JP3214183B2 - 光学的情報記録媒体 - Google Patents

光学的情報記録媒体

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JP3214183B2
JP3214183B2 JP23006593A JP23006593A JP3214183B2 JP 3214183 B2 JP3214183 B2 JP 3214183B2 JP 23006593 A JP23006593 A JP 23006593A JP 23006593 A JP23006593 A JP 23006593A JP 3214183 B2 JP3214183 B2 JP 3214183B2
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディスク基板上に形成
された可逆的相変化型記録薄膜にレーザービーム等の高
エネルギービームを照射することにより信号品質の高い
情報信号を記録することのできる光学的情報記録媒体お
よびこれに用いるディスク基板に関するものであり、特
に記録径によって形状の異なる凹凸溝トラックを備えた
相変化型光学的情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学的に平滑な両面を有する樹脂製ある
いはガラス製のディスク状基板を用い、その表面にスパ
イラル状あるいは同心円状に幾何学的な凹凸形状のトラ
ック(以降は溝トラックと呼ぶ)を予め形成しておく技
術は公知である。また、これら溝トラックを有するディ
スク基板を用いて記録媒体を構成する技術も既に公知で
ある。
【0003】これらの記録媒体では、上記溝トラックに
沿って記録再生に用いる光ビームを所定の位置(例えば
溝部、あるいは溝と溝の間のランドと呼んでいる部分)
に保持することで、記録再生動作の精度を高めている。
すなわち、溝トラックを有する記録媒体に光を入射させ
た場合には、入射面からみて凹になっている部分で反射
されて戻って来る光と、凸になっている部分で反射され
て戻ってくる光とは、凹凸の深さの2倍に相当する光学
的位相差を持つ。そこで、その溝トラックの深さを両者
が弱め合うような深さに設定すれば、凹部と凸部の境界
近傍では戻り光の強さが極小値となり、境界から遠ざか
ると戻り光の強さが増す。従って、戻り光強度を検出す
れば、光ビームの位置が検出でき、この検出メカニズム
を利用することで、光ビームを溝部またはランド部の中
央に保持する(トラッキングする)ことができるという
ものである。このトラックキング技術を含むサーボ技術
については例えば日経マグロウヒル社刊「光ディスク技
術ハンドブック」に記載されている。
【0004】溝トラックを用いることの副次的な効果と
しては特公平2−10492号公報が開示している熱的
効果がある。溝の斜面部では溝の底部やランド部に比較
して記録膜の断面積が小さくなるので、その斜面部にお
いては熱が拡散しにくくなり、記録に用いるレーザ光の
効率が高まることが開示されている。
【0005】溝トラックの形状としては、従来は、場所
によらずなるべく同じトラッキング信号が得られるよう
に、また同等な反射率が得られるようにという意味か
ら、通常全面にわたって同じ溝深さ、同じ溝幅、同じ溝
ピッチで溝トラックが設けられていた。
【0006】樹脂製の基板上に溝トラックを形成する方
法としては以下に述べる方法が知られている。まず、表
面の平滑なガラス円盤に紫外線硬化樹脂を溝深さに相当
する厚さにスピンコートし、これにArレーザ光線を照
射してアドレス信号を含む溝トラック情報をカッティン
グする。ランド部を記録部とする場合にはレーザビーム
を2本用い、溝をカッティングしながら、溝間(ランド
部)にアドレス等の情報を記録する。現像後、硬化して
いない部分をエッチングして取り除き、例えばニッケル
薄膜をスパッタした後、さらにニッケル膜を厚くメッキ
し、ガラス円盤からはがして金属スタンパーを得、これ
を原盤として射出プレス成形で構成する方法が採られ
る。
【0007】金属板やガラス板に溝トラックを形成する
方法としては基板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、前記ス
タンパーを押しつけておいて紫外線を照射し硬化させる
方法が2P法としてよく知られている。あるいはゾルゲ
ル法と呼ばれる方法が知られている。これら、溝を含む
ディスク基板の製法は例えばオーム社刊電子情報通信学
会偏「光ディスク」P47−48あるいはオプトロニク
ス社刊「続・わかりやすい光ディスクP143−19
4)さらには日経マグロウヒル社刊「光ディスク技術ハ
ンドブック」P14−15、(株)シーエムシー刊エレ
クトロニクスシリーズ「光ディスク用材料技術」P13
0−134等に詳しい。
【0008】溝トラック面に形成される記録薄膜として
は、ヒートモードの記録薄膜としてGe−Sb−Teや
In−Sb−Teに代表されるアモルファス−結晶間の
可逆的な相変化を応用した相変化記録薄膜、希土類元素
と遷移金属元素からなる垂直磁化膜のスピンの向きをカ
ー効果を利用して検出する光磁気記録薄膜、Teをベー
スとする無機材質薄膜や有機色素薄膜等に空孔を形成す
る穴開け記録薄膜等が知られている。これらの薄膜にレ
ーザ照射を行うと、照射を受けた部分の物理的・化学的
特性が変化し、光学的な変化が生じる。穴開け記録では
一度きりの記録が行えるだけであるが、相変化材料、光
磁気材料等では上記変化を可逆的に行うことが可能であ
り一度記録した情報を書換えることができる。書換記録
では記録膜の両側を誘電体薄膜層で挟み込むことで繰返
し性能を高めたり、外界の影響を抑制したり、信号をエ
ンハンスメントしたりすることが行われる。反射層を設
けて記録層での光吸収効率を高めることや、同層をヒー
トシンク層として併用することも報告例がある。材料技
術については、例えば、(株)シーエムシー刊エレクト
ロニクスシリーズ「光ディスク用材料技術」に記載され
ている。各層は基板面ではなるべく均一な組成、膜厚に
なるように形成されているのが一般的である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の光学的情報記録媒体においては、以下に述べるよう
に、内周部と外周部とでは記録条件が異なり、内周と外
周との間で同等な記録特性を実現することが難しいとい
う課題が有った。例えば、光ディスク等、ディスク形状
の光学的情報記録媒体において、なるべく記録容量を大
きくしようとすれば、ディスクの外周部から内周部ま
で、できるだけ広い範囲を利用することが必要である。
しかしながら、例えばデータファイルのように高速ラン
ダムアクセス機能が重要なメモリー装置では、ディスク
は一般にCAV方式(常にディスクの回転数を一定に保
って駆動する方式)で駆動されるため、内周部と外周部
とでは光ヘッドとディスク媒体との間の相対線速度(以
後は線速度と記載する)が異なる(半径に比例して外周
ほど大きくなる)。光ビームの大きさdが一定であれ
ば、加熱時間τは光ビームと線速度vとで一義的に決ま
る(τ=d/v)から、記録領域を広げるために、内周
と外周との記録径の差を大きくすればするほど、それに
