JPH07141694A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH07141694A
JPH07141694A JP5290513A JP29051393A JPH07141694A JP H07141694 A JPH07141694 A JP H07141694A JP 5290513 A JP5290513 A JP 5290513A JP 29051393 A JP29051393 A JP 29051393A JP H07141694 A JPH07141694 A JP H07141694A
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JP
Japan
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layer
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optical recording
substrate
recording
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JP5290513A
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Inventor
Koichi Nakamura
浩一 中村
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、レーザ照射による記録層の流動性
を抑制し、繰り返し特性に優れ、かつ従来の基板の側か
らのレーザ照射ではなく保護層の側からのレーザ照射に
より、記録,消去を可能とし、高NAレンズに対応で
き、高記録密度化を達成できるとともに、製造工程を簡
略化し、生産性に優れた光記録媒体の提供を目的とす
る。 【構成】 本発明の光記録媒体は、一面又は両面に微細
な凹部22が形成されたガラス基板1と、前記ガラス基
板1の凹部22の形成面に順次積層された反射層8と、
誘電体層9と、記録層32と、保護層4と、を有する構
成を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光記録装置等に用いら
れる光記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、情報の高度化、多量化が急速に進
み、情報機器の小型化、大容量化を目的としたハードデ
ィスク、並びに光記録媒体の開発が進められている。光
記録媒体は、レーザの短波長化、レンズの高NA化、狭
トラックピッチ化、記録方式の改良等により大容量化が
可能であり、また光ヘッドと光記録媒体がハードディス
クドライブとは異なり非接触であるため、ドライブ中の
光記録媒体の損傷も少なく信頼性も高いことから小型、
大容量記録媒体として有望視されている。情報の記録、
再生、消去が可能な書換型の光記録媒体の記録方式とし
ては、レーザの照射により記録層が加熱され、その加熱
された部分が外部磁界により磁化の向きが反転すること
により記録が行われ、また再生には記録層のカー効果を
利用する光磁気記録方式や、光を用いて異なる吸収スペ
クトルを持つ2つの状態の可逆変化を利用した光モード
記録方式、その他相変化記録方式等が知られている。相
変化記録方式に用いられる相変化光記録媒体は、単一ビ
ームでのオーバーライトが可能であり、しかも光学系も
単純化できることから研究開発が活発に進められてい
る。
【0003】以下に従来の相変化記録方式に用いられる
光記録媒体について説明する。図13は従来の光記録媒
体の構造を示す要部断面図である。11はガラス基板、
12はガラス基板11に積層された第1の誘電体層、1
3は第1の誘電体層12に積層された記録層、14は記
録層13上に積層された第2の誘電体層、15は第2の
誘電体層14上に積層された反射層、16は反射層15
上に積層された紫外線硬化樹脂(以下、UV硬化樹脂と
いう)層である。
【0004】以上のように構成された従来の光記録媒体
について、以下その記録方式について説明する。図14
は従来の光記録媒体の記録方式を示す模式図である。1
7はレーザ照射部、18は光記録媒体である。レーザ照
射部17からレーザを媒体の基板側から集光,照射し、
レーザが記録パワーで光記録媒体18に照射されると、
照射された部分の記録膜が融解して急冷され非晶質にな
る。レーザが消去パワーで光記録媒体18に照射される
と、結晶化可能な温度まで記録膜が加熱されるので、記
録膜は、結晶状態になる。再生は、記録・消去パワーよ
りも低いレーザーパワーを用いて非晶質、結晶間の相転
