JP2653082B2 - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JP2653082B2
JP2653082B2 JP63025614A JP2561488A JP2653082B2 JP 2653082 B2 JP2653082 B2 JP 2653082B2 JP 63025614 A JP63025614 A JP 63025614A JP 2561488 A JP2561488 A JP 2561488A JP 2653082 B2 JP2653082 B2 JP 2653082B2
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ガスレーザ、半導体レーザ等の集束光を照
射させて光学的に情報の記録・再生、あるいは記録・再
生・消去を行う光ディスク、光磁気ディスク等光記録媒
体に係わり、特に、トラック密度、C/N比等が向上し、
かつ、再生ノイズ、サーボ信号ノイズも小さく、しかも
長期に亘って記録性能が劣化しない光記録媒体の改良に
関するものである。
[従来の技術] 従来の光記録媒体は、片面側に記録層を備えるタイプ
を例に挙げて説明すると、第10図〜第11図に示すように
フォーカシング及びトラッキングサーボ用のプリグルー
ブ(pre−groove)(a)が施された透明基板(b)
と、この基板(b)全面に設けられた記録層(c)と、
この記録層(c)全面に設けられた保護層(d)とでそ
の主要部が構成され、かつ、この光記録媒体(e)への
記録情報の入力は、第12図に示すように集光レンズ
(f)により集光された半導体レーザ等光源からの記録
用集束光(g)を上記記録層(c)の所定部位へ照射
し、その照射部位について記録層(c)の相変化、磁化
反転、あるいは変形等を起こさせ非照射部とは反射率若
しくはカー回転角の異なる記録ドット(h)(第11図参
照)を形成して行なわれるものである。この場合、光源
からの集束光(g)を上記記録層(c)の所定部位へ確
実に照射させるため上記プリグルーブ(a)を利用して
フォーカシング、並びにトラッキングサーボ制御を行う
と共に、上記記録ドット(h)の幅寸法(B)を第13図
に示すように記録用集束光スポット(i)における強度
変化が最も急峻な値を示す半値幅(Ω2)程度に設定
し、略同一サイズの記録ドット(h)が安定して形成さ
れるように調整されている。
一方、上記記録情報の再生時においては、第14図〜第
15図に示すように再生用集束光(g)を光記録媒体
(e)の記録面へ照射し、この反射光を光ダイオード等
受光素子(j)へ入力させて再生するものである。この
場合、再生用集束光スポット全体の光が再生に利用され
ており、第13図に示すように代表的には再生用集束光ス
ポット(i)における1/e2全幅(Ωe)領域の光が再生
信号に寄与するものと考えられる。
[発明が解決しようとする課題] ところが、従来の光記録媒体(e)は上述のように基
板(b)の全面に記録層(c)を備えているため、以下
に示すような種々の問題点を有するものであった。
先ず、光記録媒体(e)におけるトラックピッチ(T
P)は再生信号に隣接トラック上の信号が混入しないと
ころまで狭く設定することができ、その最小値(T
Pmin)は再生時における隣接トラックとのクロストーク
のみを考慮すると、第16図(d)から (TPmin)=B/2+(Ωe−B)/2+B/2 =(B+Ωe)/2 により求めることができる。
但し、(B)は記録ドット(h)の幅寸法、(Ωe)
は再生用集束光スポット(i)における1/e2全幅を示し
ている。
一方、従来において記録ドット(h)の幅寸法(B)
は上述のように記録用集束光スポット(i)の半値幅
(Ω2)程度に設定されているため、光記録媒体におけ
るトラック密度を向上させるには、結局、上記集束光
(g)のスポット径(Ωe、Ω2)を小さく設定すると
いった方法しか無く、かつ、上記スポット径(Ω2)に
