JP2000011461A - 相変化型光記録媒体 - Google Patents

相変化型光記録媒体

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JP2000011461A
JP2000011461A JP10180082A JP18008298A JP2000011461A JP 2000011461 A JP2000011461 A JP 2000011461A JP 10180082 A JP10180082 A JP 10180082A JP 18008298 A JP18008298 A JP 18008298A JP 2000011461 A JP2000011461 A JP 2000011461A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存のディスク規格を満たすと共に、メーカ
の真正品であること及び記録情報量(未記録残量)を目
視により簡便に知り得る相変化型光記録媒体を提供す
る。 【解決手段】 半径方向に形成された情報記録エリア1
1を有し、照射される光ビームのパワーに応じてこの情
報記録エリア11を結晶状態と非結晶状態間を可逆的に
相変化させることにより、情報を記録する相変化型光記
録媒体(光ディスク)A〜Cであって、未記録状態でか
つ結晶状態の最初期状態であるときの前記情報記録エリ
ア11内に、情報記録使用量、情報記録使用時間、最初
期状態を示す、目盛り、数字、記号、文字等の少なくと
も一つを、非結晶状態のマーク部分(目盛り)14,1
5として形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に記録情報量ま
たは記録時間を目視可能とすると共に、既存のディスク
規格と互換性を有する相変化型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】録画可能なビデオディスクレコーダーに
用いる光学式情報媒体では、一枚の媒体に複数の番組
(動画・音声)、シーン、プログラム等の内容を連続し
てではなく、分割して録画することが多々あり、媒体の
途中から録画を追加して行うことが頻繁に生じる。この
場合、後どれだけの時間の録画が可能かを把握すること
が必要であるが、その残量を媒体を見ただけで把握する
のがきわめて困難であった。
【0003】従来、こうした光学式情報媒体を記録再生
する記録再生装置において、媒体内の記録情報量あるい
は記録時間を知るためには、この記録再生装置に光学式
情報媒体をローディングしてスピンドルモータを回転
し、再生光を点灯し、ピックアップの送りモータを動作
させ、フォーカシング、トラッキングのサーボを動作さ
せる等の一連の手順を踏んでから、光学式情報媒体の管
理情報が記録されている管理データ部を読み出し、CR
T、ELパネルや液晶パネル等の表示素子に写しだすこ
とでなされていた。
【0004】
【発明が解決しようとしている課題】しかし、上述した
ような、光学式情報媒体内の記録情報量あるいは記録時
間を知るための方法では、その記録情報量あるいは記録
時間を知るために、その都度、媒体を記録再生装置にロ
ーディングして、媒体の管理情報を再生しなければなら
ないので、煩雑であると共に、時間がかかり過ぎるとい
う問題を有していた。
【0005】そこで、この問題を解決するために、次の
光学式情報記録媒体が知られている。即ち、光を照射す
ることで反射率が変化するような情報記録媒体におい
て、あらかじめアドレスデータが記されており、このア
ドレスデータのフォーマットとして、目で見た際に記録
されたデータ量がわかるような特定パターンとなるよう
になっており、記録データを内周から順次記録すること
によって、情報記録エリアの使用量が特定パターンの変
化に表れ、記録使用量が目視により判別可能な光学式情
報記録媒体が開示されている(例えば特開平8−965
58号公報)。
【0006】しかしながら、この光学式情報記録媒体に
は、次(1)〜(3)の問題があった。 (1) 目視可能なアドレスデータ・パターンとなるよ
うに、アドレスデータ記録部分を記録エリア内に設ける
必要があるから、このアドレスデータ記録部分を設けた
分の記録容量が減少する。 (2) 0セクタ位置のアドレスを所定のデータ量の単
位で交互にずらす必要があり、こうしたディスクを作製
