JPH113538A - 相変化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法 - Google Patents
相変化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法Info
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- JPH113538A JPH113538A JP9170955A JP17095597A JPH113538A JP H113538 A JPH113538 A JP H113538A JP 9170955 A JP9170955 A JP 9170955A JP 17095597 A JP17095597 A JP 17095597A JP H113538 A JPH113538 A JP H113538A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 オーバーライト時、照射されたレーザー光に
よって相変化記録層内で発生した熱を炭化珪素からなる
誘電体層に良好に伝導して放熱することにより、記録層
の熱的損傷を低減すると共に、書き換え性能が向上した
相変化型光ディスクを提供する。 【解決手段】 透光性基板1上に、第一の誘電体層2
と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射層5
と、保護膜6とを順次積層してなる相変化型光ディスク
Aにおいて、第一の誘電体層2は、硫化亜鉛と金属酸化
物との混合体、あるいは金属酸化物からなり,相変化記
録層3は、レーザ光の照射により原子の配列が変化して
可逆的に反射率が変化する相変化材料からなり,第二の
誘電体層4は、炭化珪素からなる。
よって相変化記録層内で発生した熱を炭化珪素からなる
誘電体層に良好に伝導して放熱することにより、記録層
の熱的損傷を低減すると共に、書き換え性能が向上した
相変化型光ディスクを提供する。 【解決手段】 透光性基板1上に、第一の誘電体層2
と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射層5
と、保護膜6とを順次積層してなる相変化型光ディスク
Aにおいて、第一の誘電体層2は、硫化亜鉛と金属酸化
物との混合体、あるいは金属酸化物からなり,相変化記
録層3は、レーザ光の照射により原子の配列が変化して
可逆的に反射率が変化する相変化材料からなり,第二の
誘電体層4は、炭化珪素からなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学的に情報の記
録、再生、消去が可能な相変化型光ディスク及び相変化
型光ディスクの製造方法に関する。
録、再生、消去が可能な相変化型光ディスク及び相変化
型光ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】相変化型光ディスクは、Te、Se等の
カルコゲンを主成分とした記録層と、この記録層を両面
から挟み込む第一の誘電体層と第二の誘電体層、ならび
にレーザー光の入射側とは反対に設けた反射層と保護層
とから構成されている。
カルコゲンを主成分とした記録層と、この記録層を両面
から挟み込む第一の誘電体層と第二の誘電体層、ならび
にレーザー光の入射側とは反対に設けた反射層と保護層
とから構成されている。
【0003】初期化によりディスク全面を反射率の高い
結晶状態にした光ディスクに、レーザー光を局所的に照
射して記録層を溶融、急冷し、アモルファス状態に相変
化させる。相変化に伴い記録層の複素屈折率が変化し
て、情報を記録する。再生は、弱いレーザー光を照射し
て記録層における結晶状態とアモルファス状態との反射
率差、または位相差を検出して行う。書き換えは、アモ
ルファス状態の記録層の結晶化を引き起こす程度の低エ
ネルギーのバイアスパワーに重畳した記録ピークパワー
のレーザー光を記録層に照射することにより、消去過程
を経ることなく、すでに記録された記録マーク上に書き
換え(オーバーライト)する。
結晶状態にした光ディスクに、レーザー光を局所的に照
射して記録層を溶融、急冷し、アモルファス状態に相変
化させる。相変化に伴い記録層の複素屈折率が変化し
て、情報を記録する。再生は、弱いレーザー光を照射し
て記録層における結晶状態とアモルファス状態との反射
率差、または位相差を検出して行う。書き換えは、アモ
ルファス状態の記録層の結晶化を引き起こす程度の低エ
ネルギーのバイアスパワーに重畳した記録ピークパワー
のレーザー光を記録層に照射することにより、消去過程
を経ることなく、すでに記録された記録マーク上に書き
換え(オーバーライト)する。
【0004】さて、このオーバーライトの際に、記録層
は高温に熱せられ溶融、急冷し新たに記録マークが書き
込まれる。記録層にGe−Sb−Te系(ゲルマニウム
−アンチモン−テルル系)相変化材料を用いた場合、化
合物の融点である600℃以上に熱せられるため、記録
層の溶融による膨張、これに伴う誘電体層や反射層なら
びに基板の変形、記録層の物質移動等が生じ、多数回の
書き換えを行うとエラーが急激に増加するという問題が
あった。
は高温に熱せられ溶融、急冷し新たに記録マークが書き
込まれる。記録層にGe−Sb−Te系(ゲルマニウム
−アンチモン−テルル系)相変化材料を用いた場合、化
合物の融点である600℃以上に熱せられるため、記録
層の溶融による膨張、これに伴う誘電体層や反射層なら
びに基板の変形、記録層の物質移動等が生じ、多数回の
書き換えを行うとエラーが急激に増加するという問題が
あった。
【0005】この問題を解決するための手法としては、
第一ならびに第二の誘電体層を結晶質のカルコゲン化物
と、ガラスまたはガラス化を促進する複数の化合物の混
合物とから構成することにより、記録・消去の繰り返し
に関する信頼性を向上させた光学式情報記録部材があっ
た(例えば特公平4−74785号公報記載)。
第一ならびに第二の誘電体層を結晶質のカルコゲン化物
と、ガラスまたはガラス化を促進する複数の化合物の混
合物とから構成することにより、記録・消去の繰り返し
に関する信頼性を向上させた光学式情報記録部材があっ
た(例えば特公平4−74785号公報記載)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た手法においては、第一ならびに第二の誘電体層を硫化
亜鉛と二酸化珪素の混合物からなる化合物で形成して、
オーバーライトを行ったところ、10万回のオーバーラ
イトで記録層の物質移動が生じ、信号出力が低下してし
まい、この結果、オーバーライトにおける十分な信頼性
が得られないという問題があった。本発明は、オーバー
ライト時に照射されたレーザー光によって、記録層内で
発生した熱が記録層を挟む高熱伝導、高硬度の炭化珪素
からなる、第一ならびに第二の誘電体層に良好に伝導し
て放熱するため、記録層の熱的損傷を減少させ、記録層
の流動を抑制して、透明基板の熱変形を生じることな
く、書き換え性能を大幅に向上できる相変化型光ディス
ク及び相変化型光ディスクの製造方法を提供することを
目的とする。
た手法においては、第一ならびに第二の誘電体層を硫化
亜鉛と二酸化珪素の混合物からなる化合物で形成して、
オーバーライトを行ったところ、10万回のオーバーラ
イトで記録層の物質移動が生じ、信号出力が低下してし
まい、この結果、オーバーライトにおける十分な信頼性
が得られないという問題があった。本発明は、オーバー
ライト時に照射されたレーザー光によって、記録層内で
発生した熱が記録層を挟む高熱伝導、高硬度の炭化珪素
からなる、第一ならびに第二の誘電体層に良好に伝導し
て放熱するため、記録層の熱的損傷を減少させ、記録層
の流動を抑制して、透明基板の熱変形を生じることな
く、書き換え性能を大幅に向上できる相変化型光ディス
ク及び相変化型光ディスクの製造方法を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は下記(1)〜(9)の構成になる相変
化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法を提
供する。
ために、本発明は下記(1)〜(9)の構成になる相変
化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法を提
供する。
【0008】(1) 図1に示すように、透光性基板1
上に、第一の誘電体層2と、相変化記録層3と、第二の
誘電体層4と、反射層5と、保護膜6とを順次積層して
なる相変化型光ディスクAにおいて、前記第一の誘電体
層2は、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体、あるいは金