移による光学定数の差を利用して行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、光記録媒体はレーザ照射により記録層を溶
融し、急冷させることで記録マークである非晶質を形成
するため、記録,消去を繰り返し行うと、保護層や反射
層に生じるクラック、記録層での物質移動などの原因に
より、基板上に形成した各層を形成する薄膜に欠陥が生
じる場合があり、特性が劣化するといった問題点を有し
ている。また、光記録媒体の記録密度を向上させる方法
の1つとして、高NAレンズを使用することにより、レ
ーザスポット径を小さくし、高記録密度化を図る方法が
ある。しかし、高NAレンズを使用するとレーザの焦点
深度が浅くなるため、基板の厚みが厚いとレーザ光の焦
点部分が記録膜に達しなくなるため相変化が生じなくな
るという問題点を有していた。また、基板の厚みを薄く
すると基板の機械的強度に欠け耐久性に欠けるという問
題点を有していた。更に、従来の光記録媒体は、一般に
は基板に第1の誘電体層、記録膜、第2の誘電体層、反
射層、UV硬化樹脂層を順次積層する5層構造で形成さ
れるので光記録媒体の製造工程が複雑化し多大の生産工
数を要すという問題点を有していた。
【0006】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、レーザ照射による記録層の流動性を抑制し、繰り返
し特性に優れ、保護層の側からのレーザ照射を可能と
し、高NAレンズに対応でき、高記録密度化を著しく向
上させることができるとともに、製造工程を簡略化し、
生産性に優れた光記録媒体を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の請求項1に記載の光記録媒体は、一面又は両
面に微細な凹部が形成された基板を備えた構成を有して
おり、請求項2に記載の光記録媒体は、請求項1におい
て、前記基板の凹部形成面に順次積層された記録層と、
保護層と、を有する構成からなり、請求項3に記載の光
記録媒体は、請求項1において、前記基板の凹部形成面
に順次積層された反射層と、記録層と、保護層と、を有
する構成からなり、請求項4に記載の光記録媒体は、請
求項1において、前記基板の凹部形成面に順次積層され
た反射層と、誘電体層と、記録層と、保護層と、を有す
る構成からなり、請求項5に記載の光記録媒体は、一面
に微細な凹部が形成された基板又は前記基板の凹部形成
面に請求項2乃至4の内いずれか1に記載された各層が
形成された2枚の基板の前記凹部が形成されていない裏
面間を接着剤層を介して接着形成されている構成を有し
ており、請求項6に記載の光記録媒体は、請求項1乃至
5の内いずれか1において、前記凹部が0.01μm〜
1μm好ましくは0.05μm〜0.08μm更に好ま
しくは0.5μm〜0.8μmの幅と、25nm〜10
00nm好ましくは50nm〜80nmの深さを有する
構成からなる。
【0008】光記録媒体の基板としては、ポリカーボネ
ート,アクリル樹脂,エポキシ樹脂,ガラス,アルミニ
ウム,セラミック等が用いられる。記録層の材料として
は、結晶と非晶質との間で可逆的に相変化する材料が選
ばれ、例えばGe−Te、Ge−Sb−Te、Ge−T
e−S、Ge−Se−Sb、In−Sb−Te、Ge−
As−Se、In−Te、Se−Te、Se−As、I
n−Sb等があげられる。保護層の材料としては、Zn
S・SiO2、Ta25、SiO2、Al23、AlN、
ZrO2等が例示できるが、他にも耐湿性、耐摩耗性等
の適性を有するものが使用できる。反射層の材料として
は、Al、Al−Cr、Au、Cuが例示でき、再生信
号のエンハンス効果及びレーザ照射により生じる熱の拡
散効果があるものが好適に用いられる。誘電体層の材料
としては、ZnS・SiO2、SiO2、SiO、TiO
2、Ta25、MgO、GeO2、Si34、BN、Al
N、ZnS、ZnSe、ZnTe、PbS等が例示さ
れ、記録層との密着性及びレーザによる記録,消去の際
の熱的効果が大きいものが好適に使用される。
【0009】次に、光記録媒体の作製方法について、ま
ずガラス原盤に感光剤を塗布しレーザ照射による露光を
行い現像することにより、微細な凹部を形成する。この
原盤にニッケル電気鋳造を行い剥離・洗浄することでス
タンパを形成する。このスタンパに前記基板をのせフォ
トポリマー樹脂を充填させ硬化させることで、基板上に
微細な凹部をつける。次いで、前記微細な凹部をつけた
基板に記録層を形成し、更にその上に保護層を成膜する
か、微細な凹部をつけた基板に反射層を成膜し、反射層
で覆われた凹部に記録層を形成し、記録層の上に保護層
を成膜するか、又は、微細な凹部をつけた基板に反射
層,誘電体層を順次成膜し、反射層,誘電体層が積層さ
