JPH07140040A - 薄型表示機器の検査装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶パネル等の検査装置において、機械的精
度や信頼性を確保し、装置全体の大きさを小さくする。 【構成】 液晶パネル固定部３１にスライド式のパネル
トレイ５を設け、前記液晶パネル固定部３１の液晶パネ
ル１搭載時における該パネル１の上方位置に、該パネル
１を吸着、固定し、所定の位置に調整可能なアライメン
ト手段８を有している。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、薄型表示機器の製造工
程で発生する表示不良品の検査及び修正を効率的に行う
薄型表示機器の欠陥検査修正装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】液晶表示機器等の薄型表示機器を製造す
る工程において、従来、いくつかの検査工程が設けられ
ており、電気的検査工程や、光学的検査工程が代表され
る。これら各工程において、製造途中の表示機器が所定
基準の品質状態を満足していない場合は、該表示機器
は、不合格となる。不合格となった表示機器は、その不
合格となった工程から該表示機器を製造し直すか、該表
示機器を廃棄していた。

【０００３】図６に従来方法の供給アライメント方法を
しめす。ＸＹステージ２の上には液晶パネル固定部３１
と、電極部６が上下方向に移動するための電極移動部７
が設置してあり、それらとは、別の構造体である供給ア
ライメント機構があり、その上には、液晶パネル１を平
面上を直線的に移動させるＸＹ軸３１と回転的に移動さ
せるθ軸１１と液晶パネル１をその法線方向に移動させ
るＺ軸１０とさらにこれら全体を前述の液晶パネル固定
部３１やＸＹステージ２の内部に挿入したり、排出した
りするための移動部３２からなっている。また、θ軸１
１は液晶パネル１を吸着することができるようになって
いる。アライメントカメラ１３（図示せず）は、ＸＹス
テージの上方に設置してある。

【０００４】また、これら検査工程においては、該表示
機器の駆動信号を供給するための複数本の電極端子に検
査用のプローブを接続する必要があるが、従来、これら
端子には、１本づつ接続するか、あるいは、同時に複数
本接続するために複雑な機能を要し、表示機器の供給方
式は、図に示すように大掛かりな供給方式が必要であ
り、装置全体の大きさが大きくなり工程内の設置面積に
大きく影響していた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】近来、薄型表示機器の
大型化、高精度化、細密化が要求され、表示機器の絵素
数が飛躍的に増加している。従って、各種欠陥が表示機
器内に発生する確率も絵素数の増加に比例し、高くなっ
ている。そのため、従来の製造プロセスを踏襲していく
だけでは、全く欠陥の無い表示機器を高い歩留まりで生
産することは、極めて難しい。

【０００６】そこで、表示機器の歩留まりを向上させる
ために、表示機器を半完成品（以下パネルと表現する）
に組み立てた時点で、検査を行い、該検査工程にて不合
格品として選別されたパネルのうち、修正可能と判断さ
れたパネルの欠陥を例えば特開平３−２０９４２２等の
方法で修復し、欠陥の無い表示機器を製造することで歩
留まりを向上させることが考えられている。

【０００７】しかし、該パネルの欠陥は１種類ではな
く、修復方法も欠陥に応じて変える必要がある。このた
め、パネルに駆動信号を与えるための信号供給手段を介
して、欠陥種類検査信号を印加して点灯状態を確認した
り、電気的抵抗検査を実施したりする必要があった。し
かしながら、前述のようにパネルはますます拡大化して
いくため、パネルの検査装置等への供給機構が大きくせ
ざるを得なくなった。しかし、その反面、信号供給部の
配線パターンは微細化しているため、正位置に移動させ
るアライメントの精度も重要になってきて、従来の片持
ち構造の供給機構を踏襲することができないという問題
が発生してきた。

【０００８】また、液晶パネル１と電極部３とのアライ
メント精度が、数十μｍを要求されているが、図６に示
すような従来構造では、片持ち構造であり、たわみが発
生してしまい、必要なアライメント精度が得にくかっ
た。しかも、液晶パネルがますます大型化しているた
め、そのたわみ量もおおきいため、このような理由から
片持ち構造のない機構が必要だった。

