JPH07142393A - 半導体結晶成長装置 - Google Patents

半導体結晶成長装置

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Publication number
JPH07142393A
JPH07142393A JP30992593A JP30992593A JPH07142393A JP H07142393 A JPH07142393 A JP H07142393A JP 30992593 A JP30992593 A JP 30992593A JP 30992593 A JP30992593 A JP 30992593A JP H07142393 A JPH07142393 A JP H07142393A
Authority
JP
Japan
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gas
semiconductor crystal
crystal substrate
vapor phase
raw material
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Pending
Application number
JP30992593A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Shinohara
正典 篠原
Haruki Yokoyama
春喜 横山
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体結晶基板が配される気相成長用容器内
に、有機金属原料ガスを、ラジカル化させることなしに
供給する有機金属原料ガス供給手段と、上記気相成長用
容器内を常圧または10-1Torr以上の真空状態に排
気する排気手段と、上記気相成長用容器内の半導体結晶
基板を加熱する加熱手段とを有する半導体結晶成長装置
において、それを用いて、半導体結晶基板の表面を、炭
素が付着していても、それが効果的に除去された表面に
清浄化することができるように、また、半導体結晶基板
上に、その半導体結晶薄膜を、炭素を低い濃度でしか含
んでいないものとして形成することができるようにす
る。 【構成】 上記半導体結晶成長装置において、上記気相
成長用容器内に、上記有機金属原料ガスとは異なる原料
ガスまたはキャリアガスを、ラジカル分解して供給する
ラジカル分解ガス供給手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体結晶基板上に半
導体結晶薄膜を気相成長法によって形成するのに用いる
半導体結晶成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図4を伴って次に述べる半導体結
晶成長装置が提案されている。
【0003】すなわち、(a)半導体結晶基板1が配さ
れる気相成長用容器2と、(b)その気相成長用容器2
内に、有機金属原料ガスGMを、ラジカル化させること
なしに供給する有機金属原料ガス供給手段3と、(c)
気相成長用容器2内を常圧または10-1Torr以上の
真空状態に排気する排気手段4と、(d)気相成長用容
器2内に配された半導体結晶基板1を加熱する加熱手段
5とを有するとともに、気相成長用容器2内に、有機金
属原料ガスGMとは別個の原料ガスまたはキャリアガス
GQを、ラジカル化させることなしに供給する有機金属
原料ガス供給手段3とは別個のガス供給手段6を有す
る。
【0004】この場合、有機金属原料ガス供給手段3
は、有機金属原料ガス源31と、その有機金属原料ガス
源31から気相成長用容器2内に延長している有機金属
原料ガス供給用管32と、その有機金属原料ガス供給用
管32に介挿されたガス制御弁33とを有し、一方、有
機金属原料ガス源31は、恒温槽34内に配された、液
化有機金属原料ガス36を収容している液化有機金属原
料ガス収容容器35を有し、そして、その液化有機金属
原料ガス収容容器35内に収容されている液化有機金属
原料ガス36内から、その液化有機金属原料ガス36内
に外部からキャリアガスGCを送り込むためのキャリア
ガス供給用管37が導出され、また、有機金属原料ガス
供給用管32の気相成長用容器2側とは反対側の端が、
液化有機金属原料ガス収容容器35内に、液化有機金属
原料ガス収容容器内に収容されている液化有機金属原料