ついてもこれを余り小さく設定すると基板表面の僅かな
誤差で記録誤動作を起こすことから一定以下に設定でき
ない制約があるため、上記密度向上には一定の限界を有
する問題点があった。
また、上記記録層(c)を構成する記録材料は通常熱
伝導性を有しているため、この熱伝導性の影響により記
録スポットの走査が進むにつれ熱が周辺に漏れ易くなっ
て記録幅が増大し、第17図に示すように記録ドット
(h)の形状が所謂『涙滴形ドット』となる場合があっ
た。このため、第5図においてαで示すように再生信号
が歪んでしまって大きなジッターが発生し易いと共に、
C/N比が低下するといった問題点があった。
更に、再生用集束光スポット(i)の径寸法(Ωe)
は上述のように記録ドット(h)の径寸法(B)より大
きく、しかも、上記光記録媒体(e)についてはその基
板(b)全面に記録層(c)が設けられているため、再
生時において光記録媒体(e)ノイズが再生信号に大き
く影響を及ぼすといった欠点があった。
すなわち、第18図に示すように光記録媒体(e)の記
録層(c)面には、媒体自体の欠陥、結晶粒等に基因す
る反射率の異なるノイズ発生部位(n1)〜(n1)が多数
存在し、かつ、上記記録ドット(h)の周縁部にもドッ
ト形状のむらに基因するノイズ発生部位(n2)〜(n2)
が存在してこれ等ノイズが再生信号に混入するため、再
生信号におけるC/N比向上の大きな障害となっていた
(第7図においてαで示されたC/N比参照。但し、Cは
キャリア信号レベル、Nはノイズ信号レベルを夫々示し
ている)。
また、記録・再生・消去用の光記録媒体においては、
記録情報を消去する場合、経時劣化を基因とする記録層
の感度低下、消去用集束光の出力変動、並びにトラッキ
ングずれ等の原因によって第19図に示すように記録情報
を完全に消去できなくなるといった欠点があり、一方、
この欠点を解消するため消去用集束光のスポット径
(Ω)を記録用集束光のスポット径(Ω2)より大きく
設定すると、トラック密度の低下を招くといった問題点
があった。
また、従来の光記録媒体においてはその基板(b)全
面に記録層(c)が形成されているため、記録層(c)
形成時におけるストレスや基板(b)と記録層(c)と
の膨張率の違い等によって、第20図に示すように記録層
(c)に二次元的な内部ストレス(St)が加わり易く経
時的に記録性能が劣化し易い問題点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明は以上の問題点に着目してなされたもので、そ
の課題とするところは、トラック密度、C/N比等が高
く、かつ、再生ノイズ、サーボ信号ノイズが小さく、し
かも長期に亘って記録性能が劣化しない光記録媒体を提
供することにある。
すなわち本発明は、集束光を照射させて光学的に情報
の記録再生、あるいは記録再生消去を行う光記録媒体を
前提とし、基板と、この基板の少なくとも一面に複数間
隔を介し形成されたトラック溝と、このトラック溝内で
該トラック溝の両側面に沿って形成された記録層とで構
成され、上記トラック溝の幅寸法が記録用集束光スポッ
トの半値幅と同程度以下に設定されているとともに、上
記トラック溝の幅寸法をT、記録用集束光スポットの1/
e2全幅をΩeとした場合において、上記トラック溝のピ
ッチが略(T+Ωe)/2に設定されていることを特徴と
するものである。
この様な技術的手段において上記基板としては、この
基板側から集束光を照射させる関係上光透過性の材料が
望ましく、例えば、ガラス、ポリカーボネート、ポリア
クリロニトリル、ポリメタクリル酸メチル、エポキシ樹
脂、ポリペンテン等が挙げられる。また、単一の光透過
性材料でもって上記基板を構成してもよく、あるいは上
記光透過性材料を複数積層して基板としても当然のこと
ながらよい。更に、上記基板の形状については通常円形
状とするが、カード型の光記録媒体とする場合には矩形
状とするのが好ましい。尚、基板の反対側から集束光を
照射させて記録・再生、あるいは記録・再生・消去を行
