JP2004311011A - 光学的情報記録媒体とその製造方法、この媒体を用いた情報の記録方法及び記録装置 - Google Patents

光学的情報記録媒体とその製造方法、この媒体を用いた情報の記録方法及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 広い線速度範囲において良好な記録再生特性が得られる記録媒体とその製造方法、記録方法及び記録装置を提供する。
【解決手段】 透明基板1上に多層膜21が設けられている。多層膜21は、透明基板1に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層3と、光吸収層5とを含む。記録層3は、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とする。このような記録層3を含む多層膜21は、透明基板1上に、透明基板1に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含む多層記録媒体にも適用でき、この場合は、第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つを上記多層膜21と同じ構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、基板上に形成された薄膜に、レーザー等の高エネルギー光ビームを照射することにより、情報信号を記録・再生することのできる光学的情報記録媒体とその製造方法、記録方法及び記録装置に関するものである。
基板上に形成したカルコゲン材料等の薄膜にレーザー光を照射して局所的な加熱を行い、照射条件の違いにより光学定数(屈折率n、消衰係数k)の異なる非晶質相と結晶相との間で相変化させることが可能である。このことは既に広く知られており、この現象を応用した、いわゆる相変化方式の光学的情報記録媒体の研究開発・商品化が盛んに行われている。
相変化方式の光学的情報記録媒体においては、レーザー出力を記録レベルと消去レベルの少なくとも2つのパワーレベル間で情報信号に応じて変調して情報トラック上に照射することにより、既存の信号を消去しつつ、同時に新しい信号を記録することが可能である。
こういった光学的情報記録媒体においては、記録層以外に、繰り返し記録する際の記録層の蒸発や基板の熱変形を防止し、光学的干渉効果により記録層の光吸収率や光学的変化をエンハンスする等の目的で、耐熱性に優れた誘電体材料等からなる保護層を記録層のレーザー光入射側である透明基板に近い側(下側)及び透明基板と反対の側(上側)に設け、また、入射光を効率良く使い、冷却速度を向上させて非晶質化しやすくする等の目的で金属・合金材料等からなる反射層を記録層に対し透明基板と反対の側に設けるのが一般的である。
記録層と誘電体層との間に界面層(例えば、特許文献1、2)を設けることが提案されている。界面層は、記録層の結晶化を促進し、消去特性を向上させる働き、記録層と誘電体保護層の間の原子・分子の相互拡散を防止し、繰り返し記録における耐久性を向上させる働き等を有し、さらに、記録層との間に剥離や腐食を生じない環境信頼性も兼ね備えていることが望ましい。
また、記録層が結晶である場合と非晶質である場合との光吸収率の比を調整し、オーバーライト時にマーク形状が歪まないようにすることで消去率を高め、かつ、記録層が結晶である場合と非晶質である場合との反射率の差を大きくし、C/N比を大きくする等の目的で、屈折率が高く、適度に光を吸収する材料層を、上側誘電体層と反射層の間に設けることも提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平5−2172211号公報 国際公開第97/34298号パンフレット 特開2000−215516号公報
こういった光学的情報記録媒体の1枚あたりに蓄積できる情報量を増やすための基本的な手段として、レーザー光の波長を短くする、またはこれを集光する対物レンズの開口数を大きくすることによりレーザー光のスポット径を小さくし、記録面密度を向上させる方法がある。近年の主流は、記録型DVD(Digital Versatile Disk)に代表されるように、波長660nm・開口数0.6程度の光学系を用いるものである。さらには、実用化の段階に近づきつつある波長400nm近傍の青色レーザーダイオードを適用し、さらに開口数を0.85程度まで高めることも検討されている。このように開口数を高くすると、光学的情報記録媒体のチルトに対する許容幅が小さくなるため、レーザー光入射側の透明基板の厚さを記録型DVDの0.6mmから0.1mm程度に薄くすることも併せて提案されている。
さらに媒体1枚あたりの扱える情報量を増やすために情報を記録再生する層を複数積層した多層構造の記録媒体(以下、多層記録媒体という。)も提案されている。このような多層記録媒体は、レーザー光源に近い側の情報層が光を吸収するため、レーザー光源から遠い側の情報層には減衰したレーザー光で記録・再生を行うことになり、記録時には感度低下が、再生時には反射率・振幅低下が問題となる。したがって、多層記録媒体においては、レーザー光源から近い側の情報層は透過率を高く、レーザー光源から遠い側の情報層は反射率、反射率差及び感度を高くして、限られたレーザーパワーで十分な記録再生特性が得られるようにする必要がある。
光学的情報記録媒体においては、上記のように記録密度を高めることが重要であるが、さらには記録速度を高めることも、大量のデータを短時間で扱うために重要である。高速記録に対応するためには記録層の結晶化速度を高める必要がある。代表的な記録材料であるGe−Sb−Te、中でも特にGeTe−Sb2Te3近傍の組成(Ge−Sb−Te三成分系状態図におけるGeTe−Sb2Te3ライン近傍の組成)においては、Geの一部をSnで置換することで結晶化速度が向上することがわかっている。