れた凹部に記録層を形成し、記録層の上に保護層を成膜
するかのいずれかの方法をとることにより媒体上に各層
を形成する薄膜を成膜する。
【0010】一方、両面記録が可能な光記録媒体を作製
する方法としては、基板の両面に微細な凹部を形成し、
基板の両面に上記に記載したように薄膜を成膜する方法
か、又は基板の片側に前記したように各層の薄膜を被膜
した後、薄膜が成膜されていない面を内側に対向するよ
うに張り合わせを行い、接着剤で接着形成して行われ
る。光記録媒体の張り合わせを行う際に用いる接着剤と
してはホットメルトタイプ等物理的接着強度に優れたも
のが使用できる。
【0011】前記各層は、真空蒸着法,電子ビーム蒸着
法,イオンプレーティング法,プラズマCVD法,光C
VD法,スパッタリング法等によって形成できる。薄膜
の成膜は、Arガスによるスパッタリング法が適する
が、材料によっては(Ar+N 2)ガス,(Ar+H2
ガス,N2ガス,H2ガスによるスパッタリングが好適に
用いられる。このような製造過程を経て、光記録媒体が
作製される。尚、光記録媒体の表面に潤滑剤又は帯電防
止剤を塗布しても構わない。このようにして作製された
光記録媒体の記録層は、非晶質状態であるので、記録マ
ークを形成するために結晶化温度に達するレーザパワー
を持ったレーザの照射を行い、光記録媒体の初期化を行
う必要がある。
【0012】
【作用】この構成によって、基板上に微細な凹部に記録
層を形成しているので、レーザ照射による記録層の結
晶,非晶質化の繰り返しにより生ずる記録層の物質移動
の発生を抑え、光記録媒体の繰り返し特性を向上させる
ことができる。また、物理的強度の優れた保護層を表面
に有しているので、レーザ照射を成膜した保護層の側か
ら行うことができるので、高NAレンズに対応すること
ができ、光記録媒体の高記録密度化を図ることができ
る。反射層を形成することによりレーザにより発生する
熱を拡散させることができるとともに信号の増幅を図る
ことができる。誘電体層を形成することにより、記録層
のレーザ熱による流動化及び変形を防止できる。更に、
光記録媒体の積層構造が2層乃至4層に簡略化すること
ができる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0014】(実施例1)図1は本発明の第1実施例に
おける光記録媒体の構成を示す模式図である。1は直径
86mmのガラス基板、2は幅が、0.5μm,深さが
略50nmでガラス基板1上に均一に多数形成された凹
部、3は凹部2に形成されたGe−Sb−Te等で形成
された記録層、4は記録層3上に成膜されたSiO2
からなる保護層である。必要に応じて保護層4の上に潤
滑剤層や帯電防止剤層を塗布形成することもできる。
【0015】以上のように構成された第1実施例の光記
録媒体について、以下その製造方法を図面を参照しなが
ら説明する。図2はガラス原盤にフォトレジストを塗布
した状態を示す模式図、図3はガラス原盤に塗布したフ
ォトレジスト膜をレーザ照射により露光した状態を示す
模式図であり、図4はガラス原盤に形成された凹部を示
す模式図であり、図5はスタンパに基板をのせフォトポ
リマー樹脂を充填した状態を示す模式図であり、図6は
基板上に形成された凹部を示す模式図である。
【0016】まず、図2に示すように、表面を研磨した
ガラス原盤5を洗浄,乾燥させその上にフォトレジスト
6を膜厚50nmでコーティングする。コーティングを
行ったガラス原盤5は、ベーキングによりガラス原盤5
とフォトレジスト6との密着性を高めさせる。次いで、
図3に示すように、フォトレジスト6をコーティングし
たガラス原盤5にレーザー発振装置13によって変調を
受けたレーザを照射し、露光させる。露光後フォトレジ
スト6を除去すると、図4に示すように、ガラス原盤5
に幅0.5μm、深さ50nmの凹部2が形成される。
微細な凹部2を多数形成したガラス原盤5に対しニッケ
ル電気鋳造を行い、剥離,洗浄を行うことでスタンパを
形成する。次いで、図5に示すように、前記工程で形成
された前記スタンパに、フォトポリマー樹脂7を充填あ
るいは塗布した後、直径86nmのガラス基板1をの
せ、紫外線を照射する。紫外線照射により液体状であっ
たフォトポリマー樹脂7は光架橋反応により硬化する。
その後ガラス基板1から硬化したフォトポリマー樹脂7
をはぎ取ると図6に示すようにガラス基板1上に微細な
凹部2が形成される。このようにして作製したガラス基
板1を真空スパッタ装置内に設置し、チャンバー内を5
×10-7Torrの高真空にする。次にチャンバー内に
Arガスを導入し、Ge−Sb−Te等のターゲットを
スパッタリングしてガラス基板1に記録層3を略100
nm成膜する。次に記録層3をドライエッチングにより