う光記録媒体においては、当然のことながら上記光透過
性以外の光不透過性の材料でもって基板を構成してもよ
い。
また、上記基板の少なくとも一面に複数間隔を介し形
成されるトラック溝は、従来においてフォーカシング、
トラッキングサーボ制御用に形成されるプリグルーブと
同様のもので構成されており、円形基板においては渦巻
き状、若しくは同心円状に形成され、一方矩形基板にお
いては互いに平行に形成された凹溝群により構成され
る。
そして、このトラック溝の形成法としては、基板に直
接凹溝を形成する方法と、基板上に複数の凸條を固着し
この凸條と基板とで凹溝を形成する方法が挙げられる。
すなわち、前者の方法としては、例えばガラス基板上に
紫外線硬化型等の硬化型樹脂を塗布し、この塗布面に予
めレーザカッティングマシーン等の精密機器により作成
したマスター盤を密着させてその溝パターンを転写形成
し、次いで上記樹脂を硬化させて直接凹溝を形成する、
所謂2P(Photo−Polymer)法、上記マスター盤を元に作
成した成形型内に熱可塑性樹脂を流し込み、直接凹溝の
形成された基板を得るインジェクション法、キャスティ
ング法、あるいはガラス基板上にフォトレジストをパタ
ーン状に形成しこれをエッチングして直接凹溝を形成す
るエッチング法等があり、一方、後者の方法としては、
ガラス基板上に上記硬化型樹脂の薄層を形成すると共
に、この薄層をパターン状に除去して凸條を形成し、こ
の凸條と基板とで凹溝を形成する方法等がある。
尚、これ等手段によって形成されるトラック溝の幅寸
法Tは、トラック密度、C/N比等を上げるため記録用集
束光スポットの半値幅(Ω2)程度以下、好ましくはΩ
2/3〜2×Ω2/3程度に設定するものであり、一方、上記
トラック溝のピッチTPについては、記録用集束光スポッ
トの1/e2全幅をΩeとした場合において、トラック密度
を上げるため略(T+Ωe)/2に設定する。
次に、上記記録層を構成する記録材料としては、光記
録材料として広く知られている全ての材料を使用するこ
とができる。
すなわち、Te、Se、S、Sb、As、P、Pb、Sn、Ge、S
i、Tl、In、Ga、Al、Zn、Au、Ag、Cu、Pt、Mo、Ti、N
i、Cr、及びW等の元素のうち少なくとも一成分以上を
含む単体、若しくは化合物、あるいはそれらが他の材料
中に分散された材料を使用することができる。このうち
Te、Se−Te、Pb−Se−Te、Te−C等は書換不能な記録・
再生タイプである穴開け形の材料に適しており、TeOx
TeOx(Ge、Sn添加)、In−Se、In−Sb、In−Te、Sb2S
e、Te−Ge−Sn、Te−Ge−Sn−Au、As2S3、Sb−Te、Te−
N、Ge−Te、Ag−In、Ag−Zn、Cu−Al、Ag−Al−Cu、Cu
−Al−Ni、Au−Ti、及びCr−Ti等は書換可能な記録・再
生・消去タイプである相変化形記録材料に適している。
また、書換可能な光磁気記録材料としては、Fe、Co、
Ni、Mn等の遷移金属、及びTb、Gd、Nd、Pm、Sm、En、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等の希土類元素のうち少なくと
も一成分以上を含む磁気材料、代表的にはTb−Fe−Co、
Tb−Fe、Dy−Fe、Mn−Bi、Pt−Mn−Sb等が適用できる。
更に、記録層を構成する材料としては、上記以外にシ
アニン色素、フタロシアニン、ナフトキノン、スクアリ
リウム、ポリチオフェン、ポリジアセチレンに代表され
る有機色素材料、及びスピロピラン、フルギド、アゾベ
ンゼン等に代表されるフォトクロミック材料等が使用可
能である。
また、上記トラック溝内に記録層を設ける手段として
は、原則として基板上に記録材料を一様に形成し、次い
で、トラック溝以外の部位の記録材料を除去して形成す
る手段が適用できる。
具体的には記録材料を一様に形成する手段として、例
えば、上記記録材料を直接基板上に形成する蒸着法、ス
