JPH07138056A - モルタル組成物 - Google Patents
モルタル組成物Info
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Abstract
ン性界面活性剤を用いて重合させた樹脂水性エマルジョ
ンを樹脂固形分として25〜85重量部、及びシリコー
ン系界面活性剤を樹脂固形分100重量部に対して0.
8〜15重量部の割合で含有せしめたモルタル組成物で
ある。 【効果】 このモルタル組成物は、そのシート状成形体
や注型体等の成形体にして比較的高温の加熱を用いて短
時間に硬化乾燥させても、外観良好で、強度等の優れた
シートや注型品等の成形品を得ることができる。
Description
を含有するモルタル組成物、特に、擬木、擬石、屋根用
防水材等の製造に用いられるモルタルシートやモルタル
注型品を製造するのに適するモルタル組成物に関する。
性無機質セメントを含有するモルタル組成物を表面に凹
凸のあるシート状に成形したり、型に流し込んだりした
後、加熱して硬化乾燥させてモルタルシートやモルタル
成形品を製造することが行なわれている。
タルは、それよりモルタルシートやモルタル成形品を製
造する過程中の加熱による硬化乾燥工程において、大気
開放下で高温加熱することができないので(大気開放下
で高温加熱するとモルタル中の水分が揮発してしまって
水硬に必要な水分が不足し、得られる成形品が硬化する
ことができない)、硬化乾燥に長時間を要する欠点があ
った(なお、比較的高温を用いて急速に加熱硬化乾燥さ
せた場合には硬化成形品の強度が低下する)。
めた樹脂モルタルも知られていたが、従来の樹脂モルタ
ルは、成形をする成形品、たとえばモルタルシートやモ
ルタル注型品等の成形体の厚さが厚くなると、表層部の
みが早期に硬化乾燥してしまって皮膜化し、内部の水分
の揮発のさまたげとなり乾燥に長時間を要するばかりで
なく、成形体の変形を起す(成形品の外観が悪い)欠点
があったが、普通のモルタルと較べて特色のある性能を
有する成形品が得られるので、その欠点にもかかわら
ず、なお使用される場合がある。
モルタルの上記の欠点の改良されたモルタル組成物、す
なわち成形時の硬化乾燥を短時間で行なわせることがで
き、しかも強度の低下を起さずに外観の優れた成形体が
得られるモルタル組成物を提供しようとするものであ
る。
は、水硬性無機質セメント100重量部に対してノニオ
ン系界面活性剤を用いて重合させて得られた樹脂水性エ
マルジョンを樹脂固形分として25〜85重量部、及び
シリコーン系界面活性剤を前記の樹脂水性エマルジョン
の樹脂固形分100重量部に対して0.8〜15重量部
含有せしめてなることを特徴とする組成物である。
メントとしては、ポルトランドセメントと称されるもの
(たとえば普通セメント、白色セメント、早強セメン
ト、超早強セメントなど)、混合セメントと称されるも
の(たとえば高炉セメント、シリカセメント、フライア
ッシュセメントなど)、その他アルミナセメント、水硬
性石膏粉末などがあるが、一般的にはポルトランドセメ
ント、特に普通セメント、白色セメントが好ましい。
エマルジョンは、不飽和単量体をノニオン系界面活性剤
を用いて水性媒体中で重合、好ましくは乳化重合させた
ものである。
れる不飽和単量体としては種々のものがある。たとえば
アクリル酸2−エチルヘキシル(Tg −85℃)
〔注;カッコ内の記載は、アクリル酸2−エチルヘキシ
ルのホモ重合体のガラス転移点が−85℃であることの
略記である。以下同様〕、アクリル酸n・ブチル(Tg
−54℃)、アクリル酸エチル(Tg −22℃)、塩
化ビニリデン(Tg −18℃)、アクリル酸イソプロ
ピル(Tg −5℃)、メタクリル酸2エチルヘキシル
(Tg −5℃)、アクリル酸n・プロピル(Tg 8
℃)、メタクリル酸n・ブチル(Tg 20℃)、酢酸
ビニル(Tg 30℃)、アクリル酸(Tg 87
