JPH0714035Y2

JPH0714035Y2 - サンルーフのレール構造

Info

Publication number: JPH0714035Y2
Application number: JP1988160356U
Authority: JP
Inventors: 淳高橋
Original assignee: Ohi Seisakusho Co Ltd
Current assignee: Ohi Seisakusho Co Ltd
Priority date: 1988-12-12
Filing date: 1988-12-12
Publication date: 1995-04-05
Anticipated expiration: 2003-12-12
Also published as: JPH03217U

Description

【考案の詳細な説明】［考案の目的］（産業上の利用分野）この考案は自動車に適するサンルーフのレール構造に関
するものである。

（従来の技術）従来、自動車のサンルーフにおいてルーフ開口に設けら
れるレール構造としては、例えば実開昭60−6621号公報
記載の如くプレス成形されたフレームの両サイドに左右
のガイドレールを載置セットしたものや、あるいは、特
開昭58−218423号公報記載の如くルーフ開口に沿ってレ
ール部材を平面からみて逆Ｕ字状に一体に連続成形した
構造のものがある。

（考案が解決しようとする課題）前記した如くフレームにガイドレールを載置セットする
前者にあっては排水溝部として機能するようルーフに沿
ってフレームをプレス成形するため重量が大巾に増加す
る問題があり、軽量化の面で望ましくない。

また、レール部材を逆Ｕ字状に一体に連続成形する後者
にあっては、引き抜き成形された真直なレール部材をＵ
字状に屈曲することで形成し、成形性、加工性の向上を
図ったものであるが、レール部材は、ドレンまで雨水を
誘導する排水溝部がガイドレール部と平行に設けられた
広幅な形状となるため屈曲部はどうしても半径の大きい
アール部となる。この半径の大きいアール部は特に、ガ
イドレール部の前端側直線領域まで及ぶため、ガイドレ
ール部に沿って前方へ移動するリッド前端側支持機構の
移動距離に制約が起きるようになる。このためにリッド
の前端側を支持する支持点を後方へずらさなければなら
ず、リッド前端側の支持剛性が低下する問題があった。
このために、補強部材等を設ける等の対応策が必要とな
る。

そこで、この考案は、加工を容易にすると共に接続部の
レール強度を確保し、しかも、リッド前端側の支持剛性
の確保が図れるようにしたサンルーフのレール構造を提
供することを目的としている。

［考案の構成］（課題を解決するための手段）前記目的を達成するために、この考案は、排水溝部を有
する車幅方向に長いほぼ真直な第１レール主体部と、第
１レール主体部と別体に形成されると共に排水溝部とガ
イドレール部とを有する前後に長いほぼ真直な左右の第
２・第３レール主体部とから成ると共に、前記第１レー
ル主体部に水平フランジを長手方向に沿って連続して形
成し、その水平フランジの両端部上面に、第１レール主
体部と直交し前記第２・第３レール主体部のガイドレー
ル部の端縁側底部を重ね合せ結合する一方、排水溝部を
有するコーナレール部の一端を第１レール主体部側に、
他端を第２・第３レール主体部側にそれぞれ結合して、
第１レール主体部の排水溝部と第2,第３レール主体部の
排水溝部とを接続連通してある。

かかるレール構造によれば、第1,第2,第３レール主体部
は、ほぼ直線形状のため加工が容易になると共に、左右
の第2,第３レール主体部の前端縁底部は、第１レール主
体部の水平フランジの両端部上面に重ね合せ結合されて
いるため、接続領域は、連続した一本のレールと同様の
強度が得られる。

一方、左右のガイドレール部は、第１レール主体部に突
当る全領域にわたって直線状のガイドレールとして使用
可能となり、リッド前端側を支持する支持点を前方へ寄
せることができる。したがって、リッド前端側の支持剛
性が向上する。