するのが煩雑である。 (3) 前記(1),(2)の点は、既存のディスク規
格と互換性を有していない特別な物理フォーマットのデ
ィスクである。従って、既存のディスク規格、例えばD
VD規格のディスクとして扱われない。この結果、前記
したアドレスデータを記録してあるディスクを、既存の
ディスク規格を満たすディスクを記録再生するディスク
プレーヤに装填しても使用できないという、ディスクの
互換性についての問題がある。
【0007】本発明は、既存のディスク規格を満たすと
共に、メーカの真正品であること及び記録情報量(未記
録残量)を目視により簡便に知り得るようにした構成の
相変化型光記録媒体を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、下記の(1)〜(3)の構成を有す
る相変化型光記録媒体を提供する。
【0009】(1) 図1〜図3に示すように、半径方
向に形成された情報記録エリア11を有し、照射される
光ビームのパワーに応じてこの情報記録エリア11を結
晶状態と非結晶状態間を可逆的に相変化させることによ
り、情報を記録する相変化型光記録媒体(光ディスク)
A〜Cであって、未記録状態でかつ結晶状態の最初期状
態であるときの前記情報記録エリア11内に、情報記録
使用量、情報記録使用時間、最初期状態を示す、目盛
り、数字、記号、文字等の少なくとも一つを、非結晶状
態のマーク部分(目盛り)14,15として形成したこ
とを特徴とする相変化型光記録媒体。
【0010】(2) 半径方向における前記マーク部分
(目盛り)14,15の幅は、少なくとも、30μmで
あることを特徴とする請求項1に記載の相変化型光記録
媒体。
【0011】(3) 前記マーク部分(目盛り)14,
15は、半径方向に所定の間隙をもって形成され、かつ
同心円状あるいは円弧状の帯状に設けたことを特徴とす
る請求項1に記載の相変化型光記録媒体。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の相変化型光記録媒
体の実施例について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は相変化型光記録媒体の断面構造を説明するための
図、図2,図3はそれぞれ本発明の相変化型光記録媒体
の第1,第2実施例を説明するための図である。
【0013】本発明の相変化型光記録媒体(光ディス
ク)A〜Cは、図1〜図3に示すように、半径方向に形
成された情報記録エリア11を有し、照射される光ビー
ムのパワーに応じてこの情報記録エリア11を結晶状態
と非結晶状態間を可逆的に相変化させることにより、情
報を記録する光ディスクであって、未記録状態でかつ結
晶状態の最初期状態であるときの情報記録エリア11内
に、情報記録使用量、情報記録使用時間、最初期状態
(いわゆるバージンディスクであること)を示す、目盛
り、数字、記号、文字等の少なくとも一つを、非結晶状
態のマーク部分(目盛り)14,15として形成したも
のである。また、半径方向におけるマーク部分である目
盛り14,15の幅は、少なくとも、30μmである。
さらに、このマーク部分である目盛り14,15は、半
径方向に所定の間隙をもって形成され、かつ同心円状あ
るいは円弧状の帯状に設けたものである。
【0014】さて、光ディスクAは、図1に示すよう
に、基板1に、第一誘電体層2、記録層3、第二誘電体
層4、反射層5、保護層6を順次積層した構造を有して
いる。
【0015】基板1は、記録と再生のレーザ光が透過で
きる透光性基板であり、図1中矢印側から照射されるレ
ーザ光を案内するプリグルーブやプリピットが設けら
れ、ポリカーボネート、ポリオレフィン、アクリル等の
プラスチック基板やガラス基板が用いられる。レーザ光
を案内するプリグルーブやプリピットは、直接、射出成
形されたり、平滑基板上に2P法(フォトポリマー法)
で形成される。また、基板1の記録層3である情報記録
エリア11には、CAV(constant angular velocity
角速度一定)やCLV(constant linear velocity線速
度一定)あるいはZCAV(zone constant angular ve
locity)やZCLV(zone constant linear velocity)
のフォーマットがされ、各セクターの先頭にはアドレス
信号がエンボスピットとしてあらかじめ記録されてい
