JPH07140751A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH07140751A
JPH07140751A JP5292068A JP29206893A JPH07140751A JP H07140751 A JPH07140751 A JP H07140751A JP 5292068 A JP5292068 A JP 5292068A JP 29206893 A JP29206893 A JP 29206893A JP H07140751 A JPH07140751 A JP H07140751A
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developing
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recording
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developer
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JP5292068A
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Inventor
Makoto Shibano
誠 柴野
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】現像液による未使用領域の汚損域を少なくでき
るようにする。 【構成】静電潜像(IM)が形成された記録シート(ST) 2
を、搬送経路に沿って搬送させると共にこの搬送される
STの面に、現像液を作用させIMを現像しST上に画像形成
した後、ST上の完成した画像形成部分は切断して出力す
る装置であって、上面に開口部を有し、該開口部内を吸
引ポンプ(PP)により吸引してSTを吸引し、これによる負
圧にて現像液を流入循環させると共に上記搬送経路を横
断する方向に平行な軸回りに複数配設した構成の現像ヘ
ッド部(HD)6a〜6dと、使用STの材質設定する手段47と、
潜像の現像を終了すると現像液供給を停止し、PPの駆動
は継続させるべく制御すると共に、記録シート搬送速度
を材質設定手段の設定内容対応の低速度にすべく制御す
る制御手段40を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状の記録媒体を往
復動させながら順次異なった色の画像を重ね合わせて多
色記録を行う画像形成装置にかかわり、特に紙送りや現
像ヘッド(現像装置)の現像液拭き取りに必要ではある
が、画像形成には使用できない無駄紙部分の削減を図る
ことができるようにした画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置の一つとして静電記録紙等
のシート状の記録媒体上に静電記録ヘッドにより静電潜
像を形成し、この形成された静電潜像に対して、現像液
を作用させることにより、A0版と云ったような大版の
画像のプリント出力をも得ることが可能な静電記録装置
がある。
【0003】この種の静電記録装置は、記録媒体に対す
る静電潜像の記録部である静電記録ヘッド、記録媒体上
の静電潜像を現像液を作用させて現像する現像ヘッド、
この現像ヘッドに供給する現像液を収容した現像液タン
ク、現像ヘッドに対して現像液を循環させるポンプ等に
より構成されており、例えば、カラー記録装置の場合、
記録紙であるシート状の記録媒体を、静電記録ヘッドお
よび現像ヘッドの位置を通って往復動させながら順次異
なった色の画像を重ね合わせてカラー記録を行う。
【0004】図6は湿式現像式の静電記録装置としての
多色記録装置の一つである従来の静電カラープロッタ装
置の例を示すもので、その全体的構成の概略側面図であ
る。図において、1は静電記録紙ロールであり、紙管の
外周に記録紙2を巻いたものとなっている。本静電カラ
ープロッタ装置には、上記記録紙2のセット位置近傍に
案内用のローラ3が配設されており、また、このローラ
3より下流側に記録紙送りローラ11が配設されてい
る。さらに記録紙送りローラ11の下流側にガイド14
および23が、また、ガイド14の下流側にはさらに巻
取りローラ31が配設されている。
【0005】ローラ3と記録紙送りローラ11との間に
は記録系、現像系が設置され、記録紙送りローラ11の
下流側は記録紙巻取り系、切断系が配置される。従っ
て、上記記録紙2の端部はローラ3を経て記録系、現像
系、記録紙巻取り系、切断系へと、導き出される。5は
記録系を構成する静電記録ヘッドであり、その端面に接
して移動する記録紙2に対し、静電潜像を形成するもの
となっている。
【0006】4は光学的マーク読取りヘッドであり、こ
のマーク読取りヘッド4は案内用のローラ3の近傍下流
側に配されている。マーク読取りヘッド4は記録紙2に
記録された後述する記録位置制御用のマーカを読み取る
と共に、記録紙2のエッジを読み取るもので、例えば、
CCD(charge coupled device) リニア・イメージセン
サ(固体ライン・イメージセンサ)を使用している。こ
のイメージセンサは一次元位置分解能を有しており、従
って、このイメージセンサの出力信号より、記録紙のど
の位置にどのような幅のマークが検出されたかを識別で
きるようになる。
【0007】このシステムでは、マーク読取りヘッド4
の出力を、本システムの制御の中枢である図示しないプ
ロセッサに送り、記録紙の紙無し検出と、記録系による
記録制御に使用する。従って、記録紙2には本システム
での使用に際して、その記録面における一方のエッジ
(側縁)近傍、記録領域外の領域に記録紙2のエッジに
沿って所定間隔で、所定寸法の例えば方形に塗り潰した
記録位置制御用のマーカを、第1色目の記録時に第1色
目の画像と共に記録するようにし、第2色目以降の画像
記録時にその都度読み取って、位置補正や縮尺補正に利
用する。
【0008】6は現像系を構成するロータリ型の現像装
置であり、この現像装置6は1本の長尺の軸の周面に等
角度で、かつ、その軸方向に沿って4つの現像ヘッド部
6a〜6dを配設した如き構造である。この現像装置6
はその軸線を軸に、回転操作することができるようにな
っており、1/4回転、回転操作することでこれらの現
像ヘッド部6a〜6dを順に上面側に移動させることが
できるようになっている。
【0009】これらの現像ヘッド部6a〜6dは、長尺
角柱状であり、それぞれは回転操作されて上面側に来た
ときの上端面側が図7のように構成されている。図7に
おける(a)は現像ヘッド部6a〜6dの斜視図であ
り、(b)はそのA‐A矢視断面図、(c)はB‐B矢
視断面図である。図に示すように、現像ヘッド部6a〜
6dはその長手方向に伸びる長尺のスリットが複数本短
手方向に順に配列されて形成されており、各スリットs
1〜snはその底部側の一端近傍において、吸引口h2
1〜h2nが設けられている。
【0010】また、スリットs1〜snのうち、現像時
の紙送り方向からみて、最下流側のスリットsnは乾燥
溝として使用され、吸引ポンプにより内部は吸引のみ行
われる構成である。
【0011】残りのスリットs1〜smは現像溝であ
り、それぞれのスリットs1〜smの底部他端側に連通
する現像液供給口h11〜h1mが形成されていて、現
像液供給口に現像液タンクからの管路であるチューブを
接続し、吸引口h21〜h2nに吸引ポンプに接続され
るチューブを接続しておくことにより、上面の各スリッ
トs1〜smを記録紙が覆った状態で吸引口を吸引ポン
プで吸引すると、スリットs1〜smの内部が負圧にな
り、現像溝には現像液供給口から現像液が流入して吸引
口h21〜h2mから排出されるようになり、その際
に、記録紙面に現像液を付与して現像に供し、また、ス
リットsnによる乾燥溝では記録紙面を負圧で吸い付け
て、スリットの上面と紙面との隙間より流入する大気の
流れで記録紙面に残る不要な現像液を吸引して乾燥させ
ると云った機能を得るようにしてある。
【0012】ロータリ型の現像装置6におけるそれぞれ
の現像ヘッド部6a,〜6dはそれぞれ異なった色の液
体現像剤が供給されて、記録紙の前記静電潜像をその液
体現像剤で現像する。但し、現像ヘッド部6a,〜6d
は回転操作されて上方に来たものが現像に供され、この
現像に供されるものについて現像液の供給が成される。
【0013】現像液供給系は現像装置6の位置より下方
にあり、負圧で現像液を循環させる方式であるので、現
像液供給系のポンプを停止させるか、現像ヘッドに対す