応じて内周部と外周部での照射時間が異なってしまい、
内周部と外周部との間で同等な記録特性を得ることは難
しくなる。
【0010】上記のことを、さらに詳しく説明する。例
えば、相変化材料を記録膜として用いた記録膜の場合、
記録膜を結晶相からアモルファス相に転換させるには、
結晶部を局所的に融点以上に加熱した後、急速に熱を奪
いランダムな原子配列を凍結する。したがって、媒体の
構成としては、記録膜が融点以上に昇温されることと同
時に、熱が適当な速度で拡散するように配慮する必要が
ある(例えば N.Yamada et al. Jpn. J. Appl. Phys. S
uppl. 26-4, 61 (1987)参照)。特に相対的に照射時間
の長い内周部では、蓄熱が起こりやすいのでアモルファ
ス化に必要な冷却条件が満たされるように工夫しなけれ
ばならない。ところが、線速度が非常に遅い内周条件
(たとえば数m/s)でもアモルファス条件が満たされ
るような急冷構成をとると、線速度が何倍か大きな外周
条件では、温度が上がり難くなり、記録パワーが不足す
る。
【0011】逆に、記録膜をアモルファス相から結晶化
するには、アモルファス部を結晶化転移温度以上に加熱
し、原子配列の秩序を回復させる。したがって、結晶化
温度以上(融点以下)に所定の時間以上保持することが
必要である。ところが、現在得られている相変化材料で
は、最も速いものでも結晶化に必要な加熱時間は数10
ns以上必要であるから、線速度が数10m/sになる
と、照射時間が結晶化に必要な加熱時間と同等になり、
結晶化が難しくなってくる。そこで、熱拡散を押さえる
構造(徐冷構成)をとり、結晶化温度以上に保持する時
間を長くする工夫が必要になるが、この徐冷構成をとる
と、線速度が何分の1かの内周条件(例えば数m/s)
では、急冷条件が満たされないくなる。すなわち、照射
部の一部では液層から再度結晶化が生じることになり
(アモルファス化部が小さくなり)記録振幅が低下す
る。すなわち、内外周の線速度差があまり大きい場合に
は、内周か外周かのいずれかで記録特性が低下する。い
いかえると、あまり大きな線速度差を許容する記録媒体
は構成困難であった。
【0012】内周部と外周部の特性差を補償する手段と
しては、従来は記録膜の厚さや組成、あるいはヒートシ
ンク層の厚さや組成を内周部と外周部とで変える(外周
で厚くする)という方法が提案されていた。しかしなが
ら、このように各々の媒体の中で、場所によって組成や
膜厚を変化させるという方法は、再現性という点で問題
が有った。とりわけ、現在実用化されているような多層
膜構成の記録媒体においては、数%の膜厚変動が大きな
特性差となって現れるため、量産性を高める上では適当
な方法ではなかった。
【0013】ところで、特開平2−33740号公報、
特開平2−94045号公報にはCAV方式で駆動する
光磁気記録ディスクについて、トラックの径方向位置に
おける線速度の変化に応じて溝幅を変化させることによ
り、記録パワーや消去パワーを略一定に制御できるよう
にしたものが提案されている。
【0014】しかしながら、上記の提案は、光磁気記録
型の記録媒体に限られたものであり、線速度に反比例さ
せて溝幅を変化させる場合には、溝幅の変化度合いが大
きくなりすぎてディスクの制作上実用的でなくなり、再
生光パワーが一定の場合、外周部でのトラッキング性能
が低下し、トラッキング性能を維持するためには、外周
部の溝幅を十分に確保する必要があり、その場合には記
録密度の向上を期し難いといった問題が存在する。
【0015】本発明の目的は、相変化型光学的情報記録
媒体を一定角速度で回転駆動させた時に、記録媒体上の
位置の違いから生じる記録特性差を補償する手段の提供
することにあり、同時にこれによって従来よりも記録面
の利用効率の拡大を可能にした記録媒体を提供すること
にある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、いずれもが記録部位となる溝とランドからな
る断面を有するトラックが径方向に連続して形成された
透明基板と、前記透明基板上において前記トラックの断
面に略平行に形成され、レーザビームによる熱に応じて
可逆的相変化を生ずる再書き込み可能な記録膜と、前記
記録膜と略平行に形成され、前記記録膜を透過してきた
レーザビームを前記記録膜に向けて反射する反射相とを
有し、記録・再生時に一定の角速度で駆動される光学的
情報記録媒体であって、前記溝と前記ランドの幅を合わ
せたピッチが一定であり、前記トラックが溝の場合に
は、内周部のトラック幅である溝幅を外周部のトラック
幅である溝幅に比して広く設定し、前記トラックがラン
ドの場合には、内周部のトラック幅であるランド幅を外
周部のトラック幅であるランド幅に比して狭く設定した
ことを特徴とする光学的情報記録媒体を提供する。
【0017】
【作用】本発明の光学的情報記録媒体にレーザビームを
照射すると、記録薄膜層はレーザビームを吸収して昇温
し、相変化を生起するが、発生した熱はその後は照射部
から周辺部へと拡散する。ところが、溝トラックの各エ
ッジ部(斜面部)では記録薄膜層の断面積が溝の底部や
ランド部での断面積に比較して小さくなるので、記録薄
膜層を通じての熱拡散が抑制されることになる。従っ
て、熱を効率的に逃がすための熱放散層を備えていない
媒体では、形成しようとする記録マークの大きさが増大
し溝幅に近くなると、熱が溝内またはランド内に蓄積さ
れやすくなり、記録部の温度が下がりにくくなる。そこ
で、線速度が大きくて、光照射によってエネルギーを与
える時間が短い条件では溝幅を狭くして熱がより蓄積さ
れやすくすることが有効であり、線速度が小さくて熱が
蓄積されやすく、その熱が、記録膜にダメージを与える
等の悪影響を及ぼすような場合には、溝幅をなるべく広
くすることが有効となる。
【0018】上記のことは、ランド部に記録する場合も
同様である。ここで記録媒体を回転速度一定方式(CA
V方式)で駆動することを考えると、媒体の径が大きい
ほど内外周の線速度差が広がることになる。つまり、内
周部では照射時間が相対的に長くなって温度が上がりや
すいかわりに、熱が蓄積されて記録部に熱的な損傷を与
えやすくなる。他方、外周部では照射時間が相対的に短
くなって温度が上がりにくく感度が不足しやすい傾向が
生じる。従って、ディスク上記録媒体の内周部では、レ
ーザ照射部で生じた熱を速やかに周囲へ拡散させるため
ランド幅を相対的に広くすることが有効になり、外周
部では熱が蓄積されるようにランド幅を相対的に狭くす
ることが有効になる。
【0019】熱拡散をより効率的に行なうために、熱放
散層を設けた場合には、様子が異なる。熱拡散は記録薄
膜層のあらゆる部分からあらゆる方向へと生じるが、最
も大きな熱流は上記エッジ部から金属等熱伝導率の大き
な物質から形成されている熱放散層へのものと考えられ
る。図1(a)は、記録薄膜層5と熱拡散層の働きを兼
ねた反射層7を有する記録媒体の断面を示すもので、基
板1側から光を入射させる場合を示している。ここで、
ランド部3へ記録する場合においては、図中矢印に示し
たように、ランド部のエッジ部において、熱放散層7と
記録層5との距離が最も短くなり、熱が逃げやすくな
る。図1(b)のように記録層5と熱放熱層7の間の誘
