JP4131039B2 - 相変化型光記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に記録情報量または記録時間を目視可能とすると共に、既存のディスク規格と互換性を有する相変化型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
録画可能なビデオディスクレコーダーに用いる光学式情報媒体では、一枚の媒体に複数の番組(動画・音声)、シーン、プログラム等の内容を連続してではなく、分割して録画することが多々あり、媒体の途中から録画を追加して行うことが頻繁に生じる。この場合、後どれだけの時間の録画が可能かを把握することが必要であるが、その残量を媒体を見ただけで把握するのがきわめて困難であった

【0003】
従来、こうした光学式情報媒体を記録再生する記録再生装置において、媒体内の記録情報量あるいは記録時間を知るためには、この記録再生装置に光学式情報媒体をローディングしてスピンドルモータを回転し、再生光を点灯し、ピックアップの送りモータを動作させ、フォーカシング、トラッキングのサーボを動作させる等の一連の手順を踏んでから、光学式情報媒体の管理情報が記録されている管理データ部を読み出し、CRT、ELパネルや液晶パネル等の表示素子に写しだすことでなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】
しかし、上述したような、光学式情報媒体内の記録情報量あるいは記録時間を知るための方法では、その記録情報量あるいは記録時間を知るために、その都度、媒体を記録再生装置にローディングして、媒体の管理情報を再生しなければならないので、煩雑であると共に、時間がかかり過ぎるという問題を有していた。
【0005】
そこで、この問題を解決するために、次の光学式情報記録媒体が知られている。即ち、光を照射することで反射率が変化するような情報記録媒体において、あらかじめアドレスデータが記されており、このアドレスデータのフォーマットとして、目で見た際に記録されたデータ量がわかるような特定パターンとなるようになっており、記録データを内周から順次記録することによって、情報記録エリアの使用量が特定パターンの変化に表れ、記録使用量が目視により判別可能な光学式情報記録媒体が開示されている(例えば特開平8−96558号公報)。
【0006】
しかしながら、この光学式情報記録媒体には、次(1)〜(3)の問題があった。
(1) 目視可能なアドレスデータ・パターンとなるように、アドレスデータ記録部分を記録エリア内に設ける必要があるから、このアドレスデータ記録部分を設けた分の記録容量が減少する。
(2) 0セクタ位置のアドレスを所定のデータ量の単位で交互にずらす必要があり、こうしたディスクを作製するのが煩雑である。
(3) 前記(1),(2)の点は、既存のディスク規格と互換性を有していない特別な物理フォーマットのディスクである。従って、既存のディスク規格、例えばDVD規格のディスクとして扱われない。この結果、前記したアドレスデータを記録してあるディスクを、既存のディスク規格を満たすディスクを記録再生するディスクプレーヤに装填しても使用できないという、ディスクの互換性についての問題がある。
【0007】
本発明は、既存のディスク規格を満たすと共に、メーカの真正品であること及び記録情報量(未記録残量)を目視により簡便に知り得るようにした構成の相変化型光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明は、下記の(1)〜(3)の構成を有する相変化型光記録媒体を提供する。
【0009】
(1)表面に互いに隣接するグルーブとランドが形成されたディスク基板上に記録層が積層され、前記記録層へ所定のパワーの光ビームが照射されることにより前記記録層が結晶状態と非結晶状態間を可逆的に相変化して、前記記録層に情報が記録される相変化型記録媒体であって、
前記情報が記録される記録層を情報記録エリアとし、前記グルーブ或いは前記ランドをトラックとし、前記情報記録エリアが未記録状態で、かつ前記結晶状態にあるとき、前記情報記録エリア内の半径方向に沿い、かつ前記情報記録エリアの内周側位置から所定距離離れた複数の位置毎に、前記内周側位置からの前記記録層の使用時間或いは残量時間を示す記録マークが、前記トラック毎に前記非結晶状態で形成されかつ前記非結晶状態で形成された前記半径方向の前記トラックの合計数の幅を少なくとも30μmとして順番に同心円状或いは円弧状に形成されていることを特徴とする相変化型記録媒体。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の相変化型光記録媒体の実施例について、図1〜図3を参照して説明する。図1は相変化型光記録媒体の断面構造を説明するための図、図2,図3はそれぞれ本発明の相変化型光記録媒体の第1,第2実施例を説明するための図である。