上述のように、新規に開発される記録再生装置の記録速度はより高速化する傾向にあり、媒体もこれに対応したものが要求される。それと同時に、低速でしか記録できない既存のドライブとの互換性を確保するためには、同じ媒体で低速でも記録できる必要がある。媒体が高速記録に対応するためには、上述のように結晶化速度の速い記録層を使用する必要があるが、これを低速での記録に用いると、結晶化速度が速すぎることになる。すなわち、非晶質が形成されにくく、マークが大きくなりにくいために信号振幅が低下するという問題が生じる。特に、上記のようにGeの一部をSnで置換した場合には結晶−非晶質間の光学定数の変化が小さくなり、信号振幅の低下を助長してしまう可能性がある。
本発明の光学的情報記録媒体は、透明基板と、この透明基板上に設けられた多層膜とを含み、この多層膜が、上記透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含み、上記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とすることを特徴とする。
本明細書において、主成分とは、80原子%以上を占める成分をいう。
本発明は、別の側面から、透明基板上に、この透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体を製造する方法であって、上記記録層を、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とするように成膜することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、上記本発明の光学的情報記録媒体への情報の記録方法及び記録装置を提供する。本発明による情報の記録方法は、透明基板上に、この透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体への情報の記録方法であって、上記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とし、上記媒体を回転させながら、上記媒体の線速度が高くなるほど発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高くなるように設定したレーザーパワー変調パルス波形を用いて上記情報を記録することを特徴とする。
本発明の情報の記録装置は、透明基板上に、この透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体へ情報を記録する装置であって、上記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とし、上記媒体を回転させながら、上記媒体の線速度が高くなるほど発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高くなるように設定したレーザーパワー変調パルス波形を用いて上記情報を記録することを特徴とする。
なお、本発明の記録方法及び記録装置は、情報の記録に前後して又は記録と共に情報の再生を行う記録再生方法、情報の記録機構とともに再生機構を備えた記録再生装置を包含する。
本発明によれば、高密度かつ広い線速度範囲において良好な記録再生特性が得られ、安価に製造できる記録媒体とその製造方法、記録方法及び記録装置を提供することができる。
本発明の光学的情報記録媒体は、式Gex(BiySb1-y2Tex+3で表される材料を主成分とする記録層と光吸収層とが組合わされた多層膜を含んでいるので、広い線速度範囲において良好な記録再生特性を得ることができる。
この光学的情報記録媒体は、透明基板上に、この透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含む多層記録媒体でもよく、この場合は、第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つを上記多層膜とする。このように複数の情報層を設ける場合、特に限定されないが、上記に説明した多層膜の構成を、少なくとも透明基板から最も遠くに配置される情報層(第N情報層)に適用することが好ましい。透明基板から遠くに配置される情報層ほど高感度であることが求められるが、上記多層膜を適用することで良好な感度が得られるからである。
上記光学的情報記録媒体においては、光吸収層の屈折率をn1、前記光吸収層の消衰係数をk1とすると、3≦n1≦6、かつ、1≦k1≦4であることが好ましい。また、光吸収層は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Os、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Sb及びBiから選ばれる少なくとも1つの元素を含むものであってもよく、この場合はSi及びGeから選ばれる少なくとも1つの元素を含むことが好ましい。以上のような光吸収層は屈折率が高く、適度に光を吸収するため、効果的に広い線速度範囲における良好なC/N比及び消去率を得ることができる。
上記光学的情報記録媒体においては、多層膜が、記録層に対して透明基板に近い側に配置された下側誘電体層をさらに含むことが好ましい。下側誘電体層の膜厚は、135nm以下が好ましい。薄い下側誘電体層は、媒体の製造コスト削減に有利である。下側誘電体層の膜厚の下限に特に制限はないが、下側誘電体層は5nm以上が好ましい。また、下側誘電体層の膜厚をd、下側誘電体層の屈折率をn2、記録または再生を行う光ビームの波長をλとすると、n2d≦7λ/16が成立することが好ましく、0<n2d≦3λ/16またはλ/4≦n2d≦7λ/16が成立すればさらによい。