る。半径方向にウォブルした空溝だけが形成されたり、
ランド部分にアドレスピットが設けられていてもよい。
ユーザーが使用するエリアは、空溝で構成され、ランド
とグルーブの両方に記録を行う場合には、ランド部とグ
ルーブ部の再生信号がそれぞれ同等になるようランドと
グルーブの幅はほぼ等しいかグルーブがやや狭くなるよ
うに形成されている。
【0016】前記した基板1上に、積層形成される第一
誘電体層2、記録層3、第二誘電体層4、反射層5は、
概略、次のように設けられる。即ち、前記した基板1を
真空成膜装置に設置し、第一誘電体層2と記録層3と第
二誘電体層4と反射層5を順次形成する。基板1の最内
周と最外周部分に媒体が形成されないマスク領域10
(図2,図3に図示)を設けるために、円盤状のインナ
ーマスクとドーナツ状のアウターマスクを基板に密着さ
せて成膜する。各層の成膜方法は、抵抗加熱型や電子ビ
ーム型の真空蒸着、直流や交流スパッタリング、反応性
スパッタリング、イオンビームスパッタリング、イオン
プレーティング等が用いられる。成膜前の真空度は、1
×10−6 Torr以下にするのが好ましい。
【0017】さて、第一誘電体層2は、金属の酸化物、
窒化物、硫化物、炭化物、ホウ化物あるいはこれらを複
数含有した混合物が用いられる。例えば、ZnS−Si
O2、ZnS,GeS2 、SiO2 、Ta2 O5 、Si3
N4 、AlN、Al2 O3、AlSiON,ZrO2 、
TiO2 、CeO2 、SiC、TiC、BN等の単体あ
るいはこれらの混合物が用いられる。膜厚は10〜30
0nmの範囲にある。使用するレーザ光源の波長によっ
て最適膜厚は変動するが、好ましくは、再生信号を増大
させるために、50〜200nmとするのがよい。さら
には、基板1への熱伝導の影響を低減する上でも、80
nm以上にするのがよい。
【0018】記録層3は、レーザ光の照射により原子の
配列が変化して可逆的に反射率が変化する。例えば、G
e−Sb−Te、Ag−In−Sb−Te系相変化材料
が用いられる。保存安定性や信頼性の向上のために第4
元素を含有させてもよい。さらに、不活性ガスであるア
ルゴンガスに少なくとも窒素ガスを混合した雰囲気中で
相変化ターゲットをスパッタリングして記録層を形成し
て物質移動を抑制する。また、枚葉式のスパッタリング
装置では、記録層をスパッタする真空槽の真空度を高真
空まで排気せずに故意に真空度を下げて成膜することに
より物質移動抑制の効果を上げることもできる。記録層
3の膜厚は10〜100nm、好ましくは、再生信号を
増大させるために、20〜60nmとするのがよい。
【0019】第二誘電体層4は、第一誘電体層2と同じ
材料が用いられる。第二誘電体層4は、第一誘電体層2
よりも薄く、いわゆる急冷構造をとり、熱的ダメージを
軽減するために膜厚は2〜50nmとするのがよい。
【0020】反射層5は、熱伝導が高い金属、あるいは
半導体等の薄膜が用いられる。例えばAl、Au、A
g、Cu,Ni,In,Ti,Cr,Pt,Taなどの
金属あるいはこれらの合金が主に用いられる。その膜厚
は50〜300nmにすることが望ましい。
【0021】保護層6は、成膜したディスクを大気中に
取り出し、反射層5上に紫外線硬化樹脂を塗布して形成
される。膜厚は、1〜20ミクロンである。塗布方法と
しては、スピンコート法、スプレー法、ディップ法、ブ
レードコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法等
が用いられる。紫外線硬化樹脂は、少なくともプレポリ
マ−、単官能アクリレ−トモノマ−、多官能アクリレ−
トモノマ−等と光重合開始剤からなる。アウターマスク
を装着しない場合には、記録層3の端面が基板1の最外
周で露出するため、酸化や浸食を抑制するように保護層
6を基板1の側面まで塗布する。必要に応じて、接着剤
層を介して透明基板あるいは図1の構成のディスクをも
う1枚貼り合わた構成とすることもできる。
【0022】成膜直後の光ディスクは、非晶質状態であ
り、光学設計により無反射条件を満たすように積層膜の
膜厚が設定されているため反射率が低い。このため、こ
のままのディスクをプレーヤに装填してもフォーカスの
引き込みが不安定であることから、一度、反射率の高い
結晶状態に変化させる初期化(イニシャライズ)が必要
となる(本発明でいう最初期化)。また、非晶質の記録