属酸化物からなり,前記相変化記録層3は、レーザ光の
照射により原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化
する相変化材料からなり,前記第二の誘電体層4は、炭
化珪素からなることを特徴とする相変化型光ディスク。
上に、第一の誘電体層2と、相変化記録層3と、第二の
誘電体層4と、反射層5と、保護膜6とを順次積層して
なる相変化型光ディスクAにおいて、前記第一の誘電体
層2は、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体、あるいは金
属酸化物からなり,前記相変化記録層3は、レーザ光の
照射により原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化
する相変化材料からなり,前記第二の誘電体層4は、炭
化珪素からなることを特徴とする相変化型光ディスク。
【0009】(2) 図2に示すように、透光性基板1
上に、第一の誘電体層2と、相変化記録層3と、第二の
誘電体層4と、反射層5と、保護膜6とを順次積層し、
かつ前記第一の誘電体層2を2つの誘電体層2A,2B
から構成してなる相変化型光ディスクBであって、前記
第一の誘電体層2を構成しかつ前記透光性基板1上に形
成される一方の誘電体層2Aは、硫化亜鉛と金属酸化物
との混合体、あるいは金属酸化物からなり、前記第一の
誘電体層2を構成しかつ前記相変化記録層3が形成され
る他方の誘電体層2Bは、炭化珪素からなり、前記相変
化記録層3は、レーザ光の照射により原子の配列が変化
して可逆的に反射率が変化する相変化材料からなり,前
記第二の誘電体層4は、炭化珪素からなることを特徴と
する相変化型光ディスク。
上に、第一の誘電体層2と、相変化記録層3と、第二の
誘電体層4と、反射層5と、保護膜6とを順次積層し、
かつ前記第一の誘電体層2を2つの誘電体層2A,2B
から構成してなる相変化型光ディスクBであって、前記
第一の誘電体層2を構成しかつ前記透光性基板1上に形
成される一方の誘電体層2Aは、硫化亜鉛と金属酸化物
との混合体、あるいは金属酸化物からなり、前記第一の
誘電体層2を構成しかつ前記相変化記録層3が形成され
る他方の誘電体層2Bは、炭化珪素からなり、前記相変
化記録層3は、レーザ光の照射により原子の配列が変化
して可逆的に反射率が変化する相変化材料からなり,前
記第二の誘電体層4は、炭化珪素からなることを特徴と
する相変化型光ディスク。
【0010】(3) 図2に示す前記第一の誘電体層2
を構成する一方の誘電体層2Aの厚さは、前記第一の誘
電体層2を構成する他方の誘電体層2Bの厚さより大で
あることを特徴とする上記(2)記載の相変化型光ディ
スク。
を構成する一方の誘電体層2Aの厚さは、前記第一の誘
電体層2を構成する他方の誘電体層2Bの厚さより大で
あることを特徴とする上記(2)記載の相変化型光ディ
スク。
【0011】(4) 図1,2に示す前記相変化記録層
3は、Ge−Sb−Te系の相変化材料からなることを
特徴とする上記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載
の相変化型光ディスク。
3は、Ge−Sb−Te系の相変化材料からなることを
特徴とする上記(1)〜(3)のうちのいずれかに記載
の相変化型光ディスク。
【0012】(5) 図1,2に示す前記第二の誘電体
層4は、炭素濃度を低減した炭化珪素からなることを特
徴とする上記(1)〜(4)のうちのいずれかに記載の
相変化型光ディスク。
層4は、炭素濃度を低減した炭化珪素からなることを特
徴とする上記(1)〜(4)のうちのいずれかに記載の
相変化型光ディスク。
【0013】(6) 図1,2に示す前記反射層5は、
熱伝導が高い金属、熱伝導が高い金属を含む合金、ある
いは熱伝導が高い半導体からなることを特徴とする上記
(1)〜(5)のうちのいずれかに記載の相変化型光デ
ィスク。
熱伝導が高い金属、熱伝導が高い金属を含む合金、ある
いは熱伝導が高い半導体からなることを特徴とする上記
(1)〜(5)のうちのいずれかに記載の相変化型光デ
ィスク。
【0014】(7) 前記第一の誘電体層2の厚さは、
60〜150nm、前記相変化記録層3の厚さは、10
〜60nm、前記第二の誘電体層4の厚さは、5〜80
nm、であることを特徴とする上記(1)〜(6)のう
ちのいずれかに記載の相変化型光ディスク。
60〜150nm、前記相変化記録層3の厚さは、10
〜60nm、前記第二の誘電体層4の厚さは、5〜80
nm、であることを特徴とする上記(1)〜(6)のう
ちのいずれかに記載の相変化型光ディスク。
【0015】(8) 透光性基板1上に、第一の誘電体
層2と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射
層5と、保護膜6とを順次積層してなる相変化型光ディ
スクAを製造する相変化型光ディスクの製造方法であっ
て、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体あるいは金属酸化
物からなる前記第一の誘電体層2と、レーザ光の照射に
より原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化する相
変化材料からなる前記相変化記録層3と、前記反射層5
とを、それぞれ、直流、交流、反応性、イオンビームの
各スパッタリング法、あるいはイオンプレーティング法
のいずれかにより成膜し、炭化珪素から構成される前記
第二の誘電体層4を、SiCターゲットを高周波スパッ
タリング法により成膜するか、あるいはSiターゲット
をメタンやエタンガスを導入しながら反応性スパッタリ
ング法により成膜することを特徴とする相変化型光ディ
スクの製造方法。
層2と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射
層5と、保護膜6とを順次積層してなる相変化型光ディ
スクAを製造する相変化型光ディスクの製造方法であっ
て、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体あるいは金属酸化
物からなる前記第一の誘電体層2と、レーザ光の照射に
より原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化する相
変化材料からなる前記相変化記録層3と、前記反射層5
とを、それぞれ、直流、交流、反応性、イオンビームの
各スパッタリング法、あるいはイオンプレーティング法
のいずれかにより成膜し、炭化珪素から構成される前記
第二の誘電体層4を、SiCターゲットを高周波スパッ
タリング法により成膜するか、あるいはSiターゲット
をメタンやエタンガスを導入しながら反応性スパッタリ
ング法により成膜することを特徴とする相変化型光ディ
スクの製造方法。
【0016】(9) 透光性基板1上に、第一の誘電体
層2と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射
層5と、保護膜6とを順次積層し、かつ前記第一の誘電
体層2を2つの誘電体層2A,2Bから構成してなる相
変化型光ディスクBを製造する相変化型光ディスクの製
造方法であって、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体ある
いは金属酸化物からなり、前記第一の誘電体層2を構成
しかつ前記透光性基板1上に形成される一方の誘電体層
2Aと、レーザ光の照射により原子の配列が変化して可
逆的に反射率が変化する相変化材料からなる前記相変化
記録層3と、前記反射層5とを、それぞれ、抵抗加熱型
あるいは電子ビーム型の真空蒸着法、直流、交流、反応
性、イオンビームの各スパッタリング法、あるいはイオ
ンプレーティング法のいずれかにより成膜し、炭化珪素
からなり、前記第一の誘電体層2を構成しかつ前記相変
化記録層3が形成される他方の誘電体層2Bと、炭化珪
素からなる前記第二の誘電体層4とを、それぞれ、Si
Cターゲットを高周波スパッタリング法により成膜する
か、あるいはSiターゲットをメタンやエタンガスを導
入しながら反応性スパッタリング法により成膜すること
を特徴とする相変化型光ディスクの製造方法。
層2と、相変化記録層3と、第二の誘電体層4と、反射
層5と、保護膜6とを順次積層し、かつ前記第一の誘電
体層2を2つの誘電体層2A,2Bから構成してなる相
変化型光ディスクBを製造する相変化型光ディスクの製
造方法であって、硫化亜鉛と金属酸化物との混合体ある
いは金属酸化物からなり、前記第一の誘電体層2を構成
しかつ前記透光性基板1上に形成される一方の誘電体層
2Aと、レーザ光の照射により原子の配列が変化して可
逆的に反射率が変化する相変化材料からなる前記相変化