℃)、メタクリル酸n・プロピル(Tg 81℃)、ス
チレン(Tg100℃)、アクリロニトリル(Tg 1
00℃)、メタクリル酸メチル(Tg105℃)、メタ
クリル酸(Tg 130℃)、無水マレイン酸、イタコ
ン酸(Tg 130℃)、アクリル酸アミド(Tg 1
53℃)、メタクリル酸エチル(Tg 65℃)、塩化
ビニル(Tg 79℃)、エチレン及びブタジエンなど
があげられる。
ガラス転移温度(Tg)が好ましくは30〜−50℃、
より好ましくは5〜−40℃になるように、それらを適
宜に組合わせて重合(共重合)させる。樹脂のTgが高
すぎると造膜性が悪くなり、成形体がもろくなるし、T
gが低すぎると成形体が軟らかいものとなり、耐汚染性
及び耐ブロッキング性に劣るものとなる。
合体のTgと単量体の共重合比率から、その概略値を容
易に推測できるから、本発明で用いる樹脂水性エマルジ
ョンは、ポリマー設計により、用いる単量体とそれらの
共重合比率とを適宜に調整することによって、所望のT
g値を有する樹脂の水性エマルジョンを容易に製造する
ことができる。
るノニオン系界面活性剤は、本発明のモルタル組成物に
配合されるシリコーン系界面活性剤の曇点よりも10℃
以上、好ましくは15℃以上高い曇点を有するもの(た
とえば80〜170℃の曇点を有するもの)が望ましい
(その理由は後述する)。かかる本発明の樹脂水性エマ
ルジョンの重合に用いるのに適するノニオン系界面活性
剤としては、たとえばポリオキシエチレングリコール、
プロピレンオキシド・エチレンオキシド共重合体、脂肪
族アルコールのエチレンオキサイド付加物(たとえばポ
リオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンメチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリ
オキシエチレン高級アルコールエーテル)、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテルなどがあげられる。
せる単量体100重量部に対して0.1〜7重量部であ
る。ノニオン系界面活性剤の使用量が少なすぎると乳化
重合系の安定性が充分でなく、安定な樹脂エマルジョン
が得られないし、かつその樹脂エマルジョンを用いて得
られたモルタル組成物の成形体を加熱して硬化乾燥させ
る際に、充分な感熱効果を発揮させることができない
(なお、感熱効果については後述する)。また、ノニオ
ン系界面活性剤の使用量が多すぎるとモルタル組成物の
成形体の耐水性が悪くなるし、かつ成形体の加熱による
硬化乾燥時に充分な感熱効果を発揮せしめるためにモル
タル組成物に配合するシリコーン系界面活性剤の使用量
が多くなる不利が生じる。
よってはアニオン系界面活性剤を併用することができ
る。アニオン系界面活性剤の併用量は、重合させる単量
体100重量部に対して通常、0.2〜5重量部であ
る。
に、たとえばアニオン系界面活性剤のみを用いて乳化重
合させて得られた樹脂水性エマルジョンを用い、そのほ
かは本発明のモルタル組成物と同一組成のモルタル組成
物を調製した場合には、そのモルタル組成物にシリコー
ン系界面活性剤が配合されているにかかわらず、成形体
の硬化乾燥時の加熱に際して、本発明のモルタル組成物
のような感熱効果を発揮させることができず、したがっ
て本発明におけるような優れた効果が得られない。
用量は、水硬性無機質セメント100重量部に対して樹
脂固形分として25〜85重量部である。樹脂水性エマ
ルジョンの使用量が少なすぎると、乾燥速度が速くなる
が、水硬に必要な水が不足してセメントの硬化が不十分
となり、耐水性も悪く、もろくて欠けが生じやすくな
る。また成形体が全般的に硬くて、表面が粗くなり、外
観の悪いものとなる。また、樹脂水性エマルジョンの使
用量が多すぎると、乾燥速度が遅くなり、特にガラス転
移点の低い樹脂の場合は耐水性が悪くなりやすい。
