JP3637150B2 - 表示パネル基板の検査方法および装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶基板などの表示パネル基板の点灯状態を目視で検査するようにした検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は液晶表示パネルの基板(以下、液晶基板という。)を検査するための従来の検査装置の側面断面図であり、図9はその正面図である。図8において、チャックトップ10とプローブ装置12は、共に、水平面に対して同じ角度だけ傾斜している。図9において、検査装置の右側の開口部14には、バックライト11を備えたチャックトップ10が待機している。オペレータはこのチャックトップ10に液晶基板を載せる。チャックトップ10の外周部にはガイド板15、16があって、液晶基板の端部をこのガイド板15、16に合わせることによって、液晶基板の位置決めを行う。液晶基板は、バックライト11の外周部に設けられた吸着溝18(負圧が供給されている。)に吸着固定される。液晶基板を搭載したチャックトップ10は、そのX軸ステージが左方向に移動することにより、プローブ装置12の下方に搬送される。次に、プローブ装置12に設けられたアライメントカメラ20によりファインアライメントが行われ、プローブ針と液晶基板の電極との位置合わせが完了する。
【0003】
それから、Z軸ステージが上昇してチャックトップ10が上昇し、液晶基板の電極にプローブ針がコンタクトする。LCDパターン発生器からの信号により液晶基板は全面点灯して、テストパターンを映し出す。オペレータは、液晶基板のテストパターンを自分の目で観察して、液晶基板の良品、不良品の判断をする。検査が終了した液晶基板は、右側の開口部14に搬送されて、オペレータによりチャックトップ10から外され、次の液晶基板がセットされる。
【0004】
図10(A)は、図9の従来の検査装置の検査対象である液晶基板の電極配置を模式的に示す平面図である。この液晶基板は、対向する二つの長辺22、24に沿ってデータ線の電極28が配置され、一つの短辺26に沿ってゲート線の電極29が配置されている。これらの多数の電極28、29はTAB・ICごとにグループ化されている。そして、検査が完了した時点で、三つの辺22、24、26に沿ってTAB・IC30が接着され、これらのTAB・IC30と電極28、29が電気的に接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の検査装置は、液晶基板をチャックトップにセットするための基板セット部(装置右側の開口部14に露出している部分)と、液晶基板を点灯して検査を行う点灯検査部とが左右に並んでいる。したがって、オペレータは基板セット部と検査部とを絶えず行き来しなくてはならず、一連の作業は立ち作業となり疲労が多いなど、作業性に問題がある。また、この検査装置は、基板セット部と検査部とが左右に並んでいるので、プローブ装置の約2倍の左右幅を必要とし、装置の占有面積が大きくなる。さらに、基板セット部から検査部まで距離があるので、基板セット部から検査部まで基板を搬送するのに時間がかかる。
【0006】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、オペレータの作業性が良く、占有面積が小さく、表示パネル基板の搬送時間も短縮できる、表示パネル基板の検査方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の表示パネル基板の検査装置は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する矩形の表示パネル基板の点灯状態を検査するものであって、L字形のプローブユニットを備えることを特徴としている。このプローブユニットは、ベースプレートの開口部に沿って取り付けられていて、多数のプローブ針を備えている。表示パネル基板を保持するチャックトップは基板セット位置と検査位置との間で移動でき、この基板セット位置と検査位置はいずれもベースプレートの開口部の内側にある。したがって、基板セット作業から検査作業までの一連の作業を実施するにあたってオペレータは場所を移動しなくて済む。また、検査部から離して別個の基板セット部を設ける必要もなくなる。
【0008】
この検査装置の検査対象は、点灯表示状態をオペレータが観察して良否を判定する必要のある表示パネル基板であり、代表的には、液晶表示パネルやプラズマディスプレーパネルなどの、フラットディスプレーパネルの基板である。
【0009】