パッタリング法等のドライプロセスが、また、溶剤に溶
解若しくは分散された記録材料を基板上に塗布形成する
ウエットプロセスが適用できる。
一方、上記トラック溝部以外に形成された余分な記録
材料を除去する手段としては、溶剤などを用いて部分的
に除去するエッチング法や、バフ研磨、レーザカッティ
ング等の機械的除去法等が適用できる。
また、この技術的手段は片面側にのみ記録層を備える
光記録媒体に適用できる他、両面側に記録層を備える光
記録媒体にも適用できる。この場合後者のものは、記録
層を向い合せにし接着剤を介して2枚貼り合せて形成す
ることができ、また、この接着剤としては、ウレタン系
接着剤、エポキシ系接着剤、硬化性シリコーン樹脂、エ
チレン−酢酸ビニル樹脂等のホットメルト型接着剤、ポ
リ塩化ビニル樹脂等の高周波接着剤等が利用できる。一
方、前者のものにおいては上記記録層を保護するための
保護層を記録層側基板全面に設けてもよく、この材料と
してSiO2、ZnS、ZrO2、Si3N4、AlN等が利用できる。
また、この光記録媒体の記録層へ集束光を照射させて
情報の記録・再生、あるいは記録・再生・消去を行う光
源としては、従来法において利用されている光源が使用
でき、具体的にはGaAlAs系半導体レーザ、GaAlInP系半
導体レーザ、GaInAsP系半導体レーザ等の半導体レーザ
や、He−Neレーザ、Arレーザ、He−Cdレーザ等のガスレ
ーザ等が挙げられる。
更に、本発明に係る光記録媒体は、コンパクトディス
ク等の音楽用、ビデオデスク等の画像用に加えて計算機
用光ディスク等各種用途に適用できる。
[作用] 上述したような技術的手段によればこの光記録媒体
は、基板と、この基板の少なくとも一面に複数間隔を介
し形成されたトラック溝と、このトラック溝内で該トラ
ック溝の両側面に沿って形成された記録層とで構成され
ており、互いに隣接するトラック溝間には記録層が形成
されていないため、再生時における媒体ノイズが減少
し、かつ、記録情報の消去時における消し残りが発生し
難いと共に、上記トラック溝内の記録層は長さ方向にお
いてのみ連続し幅方向においては連続してないため記録
層の内部ストレスが減少し、一方、上記トラック溝の幅
寸法は記録用集束光スポットの半値幅と同程度以下に設
定されているとともに上記トラック溝のピッチは略(T
+Ωe)/2に設定されているため、トラック溝と幅寸法
が同じである記録ドットによるトラックのピッチを著し
く小さめに設定でき、かつ、記録ドットの形状を略矩形
状に近似させることが可能となる。
[実施例] 以下、片面側に記録層を備える光記録媒体に本発明を
適用した実施例について図面を参照して詳細に説明する
と、この光記録媒体(1)は、第1図〜第2図に示すよ
うに円形のガラス板に紫外線硬化型樹脂を積層した基板
(2)と、この基板(2)の紫外線硬化型樹脂面に同心
円状に設けられたトラック溝(3)と、このトラック溝
(3)内に設けられた記録層(4)と、基板(2)の紫
外線硬化型樹脂面上に一様に形成された保護層(5)と
でその主要部が構成されるものである。
また、上記トラック溝(3)についてはその幅Tが記
録用半導体レーザスポットの半値幅(Ω2)[第3図
(b)及び(c)参照]以下の5000オングストローム、
その深さが3000オングストロームに設定されており、一
方、上記記録層(4)については300オングストローム
厚のTeOxにより構成されている。
そして、上記トラック溝(3)を利用して従来同様フ
ォーカシング、並びにトラッキング制御を行いながら第
2図〜第3図に示すように、記録層(4)の所定部位に
記録用半導体レーザを照射してその径が半導体レーザス
ポットの半値幅(Ω2)程度の記録ドット(6)を形成
し記録情報の入力を行うと共に、この記録ドット(6)
を再生用半導体レーザにより読取って再生信号を得るも
のである。
尚、第1図中(7)は再生用の光ヘッドを示してお
り、半導体レーザ(71)と、このレーザ光を光記録媒体
(1)面へ結像させる集光レンズ(72)と、光記録媒体