記録層3と、前記反射層5とを、それぞれ、抵抗加熱型
あるいは電子ビーム型の真空蒸着法、直流、交流、反応
性、イオンビームの各スパッタリング法、あるいはイオ
ンプレーティング法のいずれかにより成膜し、炭化珪素
からなり、前記第一の誘電体層2を構成しかつ前記相変
化記録層3が形成される他方の誘電体層2Bと、炭化珪
素からなる前記第二の誘電体層4とを、それぞれ、Si
Cターゲットを高周波スパッタリング法により成膜する
か、あるいはSiターゲットをメタンやエタンガスを導
入しながら反応性スパッタリング法により成膜すること
を特徴とする相変化型光ディスクの製造方法。
【0017】
【発明の実施の態様】以下、本発明の相変化型光ディス
ク及び相変化型光ディスクの製造方法について、図1〜
図5を用いて説明する。図1,図2はそれぞれ本発明の
相変化型光ディスクの第1,第2実施例構成を説明する
ための図、図3,図4はそれぞれ本発明の実施例1,2
の相変化型光ディスクを用いて10万回の書き換えを行
うことを説明するための図、図5は本発明の実施例3の
相変化型光ディスクを用いて30万回の書き換えを行う
ことを説明するための図、図6は比較例1の相変化型光
ディスクを用いて10万回の書き換えを行うことを説明
するための図である。
ク及び相変化型光ディスクの製造方法について、図1〜
図5を用いて説明する。図1,図2はそれぞれ本発明の
相変化型光ディスクの第1,第2実施例構成を説明する
ための図、図3,図4はそれぞれ本発明の実施例1,2
の相変化型光ディスクを用いて10万回の書き換えを行
うことを説明するための図、図5は本発明の実施例3の
相変化型光ディスクを用いて30万回の書き換えを行う
ことを説明するための図、図6は比較例1の相変化型光
ディスクを用いて10万回の書き換えを行うことを説明
するための図である。
【0018】本発明の第1実施例である相変化型光ディ
スクAは、図1に示すように、レーザー光Lが入射され
る基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録層(記
録層)3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜6を、
順次積層形成してなるものである。
スクAは、図1に示すように、レーザー光Lが入射され
る基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録層(記
録層)3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜6を、
順次積層形成してなるものである。
【0019】また、本発明の第2実施例である相変化型
光ディスクBは、図2に示すように、レーザー光Lが入
射される基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録
層(記録層)3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜
6を、順次積層形成してなるものであり、さらに、この
第一の誘電体層2は2層(誘電体層2A,2B)で構成
される。
光ディスクBは、図2に示すように、レーザー光Lが入
射される基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録
層(記録層)3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜
6を、順次積層形成してなるものであり、さらに、この
第一の誘電体層2は2層(誘電体層2A,2B)で構成
される。
【0020】前記した基板1は、記録と再生のレーザー
光Lが透過できる透光性基板で、レーザー光Lを案内す
るプリグルーブやプリピットが設けられ(図示せず)、
ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル等のプラ
スチック基板やガラス基板が用いられる。レーザー光L
を案内するプリグルーブやプリピットは、直接、射出成
形されたり、平滑基板上に2P法(フォトポリマー法)
で形成される。また、CAV(constant angular veloc
ity 角速度一定)やCLV(constantlinear velocity
線速度一定)あるいはZCAV(zone constant angu
lar velocity)やZCLV(zone constant linear vel
ocity )等のフォーマットでプリグルーブやプリピット
が形成され、また、各セクターの先頭にはアドレス信号
がエンボスピットとしてあらかじめ記録されている。ユ
ーザーが使用する情報エリアは、空溝で構成され、ラン
ドとグルーブに記録を行う場合には、ランド部とグルー
ブ部の再生信号やオーバーライト性能がそれぞれ同等に
なるように、ランドとグルーブの幅を設定する。
光Lが透過できる透光性基板で、レーザー光Lを案内す
るプリグルーブやプリピットが設けられ(図示せず)、
ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル等のプラ
スチック基板やガラス基板が用いられる。レーザー光L
を案内するプリグルーブやプリピットは、直接、射出成
形されたり、平滑基板上に2P法(フォトポリマー法)
で形成される。また、CAV(constant angular veloc
ity 角速度一定)やCLV(constantlinear velocity
線速度一定)あるいはZCAV(zone constant angu
lar velocity)やZCLV(zone constant linear vel
ocity )等のフォーマットでプリグルーブやプリピット
が形成され、また、各セクターの先頭にはアドレス信号
がエンボスピットとしてあらかじめ記録されている。ユ
ーザーが使用する情報エリアは、空溝で構成され、ラン
ドとグルーブに記録を行う場合には、ランド部とグルー
ブ部の再生信号やオーバーライト性能がそれぞれ同等に
なるように、ランドとグルーブの幅を設定する。
【0021】相変化型光ディスクAを作製するには、こ
の基板1を図示せぬ真空成膜装置内に設置し、第一の誘
電体層2と相変化型記録層3と第二の誘電体層4と反射
層5とを順次積層形成する。各層2,3,5の成膜方法
は、直流や交流スパッタリング、反応性スパッタリン
グ、イオンビームスパッタリング、イオンプレーティン
グ等が用いられる。一方、後述するように炭化珪素から
構成される第二の誘電体層4の成膜方法は、SiCター
ゲットを高周波スパッタリングするかSiターゲットを
メタンやエタンガスを導入しながら反応性スパッタリン
グして相変化型記録層3上に形成する。こうした製造装
置は、複数枚のディスク基板を同時に成膜するバッチ式
やディスク基板を1枚ずつ順次成膜する枚葉式が用いら
れる。
の基板1を図示せぬ真空成膜装置内に設置し、第一の誘
電体層2と相変化型記録層3と第二の誘電体層4と反射
層5とを順次積層形成する。各層2,3,5の成膜方法
は、直流や交流スパッタリング、反応性スパッタリン
グ、イオンビームスパッタリング、イオンプレーティン
グ等が用いられる。一方、後述するように炭化珪素から
構成される第二の誘電体層4の成膜方法は、SiCター
ゲットを高周波スパッタリングするかSiターゲットを
メタンやエタンガスを導入しながら反応性スパッタリン
グして相変化型記録層3上に形成する。こうした製造装
置は、複数枚のディスク基板を同時に成膜するバッチ式
やディスク基板を1枚ずつ順次成膜する枚葉式が用いら
れる。
【0022】また、相変化型光ディスクBを作製するに
は、この基板1を図示せぬ真空成膜装置内に設置し、第
一の誘電体層2を構成する誘電体層2A,2Bと相変化
型記録層3と第二の誘電体層4と反射層5とを順次積層
形成する。各層2A,3,5の成膜方法は、抵抗加熱型
や電子ビーム型の真空蒸着、直流や交流スパッタリン
グ、反応性スパッタリング、イオンビームスパッタリン
グ、イオンプレーティング等が用いられる。一方、後述
するように炭化珪素から構成される誘電体層2Bと第二
の誘電体層4との成膜方法は、SiCターゲットを高周
波スパッタリングするかSiターゲットをメタンやエタ
ンガスを導入しながら反応性スパッタリングして形成す
る。こうした製造装置は、複数枚のディスク基板を同時
に成膜するバッチ式やディスク基板を1枚ずつ順次成膜
する枚葉式が用いられる。
は、この基板1を図示せぬ真空成膜装置内に設置し、第
一の誘電体層2を構成する誘電体層2A,2Bと相変化
型記録層3と第二の誘電体層4と反射層5とを順次積層
形成する。各層2A,3,5の成膜方法は、抵抗加熱型
や電子ビーム型の真空蒸着、直流や交流スパッタリン
グ、反応性スパッタリング、イオンビームスパッタリン