上記光学的情報記録媒体においては、多層膜が、記録層に対して透明基板と反対側に配置された上側誘電体層をさらに含むことが好ましい。上側誘電体層の膜厚は、15nm以上80nm以下、特に25nm以上60nm以下が好ましい。
上記光学的情報記録媒体は、下側誘電体層と記録層との間に、さらに下側界面層を含んでいてもよく、記録層と上側誘電体層との間に、さらに上側界面層を含んでいてもよい。界面層を形成すると、消去特性や繰り返し記録特性の改善が容易となる。下側界面層及び上側界面層から選ばれる少なくとも一方は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W及びSiから選ばれる少なくとも1種の酸化物を含む材料、好ましくは主成分とする材料からなることが好ましい。
上記光学的情報記録媒体において、多層膜が、光吸収層に対して透明基板と反対側に配置された反射層をさらに含んでいてもよい。
本発明の光学的情報記録媒体の製造方法では、記録層と光吸収層とを含む多層膜を形成する際、式Gex(BiySb1-y2Tex+3で表される材料を主成分とするように記録層を成膜するので、広い線速度範囲において良好な記録再生特性を有する光学的情報記録媒体を得ることができる。
この光学的情報記録媒体の製造方法では、透明基板上に、この透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含む多層記録媒体を製造する場合にも適用できる。この場合は、第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つを上記多層膜とするように成膜する。
上記光学的情報記録媒体の製造方法では、多層膜を成膜する際、記録層に対して透明基板に近い側に配置されるように下側誘電体層を成膜することが好ましく、この下側誘電体層の膜厚は135nm以下とすることが好ましい。なお、下側誘電体層の膜厚の下限に特に制限はないが、下側誘電体層は5nm以上が好ましい。
本発明の情報の記録方法及び記録装置によれば、本発明の光学的情報記録媒体について、より広い線速度範囲での良好な記録再生特性を保つことができる。また、本発明の光学的情報記録媒体が第1情報層〜第N情報層を含む多層記録媒体の場合であっても、同様の効果が得られる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。図1〜図4は、それぞれ、本発明の光学的情報記録媒体の一構成例の部分断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の光学的情報記録媒体には、透明基板1上に多層膜21及び保護基板7がこの順に設けられている。多層膜21は、透明基板1に近い側から下側誘電体層2、記録層3、上側誘電体層4、光吸収層5及び反射層6がこの順に設けられて構成されている。この光学的情報記録媒体に対し、透明基板1の側からレーザー光8を対物レンズ9で集光し、記録層3に照射して記録再生を行う。
図2に示すように、多層膜21については、下側誘電体層2と記録層3との間に下側界面層10を、記録層3と上側誘電体層4との間に上側界面層11を、いずれか一方または両方設けてもよい。
透明基板1の材料としては、レーザー光8の波長において略透明であることが好ましく、ポリカーボネイト樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリオレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、紫外線硬化性樹脂、ガラス、あるいはこれらを適宜組み合わせたもの等を用いることができる。また、透明基板1の厚さは特に限定されないが、0.01〜1.5mm程度のものを用いることができる。
下側誘電体層2及び上側誘電体層4の材料としては、例えば、Y、Ce、Ti、Zr、Nb、Ta、Co、Zn、Al、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Te等の酸化物、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、Mo、W、B、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb等の窒化物、Ti、Zr、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Si等の炭化物、Zn、Cd等の硫化物、セレン化物またはテルル化物、Mg、Ca、La等の希土類等のフッ化物、C、Si、Ge等の単体、あるいはこれらの混合物を用いることができる。中でも特に略透明で熱伝導率の低い材料、例えばZnSとSiO2の混合物が好ましい。下側誘電体層2及び上側誘電体層4は、必要に応じて異なる材料・組成のものを用いてもよいし、同一の材料・組成のものを用いることもできる。ここで、上側誘電体層4の膜厚は15nm以上80nm以下であることが好ましく、さらには25nm以上60nm以下であることがより好ましい。上側誘電体層4の膜厚が薄過ぎると記録層3と反射層6との間の距離が近付き過ぎて反射層6の冷却効果が強くなり、記録層3からの熱拡散が大きくなって記録感度が低下し、また、記録層3が結晶化しにくくなってしまう。逆に、上側誘電体層4が厚すぎると記録層3と反射層6の間の距離が離れ過ぎて反射層6の冷却効果が弱くなり、記録層3からの熱拡散が小さくなって記録層3が非晶質化しにくくなってしまうからである。
