JPH0674183B2 - セメント用皮膜養生剤 - Google Patents

セメント用皮膜養生剤

Info

Publication number
JPH0674183B2
JPH0674183B2 JP13038887A JP13038887A JPH0674183B2 JP H0674183 B2 JPH0674183 B2 JP H0674183B2 JP 13038887 A JP13038887 A JP 13038887A JP 13038887 A JP13038887 A JP 13038887A JP H0674183 B2 JPH0674183 B2 JP H0674183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
cement
curing agent
weight
concrete
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP13038887A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63295489A (ja
Inventor
長二 富沢
Original Assignee
住友化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 住友化学工業株式会社 filed Critical 住友化学工業株式会社
Priority to JP13038887A priority Critical patent/JPH0674183B2/ja
Publication of JPS63295489A publication Critical patent/JPS63295489A/ja
Publication of JPH0674183B2 publication Critical patent/JPH0674183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Aftertreatments Of Artificial And Natural Stones (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明はセメント用皮膜養生剤に関するものである。さ
らに詳しくは土木建築分野におけるセメントコンクリー
ト、セメントモルタルの施工に際しエチレン−塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンをセメント用皮
膜養生剤として利用することに関する。
<従来の技術> ポルトランドセメントに代表されるセメントは、古くか
ら各種骨材および水を混合し、セメントコンクリート、
セメントモルタルとして土木建築分野において大量に使
用されている。近年、コンクリート構造物の耐久性の欠
如が大きな社会問題となっているが、原因の一つとして
コンクリート自体の品質、特に表層部の欠陥が影響して
いる。コンクリートは含有するセメントが十分に水和反
応して硬化することにより、耐久性にすぐれた構造材料
となる。しかしながら、コンクリート打設後早期に水分
が散逸するとセメントの硬化が不十分で、強度や水密
性、気密性に劣ったものになる。コンクリート構造物を
構築する場合、型枠でコンクリートを打設し、セメント
の硬化後に脱型し、仕上等の次工程に移るが、工期の短
縮などから脱型がセメント未硬化のまま行われる場合が
多い。この場合特に型枠に接していた表層部において十
分な水和反応が起こらないようになり、強度が不十分で
多量の空隙を持つ、コンクリートとして欠陥のあるもの
になる。
そのため、十分な水和反応を行わせしめることとして、
散水補給を行ったり、ぬれムシロ、キャンバス、マット
等で覆ったり、その他防水紙、ポリエチレンフィルム等
で覆ったりすることで、ある程度改良される。しかし作
業が面倒で管理に手間がかかるという問題がある。そこ
で、これらに代わるものとしてコンクリートの表面に塗
布して皮膜を形成せしめて養生を行う皮膜養生剤または
封緘剤と呼ばれるものがある。これまで使用されてきた
ものの多くは塩化ビニリデン系エマルジョンであるが、
形成する皮膜は水分の散逸を抑制するものの、エマルジ
ョンのPHが低く塗布するコンクリート表面を損傷させた
り、また形成された皮膜は耐候性に劣り経時で劣化す
る。そうするとコンクリート工事後の仕上げにおいてど
んなに性能の良い仕上材を施工しても、劣化した皮膜が
剥離層としてトラブルを起こす原因になる。一方この劣
化した皮膜を仕上材の施工に際し除去することは実用上
不可能である。エマルジョン型のコンクリート養生剤と
して、上記のほかに特公昭62−116号公報では酢酸ビニ
ル成分が60〜95重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合樹
脂エマルジョンが提案されている。しかしながら必要塗
布量が乾燥膜厚50〜1000g/m2というような非常に多量の
膜厚が必要であるという欠点のほかに、完全成膜した皮
膜の水分散逸性が劣るなどの欠点からコンクリート養生
剤として満足すべきものではない。
<発明が解決しようとする問題点> 前記の如き現状に鑑み、本発明が解決しようとする問題
点、すなわち本発明の目的は未硬化のコンクリート表面
に塗布してなる皮膜養生剤において、すぐれた皮膜形成
性を持ち、形成した皮膜の水分散逸抑制性が良好で十分
なコンクリート硬化体を生成せしめ、かつコンクリート
の仕上げ施工においてプライマーの役目も併せ持つコン
クリート養生剤を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 本発明はエチレン−酢酸ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
エマルジョンからなるセメント用皮膜養生剤に係るもの
であり、以下の構成要件を備えることを特徴とする。
即ち本発明は、 共重合体の組成が、 エチレン 10〜40重量% 塩化ビニル 15〜70重量% 酢酸ビニル 20〜70重量% であり、かつ最低造膜温度が10℃以下であるエチレン−
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンからな
ることを特徴とするセメント用皮膜養生剤である。