グ、イオンプレーティング等が用いられる。一方、後述
するように炭化珪素から構成される誘電体層2Bと第二
の誘電体層4との成膜方法は、SiCターゲットを高周
波スパッタリングするかSiターゲットをメタンやエタ
ンガスを導入しながら反応性スパッタリングして形成す
る。こうした製造装置は、複数枚のディスク基板を同時
に成膜するバッチ式やディスク基板を1枚ずつ順次成膜
する枚葉式が用いられる。
【0023】前記した第一の誘電体層2は、硫化亜鉛と
金属酸化物の混合体、あるいは金属酸化物が用いられ
る。硫化亜鉛と金属酸化物の混合体としては、ZnS−
SiO2 、ZnS−Ta2O5 、ZnS−Al2 O3 、
ZnS−ZrO2 、ZnS−TiO2 、ZnS−Y2O
3 、ZnS−CeO2 、ZnS−Nb2O3 、ZnS−
Nd2O3 、ZnS−MgO、ZnS−ZnO、ZnS
−BaTiO3 、ZnS−SnO2 、ZnS−LaCr
O3 、ZnS−La2O3 、ZnS−Sb2O3 などが
用いられる。前記した混合体における金属酸化物は2種
類以上含んでもよい。また、金属酸化物としては、Si
O2 、Ta2 O5 、Al2 O3 、ZrO2 、TiO2 、
Y2 O3 、CeO2 、Nb2 O3 、Nd2 O3 、Mg
O、ZnO、BaTiO3 、SnO2 、LaCrO3 、
La2 O3 、Sb2 O3 などが用いられる。この金属酸
化物は2種類以上を含んでもよい。
金属酸化物の混合体、あるいは金属酸化物が用いられ
る。硫化亜鉛と金属酸化物の混合体としては、ZnS−
SiO2 、ZnS−Ta2O5 、ZnS−Al2 O3 、
ZnS−ZrO2 、ZnS−TiO2 、ZnS−Y2O
3 、ZnS−CeO2 、ZnS−Nb2O3 、ZnS−
Nd2O3 、ZnS−MgO、ZnS−ZnO、ZnS
−BaTiO3 、ZnS−SnO2 、ZnS−LaCr
O3 、ZnS−La2O3 、ZnS−Sb2O3 などが
用いられる。前記した混合体における金属酸化物は2種
類以上含んでもよい。また、金属酸化物としては、Si
O2 、Ta2 O5 、Al2 O3 、ZrO2 、TiO2 、
Y2 O3 、CeO2 、Nb2 O3 、Nd2 O3 、Mg
O、ZnO、BaTiO3 、SnO2 、LaCrO3 、
La2 O3 、Sb2 O3 などが用いられる。この金属酸
化物は2種類以上を含んでもよい。
【0024】第一の誘電体層2の膜厚は10〜200n
mの範囲にある。使用するレーザー光Lの波長によって
最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大さ
せるために、60〜150nmとするのがよい。
mの範囲にある。使用するレーザー光Lの波長によって
最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大さ
せるために、60〜150nmとするのがよい。
【0025】さらに、前記した第一の誘電体層2は、繰
り返し多数回オーバーライトをした場合の記録層3の流
動を抑制するために、2層(誘電体層2A,2B)で構
成する。即ち、図2に示すように、基板1側に形成され
た誘電体層2Aには硫化亜鉛と金属酸化物の混合体か、
あるいは金属酸化物が用いられる。一方、記録層3側の
面に形成された誘電体層2Bには炭化珪素が用いられ
る。この炭化珪素はレーザー光Lが記録層3に照射され
たために発生する熱の放熱を促し、基板1の熱変形を抑
制するものである。
り返し多数回オーバーライトをした場合の記録層3の流
動を抑制するために、2層(誘電体層2A,2B)で構
成する。即ち、図2に示すように、基板1側に形成され
た誘電体層2Aには硫化亜鉛と金属酸化物の混合体か、
あるいは金属酸化物が用いられる。一方、記録層3側の
面に形成された誘電体層2Bには炭化珪素が用いられ
る。この炭化珪素はレーザー光Lが記録層3に照射され
たために発生する熱の放熱を促し、基板1の熱変形を抑
制するものである。
【0026】2層(誘電体層2A,2B)から構成され
る第一の誘電体層2の膜厚は、合計して10〜200n
mの範囲にある。使用するレーザー光Lの波長によって
最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大さ
せるために、60〜150nmとするのがよい。また、
誘電体層2Aの膜厚は記録感度を低下させないために、
誘電体層2Bの膜厚より厚くする。誘電体層2Aの膜厚
d1と、炭化珪素からなる誘電体層2Bの膜厚d2との
比、d1/d2は、1.1から10の範囲にある。
る第一の誘電体層2の膜厚は、合計して10〜200n
mの範囲にある。使用するレーザー光Lの波長によって
最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大さ
せるために、60〜150nmとするのがよい。また、
誘電体層2Aの膜厚は記録感度を低下させないために、
誘電体層2Bの膜厚より厚くする。誘電体層2Aの膜厚
d1と、炭化珪素からなる誘電体層2Bの膜厚d2との
比、d1/d2は、1.1から10の範囲にある。
【0027】前記した相変化型記録層3は、レーザー光
Lの照射により原子の配列が変化して可逆的に反射率あ
るいは屈折率が変化することを利用する相変化材料が用
いられる。アモルファス−結晶間の反射率変化あるいは
屈折率変化を利用する、例えばGe−Sb−Te系の相
変化材料が用いられる。記録層3の膜厚は5〜100n
m、好ましくは、再生信号を増大させるために、10〜
60nmとするのがよい。
Lの照射により原子の配列が変化して可逆的に反射率あ
るいは屈折率が変化することを利用する相変化材料が用
いられる。アモルファス−結晶間の反射率変化あるいは
屈折率変化を利用する、例えばGe−Sb−Te系の相
変化材料が用いられる。記録層3の膜厚は5〜100n
m、好ましくは、再生信号を増大させるために、10〜
60nmとするのがよい。
【0028】前記した第二の誘電体層4には、炭化珪素
が用いられる。レーザー光Lを照射した場合に記録層3
が光を吸収し昇温し、この熱が第一、第二の誘電体層
2,4や反射層5ならびに耐熱温度の低いプラスチック
基板1を大きく変形させる。この変形に伴い溶融した記
録層3材料を流動させる。炭化珪素は熱伝導率が高く、
弾性率も大きいため基板1への熱応力の影響を低減す
る。炭化珪素は必要に応じてその熱伝導率と屈折率を炭
素濃度を制御する事で変化させることができる。たとえ
ば、反応性スパッタリングの場合にはArとメタンのガ
ス圧を調整し、メタンガス濃度を低くすれば炭素成分が
減少する。SiCをrfスパッタリングした場合には炭
素成分が不足したSiCx (x <1)として形成され
る。炭化珪素層である第二の誘電体層4の膜厚は5〜8
0nmの範囲にある。炭化珪素は熱伝導率が高いため8
0nm以上にすると記録感度が低くなりオーバーライト
ができなくなる。また、5nm以下にすると熱伝導率向
上させて放熱する効果が現れない。
が用いられる。レーザー光Lを照射した場合に記録層3
が光を吸収し昇温し、この熱が第一、第二の誘電体層
2,4や反射層5ならびに耐熱温度の低いプラスチック
基板1を大きく変形させる。この変形に伴い溶融した記
録層3材料を流動させる。炭化珪素は熱伝導率が高く、
弾性率も大きいため基板1への熱応力の影響を低減す
る。炭化珪素は必要に応じてその熱伝導率と屈折率を炭
素濃度を制御する事で変化させることができる。たとえ
ば、反応性スパッタリングの場合にはArとメタンのガ
ス圧を調整し、メタンガス濃度を低くすれば炭素成分が
減少する。SiCをrfスパッタリングした場合には炭
素成分が不足したSiCx (x <1)として形成され
る。炭化珪素層である第二の誘電体層4の膜厚は5〜8
0nmの範囲にある。炭化珪素は熱伝導率が高いため8
0nm以上にすると記録感度が低くなりオーバーライト
ができなくなる。また、5nm以下にすると熱伝導率向
上させて放熱する効果が現れない。
【0029】前記した反射層5は、熱伝導が高い金属、
あるいは半導体等の薄膜が用いられる。Al、Au、A
g、Cu,Ni,In,Ti,Cr,Ptなどの金属、
あるいはこれらの合金や半導体が用いられる。熱伝導率
の制御や耐熱耐湿性の向上のために、Cr,Ta,S
i、Mn、Zr、Ti等を添加してもよい。その膜厚は
50〜300nmにすることが望ましい。
あるいは半導体等の薄膜が用いられる。Al、Au、A
g、Cu,Ni,In,Ti,Cr,Ptなどの金属、
あるいはこれらの合金や半導体が用いられる。熱伝導率
の制御や耐熱耐湿性の向上のために、Cr,Ta,S
i、Mn、Zr、Ti等を添加してもよい。その膜厚は
50〜300nmにすることが望ましい。
【0030】前記した保護膜6は、成膜したディスクを
大気中に取り出し、反射層5上に紫外線硬化樹脂を塗布