マークを形成し、レーザ光の強度変調だけでダイレクト
オーバーライトする上でも、成膜直後の非晶質状態を消
去状態(結晶状態)にする初期化は必須である。
【0023】具体的には、成膜直後の光ディスクにレー
ザ光やフラッシュランプ等を照射して、非晶質状態であ
る記録層3を結晶化温度以上に加熱し結晶状態とするこ
とによって、情報記録エリア11の初期化処理を行う
(図2,図3に図示の光ディスクB,Cにおいて、目盛
り14,15が形成されていない状態。最初期化処
理)。この際には、特開平7−282475号公報に記
載されているような初期化装置を用いるのが一般的であ
る。スピンドルに光ディスクを装着した後、大出力のレ
ーザ光を照射して記録層3を加熱して高反射率の状態に
変化させる。光ディスクに照射されるレーザビームはト
ラック幅よりも大きなビーム径を有し、好ましくは半径
方向に長く、ディスクを回転しながら複数のトラックを
同時に初期化する。この初期化は、情報記録エリアの最
内周よりもやや外周側の位置から開始し、ディスクを回
転しながらレーザビームを外周に順次送り、情報記録エ
リアの最外周に至る前に初期化を終了する。詳しくは、
エンボス信号や空溝が形成されていないディスク最内周
のミラー部分から初期化を開始し、ディスク最外周のミ
ラー部分で終了するのが好ましい。
【0024】次に、初期化処理した情報記録エリア11
内に、記録使用データ量あるいは使用時間を目視により
判別可能な、例えば半径が相違する同心円状の複数の目
盛り(図2に示す目盛り14)、又は半径が相違する複
数の目盛り(図3に示す目盛り15)を形成する場合に
ついて述べる。
【0025】初期化処理されただけで目盛り14,15
が形成されていない状態の光ディスクB,Cを図示せぬ
記録再生装置に装着する。そして、ここで、記録使用デ
ータ量が内周側から記録していった場合に所定データ量
に相当する半径位置毎にトラック全周に亘るかあるいは
円周の一部分に記録を行なう(即ち、初期化処理して高
い反射率の結晶状態になった情報記録エリア11内にお
いて、目盛り14,15を設けるべきトラックに記録時
と同一のパワーをもつレーザ光を連続、あるいは間欠し
て照射する)。こうすることによって、結晶状態で高い
反射率を有するトラックは、非晶質状態で低い反射率を
示す記録マーク(目盛り14,15)に変わる。こうし
て、図2,図3に示すように、目盛り14,15は暗い
のに対してそれ以外の部分は明るく見えることになり、
この目盛り14,15を目視により容易に判別すること
ができる。図2,図3中、12は未初期化領域。
【0026】図3に示すように、円周の一部分に目盛り
15を設ける場合には、光ディスクCの回転方向の位相
を同一に合わせなくともよく半径毎に位相を変えてもよ
い。ビデオディスクの用途には、所定の使用時間や残量
時間に相当する半径位置毎にトラック全周にわたって目
盛り14を形成するか、あるいは、円周の一部分に記録
を行ない目盛り15を形成すると実用的である。
【0027】目視により判別可能な相変化型媒体の反射
率の差を得るには、目盛り14,15以外の結晶状態で
ある情報記録エリア11と、非晶質状態の目盛り14,
15との反射率差が10%以上あることが好ましく、さ
らに半径方向の幅は、30μm以上あることが好まし
い。これ以下の幅だと目視で認識するのは、かなり困難
である。より好ましくは100μm以上にわたって帯状
に相変化して反射率が低下しているのが好ましい。ディ
スクの層構成によっては初期化時に反射率が低く、記録
すると反射率が高くなる場合もある。
【0028】この結果、こうして初期化処理、目盛り形
成作業を終了すると、図2,図3に示す光ディスクB,
Cは、いわゆるバージンディスクとして、市場へ出荷す
ることができる。ユーザーは、市場に出回ったこの光デ
ィスクB,Cを購入して、既存のディスク規格に対応し
たプレーヤ(記録再生装置)に装填することにより情報
の記録再生として用いることができる。
【0029】この場合、前記したように、反射率の差と
して目盛り14,15を設けた光ディスクB,Cを、記
録時、内周側から使用していくと、記録マークが内周側
から次第に外周に向けて帯状に形成され、これに伴い反
射率の低い領域が外周に広がっていく。新たに記録され
る情報は、バージンディスクに予め形成されてあった目
盛り14,15の上にも何ら支障なく重ね書きされてい
くため、目盛り14,15の周囲は反射率の低い領域と