(1)からの反射ビームを偏光させるビームスプリッタ
(73)、ハーフミラー(74)と、及びサーボ信号検出器
(75)並びに再生信号受光器(76)とでその主要部が構
成されているものである。また、従来同様再生用半導体
レーザスポットの1/e2全幅(Ωe)領域の光が再生信号
に寄与しているものと考えられる。
ここでこの光記録媒体(1)は、基板全面に記録層の
形成された従来の光記録媒体と比較して以下に示すよう
な種々の効果を有している。
先ずこの光記録媒体(1)は、従来の光記録媒体と較
べてトラックピッチ(TP)を著しく小さく設定すること
が可能となる。
すなわち、光記録媒体のトラックピッチの最小値(TP
min)は上述したように、 (TPmin)=B/2+(Ωe−B)/2+B/2 =(B+Ωe)/2 により求めることができる。
但し、(B)は記録ドットの幅寸法、(Ωe)は再生
用集束光スポットにおける1/e2全幅を示している。
一方、この光記録媒体(1)においては、第3図
(b)及び(d)に示すように上記記録ドット(6)の
幅寸法(B)がトラック溝(3)の幅寸法(T)と同一
となっており、かつ、この幅寸法(T)は従来の光記録
媒体における記録ドット径(Ω2)より小さく設定され
ているため、実施例に係る光記録媒体(1)のトラック
ピッチの最小値(TP′min)と、従来における光記録媒
体のトラックピッチの最小値(TPmin)との関係は、 (TP′min)<(TPmin) となり、従来と較べてトラックピッチ(TP)を著しく小
さく設定でき、トラック密度の向上が図れる利点を有し
ている。
また、実施例に係る光記録媒体(1)においてはその
記録層(4)がトラック溝(3)の形状に規制されるた
め、第4図に示すように従来の『涙滴形状』と異なって
矩形状に近い形状の記録ドット(6)を形成することが
できる。
従って、第5図においてβで示すように再生時におけ
る再生信号波形が歪まないため、従来と比較してC/N
比、及びジッター共向上する利点を有している。
更に、この光記録媒体(1)においては、上記トラッ
ク溝(3)以外の部位に記録層(4)を有していないた
め媒体ノイズが低減し、しかも、記録ドット(6)の形
状はトラック溝(3)により規制されてばらつかないた
め、記録ドット(6)の境界部における反射率むらや磁
区分布むらが低減して再生信号におけるC/N比が向上す
る長所を有している。
すなわち再生時における再生信号ノイズは、半導体レ
ーザ等光源のノイズを充分に押えた場合、一般的には光
記録媒体の欠陥、結晶粒等に基因する媒体ノイズと、記
録ドット形状のむらに基因する記録ノイズとが支配的と
なる。そしてこの光記録媒体においては、トラック溝
(3)以外の部位に記録層(4)を有していないため上
記媒体ノイズが低減すると共に、第6図に示すように記
録層(4)の両側縁は高い精度で形成されたトラック溝
(3)により規制されて記録ドット(6)の形状むらが
起こり難いため記録ノイズも低減する。従って、再生信
号に上記のノイズ信号が混入し難くなるため、第7図に
おいてβにて示すようにC/N比が著しく向上する長所を
有するものである。
尚、この光記録媒体(1)においては記録ドット
(6)の幅寸法(T)が従来のそれより狭くなるため、
第7図で示すようにキャリア信号レベルCが若干減少す
るが、ノイズ信号レベルNについても大幅に減少するた
め結果的にC/N比は増加することとなる。また、サーボ
信号ノイズも同様に減少するため、サーボ制御の安定化
にも貢献することとなる。特に、トラッキングサーボ制
御は、トラック部とトラック間との反射率差を大きく設
定できることと相まって大きく安定化する長所を有して
いる。
また更に、本発明を記録・再生・消去用の光記録媒体
に適用した場合、従来においては経時劣化を基因とする
記録層の感度低下、消去用集束光の出力変動、並びにト
ラッキングずれ等の原因によって記録情報を完全に消去
できなくなるといった欠点が存したが、第8図に示すよ