ガス36内に延長することなしに延長されている。
【0005】また、排気手段4は、気相成長用容器2内
に、それから延長している排気用管41を介して連結し
ている排気用ポンプ42を有する。
【0006】さらに、加熱手段5は、気相成長用容器2
の周りに配されたヒ―タ51を有する。
【0007】また、ガス供給手段6は、ガス源61と、
それから気相成長用容器2内に延長しているガス供給管
62と、そのガス供給管62に介挿されたガス制御弁6
3とを有する。
【0008】以上が、従来提案されている半導体結晶成
長装置の構成である。
【0009】このような従来の半導体結晶成長装置によ
れば、それを用いて、次のようにして半導体基板1の表
面を清浄化させることができる。
【0010】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとして
述べれば、気相成長用容器2内に半導体結晶基板1とし
てのGaAs結晶基板を配し、そのGaAs結晶基板
を、加熱手段5によって、すなわち、その加熱手段5が
有するヒ―タ51への通電によって、580℃以上の温
度に加熱し、その状態で、気相成長用容器2内を、排気
手段4によって、すなわち、その排気手段4が有する排
気用ポンプ42を作動させることによって、排気しなが
ら、気相成長用容器2内に、原料ガス供給手段6の原料
ガス源61から、ガス供給用管62及びガス制御弁63
を介して、アルシンガスを、水素でなるキャリアガスに
乗せて供給させる。
【0011】しかるときは、半導体結晶基板1としての
GaAs結晶基板の表面上から、いままで付着していた
酸化物などが熱によって蒸発し、その蒸発物が、キャリ
アガスに乗せられたアルシンガスとともに、気相成長用
容器2内から、排気手段4に向って排出される。
【0012】以上のことから、図4に示す従来の半導体
結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結晶基板
1の表面を清浄化させることができる。
【0013】また、図4に示す従来の半導体結晶成長装
置によれば、それを用いて、次のようにして、半導体結
晶基板1上に、半導体結晶薄膜10を、気相成長法によ
って形成することができる。
【0014】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとし、
また、半導体結晶薄膜10をGaAs結晶薄膜でなるも
のとして形成する場合で述べれば、気相成長用容器2内
に半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板を配し、
そのGaAs結晶基板を、加熱手段5によって、すなわ
ち、その加熱手段5が有するヒ―タ51への通電によっ
て、500℃〜700℃以上の温度に加熱し、その状態
で、気相成長用容器2内を、排気手段4によって、すな
わち、その排気手段4が有する排気用ポンプ42を作動
させることによって、排気しながら、有機金属原料ガス
供給手段3の有機金属原料ガス供給源31における有機
金属原料ガス収容容器35内に収容されている液化有機
金属原料ガス36内に、外部から、キャリアガス供給用
管37を用いて、水素ガスを、キャリアガスGCとして
供給し、液化有機金属原料ガス36を泡立たせ、それに
より有機金属原料ガス収容容器35内で水素ガスでなる
キャリアガスに乗せられたトリメチルガリウムガスを有
機金属原料ガスGMとして得、そして、それを、有機金
属原料ガス供給用管32及びガス制御弁33を介して、
気相成長用容器2内に供給させ、また、これと同時に、
原料ガス供給手段6の原料ガス源61から、ガス供給用
管62及びガス制御弁63を介して、アルシンガスを、
水素でなるキャリアガスに乗せて、原料ガスGCとして
供給させる。
【0015】しかるときは、気相成長用容器2内に供給
された有機金属原料ガスGMとしてのトリメチルガリウ
ムガス及び原料ガスGQとしてのアルシンガスが、半導
体結晶基板1としてのGaAs結晶基板の表面近傍また
は表面上で熱によって分解し、半導体結晶基板1として
のGaAs結晶基板上に、半導体結晶薄膜10としての
GaAs結晶薄膜が成長する。
【0016】以上のことから、図4に示す従来の半導体
結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結晶基板
1上に、半導体結晶薄膜10を、気相成長法によって形
成することができる。