電体層6の膜厚がより薄い構成では、熱放散層7への距
離が極めて短くなるとともに熱の逃げるパスが(これも
矢印で示したように)広がり、エッジ部からの熱拡散が
さらに大きくなる。
【0020】このことはランド記録においては記録光の
照射によって発生した熱が記録膜中を伝わってエッジ部
に到達する拡散距離がなるべく短い方が冷却能が高くな
ること、言い換えればランド部の幅がなるべく短いほど
冷却能が高くなることを示すものである。従って、内周
部ではなるべくランド幅を狭くして冷却能を上げ、外周
部では内周部よりも相対的にランド部の幅を広くする。
これによって内周部と外周部とで同等の記録消去特性を
実現することができる。
【0021】図1(c)、図1(d)は、図1(a)、
図1(b)の場合とは反対に、記録層を形成した側から
光を入射する場合を示している。この場合は、図1
(a)、図1(b)で説明した議論と類似の議論で、溝
部へ記録する場合においては、図中矢印に示したよう
に、溝部のエッジ部において、熱拡散層7と記録層5と
の距離が最も短くなり、熱が逃げやすくなる。図1
(b)のように記録層5と熱拡散層7の間の誘電体層6
の膜厚がより薄い構成では、熱拡散層7への距離が極め
て短くなるとともに熱の逃げるパスが(これも矢印で示
したように)広がり、エッジ部からの熱拡散がさらに大
きくなる。すなわち、この場合には溝記録において、記
録光の照射によって発生した熱が記録膜中を伝わってエ
ッジ部に到達する拡散距離がなるべく短い方が冷却能が
高くなること、言い換えればランド部3の幅がなるべく
短いほど冷却能が高くなることを示すものである。従っ
て、内周部ではなるべくランド幅を狭くして冷却能を上
げ、外周部では内周部よりも相対的にランド部の幅を広
くする。こうすることによって内周部と外周部とで同等
の記録消去特性を実現することができる。
【0022】
【実施例】本発明の光学情報記録媒体の代表的な実施例
を以下に示す。
【0023】図2は本発明において、溝部を情報記録部
位として用いる場合の本発明の1実施例であり、光ディ
スクとして構成した場合の構造を、溝トラックに垂直方
向の断面として示したものである。本実施例では基板1
としてその表面2に幾何学的な凹凸からなるスパイラル
状(同芯円状でも可)の連続溝トラック3を備えた外径
300mm、内径35mmのサイズのものを用いてい
る。当然ながら基板径、基板厚の本質とは関係なく、任
意に選ぶことが可能である。基板1の上には第1の誘電
体層4、レーザ光線10の照射により結晶状態とアモル
ファス状態との間で光学的特性を可逆的に変化する相変
化物質薄膜からなる記録層5、第2の誘電体層6、金属
薄膜から成る光反射層(熱伝導率の高い物質を用いれば
熱拡散層としても機能する)7を順次積層して形成し、
接着層8を介して保護板9を設置している。記録再生の
ためのレーザ光線10は基板側から入射させた。
【0024】図3に上記実施例の光ディスク媒体を記録
面側から見た様子を示した。図3において斜線部は記録
領域11を示しており、この範囲内においては、溝トラ
ック3のピッチ幅pは記録半径rからRまで一定であ
り、また溝幅Gは媒体の外周部から内周部にかけて連続
的に広くなるように構成されている。この実施例ではピ
ッチp=1.5μmにたいして、最外周部(記録半径1
45mm)ではG=0.6μmに、最内周部(記録半径
45mm)ではG=0.9μmに設定し、この間では一
定の割合で連続的に変化させた。ただし、ここでは溝幅
として溝の斜面の中間点と中間点の幅と定義している
(図2中に図示)。
【0025】溝幅の変化は直線的である必然性はない。
例えば図4に示すように、曲線的であってもいいし、途
中に部分的に一定幅の範囲を含んでいてもよい。パター
ンは記録媒体の記録特性等によって任意に選ぶことがが
できる。なお、溝幅の絶対値は記録再生に用いるレーザ
光線の波長および対物レンズのN.A.によっても異な
り、波長が短いほど、N.A.が大きいほど、すなわち
媒体上でのレーザスポットが小さくなるほど全体に小さ
く(狭く)することができる。従って、溝幅の絶対値は
実施例の値で限定されるものではない。
【0026】図5は別の実施例であって、図3の場合と
同等に記録面側から見た様子を示すものである。この実
施例では、記録面は複数のゾーンに分けられており、溝
幅はこの各ゾーン内では一定の溝幅であり、各ゾーン間
では段階的に変化している。ゾーンを10ゾーンとし、
(表1)に示したように内側では相対的に広く、外側に
いくほど段階的に狭くなるように構成されている。ゾー
ン幅ならびにゾーン数は任意に設定することができる。
また、ゾーン幅はゾーンごとに変えることも可能であ
る。
【0027】
【表1】
【0028】上記のように、溝幅を段階的に変化させる
ことは、連続的に変化させる場合に比して、ゾーン毎の
制御を行えばよいので種々の利点が得られる。即ち、少
なくとも一つのゾーン内では一定の反射光量が検出され
るため、再生時のサーボのゲイン等を変化させる必要が
なくなる。また、記録時には、そのゾーン内では一定の
記録パワーを設定することができ、パワー設定はゾーン
単位で行えばよいので、設定上の困難はない。
【0029】次に、ランド部を情報記録部位とする場合
の実施例を示す。図6は光ディスクとして構成した実施
例の構造を溝トラックに垂直な断面として示したもので
ある。この実施例では、基板1としてその表面2にスパ
イラル状(同芯円状でも可)の凹凸の溝トラック3を備
えた外径300mm、内径35mmのものを用いてい
る。基板1の上には第1の誘電体層4、レーザ光線の照
射により結晶状態とアモルファス状態との間で光学的特
性を可逆的に変化する相変化物質薄膜からなる記録層
5、第2の誘電体層6、金属薄膜から成る光反射層7を
順次積層して形成し、接着層8を介して保護板9を設置
している。記録再生のためのレーザ光線10は基板側か
ら入射させる。第1及び第2の誘電体層4、6は、通常
レーザ光線に対しては透明な光学的特性を有する物質を
用いるが、その厚さに応じて光の位相を変化させること
ができるので位相制御層というように呼ぶこともでき
る。位相の変化に応じて記録面からの反射光量や記録層
5での光吸収量を変化させることができる。また、光反
射層7は熱の逃げ場としての役割も担っているので熱放
散層と呼ぶこともできる。
【0030】図7に上記実施例を記録面側から見た様子
を示す。この図において斜線部は記録領域11を示して
おり、この範囲内においては、溝トラック3のピッチ幅
pは記録半径rからRまで一定であり、ランド幅Lは媒
体の内周部から外周部にかけて連続的に広くなるように
構成されている。この実施例ではピッチp=1.5μm
にたいして、最外周部(記録半径145mm)ではL=
0.9μmに、最内周部(記録半径45mm)ではL=
0.5μmに設定し、この間では一定の割合で連続的に
変化させた。ここではランド幅Lはエッジ部斜面の中間
点と中間点の幅と定義している(図6中に図示)。
【0031】最短ピッチ幅は短くするほど半径方向での
記録密度を高くすることができるが、狭くする方向で
は、現在はカッティング、インジェクション等の技術的
制約からせいぜい0.6μm(溝部0.2μm、ランド