うに消し残りが発生する領域には記録層(4)が存在し
ないため、消し残りが生じない長所を有している。
また、トラック溝(3)内の記録層(4)は長さ方向
においてのみ連続し幅方向においては連続していないた
め、第8図に示すように記録層(4)の内部ストレス
(St)は一次元的となって大幅に緩和されると共に、記
録材料が相変化タイプの場合、記録消去工程における結
晶化、アモルファス化という原子移動過程も一次元的に
進行するため、記録層(4)内の組成変動や組成の面内
ばらつきが生じ難くなり、記録層(4)や記録ビットの
安定性の他に、繰返し書換え性も改善され長期に亘って
記録性能が安定する長所を有しており、かつ、一次元的
に記録・消去の過程が進行するため、各過程の高速化が
図れて高速の記録・消去が可能となる長所を有してい
る。
◎光記録媒体の製造 以下、実施例に係る光記録媒体(1)の製造法につい
て説明する。
まず、円形状のガラス板(10)上に紫外線硬化型樹脂
(11)を塗布形成し、この塗布面に予めレーザカッティ
ングマシーンにより作成したマスター盤(図示せず)を
密着させてその溝パターンを転写形成し、次いで紫外線
を照射させて上記樹脂(11)を硬化させてトラック溝
(3)を有する基板(2)を作成する(第9図a参
照)。ここで、上記トラック溝(3)の幅寸法(T)は
5000オングストローム、その深さ寸法は3000オングスト
ロームに設定されている。尚、記録材料の種類によって
上記トラック溝(3)の深さ寸法は設定されるもので、
通常500〜7000オングストローム、好ましくは2000〜500
0オングストロームに設定される。
次いで、上記基板(2)の紫外線硬化型樹脂(11)面
上に300オングストローム厚のTeOx薄層(Ge、Sn添加)
(12)を蒸着法により均一に形成する(第9図b参
照)。尚、この薄層(12)の層厚は記録材料の種類によ
り異なるが、通常100〜2000オングストローム程度に設
定される。また、上記樹脂(11)面と記録材料との親和
性が弱い場合には、必要に応じ樹脂(11)面上に下地材
料を塗布形成するとよい。
次に、上記樹脂(11)面上にスピンコート法によりフ
ォトレジスト材料(ヘキスト社製 商品名AZ1350J)を
塗布して5000オングストローム厚のフォトレジスト層
(13)を形成(第9図c参照)すると共に、このフォト
レジスト層(13)側からドライエッチング処理を施して
上記トラック溝(3)以外の部位に存在するTeOx薄層
(12)とフォトレジスト層(13)を除去する(第9図d
参照)。
尚、ドライエッチング条件は、 エッチング材料:CCl2H2ガス、 ガス圧:10-2〜101Torr、 パワー密度:0.5W/cm2 に設定した。また、エッチング材料については使用され
る記録材料の種類によって適宜選定され、例えばCF4
あるいはCCl4をベースにO2、H2、N2を適量添加したガス
等が利用できる。
次いで、上記トラック溝(3)内に存在する余分なフ
ォトレジスト層(13)をアセトン等の有機溶剤により溶
解除去(第9図e参照)した後、上記樹脂(11)面上に
SiO2て構成される保護層(14)を均一に形成し、トラッ
ク溝(3)に記録層(4)を有する光記録媒体(1)を
製造した。
[発明の効果] 本発明は以上のように、トラックピッチをトラック溝
ピッチと同様に略(T+Ωe)/2のごとく著しく小さめ
に設定でき、媒体ノイズの減少が図れ、かつ、記録ドッ
トの形状を矩形状に近似させることが可能となるため、
トラック密度、C/N比、並びにジッターの向上を図るこ
とが可能になると共に、再生ノイズ等を減少できる効果
を有しており、しかも、記録層の内部ストレスが減少す
るため長期に亘って記録性能が劣化しない効果を有して
いる。
特に、本発明では記録層をトラック溝の両側面に沿っ
て設け記録層の幅方向がトラック溝に規制されるため、
C/N比、並びにジッターをより向上させることが可能と
なり、再生ノイズ、及び内部ストレスをより減少させる