る現像液供給路側をしゃ断することで、現像に供してい
た現像ヘッド部内の現像液を現像液供給系に回収して現
像ヘッド部内を空にすることができる。
【0014】現像装置6におけるこれらの現像ヘッド部
6a,〜6dは、後述するように記録紙2を複数回往復
動作させながらカラー画像を形成する場合の各往復動作
に同期して順次、別の色の現像液用の現像ヘッド部が上
部位置に回転移動されるように制御動作を行い、所定の
カラー画像を行うものとなっていて、他の現像ヘッド部
は記録紙2より退避状態となり、これによって現像は1
回あたり、1色ずつ行う構成としてある。
【0015】10は上記現像装置6の下流側で、且つ、
記録紙送りローラ11の上流側に設置された現像液吸い
取りローラであり、現像ヘッド部6a〜6dによる現像
時に記録紙2上に付着した余剰現像液を吸い取り、除去
するためのものである。現像時には吸引溝により、余剰
現像液の大半は除去されており、現像液吸い取りローラ
10は湿気を拭い去る程度の作用となる。
【0016】上記記録紙送りローラ11には、その周面
に押さえローラであるピンチローラ12が圧接して配設
してあり、このピンチローラ12と共同して記録紙送り
ローラ11は記録紙2を挾持し、記録紙送りローラ11
の回転で記録紙2を紙送りすることができるようになっ
ている。なお、記録紙送りローラ11には、円弧状に湾
曲したガイドプレート13が付設されており、この記録
紙送りローラ11とガイドプレート13との間に記録紙
2の先端を送り込むことにより、ピンチローラ12と記
録紙送りローラ11との間に記録紙2を挾持させること
ができる。
【0017】前記ガイド14にはこれと対をなすガイド
23が配される。そして、記録紙送りローラ11の出口
側に位置するこのガイド14には記録紙2の先端を検出
するセンサ39が配置されており、さらにその下流側に
は記録紙送りローラ11より送り出され、ガイド14と
23との間に案内されて送られてきた記録紙2の導出方
向を切り替えるための分岐ガイド26が設けられてい
る。
【0018】15は記録紙送り方向と直交する方向に記
録紙切断を行うYカッタであり、16は記録紙送り方向
と平行な方向に記録紙切断を行うXカッタである。記録
紙経路切り換えを行う前記分岐ガイド26は、その基端
側をピン27によって回動自在に軸支されている。この
分岐ガイド26は前記ガイド14と23によって案内さ
れて送り出される記録紙2の先端を、シート自動巻取り
装置30の方向へ誘導するか、Yカッタ15,Xカッタ
16の方向へ誘導するか切り換えるためのものである。
【0019】分岐ガイド26により記録紙2がYカッタ
15,Xカッタ16へ誘導された際に、この誘導された
記録紙2をYカッタ15,Xカッタ16へ導くように、
ガイドローラ19,20及びガイドプレート24が配置
されており、さらにYカッタ15,Xカッタ16で切断
された記録紙2を外部に送り出すためにガイドプレート
25及び一対のガイドローラ21,22が配置されてい
る。
【0020】記録紙自動巻取り装置30は巻取りローラ
31とこれに周面を接する圧接ローラ33および上記分
岐ガイド26に案内誘導されて送られて来る記録紙2を
巻取りローラ31の周面に沿って誘導し、圧接ローラ3
3との間に導くガイドプレート32とより構成されてい
る。そして、上記分岐ガイド26で案内誘導されて送ら
れて来る記録紙2を巻取りローラ31に自動的に巻き込
み得るように構成されている。
【0021】巻取りローラ31、記録紙送りローラ11
は記録紙2を記録等のために送り出すときは正転させ、
このとき、静電記録紙ロール1は記録紙2にテンション
を与えるために、適宜な力でゆっくりと正転させるか、
逆回転のモーメントを与える。また、巻き戻しの場合は
静電記録紙ロール1は逆回転させ、巻取りローラ31、
記録紙送りローラ11は記録紙2にテンションを与える
ために、適宜な力でゆっくりと逆回転させるか、正転の
モーメントを与える。
【0022】図8は一つの現像液供給系の概略構成図で
あり、図9は各動作時の記録紙の位置を示す図であっ
て、図9(a)は装置停止の退避時、図9(b)は印字
動作開始時、図9(c)はマルチカラー印字の巻き取り
時、図9(d)は記録紙排出時の状態を示したものであ
る。さらに図10は各動作時の現像ヘッドの位置を示す
図で、図10(a)は現像時、図10(b)は残液の吸
い取り時、図10(c)は記録紙のリバース時を示す。
【0023】図8は一色分の現像液供給系の構成を示し
ている。図において、現像ヘッド6における現像ヘッド
部6a(〜6d)は、左側に現像液供給口が右側には現
像液排出口が設けられており、現像液供給口と現像液タ
ンク620とは配管652,651とで接続されてい
る。配管651と配管652の間の分岐点Xには、配管
653を介して電磁弁660が接続されている。また、
現像液排出口は配管654を介してポンプ650の吸引
側に接続され、ポンプ650の吐出側は配管655を介
して現像液タンク620に接続される。電磁弁660は
現像ヘッド部6a(〜6d)の現像液供給口から空気を
導入するための制御手段であって、現像時は閉じた状態
にある。
【0024】上記構成の静電カラープロッタ装置は、先
ず記録開始に先立って記録紙ロール1から記録紙2が引
き出され、その先端が送りローラ11および圧接ローラ
12更にはセンサ39の検出位置を越えてガイド24の
位置に位置するようにセットされて図9の(a)の状態
である待機状態になる。待機状態は記録紙のセッティン
グ時ばかりでなく、記録紙からプリント部分を切り取っ
て排出した後の段階にも移行することから、この待機状
態では図9の(a)に示すように記録紙先端が巻取りロ
ーラ31側ではなく、カッタ側の通路へ導かれた状態に
あるようにしている。
【0025】プリント動作を開始すると、記録紙ロール
1および送りローラ11が逆転して、記録紙先端が図9
(a)のAの位置から図9(b)のBの位置に移動し、
センサ39がオフ(OFF;紙なし状態の検出)した状
態で停止する。その後、分岐ガイド26が軸27を中心
として回動し、図9(a)の状態から図9(b)の状態
に切り換わる。
【0026】次に現像装置6が図示しない現像装置駆動
モータにより回転駆動されて第1色目(例えば、黒色画
像)の現像ヘッド6aが現像位置(記録紙の搬送路対向
位置)に移動して図9(b)の状態になり、第1色目に
現像する色の現像ができるようにする。この状態が図1
0(a)であり、現像ヘッド6aはこの図のように現像
作用状態の位置に移動する。この状態で、当該現像ヘッ
ド6aの現像系のポンプ650を動作させると、当該現
像ヘッド6aのスリットs1〜snは負圧になり、この
負圧によって記録紙2は現像ヘッド6aの上面に吸着さ
れ、現像溝s1〜smは密閉流路を形成する。そして、
これにより現像液は現像液タンク620から吸い上げら
れ、現像ヘッド6aのスリット(現像溝)s1〜smを
通ってポンプ650へと循環し、現像液タンク620へ
戻るルートで循環して現像液を記録紙2の紙面に作用さ
せることができるようになる。
【0027】このとき、記録紙経路切り換え用の分岐ガ
イド26は、記録紙2の先端をシート自動巻取り装置3
0の方向へ誘導するポジションにセットされる。この様
にセットされた状態で、記録位置制御用のマーカ形成お
よび第1色目のカラー画像形成のために、記録紙2は順
方向すなわち、送りローラ11の方向へ送られる。そし
て、記録紙2が一定量搬送されると、第1色目のカラー
画像形成のために、静電記録ヘッド5は記録紙2に第1
色目のカラー画像の静電潜像を形成すると共に、記録位
置制御用のマーカ形成用の静電潜像を、記録紙2の片側
に形成する。
【0028】そして、現像装置6における第1色目の該
当色の現像ヘッド6aでこれらの静電潜像を現像するこ
とによりトナー像が得られ、第1色目の画像と記録位置
制御用のマーカが記録紙2に記録される。
【0029】なお、液体現像剤の溶剤は揮発性の高いも
ので、静電潜像に付着したトナーは溶剤が揮発するとし
っかりと定着する性質のものとなっている。これによ
り、現像剤の色でプリントできる。
【0030】現像されて送り出される記録紙2の先端は
分岐ガイド26、巻き取りガイド32に沿って巻き取り
部に搬送され、巻き取りローラ31に巻き付いて所定の
画像形成が終了するまで巻き取られる。
【0031】現像が終了すると、図10(b)のよう
に、現像装置6が現像装置駆動モータの動作によって、
軸601を中心として微小角度(約1°)回動移動し、
現像ヘッド6aが図10(b)のように上記微小角度だ
け傾く。
【0032】同時に電磁弁660が“開”に切り換わ