【0017】さらに、図4に示す従来の半導体結晶成長
装置によれば、それを用いて、次のようにして、半導体
結晶基板1に、上述した半導体結晶薄膜10とは異なる
材料でなる他の半導体結晶薄膜10′を、気相成長法に
よって形成することができる。
【0018】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとし、
また、半導体結晶薄膜10′をGaNでなるものとして
形成する場合で述べれば、気相成長用容器2内に半導体
結晶基板1としてのGaAs結晶基板を配し、そのGa
As結晶基板を、加熱手段5によって、すなわち、その
加熱手段5が有するヒ―タ51への通電によって、80
0℃以上の温度に加熱し、その状態で、気相成長用容器
2内を、排気手段4によって、すなわち、その排気手段
4が有する排気用ポンプ42を作動させることによっ
て、排気しながら、有機金属原料ガス供給手段3の有機
金属原料ガス供給手段3が有する有機金属原料ガス供給
源31における有機金属原料ガス収容容器35内に収容
されている液化有機金属原料ガス36内に、外部から、
キャリアガス供給用管37を用いて、水素ガスを、キャ
リアガスGCとして供給し、液化有機金属原料ガス36
を泡立たせ、それにより、有機金属原料ガス収容容器3
5内で水素ガスでなるキャリアガスに乗せられたトリメ
チルガリウムガスを有機金属原料ガスGMとして得、そ
れを、有機金属原料ガス供給用管32及びガス制御弁3
3を介して、気相成長用容器2内に供給させ、また、こ
れと同時に、原料ガス供給手段6の原料ガス供給手段6
が有する原料ガス源61から、ガス供給用管62及びガ
ス制御弁63を介して、アンモニアガス(NH3 )を、
水素でなるキャリアガスに乗せて、原料ガスとして供給
させる。
【0019】しかるときは、気相成長用容器2内に供給
された有機金属原料ガスGMとしてのトリメチルガリウ
ムガス及び原料ガスGQとしてのアンモニアガスが、半
導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板の表面近傍ま
たは表面上で熱によって分解し、半導体結晶基板1とし
てのGaAs結晶基板上に、半導体結晶薄膜10′とし
てのGaN結晶薄膜が成長する。
【0020】以上のことから、図4に示す従来の半導体
結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結晶基板
1上に、上述した半導体結晶薄膜10とは異なる材料の
半導体結晶薄膜10′を、気相成長法によって形成する
ことができる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す従来の半導
体結晶成長装置の場合、それを用いて、上述したように
して、半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板の表
面を清浄化する場合、その半導体結晶基板1が上述した
ようにGaAs結晶基板でなる場合で述べれば、半導体
結晶基板1としてのGaAs結晶基板の表面に炭素が付
着している場合、その炭素が、熱だけによっては蒸発し
難いことから、その炭素を、十分除去することができ
ず、このため、上述したようにして清浄化された半導体
結晶基板1上に、半導体結晶薄膜を形成する場合、その
半導体結晶薄膜が、それと半導体結晶基板1との間の界
面に炭素を高い濃度で導入させて形成される、という欠
点を有していた。
【0022】また、図4に示す従来の半導体結晶成長装
置の場合、それを用いて、上述したように半導体結晶基
板1上に半導体結晶薄膜10を形成する場合、上述した
ように、半導体結晶基板1がGaAs結晶基板でなると
し、また、その半導体結晶基板1としてのGaAs結晶
基板上に形成される半導体結晶薄膜10がGaAs結晶
薄膜でなるものとする場合で述べれば、有機金属原料ガ
スGMとしてのトリメチルガリウムガス及び他の原料ガ
スGQとしてのアルシンガスの熱分解によって、半導体
結晶基板1としてGaAs結晶基板上に、半導体結晶薄
膜10としてのGaAs結晶薄膜が形成されるとき、ト
リメチルガリウムガスの分解によって生ずるメチル基
が、アルシンガスの分解によって生ずる水素原子と結合
して、メタンガスを生成し、そのメタンガスが外部に排
気されることから、原料ガスGQとしてのアルシンガス
の気相成長用容器2内への供給量、従って、気相成長用
容器2内でのアルシンガスの流量を増加させれば、半導