部0.4μm)、実用上は0.8μm(溝部0.3μm
+ランド部0.5μm)が限界である。ピッチ幅を広げ
る方向では、今度はトラッキング信号がとれなくなる等
のサーボ上の制約が加わる。高々2μm(溝、ランドと
も高々1.1μm)程度,実用的には1.8μm(溝、
ランドとも高々1.1μm)程度が適正な範囲である。
【0032】ランド幅Lの変化は図7の下部のグラフに
示したように直線的である必然性はない。溝幅の場合と
同様に、例えば図8に示すように、曲線的であってもい
いし、途中に一定幅の部分を含んでいてもよい。パター
ンは記録媒体の記録特性等によって任意に選ぶことがで
きる。なお、ランド幅Lの絶対値は記録再生に用いるレ
ーザ光線の波長および対物レンズのN.A.によっても
異なり、波長が短いほど、N.A.が大きいほど、すな
わち媒体上でのレーザスポットが小さくなるほど全体に
小さく(狭く)することができる。従って、ランド幅の
絶対値は実施例の値で限定されるものではないが、上述
の理由で。現状は最小0.4μm、最大1.1μm程度
に選ばれる。
【0033】図9はランド部を情報記録部位とする光デ
ィスク媒体の別の実施例を、やはり記録面側から見た様
子である。この実施例では、記録面を複数のゾーンに分
け、各ゾーン内では一定のランド幅とし、ゾーン間では
段階的に変化させた場合を示している(ピッチは常に一
定)。この図ではゾーンを10ゾーンとし、(表2)に
示したように内側では相対的に狭く、外側にいくほど段
階的に広くなるように構成している。ゾーン幅ならびに
ゾーン数は任意に設定することができる。また、ゾーン
幅はゾーンごとに変えることも可能である。
【0034】
【表2】
【0035】溝部の幅Gとランド部の幅Lは、それぞれ
独立に選ぶこと可能であるが、溝部の幅とランド部を合
わせたピッチ(G+L)を一定にすることが好ましい。
また溝部とランド部を同時に情報記録部位とする場合に
は、半径方向のトラック密度を下げることのないよう
に、ランド部との幅Lと溝幅Gの比G/L、L/Gは互
いに1.5倍以内に選ぶことが好ましい。同様に、内周
部での幅をI、外周部での幅をOとして、I/Oならび
に0/Iも1.5以内であることが好ましい。溝部だ
け、あるいはランド部だけを単独に情報記録部位とする
場合には、上記制限は必ずしも必要ない。
【0036】当然、溝部とランド部が略同程度の記録特
性(感度、C/N等)が得られるように、溝幅とランド
幅の比が選ばれるべきであり、記録媒体の線速度が大き
い場合(例えば外周部)にはG/L<1、小さい条件
(例えば内周部)ではG/L>1とする。
【0037】以下、本発明の光学的情報記録媒体の製造
方法について説明する。凹凸溝トラックを有する基板の
基本的な製法は、上述したように例えばオーム社刊電子
情報通信学会偏「光ディスク」P47−48あるいはオ
プトロニクス社刊「続・わかりやすい光ディスクP14
3−194、さらには日経マグロウヒル社刊「光ディス
ク技術ハンドブック」P14−15、(株)シーエムシ
ー刊エレクトロニクスシリーズ「光ディスク用材料技
術」P130−134等に記載されている方法によっ
た。
【0038】即ち、本発明の凹凸溝を有する基板の製法
はスタンパーを作るためのマスタリング工程とスタンパ
ーからレプリカを作るためのレプリケーション工程とに
分かれており、その中でマスタリング工程はガラス円盤
の表面凹凸を数μm程度以下に研磨し洗浄する工程、研
磨面にフォトレジスト膜をスピンコートで40nm〜1
00nm程度(溝深さに相当する厚さ)に塗布する工
程、ガラス円盤を回転させ、レーザ光線を溝ピッチに相
当する送り速度で内周部から外周部へと(または外周部
から内周部へと)送りながら、溝フォーマットに応じて
Arガスレーザ光線を変調してフォトレジスト面に順次
照射し露光記録する工程、感光した部分を取り除き凹凸
の溝を形成する湿式の現像工程、凹凸溝の上に電極のニ
ッケルをスパッタし、さらにニッケル等の金属をメッキ
する工程、メッキしてできた金属スタンパーをガラス板
からとりはずす工程から成る。また、レプリケーション
工程は上記スタンパをマスターとして射出成型し、凹凸
溝と基板を一体のものとして形成する方法を採用した。
【0039】図3の実施例の媒体に用いたディスク基板
の場合には、上記フォトレジストを塗布したガラス円盤
をCLV方式(記録位置に関わらず常に一定の移動速度
になるように内外周で回転数を添加させる方式)で回転
させ、レーザ光線の照射パワーを最外周部では4mW、
最内周部では10mWとして溝フォーマットのカッティ
ングを行った。照射パワーを最外周部から最内周部に向
かって連続的に一定の割合で増大するようにパワーサー
ボすることによって、外周から内周に向かって溝幅が連
続的に広くなるように溝フォーマットをカッティングで
きた。
【0040】また、図5に示した実施例に用いるディス
ク基板の場合には上記フォトレジスト膜を塗布したガラ
ス円盤をCLV方式(記録位置に関わらず常に一定の移
動速度になるように内外周で回転数を添加させる方式)
で回転させ、レーザ光線の照射パワーが最内周ゾーンで
の10mWに対して、最外周ゾーンでは4mWになるよ
うに順次減少させた。また各ゾーン内では一定パワーで
照射した。これによって、外周から内周に向かってゾー
ン単位で溝幅が広くなるように溝フォーマットをカッテ
ィングしたディスク基板を得ることができた。
【0041】溝トラックのアドレス信号はアドレス部で
は上記カッティングパワーを変調し、溝情報を記録しつ
つ、同時にその中に直接アドレス信号を書き込むという
方法を用いた。
【0042】図7の実施例の媒体に用いるディスク基板
の場合には、上記フォトレジストを塗布したガラス円盤
をCLV方式で回転させ、レーザ光線の照射パワーを最
外周部では4mW、最内周部では10mWとして溝フォ
ーマットのカッティングを行った。ランド幅はピッチ幅
と溝幅の差で決まるから、レーザ光線を、照射パワーが
最外周部から最内周部に向かって連続的に一定の割合で
増大するようにパワーサーボし、かつ一定の送りピッチ
で内周から外周に向かって移動させつつ照射することに
よって、ランド幅が内周から外周に向かって順次広がっ
た基板を得ることができる。
【0043】また、図9に示した実施例に用いるディス
ク基板の場合には上記フォトレジスト膜を塗布したガラ
ス円盤をCLV方式で回転させ、レーザ光線の送りピッ
チを一定とし、かつ照射パワーが最内周ゾーンでの10
mWに対して、最外周ゾーンでは4mWになるように順
次減少させてカッティングを行なった。また各ゾーン内
では一定パワーで照射した。これによって、外周から内
周に向かってゾーン単位で溝幅が広くなるように(従っ
て外周から内周に向かってゾーン単位でランド幅が狭く
なるように)溝フォーマットをカッティングしたディス
ク基板を得ることができた。
【0044】溝トラックのアドレス信号はレーザビーム
を2本用い、溝情報を記録しつつ、同時にランド部にア
ドレス信号を書き込むという方法を用いた。別の方法と
しては、溝を切りながらその中にアドレス情報も記録し
ておいて、上述のようにスタンパーを作り、このスタン
パーから凹凸が逆のスタンパーを作って、これを用いて
レプリカを得る方法もまた可能であった。