り、現像ヘッド6aの現像液供給側より現像溝s1〜s
mに空気が導入される。この空気の導入により、現像溝
s1〜sm内に残っている現像液が一瞬にしてポンプ6
50に吸い取られ、現像液タンク620に回収される。
また、大気導入が行われた分岐点Xまで吸い上げられて
いた現像液は重力の作用により現像液タンク620へ戻
る。
【0033】この時、ポンプ650の動作は継続してお
り、さらに図示されない制御手段によってポンプ650
は印字時の回転よりも高速回転する。さらに、この状態
で記録紙2の搬送を継続することにより、図10(b)
の矢印で示すように、記録紙2と現像ヘッド6aとの隙
間から微量の空気が流入し、現像ヘッド6a上面と記録
紙の間に残った現像液が、流入空気と一緒にポンプ65
0に吸引されて除去され、現像ヘッド6aは完全に乾燥
される。
【0034】上記の吸い取り動作が終了すると、さらに
現像装置6が約44°回動移動されて、現像ヘッド6a
は搬送経路から退避し、図10(c)のように退避状態
になる。
【0035】記録紙2はさらに搬送され、記録紙2にお
ける現像ヘッド部6aと最後に接していた部分が吸い取
りローラ10を通過するまで送られる。これにより記録
紙2から現像ヘッド6aが離れた部分にわずかに残った
現像液を除去する。
【0036】次に記録紙送りローラ11を逆転させて記
録紙2の巻き戻し動作を行い、再び図9(b)のように
記録紙2をプリント開始位置まで巻き戻す(記録紙のリ
バース操作)。
【0037】第2色以降についても、上述と同様の駆動
制御を行う。そして、潜像の形成、現像を記録したい像
の形成に必要な色分だけ、順次現像ヘッドを切り換えな
がら一色毎に上述の動作を繰り返して、カラー画像を得
る。
【0038】液体現像剤に含まれるトナーはブラック用
液体現像剤であればブラック、マゼンタ用液体現像剤で
あればマゼンタ、シアン用液体現像剤であればシアンと
云った具合に着色されており、一色ずつ、上記のような
動作が繰り返されることにより、各色の画像は記録位置
制御用のマーカを基準にして、記録紙2の同一紙面上に
重ね合わされ、カラー画像が形成される。
【0039】最終色のプリント開始時は、図9(d)に
示すように分岐ガイド26が排出側に切り換わり、記録
紙2はYカッタ15、Xカッタ16側に導かれる。最終
色をプリントしながら、記録紙先端は排紙側のガイド2
4に沿って導かれ、先端余白部がYカッタ15、Xカッ
タ16により除去されてから外部に排出され、プリント
が完成する。
【0040】現像が終了すると上述したように同様の吸
い取り動作が行われる。そして、得られたカラー画像の
後端がYカッタ15に達するまで搬送され、画像後端を
カットして排出する。
【0041】記録紙2を排出した後、送りローラ11を
逆転させて記録紙2を一定量巻き戻し、現像装置6の位
置に記録紙先端の余白部が来た状態で搬送を停止させ
る。この状態で現像装置6を回転移動させて現像ヘッド
を初期位置に戻す。
【0042】現像装置6の回転動作が終了すると、記録
紙2を再び順方向に一定量送って、図9(a)のような
状態の位置に、記録紙先端部が位置されるようにして停
止させる。このような一連の操作の流れは、上述のプロ
セッサの制御のもとに実施される。
【0043】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロータリ型の現像ヘッドにおいて、現像ヘッド部の切り
換えのために回転動作を行うと、回転に際して少なくと
も現像ヘッド部の角部が記録紙と接触するため、現像ヘ
ッド部の上面や記録紙面に現像液の残りが僅かにでも付
着していると、この付着現像液が記録紙面を引き摺られ
て未使用領域を汚してしまうことになり、記録紙の無駄
を増大する。
【0044】現像液は液体であるから記録紙と現像ヘッ
ド部との接触部分を剥がす時に液の残留が生じ、どうし
ても現像液の液切りを完全には実施できない。そのため
に、スリットの縁部分やここに接していた記録紙面にも
現像液が幾分残る。
【0045】この余剰現像液を除去するため、この静電
カラープロッタにおいては、各色の現像終了後、図10
(b)に示すように、不図示の駆動モータにより現像ヘ
ッド部を、軸を中心に微小角度(約1°)回転させ、同
時に電磁弁660を大気開放状態都市、現像ヘッド部の
現像溝内に現像液供給口から空気を導入するようにして
いる。
【0046】この空気導入により、まず現像溝内に残留
する現像液が瞬時にポンプ650に吸い取られ、現像液
タンク620内に回収される。また、大気導入が行われ
た分岐点X(図8参照)まで吸い上げられていた配管6
51内の現像液は現像液タンク620まで落下し、回収
される。なお、この時、ポンプ650を不図示の制御手
段によって印字時より高速回転するように制御して、吸
引能力を高めるようにしている。
【0047】以上の動作により、現像ヘッドの現像溝内
に残留する現像液は完全に除去されるが、現像ヘッド部
の上面、特に図10(b)に示した、現像ヘッド傾斜時
に記録紙と接触する現像ヘッド縁部分には、未だ微量の
現像液が残留する。
【0048】そこで、この静電カラープロッタにおいて
は、各色の現像終了後も記録紙をプリント時と同速度で
継続搬送し、記録紙と現像ヘッド部との隙間から微量の
空気を流入させると共に、現像ヘッド部の上面と記録紙
都の接触部(現像ヘッド部の縁部)付近に残った現像液
を、記録紙の移動に伴って現像ヘッド部内側部分に向け
て移動し、空気と共に現像溝内へと吸引除去するように
している。
【0049】しかし、この操作は記録紙の送りをプリン
ト時での送り速度のまま行うことから、現像ヘッド部の
角部に付着した現像液がなくなるまでは記録紙面に擦り
付けられることとなり、付着現像液による記録紙の汚損
はかなりの領域にわたる。
【0050】第1色目から最終色の1つ前の色までは、
記録紙を静電記録紙ロール側に巻き戻してから現像装置
の回転動作を行ってつぎの色の現像ヘッド部に変えるよ
うにしているため、巻き戻しの際に記録紙に拭き取られ
てしまうことから、現像に際して巻き戻しの際の拭き取
りに必要な長さ分だけ、余分に記録紙を送っておけば、
記録紙が汚れるのは、記録紙搬送のために最低限必要な
先端余白の部分である。ここで、記録紙搬送のために最
低限必要な先端余白の部分とは、プリント待機時の状態
における記録紙先端から静電記録ヘッドまでの間の画像
形成がなされない部分である。
【0051】しかし、最終色の現像工程では記録紙の巻
き戻し動作を行わず、画像形成が終了した後は記録紙の
排出動作を行っており、また、記録紙の搬送速度は一定
にしているために、最終色の現像工程の終了段階では上
述の先端余白の後端部分は、現像ヘッド部の位置を遥か
に通り越して次の画像形成領域に相当する領域が現像ヘ
ッド位置に到達している。
【0052】従って、この段階でつぎのプリントの実行
開始準備のために、現像装置を回転動作させると、現像
装置における現像ヘッド部の上面の縁に付着した余分な
現像液はこの位置での記録紙面に拭き取られることにな
り、次の画像形成領域として使用できる筈であった領域
を汚してしまうことになる。
【0053】また、近年では記録紙として化学合成紙等
も使用されるようになってきており、この化学合成紙等
では現像液の吸収が既存の記録紙とかなり異なる。そし
て、現像液の吸収が悪い記録紙の場合では、現像液の乾
燥時間が通常の場合よりも幾分長くかかり、記録紙面に
拭き取らせようとしても、その乾燥が遅い分、未使用記
録領域を広く汚損させることになる。故に、記録紙の紙
質による汚損領域が変わることは、その最大汚損量を考
慮してつぎの記録領域を定めねばならないことを意味
し、無駄紙の一層の増大を招く。
【0054】そこでこの発明の目的とするところは、記
録紙先端の無駄紙となる余白部を増大させることの無い
ようにして経済性を向上させることができるようにした
画像形成装置を提供することにある。
【0055】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのように構成する。すなわち、静電潜
像が形成された長尺の記録シートを、所定の搬送経路に
沿って搬送させると共に、この記録シートのシート面
に、現像液を作用させることにより上記静電潜像を現像
した後、画像形成部分を切断して排出するようにした湿
式現像方式の画像形成装置であって、上面に開口部を有
し、この開口部内を吸引ポンプにより吸引して記録シー
トを吸引し、これにより維持される負圧にて現像液を流
入循環させるようにした現像ヘッド部を、上記記録シー
ト搬送経路を横断する方向に配設してなる現像手段と、
