1蒸留装
置5に移送され、蒸留装置5の蒸発缶内で真空加熱され
ることによりd−リモネンと油とに分離され、d−リモ
ネンはリモネンタンク2に貯溜されて再使用される。一
方、蒸発缶内に残った油は回収されて、焼却などによっ
て別途処理される。
【0029】次いで、油を含むd−リモネンLが排出さ
れ、砂Sと水Wが残ったミキサー1内に、図2(d)に
示すように、洗浄剤タンク4の水溶性洗浄剤Dを加え、
ミキサー1を回転させて内容物を撹拌することにより二
次洗浄を行う。これによって、砂Sにわずかに残存して
いた油分が取り除かれる。なお、この実施例において
は、水溶性洗浄剤として、d−リモネンに界面活性剤と
して十数パーセントのやし油ノニオンを添加して乳化し
た洗浄剤を用いた。
【0030】約15分撹拌することによって、砂Sの残
存油分が水溶性洗浄剤Dにより除去された頃を見計らっ
て、ミキサー1の回転を停止すると共に傾動させ、図2
(e)に示すように、水によって希釈された洗浄剤Dを
ミキサー1から排出する。そして、さらに水を加えて撹
拌したのち排水する操作を数回繰返すことによって排水
の白濁が消え、砂Sから洗浄剤Dが洗い流され、図2
(f)に示すように、油の除去処理が終了する。
【0031】この洗浄剤Dを含む排水は、同様に金網8
aを備えたストレーナ8を通したのち、すべて水用の第
2蒸留装置6に移され、蒸発缶内で真空加熱されて水と
洗浄液Dに分離され、それぞれ水タンク3と洗浄剤タン
ク4に回収されて再使用される。このとき蒸発缶内に残
った少量の油は、リモネン用の第1蒸留装置5によって
回収された油と共に、別途廃棄処理される。
【0032】このようにして、油の除去処理を終えた砂
Sは、ミキサー1から取り出され、適当に水切りされた
のち、搬出される。
【0033】以上の処理を経た砂Sについて、前述した
n−ヘキサン抽出法によって油の付着量を測定した結
果、油の残留量は、1kgあたり10mg以下であっ
て、ほとんど完全に除去されていることが確認され、こ
のまま海岸に戻しても何ら問題がないことが判明した。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係わる油
の除去方法は、被処理物をd−リモネンと接触させる一
次洗浄工程と、水によってd−リモネンと被処理物とを
分離させるリモネン分離工程と、d−リモネンを主成分
とする水溶性洗浄剤によって残存する油分を取り除く二
次洗浄工程と、被処理物から水溶性洗浄剤を洗い流す水
洗工程からなるものであるから、被処理物に付着した油
のほとんどが一次洗浄工程においてd−リモネンに溶解
して移行し、リモネン分離工程において、油を含むd−
リモネンを被処理物から分離して除去することができ、
なおも被処理物に残留する少量の油が二次洗浄工程にお
いて水溶性洗浄剤によって取り除かれると共に、水洗工
程において水溶性洗浄剤が被処理物から洗い落とされる
ことから、被処理物に付着した油をほぼ完全に被処理物
から除去することができる。しかも本発明に係わる油の
除去方法に用いるd−リモネンは、オレンジやレモンな
ど柑橘類の皮から抽出される天然植物精油であって、人
体や生物体に対して無害であると共に、自然環境の中で
1か月程度で自然分解することから、機械部品などの工
業製品のみならず、天然物の洗浄処理にも問題なく適用
することができるという極めて優れた効果がもたらされ
る。
【0035】本発明の請求項2に係わる油の除去方法に
おいては、具体的な処理方法として、被処理物をd−リ
モネンと共に洗浄槽中で撹拌する一次洗浄工程と、洗浄
槽中に水を加えて油を含むd−リモネンと被処理物とを
分離させるリモネン分離工程と、水面上に浮上した油を
含むd−リモネンを洗浄槽から排出するリモネン排出工
程と、d−リモネンを主成分とする水溶性洗浄剤を洗浄
槽中に加えて撹拌する二次洗浄工程と、洗浄槽中に水を
加え、水溶性洗浄剤を希釈して排出し、被処理物から水
溶性洗浄剤を洗い落とす水洗工程からなるものであるか
ら、本発明に係わる油の除去方法を円滑に実施すること
ができる。
【0036】また、本発明の請求項3に係わる油の除去