50nmの厚みにする。これによりガラス基板1上の凹
部2のみに記録層3が形成される。次に、記録層3上に
保護層4としてSiO2をスパッタリングして500n
mの薄膜を形成する。その後必要に応じて保護層4表面
にスピンコータにより潤滑剤又は帯電防止剤を塗布す
る。
【0017】また、両面記録の光記録媒体を作製する場
合、ガラス基板1の両面に微細な凹部2を形成し、次い
で、ガラス基板1の両面に前記の方法で薄層を成膜する
方法か又はガラス基板1の片側に前記と同様にして薄層
を被膜した後、薄層が成膜されていない面を接着剤層を
介して張り合わせることにより両面記録が可能な光記録
媒体とすることができる。
【0018】以上のようにして作製された第1実施例の
光記録媒体について、保護層4側からレーザ照射を行い
繰り返し特性の評価を行った。図7は本発明の第1実施
例における光記録媒体の繰り返し特性の測定結果を示す
模式図である。試験方法は、光記録媒体の線速度を10
m/sとし、半導体レーザの波長λは830nm,記録
パワーは15mW,消去パワーは5mWで記録,再生を
行い、繰り返し特性として光記録媒体のC/N値をスペ
クトロアナライザにて測定を行った。
【0019】(比較例1)比較例として従来の相変化光
記録媒体を用い、基板側からレーザ照射を行った他は第
1実施例と同一の条件で繰り返し特性を評価した。その
結果を図8に示した。
【0020】この図7,図8から明らかなように、従来
の光記録媒体では繰り返し回数10 4回以上からC/N
値が減少するのに対し、第1実施例の光記録媒体はガラ
ス基板1上の微細な凹部2に記録層3を形成し、その上
に保護層4を成膜しているので、繰り返し回数が106
回以上になってもC/N値の低下が認められなかった。
これは、記録,消去パワーでのレーザ照射を繰り返して
も記録層3の物質移動が抑制されるためと考えられる。
また、本実施例から明らかなように表面に機械的強度の
優れた保護層4を形成しているので、保護層4側からレ
ーザ照射を行うことが実証できた。このことから光ディ
スクの設計の自由度を拡大できることがわかった。
【0021】(実施例2)以下本発明の第2実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。図9は本発明の第
2実施例における光記録媒体の構成を示す模式図であ
る。1はガラス基板、4は保護層であり、これらは第1
実施例と同様なものなので同一の番号を付し説明を省略
する。8はガラス基板1に成膜されたAl−Crの反射
層、21は幅が0.1μm,深さが反射層8の厚みを考
慮して250nmと第1実施例に対し深めにガラス基板
1上に均一に多数形成された凹部、31は反射層8で覆
われた凹部21に形成されたGe−Sb−Te等で形成
された記録層である。保護層4の上に潤滑剤層や帯電防
止剤層を塗布形成することもできる。
【0022】以上のように構成された第2実施例の光記
録媒体について、以下にその製造方法を、前記図2乃至
図6を参照しながら説明する。第1実施例と異なるの
は、図2において、表面を研磨したガラス原盤5を洗
浄,乾燥させその上にフォトレジスト6を凹部21の深
さに合わせて膜厚が250nmの深さでコーティングさ
れた点であり、他は第1実施例と同様にして行う。次い
で、第1実施例と同様に図3に示すように、フォトレジ
スト6をコーティングしたガラス原盤5を露光し、露光
後フォトレジスト6を除去すると図4に示すようにガラ
ス原盤5に幅0.5μm、深さ250nmの凹部21が
形成される。次いで、第1実施例と同様にして、スタン
パを形成し、前記スタンパに直径86mmのガラス基板
1をのせ、スタンパとガラス基板1との間にフォトポリ
マー樹脂7を塗布等後、紫外線を照射し、硬化させた
後、ガラス基板1と硬化したフォトポリマー樹脂7をは
ぎ取ると図6に示すように、ガラス基板1上に微細な凹
部21が形成される。
【0023】本実施例では更に反射層8を形成するため
に、このようにして作製したガラス基板1を真空スパッ
タ装置内に設置し、チャンバー内を5×10-7Torr
の高真空下で、Arガスを導入し、Al−Crターゲッ
トをスパッタリングしてガラス基板1に反射層8を20
0nm成膜する。次にGe−Sb−Te等のターゲット
をスパッタリングしてガラス基板1上の反射層8に記録
層31を100nm成膜し、次に記録層31をドライエ
ッチングにより50nmの厚みに形成する。これにより
ガラス基板1上の凹部21のみに記録層31を形成する
ことができる。次に、記録層31上に保護層4としてS
iO2を500nm形成する。必要に応じて保護層4の
表面にスピンコータにより潤滑剤又は帯電防止剤を塗布
する。
【0024】以上のようにして作製された第2実施例の