使用する記録シートの材質を指定するための設定手段
と、上記現像手段による現像終了後、現像液供給を停止
し、上記吸引ポンプの駆動は継続させると共に、記録シ
ート搬送速度を現像動作時の搬送速度より、前記設定手
段による指定情報に応じた低速度にすべく制御する制御
手段を設けて構成する。
【0056】
【作用】このような構成の本装置は、設定手段により使
用記録シートの材質を予め設定してから潜像の現像処理
を行わせる。潜像の現像を終了すると制御手段は現像液
供給を停止制御し、上記吸引ポンプの駆動は継続させる
べく制御する。そして、制御手段はこの時、記録シート
搬送速度を現像動作時の搬送速度より前記設定手段によ
る指定情報に応じた低速度にすべく制御する。従って、
潜像の現像を終了した段階では現像液の循環が絶たれて
吸引ポンプの駆動の継続により負圧は維持されることか
ら、現像ヘッド部の現像液回収と負圧継続による大気吸
引に伴う乾燥は急速になされ、また、このとき、記録シ
ートの搬送速度は記録シートの材質対応の設定速度に減
速されて低速化されるので記録シートの送り量は記録シ
ートの材質に応じた現像液乾燥速度に合うような送り速
度となって送り量は少なくなるから、現像液による記録
シートの未記録部分の汚損域は大幅に少なくなる。
【0057】従って、記録シートの汚損による画像形成
に利用できない無駄部分となる余白を最小にすることが
でき、従って、画像形成領域を汚す心配がなく、発生す
る無駄紙も最小限にとどめることが可能になる経済的な
画像形成装置を提供できる。また、現像終了時の現像液
乾燥の際には記録シートの材質に応じた低速度で記録シ
ートを搬送するので、記録シート面に残った現像液吸い
取りが短い搬送区間でも完全に実施できる搬送速度とす
ることができ、現像終了時の乾燥工程を記録シートの材
質に応じた最適な作業時間で、しかも、記録シート未使
用領域を最小限の汚損で済ませる効率的なシーケンスと
することができて合理的である。
【0058】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の実施例のカラー静電プロッタの概
略構成図であり、図2は同概略構成の斜視図である。ま
た、図3および図4は各動作時の記録紙の位置および現
像装置の動作状態を示す図であって、図3(a)は装置
停止の待機時、図3(b)はプリント動作開始時、図3
(c)はプリント動作実行中、図3(d)はプリント終
了時の残液の回収と乾燥作業状態、図4(a)は待機
時、図4(b)は最終色のプリント動作開始時、図4
(c)は最終色のプリント終了時の残液の回収と乾燥作
業状態、図4(d)は待機時を示す。
【0059】図1において、1は静電記録紙ロール、2
は記録紙、3はローラ、4は光学的マーク読取りヘッ
ド、5は記録系を構成する静電記録ヘッド、6は現像系
を構成するロータリ型の現像装置、10は現像液吸い取
りローラ、11は記録紙送りローラ、12はピンチロー
ラ、13はガイドプレート、30はシート自動巻取り装
置、14,23はガイド、26は分岐ガイド、27はピ
ン、31は巻取りローラ、39はセンサであり、これら
はいずれも従来例で説明した図6のものと基本的に機能
構成動作が同じである。従って、ここでは改めて説明は
しない。
【0060】なお、記録紙導出用のガイド14の位置に
設けられたセンサ39は、当該ガイド14の位置に記録
紙があるときはオンとなり、記録紙がないときはオフと
なる。
【0061】従来構造と同様、現像ヘッド部6a〜6d
はその長手方向に伸びる長尺のスリットが複数本短手方
向に順に配列されて形成されており、各スリットはその
底部側の一端近傍において吸引口が設けられている。そ
して、スリットのうち、現像時の紙送り方向からみて、
最下流側のスリットは乾燥溝として使用され、吸引ポン
プにより内部は吸引のみ行われる構成である。残りのス
リットは現像溝であり、それぞれのスリットの底部他端
側に連通する現像液供給口が形成されていて、現像液供
給口に現像液タンクからの管路であるチューブを接続
し、吸引口には吸引ポンプに接続されるチューブを接続
しておくことにより、上面の各スリットを記録紙が覆っ
た状態で吸引口を吸引ポンプで吸引すると、スリット内
部が負圧になり、現像溝には現像液供給口から現像液が
流入して吸引口から排出されるようになり、その際に、
記録紙面に現像液を付与して現像に供し、また、乾燥溝
では記録紙面を負圧で吸い付けて、スリットの上面と紙
面との隙間より流入する大気の流れで記録紙面に残る不
要な現像液を吸引して乾燥させると云った機能を得るよ
うにしてある。
【0062】現像液供給系は現像装置6の位置より下方
にあり、負圧で現像液を循環させる方式であるので、現
像液供給系のポンプを停止させるか、現像ヘッド部の現
像液供給路側経路から大気を導入することによって、現
像に供していた現像ヘッド部内の現像液を現像液供給系
に回収して現像ヘッド部内を空にする。
【0063】現像装置6におけるこれらの現像ヘッド部
6a,〜6dは記録紙2を複数回往復動作させながらカ
ラー画像を形成する場合の各往復動作に同期して順次、
別の色の現像液用の現像ヘッド部が上部位置に回転移動
されるように制御動作を行い、所定のカラー画像を行う
ものであるから、他の現像ヘッド部は記録紙2より待機
状態となり、これによって現像は1色1回ずつ行う。
【0064】42は記録紙送り方向と直交する方向に記
録紙切断を行うYカッタと、記録紙送り方向と平行な方
向に記録紙切断を行うXカッタとを有するカッタ装置で
ある。前記ガイド14,23間に案内されて送り出され
て来る記録紙2の先端を、このカッタ装置42の方向へ
誘導するか、シート自動巻取り装置30の方向へ誘導す
るかは、分岐ガイド26により経路切り替えされて決定
される。
【0065】そして、分岐ガイド26により記録紙2が
カッタ装置42側へ誘導された際に、この誘導された記
録紙2をカッタ装置42へ導くように、ガイドプレート
43,44,45が配置されており、さらにカッタ装置
42で切断されたプリント済み記録紙を外部に送り出す
ためにガイドプレート46,47が配置されている。
【0066】40は本装置の制御の中枢を担うコントロ
ーラである。コントローラ40には静電記録装置として
の必要な基本制御機能はもとより、詳細は後述するが本
発明において重要な制御となる画像形成領域に対する1
画面の1色分の画像形成を終了した段階よりつぎの色の
画像形成に対する準備段階での必要な制御をも担う。
【0067】例えば、各色毎に画像形成を終了すると、
現像ヘッドの現像液供給側経路から大気を導入し、現像
ヘッド部内の現像液をポンプ吸引動作継続によって継続
発生させる負圧による吸引動作の継続により排出すると
共に、この負圧による流入大気にて現像ヘッド部内の付
着現像液を乾燥させるべく制御し(吸い取り乾燥工程に
おける動作で図5の(a)の吸い取り動作部分)、その
後、現像ヘッド部を退避状態に制御する第1の制御機能
と、第1の制御機能による現像ヘッド部の乾燥操作を実
施している段階では現像系のポンプ650の回転速度を
高速にして吸引力を増大させると共に、記録紙の送り速
度をプリント動作時に比べて大幅に速度ダウンさせ、記
録紙の巻き戻し(リバース)段階では記録紙の送り速度
をプリント動作時に比べて大幅に速度アップさせるべく
制御する第3の機能と、最終色の画像形成を終了すると
第1の制御機能による現像ヘッド部の乾燥操作を実施
し、かつ、記録紙をカッタ装置側に送り出して切断した
後、現像装置6の位置に記録紙先端側の所定位置が来る
まで記録紙を巻き戻し制御する第4の制御機能などを有
する。
【0068】また、47は設定器、48はドライバ、5
0はモータである。設定器47は使用する記録紙2の紙
質の設定をするためのものであり、現像終了時点での吸
い取り乾燥時(吸い取り動作時)における記録紙搬送速
度を記録紙紙質に応じて最適なものにするために設けて
ある。設定器47に対する使用記録紙の紙質の設定はユ
ーザがセットする紙質に対応してマニュアルで行う。
【0069】本発明装置においては吸い取り乾燥時(乾
燥工程)での記録紙搬送速度を低速搬送と低低速搬送の
2種用意してあるものとすると、制御装置40に、当該
設定器47による設定条件に対応して、吸い取り乾燥時
における搬送速度を低速搬送(通常の紙質)と低低速搬
送(現像液吸収の悪い紙質、従って、乾燥しにくい)の
うちの対応する方を選択すると共に、その搬送速度での
吸い取り乾燥動作時間を低速搬送では“標準”の、そし
て、低低速搬送ではそれより長い所定時間に亙り実施す
る条件別選択機能を持たせてある。
【0070】低低速搬送は使用する記録紙が、その付着