下側界面層10及び上側界面層11の材料としては、下側誘電体層2及び上側誘電体層4の材料として上記に挙げたものの中に、その役割を果たすものが幾つか存在する。例えばGe、Si等をベースにした窒化物、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W及びSi等の酸化物またはこれらの複合酸化物を用いることができ、中でも特にTi、Zr、Hf、V、Nb及びTa等の酸化物をベースとして、Cr、Mo及びW等の酸化物を添加したものは耐湿性の面で優れており、さらにSi等の酸化物を添加したものは消去率をより高くすることができる。下側界面層10及び上側界面層11の膜厚は特に限定されないが、薄すぎると界面層としての効果が発揮できなくなり、厚すぎると記録感度低下等につながるため、例えば0.2nm以上20nm以下であることが好ましい。下側界面層10と上側界面層11は、いずれか片方設けるだけでも上記効果を発揮するが、両方設けることがより好ましく、両方設ける場合は必要に応じて異なる材料・組成のものを用いてもよいし、同一の材料・組成のものを用いてもよい。
記録層3の材料は、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(x、yは上記に同じ)で表されることが好ましい。記録層3では、x≧5とすることで反射率及び反射率変化を大きくすることができる。xの上限に特に制限はないが、好ましくはx≦50である。yは、より好ましくは0.1≦y≦0.9である。記録層3には、結晶化速度、熱伝導率または光学定数等の調整、あるいは繰り返し耐久性、耐熱性または環境信頼性の向上等の目的で、Sn、In、Ga、Zn、Cu、Ag、Au、Crあるいは追加のGe、Bi、Sb、Te等の金属、半金属もしくは半導体元素、またはO、N、F、C、S、B等の非金属元素から選ばれる1つまたは複数の元素を、必要に応じて、記録層3全体の20原子%以下、好ましくは10原子%以下、特に好ましくは5原子%以下、の範囲で適宜添加してもよい。
上記元素を含む場合、記録層の材料は、式(Gex(BiySb1-y2Tex+31-zzで表すことができる。但し、x、y、zは、それぞれx≧5、0<y≦1、0≦z≦0.2(好ましくは0≦z≦0.1、より好ましくは0≦z≦0.05)の範囲にある数値であり、Aは、Sn、In、Ga、Zn、Cu、Ag、Au、Cr、Ge、Bi、Sb、Te、O、N、F、C、S及びBから選ばれる少なくとも1種の元素である。
記録層3の膜厚は、2nm以上20nm以下とすれば、十分なC/N比を得ることができる。記録層3が2nm未満の膜厚では十分な反射率及び反射率変化が得られないためC/N比が低く、また、20nmを超える膜厚では記録層3の薄膜面内の熱拡散が大きいため高密度記録においてC/N比が低くなってしまう。さらに、記録層3の膜厚は、4nm以上14nm以下であることがより好ましい。
光吸収層5には、記録層3が結晶である場合と非晶質である場合との光吸収率の比を調整し、オーバーライト時にマーク形状が歪まないようすることで特に高線速での消去率を高め、かつ、記録層3が結晶である場合と非晶質である場合の反射率の差を大きくし、C/N比を大きくする等の目的で、屈折率が高く、適度に光を吸収することが要求される。そこで、光吸収層5としては、例えば、屈折率n1が3以上6以下、消衰係数k1が1以上4以下、より好ましくはn1が3以上5以下、k1が1.5以上3以下である材料を用いるとよい。また、光吸収層5として、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Os、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Sb及びBiから選ばれる少なくとも1つの元素を含む材料を用いてもよい。具体的にはGe−Cr、Ge−Mo、Si−Cr、Si−Mo、Si−W等の非晶質であるGe合金及びSi合金、あるいはTi、Zr、Nb、Ta、Cr、Mo、W、SnTe、PbTe等の結晶性の金属、半金属及び半導体材料を使用することが好ましい。これらの中でもSi及びGeから選ばれる少なくとも1つの元素を含む材料が好ましく、特にSiをベースとした材料はGeに比べて融点が高いため耐熱性が良好で、熱伝導率も高いためC/N比が大きくなり、より好ましい。
上記の記録層3と光吸収層5とを組合せて用いることで、広い線速度範囲においてC/N比も消去率も高く保つことができる。
また、このような多層膜を含む光学的情報記録媒体を製造する際には、製造コストの面から各層の膜厚は薄い方が好ましい。中でも、最も成膜に時間のかかる層を薄くすることは、多層膜の各層を別室で同時に並行して成膜する上で、無駄な時間を省いて効率を上げることができるため、より好ましい。例えばDVD−RAM等の場合は、レーザー光を入射させる側の基板と記録層との間の下側誘電体層の膜厚が150nm程度と厚く、成膜に最も時間がかかる。ところが、この下側誘電体層の膜厚を薄くすると反射率及び反射率変化が低下し、実用的な記録媒体として適さなくなるため、単純に薄くすることは困難である。また、下側誘電体層を薄くすることによる反射率低下は、上側誘電体層の膜厚を薄くすることで補うこともできるが、上側誘電体層の膜厚が薄過ぎると記録層と反射層の間の距離が近付き過ぎて反射層の冷却効果により記録層からの熱拡散が大きくなって記録感度が低下し、また、記録層が結晶化しにくくなってしまうため好ましくない。このような問題に対しても、本実施の形態のような膜構成の光学的情報記録媒体では、下側誘電体層2の膜厚を薄くしても十分な反射率及び反射率変化が得られ、実用的な情報記録媒体としての特性を満足することができる。例えば波長660nmにおいてZnSとSiO2をそれぞれ80分子%と20分子%ずつ混合した誘電体層材料を下側誘電体層2として用いる場合、従来150nm程度の膜厚であったものが135nm以下、さらには125nm以下にまで薄くすることができる。但し、この膜厚dの範囲は誘電体材料の屈折率n2及び波長λに依存するため、一般的にはn2d≦7λ/16であることが好ましく、さらには0<n2d≦3λ/16またはλ/4≦n2d≦7λ/16であることがより好ましい。