して形成される。膜厚は、1〜20μm である。塗布方
法としては、スピンコート法、スプレー法、ディップ
法、ブレードコート法、ロールコート法、スクリーン印
刷法等が用いられる。紫外線硬化樹脂は、少なくともプ
レポリマ−、単官能アクリレ−トモノマ−、多官能アク
リレ−トモノマ−等と光重合開始剤からなる。
大気中に取り出し、反射層5上に紫外線硬化樹脂を塗布
して形成される。膜厚は、1〜20μm である。塗布方
法としては、スピンコート法、スプレー法、ディップ
法、ブレードコート法、ロールコート法、スクリーン印
刷法等が用いられる。紫外線硬化樹脂は、少なくともプ
レポリマ−、単官能アクリレ−トモノマ−、多官能アク
リレ−トモノマ−等と光重合開始剤からなる。
【0031】前述の図1に示した相変化型光ディスクA
は、基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録層
3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜6を順次積層
形成してなるものであるが、本発明の相変化型光ディス
クはこの構成に限定されることなく、次の2つ実施例の
構成も含むものである。
は、基板1上に、第一の誘電体層2、相変化型記録層
3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜6を順次積層
形成してなるものであるが、本発明の相変化型光ディス
クはこの構成に限定されることなく、次の2つ実施例の
構成も含むものである。
【0032】その一つのディスクは、図1の構成のディ
スクの保護膜6上に、接着剤層を介して、基板1と同様
の透明基板を1枚貼り合わせた構成の相変化型光ディス
クである。即ち、基板1上に、第一の誘電体層2、相変
化型記録層3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜
6、接着剤層、基板1を順次積層した構成の相変化型光
ディスクである。
スクの保護膜6上に、接着剤層を介して、基板1と同様
の透明基板を1枚貼り合わせた構成の相変化型光ディス
クである。即ち、基板1上に、第一の誘電体層2、相変
化型記録層3、第二の誘電体層4、反射層5、保護膜
6、接着剤層、基板1を順次積層した構成の相変化型光
ディスクである。
【0033】また、もう一つのディスクは、図1の構成
のディスクの保護膜6上に、接着剤層を介して、図1の
構成のディスクをもう一枚貼り合わせた構成の相変化型
光ディスクである。即ち、基板1上に、第一の誘電体層
2、相変化型記録層3、第二の誘電体層4、反射層5、
保護膜6、接着剤層、保護膜6、反射層5、第二の誘電
体層4、相変化型記録層3、第一の誘電体層2、基板1
を順次積層した構成の相変化型光ディスクである。この
場合、レーザ光は両方の基板1側からそれぞれ入射する
ことになる。
のディスクの保護膜6上に、接着剤層を介して、図1の
構成のディスクをもう一枚貼り合わせた構成の相変化型
光ディスクである。即ち、基板1上に、第一の誘電体層
2、相変化型記録層3、第二の誘電体層4、反射層5、
保護膜6、接着剤層、保護膜6、反射層5、第二の誘電
体層4、相変化型記録層3、第一の誘電体層2、基板1
を順次積層した構成の相変化型光ディスクである。この
場合、レーザ光は両方の基板1側からそれぞれ入射する
ことになる。
【0034】また、前述の図2に示した相変化型光ディ
スクBは、基板1上に、誘電体層2A,2Bからなる第
一の誘電体層2、相変化型記録層3、第二の誘電体層
4、反射層5、保護膜6を順次積層形成してなるもので
あるが、本発明の相変化型光ディスクはこの構成に限定
されることなく、次の2つ実施例の構成も含むものであ
る。
スクBは、基板1上に、誘電体層2A,2Bからなる第
一の誘電体層2、相変化型記録層3、第二の誘電体層
4、反射層5、保護膜6を順次積層形成してなるもので
あるが、本発明の相変化型光ディスクはこの構成に限定
されることなく、次の2つ実施例の構成も含むものであ
る。
【0035】その一つのディスクは、図2の構成のディ
スクの保護膜6上に、接着剤層を介して、基板1と同様
の透明基板を1枚貼り合わせた構成の相変化型光ディス
クである。即ち、基板1上に、誘電体層2A,2Bから
なる第一の誘電体層2、相変化型記録層3、第二の誘電
体層4、反射層5、保護膜6、接着剤層、基板1を順次
積層した構成の相変化型光ディスクである。
スクの保護膜6上に、接着剤層を介して、基板1と同様
の透明基板を1枚貼り合わせた構成の相変化型光ディス
クである。即ち、基板1上に、誘電体層2A,2Bから
なる第一の誘電体層2、相変化型記録層3、第二の誘電
体層4、反射層5、保護膜6、接着剤層、基板1を順次
積層した構成の相変化型光ディスクである。
【0036】また、もう一つのディスクは、図2の構成
のディスクの保護膜6上に、接着剤層を介して、図2の
構成のディスクをもう一枚貼り合わせた構成の相変化型
光ディスクである。即ち、基板1上に、誘電体層2A,
2Bからなる第一の誘電体層2、相変化型記録層3、第
二の誘電体層4、反射層5、保護膜6、接着剤層、保護
膜6、反射層5、第二の誘電体層4、相変化型記録層
3、誘電体層2B,2Aからなる第一の誘電体層2、基
板1を順次積層した構成の相変化型光ディスクである。
この場合、レーザ光は両方の基板1側からそれぞれ入射
することになる。
のディスクの保護膜6上に、接着剤層を介して、図2の
構成のディスクをもう一枚貼り合わせた構成の相変化型
光ディスクである。即ち、基板1上に、誘電体層2A,
2Bからなる第一の誘電体層2、相変化型記録層3、第
二の誘電体層4、反射層5、保護膜6、接着剤層、保護
膜6、反射層5、第二の誘電体層4、相変化型記録層
3、誘電体層2B,2Aからなる第一の誘電体層2、基
板1を順次積層した構成の相変化型光ディスクである。
この場合、レーザ光は両方の基板1側からそれぞれ入射
することになる。
【0037】こうして作製した光ディスクに、レーザー
光やフラッシュランプ等を照射して、記録膜である相変
化型記録層3を結晶化温度以上に加熱し初期化処理を行
う。実用的には、光ディスクに照射される初期化用レー
ザビームはトラック幅よりも大きなビーム径(スポット
径)を有し、好ましくは半径方向に長く、ディスクを回
転しながら複数のトラックを同時に初期化する。
光やフラッシュランプ等を照射して、記録膜である相変
化型記録層3を結晶化温度以上に加熱し初期化処理を行
う。実用的には、光ディスクに照射される初期化用レー
ザビームはトラック幅よりも大きなビーム径(スポット
径)を有し、好ましくは半径方向に長く、ディスクを回
転しながら複数のトラックを同時に初期化する。
【0038】次に、上述した相変化型光ディスクの製造
方法及びそのオーバーライトの評価について、図3〜図
6を用いて、実施例1−4、比較例1−3を説明する。
方法及びそのオーバーライトの評価について、図3〜図
6を用いて、実施例1−4、比較例1−3を説明する。
【0039】<実施例1>トラックピッチ1.6μm、
溝深さ60nmのプリグルーブが設けられたポリカーボ
ネート基板1に、第一誘電体層2、相変化記録層3、第
二誘電体層4、反射層5をスパッタリングによって成膜
する(相変化型光ディスクAの製造過程)。
溝深さ60nmのプリグルーブが設けられたポリカーボ
ネート基板1に、第一誘電体層2、相変化記録層3、第
二誘電体層4、反射層5をスパッタリングによって成膜
する(相変化型光ディスクAの製造過程)。
【0040】まず、真空度5×10-7Torrに排気した
後、TaターゲットをArとO2 の混合ガスでDC(直
流)反応性スパッタリングして、酸化タンタルを第一誘
電体層2として100nm設けた。次いで、相変化記録
層3としてGeSbTe合金ターゲットをDCスパッタ
リングしてGe16Sb27Te57を22nm形成した。次
いで、第二誘電体層4としてSiCターゲットをrf
(高周波)スパッタリングして炭化珪素を15nm成膜
した。次いで、反射層5としてAlZr合金ターゲット
をDCスパッタリングしてAl98Zr2 を100nm設
けてディスクを作製した。真空チャンバーからディスク
を取り出した後、保護層6として紫外線硬化樹脂(住友
化学製 XR11)を反射層5上にスピンコートし、紫
外線を照射して硬化させた保護膜6の膜厚は、5μmで
あった。こうして、上述した相変化型光ディスクAを作
製した。
後、TaターゲットをArとO2 の混合ガスでDC(直
流)反応性スパッタリングして、酸化タンタルを第一誘
電体層2として100nm設けた。次いで、相変化記録
層3としてGeSbTe合金ターゲットをDCスパッタ
リングしてGe16Sb27Te57を22nm形成した。次
いで、第二誘電体層4としてSiCターゲットをrf
(高周波)スパッタリングして炭化珪素を15nm成膜