L字形のプローブユニットは、表示パネル基板の電極に接触する多数のプローブ針を有するものであり、好ましくは、プローブ針がTAB単位でグループ化された複数のプローブブロックを備えている。L字形のプローブユニットは、L字形の単一の部材であってもよいし、複数の部材をL字形に組み合わせたものであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、この発明の検査対象となる液晶基板について説明する。図10(B)はこの発明で検査する液晶基板を模式的に示した平面図である。矩形の液晶基板は、一つの長辺30に沿ってデータ線の電極34が配置され、一つの短辺32に沿ってゲート線の電極35が配置されている。これらの多数の電極34、35はTAB・ICごとにグループ化されている。そして、検査が完了したら、二つの辺30、32に沿ってTAB・IC36が接着され、これらのTAB・IC36と電極34、35が電気的に接続される。
【0011】
この液晶基板は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺30、32だけに電極が配置され、残りの二つの辺31、33には電極が配置されていない。このような電極配置を「片TAB方式」と呼んでいる。従来は、図10(A)に示すような三辺に電極を配置した液晶基板が多かったが、最近は、片TAB方式の液晶基板も増えている。この片TAB方式の液晶基板は、三辺に電極を配置した液晶基板に比べて、基板面積を小さくできる利点があり、商品化したときの配線がやりやすい利点もある。
【0012】
図1は、この発明の検査装置の一実施形態の正面図であり、図2はその側面断面図である。図2において、この検査装置の基台38は水平面に対して傾斜しており、この基台38の上に、X軸ステージ40、Y軸ステージ42、Z軸ステージ44、θ回転ステージ46が順に搭載され、その上に、チャックトップ48がある。これらのステージの働きにより、チャックトップ48は、その載置面に平行な面内においてXY方向に移動できる。また載置面に平行な面内においてθ回転できる。さらに、載置面に垂直なZ方向に昇降できる。チャックトップ48の載置面上には液晶基板49を吸着保持できる。また、この検査装置には、傾斜したプローブ装置50がある。チャックトップ48とプローブ装置50は水平面に対して同じ角度だけ傾斜している。
【0013】
図1において、プローブ装置50は矩形の枠状のベースプレート52を備えており、このベースプレート52は4本の支柱54(図2参照)を介して基台38に固定されている。ベースプレート52には概略矩形の開口部58が形成されている。この開口部58に沿ってL字形のプローブユニット56が取り付けられている。開口部58の内側にはチャックトップ48が見えている。開口部58は、矩形の液晶基板(チャックトップ48の外形寸法にほぼ等しい)の外形寸法よりも十分大きくなるように形成されている。
【0014】
チャックトップ48の四辺の外周部近傍には、液晶基板を吸着保持するための吸着溝60がある。この吸着溝60には負圧が供給される。吸着溝60よりも内側の領域にはバックライト62が配置されている。チャックトップ48の図の左側の辺と下側の辺には液晶基板をチャックトップ48に対して位置決めするためのガイド板61、63が固定されている。これらのガイド板61、63はチャックトップ48の載置面よりも上方に突き出しているが、その突出量は液晶基板の厚さよりも小さい。
【0015】
L字形のプローブユニット56には複数のプローブブロック64が固定されている。各プローブブロック64には、TAB単位にブロック化された一群のプローブ針が設けられている。これらのプローブ針は、液晶基板の隣り合う二つの辺に配置された電極34、35(図10(B)参照)に同時に接触できる。各プローブブロック64のプローブ針は、フレキシブル配線板により、液晶駆動回路を経由して、LCDパターン発生器につながっている。プローブユニット56にはアライメントを行うためのCCDカメラ66が2台取り付けられている。
【0016】
図1と図2は、液晶基板をチャックトップ48に載せるときの状態を示している。図1において、チャックトップ48はL字形のプローブユニット56からXY方向に少し離れた位置にある。そして、図2に示すように、この状態のチャックトップ48は、Z軸ステージ44の上昇により、ベースプレート52よりも上方に突き出ていて露出した状態にある。オペレータはこの状態のチャックトップ48に液晶基板49を載せることができる。
【0017】
次に、この検査装置の動作を説明する。図1と図2において、オペレータは、ガイド板61、63に液晶基板49を合わせて、チャックトップ48の載置面に液晶基板49をセットする。オペレータが操作パネルのスタートスイッチを押すと、液晶基板49が負圧によりチャックトップ48に吸着保持され、図4に示すようにZ軸ステージ44が下降して液晶基板49がアライメント高さまで下降する。その後、X軸ステージ40とY軸ステージ42が動いて、図3に示すように、液晶基板49が検査位置まで移動する。それから、2台のCCDカメラ66で液晶基板49上のアライメントマークを撮像しながら、X軸ステージ40、Y軸ステージ42、θ回転ステージ46とを用いてチャックトップ48を移動させることにより、光学的なファインアライメントが完了する。このアライメントが完了したら、Z軸ステージ44の駆動によりチャックトップ48が上昇して、液晶基板49の電極にプローブ装置50のプローブ針がコンタクトする。そして、LCDパターン発生器からの信号により液晶基板49はテストパターンを表示する。オペレータは、このテストパターンを観察して液晶基板49の良否の検査を行う。検査が完了したら、オペレータが操作パネルの終了スイッチを押すことにより、図1に示す位置までチャックトップ48が戻る。それから、オペレータは液晶基板49をチャックトップ48から取り外し、別の液晶基板をチャックトップに載せて、次の検査をスタートできる。
