JPH07138073A - 窒化珪素反応焼結体の製造方法 - Google Patents

窒化珪素反応焼結体の製造方法

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JPH07138073A
JPH07138073A JP5280971A JP28097193A JPH07138073A JP H07138073 A JPH07138073 A JP H07138073A JP 5280971 A JP5280971 A JP 5280971A JP 28097193 A JP28097193 A JP 28097193A JP H07138073 A JPH07138073 A JP H07138073A
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JP
Japan
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nitriding
silicon
nitrogen
silicon nitride
nitriding treatment
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Withdrawn
Application number
JP5280971A
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English (en)
Inventor
Kagehisa Hamazaki
景久 浜崎
Hitoshi Toyoda
均 豊田
Kazumi Miyake
一實 三宅
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高密度・高強度の窒化珪素反応焼結体を得
る。 【構成】 平均粒径が5〜300μmの珪素粉末で成形
体を製造し、この成形体を窒素と水素の混合ガス雰囲気
中で第1段目の窒化処理をし、次に窒素のみの雰囲気中
で第2段目の窒化処理をし、この後に焼結処理をする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は窒化珪素反応焼結体の製
造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用等部品のセラミックス化に伴って
窒化珪素(Si34)の製造技術の改良研究が進めら
れ、例えば特開昭63−79763号公報にて窒化雰囲
気ガスに窒化促進ガス(水素、ヘリウム、アンモニア、
硫化水素、アルゴンのうちの少なくとも1種)を含有さ
せて窒化の促進を図る技術、また特開昭62−1327
75号公報にて窒素ガスに30〜60容量%の水素を含
有させて窒化率の変動を抑える技術が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らも、窒素と
水素の混合ガス中で窒化処理をなす研究を続けている。
即ち窒素と水素の混合ガス中で窒化することで珪素(S
i)の表面が活性化され1300℃程度から窒化が進行
し、低温型の微細なα−Si34が生成され、その後の
焼結処理を経て高密度・高強度の焼結体が得られる。し
かし、窒素と水素の混合ガス中での窒化時に少量の珪素
が残留し、そのために焼結体に若干ではあるがポア(空
洞)が残り、強度を低下させるなど不都合があることが
分った。
【0004】
【課題を解決するための手段及び作用】そこで本発明者
らは窒化時での残留珪素の量を減少させるべく鋭意研究
を進め、2段窒化法(第1段目は窒素と水素の混合雰囲
気、第2段目は窒素のみの雰囲気)で残留珪素の減少が
図れることを見出すことに成功した。具体的には、平均
粒径が5〜300μmの珪素粉末で成形体を製造し、こ
の成形体を窒素と水素の混合ガス雰囲気中で第1段目の
窒化処理をし、次に窒素のみの雰囲気中で第2段目の窒
化処理をし、この後に焼結処理をする。
【0005】なお、成形に用いる珪素粉末は、実質的に
独立した粒度領域を有する2種類以上の珪素粉末を混合
したものであることが好ましい。
【0006】また、第1段目の窒化処理において、残留
珪素の割合は10重量%を超えないようにするとよい。
【0007】
【実施例】本発明方法の実施例を以下に説明する。 (1)珪素粉末の調整 次に示す独立した粒度分布領域を有する下記,の珪
素粉末に窒化珪素及び助剤を加え、ボールミルで十分に
混合し、乾燥することで成形体用の珪素粉末を調整す
る。 Si粉末;混合割合 60.5重量%(Si34換算値) 平均粒度 33μm Si粉末;混合割合 26重量%(Si34換算値) 平均粒度 3μm Si34粉末;混合割合 10重量% Y23粉末;混合割合 2.5重量% Al23粉末;混合割合 1.0重量% (2)成形 上記珪素粉末を金型プレスにて、仮成形後、CIPで本
成形する。
【0008】(3)第1段目の窒化処理 図1は本発明方法に係る窒化処理のための温度曲線図で
あり、横軸は時間、縦軸は窒化温度である。第1段目の
窒化処理は、成形体を窒化炉(図示せず)に挿入し、次
の条件で実施する。 設 備;窒化炉 窒化温度;1400℃で4〜8時間保持(図1の左半
部) 雰囲気ガス;窒素ガス90容量%と水素ガス10容量%
の混合ガス
【0009】(4)第2段目の窒化処理 前記第1段目の窒化処理後、窒化炉をパージ(掃気)
し、雰囲気ガスを入れ換え、第2段目の窒化処理を次の
条件で実施する。 設 備;窒化炉 窒化温度;1400℃で4〜8時間保持(図1の右半
部) 雰囲気ガス;窒素ガス100容量%
【0010】(5)焼結処理 図2は本発明方法に係る焼結処理のための温度曲線図で
ある。前記窒化処理を施された窒化体(成形体を窒化し
たものを便宜上窒化体と言う。)を別の焼結炉(図示せ
ぬ)に入れ、次の条件で焼結する。 設 備;焼結炉 焼結温度;1900℃で4時間保持(図2) 雰囲気ガス;室温にて3.5kg/cm2の窒素ガス、
1900℃にて9.0kg/cm2の窒素ガスを封入
【0011】以上の要領で製造した焼結体と従来方法で
製造した焼結体との比較を表1で説明する。
【0012】
【表1】
【0013】実施例1は窒素と水素の混合ガス雰囲気中
で第1段目窒化(1400℃,4時間キープ)と第2段