した。次いで、反射層5としてAlZr合金ターゲット
をDCスパッタリングしてAl98Zr2 を100nm設
けてディスクを作製した。真空チャンバーからディスク
を取り出した後、保護層6として紫外線硬化樹脂(住友
化学製 XR11)を反射層5上にスピンコートし、紫
外線を照射して硬化させた保護膜6の膜厚は、5μmで
あった。こうして、上述した相変化型光ディスクAを作
製した。
【0041】次に、<実施例1>の相変化型光ディスク
Aのオーバーライトを評価した。まず、ディスクAを回
転しながら基板1側からレーザー光Lを照射して相変化
記録層3を反射率の低い状態から反射率の高い状態へ相
変化させて初期化した。基板1側から相変化記録層3の
案内溝間のランド部に記録を行った。ランドは、レーザ
ー光Lの入射方向(図1中の矢印方向)からみて凹状に
なっている。
Aのオーバーライトを評価した。まず、ディスクAを回
転しながら基板1側からレーザー光Lを照射して相変化
記録層3を反射率の低い状態から反射率の高い状態へ相
変化させて初期化した。基板1側から相変化記録層3の
案内溝間のランド部に記録を行った。ランドは、レーザ
ー光Lの入射方向(図1中の矢印方向)からみて凹状に
なっている。
【0042】記録の条件は、次の通りである。線速度
6.0m/s、記録レーザ(レーザー光Lの)波長は6
84nm、対物レンズのNAは0.6、ピークパワー1
2.0mW,バイアスパワー4.5mW。8−16変調
信号を記録した。最短マーク3Tと最長マーク14Tの
rf信号のhigh level とlow level をオシロスコープ
で測定した。1回目の記録と10万回のオーバーライト
した後の結果を図3に示す。イニシャル記録に対する1
0万回のオーバーライト後の各レベル(3T low,3T
high ,14T low,14Thigh における各レベル)
には、ほとんど変化がなく物質移動が認められず、繰り
返し性能が良好である。
6.0m/s、記録レーザ(レーザー光Lの)波長は6
84nm、対物レンズのNAは0.6、ピークパワー1
2.0mW,バイアスパワー4.5mW。8−16変調
信号を記録した。最短マーク3Tと最長マーク14Tの
rf信号のhigh level とlow level をオシロスコープ
で測定した。1回目の記録と10万回のオーバーライト
した後の結果を図3に示す。イニシャル記録に対する1
0万回のオーバーライト後の各レベル(3T low,3T
high ,14T low,14Thigh における各レベル)
には、ほとんど変化がなく物質移動が認められず、繰り
返し性能が良好である。
【0043】<実施例2>第一の誘電体層2を硫化亜鉛
と二酸化珪素の混合物ZnS−SiO2 に変えた以外
は、<実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製
し、同条件で評価した。
と二酸化珪素の混合物ZnS−SiO2 に変えた以外
は、<実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製
し、同条件で評価した。
【0044】まず、ZnS−SiO2 (80:20mo
l%)をArガスで高周波スパッタリングして第一誘電
体層2として90nm設けた。次いで、相変化記録層3
としてGeSbTe合金ターゲットをDCスパッタリン
グしてGe16Sb27Te57を22nm形成した。この上
に第二誘電体層4としてSiCターゲットをrf(高周
波)スパッタリングして炭化珪素を15nm成膜した。
次いで、反射層5としてAlZr合金ターゲットをDC
スパッタリングしてAl98Zr2 を100nm設けて光
ディスクを作製した。<実施例1>と同様にして保護層
6を形成し、初期化を施した後に、同様の線速度にして
ピークパワー11.0mW,バイアスパワー4.5m
W、冷却パワー1.0mWのマルチパルス記録でこのデ
ィスクを評価した。
l%)をArガスで高周波スパッタリングして第一誘電
体層2として90nm設けた。次いで、相変化記録層3
としてGeSbTe合金ターゲットをDCスパッタリン
グしてGe16Sb27Te57を22nm形成した。この上
に第二誘電体層4としてSiCターゲットをrf(高周
波)スパッタリングして炭化珪素を15nm成膜した。
次いで、反射層5としてAlZr合金ターゲットをDC
スパッタリングしてAl98Zr2 を100nm設けて光
ディスクを作製した。<実施例1>と同様にして保護層
6を形成し、初期化を施した後に、同様の線速度にして
ピークパワー11.0mW,バイアスパワー4.5m
W、冷却パワー1.0mWのマルチパルス記録でこのデ
ィスクを評価した。
【0045】1回目の記録と10万回までオーバーライ
トした後の結果を図4に示す。イニシャル記録に対する
10万回のオーバーライト後の各レベルには、ほとんど
変化がなく物質移動が認められず、繰り返し性能が良好
である。
トした後の結果を図4に示す。イニシャル記録に対する
10万回のオーバーライト後の各レベルには、ほとんど
変化がなく物質移動が認められず、繰り返し性能が良好
である。
【0046】<実施例3>トラックピッチ1.6μm、
溝深さ60nmのプリグルーブが設けられたポリカーボ
ネート基板1に、第一の誘電体層2を構成する2層の誘
電体層2A,2B、相変化記録層3、第2誘電体層4、
反射層5をスパッタリングによって成膜した(相変化型
光ディスクBの製造過程)。
溝深さ60nmのプリグルーブが設けられたポリカーボ
ネート基板1に、第一の誘電体層2を構成する2層の誘
電体層2A,2B、相変化記録層3、第2誘電体層4、
反射層5をスパッタリングによって成膜した(相変化型
光ディスクBの製造過程)。
【0047】まず、真空度5×10-7Torr以下に排気し
た後、TaターゲットをArとO2の混合ガスでDC
(直流)反応性スパッタリングして、酸化タンタルを第
一の誘電体層2を構成する誘電体層2Aとして85nm
設けた。次いで、第一の誘電体層2を構成する誘電体層
2BとしてSiCターゲットをrf(高周波)スパッタ
リングして炭化珪素を15nm成膜した。次いで、相変
化記録層3としてGeSbTe合金ターゲットをDCス
パッタリングしてGe16Sb27Te57を22nm形成し
た。次いで、第二の誘電体層4としてSiCターゲット
をrf(高周波)スパッタリングして炭化珪素を15n
m成膜した。次いで、反射層5としてAlZr合金ター
ゲットをDCスパッタリングしてAl98Zr2 を100
nm設けてディスクを作製した。真空チャンバーからデ
ィスクを取り出した後、保護層6として紫外線硬化樹脂
(住友化学製 XR11)を反射層5上にスピンコート
し、紫外線を照射して硬化させた保護膜6の膜厚は、5
μmであった。こうして、上述した相変化型光ディスク
Bを作製した。
た後、TaターゲットをArとO2の混合ガスでDC
(直流)反応性スパッタリングして、酸化タンタルを第
一の誘電体層2を構成する誘電体層2Aとして85nm
設けた。次いで、第一の誘電体層2を構成する誘電体層
2BとしてSiCターゲットをrf(高周波)スパッタ
リングして炭化珪素を15nm成膜した。次いで、相変
化記録層3としてGeSbTe合金ターゲットをDCス
パッタリングしてGe16Sb27Te57を22nm形成し
た。次いで、第二の誘電体層4としてSiCターゲット
をrf(高周波)スパッタリングして炭化珪素を15n
m成膜した。次いで、反射層5としてAlZr合金ター
ゲットをDCスパッタリングしてAl98Zr2 を100
nm設けてディスクを作製した。真空チャンバーからデ
ィスクを取り出した後、保護層6として紫外線硬化樹脂
(住友化学製 XR11)を反射層5上にスピンコート
し、紫外線を照射して硬化させた保護膜6の膜厚は、5
μmであった。こうして、上述した相変化型光ディスク
Bを作製した。
【0048】次に、<実施例3>の相変化型光ディスク
Bのオーバーライトを評価した。まず、ディスクBを回
転しながら基板1側からレーザー光Lを照射して相変化
記録層3を反射率の低い状態から反射率の高い状態へ相
変化させて初期化した。基板1側から相変化記録層3の
案内溝間のランド部に記録を行った。ランドは、レーザ
ー光Lの入射方向(図2中の矢印方向)からみて凹状に
なっている。
Bのオーバーライトを評価した。まず、ディスクBを回
転しながら基板1側からレーザー光Lを照射して相変化
記録層3を反射率の低い状態から反射率の高い状態へ相
変化させて初期化した。基板1側から相変化記録層3の
案内溝間のランド部に記録を行った。ランドは、レーザ
ー光Lの入射方向(図2中の矢印方向)からみて凹状に
なっている。
【0049】記録の条件は、次の通りである。線速度
6.0m/s、記録レーザ(レーザー光Lの)波長は6
84nm、対物レンズのNAは0.6、ピークパワー1