【0018】
図1と図3を比較すれば分かるように、液晶基板をチャックトップに載せる段階(図1)から検査段階(図3)に移行するまでの間、液晶基板のXY方向の移動距離は、液晶基板の外形寸法と比べても非常に小さい。すなわち、液晶基板は開口部58内で短い距離を移動するだけで足りる。したがって、オペレータは、基板セット段階、検査段階、基板取り外し段階の一連の作業をほぼ同じ作業位置で実施することができ、疲労が少ない。オペレータは移動する必要がないので、椅子に座ったままで一連の作業をすることも可能である。この検査装置では、基板セット位置から検査位置までの液晶基板の移動距離が短いので、その搬送時間もわずかである。さらに、別個の基板セット部を検査部から離して設ける必要もないので、検査装置全体の占有面積も小さくなる。また、図9の従来の検査装置と比較して、X軸ステージの可動距離も非常に短くできる。
【0019】
図5は本発明の第2の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。この実施形態は、図1の実施形態と比べて、L字形のプローブユニット56aの設置位置が異なっている。すなわち、図1の実施形態では、L字形のプローブユニット56は、プローブ装置の左側から下側にかけて設置されているが、図5の実施形態では、L字形のプローブユニット56aはプローブ装置の左側から上側にかけて設置されている。さらに、図6の第3の実施形態では、L字形のプローブユニット56bはプローブ装置の右側から上側にかけて設置されており、図7の第4の実施形態では、L字形のプローブユニット56cはプローブ装置の右側から下側にかけて設置されている。L字形のプローブユニットの配置形態として、第1の実施形態から第4の実施形態までのどれを採用するかは、液晶基板の電極配置と液晶基板をチャックトップに載せる向きとに依存する。
【0020】
【発明の効果】
この発明の検査方法および装置は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する表示パネル基板を、L字形のプローブユニットを用いて検査するようにしたので、基板セット位置から検査位置までの表示パネル基板の移動距離が非常に小さくなる。これにより、オペレータの移動が不要となって作業性が良好になる。また、検査装置の占有面積が小さくなり、X軸ステージの可動距離も小さくて済む。さらに、表示パネル基板の搬送時間も短くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の検査装置の一実施形態の正面図である。
【図2】図1の検査装置の側面断面図である。
【図3】液晶基板が検査位置にきた状態の図1の検査装置の正面図である。
【図4】図3の状態の検査装置の側面断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図6】この発明の第3の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図7】この発明の第4の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図8】従来の検査装置の側面断面図である。
【図9】従来の検査装置の正面図である。
【図10】液晶基板の電極配置を示す平面図である。
【符号の説明】
38 基台
40 X軸ステージ
42 Y軸ステージ
44 Z軸ステージ
46 θ回転ステージ
48 チャックトップ
49 液晶基板
50 プローブ装置
52 ベースプレート
56 L字形のプローブユニット
58 開口部
64 プローブブロック
66 CCDカメラ
【発明の属する技術分野】
この発明は、液晶基板などの表示パネル基板の点灯状態を目視で検査するようにした検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図8は液晶表示パネルの基板(以下、液晶基板という。)を検査するための従来の検査装置の側面断面図であり、図9はその正面図である。図8において、チャックトップ10とプローブ装置12は、共に、水平面に対して同じ角度だけ傾斜している。図9において、検査装置の右側の開口部14には、バックライト11を備えたチャックトップ10が待機している。オペレータはこのチャックトップ10に液晶基板を載せる。チャックトップ10の外周部にはガイド板15、16があって、液晶基板の端部をこのガイド板15、16に合わせることによって、液晶基板の位置決めを行う。液晶基板は、バックライト11の外周部に設けられた吸着溝18(負圧が供給されている。)に吸着固定される。液晶基板を搭載したチャックトップ10は、そのX軸ステージが左方向に移動することにより、プローブ装置12の下方に搬送される。次に、プローブ装置12に設けられたアライメントカメラ20によりファインアライメントが行われ、プローブ針と液晶基板の電極との位置合わせが完了する。