は、本発明のモルタル組成物に配合される水硬性無機質
セメントや任意成分として配合されることのある各種の
添加剤を分散せしめる作用をさせるとともに、本発明の
モルタル組成物の成形体を硬化乾燥させる際の加熱時に
感熱効果、すなわち加熱ににより成形体中の樹脂エマル
ジョンを破壊させる作用効果を発揮させるものである。
ついて詳述すると、本発明のモルタル組成物の成形体の
加熱による硬化乾燥工程において、その成形体の加熱温
度がシリコーン系界面活性剤の曇点に達すると、そのシ
リコーン系界面活性剤の界面活性作用が失なわれ、モル
タル組成物の分散系が破壊される。その際に、成形体中
に含まれる樹脂水性エマルジョン中のノニオン系界面活
性剤側へ、シリコーン系界面活性剤がとり込まれ、かつ
疎水性のシリコーン基が表面を覆った形となると推測さ
れ、そのために成形体中の樹脂エマルジョンが破壊され
ることになる。また、その結果、成形体中の樹脂は、も
はや樹脂エマルジョンとして自由に移動できなくなる、
と考えられる。
その樹脂水性エマルジョンに含まれるノニオン系界面活
性剤と、そのモルタル組成物に配合されているシリコー
ン系界面活性剤との両者の作用が相まって、そのモルタ
ル組成物を加熱した場合に、シリコーン系界面活性剤の
曇点に達した時点で、樹脂水性エマルジョンが破壊され
ることになる。本明細書では、本発明のモルタル組成物
を加熱した場合の、シリコーン系界面活性剤の曇点に達
した時点で樹脂水性エマルジョンが破壊されるこの現象
を、便宜上、「感熱効果」と略称することとする。
樹脂水性エマルジョン(以下において、樹脂水性エマル
ジョンを「樹脂エマルジョン」と略称することがある)
用の界面活性剤としてノニオン系界面活性剤を使用し、
かつモルタル組成物にシリコーン系界面活性剤を配合し
たことが相まって優れた感熱効果を発揮できるから、そ
のモルタル組成物の成形体の硬化乾燥工程中に、成形体
中に含まれる樹脂エマルジョンが容易に破壊されること
になる。そのために、本発明のモルタル組成物は、従来
の樹脂モルタルのように、成形体の加熱硬化乾燥時に樹
脂エマルジョンが乾燥中の成形体の表面に浮き上ってき
て乾燥皮膜を形成し、内部の水分の揮発をさまたげるこ
とがなくなるので、硬化乾燥を短時間にスムースに行な
わせることができるばかりでなく、均一に硬化乾燥した
外観及び強度等の優れた成形品が得られる効果を奏する
ことができる。
は、モルタル組成物の成形体の加熱による硬化乾燥時に
比較的低温の加熱温度で曇点に達するもの、すなわち4
5〜85℃の曇点を有するものが好ましい。これに対し
て、樹脂エマルジョンの重合において用いられるノニオ
ン系界面活性剤は、前述のように、重合温度において効
果的に乳化作用を発揮できるものである必要があり、シ
リコーン系界面活性剤の曇点よりも10℃以上、好まし
くは15℃以上高い曇点を有するもの(たとえば80〜
170℃の曇点を有するもの)が望ましいのである。
は、分子中にシリコーン鎖と親水性基を有する界面活性
剤である。その親水性基としては、ポリオキシアルキレ
ングリコール単位(たとえばポリオキシエチレングリコ
ール単位、ポリオキシプロピレングリコール単位など)
のようなノニオン性親水基などがあげられる。
の商品名で広く市販されているから、本発明はかかる市
販品を用いて実施することができる。たとえば、本発明
で使用できる市販のシリコーン系界面活性剤としては、
たとえば東芝シリコーン社商品名 SH−3771(曇
点73℃、親水性基 ポリグリコール)、同SH−37
46(曇点73℃、親水性基 ポリグリコール)、同S
H−3748(曇点40℃、親水性基 ポリグリコー
ル)、同SH−3749(曇点38℃、親水性基ポリグ
リコール)、及び日本ユニカー社商品名 NUCシリコ
ーン FZ2107(曇点53.5℃、親水性基 ポリ
オキシアルキレングリコール)があげられる。
使用量は、樹脂水性エマルジョンの樹脂固形分100重