光記録媒体について、繰り返し特性の評価を行った。そ
の結果を図10に示した。図10は本発明の第2実施例
における光記録媒体の繰り返し特性の測定結果を示す模
式図である。
【0025】この図10から明らかなように、本実施例
によれば、ガラス基板1上に微細な凹部21を形成しそ
の上に反射層8が成膜されその上に記録層31が形成さ
れているので、従来の光記録媒体に比べ繰り返し回数が
106回以上でもC/N値の低下がみられず、優れた繰
り返し特性を示すとともに、ガラス基板1と記録層31
との間に反射層8が成膜されているので、信号の増幅を
可能とし、また、記録層の物質移動が抑制されるととも
に、再生信号のエンハンス効果及びレーザ照射の際に生
じる熱の拡散効果によりC/Nが向上し、繰り返し回数
107回においてもC/N値の低下がみられなかった。
【0026】(実施例3)以下本発明の第3実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。図11は本発明の
第3実施例における光記録媒体の構成を示す模式図であ
る。1はガラス基板、4は保護層、8はガラス基板1に
成膜されたAl−Crの反射層であり、これらは第2実
施例と同様なものなので同一の符号を付し説明を省略す
る。9は反射層8の上にスパッタリングされたZnS・
SiO2の誘電体層、22は幅が0.5μm,深さが反
射層8,誘電体層9の厚みを考慮して275mmと第2
実施例のものよりも深目に形成されてガラス基板1上に
均一に多数形成された凹部、32は反射層8と誘電体層
9で覆われた凹部2に形成されたGe−Sb−Te等か
らなる記録層である。保護層4の上に潤滑剤層や帯電防
止剤層を塗布形成することもできる。
【0027】以上のように構成された第3実施例の光記
録媒体について、以下にその製造方法を、前記図2乃至
図6を参照しながら説明する。図2において、第2実施
例と異なるのは、表面を研磨したガラス原盤5を洗浄,
乾燥させその上にフォトレジスト6を凹部22の深さに
合わせて膜厚が275nmの深さでコーティングされた
点であり、他は第2実施例と同様にして行われる。次い
で、第2実施例と同様にして、図3に示すように、フォ
トレジスト6をコーティングしたガラス原盤5を露光
し、露光後フォトレジスト6を除去すると図4に示すよ
うにガラス原盤5に幅0.5μm、深さ275nmの凹
部22が形成される。次いで、第2実施例と同様にし
て、スタンパを形成した後、前記スタンパに直径86m
mのガラス基板1をのせ、スタンパとガラス基板1との
間にフォトポリマー樹脂7を塗布等した後、紫外線を照
射し硬化後、フォトポリマー樹脂7をはぎ取ると図6に
示すようにガラス基板1上に微細な凹部22が形成され
る。次に、第2実施例と同様にしてガラス基板1に反射
層8を200nm成膜する。次いで、本実施例では更に
反射層8上に、ZnS・SiO2等をスパッタリングし
て25nmの厚みで誘電体層を形成する。更に、Ge−
Sb−Te等のターゲットをスパッタリングして、ガラ
ス基板1に積層された反射層8,誘電体層9の上に記録
層32を100nmの厚さで成膜し、この記録層32に
ドライエッチングを行い50nmの膜厚にする。次に、
保護層4としてSiO2をスパッタリングして500n
mの膜厚で形成する。その後、必要に応じて保護層4の
表面にスピンコータにより潤滑剤又は帯電防止剤を塗布
する。
【0028】以上のようにして作製された第3実施例の
光記録媒体について、繰り返し特性の評価を行った。そ
の結果を図12に示した。図12は本発明の第3実施例
における光記録媒体の繰り返し特性の測定結果を示す模
式図である。
【0029】この図12から明らかなように、本実施例
によればガラス基板1上に形成された微細な凹部22上
に順次積層された反射層8、誘電体層9、記録層32が
形成されているので、従来の光記録媒体に比べ繰り返し
回数が106回以上でもC/N値の低下が認められず、
優れた繰り返し特性を示すとともに、反射層8と記録層
32との間に誘電体層9が成膜されているので、記録層
32との密着性及びレーザによる記録,消去の際の記録
層32のレーザ熱による流動化及び変形を防止すること
ができるということがわかった。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明は、光記録媒体の基
板に微細な凹部を有しその部分に記録層が形成され、そ
の上に保護層が成膜された構成、もしくは前記凹部を有
する基板に成膜された反射層を有し、その反射層に覆わ
れた微細な凹部に成膜された記録層を有し、その上に成
膜された保護層を有する構造、又は、前記凹部を有する
基板に順次成膜された反射層,誘電体層を有し、反射
層,誘電体層が積層された微細な凹部に成膜された記録