【0003】
それから、Z軸ステージが上昇してチャックトップ10が上昇し、液晶基板の電極にプローブ針がコンタクトする。LCDパターン発生器からの信号により液晶基板は全面点灯して、テストパターンを映し出す。オペレータは、液晶基板のテストパターンを自分の目で観察して、液晶基板の良品、不良品の判断をする。検査が終了した液晶基板は、右側の開口部14に搬送されて、オペレータによりチャックトップ10から外され、次の液晶基板がセットされる。
【0004】
図10(A)は、図9の従来の検査装置の検査対象である液晶基板の電極配置を模式的に示す平面図である。この液晶基板は、対向する二つの長辺22、24に沿ってデータ線の電極28が配置され、一つの短辺26に沿ってゲート線の電極29が配置されている。これらの多数の電極28、29はTAB・ICごとにグループ化されている。そして、検査が完了した時点で、三つの辺22、24、26に沿ってTAB・IC30が接着され、これらのTAB・IC30と電極28、29が電気的に接続される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の検査装置は、液晶基板をチャックトップにセットするための基板セット部(装置右側の開口部14に露出している部分)と、液晶基板を点灯して検査を行う点灯検査部とが左右に並んでいる。したがって、オペレータは基板セット部と検査部とを絶えず行き来しなくてはならず、一連の作業は立ち作業となり疲労が多いなど、作業性に問題がある。また、この検査装置は、基板セット部と検査部とが左右に並んでいるので、プローブ装置の約2倍の左右幅を必要とし、装置の占有面積が大きくなる。さらに、基板セット部から検査部まで距離があるので、基板セット部から検査部まで基板を搬送するのに時間がかかる。
【0006】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、オペレータの作業性が良く、占有面積が小さく、表示パネル基板の搬送時間も短縮できる、表示パネル基板の検査方法および装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の表示パネル基板の検査装置は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する矩形の表示パネル基板の点灯状態を検査するものであって、L字形のプローブユニットを備えることを特徴としている。このプローブユニットは、ベースプレートの開口部に沿って取り付けられていて、多数のプローブ針を備えている。表示パネル基板を保持するチャックトップは基板セット位置と検査位置との間で移動でき、この基板セット位置と検査位置はいずれもベースプレートの開口部の内側にある。したがって、基板セット作業から検査作業までの一連の作業を実施するにあたってオペレータは場所を移動しなくて済む。また、検査部から離して別個の基板セット部を設ける必要もなくなる。
【0008】
この検査装置の検査対象は、点灯表示状態をオペレータが観察して良否を判定する必要のある表示パネル基板であり、代表的には、液晶表示パネルやプラズマディスプレーパネルなどの、フラットディスプレーパネルの基板である。
【0009】
L字形のプローブユニットは、表示パネル基板の電極に接触する多数のプローブ針を有するものであり、好ましくは、プローブ針がTAB単位でグループ化された複数のプローブブロックを備えている。L字形のプローブユニットは、L字形の単一の部材であってもよいし、複数の部材をL字形に組み合わせたものであってもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず、この発明の検査対象となる液晶基板について説明する。図10(B)はこの発明で検査する液晶基板を模式的に示した平面図である。矩形の液晶基板は、一つの長辺30に沿ってデータ線の電極34が配置され、一つの短辺32に沿ってゲート線の電極35が配置されている。これらの多数の電極34、35はTAB・ICごとにグループ化されている。そして、検査が完了したら、二つの辺30、32に沿ってTAB・IC36が接着され、これらのTAB・IC36と電極34、35が電気的に接続される。
【0011】
この液晶基板は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺30、32だけに電極が配置され、残りの二つの辺31、33には電極が配置されていない。このような電極配置を「片TAB方式」と呼んでいる。従来は、図10(A)に示すような三辺に電極を配置した液晶基板が多かったが、最近は、片TAB方式の液晶基板も増えている。この片TAB方式の液晶基板は、三辺に電極を配置した液晶基板に比べて、基板面積を小さくできる利点があり、商品化したときの配線がやりやすい利点もある。