【0045】本発明記録媒体の多層膜は以下のように形
成した。各層は通常の薄膜形成に用いるスパッタ装置を
用いて形成した。スパッタガスにはArを用いたが、K
r,Xe,Ne等の他の不活性ガスを用いることも可能
である。誘電体膜はRFマグネトロンスパッタでまた金
属膜はDCスパッタで成膜を行ったが、いずれの膜でも
RF,DCを用いることは可能である。各層に相当する
ターゲットのスパッタパワー対スパッタレートを予め求
めておき、次に基板上に均一な膜厚で成膜が行われるよ
うに膜厚分布の補正を行った。膜厚は予め求めたスパッ
タレートから算出される必要時間で決定した。下側の層
から順次積層した。薄膜形成方法としては上記スパッタ
法以外にも電子ビーム蒸着法、イオンビームスパッタ
法、CVD法、イオンプレーティング法等を材料に合わ
せて用いることができる。
【0046】本発明では、記録層5としてヒートモード
の記録材料を用いる場合において特に効果が顕著であっ
た。とりわけ大きな熱の制御が必要であるアモルファス
−結晶間の可逆的な相変化を応用した相変化記録薄膜、
代表的にはGe−Sb−Te系やこの系にCo,Bi,
Pd,O,N,Se等を添加した系(または、これらで
一部を置換した系),Sb−Te系、In−Se系やこ
の系にCo,Tl等を添加した系、In−Sb−Te
系、Ga−Sb系、Ge−Te系,Ag−Sb−In−
Te系,Ge−Bi−Te系,Ge−Sn−Te系、G
e−Bi−Te−Se系、Ge−Te−Sn−Au等の
系、あるいはこれらの系に酸素、窒素等の添加物を加え
た系等において有効であった。記録薄膜層は、実質的に
略均一な組成、膜厚であることが製造工程を簡易化する
上で好ましい。
【0047】記録媒体の構造としては図10に示したよ
うに、基板1上に直接記録薄膜層5を形成しただけの最
も簡単な構造のもの(図10a)から、記録薄膜層5の
いずれかまたは両方の側に誘電体層4、6を挟んだ構造
のもの(図10b−10d)、熱拡散層を兼ねた反射層
7を設けたもの(図10e−10h)等の構造が可能で
ある。これら各構成のいずれについても多層膜12の最
上層の上にさらに保護層9を形成した単板の構造(片面
ならびに両面)、ならびに同じものを2枚張り合わせた
両面構造をとることができる(図11a−11c)。保
護層は例えば紫外線硬化樹脂をスピンコートして固めた
もの、図1のように保護板をはりあわせたもののいずれ
も可能である。いずれにせよ、本発明はディスクの層構
成によって左右されるものではない。
【0048】誘電体層4,6としてはSiO,SiO
2,Ta2O5,TiO2,ZrO2等の酸化物薄膜、
BN,AlN,Si3N4,TiN等の窒化物薄膜、C
aF2,LaF等のフッ化物薄膜、ZnS、ZnSe,
PbS等のカルコゲナイド薄膜、SiC等の炭化物薄
膜、ダイヤモンド薄膜、DLC膜、c−BNあるいはこ
れらの混合膜として例えばZnS−SiO2,ZnSe
−SiO2,SiNO膜等を用いることができる。
【0049】情報の書換えを繰返し行なう場合には、基
板1ならびに記録薄膜層5そのものを熱ダメージから守
るために、記録薄膜層と基板の間または記録薄膜層の
上、またはその両方に誘電体材料層4、6を形成するこ
とが好ましい。
【0050】また、記録層5に熱拡散層7を備えること
で、レーザ照射部で発生する熱を効率よく放散させるこ
とができる。上記熱拡散層は、上記記録層の中で記録薄
膜層に対してレーザビームの入射側とは反対側に位置さ
せる。すなわち、基板側からレーザビームを入射させる
場合には、記録薄膜層5を熱拡散層7に先んじて形成
し、記録薄膜層5の上部に熱拡散層7を形成する。また
記録膜5側からレーザビームを入射させる場合には、熱
拡散層7を記録薄膜層5に先んじて形成し、熱拡散層7
の上部に記録薄膜層5を形成する。
【0051】また反射層(熱拡散層)7としてはAu,
Al,Cu,Ni,Cr,Ti,Si等の金属単体膜や
これらの間の合金膜、例えばAu−Cr,Ni−Cr,
Al−Cr,Al−Ti,Al−Ta,Au−Si,A
u−Cu,Cu−Si等を用いることができる。また、
第2の誘電体層6に用いている物質に比べて熱拡散係数
の高い物質であれば、やはり誘電体物質であっても効果
がある。例えば上記誘電体物質の内でDLC,c−B
N,SiC等が適している。
【0052】保護板9は基板と同じものを用いて上下対
称な構造にすることが一般的であるが、別のものを用い
ることもできる。また接着層8としては紫外線硬化樹脂
を用いてもよいし、ホットメルトタイプのものを用いる
こともできる。
【0053】1枚の基板の両面を用いる場合、ディスク
の両面の溝トラックの形状は、基板を対称面として対称
的に形成することが好ましい。また、基板は基板側から
光を入射させる場合には、樹脂板、ガラス板等の光学的
に透明なものが好ましい。また、媒体の径の大きなもの
では金属板等の合成の大きなものが好ましい。
【0054】次に、本発明の記録媒体と従来の記録媒体
との間で記録特性の比較を行った実施例について述べ
る。
【0055】(具体例1)本発明の光学的情報記録媒体
を従来構造のものと比較するために、記録層の構成は全
く同じとし、溝トラック形状の異なる3種類のディスク
を準備した。本発明の記録媒体としては(表1)の記録
媒体と同じく10ゾーンからなり、外周ゾーンから内周
ゾーンに向かって溝幅が広くなっている光ディスク(デ
ィスク1)を用意した。また比較例として、全ゾーンの
溝幅をディスク1の最外周ゾーンでの溝幅と等しい溝幅
とした光ディスク(ディスク2)ならびに全ゾーンの溝
幅をディスク1の最内周ゾーンでの溝幅と等しい溝幅と
した光ディスク(ディスク3)を用意した。いずれも基
板側から記録再生を行なった。
【0056】記録媒体の記録膜には単1のレーザビーム
でオーバライトできる材料(Yamada et a
l.:JJAP,Vol.26(1987)Suppl
ement 26−4,P61)としてGeSbTe
系の3元合金からなる相変化材料を用い、その層構成は
ディスク1−3のいずれも全く同じものとした。
【0057】表3は試作したディスクの媒体構成であ
る。表面に溝トラックを備えた1.2mm厚のポリカー
ボネイト基板の上に92.8nm厚のZnS−SiO2
混合物薄膜、Ge2Sb2Te5の3元合金薄膜、151
nm厚のZnS−SiO2混合物薄膜、10nm厚のA
u薄膜を順次スパッタリングして形成し、Au膜の上に
紫外線硬化樹脂をスピンコートし、その上にポリカーボ
ネイト製の保護板を張り合わせ紫外線ランプを照射して
完成させた。
【0058】上記各ディスクの記録特性を調べる準備段
階として、各ディスクは予め結晶化しておいた(初期
化)。初期化作業にはディスクを線速度5m/sでCL
V駆動し(送りピッチ10μm/回転)、半値幅で5μ
m×20μmの楕円形に整形した1W出力の半導体レー
ザ光線(波長780nm)を、長手方向が径方向になる
ようにディスク上に照射することで行った。
【0059】
【表3】
【0060】次に、信号記録に用いた装置の外観を図1
2に示す。試作した光ディスク13をターンテーブル1
4上に固定し、モーター15によって毎分1800回転
で駆動した。波長780nmの半導体レーザ16から発
せられたレーザ光線17をN.A.0.55の対物レン