（実施例）以下、第１図乃至第５図の図面を参照しながらこの考案
の一実施例を詳細に説明する。

第１図において、１はルーフ３のルーフ開口５に沿って
設けられたレール部材を示している。

レール部材１はアルミ製で車幅方向に長い第１レール主
体部７と、第１レール主体部７の両端部から後方へ延長
された左右の第２・第３レール主体部９・９（反対側は
図示されていない）とから成り、平面からみて逆Ｕ字状
に配置されている。第１レール主体部７は第２・第３レ
ール主体部９とは別体に引き抜き成形されたほぼ真直ぐ
な形状となっている。第１レール主体部７には前後の立
上り壁11・13によって形成された長手方向に連続する排
水溝部15と、排水溝部15の外側に設けられた取付けフラ
ンジ17と、排水溝部15の内側に設けられた水平フランジ
18とを有し取付けフランジ17はルーフインナパネル3aに
固着されいる。

第２・第３レール主体部９・９は左右対称に形成され、
引き抜き成形によってほぼ真直ぐな形状となっている。
第２・第３レール主体部９・９には、長手方向に連続す
るガイドレール部19と、ガイドレール部19と並設した排
水溝部21とを有し、さらに排水溝部21の外側にはルーフ
インナパネル3aに固着された取付けフランジ23が長手方
向に沿って連続して設けられている。

第２・第３レール主体部９・９のガイドレール部19の底
部は第１レール主体部７の水平フランジ18の両端部にそ
れぞれ接着剤により重ね合せ結合され、ガイドレール部
19と対応する部分の立上り壁13は切欠かれている。な
お、水平フランジ18にガイドレール部19の底部を結合す
る結合手段は接着タイプとなっているが、ボルト止めビ
ス止めタイプであってもよい。

一方、第１レール主体部７の排水溝部15と第２・第３レ
ール主体部９・９の排水溝部21は弧状の立上り壁25aを
介して形成された排水溝部25を有するコーナレール部27
によって接続連通している。

コーナレール部27はドレン29を有しフランジ31の両端は
第１レール主体部７の取付けフランジ17と第２・第３レ
ール主体部９の取付けフランジ23とピン33により一緒に
重ね合せ結合されている。なお、内側のピン34・34は第
１レール主体部７の水平フランジ18に、またガイドレー
ル部19の底部にそれぞれカシメ結合されている。

第４図と第５図はサンルーフ装置の全体図を示したもの
である。

即ち、ルーフ開口５には開閉可能なリッド35が設けら
れ、リッド35の外周縁には、リッド35の全閉時にルーフ
開口縁と弾接してシールを確保するウエザーストリップ
等のシール部材37が装着されている。

リッド35の裏面側には前後方向のほぼ全長にわたり左右
の取付部39・39（反対側は図示していない）が締結ボル
ト39aによって一体に結合固着されている。取付部39の
前方は、ガイドレール部19の左右のレール溝19a・19a内
にスライド自在に係合され前方支持機構となる前方移動
シュー41にピンＰを介して回転自在に枢支されている。

取付部39の後部は、昇降機構43によって昇降自在に枢支
されている。

昇降機構43は昇降アーム45と後方移動シュー47とから成
り、昇降アーム45の一端は前記取付部39にピンP₁を介し
て回動可能に枢支されている。昇降アーム45の他端は、
後方移動シュー47に設けられた左右のガイド溝49・51内
に第１係合体52及び第２係合体53を介してスライド自在
に係合している。

第１・第２係合体52・53は側方へ突出するピン状に形成
され第１係合体52は中央部寄りに設けられている。第２
係合体53は後方に設けられ、各係合体52・53が各ガイド
溝49・51内をスライド移動することで昇降アーム45の前
端側と後端側の上下動、即ち、リッド39のチルトアッ
プ，チルトダウンが可能となる。なお、第２係合体53
は、第１係合体52の反対側に設けられた関係に設定され
ている。

後方移動シュー47は前記ガイドレール部19のレール溝19
a内に前後動可能に組付けられ、後端部には後述する移
動体55と係脱自在に係合し合う係止部57が設けられてい
る。