量部に対して0.8〜15重量部である。シリコーン系
界面活性剤の使用量が少なすぎると感熱効果を充分に発
揮できなくなり、成形体の硬化乾燥に長時間を要するば
かりでなく、成形品の物性が低下する。また、その使用
量が多すぎると、コスト面で不利となるばかりでなく、
シリコーン系界面活性剤により成形品の耐水性が悪くな
ったり、成形品にハジキ性が生じたり、泡の発生により
成形品に気泡が混入したりして、成形品の外観が悪くな
ったり、強度低下を起したりする。
須成分のほかに、任意成分として種々の添加物を配合す
ることができる。たとえば、炭酸カルシウム、硅砂、硅
石粉、タルク、クレー、水酸化アルミニウムなどの無機
質体質顔料、シラス、発泡ガラスなどの軽量骨材、酸化
チタン、亜鉛華、酸化鉄等の着色顔料、染料、各種の繊
維粉末、消泡剤、可塑剤、増粘剤、防カビ剤、減水剤、
流動剤、硬化調整剤、湿潤剤、凍結防止剤を配合するこ
とができる。また、本発明のモルタル組成物の成形品を
製造する場合に、補強材としてガラスネットや樹脂ネッ
トを使用することができる。
料の配合量は、比重によっても異なるが、たとえば炭酸
カルシウム(比重2.7)の場合には、セメント100
重量部に対して、600重量部以下、好ましくは70〜
500重量部である。
ルタル成形品を製造する方法を、モルタルシートを製造
する場合を例にとって詳述すると、まず、本発明のモル
タル組成物を離型性を有する板、フィルム、シート等の
面上にバーコーター、ロール、カーテンコーター、スプ
レー、コテ等の方法で塗布してシート状に成形したり、
或いは離型性を有する注形型に流し込んで注型品とし、
得られたシートや注型品をシリコーン系界面活性剤の曇
点以上の温度に加熱して硬化乾燥させる。その離型性を
有する板等の材料としては、フッ素やシリコーン樹脂処
理をしたもの、離型油を塗布したもの、合成樹脂等の疎
水性物、ガラス等があげられる。その加熱は、通常、大
気開放下で行なわせ、加熱温度が通常、80〜170℃
の範囲内である。加熱温度が低すぎると充分な感熱効果
を発現させることができず、シート表面に樹脂エマルジ
ョンの乾燥皮膜が形成され、内部の水分の揮散をさまた
げるので、乾燥に長時間を要する。また、加熱温度があ
まりに高すぎると、水分が急速に揮散して失なわれ、水
硬に必要な水分が不足し、乾燥後のシートの強度低下を
起すことになる。加熱硬化乾燥後のシートは脱型したの
ち、室温で、好ましくは高湿度下で12〜48時間放置
して養生させ、シートに水分を飽和させるのが好まし
い。
面活性剤を用いて重合させて得られた樹脂水性エマルジ
ョン及びシリコーン系界面活性剤が配合されているか
ら、下記の理由により、比較的高温の加熱を用いた短時
間の硬化乾燥によって、強度の高い成形品が容易に得ら
れるのである。
で、成形品の加熱による硬化乾燥時に比較的高温の加熱
を行なっても水分が急速に失なわれないので、成形品が
もろくなったり、強度低下を起すことがない。
性剤が配合されており、かつ樹脂エマルジョンにノニオ
ン系界面活性剤が配合されているために、両界面活性剤
が相まって成形品の硬化乾燥時の加熱により優れた感熱
効果を発揮して、成形品中の樹脂エマルジョンを容易に
破壊できるから、硬化乾燥時の成形品の表面に水分の揮
散を妨げる樹脂皮膜が形成されるのを有効に防止でき、
ひいては成形品の乾燥時間を短縮でき、かつ成形品の外
観も良好となる。
び比較例をあげてさらに詳述する。これらの例に記載の
部及び%は重量基準によるものである。
温度計及び窒素ガス導入管を備えた反応容器内を窒素ガ
ス置換したのち、下記組成の乳化剤溶液を装入した。
した。 水 200部 前記のアニオン性乳化剤Aの35%水溶液 25部 スチレン 103部 アクリル酸 10部 アクリル酸n−ブチル 402部
部に過硫酸カリウム2.5部を溶解した水溶液を用意し
た。
前記の供給物Iの10%を加え、90℃に加熱したの
ち、前記の開始剤水溶液の10%を注入した。次いで、