現像液の乾燥速度の遅い材質の場合に、付着現像液が乾
燥するに必要な時間、乾燥工程の時間を確保すると共
に、乾燥工程における記録紙未使用領域の汚損領域が低
速搬送でのそれと同じくなるように、搬送量を等しくす
ることに狙いがある。
【0071】従って、設定器47により選定した条件
(記録紙種別等の条件)により、乾燥工程での所要時間
と、記録紙搬送速度を標準紙では標準の時間により標準
の低速搬送速度で実施し、現像液の乾燥のしにくい特殊
紙では標準時間より長い時間をあてて低低速搬送速度で
実施するように制御装置40を構成してある。
【0072】モータ50は記録紙送りローラ11の駆動
用のモータであり、パルスモータを使用している。ドラ
イバ48はこのパルスモータ50の駆動パルスを与える
ためのものであり、この駆動パルスのもととなるパルス
はコントローラ48より与えられる。
【0073】パルスモータ50の制御を行うために、コ
ントローラ40には制御部40aや、クロックパルス発
生部40b、計数部40cを設けてある。クロックパル
ス発生部40bは高い所定の周波数のクロックパルスを
発生するものであり、計数部40cはこのクロックパル
スをカウントして所定数毎にパルスを出力するもので、
計数部40cの出力パルスはドライバ48に与えられ
る。制御部40aは計数部40cのカウント数設定値等
を制御したり、上述の各種機能実現のための各種制御を
担うものである。
【0074】つぎに本装置の現像装置6の回転駆動機構
部分近傍の詳細を説明する。現像装置6は、記録紙搬送
経路を横断する方向に平行な軸601を軸心に回転する
ように支持され、図2のように軸601の軸端にはウォ
ームホィール607が取り付けられている。605は現
像装置6の回転駆動用の現像装置駆動モータであり、ス
テッピングモータを使用していて、駆動パルスにより現
像装置6の回転移動量をパルス制御している。現像装置
駆動モータ605はウォーム606、ウォームホィール
607を介して、軸601に回転力を伝達し、現像装置
6を回転操作する。
【0075】608は現像装置6の回転位置を検出する
ためのセンサで、軸601に取り付けられた検出板60
9に付された図示しないタイミング・マーク、例えばス
リットや反射板等を読み取り、現像装置6の回転位置を
検知する。
【0076】一色分の現像液供給系の構成は図8で説明
したものと同じであり、各現像ヘッド部6a〜6d毎に
それぞれ設けられる。現像装置6における現像ヘッド部
6a(〜6d)は、左側に現像液供給口が右側には現像
液排出口が設けられており、現像液供給口と図8におけ
る現像液タンク620とは配管652,651とで接続
されている。図8における配管651と配管652の間
の分岐点Xには、配管653を介して電磁弁660が接
続されている。また、現像液排出口は配管654を介し
てポンプ650の吸引側に接続され、ポンプ650の吐
出側は配管655を介して現像液タンク620に接続さ
れる。電磁弁660は現像ヘッド部6a(〜6d)の現
像液供給口から空気を導入するための制御手段であっ
て、現像時は閉じた状態にある。
【0077】現像装置6と記録紙送りローラ11との間
には吸い取りローラ10が配設されている。この吸い取
りローラ10は、現像装置6による現像時に記録紙2上
に付着した余剰現像液、および現像終了時に記録紙2と
現像装置6における現像に供される現像ヘッド部6a
(〜6d)が接触していた部分に僅かに残った現像液を
除去する。
【0078】上記記録紙送りローラ11にはその回転軸
に、歯車52が取り付けられており、この歯車52には
モータ(パルスモータ)50に取り付けらた歯車51と
噛み合っていてモータ50の回転を記録紙送りローラ1
1に伝達する仕組みとなっている。
【0079】さらにまた上記記録紙送りローラ11に
は、その周面にピンチローラ12が圧接配設され、この
ピンチローラ12と記録紙送りローラ11とで記録紙2
を挟持し、搬送する。また、記録紙送りローラ11に
は、円弧状に湾曲したガイドプレート13が付設されて
いる。そして、記録紙送りローラ11の出口側にはガイ
ド14,23が配置されており、記録紙2の搬送の案内
をする。
【0080】ガイド14には、記録紙2の通過を検知す
るためのセンサ39が設けられている。42は記録紙2
を搬送方向と直交する方向に切断するYカッタ、および
搬送方向と平行な方向に切断するXカッタから構成され
たカッタ装置である。
【0081】26は分岐ガイドであり、軸27を中心に
して、回動自在に軸支されている。この分岐ガイド26
は、記録紙2の先端を巻き取り装置30の方へ案内する
か、カッタ装置42の方へ案内するか切り換えるための
ものであり、図示しない駆動装置によって動作する。
【0082】この分岐ガイド26により記録紙2がカッ
タ装置42に案内された時に、記録紙2をカッタ装置4
2に導くために、ガイド43,44および45が設けら
れている。
【0083】さらに、カッタ装置42で切断された記録
紙2を装置外部に排出するためにガイド46および排紙
ガイド47が配置されている。巻き取り装置30は、巻
き取りローラ31と、これに周面を接するピンチローラ
32、および分岐ガイド26に案内されて送られる記録
紙2を巻き取りローラ31の周面に沿って誘導し、ピン
チローラ32との間に導くガイド32より構成されてい
る。
【0084】つぎに上記構成の静電カラープロッタ装置
の大まかな動作を説明する。初期状態においては記録紙
ロール1からの記録紙2の先端が送りローラ11および
圧接ローラ12との間に位置するようにセットされてい
る。また記録紙経路切り換えのための分岐ガイド26
は、記録紙2の先端をシート自動巻取り装置の方向へ誘
導するポジションにセットされる。
【0085】ここで記録紙2の紙質を、予め設定器47
によりマニュアル設定する。すなわち、近年において
は、記録シートである記録紙2として、紙をベースにし
てこれに誘電体材料等をコーティングした通常の記録紙
2の他に、化学合成紙をベースにしてこれに誘電体材料
等をコーティングしたもの等があり、用途により紙質を
選択して使用するケースもある。
【0086】そして、これらの紙質により現像時(プリ
ント時)の付与現像液の記録紙2上での乾燥の度合いが
異なる。これは現像終了時の現像液の吸い取り乾燥工程
(吸い取り乾燥動作)において、残留現像液による記録
紙の未使用領域の汚損に影響を与える。従って、本装置
では記録紙ロール1に巻き付けてある記録紙2の紙質
を、予め設定器47によりマニュアル設定する。そし
て、詳細は後述するがこの紙質の情報に従って現像液の
吸い取り乾燥工程での記録紙搬送速度を、複数ある所定
の低速度のうちの最適低速度にして搬送させる。これを
行うことができるようにするために、設定器47により
マニュアル設定された紙質の情報はコントローラ40に
与えられる。
【0087】以上で初期設定が終わる。つぎに、この様
にセットされた状態で、記録位置制御用のマーカ形成お
よび第1色目のカラー画像形成のために、記録紙2は図
1の右手方向(順方向)へ標準の搬送速度で送りながら
静電記録ヘッド5を作動させ、記録位置制御用のマーカ
および第1色目のカラー画像形成のための静電潜像を記
録紙2に形成する。
【0088】この静電潜像は現像装置6における現像ヘ
ッド部6a〜6dのうち、いずれか一つで現像するが、
例えば、第1色目の該当色の液体現像剤を有しているの
が現像ヘッド部6aであったとすると、この現像ヘッド
部6aを上部位置に回転させて記録紙2に接触させる。
すると、この現像ヘッド部6aの現像溝に供給されてい
る液体現像剤で現像されることによって第1色目の静電
潜像はこの液体現像剤に含まれるトナーが付着してトナ
ー像に変わる。液体現像剤の溶剤は揮発性が高いもので
あり、溶剤が揮発すると静電潜像に付着したトナーはし
っかりと定着する。
【0089】この一連の処理の間、記録紙2は記録紙自
動巻取り装置30の巻取りローラ31、ガイドプレート
32、圧接ローラ33の作用で巻取りローラ31の外周
に巻き付けられて送られて行く。
【0090】第1色目の画像形成が全て終了する段階、
すなわち、記録紙2上の潜像形成領域の後端位置が現像
ヘッド部の現像溝位置を通過し終わると、直ちに吸い取
り乾燥動作(乾燥工程)に入る。当該乾燥動作は設定器
47に設定された紙質対応の所定時間に亙り実施され
る。そして、この乾燥動作においてはコントローラ40
は最初にに現像ヘッド部を微小角度(約1°)回転操作
すると共に、記録紙2の搬送速度を今までの搬送速度よ
り大幅に遅くする。このときの搬送速度は記録紙の紙質
に対応したものであり、設定器47に設定された紙質対