体結晶薄膜10を、不必要な不純物としての炭素が低い
濃度でしか導入されていないものとして形成することが
できる。
【0023】しかしながら、この場合、半導体結晶基板
1としてGaAs結晶基板の加熱温度を低くし、それに
よって、半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板に
熱によって欠陥を与えないようにして、半導体結晶薄膜
10としてのGaAs結晶薄膜を形成する場合、アルシ
ンガスの分解が効果的に生じないことから、半導体結晶
薄膜10としてのGaAs結晶薄膜が、炭素を比較的高
い濃度で導入しているものとして形成される、という欠
点を有していた。
【0024】また、図に示す従来の半導体結晶成長装置
の場合、それを用いて、上述したように半導体結晶基板
1上に半導体結晶薄膜10′を形成する場合、上述した
ように、半導体結晶基板1がGaAs結晶基板でなるも
のとし、また、半導体結晶基板1としてのGaAs結晶
基板上に形成される半導体結晶薄膜10′をGaN結晶
薄膜でなるものとする場合で述べれば、原料ガスGQと
してのアンモニア(NH3 )ガスが熱的にもまたは化学
的にも安定であることから、半導体結晶基板1としての
GaAs結晶基板を、上述したように、800℃以上と
いう高い温度に加熱する必要があり、このため、半導体
結晶薄膜10′としてのGaAs結晶基板を、半導体結
晶基板1としてのGaAs結晶基板に熱による欠陥を与
えてしか形成することができない、という欠点を有して
いた。
【0025】よって、本発明は、上述したような欠点の
ない、新規な半導体結晶成長装置を提案せんとするもの
である。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明による半導体結晶
成長装置は、図4で前述した従来の半導体結晶成長装置
の場合と同様に、(i)半導体結晶基板が配される気相
成長用容器と、(ii)上記気相成長用容器内に、有機
金属原料ガスを、ラジカル化させることなしに供給させ
る有機金属原料ガス供給手段と、(iii)上記気相成
長用容器内を常圧または10-1Torr以上の真空状態
に排気する排気手段と、(iv)上記気相成長用容器内
に配された上記半導体結晶基板を加熱する加熱手段とを
有する。
【0027】しかしながら、本発明による半導体結晶成
長装置は、このような半導体結晶成長装置において、
(v)上記気相成長用容器内に、上記有機金属原料ガス
とは異なる原料ガスまたはキャリアガスを、ラジカル化
して供給させるラジカル化ガス供給手段を有する。
【0028】
【作用・効果】本発明による半導体結晶成長装置によれ
ば、それを用い、そして、気相成長用容器内に、半導体
結晶基板を配している状態でラジカル化ガス供給手段に
よってラジカル化ガスを供給させれば、半導体結晶基板
を加熱手段によって比較的低い温度にしか加熱しなくて
も、半導体結晶基板の表面を、それに炭素が付着してい
ても、その炭素の除去された表面に、清浄化させること
ができる。
【0029】また、本発明による半導体結晶成長装置に
よれば、それを用い、そして、気相成長用容器内に、半
導体結晶基板を配している状態で、有機金属原料ガス供
給手段によって有機金属原料ガスを供給させ、且つ原料
ガス供給手段によって、他の原料ガスを供給させるとと
もに、ラジカル化ガス供給手段によってラジカル化ガス
を供給させれば、原料ガスが熱的にも化学的にも安定で
あっても、また、半導体結晶基板を加熱手段によって比
較的低い温度にしか加熱しなくても、半導体結晶基板上
に、半導体結晶薄膜を、炭素を格段的に低い濃度でしか
導入していないものとして、形成することができる。
【0030】
【実施例】次に、図1を伴って、本発明による半導体結
晶成長装置の実施例を述べよう。
【0031】図1において、図4との対応部分には同一
符号を付して詳細説明を省略する。
【0032】図1に示す本発明による半導体結晶成長装
置は、図4で前述した従来の半導体結晶成長装置におい
て、ラジカル化ガス供給手段7を有することを除いて、
図4で前述した従来の半導体結晶成長装置の場合と同様
の構成を有する。
【0033】この場合、ラジカル化ガス供給手段7は、
原料ガスまたはキャリアガスのガス源71と、そのガス
源71から気相成長用容器2内に延長しているラジカル
化ガス用ガス供給用管72と、そのラジカル化ガス用ガ
ス供給用管72に介挿されたガス制御弁73と、ラジカ