ことができる効果を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第9図は本発明の実施例を示しており、第1図
は実施例に係る光記録媒体の斜視図、第2図はその部分
断面斜視図、第3図(a)は光記録媒体の部分断面図、
第3図(b)はその部分平面図、第3図(c)は記録、
再生用半導体レーザスポットの照度分布、第3図(d)
はトラックピッチを最小にした場合の光記録媒体の部分
平面図、第4図、第6図、及び第8図はトラック溝、記
録層、及び記録ドットの形状を示す平面図、第5図は再
生信号レベルと時間との関係図、第7図は再生信号にお
けるキャリア信号レベルとノイズ信号レベルとの関係を
示す関係図、第10図(a)〜(f)は光記録媒体の製造
工程を示す工程説明図を夫々示し、第10図〜第20図は従
来における光記録媒体を示しており、第10図はその斜視
図、第11図及び第14図はその部分断面斜視図、第12図は
半導体レーザ等光源の照度分布とその収束光スポットの
照度分布、第13図は第12図におけるIの拡大図、第15図
は光記録媒体の再生時における説明図、第16図(a)は
光記録媒体の部分断面図、第16図(b)はその部分平面
図、第16図(c)は記録、再生用半導体レーザスポット
の照度分布、第16図(d)はトラックピッチを最小にし
た場合の光記録媒体の部分平面図、第17図〜第19図はト
ラック、記録層、及び記録ドットの形状を示す平面図、
及び第20図は記録層に加わる内部ストレスを示す説明図
である。 [符号説明] (1)……光記録媒体 (2)……基板 (3)……トラック溝 (4)……記録層 (5)……保護層 (6)……記録ドット (7)……光ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 宏之 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 安川 薫 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 山口 昭治 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 西村 伸郎 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼ ロックス株式会社海老名事業所内 (56)参考文献 特開 昭59−154658(JP,A) 実開 昭58−62451(JP,U)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集束光を照射させて光学的に情報の記録再
    生あるいは記録再生消去を行う光記録媒体であって、基
    板と、この基板の少なくとも一面に複数間隔を介し形成
    されたトラック溝と、このトラック溝内で該トラック溝
    の両側面に沿って形成された記録層とを備え、上記トラ
    ック溝の幅寸法が記録用集束光スポットの半値幅と同程
    度以下に設定されているとともに、上記トラック溝の幅
    寸法をT、記録用集束光スポットの1/e2全幅をΩeとし
    た場合において、上記トラック溝のピッチが略(T+Ω
    e)/2に設定されていることを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】上記トラック溝が、基板に直接設けられた
    凹溝により構成されていることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の光記録媒体。
  3. 【請求項3】上記トラック溝が、基板上に固着される複
    数の凸條と基板とで構成されていることを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の光記録媒体。
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