目窒化(1400℃,4時間キープ)とを実施したもの
であり、残留Siは2wt%と極めて少なかった。そし
て、α型粒子の(α+β)に対する割合は0.75(7
5%)であり、室温における強度が540MPa、13
00℃における強度が512MPaと高水準であった。
なお、強度は3点曲げ強度である。
【0014】比較例1は窒素ガス雰囲気中で窒化(14
00℃,8時間キープ)を実施したものであり、残留S
iは5wt%と多めであった。そして、α型粒子の(α
+β)に対する割合は0.5(50%)であり、室温に
おける強度が285MPa、1300℃における強度が
280MPaと低水準であった。
【0015】比較例2は窒素と水素の混合ガス雰囲気中
で窒化(1400℃,8時間キープ)を実施したもので
あり、残留Siは9wt%と極めて多かった。そして、
α型粒子の(α+β)に対する割合は0.85(85
%)であり、室温における強度が510Pa、1300
℃における強度が450MPaとやや高水準であった。
【0016】即ち、実施例1は2段窒化を実施したため
に、比較例1よりも残留Siが減少し、しかも比較例2
よりも高強度である。窒素と水素の混合ガス雰囲気中で
第1段目窒化を行うと、珪素の表面が活性化され130
0℃程度から窒化が進行し、低温型の微細なα−Si3
4が生成される。しかしながら水素ガスの混合により
未反応の珪素が残留しやすくなる。そしてその後の第2
段目の窒素100%の雰囲気で窒化処理を行うことで若
干α−Si34比率は低下するが、残留SiのSi34
化が進行し、残留Si量を低下させることができたと考
えられる。α−Si34を多く含むことにより焼結体の
組織が針状組織の発達したものとなり残留Siの低下で
欠陥となるポア発生を低減できる。
【0017】なお、本発明で用いる珪素粉末の平均粒径
は5〜300μmであり、その理由を次に述べる。平均
粒径が5μm未満のものを用いると成形体の密度が低下
して焼結による収縮率が大きくなり、良好な寸法精度が
得られない。また、得られる焼結体の強度及び靱性も低
下する。一方、平均粒径が300μmを超す珪素粉末を
用いると、Siが溶出したり、窒化に時間を要すること
になり好ましくない。従って、珪素粉末の平均粒径を5
〜150μmとする。
【0018】また本発明では粒径分布領域が実質的に異
なる2種以上の珪素粉末を混合して用いるのが好まし
い。その理由を次に述べる。図3(a),(b)は本発
明方法に係る珪素粉末の粒度分布図であり、例えば、図
3の(a)又は(b)に示すような粒径分布を有する珪
素粉末を用いるのが好ましい。ここで、(a)において
は、粒径が大きめの第一の分布1と、小さな粒径を有す
る第二の分布2とからなり、第一の分布1と第二の分布
2のカーブの裾は重さらない。このような2つの分布領
域を有する珪素粉末を用いる場合、粒径が大きめの第一
の分布1の珪素粉末量と粒径が小さめの第二の分布2の
珪素粉末量との重量比は7:3程度とするのが好まし
い。なお、第一の分布1と第二の分布2とが重なり合う
と(図中のVの領域に粒子が存在すると)、グリーンの
密度が低下する。
【0019】更に、本発明方法においては窒化時の残留
Siを10重量%を超えないようにすることが望まし
い。第一段目の窒化で効果的に生じさせたα−Si34
の比率を大きく低下させることなく、残留Siを低下さ
せることができるからである。
【0020】
【発明の効果】以上に述べた通り本発明方法は、平均粒
径が5〜300μmの珪素粉末で成形体を製造し、この
成形体を窒素と水素の混合ガス雰囲気中で第1段目の窒
化処理をし、次に窒素のみの雰囲気中で第2段目の窒化
処理をし、この後に焼結処理をすることを特徴とし、2
段窒化することにより残留珪素の量を著しく少なくなる
ことに成功し、その結果、高強度の窒化珪素反応焼結体
を得ることができる。
【0021】また、成形に用いる珪素粉末を、実質的に
独立した粒度領域を有する2種類以上の珪素粉末の混合
することにより、グリーンの密度を高めることができ
る。
【0022】更にまた、第1段目の窒化処理において、
残留珪素の割合を10重量%以下にするようにしたの
で、第1段目の窒化で効果的に生じさせたα−Si34
の比率を大きく低下させることなく、残留Siを低下さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に係る窒化処理のための温度曲線図
【図2】本発明方法に係る焼結処理のための温度曲線図
【図3】本発明方法に係る珪素粉末の粒度分布図

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が5〜300μmの珪素粉末で
    成形体を製造し、この成形体を窒素と水素の混合ガス雰
    囲気中で第1段目の窒化処理をし、次に窒素のみの雰囲
    気中で第2段目の窒化処理をし、この後に焼結処理をす
    ることを特徴とした窒化珪素反応焼結体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記成形に用いる珪素粉末は、実質的に
    独立した粒度領域を有する2種類以上の珪素粉末を混合
    したものであることを特徴とする請求項1記載の窒化珪
    素反応焼結体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1段目の窒化処理において、残留
    珪素の割合は10重量%を超えない範囲であることを特
    徴とする請求項1記載の窒化珪素反応焼結体の製造方
    法。
JP5280971A 1993-11-10 1993-11-10 窒化珪素反応焼結体の製造方法 Withdrawn JPH07138073A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190063580A (ko) * 2017-11-30 2019-06-10 (주) 존인피니티 신규한 질화규소 분말의 제조방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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