【0012】
図1は、この発明の検査装置の一実施形態の正面図であり、図2はその側面断面図である。図2において、この検査装置の基台38は水平面に対して傾斜しており、この基台38の上に、X軸ステージ40、Y軸ステージ42、Z軸ステージ44、θ回転ステージ46が順に搭載され、その上に、チャックトップ48がある。これらのステージの働きにより、チャックトップ48は、その載置面に平行な面内においてXY方向に移動できる。また載置面に平行な面内においてθ回転できる。さらに、載置面に垂直なZ方向に昇降できる。チャックトップ48の載置面上には液晶基板49を吸着保持できる。また、この検査装置には、傾斜したプローブ装置50がある。チャックトップ48とプローブ装置50は水平面に対して同じ角度だけ傾斜している。
【0013】
図1において、プローブ装置50は矩形の枠状のベースプレート52を備えており、このベースプレート52は4本の支柱54(図2参照)を介して基台38に固定されている。ベースプレート52には概略矩形の開口部58が形成されている。この開口部58に沿ってL字形のプローブユニット56が取り付けられている。開口部58の内側にはチャックトップ48が見えている。開口部58は、矩形の液晶基板(チャックトップ48の外形寸法にほぼ等しい)の外形寸法よりも十分大きくなるように形成されている。
【0014】
チャックトップ48の四辺の外周部近傍には、液晶基板を吸着保持するための吸着溝60がある。この吸着溝60には負圧が供給される。吸着溝60よりも内側の領域にはバックライト62が配置されている。チャックトップ48の図の左側の辺と下側の辺には液晶基板をチャックトップ48に対して位置決めするためのガイド板61、63が固定されている。これらのガイド板61、63はチャックトップ48の載置面よりも上方に突き出しているが、その突出量は液晶基板の厚さよりも小さい。
【0015】
L字形のプローブユニット56には複数のプローブブロック64が固定されている。各プローブブロック64には、TAB単位にブロック化された一群のプローブ針が設けられている。これらのプローブ針は、液晶基板の隣り合う二つの辺に配置された電極34、35(図10(B)参照)に同時に接触できる。各プローブブロック64のプローブ針は、フレキシブル配線板により、液晶駆動回路を経由して、LCDパターン発生器につながっている。プローブユニット56にはアライメントを行うためのCCDカメラ66が2台取り付けられている。
【0016】
図1と図2は、液晶基板をチャックトップ48に載せるときの状態を示している。図1において、チャックトップ48はL字形のプローブユニット56からXY方向に少し離れた位置にある。そして、図2に示すように、この状態のチャックトップ48は、Z軸ステージ44の上昇により、ベースプレート52よりも上方に突き出ていて露出した状態にある。オペレータはこの状態のチャックトップ48に液晶基板49を載せることができる。
【0017】
次に、この検査装置の動作を説明する。図1と図2において、オペレータは、ガイド板61、63に液晶基板49を合わせて、チャックトップ48の載置面に液晶基板49をセットする。オペレータが操作パネルのスタートスイッチを押すと、液晶基板49が負圧によりチャックトップ48に吸着保持され、図4に示すようにZ軸ステージ44が下降して液晶基板49がアライメント高さまで下降する。その後、X軸ステージ40とY軸ステージ42が動いて、図3に示すように、液晶基板49が検査位置まで移動する。それから、2台のCCDカメラ66で液晶基板49上のアライメントマークを撮像しながら、X軸ステージ40、Y軸ステージ42、θ回転ステージ46とを用いてチャックトップ48を移動させることにより、光学的なファインアライメントが完了する。このアライメントが完了したら、Z軸ステージ44の駆動によりチャックトップ48が上昇して、液晶基板49の電極にプローブ装置50のプローブ針がコンタクトする。そして、LCDパターン発生器からの信号により液晶基板49はテストパターンを表示する。オペレータは、このテストパターンを観察して液晶基板49の良否の検査を行う。検査が完了したら、オペレータが操作パネルの終了スイッチを押すことにより、図1に示す位置までチャックトップ48が戻る。それから、オペレータは液晶基板49をチャックトップ48から取り外し、別の液晶基板をチャックトップに載せて、次の検査をスタートできる。
【0018】
図1と図3を比較すれば分かるように、液晶基板をチャックトップに載せる段階(図1)から検査段階(図3)に移行するまでの間、液晶基板のXY方向の移動距離は、液晶基板の外形寸法と比べても非常に小さい。すなわち、液晶基板は開口部58内で短い距離を移動するだけで足りる。したがって、オペレータは、基板セット段階、検査段階、基板取り外し段階の一連の作業をほぼ同じ作業位置で実施することができ、疲労が少ない。オペレータは移動する必要がないので、椅子に座ったままで一連の作業をすることも可能である。この検査装置では、基板セット位置から検査位置までの液晶基板の移動距離が短いので、その搬送時間もわずかである。さらに、別個の基板セット部を検査部から離して設ける必要もないので、検査装置全体の占有面積も小さくなる。また、図9の従来の検査装置と比較して、X軸ステージの可動距離も非常に短くできる。