応のものである。
【0091】これにより、現像ヘッド6aが上記微小角
度だけ傾くと同時に、記録紙2の搬送が遅くなる。ま
た、コントローラ40は吸い取り乾燥動作(乾燥工程)
に入ると同時に電磁弁660を“開”に切り換え、現像
ヘッド6aの現像液供給側より現像溝に空気を導入す
る。この空気の導入により、現像溝内に残っている現像
液が一瞬にしてポンプ650に吸い取られ、現像液タン
ク620に回収される。また、大気導入が行われた分岐
点Xまで吸い上げられていた現像液は重力の作用により
現像液タンク620へ戻る。
【0092】この時、ポンプ650の動作は継続してお
り、しかも、プリント時(潜像形成と現像時)の回転よ
りも高速回転する。さらに、この状態で記録紙2の搬送
を継続することにより、記録紙2と現像ヘッド6aとの
隙間から空気が流入し、現像ヘッド6a上面と記録紙の
間に残った現像液が、流入空気と一緒にポンプ650に
吸引されて除去され、現像ヘッド6aは完全に乾燥され
る。紙質対応の所定時間にわたる乾燥動作(乾燥工程)
が終了すると、コントローラ40はポンプ650を停止
させる。これにより、ポンプ650の吸引動作は終了す
る。
【0093】また、コントローラ40の制御によってさ
らに現像ヘッド部6aが44°回転移動されて、当該現
像ヘッド部6aは記録紙搬送経路位置から待機状態位置
に移行する。
【0094】このようにして、上記の吸い取り乾燥動作
は設定器47に設定された紙質対応の時間実施され、そ
の時間が経過して吸い取り乾燥動作が終了すると、現像
ヘッド部6aが44°回転移動されて、当該現像ヘッド
部6aは記録紙搬送経路位置から待機状態位置に移行す
る。
【0095】吸い取り乾燥動作が終了しても記録紙2は
コントローラ40の制御によって低速で、さらにいくら
かの時間だけ搬送され、その後に停止されるが、これは
記録紙2における現像ヘッド部6dと最後に接していた
部分が吸い取りローラ6に達するまでの時間である。
【0096】次に第2色目のカラー画像形成の準備に入
る。当該準備に入ると、コントローラ40は記録紙送り
ローラ11を高速で逆転させて記録紙2の巻き戻し動作
を行い、再び記録紙2をプリント開始位置まで戻す(記
録紙のリバース操作)。この戻しは記録紙2の先端部が
巻取りローラ31の外周より離れてセンサ39で検知さ
れた位置までである。
【0097】そして、記録紙2は再び順方向に標準の搬
送速度で送られ、その際、光学的マーク読取りヘッド4
によって記録位置制御用のマーカが検出され、これをも
とにプロセッサにて補正を加えながら静電記録ヘッド5
により第2色目のカラー画像形成のための静電潜像を記
録紙2に形成する。
【0098】このようにして、第2色目以降はマーカを
基準にしながら、カラー画像形成のための静電潜像を記
録紙2に形成する。この静電潜像は現像ヘッド部6b〜
6dのうち、第2色目の該当色の液体現像剤を供給され
る現像ヘッドを上部に回転移動させて記録紙2に密着さ
せ、現像液を付与することによってこの液体現像剤に含
まれるトナーにより、トナー像に変えられる。この間、
先端部が巻取りローラ31の外周に巻かれている記録紙
2は、巻取りローラ31の外周に更に巻き付けられる。
【0099】そして、現像が終了した段階で上述同様に
乾燥動作に入り、乾燥動作が終了すると、上述同様につ
ぎの色のカラー画像形成の準備に入る。このような動作
を繰り返して1色ずつ、画像を記録して、カラー画像を
得る。
【0100】液体現像剤に含まれるトナーはブラック用
液体現像剤であればブラック、マゼンタ用液体現像剤で
あればマゼンタ、シアン用液体現像剤であればシアンと
云った具合に、着色されており、一色ずつ、上記のよう
な動作が繰り返されることにより、各色の画像は記録位
置制御用のマーカを基準にして、記録紙2の同一紙面上
に重ね合わされ、カラー画像が形成される。
【0101】最後の色の記録時での準備段階では、記録
紙2は先端部が巻取りローラ31の外周より離れ、先端
部がセンサ39で検知されるまで巻き戻されると、分岐
ガイド26は、記録紙2を装置外へ排出する方向に切り
換えられ(点線位置の状態)る。
【0102】記録紙2は再び標準の搬送速度で送り出さ
れながら、潜像形成と現像とが行われ、現像終了段階で
は上述同様の乾燥動作が行われる。乾燥が終了しても記
録紙2の搬送が継続され、記録紙2の画像形成領域がカ
ッタ装置42の位置に来るとコントローラ40はカッタ
装置42のYカッタ,Xカッタを各々作動させることに
より、記録済の記録紙2は所望の寸法に切断されて装置
外に排出される。排出が済むと、記録紙2を初期状態に
戻す。
【0103】本発明においては、コントローラ40の持
つ第1の制御機能により、各色毎に画像形成を終了する
と乾燥動作の工程に入り、現像装置6の現像液供給側経
路から大気を導入し、現像ヘッド部内の現像液を、負圧
発生のための吸引動作の継続により排出すると共に、こ
の負圧による流入大気にて現像ヘッド部内の付着現像液
を乾燥させるべく制御する。そして、これにより、現像
ヘッド部を早く乾燥させ、余分な現像液による記録シー
トの汚染を防ぐ。また、この乾燥動作の工程においては
コントローラ40は記録紙の搬送速度をプリント時(潜
像形成と現像時)の搬送速度より大幅に遅くして記録紙
の未使用領域に対する現像液での汚損量を抑制してい
る。
【0104】すなわち、コントローラ40は乾燥動作の
工程においては記録紙2の搬送速度を、設定器47に設
定された紙質対応の低速度および乾燥工程所要時間とし
て、当該紙質対応の低速度で搬送し、紙質対応の乾燥時
間分に亙り乾燥を実施して乾燥工程での記録シートの搬
送量を一定にする。
【0105】ここでは記録紙の汚損量を一定とすること
が目的であるから、乾燥工程では記録紙の材質に応じた
遅い搬送速度にし、記録紙の材質に応じた時間分、当該
乾燥工程を実施するようにしたが、乾燥しにくい方を基
準に、その乾燥に要する時間分を乾燥工程の所要時間と
して1本化することもでき、この場合、制御が簡易化さ
れる。
【0106】また、最終色の画像形成を終了するとコン
トローラ40はその第2の制御機能により、第1の制御
機能による現像手段の乾燥操作を実施し、かつ、記録紙
を切断した後、現像装置6の位置に記録紙先端側の所定
位置が来るまで記録紙を巻き戻し制御する。そして、こ
の第2の制御機能による巻き戻し制御を終了した後に、
第3の制御機能により、現像ヘッド部を初期待機状態に
戻すべく回転操作制御する。
【0107】このように制御すると、現像装置6の現像
ヘッド部に残留する現像液により汚される未使用領域は
紙質が何であっても一様に極めて少なくでき、画像形成
に利用できない無駄部分となる余白を最小にすることが
できる。そして、これにより、画像形成領域を汚す心配
がなく、発生する無駄紙も最小限にとどめることが可能
になる。また、画像形成が済むと現像ヘッド部は外気の
吸引により乾燥状態にされることから、現像ヘッド部に
付着する余分な現像液は最小限となり、記録シートの汚
染の抑制効果を高める。
【0108】特に本発明では、乾燥工程(現像液の吸い
取り乾燥)では記録シートの搬送速度を、使用した記録
シートの紙質(材質)に対応した遅い速度および乾燥時
間で搬送する形態を採用することで、記録シートの汚損
領域を所定量に小さくし、記録シートの汚損抑制効果を
高める。特に記録紙が比較的乾きにくい材質の場合には
吸い取り動作時間を長くするが、この場合でも、記録シ
ートの搬送速度はそれに応じてより低速にすることか
ら、記録シートの汚損域は材質を問わず一定にでき、無
駄紙発生量を最小限かつ一定量に抑えることができる極
めて有用である。
【0109】次に、本発明の特徴的動作に着目して主た
る動作を中心に制御の細部にわたり具体的に説明する。
プリント動作(潜像の形成と現像のための動作)を開始
すると、まずはじめに記録紙送りローラ11が逆転し
て、記録紙先端が図3(a)のAの位置から図3(b)
のBの位置に移動し、センサ39がオフ(OFF)した
状態で停止する。その後、コントローラ40の制御のも
とに、分岐ガイド26が軸27を中心として回動操作さ
れて図3(a)の状態から図3(b)の状態に切り換わ
る。
【0110】次にコントローラ40の制御のもとに現像
装置駆動モータ605が回転駆動され、プリント開始状
態の位置に現像ヘッド部を回動させる(図5(b)参
照)。すなわち、現像装置6が現像装置駆動モータ60
5により回転移動して、第1色目に現像する色の現像ヘ
ッド部(例えば、本実施例の場合は現像ヘッド部6a)
を図4(b)のようにプリント状態(現像作用状態)の
位置まで移動する。この状態になるとつぎにコントロー