反射層6の材料としては、例えば、Au、Ag、Cu、Al、Ni、Crあるいはこれらをベースにした合金材料を用いる。中でも特にAg合金は熱伝導率及び反射率が高く、またAl合金もコストの面から好ましい。また、反射層6は複数の層を組合わせて用いてもよい。
なお、上記の多層膜は、オージェ電子分光法、X線光電子分光法または2次イオン質量分析法等の方法(例えば応用物理学会/薄膜・表面物理分科学会編「薄膜作製ハンドブック」共立出版株式会社、1991年等)により各層の材料及び組成を調べることが可能である。本願の実施例においては各層のターゲット材料組成と実際に形成された薄膜の組成が略同等であることを確認した。ただし、成膜装置、成膜条件またはターゲットの製造方法等によっては、ターゲット材料組成と実際に形成された薄膜の組成が異なる場合もある。そのような場合には、あらかじめ組成のずれを補正する補正係数を経験則から求め、所望の組成の薄膜が得られるようにターゲット材料組成を決めることが好ましい。
保護基板7の材料としては、透明基板1の材料として挙げたのと同じものを用いることができるが、透明基板1とは異なる材料としてもよく、レーザー光8の波長において必ずしも透明でなくてもよい。また、保護基板7の厚さは特に限定されないが、0.01〜3.0mm程度のものを用いることができる。
なお、図1及び図2に示した光学的情報記録媒体の多層膜21には、下側誘電体層2、上側誘電体層4及び反射層6(図2の場合はさらに下側界面層10及び上側界面層4)も設けられているが、少なくとも記録層3と光吸収層5とが設けられていればよい。
また、以上に説明した図1及び図2に示す光学的情報記録媒体は1つの情報層のみを含む媒体であるが、本実施の形態の光学的情報記録媒体は、図3及び図4に示すように、透明基板1と保護基板7との間に分離層12を介して複数の情報層が設けられた多層記録媒体であってもよい。図3には、2層の情報層(第1情報層13及び第2情報層14)が設けられた構成例が示されており、図4には、3層以上の情報層(第1情報層13、第2情報層14、…及び第N情報層15(図4に示す構成例においては、Nは3以上の整数))が設けられた構成例が示されている。このような多層記録媒体の場合、少なくともいずれかの情報層が、図1または図2に示した多層膜21の構造と同じである必要がある。この光学的情報記録媒体の各情報層に対し、透明基板1の側からレーザー光8を対物レンズ9で集光し、照射して記録再生を行う。なお、複数設けられた情報層は、透明基板1から遠くに配置されるものほど到達するレーザー光量が減少するので、記録感度を高く形成する必要がある。そこで、多層記録媒体の場合は、少なくとも、透明基板1から最も遠くに配置される情報層(図3においては第2情報層14、図4においては第N情報層15)を多層膜21と同じ構造とすることが好ましい。多層膜21によれば高感度を得ることができるからである。
分離層12としては、紫外線硬化性樹脂等を用いることができる。分離層12の厚さは、第1情報層13及び第2情報層14のいずれか一方を再生する際に他方からのクロストークが小さくなるように、少なくとも対物レンズ9の開口数NAとレーザー光8の波長λにより決定される焦点深度以上の厚さであることが望ましく、また、全ての情報層が集光可能な範囲に収まる厚さであることも必要である。例えば、分離層12の厚さは、λ=660nm、NA=0.6の場合は10μm以上100μm以下、λ=405nm、NA=0.85の場合は5μm以上50μm以下であることが好ましい。但し、層間のクロストークを低減できる光学系が開発されれば分離層12の厚さは上記より薄くできる可能性もある。
第1情報層13は、30%以上の透過率を有することが望ましいが、書換形のみならず、追記形または再生専用形のいずれの情報層とすることも可能である。
なお、図1〜図4に示した上記光学的情報記録媒体2枚を、それぞれの保護基板8の側を対向させて貼り合わせ、両面構造とすることにより、媒体1枚あたりに蓄積できる情報量をさらに2倍にすることができる。
上記の各薄膜は、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法等の気相薄膜堆積法によって形成することができる。
透明基板1上に上記の薄膜層や分離層12を順次形成した後に保護基板7を形成または貼り合せしてもよいし、逆に保護基板7上に各層を順次形成した後に透明基板1を形成または貼り合せしてもよい。中でも特に、後者は透明基板1が0.4mm以下のように薄い場合に適している。その場合、レーザー光案内用の溝であるグルーブやアドレス信号等の凹凸パターンは、保護基板7及び分離層12の表面上に形成、すなわちスタンパ等のあらかじめ所望の凹凸パターンが形成されたものから転写される必要がある。その際、特に分離層12のようにその層厚が薄く、通常用いられているインジェクション法が困難な場合は、2P法(photo-polymerization法)を用いることができる。