【０００９】本発明は、こういった問題点に対し、ＸＹ
ステージ等の搬送機構のうえの電極コンタクト部分に引
き出しトレイ型の供給機構を設け、片持ち構造を無くす
ことで解決しようというものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】液晶パネル等の薄型表示
機器を搭載するパネル搭載手段と、薄型表示機器の抵抗
検査を行うための電極検査手段と、薄型表示機器の位置
合わせを行うアライメント手段とを有する薄型表示機器
の検査装置において、前記パネル搭載手段は、表示機器
パネルの表示部とほぼ同じ大きさの開口部を有するパネ
ル固定部を有し、該パネル固定部の下方にはスライド式
のパネルトレイが前記パネル固定部下面に対して隙間を
有して内接されており、該パネルトレイは表示機器パネ
ルを搭載したとき、該パネルトレイの下面側において該
表示機器パネル電極部が露出される開口部を有し、前記
電極検査手段は上記パネル搭載手段の下方側に位置さ
れ、検査手段駆動部と、該駆動部に伴って移動する電極
接触部とを有し、前記電極検査手段は検査手段駆動部に
よって上記パネル固定部に対して鉛直方向に移動可能で
あり、前記電極接触部は上記パネルトレイの開口部に対
して嵌通可能な幅を有しており、前記アライメント手段
は、アライメント手段駆動部とパネル吸着部とを有し、
前記アライメント手段駆動部は前記パネル搭載部に対し
て左右方向、上下方向、前方及び後方方向に移動可能、
かつ円方向に回転可能であり、前記パネル吸着部は上記
パネル搭載手段の薄型表示機器搭載位置の上方に位置す
ることを特徴とする。

【００１１】

【作用】上述の構成により、簡単な構成で液晶パネルを
パネル検査装置に供給することができ、それによって、
新たに問題点として発生するアライメント手段に関して
も別ユニット機構としたり、同一機構上に構成したりす
ることで解消する。このような手段によって、今後、ま
すます大型化、微細化していくパネルの製造装置の機械
的精度や信頼性を確保することができる。

【００１２】

【実施例】以下に液晶パネルを用いた場合においての本
発明の実施例について図面を用いて説明する。

【００１３】図１は本発明の１実施例を示す図であり、
検査装置の全体図を示す。図２（ａ）に本発明における
パネル搭載手段の斜視図、同図（ｂ）に破断図を示す。

【００１４】パネルトレイ５の両側には、スライドレー
ル４が設けられ、パネル固定部３の裏面において、スラ
イドレール４と対峙する位置にスライド部１７が設けら
れている。スライド部１７はスライドレール４と嵌合
し、パネルトレイ５はスライドレール４に沿って前後方
向に滑動可能である。本実施例ではパネルトレイ５の駆
動系として、パネル固定部３１下面に設けられている固
定ユニット１９に空気圧シリンダ１８本体が固定され、
パネルトレイ５先端に設けられている固定ユニット２０
に空気圧シリンダ１８の駆動部を設けることによって、
パネルトレイ５がスライドレール４に沿って前後方向に
移動可能としているが、このような機構を設けず、手動
によりパネルトレイ５を引き出す方法であっても良い。

【００１５】パネルトレイ５には表示パネル大の開口部
５１を有しているが、該開口部５１はパネルトレイ５に
液晶パネル１を搭載した際、パネルトレイ５を下面から
見たとき開口部５１から表示機器の電極部が露出されて
いなければいけない。

【００１６】図３にアライメント手段８の装置構成の概
略図を示す。アライメントＸ軸９１、アライメントＹ軸
９２、アライメントＺ軸１０、アライメントθ軸１１は
それぞれパネル搭載手段に対して左右方向、前後方向、
上下方向、円方向に駆動可能である。パネル吸着部１２
はカップリング１１１、ベアリング等の可動部１１０を
介して係合されており、パネル吸着部１２の吸着面に設
けられている真空パッド１２１等を通して、外部に真空
ポンプ等の吸着手段（図示せず）が設けられている。

【００１７】以下に本発明の検査装置の動作を図４
（ａ）、（ｂ）、図５（ａ）、（ｂ）を用いて説明す
る。

【００１８】液晶テレビ製造の途中段階である液晶パネ
ル１は、縦横に移動することが可能なＸＹステージ２の
上に設けられた液晶パネル固定部３１とスライドレール
４を介してつながっているパネルトレイ５の上に置かれ
ている。なお液晶パネル１には位置調整用のアライメン
ト用マーク（図示せず）が付けられている。

【００１９】また、ＸＹステージ２には、液晶パネル１
に駆動信号を加えたり、抵抗検査をするための電極部６
（以下検査電極部という）が上下方向に移動し、検査電
極部６を液晶パネルに接触させたり、離したりする構造
を持つ検査電極移動部７を介して付いている。さらに、
ＸＹステージ２とは別の構造体であるアライメント手段
８が設置してある。