ラ40は当該現像系のポンプ605を通常の速度(低速
動作モ−ド;例えば、約1000rpm程度)で動作さ
せるべく制御する(図5(a)参照)。すると、記録紙
2は現像ヘッド部6aの上面に吸着され、現像溝610
は密閉流路を形成し、現像液は現像液タンク620から
吸い上げられ、現像ヘッド部6aのおける現像溝610
内を通ってポンプ650へと循環し、現像液タンク62
0へ戻る経路を辿る。
【0111】次にコントローラ40はモータ50を通常
の速度で回転させるべく、計数部40cを設定し、クロ
ックパルスを計数部40cにて計数して設定数計数する
毎にパルスを出力させてドライバ48に与えるので、こ
のドライバ48の出力による駆動されるモータ50は通
常の搬送速度(例えば、52mm/sec 程度)で記録紙送
りローラ11を搬送方向に回転駆動制御し、これによっ
て記録紙2は通常の搬送速度で順方向に搬送される。記
録紙2が通常の搬送速度で順方向に一定量搬送される
と、静電記録ヘッド5により記録紙2に静電潜像が形成
される。形成された静電潜像は上記の現像ヘッド部6a
を通過する際に現像される。
【0112】記録紙先端は分岐ガイド26、巻き取りガ
イド32に沿って巻取り部に搬送され、巻取りローラ3
1に巻付き、所定の画像形成が終了するまで巻き取られ
る。潜像形成領域の現像が終了すると乾燥工程の実施に
移るべく、コントローラ40は記録紙搬送速度を設定器
47による紙質設定条件に対応した所定の低速にすべく
制御する。
【0113】すなわち、設定器47による紙質設定条件
がコントローラ40に与えられているので、当該コント
ローラ40は図5(a)における吸い取り動作の区間に
おいて実線(低速搬送速度)および一点鎖線(低低速搬
送速度)で示すように、搬送速度を紙質設定条件対応の
所定の速度に大幅に減速するために、計数部40cの設
定値を変更し、出力するパルスレートを減少させる。
【0114】このように乾燥工程においては紙質設定条
件対応の所定の低速度(例えば、実線の特性が選定され
る場合は13mm/sec 程度)まで短時間のうちに漸減さ
せ、当該所定の低速度に達するとその速度を維持するよ
うなパルスレートでモータ50を駆動する(図5(a)
参照)。この状態を継続する時間は、紙質対応の設定時
間に亙るものであり、例えば、低速度のそれよりも、低
低速度のそれの方が長くしてある。つまり、乾燥工程の
所要時間がその工程で使用する搬送速度に対応する長さ
としてあり、これによって、乾燥工程での無駄紙量を一
定量とし、この一定量が送られる間に乾燥を完了させる
ことができるような搬送速度と所要時間が、予め設定し
てあって、紙質に応じて選択的に使用される。
【0115】また、乾燥工程に入る段階でコントローラ
40は現像装置駆動モータ605を微小角度分、回転駆
動させると共に、現像系の現像液回収制御を行って現像
液の除去と乾燥を行う。そして、記録紙搬送速度が当該
所定の低速度に達するとコントローラ40はただちにポ
ンプ650の回転速度を高速回転(例えば、3000r
pm程度)に切り替えるべく制御する(図5(b)参
照)。これにより現像ヘッド部6aの空気吸引量は増倍
し、現像ヘッド部6aと記録紙面の残留現像液の乾燥速
度を早めることができるようになる。
【0116】すなわち、コントローラ40が現像装置駆
動モータ605を微小角度分、回転駆動させるべく制御
した段階で、現像装置6が現像装置駆動モータ605の
動作によって、軸601を中心として微小角度(約1
°)回転移動し、現像に供されていた現像装置6の現像
ヘッド部6aを図3(d)のように上記微小角度だけ傾
く。
【0117】同時にコントローラ40は電磁弁660を
“開”に切り換え、現像ヘッド部6aの現像液供給側よ
り現像溝に空気を導入させる。この空気の導入により、
現像ヘッド部6aの現像溝内に残っている現像液が一瞬
にしてポンプ650に吸い取られ、現像液タンク620
に回収される。また、大気導入が行われた時点で、現像
ヘッド部6aの現像液供給側における配管651と電磁
弁660の接続管653の接続点である分岐点Xまで吸
い上げられていた現像液は、負圧が大気圧に解放された
ことにより、配管651を自然流下して下部の現像液タ
ンク620へと戻る。
【0118】この時、ポンプ650の吸引動作は継続し
ており、このときコントローラ40の制御によってポン
プ650はプリント時(潜像形成領域の現像時)での回
転よりも高速回転となる。
【0119】乾燥工程においては、このようなポンプ運
転状態で記録紙2の搬送速度を上述の遅い速度で搬送を
継続することにより、図10(b)で説明したと同様に
して、記録紙2と現像に供されていた現像ヘッド部6a
との隙間から大気が大量に流入し、現像ヘッド部6aの
上面と記録紙2の間に残った現像液もポンプ650へと
吸引除去されたり、乾燥されたりして短時間のうちに、
現像ヘッド部6aとこれに近接する記録紙面は完全に乾
燥される。
【0120】そして、この間の記録紙搬送速度は記録紙
の紙質に対応した低速度であるので、記録紙の未使用領
域に食い込む無駄紙は従来より大幅に少なくなる。紙質
対応に定めた所定の時間(紙質に応じた乾燥に要する時
間分;従って、標準の記録紙では標準の乾燥時間、乾燥
しにくい記録紙ではそれより長い乾燥時間)が経過した
段階で、コントローラ40はポンプ650を停止させ
(図5(b)参照)、これにより、ポンプ650の吸引
動作は終了する(乾燥工程の終了)。
【0121】上記の吸い取り乾燥動作(乾燥工程)が終
了すると、コントローラ40の制御によってさらに現像
ヘッド部6aが44°回転移動されて(図5(c)参
照)、当該現像ヘッド部6aは記録紙搬送経路位置から
退避し、図4(a)のように退避状態位置に移行する。
【0122】記録紙2は吸い取り乾燥動作時(乾燥工
程)において、コントローラ40の制御によって図5
(a)に示すように紙質に応じた低速(図5(a)にお
ける吸い取り時区間の実線部分)または低低速(図5
(a)における吸い取り時区間の一点鎖線部分)で、し
かも、送り量が所定量に収まるそれぞれの設定時間分搬
送され、吸い取り乾燥動作が終了すると続いて低速(図
5(a)における吸い取り時区間の実線部分)で一定時
間搬送されてから停止するように制御されるが、これは
乾燥工程が終ってから記録紙2における現像ヘッド部6
dと最後に接していた部分が吸い取りローラ6に達する
までの所要時間である。
【0123】尚、吸い取り乾燥動作が終了する段階では
上記低速搬送ではなく、図5(e)に示すように記録紙
搬送を低速または低低速から通常の搬送速度に移行させ
て、記録紙2における現像ヘッド部6dと最後に接して
いた部分が吸い取りローラ6に達するまで搬送させてか
ら停止するようにしても良い。この場合、動作所要時間
が短縮できる。
【0124】次にコントローラ40は記録紙送りローラ
11を高速で逆転させて記録紙2の巻き戻し動作を行い
(高速リバース;例えば、208mm/sec 程度)、再び
図4(a)に示すように記録紙2をプリント開始位置ま
で巻き戻す。そして、図3(b)に示すように現像装置
6を45°回転させてつぎの第2色目の現像ヘッド部を
プリント位置(現像状態位置)に移動させ、上述と同様
の駆動制御を実施する。
【0125】このようにして第2色目以降についても、
上述と同様の駆動制御を行い、そして、潜像の形成、現
像を記録したい像の形成に必要な色分だけ、順次現像ヘ
ッドを切り換えながら一色毎に上述の動作を繰り返し
て、カラー画像を得る。
【0126】最終色の印字開始時は、コントローラ40
の制御によって図4(b)に示すように分岐ガイド26
が切り換えられ、記録紙2はカッタ装置42に導かれ
る。最終色の潜像形成と現像を実施しながら、記録紙先
端は排紙ガイド47に沿って排出され、先端余白部がカ
ッタ装置42によりカットされて除去される。
【0127】潜像形成部分の現像が終了すると現像装置
6は図4(c)の状態に制御されて上述の吸い取り乾燥
動作が行われる。そして、得られたカラー画像の領域の
後端がカッタ装置42に到達するまで記録紙2は搬送さ
れ、記録紙面上のカラー画像形成領域の後端がカッタ装
置42に到達すると当該カッタ装置42は画像後端をカ
ットして外部に排出する。
【0128】コントローラ40は画像形成が済んだ記録
紙(プリント)を排出した後、記録紙送りローラ11を
高速逆転させて記録紙2を一定量巻き戻す(記録紙先端
が記録紙送りローラ11とピンチローラ12によるニッ
プ点か、その手前近傍の位置に来るまで巻き戻し)。こ
の状態で、現像装置6の位置には記録紙先端側の余白部
が位置することになるが、記録紙2の巻き戻しはつぎの