【0013】
本発明の相変化型光記録媒体(光ディスク)A〜Cは、図1〜図3に示すように、半径方向に形成された情報記録エリア11を有し、照射される光ビームのパワーに応じてこの情報記録エリア11を結晶状態と非結晶状態間を可逆的に相変化させることにより、情報を記録する光ディスクであって、未記録状態でかつ結晶状態の最初期状態であるときの情報記録エリア11内に、情報記録使用量、情報記録使用時間、最初期状態(いわゆるバージンディスクであること)を示す、目盛り、数字、記号、文字等の少なくとも一つを、非結晶状態のマーク部分(目盛り)14,15として形成したものである。
また、半径方向におけるマーク部分である目盛り14,15の幅は、少なくとも、30μmである。さらに、このマーク部分である目盛り14,15は、半径方向に所定の間隙をもって形成され、かつ同心円状あるいは円弧状の帯状に設けたものである。
【0014】
さて、光ディスクAは、図1に示すように、基板1に、第一誘電体層2、記録層3、第二誘電体層4、反射層5、保護層6を順次積層した構造を有している。
【0015】
基板1は、記録と再生のレーザ光が透過できる透光性基板であり、図1中矢印側から照射されるレーザ光を案内するプリグルーブやプリピットが設けられ、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル等のプラスチック基板やガラス基板が用いられる。レーザ光を案内するプリグルーブやプリピットは、直接、射出成形されたり、平滑基板上に2P法(フォトポリマー法)で形成される。
また、基板1の記録層3である情報記録エリア11には、CAV(constant angular velocity 角速度一定)やCLV(constant linear velocity線速度一定)あるいはZCAV(zone constant angular velocity)やZCLV(zone constant linear velocity)のフォーマットがされ、各セクターの先頭にはアドレス信号がエンボスピットとしてあらかじめ記録されている。半径方向にウォブルした空溝だけが形成されたり、ランド部分にアドレスピットが設けられていてもよい。ユーザーが使用するエリアは、空溝で構成され、ランドとグルーブの両方に記録を行う場合には、ランド部とグルーブ部の再生信号がそれぞれ同等になるようランドとグルーブの幅はほぼ等しいかグルーブがやや狭くなるように形成されている。
【0016】
前記した基板1上に、積層形成される第一誘電体層2、記録層3、第二誘電体層4、反射層5は、概略、次のように設けられる。
即ち、前記した基板1を真空成膜装置に設置し、第一誘電体層2と記録層3と第二誘電体層4と反射層5を順次形成する。基板1の最内周と最外周部分に媒体が形成されないマスク領域10(図2,図3に図示)を設けるために、円盤状のインナーマスクとドーナツ状のアウターマスクを基板に密着させて成膜する。各層の成膜方法は、抵抗加熱型や電子ビーム型の真空蒸着、直流や交流スパッタリング、反応性スパッタリング、イオンビームスパッタリング、イオンプレーティング等が用いられる。成膜前の真空度は、1×10−6 Torr以下にするのが好ましい。
【0017】
さて、第一誘電体層2は、金属の酸化物、窒化物、硫化物、炭化物、ホウ化物あるいはこれらを複数含有した混合物が用いられる。例えば、ZnS−SiO2 、ZnS,GeS2 、SiO2 、Ta2 O5 、Si3 N4 、AlN、Al2 O3 、AlSiON,ZrO2 、TiO2 、CeO2 、SiC、TiC、BN等の単体あるいはこれらの混合物が用いられる。膜厚は10〜300nmの範囲にある。使用するレーザ光源の波長によって最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大させるために、50〜200nmとするのがよい。さらには、基板1への熱伝導の影響を低減する上でも、80nm以上にするのがよい。
【0018】
記録層3は、レーザ光の照射により原子の配列が変化して可逆的に反射率が変化する。例えば、Ge−Sb−Te、Ag−In−Sb−Te系相変化材料が用いられる。保存安定性や信頼性の向上のために第4元素を含有させてもよい。さらに、不活性ガスであるアルゴンガスに少なくとも窒素ガスを混合した雰囲気中で相変化ターゲットをスパッタリングして記録層を形成して物質移動を抑制する。また、枚葉式のスパッタリング装置では、記録層をスパッタする真空槽の真空度を高真空まで排気せずに故意に真空度を下げて成膜することにより物質移動抑制の効果を上げることもできる。記録層3の膜厚は10〜100nm、好ましくは、再生信号を増大させるために、20〜60nmとするのがよい。