層を有し、その上に成膜された保護層を有する構成を有
しているので、レーザ照射による記録,消去の繰り返し
による記録膜の物質移動の発生が抑制され、繰り返し特
性に優れ、かつ、光記録媒体の記録,再生,消去におけ
るレーザの照射を保護層の側から行うことができるの
で、高NAレンズに対応でき、高記録密度化を著しく向
上させることができる。更に従来の光記録媒体よりも構
造を簡略化することができるので生産性を向上させるこ
とができ低原価で量産性に優れた光記録媒体を実現でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における光記録媒体の構成
を示す模式図
【図2】本発明の一実施例におけるガラス原盤にフォト
レジストを塗布した状態を示す模式図
【図3】本発明の一実施例におけるガラス原盤に塗布し
たフォトレジスト膜をレーザ照射により露光した状態を
示す模式図
【図4】本発明の一実施例におけるガラス原盤に形成さ
れた凹部を示す模式図
【図5】本発明の一実施例におけるスタンパに基板をの
せフォトポリマー樹脂を充填した状態を示す模式図
【図6】本発明の一実施例における基板上に形成された
凹部を示す模式図
【図7】本発明の第1実施例における光記録媒体の繰り
返し特性の測定結果を示す模式図
【図8】従来の光記録媒体の繰り返し特性の測定結果を
示す模式図
【図9】本発明の第2実施例における光記録媒体の構成
を示す模式図
【図10】本発明の第2実施例における光記録媒体の繰
り返し特性の測定結果を示す模式図
【図11】本発明の第3実施例における光記録媒体の構
成を示す模式図
【図12】本発明の第3実施例における光記録媒体の繰
り返し特性の測定結果を示す模式図
【図13】従来の光記録媒体の構造を示す要部断面図
【図14】従来の光記録媒体の記録方式を示す模式図
【符号の説明】
1,11 ガラス基板 2,21,22 凹部 3,13,31,32 記録層 4 保護層 5 ガラス原盤 6 フォトレジスト 7 フォトポリマー樹脂 8,15 反射層 9 誘電体層 12 第1の誘電体層 14 第2の誘電体層 16 紫外線硬化樹脂層(UV硬化樹脂) 17 レーザ照射部 18 光記録媒体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一面又は両面に微細な凹部が形成された基
    板を備えたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】前記基板の凹部形成面に順次積層された記
    録層と、保護層と、を有することを特徴とする請求項1
    に記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記基板の凹部形成面に順次積層された反
    射層と、記録層と、保護層と、を有することを特徴とす
    る請求項1に記載の光記録媒体。
  4. 【請求項4】前記基板の凹部形成面に順次積層された反
    射層と、誘電体層と、記録層と、保護層と、を有するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の光記録媒体。
  5. 【請求項5】一面に微細な凹部が形成された基板又は前
    記基板の凹部形成面に請求項2乃至4の内いずれか1に
    記載された各層が形成された2枚の基板の前記凹部が形
    成されていない裏面間を接着剤層を介して接着形成され
    ていることを特徴とする光記録媒体。
  6. 【請求項6】前記凹部が0.01μm〜1μmの幅と、
    25nm〜1000nmの深さと、を有することを特徴
    とする請求項1乃至5の内いずれか1に記載の光記録媒
    体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016126814A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 國立中央大學 ホログラフィック記憶層、それを適用するホログラフィックディスク及びその製造方法

Cited By (3)

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US9895853B2 (en) 2014-12-26 2018-02-20 National Central University Holographic storage layer, holographic disk using the same, and method for manufacturing the same
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