画像形成に必要な搬送を自動的に実施できる状態に保持
するための限界に近い状態まで行われており、この状態
での記録紙前端余白部は必要最小限の長さである。しか
も、記録紙前端余白部は低速搬送、大量空気吸引による
上述の吸い取り乾燥動作が行われる関係で現像液による
汚損域が従来より大幅に少ない。
【0129】コントローラ40はこの状態で図5(a)
に示すように記録紙を低速で搬送してから停止する。こ
れは記録紙2における現像ヘッド部6dと最後に接して
いた部分が吸い取りローラ6に達するまでの距離分であ
るが、この段階での搬送は図5(e)に示すように記録
紙搬送を低速から通常の搬送速度に移行させて、記録紙
2における現像ヘッド部6dと最後に接していた部分が
吸い取りローラ6に達するまで搬送させてから停止する
ような形態でも良い。
【0130】なお、これに先駆けて現像装置6は上述の
吸い取り乾燥動作が終了した段階で現像装置6を回転移
動させて初期待機位置に戻してある(図4の(d)の状
態)。従って、スタンバイとなり、二枚目のプリントの
シーケンスにはただちに移ることが可能になる。
【0131】以上、詳述したように本発明の実施例で説
明した装置は、現像装置の現像液回収と乾燥の工程であ
る吸い取り乾燥動作時には記録紙の搬送速度を記録シー
トの材質対応して予め設定した低速度にして一定量順方
向に送ると共に、現像系を大気圧に解放し、かつ、負圧
を高めて現像装置への空気の吸引量を増大させ、現像装
置と記録紙を早く乾燥させると共に、プリント領域外の
現像液汚損域を少なくしたものである。
【0132】従って、未使用記録紙は紙質に関係なくプ
リント領域外の現像液汚損域が少なくなるので、画像形
成に利用できない無駄部分(プリント利用できない無駄
部分)を最小にすると共に、記録紙のリバース速度を高
速化したので、プリント終了までの所要時間も短縮でき
るようになり、無駄紙を抑制してしかも、高速動作をも
可能にする。
【0133】尚、本実施例では、現像ヘッドの回転操作
手段としてパルスモータを使用したが、DCモータを使
用して、各現像ヘッドの回転位置制御は、センサによる
検知によって行うことも可能である。
【0134】また、上記実施例は本発明をカラー静電プ
ロッタなどの静電記録装置に適用した場合のものである
が、これに限定されず、他のスリット現像ヘッドを用い
た湿式現像方式の静電記録装置についても適用すること
可能である他、単色の静電記録装置にも適用できる。ま
た、ロータリ型の現像装置に限らず、各色別の現像ヘッ
ドを記録紙搬送経路に順に並べて配置し、使用する現像
ヘッドを記録紙搬送経路に位置に上昇させ、他は退避さ
せる方式の現像装置を用いた湿式現像方式の静電記録装
置についても本発明は適用可能である。さらにまた、記
録紙の吸い取り乾燥時(吸い取り時)の搬送速度制御パ
ターンおよびリバース時の搬送速度制御パターンは図5
(a)に示したものに限定されるものではなく、必要に
応じた最適なパターンを採用することができる。さらに
記録紙の吸い取り乾燥時(吸い取り時)の搬送速度制御
パターン(速度および時間)は使用する記録紙の紙質の
種類が多様化する場合には、それに合わせて最適なもの
をそれぞれ用意しておき、設定した紙質対応に選定して
使用するようにすれば良い。また、紙質設定はマニュア
ル設定としたが、紙質により透明度や反射光量が異なる
ので、これらをセンサにより検知して自動設定するよう
にしたり、記録紙にバーコードなどのマークを付してこ
れを読みより自動設定する構成とすることも容易に実現
できる。
【0135】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、画
像形成領域を汚す心配がなく、発生する無駄紙も最小限
にとどめることが可能で経済的な画像形成装置を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
要部構成の概略を示す図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
要部の概略斜視図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
本装置の動作時における状態を説明する図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
本装置の動作時における状態を説明する図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
本装置の動作例を示すタイミングチャート。
【図6】従来例を説明するための図。
【図7】従来例を説明するための図。
【図8】現像ヘッド部に対する現像液の供給系の概略構
成を示す図。
【図9】従来例を説明するための図。
【図10】従来例を説明するための図。
【符号の説明】
1…記録紙ロール 2…記録紙 5…静電記録ヘッド 6…現像ヘッド 6a〜6d…現像ヘッド部 10…吸い取りローラ 11…記録紙送りローラ 26…分岐ガイド 30…巻取り装置 39…センサ 40…コントローラ 42…カッタ装置 47…設定器 50…モータ 620…現像液タンク 650…ポンプ 660…電磁弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/11 21/14 21/00 376

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像が形成された長尺の記録シート
    を、所定の搬送経路に沿って搬送させると共に、この記
    録シートのシート面に、現像液を作用させることにより
    上記静電潜像を現像した後、画像形成部分を切断して排
    出するようにした湿式現像方式の画像形成装置であっ
    て、 上面に開口部を有し、この開口部内を吸引ポンプにより
    吸引して記録シートを吸引し、これにより維持される負
    圧にて現像液を流入循環させるようにした現像ヘッド部
    を、上記記録シート搬送経路を横断する方向に配設して
    なる現像手段と、 使用する記録シートの材質を指定するための設定手段
    と、 上記現像手段による現像終了後、現像液供給を停止し、
    上記吸引ポンプの駆動は継続させると共に、記録シート
    搬送速度を現像動作時の搬送速度より、前記設定手段に
    よる指定情報に応じた低速度にすべく制御する制御手段
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 静電潜像が形成された長尺の記録シート
    を、所定の搬送経路に沿って搬送させると共に、この記
    録シートのシート面に、現像液を作用させることにより
    上記静電潜像を現像した後、画像形成部分を切断して排
    出するようにした湿式現像方式の画像形成装置であっ
    て、 上面に開口部を有し、この開口部内を吸引ポンプにより
    吸引して記録シートを吸引し、これにより維持される負
    圧にて現像液を流入循環させるようにした現像ヘッド部
    を、上記記録シート搬送経路を横断する方向に平行な軸
    回りに複数配設して保持すると共に、上記軸を中心に回
    転操作することにより、順に現像ヘッド部の一つを記録
    シート搬送経路の所定位置に臨ませて静電潜像の現像に
    供する構成とした現像手段と、 使用する記録シートの材質を指定するための設定手段
    と、 上記現像手段による現像の終了後、現像液供給を停止
    し、上記吸引ポンプの駆動は継続させるべく制御すると
    共に、記録シート搬送速度を現像動作時の搬送速度よ
    り、前記設定手段による指定情報に応じた低速度にすべ
    く制御する制御手段を有することを特徴とする画像形成
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08324051A (ja) * 1995-06-05 1996-12-10 Fujitsu Ltd 画像形成装置
JP2008296594A (ja) * 2008-09-05 2008-12-11 Fujitsu Ltd 画像形成装置

Cited By (3)

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JP2008296594A (ja) * 2008-09-05 2008-12-11 Fujitsu Ltd 画像形成装置
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