ズ18を用いてディスク上に絞り込んだ。光ヘッド19
には移送機構が取り付けられており、ディスクの内周部
と外周部の任意の位置へ自由に行き来することができ
る。図には記載していないが光磁気媒体も記録再生でき
るように、ヘッドには光磁気用の部品・回路が取り付け
られている。また消去用の磁界を発生する磁石も備えて
いる。
【0061】レーザ光線17は用意されたサーボ回路に
よって溝トラック内の記録膜上にフォーカッシングさ
れ、トラッキングされる。半導体レーザはドライブ回路
20につながれている。レーザパワーを第8図右上に示
すように記録パワーレベルP1(アモルファス化パワー
レベル)と消去パワーレベルP2(結晶化パワーレベ
ル)の2値間で変調(再生パワーレベルP3は記録膜に
変化を与えない強度として1.5mWに固定)し、PP
Mモードでの記録を行った。各記録ゾーン内での記録マ
ークの記録ピッチが1.26μmとなるような記録周波
数をf1、3.36μmとなるような記録周波数をf2
とし、以下の手順で記録消去特性を評価した。
【0062】1)ゾーンNo.1の中央付近のトラック
に記録を行った。まず、記録パワーレベルP1と消去レ
ベルP2を、ある値に固定してf1信号を記録しCN比
を測定した。また、フォーカス誤差信号及びトラッキン
グ誤差信号の大きさを積分(ディスク1周)した値から
媒体の反射率を決定した。
【0063】2)次に同じレーザパワーでf2信号をオ
ーバライトしてf1成分の減衰比を測定し消去率を測定
する。
【0064】3)上記のことを繰り返し1万サイクル行
った。1万サイクル後にも反射率変動が初期の10%以
内であり、かつ1万サイクル後にもCN比が50dB以
上、消去率が20dB以上あればOK,いずれかでも不
足の場合にはNGの判定を下した。
【0065】4)上記レーザパワーP1,P2の組み合
せを別の値に設定し、上記1)−3)を繰り返した。
【0066】5)上記3)でOKと判定されたレーザパ
ワーの組合せが領域として±10%以上ある時は○、±
5%以上ある時は△、±5%に満たない場合には×の評
価をした。
【0067】6)ゾーンNo.2−No.10で上記
1)−5)を繰り返した。 評価結果を表4に示した。この結果より、溝幅が全体に
狭いディスク2では内周のゾーンにおいて、また溝幅が
全体に広いディスク3では外周のゾーンにおいて、とも
に特性の低下することが観察された。これに対して内周
部で外周部よりも相対的に溝幅を広くした本発明のディ
スク1では、最外周ゾーンから最内周ゾーンまで良好な
特性の得られることが示された。
【0068】
【表4】
【0069】(具体例2)次に記録薄膜としてライトワ
ンス型媒体に本発明を適用した例を説明する。直径30
cm、厚さ1.2mmのガラス基板上に2P法でアクリ
ル樹脂製の溝トラックを形成した。樹脂層の厚さは50
μmで、熱的な条件は樹脂基板と同等である。溝トラッ
クの深さは70nmとした。本発明の媒体としては、外
周ゾーン(溝幅0.6μm)から内周ゾーン(溝幅0.
9μm)に向かって一定の割合で溝幅が広くなるように
溝幅を設定し溝トラック面のある側に厚さ100nmの
TeOx:Au薄膜(x=0.8、Au濃度は10at
%)を直接形成したディスクを2枚用意し、膜面を内側
にして接着剤で張り合わせた(ディスク4)。また、比
較例として全面が溝幅0.6μmのディスク(ディスク
5)と溝幅0.9μmのディスク(ディスク6)を試作
した。
【0070】(具体例1)に記載した評価装置を用い
て、上記3枚のディスクの記録特性を比較した。評価条
件としては、まず回転数を毎分1800回転とした。ま
た、記録マークのマークピッチが1.3μmとなるよう
な周波数でレーザ光線(波長780nm)を変調した。
この実施例ではライトワンス型の媒体なので、レーザ光
線は記録パワーレベルと再生光パワーレベルの間で変調
して照射している。記録再生は基板を通じて行なった。
【0071】媒体の評価は記録パワー対CN比の測定で
行い、CN比55dB以上のパワーマージンが±20%
とれる場合には○、それ以外では×の評価とした。結果
を(表5)に示す。
【0072】
【表5】
【0073】この結果より、溝幅が全体に狭いディスク
5では内周のゾーンにおいて、また溝幅が全体に広いデ
ィスク6では外周のゾーンにおいて、ともに特性の不足
することが観察された。これに対して内周部において外
周部よりも相対的に溝幅を広くした本発明のディスク4
では最外周ゾーンから最内周ゾーンまで良好な特性の得
られることが示された。
【0074】(具体例3)次に、ランド部を情報記録部
位として記録特性を調べた具体例を説明する。具体例に
用いた評価装置を用い、溝部の場合と同じ評価基準を採
用した。
【0075】本発明の光学的情報記録媒体を従来構造の
ものと比較するために、記録層の構成が全く同じで、溝
トラック形状の異なる3種類のディスクを準備した。本
発明の記録媒体としては(表1)の記録媒体と同じく1
0ゾーンからなり、外周ゾーンから内周ゾーンに向かっ
てランド幅が狭くなっている光ディスク(ディスク7)
を用意した。また比較例として、全ゾーンのランド幅を
ディスク1の最外周ゾーンでのランド幅と等しいランド
幅とした光ディスク(ディスク8)ならびに全ゾーンの
ランド幅をディスク7の最内周ゾーンでの溝幅と等しい
溝幅とした光ディスク(ディスク9)を用意した。記録
媒体の膜構成は具体例1と同様に表3に示したものとし
た。また、初期化も同様に行なった。
【0076】評価結果は表6に示した通りであった。こ
の結果より、ランド幅が全体に広いディスク8では内周
のゾーンにおいて、またランド幅が全体に狭いディスク
9では外周のゾーンにおいて、ともに特性の低下するこ
とが観察された。これに対して外周部では内周部よりも
相対的にランド幅を広くした本発明のディスク7では最
外周ゾーンから最内周ゾーンまで良好な特性の得られる
ことが示された。
【0077】
【表6】
【0078】(具体例4)次に記録薄膜としてGdTb
FeCoを用いた光磁気型媒体に本発明を適用した例を
説明する。直径30cm、厚さ1.2mmのガラス基板
に2P法でアクリル樹脂製の溝トラックを形成した。樹
脂層の厚さは50μmで、熱的な条件は樹脂基板と同等
である。溝深さは55nmとした。本発明の媒体として
は、外周ゾーン(ランド幅0.9μm)から内周ゾーン
(ランド幅0.5μm)に向かって一定の割合でランド
幅が狭くなるように設定し、溝トラック面のある側に暑
さ60nmのZnS膜、厚さ40nmのGd2Tb18
70Co4薄膜、50nm厚のAl−Ti薄膜,厚さ1
00nmのAlN薄膜を形成したディスクを2枚用意
し、膜面を内側にして接着剤で張り合わせた(ディスク
10)。また、比較例として全面がランド幅0.9μm
のディスク(ディスク11)とランド幅0.5μmのデ
ィスク(ディスク12)を試作した。レーザ照射はいず
れも基板を通じて行なった。
【0079】具体例1に記載した評価装置を用いて、上
記3枚のディスクの記録特性を比較した。レーザ波長は
780nm、回転数を毎分1800回転とした。この実
施例ではレーザ光線は記録パワーレベルと再生光パワー
レベルの間で変調して照射している。
【0080】媒体の評価は以下のようにPWM記録(マ