上記光学的情報記録媒体の記録層3は、一般に、成膜したままの状態では非晶質状態なので、レーザー光等でアニールすることで結晶状態とする初期化処理を施すことで完成ディスクとなり、記録再生を行うことができる。
図5に、本発明の記録装置の一例として、光学的情報記録媒体の記録再生を行う記録再生装置の最小限必要な装置構成の一例の概略図を示す。レーザーダイオード16を出たレーザー光8は、ハーフミラー17及び対物レンズ9を通じて、モーター18によって回転されている光学的情報記録媒体(ディスク)19上にフォーカシングされる。情報の再生は、媒体19からの反射光をフォトディテクター20に入射させ、信号を検出することにより行われる。
情報信号の記録を行う際には、レーザー光8の強度を複数のパワーレベル間で変調する。レーザー強度を変調するレーザー光強度変調手段としては、半導体レーザーの駆動電流を変調して行う電流変調手段を用いてもよく、電気光学変調器、音響光学変調器等の手段を用いてもよい。記録マークを形成する部分に対しては、ピークパワーP1の単一矩形パルスでもよいが、特に長いマークを形成する場合は、過剰な熱を省き、マーク幅を均一にする目的で、図6に示すようにピークパワーP1及びボトムパワーP3(但し、P1>P3)との間で変調された複数のパルスの列からなる記録パルス列を用いる。また、最後尾のパルスの後に冷却パワーP4の冷却区間を設けてもよい。マークを形成しない部分に対しては、バイアスパワーP2(但し、P1>P2)で一定に保つ。
記録マークを形成するためのレーザーパワー変調パルス波形を、その発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高線速度ほど大きいものとすることで、より広い線速度範囲で良好な記録再生特性を保つことができる。発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値を大きくするということは、具体的には、例えば図6に示すパルス波形において、ピークパワーP1の各パルスの一部または全ての幅を広くするか、あるいは、パワーレベルP3を高くすることで実現でき、特に高線速度での消去率向上に効果がある。
ここで、記録するマークの長さ、さらにはマーク前後のスペースの長さ等の各パターンによってマークエッジ位置に不揃いが生じ、ジッタ増大の原因となることがある。本発明の光学的情報記録媒体の記録方法では、これを防止し、ジッタを改善するために、上記パルス列の各パルスの位置または長さをパターン毎にエッジ位置が揃うように必要に応じて調整し、補償することもできる。
本発明では、情報の記録の際に2以上のモードを適用し、この2以上のモードに応じて異なる2以上の線速度で媒体を回転させ、この2以上の線速度に応じて異なる2以上のレーザーパワー変調パルス波形を用い、かつこの2以上のレーザーパワー変調パルス波形を、上記線速度が高いほど、発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高くなるように設定してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例は本発明を限定するものではない。
[実施例1]
実施例1では、図2に示す構成の光学的情報記録媒体を作製した。透明基板として、ポリカーボネイト樹脂からなり、直径12cm、厚さ0.6mm、グルーブピッチ1.23μm、グルーブ深さ約55nmの基板を準備した。この透明基板のグルーブが形成された表面上に、(ZnS)80(SiO220からなる膜厚130nmの下側誘電体層、(ZrO225(SiO225(Cr2350からなる膜厚2nmの下側界面層、様々な材料組成からなる膜厚9nmの記録層、(ZrO225(SiO225(Cr2350からなる膜厚2nmの上側界面層、(ZnS)80(SiO220からなる膜厚40nmの上側誘電体層、CrSi2からなる膜厚25nmの光吸収層、Ag98Pd1Cu1からなる膜厚80nmの反射層の各層をスパッタリング法により順次積層した。下側誘電体層に用いた材料の屈折率nは2.1である。
記録層としては、(表1)に示すとおり、Ge40Sb8Te52(ディスク1)と、そのGeの一部をSnで置換したもの(ディスク2〜5)及びそのSbの一部をBiで置換したもの(ディスク6〜9)を用いた。なお、(表1)には、ディスク6〜9の記録層に用いた材料を式Gex(BiySb1-y2Tex+3と表記した場合のx、yの値も示している。
Figure 2004311011
各層の成膜には、記録層についてはAr−N2混合ガス(N2分圧約3%)を、それ以外についてはArのみをスパッタガスとして流しながら成膜した。
こうして形成された多層薄膜面上に紫外線硬化性樹脂を介してポリカーボネイト樹脂からなる保護基板を貼り合せ、紫外線光を照射して硬化させた。このディスクの透明基板側からレーザー光でアニールすることにより記録層全面を初期化した。
これらのディスクを線速度8.2m/s(基準クロックT=17.1ns)及び線速度20.5m/s(基準クロックT=6.9ns)の2条件で回転させ、波長660nm・NA0.6の光学系を用いて測定を行った。いずれの線速度においても、グルーブ及びランドに3T信号と11T信号を交互に11回記録し、3T信号が記録された状態でこのトラックを再生してそのC/N比をスペクトラムアナライザーで測定した。そして、さらにその上に11T信号を1回記録したときの消去率、すなわち3T信号振幅の減衰比をスペクトラムアナライザーで測定した。