一方、移動体55は、後方移動シュー47の後方に配置さ
れ、ガイドレール部19のレール溝19aに対しスライド自
在に装着されている。移動体55にはブラケット57を介し
て排水桶59が取付けられると共に前端にはリッド35の収
納空間Ｗへの移動時に前記後方移動シュー57の係止部57
と係脱自在に係合し合う係合体61が設けられている。

また、ガイドレール部19のレール溝19aの一方にはケー
ブル案内溝63が形成され、このケーブル案内溝63内には
手元スイッチにより正転・逆転可能なモータＭによって
牽引制御されるギヤ−ドケーブル65が相対移動可能に収
納されている。ギヤ−ドケーブル65は後方移動シュー47
と一体の固定子（図示していない）と各別に噛み合い、
ギヤ−ドケーブル65の動きによって後方移動シュー47は
前後スライド可能となる。

なお、67は起立した作動姿勢時にルーフ開口５への風の
巻込みを防ぐデフレクタを示しており、ピンP₂を支点と
して上下動可能な左右のアーム69によって両端支持さ
れ、リッド35の全閉時にアーム69が下方へ押圧されるこ
とで第５図に示す格納姿勢が確保されるようになってい
る。

このように構成されたサンルーフ装置において、ケーブ
ル65を駆動して、後方移動シュー47を前方（第５図左
側）に移動させると、第１係合体52,第２係合体53はガ
イド溝49・51内をスライド移動し、昇降アーム45は、前
方のピンP₁側が上昇する結果、リッド35は後端側が上昇
したチルトアップ状態が得られる。次に、チルトアップ
状態から全閉状態とするには、後方移動シュー47を後方
（第５図右側）に移動させる。これにより、第１・第２
係合体52・53はガイド溝49・51内をスライド移動して第
５図に示す全閉状態が得られる。

また、リッド35が収納空間Ｗに臨むスライド開口時から
第５図に示すスライド全閉時にリッド35の前方支持機構
となる前方移動シュー41はガイドレール部19の前端縁ま
で一杯に移動する。この結果、リッド25の支持点は前端
側寄りとなり、リッド35の前端側の支持剛性が確保され
るようになる。一方、ガイドレール部材19は第１レール
主体部７と第２・第３レール主体部９・９とから成るた
め、軽量化が可能となる。

［考案の効果］以上、説明したように、この考案のレール構造によれば
次のような効果を奏する。

（１）第1,第2,第３レール主体部は、ほぼ真直な形状の
ため加工が容易となる。

（２）左右の第2,第３レール主体部の前端縁底部は、第
１レール主体部の水平フランジの両端部上面に重ね合せ
結合されているので、コーナ部となる接続領域は、連続
した一本のレールと同様の強度が得られる。

（３）左右の第2,第３レール主体部のガイドレール部
は、第１レール主体部に突当る全領域にわたって直線状
のガイドレールとして使用できるため、リッド前端側を
支持する支持点を前方へ寄せることが可能となる。した
がって、リッド前端側の支持剛性の向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案のレール構造を示した一部分の斜視
図、第２図はコーナレール部の平面図、第３図はコーナ
レール部の側面図、第４図はサンルーフ装置が取付けら
れた片側半分の平面図、第５図は同上の切断側面図であ
る。７……第１レール主体部９……第２レール主体部 15……排水溝部 18……水平フランジ 19……ガイドレール部 21……排水溝部 25……排水溝部 27……コーナレール部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】排水溝部を有する車幅方向に長いほぼ真直
な第１レール主体部と、第１レール主体部と別体に形成
されると共に排水溝部とガイドレール部とを有する前後
に長いほぼ真直な左右の第２・第３レール主体部とから
成ると共に、前記第１レール主体部に水平フランジを長
手方向に沿って連続して形成し、その水平フランジの両
端部上面に、第１レール主体部と直交し前記第２・第３
レール主体部のガイドレール部の端縁側底部を重ね合せ
結合する一方、排水溝部を有するコーナレール部の一端
を第１レール主体部側に、他端を第２・第３レール主体
部側にそれぞれ結合して、第１レール主体部の排水溝部
と第2,第３レール主体部の溝部とを排水接続連通したこ
とを特徴とするサンルーフのレール構造。