【００２０】また、アライメント手段８とは別の構造と
して、液晶パネル１上のアライメント用マークを観察す
るためのアライメントカメラ１３が設けられている。該
アライメントカメラ１３により液晶パネルの移動に伴っ
てアライメントマークが移動するのを観察し、観察によ
り得られた情報を基にアライメントを行う。なお、ここ
でのアライメントとは液晶パネル１の電極部（以下パネ
ル電極部という）と検査電極部６とが係着できるような
位置決め調整のことを指す。

【００２１】パネルトレイ５に液晶パネル１を搭載し、
パネル固定部３にセットする。そして図４（ｂ）に示す
ようにパネル固定部３１の開口部を通して、パネルトレ
イ５上の液晶パネル１がアライメント手段８のパネル吸
着部１２により吸着され、該アライメント手段により、
液晶パネル１をパネル固定部３１の下面に当接する位置
にまで移動させる。そして図５（ｂ）に示すように検査
電極移動部７の上方移動に伴い、検査電極部６も上方に
移動し、該検査電極部６は前記パネル固定部３１に当接
されている液晶パネル１のパネル電極部に係着される。

【００２２】なおパネルトレイ５の開口部は、前記検査
電極部６の配置幅とほぼ等しく、検査電極移動部７の移
動に伴い移動する該検査電極部６に対して遊挿可能に構
成されている。

【００２３】

【発明の効果】以上のような構成により、従来の方式で
は、大型化していく液晶パネルに対し、装置全体が大き
くなるうえに、たわみが大きくなり、数μｍオーダーの
位置合わせができなかったが、本発明によれば、供給か
らアライメントまでの一連の動作が、非常に簡単な構造
によって、パネルの重心に対し、バランス良く扱うこと
ができるため、位置合わせの精度が向上できるととも
に、装置の巨大化も抑制することが可能となり、設置面
積も少なくて済み、製造のコストダウンも期待できる。

【００２４】このように、今後、パネルがますます大型
化、微細化していくにつれ、製造装置での供給方法やア
ライメント方法に起因する機械的精度や信頼性を追及・
確保することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の全体構成図である。

【図２】パネル搭載手段の斜視図（ａ）及び破断図
（ｂ）である。

【図３】アライメント手段の構成図である。

【図４】本発明の動作を説明するための本発明の斜視図
（ａ）、及び断面図（ｂ）である。

【図５】本発明の動作を説明するための本発明の斜視図
（ａ）、及び断面図（ｂ）である。

【図６】従来の供給アライメント装置の説明図である。

【符号の説明】

１ 液晶パネル ２ ＸＹステージ ３ パネル搭載手段 ３１ 液晶パネル固定部 ５ 液晶パネルトレイ ６ 検査電極部 ７ 検査電極移動部 ８ アライメント手段 ９１ アライメントＸ軸 ９２ アライメントＹ軸 １０ アライメントＺ軸 １１ アライメントθ軸 １２ パネル吸着部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶パネル等の薄型表示機器を搭載する
   パネル搭載手段と、薄型表示機器の抵抗検査を行うため
   の電極検査手段と、薄型表示機器の位置合わせを行うア
   ライメント手段とを有する薄型表示機器の検査装置にお
   いて、 前記パネル搭載手段は、表示機器パネルの表示部とほぼ
   同じ大きさの開口部を有するパネル固定部を有し、 該パネル固定部の下方にはスライド式のパネルトレイが
   前記パネル固定部下面に対して隙間を有して内接されて
   おり、 該パネルトレイは表示機器パネルを搭載したとき、該パ
   ネルトレイの下面側において該表示機器パネル電極部が
   露出される開口部を有し、 前記電極検査手段は上記パネル搭載手段の下方側に位置
   され、検査手段駆動部と、該駆動部に伴って移動する電
   極接触部とを有し、 前記電極検査手段は検査手段駆動部によって上記パネル
   固定部に対して鉛直方向に移動可能であり、 前記電極接触部は上記パネルトレイの開口部に対して嵌
   通可能な幅を有しており、 前記アライメント手段は、アライメント手段駆動部とパ
   ネル吸着部とを有し、 前記アライメント手段駆動部は前記パネル搭載部に対し
   て左右方向、上下方向、前方及び後方方向に移動可能、
   かつ円方向に回転可能であり、 前記パネル吸着部は上記パネル搭載手段の薄型表示機器
   搭載位置の上方に位置することを特徴とする薄型表示機
   器の検査装置。