2.0mW,バイアスパワー4.5mW。8−16変調
信号を記録した。最短マーク3Tと最長マーク14Tの
rf信号のhigh level とlow level をオシロスコープ
で測定した。1回目の記録と30万回までオーバーライ
トした後の結果を図5に示す。イニシャル記録に対する
30万回のオーバーライト後の各レベル(3T low,3
T high ,14T low,14T high における各レベ
ル)には、変化がほとんどなく、物質移動が抑制されて
いる。さらに、30万回まで繰り返し回数がのびた。
6.0m/s、記録レーザ(レーザー光Lの)波長は6
84nm、対物レンズのNAは0.6、ピークパワー1
2.0mW,バイアスパワー4.5mW。8−16変調
信号を記録した。最短マーク3Tと最長マーク14Tの
rf信号のhigh level とlow level をオシロスコープ
で測定した。1回目の記録と30万回までオーバーライ
トした後の結果を図5に示す。イニシャル記録に対する
30万回のオーバーライト後の各レベル(3T low,3
T high ,14T low,14T high における各レベ
ル)には、変化がほとんどなく、物質移動が抑制されて
いる。さらに、30万回まで繰り返し回数がのびた。
【0050】<比較例1>第一の誘電体層2と第二の誘
電体層4の両方を硫化亜鉛と二酸化珪素の混合物ZnS
−SiO2 に変えた以外は、<実施例1>と同様の相変
化型光ディスクを作製し、同条件で評価した。ZnS−
SiO2 (80:20mol%)をArガスで高周波ス
パッタリングして第一誘電体層2として100nm設け
た。次いで、記録層3としてGeSbTe合金ターゲッ
トをDCスパッタリングしてGe16Sb27Te57を22
nm形成した。この上に第二誘電体層4としてZnS−
SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリン
グ法で15nm成膜し、さらに反射層5としてAlZr
合金ターゲットをDCスパッタリングしてAl98Zr2
を100nm設けてディスクを作製した。<実施例1>
と同様にして、初期化を施した後に、ピークパワー1
1.0mW,バイアスパワー4.5mW、冷却パワー
1.0mWでこのディスクを評価した。1回目の記録と
10万回までオーバーライトした後の結果を図6に示
す。イニシャル記録に対する10万回のオーバーライト
後の各レベル(3T low,3T high ,14T low,1
4T high における各レベル)を比較すると、オーバー
ライトを繰り返し行うと、記録層3が流動して各信号の
レベルは低下して、繰り返し性能が劣化する。
電体層4の両方を硫化亜鉛と二酸化珪素の混合物ZnS
−SiO2 に変えた以外は、<実施例1>と同様の相変
化型光ディスクを作製し、同条件で評価した。ZnS−
SiO2 (80:20mol%)をArガスで高周波ス
パッタリングして第一誘電体層2として100nm設け
た。次いで、記録層3としてGeSbTe合金ターゲッ
トをDCスパッタリングしてGe16Sb27Te57を22
nm形成した。この上に第二誘電体層4としてZnS−
SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリン
グ法で15nm成膜し、さらに反射層5としてAlZr
合金ターゲットをDCスパッタリングしてAl98Zr2
を100nm設けてディスクを作製した。<実施例1>
と同様にして、初期化を施した後に、ピークパワー1
1.0mW,バイアスパワー4.5mW、冷却パワー
1.0mWでこのディスクを評価した。1回目の記録と
10万回までオーバーライトした後の結果を図6に示
す。イニシャル記録に対する10万回のオーバーライト
後の各レベル(3T low,3T high ,14T low,1
4T high における各レベル)を比較すると、オーバー
ライトを繰り返し行うと、記録層3が流動して各信号の
レベルは低下して、繰り返し性能が劣化する。
【0051】<比較例2>第二の誘電体層4である炭化
珪素の膜厚を15nmから80nmに変えた以外は、<
実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製し、同条
件で評価した。<実施例1>と同様にして、初期化を施
した後に、ピークパワー12.0mW,バイアスパワー
4.5mW、冷却パワー1.0mWでこのディスクを評
価した。1万回のオーバーライト後のrf信号はノイズ
が増大して、各レベル(3T low,3T high ,14T
low,14T high における各レベル)の判別ができな
くなり、測定ができなくなった。誘電体層2,4の破壊
が進行したものと予想される。
珪素の膜厚を15nmから80nmに変えた以外は、<
実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製し、同条
件で評価した。<実施例1>と同様にして、初期化を施
した後に、ピークパワー12.0mW,バイアスパワー
4.5mW、冷却パワー1.0mWでこのディスクを評
価した。1万回のオーバーライト後のrf信号はノイズ
が増大して、各レベル(3T low,3T high ,14T
low,14T high における各レベル)の判別ができな
くなり、測定ができなくなった。誘電体層2,4の破壊
が進行したものと予想される。
【0052】<比較例3>第一の誘電体層2を酸化タン
タル100nmから炭化珪素82nmに変えた以外は、
<実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製し、同
条件で評価した。<実施例1>と同様にして、初期化を
施した後に、ピークパワー12.0mW,バイアスパワ
ー4.5mW、冷却パワー1.0mWでこのディスクを
評価した。この結果、記録パワーが不足して記録ならび
にオーバーライトができなかった。
タル100nmから炭化珪素82nmに変えた以外は、
<実施例1>と同様の相変化型光ディスクを作製し、同
条件で評価した。<実施例1>と同様にして、初期化を
施した後に、ピークパワー12.0mW,バイアスパワ
ー4.5mW、冷却パワー1.0mWでこのディスクを
評価した。この結果、記録パワーが不足して記録ならび
にオーバーライトができなかった。
【0053】
【発明の効果】上述した構成を有する本発明の相変化型
光ディスクは、オーバーライト時に照射されたレーザー
光によって相変化記録層内で発生した熱が、記録層に接
する高熱伝導高硬度の炭化珪素からなる第二の誘電体層
に、良好に伝導して放熱されるため、あるいは、相変化
記録層内で発生した熱が、記録層を挟むように高熱伝導
高硬度の炭化珪素からなる第一,第二の誘電体層に良好
に伝導して放熱されるため、この結果、相変化記録層の
熱的損傷を減少させ、記録層を構成する物質の流動(移
動)を抑制して透明基板の熱変形を確実に防止すること
ができ、また、記録層を構成する物質の流動による再生
振幅低下を抑制することができ、書き換え性能を大幅に
向上することができる。また、本発明の相変化型光ディ
スクの製造方法は、上述した効果を奏する相変化型光デ
ィスクを作製することができる。
光ディスクは、オーバーライト時に照射されたレーザー
光によって相変化記録層内で発生した熱が、記録層に接
する高熱伝導高硬度の炭化珪素からなる第二の誘電体層
に、良好に伝導して放熱されるため、あるいは、相変化
記録層内で発生した熱が、記録層を挟むように高熱伝導
高硬度の炭化珪素からなる第一,第二の誘電体層に良好
に伝導して放熱されるため、この結果、相変化記録層の
熱的損傷を減少させ、記録層を構成する物質の流動(移
動)を抑制して透明基板の熱変形を確実に防止すること
ができ、また、記録層を構成する物質の流動による再生
振幅低下を抑制することができ、書き換え性能を大幅に
向上することができる。また、本発明の相変化型光ディ
スクの製造方法は、上述した効果を奏する相変化型光デ
ィスクを作製することができる。
【図1】本発明の相変化型光ディスクの第1実施例構成
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図2】本発明の相変化型光ディスクの第2実施例構成
を説明するための図である。
を説明するための図である。
【図3】本発明の実施例1の相変化型光ディスクを用い
て10万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
て10万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
【図4】本発明の実施例2の相変化型光ディスクを用い
て10万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