この反応器内に、供給物Iの残り、及び開始剤水溶液の
残りを3〜3.5時間かけて徐々に均一に供給しながら
反応させ、その供給終了後、なお1.5時間90℃に保
って乳化重合を行なわせた。
%)を加えて、PHを8に調整し、樹脂水性エマルジョ
ンを得た。この樹脂エマルジョンは、樹脂固形分が50
%、樹脂のTgが−30℃であった。この樹脂水性エマ
ルジョンを「樹脂エマルジョン」という。
の組成の供給物を用い、そのほかは製造例に準じて樹
脂水性エマルジョンを製造した。
形分が50%、樹脂のTgが4℃であった。この樹脂エ
マルジョンを「樹脂エマルジョン」という。
組成の供給物を用い、そのほかは製造例に準じて樹脂
水性エマルジョンを製造した。
形分が50%、樹脂のTgが55℃であった。この樹脂
エマルジョンを「樹脂エマルジョン」という。
マルジョン、樹脂エマルジョン、市販の酢酸ビニル
−エチレン系樹脂水性エマルジョン(住友化学工業株
式会社商品名 スミカフレツクス S−500、樹脂固
形分が55%、樹脂のTgが0℃、使用乳化剤がノニオ
ン系とアニオン系の併用)、及び市販のエチレン−塩化
ビニル系樹脂水性エマルジョン(住友化学工業株式会
社商品名スミエリート SE−1010、樹脂固形分が
50%、樹脂のTgが0℃、使用乳化剤がアニオン系乳
化剤)を、表1及び表2にそれぞれ示すように使用し、
かつこれらの樹脂水性エマルジョンに、普通セメント、
親水性基としてポリオキシアルキレングリコール基を有
する市販のシリコーン系ノニオン界面活性剤(日本ユニ
カー社商品名 NUCシリコーン FZ2107、曇点
が53.5℃)、炭酸カルシウム(同和鉱業株式会社商
品名 KD−1)、発泡シラス(イヂチ化成株式会社商
品名 ライニライト SB9011)、酸化鉄、消泡剤
(サンノプコ社商品名 ノプコ8032)を、表1及び
表2に示すように適宜に組合わせて配合し、適量の水と
混練して各種のモルタル組成物を調製した。
の試験方法を用いて成形体の外観及び硬化乾燥性、並び
に成形体の加熱時の感熱効果の各試験をした。その結果
は表1及び表2にそれぞれ示すとおりであった。
ピレン製の箱型に注入したものを、直ちに120℃の空
気を流過させている大気圧下の室内に入れ、20時間後
又は72時間加熱して硬化乾燥させた。所定時間加熱後
室外に取出して脱型前の成形体の上部表面の外観を目視
により観察し、さらに脱型したのちの成形体の全表面及
び折り曲げて切開いた成形体の断面を目視及び指触によ
り調べて、下記の基準によって成形体の外観及び硬化乾
燥性を評価した。
の全表面にクラック、へこみ、欠け、膜はりなどの異常
が認められない。 △ ・・・前記の異常が多少認められるが、少ない。 × ・・・前記の異常が著しい。 硬化乾燥性 ○ ・・・成形体が硬化、乾燥していて、脆かったり、内部
が柔らかかったり、断面に気泡や鬆があったりしない。 △ ・・・成形体が多少未硬化、未乾燥であって、部分的
に、脆かったり、内部が柔らかかったり、断面に気泡や
鬆があったする。 × ・・・成形体が未硬化、未乾燥であり、脆かったり、内
部が柔らかかったり、断面に気泡や鬆があったする。
カップに100ml入れ、120℃で1時間加熱したも
のの上部に、水10mlを注入し、60分後に注入した
水中に乳白色の液(樹脂エマルジョン)がしみ出してい
るか否かを目視で調べ、下記の基準で評価した。 ○ ・・・注入した水中に乳白色の液が全くしみ出していな
い(感熱効果大) × ・・・注入した水中に乳白色の液がしみ出している(感
熱効果なし)
す。 *2・・・ 樹脂エマルジョン製造例で製造された樹脂エ
マルジョン *3・・・ 樹脂エマルジョン製造例で製造された樹脂エ
マルジョン *4・・・ 酢酸ビニル−エチレン系樹脂水性エマルジョン
(住友化学工業株式会社商品名 スミカフレツクスS−
500、樹脂固形分55%、樹脂のTg=0℃、使用乳
化剤 ノニオン系とアニオン系の併用) *5・・・ 樹脂エマルジョン製造例で製造された樹脂エ