ル化ガス用ガス供給用管72にガス制御弁73からみて
気相成長用容器2側において介挿された、熱電子を発生
する例えば直径0.5mm、長さ20cmのタングステ
ンでなるフィラメント75を内装しているラジカル化ガ
ス生成用室74とを有する。
【0034】以上が、本発明による半導体結晶成長装置
の実施例の構成である。
【0035】このような構成を有する本発明による半導
体結晶成長装置によれば、それを用いて、次に述べるよ
うにして、半導体結晶基板1の表面を清浄化させること
ができる。
【0036】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとして
述べれば、気相成長用容器2内に半導体結晶基板1とし
てのGaAs結晶基板を配し、そのGaAs結晶基板
を、加熱手段5によって、すなわち、その加熱手段5が
有するヒ―タ51への通電によって、約450℃の温度
に加熱し、その状態で、気相成長用容器2内を、排気手
段4によって、すなわち、その排気手段4が有する排気
用ポンプ42を作動させることによって、排気しなが
ら、ラジカル化ガス供給手段7のラジカル化ガス生成用
室74内にラジカル化ガス供給手段7のガス源71か
ら、ガス供給用管72及びガス制御弁73を介して、水
素ガスをキャリアガスとして1リットル/分の流量で供
給させ、そして、このとき、ラジカル化ガス生成用室7
4内で、フィラメント75を2000℃の温度に加熱し
て、そのフィラメント75から熱電子を発生させること
によって、水素ガスをラジカル化し、そのラジカル化水
素ガスをガス供給用管72を介して、気相成長用容器2
内に供給させる。
【0037】しかるときは、半導体結晶基板1としての
GaAs結晶基板の表面上に、酸化物が付着していれ
ば、それに、ラジカル化水素ガスが反応して、酸化水素
ガスが生成し、また、GaAs結晶基板の表面上に、炭
素が付着していれば、それに、ラジカル化水素ガスが反
応して、メタンガスが生成し、そして、それら酸化水素
ガス及びメタンガスが、未反応のラジカル化水素ガスと
ともに、気相成長用容器2内から、排気手段4に向って
排出される。
【0038】以上のことから、図1に示す本発明による
半導体結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結
晶基板1を580℃以上というように高い温度に加熱し
なくても、その半導体結晶基板1の表面を、その表面に
炭素が付着していても、炭素が除去された表面に清浄化
させることができる。
【0039】また、図1に示す本発明による半導体結晶
成長装置によれば、それを用いて、次に述べるようにし
て、半導体結晶基板1上に半導体結晶薄膜10を形成す
ることができる。
【0040】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとし、
また、半導体結晶薄膜10をGaAs結晶薄膜でなるも
のとして形成する場合で述べれば、気相成長用容器2内
に半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板を配し、
そのGaAs結晶基板を、加熱手段5によって、すなわ
ち、その加熱手段5が有するヒ―タ51への通電によっ
て、600℃以上の温度に加熱し、その状態で、気相成
長用容器2内を、排気手段4によって、すなわち、その
排気手段4が有する排気用ポンプ42を作動させること
によって、排気しながら、有機金属原料ガス供給手段3
の有機金属原料ガス供給源31における有機金属原料ガ
ス収容容器35内に収容されている液化有機金属原料ガ
ス36内に、外部から、キャリアガス供給用管37を用
いて、水素ガスを、キャリアガスGCとして供給し、液
化有機金属原料ガス36を泡立たせ、それにより有機金
属原料ガス収容容器35内で水素ガスでなるキャリアガ
スに乗せられたトリメチルガリウムガスを有機金属原料
ガスGMとして得、そして、それを、有機金属原料ガス
供給用管32及びガス制御弁33を介して、気相成長用
容器2内に、1.6×10-6mol/分の流量で供給さ
せ、また、これと同時に、原料ガス供給手段6の原料ガ
ス源61から、ガス供給用管62及びガス制御弁63を
介して、アルシンガスを、水素でなるキャリアガスに乗
せて、原料ガスGQとして、4.2×10-5mol/分
の流量で供給させ、さらに、ラジカル化ガス供給手段7
のラジカル化ガス生成用室74内に、ラジカル化ガス供