【0019】
第二誘電体層4は、第一誘電体層2と同じ材料が用いられる。第二誘電体層4は、第一誘電体層2よりも薄く、いわゆる急冷構造をとり、熱的ダメージを軽減するために膜厚は2〜50nmとするのがよい。
【0020】
反射層5は、熱伝導が高い金属、あるいは半導体等の薄膜が用いられる。例えばAl、Au、Ag、Cu,Ni,In,Ti,Cr,Pt,Taなどの金属あるいはこれらの合金が主に用いられる。その膜厚は50〜300nmにすることが望ましい。
【0021】
保護層6は、成膜したディスクを大気中に取り出し、反射層5上に紫外線硬化樹脂を塗布して形成される。膜厚は、1〜20ミクロンである。塗布方法としては、スピンコート法、スプレー法、ディップ法、ブレードコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法等が用いられる。紫外線硬化樹脂は、少なくともプレポリマ−、単官能アクリレ−トモノマ−、多官能アクリレ−トモノマ−等と光重合開始剤からなる。アウターマスクを装着しない場合には、記録層3の端面が基板1の最外周で露出するため、酸化や浸食を抑制するように保護層6を基板1の側面まで塗布する。必要に応じて、接着剤層を介して透明基板あるいは図1の構成のディスクをもう1枚貼り合わた構成とすることもできる。
【0022】
成膜直後の光ディスクは、非晶質状態であり、光学設計により無反射条件を満たすように積層膜の膜厚が設定されているため反射率が低い。このため、このままのディスクをプレーヤに装填してもフォーカスの引き込みが不安定であることから、一度、反射率の高い結晶状態に変化させる初期化(イニシャライズ)が必要となる(本発明でいう最初期化)。また、非晶質の記録マークを形成し、レーザ光の強度変調だけでダイレクトオーバーライトする上でも、成膜直後の非晶質状態を消去状態(結晶状態)にする初期化は必須である。
【0023】
具体的には、成膜直後の光ディスクにレーザ光やフラッシュランプ等を照射して、非晶質状態である記録層3を結晶化温度以上に加熱し結晶状態とすることによって、情報記録エリア11の初期化処理を行う(図2,図3に図示の光ディスクB,Cにおいて、目盛り14,15が形成されていない状態。最初期化処理)。この際には、特開平7−282475号公報に記載されているような初期化装置を用いるのが一般的である。スピンドルに光ディスクを装着した後、大出力のレーザ光を照射して記録層3を加熱して高反射率の状態に変化させる。光ディスクに照射されるレーザビームはトラック幅よりも大きなビーム径を有し、好ましくは半径方向に長く、ディスクを回転しながら複数のトラックを同時に初期化する。この初期化は、情報記録エリアの最内周よりもやや外周側の位置から開始し、ディスクを回転しながらレーザビームを外周に順次送り、情報記録エリアの最外周に至る前に初期化を終了する。詳しくは、エンボス信号や空溝が形成されていないディスク最内周のミラー部分から初期化を開始し、ディスク最外周のミラー部分で終了するのが好ましい。
【0024】
次に、初期化処理した情報記録エリア11内に、記録使用データ量あるいは使用時間を目視により判別可能な、例えば半径が相違する同心円状の複数の目盛り(図2に示す目盛り14)、又は半径が相違する複数の目盛り(図3に示す目盛り15)を形成する場合について述べる。
【0025】
初期化処理されただけで目盛り14,15が形成されていない状態の光ディスクB,Cを図示せぬ記録再生装置に装着する。そして、ここで、記録使用データ量が内周側から記録していった場合に所定データ量に相当する半径位置毎にトラック全周に亘るかあるいは円周の一部分に記録を行なう(即ち、初期化処理して高い反射率の結晶状態になった情報記録エリア11内において、目盛り14,15を設けるべきトラックに記録時と同一のパワーをもつレーザ光を連続、あるいは間欠して照射する)。こうすることによって、結晶状態で高い反射率を有するトラックは、非晶質状態で低い反射率を示す記録マーク(目盛り14,15)に変わる。
こうして、図2,図3に示すように、目盛り14,15は暗いのに対してそれ以外の部分は明るく見えることになり、この目盛り14,15を目視により容易に判別することができる。図2,図3中、12は未初期化領域。
【0026】
図3に示すように、円周の一部分に目盛り15を設ける場合には、光ディスクCの回転方向の位相を同一に合わせなくともよく半径毎に位相を変えてもよい。ビデオディスクの用途には、所定の使用時間や残量時間に相当する半径位置毎にトラック全周にわたって目盛り14を形成するか、あるいは、円周の一部分に記録を行ない目盛り15を形成すると実用的である。
【0027】