マルジョン *6・・・ エチレン−塩化ビニル系樹脂水性エマルジョン
(住友化学工業株式会社商品名 スミエリートSE−1
010、樹脂固形分50%、樹脂のTg=0℃、使用乳
化剤 アニオン系乳化剤) *7・・・ 日本ユニカー社商品名 NUC シリコーンF
Z 2107(曇点53.5℃、親水性基 ポリアルキ
レングリコール) *8・・・ 同和鉱業株式会社商品名 KD−1 *9・・・ イヂチ化成株式会社商品名 ライニライト S
B9011 *10・・・ サンノプコ社商品名 ノプコ8032
成形体や注型体を比較的高温で、かつ比較的短期間の加
熱により外観等を劣化させずに容易に硬化乾燥させるこ
とができ、外観及び強度の優れたシートや注型品等の成
形品が得られる。
Claims (3)
- 【請求項1】 水硬性無機質セメント100重量部に対
してノニオン系界面活性剤を用いて重合させて得られた
樹脂水性エマルジョンを樹脂固形分として25〜85重
量部、及びシリコーン系界面活性剤を前記の樹脂水性エ
マルジョンの樹脂固形分100重量部に対して0.8〜
15重量部含有せしめてなることを特徴とするモルタル
組成物。 - 【請求項2】 シリコーン系界面活性剤がシリコーン系
ノニオン界面活性剤である請求項1に記載のモルタル組
成物。 - 【請求項3】 シリコーン系界面活性剤が、45〜85
℃の曇点を有するものであり、ノニオン系界面活性剤
が、シリコーン系界面活性剤の曇点より10℃以上高い
曇点を有するものである請求項1又は請求項2に記載の
モルタル組成物。
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---|---|---|---|
JP30706693A JP2767375B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | モルタル組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP30706693A JP2767375B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | モルタル組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07138056A true JPH07138056A (ja) | 1995-05-30 |
JP2767375B2 JP2767375B2 (ja) | 1998-06-18 |
Family
ID=17964639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30706693A Expired - Fee Related JP2767375B2 (ja) | 1993-11-15 | 1993-11-15 | モルタル組成物 |
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---|---|
JP (1) | JP2767375B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008290932A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-12-04 | Nippon Shokubai Co Ltd | セメント混和剤とその製造方法 |
-
1993
- 1993-11-15 JP JP30706693A patent/JP2767375B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2767375B2 (ja) | 1998-06-18 |
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