ークエッジ記録)を想定して行った。各記録ゾーン内で
の記録マークの記録ピッチが1.5μmとなるような記
録周波数をf1、4μmとなるような記録周波数をf2
とし、以下の手順で記録消去特性を評価した。
【0081】1)ゾーンNo.1の中央付近のトラック
に記録を行った。まず、記録パワーレベルp1と消去パ
ワーレベルp2を独立に選んで、溝トラックのランド部
にf1信号の記録を行い、それぞれのCN比、DC消去
率を測定した。この際、CN比が50dB以上で、消去
率が40dB以上あればOK,いずれかでも不足の場合
にはNGの判定を下した。
【0082】2)OKであれば、同溝トラック上に同パ
ワーでf2信号の記録、消去、f1信号の記録、消去の
サイクルを100万回繰り返した後、最後にf1信号の
記録を行い、再度CN比、消去率を測定した。
【0083】3)繰り返し後のCN比が50dB以上
で、消去率が40dB以上であること、さらに、CN比
の初期値からの減衰が3dB以下であればOK,このう
ちのいずれかでも不足の場合にはNGの判定を下した。
【0084】4)上記レーザパワーp1,p2の組み合
せを別の値に設定し、上記1)−3)を繰り返した。
【0085】5)上記3)でOKと判定されたレーザパ
ワーの組合せが領域として±15%以上ある時は○、±
5%以上ある時は△、±5%に満たない場合には×の評
価をした。
【0086】6)ゾーンNo.2−No.10で上記
1)−5)を繰り返した。 結果を表7に示す。
【0087】
【表7】
【0088】ランド幅が全体に広いディスク11では内
周のゾーンにおいて記録マークの形状が歪みCN比が低
下した。またランド幅が全体に狭いディスク12では、
外周のゾーンにおいてCN比が低下することが観察され
た。これに対して外周部では内周部よりも相対的にラン
ド幅を広くした本発明のディスク10では最外周ゾーン
から最内周ゾーンまで良好な特性の得られることが示さ
れた。
【0089】(具体例5)次に、ランド部と溝部の両方
を同時に情報記録部位とする実施例を示す。表面に凹凸
の溝トラックが形成されている直径130mm、厚さ
0.6mmのポリカーボネイト製のインジェクション基
板(溝トラック深さ70nm)上に、厚さ81nmのZ
nS−SiO2誘電体層、厚さ20nmのGeSb2Te
4記録薄膜、厚さ132nmのZnS−SiO2誘電体
層、厚さ8nmのAu薄膜層をスパッタ法により積層し
たディスクを2枚準備し、ホットメルト接着剤を用いて
記録膜側を内側にしてはりあわせた(ディスク13)。
【0090】記録領域は10のゾーンに分割されてお
り、各ゾーンにおいて溝幅およびランド幅は表8のよう
に構成されている。すなわち、溝幅は外周から内周に向
かって順次増大し、ランド幅は順次減少するように構成
されている。溝幅とランド幅を合わせたピッチは一定幅
とした。この時、ランド幅Lと溝幅Gの比L/G(G/
L)ならびに溝幅まはたランド幅の内外周比O/I(I
/O)は高々1.5であった。
【0091】
【表8】
【0092】図12の評価装置を改造し、レーザ波長6
80nm、対物レンズのNA0.6の光ヘッドを2つ搭
載させ、上記ディスクの性能を評価した。ディスクを3
600回転/分で回転させ、溝部とランド部の両方に同
時に記録を行ない、同時に再生を行なった。
【0093】媒体の評価は以下のようにPWM記録(マ
ークエッジ記録)を想定して行った。各記録ゾーン内で
の記録マークの記録ピッチが1.2μmとなるような記
録周波数をf1、3.2μmとなるような記録周波数を
f2とし、以下の手順で記録消去特性を評価した。
【0094】1)ゾーンNo.1の中央付近のトラック
に記録を行った。まず、記録パワーレベルp1と消去パ
ワーレベルp2を独立に選んで、溝トラックのランド部
にf1信号の記録を行い、それぞれのCN比、DC消去
率を測定した。この際、CN比が50dB以上で、消去
率が26dB以上あればOK,いずれかでも不足の場合
にはNGの判定を下した。
【0095】2)OKであれば、同溝トラック上に同パ
ワーでf2信号の記録、消去、f1信号の記録、消去の
サイクルを1万回繰り返した後、最後にf1信号の記録
を行い、再度CN比、消去率を測定した。
【0096】3)繰り返し後のCN比が50dB以上
で、消去率が26dB以上であること、さらに、CN比
の初期値からの減衰が3dB以下であればOK,このう
ちのいずれかでも不足の場合にはNGの判定を下した。
【0097】4)上記レーザパワーp1,p2の組み合
せを別の値に設定し、上記1)−3)を繰り返した。
【0098】5)上記3)でOKと判定されたレーザパ
ワーの組合せが領域として±10%以上ある時は○、±
5%以上ある時は△、±5%に満たない場合には×の評
価をした。
【0099】6)ゾーンNo.2−No.10で上記
1)−5)を繰り返した。 評価結果は表9に示したように、ランド幅Lと溝幅Gの
比L/G(G/L)ならびに溝幅まはたランド幅の内外
周比O/I(I/O)が1.5の範囲にある全ゾーンの
溝部とランド部で、規定の特性を満足できることが示さ
れた。
【0100】
【表9】
【0101】(具体例6)次に、記録膜を形成した側か
らレーザ光線を入射させる実施例について述べる。表1
0に示すように、ポリカーボネイト製基板の上に、熱放
散層、誘電体層、記録薄膜層、誘電体層の順にスパッタ
法で積層し、最上層の上にスピンコートで紫外線効果樹
脂を0.1mm程度の厚さに塗布し、紫外線を照射して
硬化させ保護層とした。溝部とランド部の両方を情報記
録部位とし、表11に示すような溝トラック構成とした
(ディスク14)。
【0102】
【表10】
【0103】
【表11】
【0104】記録特性を比較するためにゾーン1と同じ
溝トラックをゾーン1から10の全面に備えたディスク
(ディスク15)、ならびにゾーン10と同じ溝トラッ
クをゾーン1から10の全面に備えたディスク(ディス
ク16)を準備し、具体例1に準じて評価を行なった。
【0105】評価結果を表12に示す。溝幅とランド幅
を一定の値に固定した比較例では内周または外周でのみ
規定値を上回ったのにたいして、ランド幅Lと溝幅Gの
比L/G(G/L)ならびに溝幅まはたランド幅の内外
周比O/I(I/O)が1.5の範囲にある本発明にお
いては、全ゾーンの溝部とランド部で、規定の特性を満
足できることが示された。
【0106】
【表12】
【0107】(具体例7)次に、基板をガラス板とし、
その表面に直接溝を形成した場合を説明する。表面に凹
凸の溝トラックが形成されている直径130mm、厚さ
1.2mmのガラス板(溝トラック深さ70nm)上
に、厚さ8nmのAu層、厚さ132nmのZnS−S
iO2誘電体層、厚さ20nmのGeSb2Te4記録薄
膜、厚さ82nmのZnS−SiO2誘電体層を電子ビ
ーム蒸着法により積層したディスクを準備した。最上層
の上に紫外線効果樹脂をスピンコートしたうえで紫外線
照射し硬化させた(約100μm)。
【0108】記録領域は10のゾーンに分割されてお
り、各ゾーンにおいて溝幅およびランド幅は表13のよ
うに構成されている。すなわち、溝幅は外周から内周に
向かって順次減少し、ランド幅は順次増大するように構
成されている。溝幅とランド幅を合わせたピッチは0.