給手段7のガス源71から、ガス供給用管72及びガス
制御弁73を介して、水素ガスをキャリアガスとして1
リットル/分の流量で供給させ、そして、このとき、ラ
ジカル化ガス生成用室74内で、フィラメント75を2
000℃の温度に加熱して、そのフィラメント75から
熱電子を発生させることによって、ラジカル化ガス生成
用室74内に供給された水素ガスをラジカル化し、その
ラジカル化水素ガスを、ラジカル化ガス用ガス供給用管
72を介して、気相成長用容器2内に供給させる。この
場合、気相成長用容器2内を60Torrの圧力に保た
せ、また、気相成長用容器2のキャリアガスの総流量を
4リットル/分とした。さらに、ラジカル化ガス用ガス
供給用管72の気相成長用容器2内の先端を、半導体結
晶基板1に対して7cmの距離を保って配した。
【0041】しかるときは、気相成長用容器2内に供給
された有機金属原料ガスGMとしてのトリメチルガリウ
ムガス及び原料ガスGQとしてのアルシンガスが、半導
体結晶基板1としてのGaAs結晶基板の表面近傍また
は表面上で熱によって分解し、半導体結晶基板1として
のGaAs結晶基板上に、半導体結晶薄膜10としての
GaAs結晶薄膜が成長する。そして、この場合、トリ
メチルガリウムガスの分解によって生ずるメチル基が、
アルシンガスの分解によって生ずる水素原子と結合し
て、メタンガスを生成する外、メチル基が、ラジカル化
水素ガスと反応して、メタンガスを生成し、そして、そ
れらメタンガスが外部に排出されることから、半導体結
晶薄膜10を、不必要な不純物としての炭素が低い濃度
でしか導入されていないものとして形成することができ
る。
【0042】以上のことから、図1に示す本発明による
半導体結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結
晶基板1を加熱手段5によって比較的低い温度にしか加
熱しなくても、半導体結晶基板1上に、半導体結晶薄膜
10を、炭素を格段的に低い濃度でしか導入していない
ものとして、形成することができる。
【0043】さらに、図1に示す本発明による半導体結
晶成長装置によれば、次に述べるようにして、半導体結
晶基板1上に半導体結晶薄膜10′を形成することがで
きる。
【0044】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとし、
また、半導体結晶薄膜10′をGaNでなるものとして
形成する場合で述べれば、気相成長用容器2内に半導体
結晶基板1としてのGaAs結晶基板を配し、そのGa
As結晶基板を、加熱手段5によって、すなわち、その
加熱手段5が有するヒ―タ51への通電によって、60
0℃の温度に加熱し、その状態で、気相成長用容器2内
を、排気手段4によって、すなわち、その排気手段4が
有する排気用ポンプ42を作動させることによって、排
気しながら、有機金属原料ガス供給手段3の有機金属原
料ガス供給手段3が有する有機金属原料ガス供給源31
における有機金属原料ガス収容容器35内に収容されて
いる液化有機金属原料ガス36内に、外部から、キャリ
アガス供給用管37を用いて、水素ガスを、キャリアガ
スGCとして供給し、液化有機金属原料ガス36を泡立
たせ、それにより、有機金属原料ガス収容容器35内で
水素ガスでなるキャリアガスに乗せられたトリメチルガ
リウムガスを有機金属原料ガスGMとして得、そして、
それを、有機金属原料ガス供給用管32及びガス制御弁
33を介して、気相成長用容器2内に、1.6×10-6
mol/分の流量で供給させ、また、これと同時に、ラ
ジカル化ガス供給手段7のラジカル化ガス生成用室74
内に、ラジカル化ガス供給手段7のガス源71から、ガ
ス供給用管72及びガス制御弁73を介して、アンモニ
アガス(NH3 )を100cc/分の流量で、流量3リ
ットルの水素ガスとともに原料ガスとして供給させ、そ
して、このとき、ラジカル化ガス生成用室74内で、フ
ィラメント75を2000℃の温度に加熱して、そのフ
ィラメント75から熱電子を発生させることによって、
ラジカル化ガス生成用室74内に供給されたアンモニア
ガス及び水素ガスをともにラジカル化し、そのラジカル
化アンモニアガス及びラジカル化水素ガスを、ラジカル
化ガス用ガス供給用管72を介して、気相成長用容器2
内に供給させる。この場合、気相成長用容器2内を60
Torrの圧力に保たせ、また、ラジカル化ガス用ガス
供給用管72の気相成長用容器2内の先端を、半導体結