なり、反射率の差はなくなり、目盛り14,15は目視
により判別できなくなる。この部分より外周側の未記録
部分に形成された目盛りの数を数えることにより記録使
用データ量あるいは使用時間を目視で知ることができ
る。
【0030】前述したように、ディスク製造時に、目盛
り14,15はバージンディスクに予め形成されてお
り、また、目盛り14,15は記録時と同一のパワーを
もつレーザ光を照射して形成されたものである。このこ
とから、例えば、バージンディスクである光ディスク
B,Cの情報記録エリア11の全てに亘って情報を記録
してしまった場合には、目盛り14,15が形成されて
いるトラックはオーバーライトされるために、目盛り1
4,15が消滅してしまうことは言うまでもない。
【0031】前記したのは、目盛り14,15を帯状と
した場合について述べたが、これに限ることなく、記録
使用データ量あるいは使用時間を表す数字、記号あるい
は文字を、情報記録エリア11内に記録マークの集合体
で形成することも可能である。即ち、ディスクの回転に
同期して所定時間だけ記録レーザ光を点灯させ、半径方
向に記録開始時間と記録終了時間を徐々に変化させなが
ら所望の数字、記号あるいは文字を目視で判別できるよ
うに情報記録エリア内のトラックに記録マークを集中さ
せて形成する。上記の記録マークは、重ね書きができる
ように少なくともピークパワーとバイアスパワー(消去
パワー)の2値で変調され、クーリングパワーを設定し
てもよい。また、情報記録に使用する変調方式と異なる
変調方式を用いたり、変調周波数を変えて記録マークを
形成してもよく、目盛りの信号と情報記録信号との識別
を容易にする。
【0032】ところで、上述した構成のバージンディス
クである光ディスクB,Cの情報記録エリア11内の全
てに情報を記録した後では、目盛り14,15、数字、
記号あるいは文字は消滅することは先に述べた通りであ
り、この後に、この光ディスクB,Cを、再び初期化し
てから、目盛り14,15、数字、記号あるいは文字を
忠実に再現形成して、あたかもバージンディスクとして
を形成することはユーザーが保持しているプレーヤを用
いては、極めて難しい。このことを積極的に利用すれ
ば、例え、初期化してある相変化型光ディスクであって
も、この目盛り14,15、数字、記号あるいは文字を
目視可能か否かでバージンディスクであるか否かを判定
することができる。
【0033】次に、上述した構成の光ディスクの具体的
な実施例について説明する。 <実施例>DVD−RAM用のフォーマット基板を用い
て、半径位置を示す目盛りをあらかじめ設けた相変化型
光記録媒体を作製した。トラックピッチ0.74μm、
溝深さ60nmのプリグルーブが設けられた厚さ0.6
mm直径120mmのポリカーボネート基板1に、第一
誘電体層2、相変化記録層3、第二誘電体層4、反射層
5をスパッタリングによって成膜した。
【0034】まず、真空度3.2×10−7Torrに
排気した後、ZnS−SiO2 (80:20mol%)
をArガスで高周波スパッタリングして第一誘電体層2
として90nm設けた。Arガス圧は、1.6mTor
r、第一誘電体層の成膜速度は0.25nm/sであ
る。ついで相変化記録層3としてGe22Sb22Te56を
直流スパッタリング法で20nm形成した。Arガス圧
は、1.6mTorr、記録層3の成膜速度は0.1n
m/sである。この上に第二誘電体層4としてZnS−
SiO2 (80:20mol%)を高周波スパッタリン
グ法で18nm成膜した。Arガス圧は、1.6mTo
rr、第二誘電体層4の成膜速度は0.05nm/sで
ある。次いで、反射層5としてAl−Cr(97.5:
2.5at%)を直流スパッタリング法で150nm設
けた。反射層5の成膜速度は、0.2nm/sである。
【0035】真空チャンバーからディスクを取り出した
後、保護層6として紫外線硬化樹脂(住友化学製 XR
11)を反射層5上にスピンコートし、紫外線を照射し
て硬化させた。保護層6の膜厚は、5μmであった。こ
れと同様の光ディスクをもう1枚用意し、遅効性紫外線
硬化樹脂で接着して両面記録再生可能な光ディスクを得
た。
【0036】次にディスクを回転しながら基板1側から
レーザ光を照射して記録層3を反射率の高い状態へ相変
化させて初期化を行った。初期化レーザの波長は、83
0nm、照射ビームの形状は、トラック方向が2μmで