て10万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
【図5】本発明の実施例3の相変化型光ディスクを用い
て30万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
て30万回の書き換えを行うことを説明するための図で
ある。
【図6】比較例1の相変化型光ディスクを用いて10万
回の書き換えを行うことを説明するための図である。
回の書き換えを行うことを説明するための図である。
1 透光性基板 2 第一の誘電体層 2A,2B 一方,他方の誘電体層 3 相変化記録層 4 第二の誘電体層 5 反射層 6 保護膜 A,B 相変化型光ディスク
Claims (9)
- 【請求項1】透光性基板上に、第一の誘電体層と、相変
化記録層と、第二の誘電体層と、反射層と、保護膜とを
順次積層してなる相変化型光ディスクにおいて、 前記第一の誘電体層は、硫化亜鉛と金属酸化物との混合
体、あるいは金属酸化物からなり,前記相変化記録層
は、レーザ光の照射により原子の配列が変化して可逆的
に反射率が変化する相変化材料からなり,前記第二の誘
電体層は、炭化珪素からなることを特徴とする相変化型
光ディスク。 - 【請求項2】透光性基板上に、第一の誘電体層と、相変
化記録層と、第二の誘電体層と、反射層と、保護膜とを
順次積層し、かつ前記第一の誘電体層を2つの誘電体層
から構成してなる相変化型光ディスクであって、 前記第一の誘電体層を構成しかつ前記透光性基板上に形
成される一方の誘電体層は、硫化亜鉛と金属酸化物との
混合体、あるいは金属酸化物からなり、 前記第一の誘電体層を構成しかつ前記相変化記録層が形
成される他方の誘電体層は、炭化珪素からなり、 前記相変化記録層は、レーザ光の照射により原子の配列
が変化して可逆的に反射率が変化する相変化材料からな
り,前記第二の誘電体層は、炭化珪素からなることを特
徴とする相変化型光ディスク。 - 【請求項3】前記第一の誘電体層を構成する一方の誘電
体層の厚さは、前記第一の誘電体層を構成する他方の誘
電体層の厚さより大であることを特徴とする請求項2記
載の相変化型光ディスク。 - 【請求項4】前記相変化記録層は、Ge−Sb−Te系
の相変化材料からなることを特徴とする請求項1乃至3
のうちのいずれかに記載の相変化型光ディスク。 - 【請求項5】前記第二の誘電体層は、炭素濃度を低減し
た炭化珪素からなることを特徴とする請求項1乃至4の
うちのいずれかに記載の相変化型光ディスク。 - 【請求項6】前記反射層は、熱伝導が高い金属、熱伝導
が高い金属を含む合金、あるいは熱伝導が高い半導体か
らなることを特徴とする請求項1乃至5のうちのいずれ
かに記載の相変化型光ディスク。 - 【請求項7】前記第一の誘電体層の厚さは、60〜15
0nm、 前記相変化記録層の厚さは、10〜60nm、 前記第二の誘電体層の厚さは、5〜80nm、 であることを特徴とする請求項1乃至6のうちのいずれ
かに記載の相変化型光ディスク。 - 【請求項8】透光性基板上に、第一の誘電体層と、相変
化記録層と、第二の誘電体層と、反射層と、保護膜とを
順次積層してなる相変化型光ディスクを製造する相変化
型光ディスクの製造方法であって、 硫化亜鉛と金属酸化物との混合体あるいは金属酸化物か
らなる前記第一の誘電体層と、レーザ光の照射により原
子の配列が変化して可逆的に反射率が変化する相変化材
料からなる前記相変化記録層と、前記反射層とを、それ
ぞれ、直流、交流、反応性、イオンビームの各スパッタ
リング法、あるいはイオンプレーティング法のいずれか
により成膜し、 炭化珪素から構成される前記第二の誘電体層を、SiC
ターゲットを高周波スパッタリング法により成膜する
か、あるいはSiターゲットをメタンやエタンガスを導
入しながら反応性スパッタリング法により成膜すること
を特徴とする相変化型光ディスクの製造方法。 - 【請求項9】透光性基板上に、第一の誘電体層と、相変
化記録層と、第二の誘電体層と、反射層と、保護膜とを
順次積層し、かつ前記第一の誘電体層を2つの誘電体層
から構成してなる相変化型光ディスクを製造する相変化
型光ディスクの製造方法であって、 硫化亜鉛と金属酸化物との混合体あるいは金属酸化物か
らなり、前記第一の誘電体層を構成しかつ前記透光性基
板上に形成される一方の誘電体層と、レーザ光の照射に
より原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化する相
変化材料からなる前記相変化記録層と、前記反射層と
を、それぞれ、抵抗加熱型あるいは電子ビーム型の真空
蒸着法、直流、交流、反応性、イオンビームの各スパッ
タリング法、あるいはイオンプレーティング法のいずれ
かにより成膜し、 炭化珪素からなり、前記第一の誘電体層を構成しかつ前
記相変化記録層が形成される他方の誘電体層と、炭化珪
素からなる前記第二の誘電体層とを、それぞれ、SiC
ターゲットを高周波スパッタリング法により成膜する
か、あるいはSiターゲットをメタンやエタンガスを導
入しながら反応性スパッタリング法により成膜すること
を特徴とする相変化型光ディスクの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9170955A JPH113538A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 相変化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9170955A JPH113538A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 相変化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH113538A true JPH113538A (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=15914486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9170955A Pending JPH113538A (ja) | 1997-06-12 | 1997-06-12 | 相変化型光ディスク及び相変化型光ディスクの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH113538A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7132147B2 (en) | 2003-07-01 | 2006-11-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US7357969B2 (en) | 2003-10-30 | 2008-04-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US9773933B2 (en) | 2010-02-23 | 2017-09-26 | Tenksolar, Inc. | Space and energy efficient photovoltaic array |
-
1997
- 1997-06-12 JP JP9170955A patent/JPH113538A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7132147B2 (en) | 2003-07-01 | 2006-11-07 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US7291375B2 (en) | 2003-07-01 | 2007-11-06 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US7294382B2 (en) | 2003-07-01 | 2007-11-13 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US7357969B2 (en) | 2003-10-30 | 2008-04-15 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Phase-change optical recording medium |
US9773933B2 (en) | 2010-02-23 | 2017-09-26 | Tenksolar, Inc. | Space and energy efficient photovoltaic array |
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