晶基板1に対して7cmの距離を保って配した。
【0045】しかるときは、気相成長用容器2内に供給
された有機金属原料ガスGMとしてのトリメチルガリウ
ムガスが、半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板
の表面近傍または表面上で熱によって分解するととも
に、ラジカル化アンモニアガスを構成しているラジカル
化窒素ガスがトリメチルガリウムガスと反応することに
よって、半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板上
に、半導体結晶薄膜10′としてのGaAs結晶薄膜が
成長する。そして、この場合、トリメチルガリウムガス
の分解及びラジカル化窒素ガスとの反応によって生ずる
メチル基が、ラジカル化アンモニアガスを構成している
ラジカル化水素ガス及びラジカル化アンモニアガスとと
もに気相成長用容器2内に供給されたラジカル化水素ガ
スと反応して、メタンガスを生成し、そして、そのメタ
ンガスが外部に排出されることから、半導体結晶薄膜1
0′を、不必要な不純物としての炭素が低い濃度でしか
導入されていないものとして形成することができる。
【0046】以上のことから、図1に示す本発明による
半導体結晶成長装置によれば、それを用いて、原料ガス
(上例の場合、アンモニアガス)が熱的にも化学的にも
安定であっても、また、半導体結晶基板1を加熱手段5
によって比較的低い温度にしか加熱しなくても、半導体
結晶基板1上に、半導体結晶薄膜10を、炭素を格段的
に低い濃度でしか導入していないものとして、形成する
ことができる。
【0047】さらに、図1に示す本発明による半導体結
晶成長装置によれば、次に述べるようにして、半導体結
晶基板1上に、上述した半導体結晶薄膜10とは同じ材
料でなるが、上述した半導体結晶薄膜10′とは異なる
材料でなる他の半導体結晶薄膜10″を形成することが
できる。
【0048】すなわち、気相成長用容器2内に配される
半導体結晶基板1をGaAs結晶基板でなるものとし、
また、半導体結晶薄膜10″をGaAs結晶薄膜でなる
ものとして形成する場合で述べれば、気相成長用容器2
内に半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板を配
し、そのGaAs結晶基板を、加熱手段5によって、す
なわち、その加熱手段5が有するヒ―タ51への通電に
よって、490℃の温度に加熱し、その状態で、気相成
長用容器2内を、排気手段4によって、すなわち、その
排気手段4が有する排気用ポンプ42を作動させること
によって、排気しながら、上述した半導体結晶薄膜10
を形成する場合と同様に、有機金属原料ガス供給手段3
によって、同様に得られたキャリアガスに乗せられたト
リメチルガリウムガスを、有機金属原料ガス供給用管3
2及びガス制御弁33を介して、気相成長用容器2内
に、1秒間供給させ、次に、同様に上述した半導体結晶
薄膜10を形成する場合と同様に同様に得られたラジカ
ル化水素ガスを、3秒間供給させ、次に、同様に上述し
た半導体結晶薄膜10を形成する場合と同様に、原料ガ
ス供給手段6によって、同様のアンモニアガス(N
3 )を、水素でなるキャリアガスに乗せて、原料ガス
として、1秒間供給させ、次に、ラジカル化ガス供給手
段7によって、同様のラジカル化水素ガスを、3秒間供
給させることを、1000回繰返した。この場合、上述
した各繰返しにおいて、メリメチルガリウムガス及びア
ルシンガスを、気相成長用容器2内にそれぞれ1×10
-6mol/各繰返し及び7×10-7mol/各繰返しと
した。
【0049】しかるときは、上述した各繰返しにおい
て、まず、Ga結晶層が成長し、次でAs結晶層が成長
することによって、GaAs結晶層の単層が形成され、
半導体結晶基板1としてのGaAs結晶基板上に、半導
体結晶薄膜10″としての、GaAs結晶層の1000
層でなるGaAs結晶薄膜が成長する。
【0050】以上のことから、図1に示す本発明による
半導体結晶成長装置によれば、それを用いて、半導体結
晶基板1上に、上述した半導体結晶薄膜10″を、炭素
を低い濃度でしか導入していないものとして、気相成長
法によって形成することができる。
【0051】このことは、上述したようにして形成され
た半導体結晶薄膜10″としてのGaAs結晶薄膜中
の、その表面からの深さ(μm)に対する炭素の濃度
を、2次イオン質量分析法によって測定したところ、図