半径方向が20μmの幅の広い形をしている。ディスク
を線速度2m/sで回転させた。初期化レーザは、パワ
ー76mWで半径外周方向に5μm/回転の速度で移動
させた。
【0037】初期化後、ディスク半径25mmの位置の
グルーブ部とランド部に連続して全周にわたり25トラ
ック記録した。同様にして半径30mmの位置に50ト
ラック、半径35mmの位置に100トラック、半径4
0mmの位置に200都タック、半径45mmの位置に
300トラック記録して目盛り14(15)を形成し
た。線速度6.0m/s、記録レーザ波長は650n
m、対物レンズのNAは0.6。ピークパワー12.0
mW,バイアスパワー4.5mW、冷却パワー1.0m
Wのマルチパルス記録で、8−16変調信号を記録し
た。25トラックの記録でも基板1裏面(レーザ光照射
側)を反射するように目視すると低反射率の記録箇所を
判別することができた。100トラック以上では明瞭に
判別することができた。このディスクに新規のデータを
内周側から連続記録した。
【0038】時間の経過とともに、記録マークが内周か
ら外周に向けて帯状に形成され、これに伴い反射率の低
い領域が外周に広がった。新たに記録される情報はあら
かじめ設けてあった目盛り14(15)の上にも何ら支
障なく重ね書きされ、目盛り14(15)は目視により
判別できなくなった。この部分より外周側の未記録部分
に形成された目盛り14(15)の数を数えることによ
り記録半径を目視で判別することができた。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明は、相変化
型光記録媒体の情報記録エリアを目視することにより、
概略の記録エリアの残量を判定できるため、装置に挿入
することなく即判断ができ、媒体の管理等も簡単にな
り、咄嗟に記録したいときでも、チャンスを逸すること
なく記録を開始することができる。また、既存のディス
ク規格を満たすために、既存のディスク記録再生装置で
の記録再生を行うことができる。さらに、マーク部分
は、相変化型光記録媒体の未使用状態(いわゆるバージ
ンディスク)のときにしか見られず、また、情報記録エ
リア内の全てに情報を記録した後では、このマーク部分
はオーバーライトされて消滅してしまい、この後に、こ
のマーク部分を再現形成して、あたかもバージンディス
クとすることは、一般のユーザーにとり極めて難しい。
このことから、このマーク部分の有無で、真正品と再生
品との判別が容易につくので、この結果、不正ないわゆ
る海賊版を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】相変化型光記録媒体の断面構造を説明するため
の図である。
【図2】本発明の相変化型光記録媒体の第1実施例を説
明するための図である。
【図3】本発明の相変化型光記録媒体の第2実施例を説
明するための図である。
【符号の説明】
3 記録層 11 情報記録エリア 14,15 目盛り(マーク部分) A〜C 光ディスク(相変化型光記録媒体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半径方向に形成された情報記録エリアを有
    し、照射される光ビームのパワーに応じてこの情報記録
    エリアを結晶状態と非結晶状態間を可逆的に相変化させ
    ることにより、情報を記録する相変化型光記録媒体であ
    って、 未記録状態でかつ結晶状態の最初期状態であるときの前
    記情報記録エリア内に、情報記録使用量、情報記録使用
    時間、最初期状態を示す、目盛り、数字、記号、文字等
    の少なくとも一つを、非結晶状態のマーク部分として形
    成したことを特徴とする相変化型光記録媒体。
  2. 【請求項2】半径方向における前記マーク部分の幅は、
    少なくとも、30μmであることを特徴とする請求項1
    に記載の相変化型光記録媒体。
  3. 【請求項3】前記マーク部分は、半径方向に所定の間隙
    をもって形成され、かつ同心円状あるいは円弧状の帯状
    に設けたことを特徴とする請求項1に記載の相変化型光
    記録媒体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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