信号を記録する際のレーザー変調波形は、いずれの線速度においても、3T信号の場合は幅1.5T(パワーレベルP1)の単一矩形パルスとし、11T信号の場合は幅1.5Tの先頭パルスとこれに続く幅0.5Tの8つのサブパルスからなるパルス列(パワーレベルP1)とし、各パルス間(パワーレベルP3)の幅も0.5Tとした。マークを記録しない部分ではパワーレベルP2の連続光とした。線速度8.2m/sの場合はP3=P2、線速度20.5m/sの場合はP3=P2+1mWとした。各パワーレベルの決め方としては、記録パワーレベルP1はC/N比が45dBを超えるパワーの下限値の1.5倍、パワーレベルP2は消去率が20dBを超えるパワー範囲の中央値、再生パワーレベルP5は1.0mWとした。
以上の条件で、各ディスクのC/N比と消去率を測定した結果を(表1)に示す。なお、C/N比及び消去率は、各ディスクともグルーブとランドで大きな差はなかったが、(表1)には低い方の値を示している。
記録層がGe−Sb−Teからなるディスク1では、8.2m/sでは良好なC/N比及び消去率が得られているが、20.5m/sにおいては消去率が悪く、記録層の結晶化速度が不十分であることがわかる。記録層がGeの一部をSnで置換したGe−Sn−Sb−Teからなるディスク2〜5では、Sn量が5原子%から20原子%まで増えるにしたがって結晶化速度が速くなるため20.5m/sでの消去率は向上するが、一方で8.2m/sでは非晶質化しにくくなるためC/N比が低下してしまい、2つの線速度で良好な記録再生特性を同時に実現することができない。これに対し、記録層がSbの一部をBiで置換したGe−Sn−Sb−Teからなるディスク6〜9では、Bi量をわずか2〜8原子%に増やすだけで20.5m/sで十分な消去率が得られ、8.2m/sでのC/N比も十分高い値を保っている。
以上の結果から、Si合金等からなる光吸収層とGe−Sb−Bi−Te系材料からなる記録層を併せて用いることで、広い線速度範囲において良好な記録再生特性が得られることがわかった。
[実施例2]
実施例1のディスク3及びディスク7の下側誘電体層の膜厚を100nm〜150nmの範囲で変えたディスクを実施例1と同様の方法で作製し、実施例1と同様の評価を行った。その結果を(表2)に示す。
Figure 2004311011
また、本実施例の各ディスクについては、グルーブのない鏡面部分での反射率を測定しているので、併せて(表2)に示す。
表2によると、実施例1のディスク3の下側誘電体層の膜厚を変えたディスク10〜15は、下側誘電体層の膜厚が140nm近傍で反射率が最大となるが、130nm以下では反射率が15%を切ってしまう。これに対し、実施例1のディスク7の下側誘電体層の膜厚を変えたディスク16〜21は、下側誘電体層の膜厚を100nmまで薄くしても反射率15%以上を確保できている。また、そのC/N比及び消去率は8.2m/s及び20.5m/sのいずれの線速度においても十分な値であり、中でも120〜130nmで特に良好な結果を示している。
以上の結果から、Si合金等からなる光吸収層とGe−Sb−Bi−Te系材料からなる記録層を併せて用い、なおかつ下側誘電体層を135nm以下とすることで、広い線速度範囲において、より良好な記録再生特性が得られることがわかった。
本発明の光学的情報記録媒体及びその製造方法は、高密度かつ広い線速度範囲において良好な記録再生特性が求められる記録媒体の提供に適用でき、本発明の記録方法及び記録装置は、そのような記録媒体に情報を記録する方法及び装置として適用できる。
本発明の光学的情報記録媒体の一構成例の断面図 本発明の光学的情報記録媒体の一構成例の断面図 本発明の光学的情報記録媒体の一構成例の断面図 本発明の光学的情報記録媒体の一構成例の断面図 本発明の光学的情報記録媒体の記録再生装置の一例の概略図 本発明の光学的情報記録媒体の記録再生に用いる記録パルス波形の一例の概略図
符号の説明
1 透明基板
2 下側誘電体層
3 記録層
4 上側誘電体層
5 光吸収層
6 反射層
7 保護基板
8 レーザー光
9 対物レンズ
10 下側界面層
11 上側界面層
12 分離層
13 第1情報層
14 第2情報層
15 第n情報層
16 レーザーダイオード
17 ハーフミラー
18 モーター
19 光学的情報記録媒体
20 フォトディテクター
21 多層膜

Claims (24)

  1. 透明基板と、前記透明基板上に設けられた多層膜とを含み、
    前記多層膜が、前記透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含み、
    前記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とすることを特徴とする光学的情報記録媒体。
  2. 前記透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含み、
    前記第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つが前記多層膜である請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  3. 前記光吸収層の屈折率をn1、前記光吸収層の消衰係数をk1とすると、3≦n1≦6、かつ、1≦k1≦4である請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  4. 前記光吸収層が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Os、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Sb及びBiから選ばれる少なくとも1つの元素を含む請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  5. 前記光吸収層が、Si及びGeから選ばれる少なくとも1つの元素を含む請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