目視により判別可能な相変化型媒体の反射率の差を得るには、目盛り14,15以外の結晶状態である情報記録エリア11と、非晶質状態の目盛り14,15との反射率差が10%以上あることが好ましく、さらに半径方向の幅は、30μm以上あることが好ましい。これ以下の幅だと目視で認識するのは、かなり困難である。より好ましくは100μm以上にわたって帯状に相変化して反射率が低下しているのが好ましい。ディスクの層構成によっては初期化時に反射率が低く、記録すると反射率が高くなる場合もある。
【0028】
この結果、こうして初期化処理、目盛り形成作業を終了すると、図2,図3に示す光ディスクB,Cは、いわゆるバージンディスクとして、市場へ出荷することができる。ユーザーは、市場に出回ったこの光ディスクB,Cを購入して、既存のディスク規格に対応したプレーヤ(記録再生装置)に装填することにより情報の記録再生として用いることができる。
【0029】
この場合、前記したように、反射率の差として目盛り14,15を設けた光ディスクB,Cを、記録時、内周側から使用していくと、記録マークが内周側から次第に外周に向けて帯状に形成され、これに伴い反射率の低い領域が外周に広がっていく。新たに記録される情報は、バージンディスクに予め形成されてあった目盛り14,15の上にも何ら支障なく重ね書きされていくため、目盛り14,15の周囲は反射率の低い領域となり、反射率の差はなくなり、目盛り14,15は目視により判別できなくなる。この部分より外周側の未記録部分に形成された目盛りの数を数えることにより記録使用データ量あるいは使用時間を目視で知ることができる。
【0030】
前述したように、ディスク製造時に、目盛り14,15はバージンディスクに予め形成されており、また、目盛り14,15は記録時と同一のパワーをもつレーザ光を照射して形成されたものである。このことから、例えば、バージンディスクである光ディスクB,Cの情報記録エリア11の全てに亘って情報を記録してしまった場合には、目盛り14,15が形成されているトラックはオーバーライトされるために、目盛り14,15が消滅してしまうことは言うまでもない。
【0031】
前記したのは、目盛り14,15を帯状とした場合について述べたが、これに限ることなく、記録使用データ量あるいは使用時間を表す数字、記号あるいは文字を、情報記録エリア11内に記録マークの集合体で形成することも可能である。即ち、ディスクの回転に同期して所定時間だけ記録レーザ光を点灯させ、半径方向に記録開始時間と記録終了時間を徐々に変化させながら所望の数字、記号あるいは文字を目視で判別できるように情報記録エリア内のトラックに記録マークを集中させて形成する。
上記の記録マークは、重ね書きができるように少なくともピークパワーとバイアスパワー(消去パワー)の2値で変調され、クーリングパワーを設定してもよい。また、情報記録に使用する変調方式と異なる変調方式を用いたり、変調周波数を変えて記録マークを形成してもよく、目盛りの信号と情報記録信号との識別を容易にする。
【0032】
ところで、上述した構成のバージンディスクである光ディスクB,Cの情報記録エリア11内の全てに情報を記録した後では、目盛り14,15、数字、記号あるいは文字は消滅することは先に述べた通りであり、この後に、この光ディスクB,Cを、再び初期化してから、目盛り14,15、数字、記号あるいは文字を忠実に再現形成して、あたかもバージンディスクとし形成することはユーザーが保持しているプレーヤを用いては、極めて難しい。このことを積極的に利用すれば、例え、初期化してある相変化型光ディスクであっても、この目盛り14,15、数字、記号あるいは文字を目視可能か否かでバージンディスクであるか否かを判定することができる。
【0033】
次に、上述した構成の光ディスクの具体的な実施例について説明する。
<実施例>
DVD−RAM用のフォーマット基板を用いて、半径位置を示す目盛りをあらかじめ設けた相変化型光記録媒体を作製した。
トラックピッチ0.74μm、溝深さ60nmのプリグルーブが設けられた厚さ0.6mm直径120mmのポリカーボネート基板1に、第一誘電体層2、相変化記録層3、第二誘電体層4、反射層5をスパッタリングによって成膜した。
【0034】
まず、真空度3.2×10−7Torrに排気した後、ZnS−SiO2 (80:20mol%)をArガスで高周波スパッタリングして第一誘電体層2として90nm設けた。Arガス圧は、1.6mTorr、第一誘電体層の成膜速度は0.25nm/sである。ついで相変化記録層3としてGe22Sb22Te56を直流スパッタリング法で20nm形成した。Arガス圧は、1.6mTorr、記録層3の成膜速度は0.1nm/sである。この上に第二誘電体層4としてZnS−SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリング法で18nm成膜した。Arガス圧は、1.6mTorr、第二誘電体層4の成膜速度は0.05nm/sである。次いで、反射層5としてAl−Cr(97.5:2.5at%)を直流スパッタリング法で150nm設けた。反射層5の成膜速度は、0.2nm/sである。