方法においては、一次洗浄工程とリモネン分離工程とを
同時に行うようにしているので、操作が簡略化され、処
理工程をスピードアップすることができるという優れた
効果がもたらされる。
【0037】さらに、本発明の請求項4に係わる油の除
去方法においては、油を含むd−リモネンを蒸留してd
−リモネンを回収するようにしており、請求項5に係わ
る油の除去方法においては、水洗工程の排水を蒸留して
洗浄剤と水を回収するようにしているので、これら材料
の再利用が可能になり、消費量を削減することができる
というさらに優れた効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる油の除去方法の一実施例とし
て、油に汚染された砂の洗浄処理に用いるシステムの構
成を示す概略説明図である。
【図2】(a)ないし(f)は図1に示した装置による
油の除去手順を示す工程説明図である。
【符号の説明】
1 ミキサー(洗浄槽) S 砂(被処理物) L d−リモネン W 水 D 水溶性洗浄剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油の付着した被処理物をd−リモネンに
    接触させて、被処理物に付着した油をd−リモネンに溶
    解させる一次洗浄工程と、 被処理物から油を含むd−リモネンを水を介して分離す
    るリモネン分離工程と、 被処理物にd−リモネンを主成分とする水溶性洗浄剤を
    接触させて、残存する油を被処理物から取り除く二次洗
    浄工程と、 被処理物から前記洗浄剤を洗い落とす水洗工程を経るこ
    とを特徴とする油の除去方法。
  2. 【請求項2】 油の付着した被処理物をd−リモネンと
    共に洗浄槽中に入れて撹拌し、被処理物に付着した油を
    d−リモネンに溶解させる一次洗浄工程と、 前記洗浄槽中に、さらに水を加えて撹拌したのち撹拌を
    停止し、油を含むd−リモネンと被処理物とを水を介し
    て分離させるリモネン分離工程と、 水面上に分離した油を含むd−リモネンを洗浄槽から排
    出するリモネン排出工程と、 洗浄槽中に水と共に残った被処理物に、d−リモネンを
    主成分とする水溶性洗浄剤を加えて撹拌し、残存する油
    を被処理物から取り除く二次洗浄工程と、 洗浄槽中に水を加え、前記洗浄剤を希釈して排出する水
    洗工程を経ることを特徴とする油の除去方法。
  3. 【請求項3】 油の付着した被処理物をd−リモネンと
    水と共に洗浄槽中に入れて撹拌し、前記一次洗浄工程と
    リモネン分離工程とを同時に行うことを特徴とする請求
    項2記載の油の除去方法。
  4. 【請求項4】 リモネン分離工程において分離された油
    を含むd−リモネンを蒸留してd−リモネンを回収する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに
    記載の油の除去方法。
  5. 【請求項5】 水洗工程において排出された水洗液を蒸
    留して洗浄剤と水を回収することを特徴とする請求項1
    ないし請求項4のいずれかに記載の油の除去方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010002968A (ko) * 1999-06-18 2001-01-15 김연천 터핀계 오일 및 계면활성제를 이용한 수용성 세정제
KR100766817B1 (ko) * 2001-05-23 2007-10-16 애경정밀화학 주식회사 터핀 오일을 포함하는 o/w 타입 마이크로에멀젼 세정제조성물 및 그 제조 방법
WO2016039014A1 (ja) * 2014-09-08 2016-03-17 住友電気工業株式会社 濾過装置及び濾過膜の洗浄方法
CN116172152A (zh) * 2023-02-23 2023-05-30 北京火星补给科技文化有限公司 水洗柠檬油回添制备柠檬原汁工艺

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