3に本発明として示す結果が得られたのに対し、ラジカ
ル化ガス供給手段7のラジカル化ガス生成用室74内に
おけるフィラメント75を加熱せず、従って、ガス源7
1からの水素ガスを、そのまま気相成長用容器2に供給
することを除いて、上述した場合と同様の条件で、半導
体結晶基板1としてのGaAs結晶基板上に、半導体結
晶薄膜としてのGaAs結晶薄膜を、従来の方法として
形成し、その半導体結晶薄膜としてのGaAs結晶薄膜
中の、炭素の濃度を、同様に測定したところ、図3に従
来として示す結果が得られたことからも明らかである。
【0052】なお、上述においては本発明の一例を示し
たに留まり、本発明の精神を脱することなしに、種々の
変型、変更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による半導体結晶成長装置の実施例を示
す略線図である。
【図2】本発明による半導体結晶成長装置の実施例を用
いて、半導体結晶基板上に半導体結晶薄膜を形成したと
きの、その半導体結晶薄膜中の、その表面からとった深
さに対する炭素の濃度を、従来の方法で、同様の半導体
結晶基板上に同様の半導体結晶薄膜を形成したときの、
同様の濃度と対比して示す図である。
【図3】本発明による半導体結晶成長装置の実施例を用
いて、半導体結晶基板上に半導体結晶薄膜を形成したと
きの、その半導体結晶薄膜中の、その表面からとった深
さに対する炭素の濃度を、従来の方法で、同様の半導体
結晶基板上に同様の半導体結晶薄膜を形成したときの、
同様の濃度と対比して示す図である。
【図4】従来の半導体結晶成長装置を示す略線図であ
る。
【符号の説明】
1 半導体結晶基板 2 気相成長用容器 3 有機金属原料ガス供給手段 4 排気手段 5 加熱手段 6 原料ガス供給手段 7 ラジカル化ガス供給手段 10、10′、10″ 半導体結晶薄膜 31 有機金属原料ガス源 32 有機金属原料ガス供給用管 33 ガス制御弁 34 恒温槽 35 有機金属原料ガス収容容器 36 液化有機金属原料ガス 37 キャリアガス供給用管 41 排気用管 42 排気用ポンプ 51 ヒ―タ 61 原料ガス源 62 ガス供給用管 63 ガス制御弁 71 ガス源 72 ラジカル化ガス用ガス供給用管 73 ガス制御弁 74 ラジカル化ガス生成用室 75 フィラメント

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体結晶基板が配される気相成長用容
    器と、 上記気相成長用容器内に、有機金属原料ガスを、ラジカ
    ル化させることなしに供給する有機金属原料ガス供給手
    段と、 上記気相成長用容器内を常圧または10-1Torr以上
    の真空状態に排気する排気手段と、 上記気相成長用容器内に配された上記半導体結晶基板を
    加熱する加熱手段とを有する半導体結晶成長装置におい
    て、 上記気相成長用容器内に、上記有機金属原料ガスとは異
    なる原料ガスまたはキャリアガスを、ラジカル化して供
    給するラジカル化ガス供給手段を有することを特徴とす
    る半導体結晶成長装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09190979A (ja) * 1996-01-10 1997-07-22 Nec Corp 選択シリコンエピタキシャル成長方法及び成長装置

Cited By (2)

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JPH09190979A (ja) * 1996-01-10 1997-07-22 Nec Corp 選択シリコンエピタキシャル成長方法及び成長装置
US6107197A (en) * 1996-01-10 2000-08-22 Nec Corporation Method of removing a carbon-contaminated layer from a silicon substrate surface for subsequent selective silicon epitaxial growth thereon and apparatus for selective silicon epitaxial growth

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