【0019】
図5は本発明の第2の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。この実施形態は、図1の実施形態と比べて、L字形のプローブユニット56aの設置位置が異なっている。すなわち、図1の実施形態では、L字形のプローブユニット56は、プローブ装置の左側から下側にかけて設置されているが、図5の実施形態では、L字形のプローブユニット56aはプローブ装置の左側から上側にかけて設置されている。さらに、図6の第3の実施形態では、L字形のプローブユニット56bはプローブ装置の右側から上側にかけて設置されており、図7の第4の実施形態では、L字形のプローブユニット56cはプローブ装置の右側から下側にかけて設置されている。L字形のプローブユニットの配置形態として、第1の実施形態から第4の実施形態までのどれを採用するかは、液晶基板の電極配置と液晶基板をチャックトップに載せる向きとに依存する。
【0020】
【発明の効果】
この発明の検査方法および装置は、四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する表示パネル基板を、L字形のプローブユニットを用いて検査するようにしたので、基板セット位置から検査位置までの表示パネル基板の移動距離が非常に小さくなる。これにより、オペレータの移動が不要となって作業性が良好になる。また、検査装置の占有面積が小さくなり、X軸ステージの可動距離も小さくて済む。さらに、表示パネル基板の搬送時間も短くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の検査装置の一実施形態の正面図である。
【図2】図1の検査装置の側面断面図である。
【図3】液晶基板が検査位置にきた状態の図1の検査装置の正面図である。
【図4】図3の状態の検査装置の側面断面図である。
【図5】この発明の第2の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図6】この発明の第3の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図7】この発明の第4の実施形態におけるプローブ装置の部分の正面図である。
【図8】従来の検査装置の側面断面図である。
【図9】従来の検査装置の正面図である。
【図10】液晶基板の電極配置を示す平面図である。
【符号の説明】
38 基台
40 X軸ステージ
42 Y軸ステージ
44 Z軸ステージ
46 θ回転ステージ
48 チャックトップ
49 液晶基板
50 プローブ装置
52 ベースプレート
56 L字形のプローブユニット
58 開口部
64 プローブブロック
66 CCDカメラ
Claims (4)
- 四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する矩形の表示パネル基板の点灯状態を検査する検査装置において、次の構成を備える検査装置。
(イ)表示パネル基板を保持できるチャックトップ。
(ロ)前記チャックトップを、チャックトップの載置面に平行な面内においてXY方向に移動可能にすると共にθ回転可能にし、かつ、前記載置面に垂直なZ方向に移動可能にするステージ。
(ハ)前記チャックトップが露出可能な開口部を有するベースプレート。
(ニ)前記開口部に沿って前記ベースプレートに取り付けられたL字形のプローブユニット。
(ホ)前記プローブユニットに取り付けられ、表示パネル基板の前記電極に接触できる多数のプローブ針。 - 前記チャックトップの載置面は、前記ベースプレートよりも上方に突き出ることができることを特徴とする請求項1記載の検査装置。
- 四つの辺のうちの隣り合う二つの辺だけに電極を有する矩形の表示パネル基板の点灯状態を検査する検査方法において、次の各段階を備える検査方法。
(イ)ベースプレートの開口部内にあるチャックトップに表示パネル基板を載せる段階。
(ロ)前記開口部内でチャックトップを移動させて、表示パネル基板を検査位置までもってくる段階。
(ハ)表示パネル基板とプローブ装置とのアライメントを実施する段階。
(ニ)前記開口部に沿って取り付けられているL字形のプローブユニットのプローブ針に表示パネル基板の前記電極を接触させる段階。 - 前記チャックトップの載置面を前記ベースプレートよりも上方に突き出した状態でこのチャックトップの載置面に表示パネル基板を載せることを特徴とする請求項3記載の検査方法。
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JP13776696A JP3637150B2 (ja) | 1996-05-09 | 1996-05-09 | 表示パネル基板の検査方法および装置 |
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