9μmの一定幅とした。この時、ランド幅Lと溝幅Gの
比L/G(G/L)ならびに溝幅まはたランド幅の内外
周比O/I(I/O)は高々1.5であった。
【0109】
【表13】
【0110】図11の評価装置で、レーザ波長780n
m、対物レンズのNA0.55の光ヘッドを2つ搭載さ
せ、上記ディスクの性能を評価した。ディスクを360
0回転/分で回転させ、溝部とランド部の両方に同時に
記録を行ない、同時に再生を行なった。
【0111】媒体の評価は以下のようにPWM記録(マ
ークエッジ記録)を想定して行った。各記録ゾーン内で
の記録マークの記録ピッチが1.5μmとなるような記
録周波数をf1、4μmとなるような記録周波数をf2
とし、以下の手順で記録消去特性を評価した。
【0112】1)ゾーンNo.1の中央付近のトラック
に記録を行った。まず、記録パワーレベルp1と消去パ
ワーレベルp2を独立に選んで、溝トラックのランド部
にf1信号の記録を行い、それぞれのCN比、DC消去
率を測定した。この際、CN比が50dB以上で、消去
率が26dB以上あればOK,いずれかでも不足の場合
にはNGの判定を下した。
【0113】2)OKであれば、同溝トラック上に同パ
ワーでf2信号の記録、消去、f1信号の記録、消去の
サイクルを1万回繰り返した後、最後にf1信号の記録
を行い、再度CN比、消去率を測定した。
【0114】3)繰り返し後のCN比が50dB以上
で、消去率が26dB以上であること、さらに、CN比
の初期値からの減衰が3dB以下であればOK,このう
ちのいずれかでも不足の場合にはNGの判定を下した。
【0115】4)上記レーザパワーp1,p2の組み合
せを別の値に設定し、上記1)−3)を繰り返した。
【0116】5)上記3)でOKと判定されたレーザパ
ワーの組合せが領域として±10%以上ある時は○、±
5%以上ある時は△、±5%に満たない場合には×の評
価をした。
【0117】6)ゾーンNo.2−No.10で上記
1)−5)を繰り返した。 評価結果は表14に示したように、ランド幅Lと溝幅G
の比L/G(G/L)ならびに溝幅まはたランド幅の内
外周比O/I(I/O)が1.5の範囲にある全ゾーン
の溝部とランド部で、規定の特性を満足できることが示
された。
【0118】
【表14】
【0119】
【発明の効果】本発明によって、線速度の異なる内周部
と外周部との間で記録特性差の生じることを抑制し、溝
の内周部と外周部における熱拡散効率を同等とし、かつ
ランドの内周部と外周部における熱拡散効率を同等とす
ることができるとともに、溝、ランド双方に情報を記録
することが可能となり、従来と同じ大きさで、より大容
量な光学的情報記録媒体を提供することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光学的情報記録媒体の1実施例の構成
を示した断面図
【図2】本発明の光学的情報記録媒体で溝記録を行なう
場合の1実施例の断面図
【図3】本発明の光学的情報記録媒体の1実施例の溝幅
と記録半径の関係を示す図
【図4】本発明の光学的情報記録媒体で溝記録を行なう
場合の溝幅変化による特性図
【図5】本発明の光学情報記録媒体で溝記録を行なう場
合の別の実施例の溝幅と記録ゾーンの関係を示す図
【図6】本発明の光学的情報記録媒体でランド記録を行
なう場合の1実施例の断面図
【図7】本発明の光学的情報記録媒体でランド記録を行
なう場合の1実施例のランド幅と記録半径の関係を示す
【図8】本発明の光学的情報記録媒体でランド記録を行
なう場合のランド幅変化による特性図
【図9】本発明の光学情報記録媒体で溝記録を行なう場
合の別の実施例のランド幅と記録ゾーンの関係を示す図
【図10】本発明の光学的情報記録媒体の記録層の構成
を示す断面図
【図11】本発明に適用される光記録媒体の単板構造と
両面構造の構成を示す図
【図12】本発明の光学的情報記録媒体の記録特性の評
価に用いた記録再生装置の概略を示す図
【符号の説明】
1 溝トラックを有する基板 2(基板の)表面 3 溝トラック 4 第1の誘電体薄膜層 5 記録層 6 第2の誘電体薄膜層 7 光反射層 8 接着層 9 保護板 10 レーザ光線 11 記録領域 12 多層膜 13 光ディスク 14 ターンテーブル 15 モーター 16 半導体レーザ 17 レーザ光線 18 対物レンズ 19 光ヘッド 20 ドライブ回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 赤平 信夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 大野 鋭二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 長田 憲一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 児島 理恵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−94045(JP,A) 特開 平2−33740(JP,A) 特開 平3−205627(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 7/24 G11B 11/105

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれもが記録部位となる溝とランドか
    らなる断面を有するトラックが径方向に連続して形成さ
    れた透明基板と、前記透明基板上において前記トラック
    の断面に略平行に形成され、レーザビームによる熱に応
    じて可逆的相変化を生ずる再書き込み可能な記録膜と、
    前記記録膜と略平行に形成され、前記記録膜を透過して
    きたレーザビームを前記記録膜に向けて反射する反射相
    とを有し、記録・再生時に一定の角速度で駆動される光
    学的情報記録媒体であって、前記溝と前記ランドの幅を合わせたピッチが一定であ
    り、 前記トラックが溝の場合には、内周部のトラック幅であ
    る溝幅を外周部のトラック幅である溝幅に比して広く
    定し、前記 トラックがランドの場合には、内周部のトラック幅
    であるランド幅を外周部のトラック幅であるランド幅に
    比して狭く設定したことを特徴とする光学的情報記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 前記トラックが形成された領域が、複数
    の同心の環状ゾーンに区分され、各環状ゾーン毎に溝ト
    ラックおよびランドトラックの溝幅が設定されたことを
    特徴とする請求項1記載の光学的情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記トラックが溝の場合には、最内周の
    溝幅と最外周の溝幅との比が3対2以下でありかつ1対
    1よりも大きくしたことを特徴とする請求項2記載の光
    学的情報記録媒体。
  4. 【請求項4】 1つのゾーン内での、ランド幅Lと溝幅
    Gとの比、G/LL/Gがともに1.5以下である請
    求項2記載の光学的情報記録媒体。
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