  6. 前記多層膜が、前記記録層に対して前記透明基板に近い側に配置された下側誘電体層をさらに含む請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  7. 前記下側誘電体層の膜厚が135nm以下である請求項6に記載の光学的情報記録媒体。
  8. 前記下側誘電体層の膜厚をd、前記下側誘電体層の屈折率をn2、記録または再生に用いる光ビームの波長をλとすると、n2d≦7λ/16である請求項6に記載の光学的情報記録媒体。
  9. 0<n2d≦3λ/16またはλ/4≦n2d≦7λ/16である請求項8に記載の光学的情報記録媒体。
  10. 前記多層膜が、前記下側誘電体層と前記記録層との間に、さらに下側界面層を含む請求項6に記載の光学的情報記録媒体。
  11. 前記下側界面層が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W及びSiから選ばれる少なくとも1種の酸化物を主成分とする材料からなる請求項10に記載の光学的情報記録媒体。
  12. 前記多層膜が、前記記録層に対して前記透明基板と反対側に配置された上側誘電体層をさらに含む請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  13. 前記上側誘電体層の膜厚が15nm以上80nm以下である請求項12に記載の光学的情報記録媒体。
  14. 前記上側誘電体層の膜厚が25nm以上60nm以下である請求項13に記載の光学的情報記録媒体。
  15. 前記多層膜が、前記記録層と前記上側誘電体層との間に、さらに上側界面層をさらに含む請求項12に記載の光学的情報記録媒体。
  16. 前記上側界面層が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W及びSiから選ばれる少なくとも1種の酸化物を主成分とする材料からなる請求項15に記載の光学的情報記録媒体。
  17. 前記多層膜が、前記光吸収層に対して前記透明基板と反対側に配置された反射層をさらに含む請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
  18. 透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体を製造する方法であって、
    前記記録層を、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とするように成膜することを特徴とする光学的情報記録媒体の製造方法。
  19. 前記透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含む光学的情報記録媒体を製造する方法であって、
    前記第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つを、前記多層膜とするように成膜する請求項18に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  20. 前記多層膜において、前記記録層に対して前記透明基板に近い側に配置される下側誘電体層を、膜厚が135nm以下となるように成膜する請求項18に記載の光学的情報記録媒体の製造方法。
  21. 透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体への情報の記録方法であって、
    前記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とし、
    前記媒体を回転させながら、前記媒体の線速度が高くなるほど発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高くなるように設定したレーザーパワー変調パルス波形を用いて前記情報を記録することを特徴とする情報の記録方法。
  22. 前記光学的情報記録媒体が、前記透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含み、前記第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つが前記多層膜である請求項21に記載の情報の記録方法。
  23. 透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に、少なくとも、光ビームの照射により光学的に検出可能な互いに異なる2以上の状態間で変化する記録層と、光吸収層とを含む多層膜を含む光学的情報記録媒体へ情報を記録する情報の記録装置であって、
    前記記録層が、式Gex(BiySb1-y2Tex+3(但し、x≧5かつ0<y≦1)で表される材料を主成分とし、
    前記媒体を回転させながら、前記媒体の線速度が高くなるほど発光パワーの時間積分を最大発光パワーで割った値が高くなるように設定したレーザーパワー変調パルス波形を用いて前記情報を記録することを特徴とする情報の記録装置。
  24. 前記光学的情報記録媒体が、前記透明基板上に、前記透明基板に近い側から順に配置された第1情報層〜第N情報層(Nは2以上の整数)を含み、前記第1情報層〜第N情報層の少なくとも一つが前記多層膜である請求項23に記載の情報の記録装置。
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