【0035】
真空チャンバーからディスクを取り出した後、保護層6として紫外線硬化樹脂(住友化学製 XR11)を反射層5上にスピンコートし、紫外線を照射して硬化させた。保護層6の膜厚は、5μmであった。
これと同様の光ディスクをもう1枚用意し、遅効性紫外線硬化樹脂で接着して両面記録再生可能な光ディスクを得た。
【0036】
次にディスクを回転しながら基板1側からレーザ光を照射して記録層3を反射率の高い状態へ相変化させて初期化を行った。初期化レーザの波長は、830nm、照射ビームの形状は、トラック方向が2μmで半径方向が20μmの幅の広い形をしている。ディスクを線速度2m/sで回転させた。初期化レーザは、パワー76mWで半径外周方向に5μm/回転の速度で移動させた。
【0037】
初期化後、ディスク半径25mmの位置のグルーブ部とランド部に連続して全周にわたり25トラック記録した。同様にして半径30mmの位置に50トラック、半径35mmの位置に100トラック、半径40mmの位置に200トラック、半径45mmの位置に300トラック記録して目盛り14(15)を形成した。線速度6.0m/s、記録レーザ波長は650nm、対物レンズのNAは0.6。ピークパワー12.0mW,バイアスパワー4.5mW、冷却パワー1.0mWのマルチパルス記録で、8−16変調信号を記録した。25トラックの記録でも基板1裏面(レーザ光照射側)を反射するように目視すると低反射率の記録箇所を判別することができた。100トラック以上では明瞭に判別することができた。このディスクに新規のデータを内周側から連続記録した。
【0038】
時間の経過とともに、記録マークが内周から外周に向けて帯状に形成され、これに伴い反射率の低い領域が外周に広がった。新たに記録される情報はあらかじめ設けてあった目盛り14(15)の上にも何ら支障なく重ね書きされ、目盛り14(15)は目視により判別できなくなった。この部分より外周側の未記録部分に形成された目盛り14(15)の数を数えることにより記録半径を目視で判別することができた。
【0039】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、相変化型光記録媒体の情報記録エリアを目視することにより、概略の記録エリアの残量を判定できるため、装置に挿入することなく即判断ができ、媒体の管理等も簡単になり、咄嗟に記録したいときでも、チャンスを逸することなく記録を開始することができる。
また、既存のディスク規格を満たすために、既存のディスク記録再生装置での記録再生を行うことができる。
さらに、マーク部分は、相変化型光記録媒体の未使用状態(いわゆるバージンディスク)のときにしか見られず、また、情報記録エリア内の全てに情報を記録した後では、このマーク部分はオーバーライトされて消滅してしまい、この後に、このマーク部分を再現形成して、あたかもバージンディスクとすることは、一般のユーザーにとり極めて難しい。このことから、このマーク部分の有無で、真正品と再生品との判別が容易につくので、この結果、不正ないわゆる海賊版を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相変化型光記録媒体の断面構造を説明するための図である。
【図2】本発明の相変化型光記録媒体の第1実施例を説明するための図である。
【図3】本発明の相変化型光記録媒体の第2実施例を説明するための図である。
【符号の説明】
3 記録層
11 情報記録エリア
14,15 目盛り(マーク部分)
A〜C 光ディスク(相変化型光記録媒体)

Claims (1)

  1. 表面に互いに隣接するグルーブとランドが形成されたディスク基板上に記録層が積層され、前記記録層へ所定のパワーの光ビームが照射されることにより前記記録層が結晶状態と非結晶状態間を可逆的に相変化して、前記記録層に情報が記録される相変化型記録媒体であって、
    前記情報が記録される記録層を情報記録エリアとし、前記グルーブ或いは前記ランドをトラックとし、前記情報記録エリアが未記録状態で、かつ前記結晶状態にあるとき、前記情報記録エリア内の半径方向に沿い、かつ前記情報記録エリアの内周側位置から所定距離離れた複数の位置毎に、前記内周側位置からの前記記録層の使用時間或いは残量時間を示す記録マークが、前記トラック毎に前記非結晶状態で形成されかつ前記非結晶状態で形成された前記半径方向の前記トラックの合計数の幅を少なくとも30μmとして順番に同心円状或いは円弧状に形成されていることを特徴とする相変化型記録媒体。
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