本発明において用いられるエチレン−塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合樹脂エマルジョンとは、最低造膜温度が10
℃以下好ましくは5℃以下で、エチレンが10〜40重量
%、塩化ビニルが15〜70重量%、酢酸ビニルが20〜70重
量%の範囲のものであり、好ましくはエチレン10〜30重
量%、塩化ビニル25〜50重量%、酢酸ビニル20〜65重量
%の範囲のものである。また最低造膜温度が10℃以下で
あれば、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニルの他に共重
合可能な酢酸ビニル以外のビニルエステル、(メタ)ア
クリル酸エステル等を酢酸ビニル100部に対して50部を
越えない範囲で使用した共重合体であっても良い。さら
に共重合可能な官能基を有するビニルモノマー、例えば
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−ブトキシメチルアクリルアミド、2−ヒドロキ
シエチルメタアクリレート、グリシジルメタアクリレー
ト、スルホン酸アリル、スルホン酸ビニルおよびこれら
の塩などを10重量%を越えない範囲で使用した共重合体
であっても良い。ポリマーの組成が上記範囲をはずれる
と皮膜形成性、皮膜の水分散逸性および皮膜の耐久性が
劣るようになり、目的とする皮膜養生剤としての性能が
得られない。またさらに養生が完了したコンクリート面
への仕上げ施工による仕上材の付着力が不十分となる。
いわゆるプライマーとしての性能が得られない。
本発明のエチレン−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂
エマルジョンは一般に公知の乳化重合法により製造され
る。乳化重合に際し使用する乳化分散剤も一般に公知の
もので良いが、セメントへのなじみ、特にプライマーと
しての性能上から乳化分散剤はポリビニルアルコール単
独又ポリビニルアルコールと界面活性剤の併用が特に好
ましいものである。ポリビニルアルコールとしては、ケ
ン化度80〜95%の部分ケン物が用いられ、重合度は生成
エマルジョンの粘度に応じて200〜2500のものが適宜選
ばれる。界面活性剤は通常はノニオン系活性剤および/
またはアニオン系活性剤が用いられる。重合温度は20〜
80℃、重合圧力は5〜80kg/cm2で行われる。本発明の皮
膜養生剤のコンクリートへの塗布は、各種スプレーガ
ン、刷毛、ローラー等により行われる。その塗布量は樹
脂固形分で20〜150g/m2が好ましく、20g/m2以下では期
待する養生効果が得られず又150g/m2以上ではコスト的
に不経済である。
皮膜養生剤のコンクリートへの塗布時期は、コンクリー
トが平打ちの場合、コンクリートを打ち終わって表面の
遊離水がひいて水分が見えなくなった時点が良い。また
型枠で打設したコンクリートの場合、脱型直後が良い。
本発明の皮膜養生剤が使用できるコンクリートあるいは
セメントモルタルとは、通常のポルトランドセメント、
白色セメント、アルミナセメント、混和セメントなどの
水硬性セメントと骨材、水からなるものである。
以下実施例によってさらに本発明の被覆養生剤に備わっ
ている特性ないしは効果を具体的に説明する。
以下に示す実施例および比較例における物性評価は次の
如く行った。
(1)モルタルの水分散逸性 300mlのポリカップにモルタル(普通ポルトランドセメ
ント/豊浦標準砂=1/3重量比、フロー170)を200ml流
し込み、室内で1日湿空養生を行った。その後モルタル
表面のレイタンス等を水で洗い流し、そのモルタル表面
に皮膜養生剤の一定量を刷毛で塗布した。
このものを40℃の乾燥機に入れ、1,3,7日での重量減少
を測定する。
(2)モルタルの表面強度 モルタルの水分散逸性で調製したモルタルを40℃の乾燥
機の中で14日養生し、鉄製アタッチメントをモルタル表
面にエポキシ接着剤でセットし平面引張強度を測定す
る。
(3)モルタルの塗り継ぎ性 モルタルの水分散逸性で調製したモルタルを40℃の乾燥
機の中で14日養生し、このモルタル表面にさらにモルタ
ル(普通ポルトランドセメント/珪砂5号/珪砂6号=
1/1/1重量比フロー170)を6mm厚に塗りつけ湿空で7
日、気乾で7日養生した。塗り継いだモルタルの表面に
鉄製アタッチメントをエポキシ接着剤でセットし、平面
引張強度を測定する。
<実施例> 実施例−1 部分ケン化ポリビニルアルコールとノニオン型界面活性
剤を乳化分散剤として乳化重合を行い、エチレン15重量
%、塩化ビニル35重量%、酢酸ビニル50重量%のエチレ
ン−塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンを
得た。エマルジョンの固形分は50%、粘度1200cps、最
低造膜温度2℃であった。皮膜養生剤としてはエマルジ
ョンを水で希釈し固形分30%とし、150g/m2塗布して使
用した。
前述の方法に従い、モルタルの水分散逸性、モルタルの
表面強度、モルタルの塗り継ぎ性の物性評価を行った。
比較例−1 皮膜養生剤を使用しないで物性評価を行った。
比較例−2 部分ケン化ポリビニルアルコールを乳化分散剤として乳
化重合を行い、エチレン15重量%、酢酸ビニル85重量%
で固形分55%、粘度1500cpsのエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂エマルジョンを得た。皮膜養生剤としてエマル
ジョンを水で希釈し固形分30%で用いた。実施例−1と
同様に評価した。
比較例−3 市販の塩化ビニリデン系エマルジョン(サランラテック
スL−321:旭化成)を用いて実施例−1と同様に評価し
た。
実施例−2 実施例−1と同様に乳化重合を行い、エチレン20重量
%、塩化ビニル30重量%、酢酸ビニル50重量%で固形分
50%、粘度1500cps、最低造膜温度0℃のエマルジョン
を得て、実施例−1と同様に評価した。
比較例−4 実施例−1と同様に乳化重合を行いエチレン15重量%、
塩化ビニル70重量%、酢酸ビニル15重量%で固形分50
%、粘度1350cps最低造膜温度25℃のエマルジョンを得
て、これを固形分30%に調製して皮膜養生剤として用い
たが、モルタル表面に塗布したものが皮膜化せず評価が
実施できなかった。
比較例−5 実施例−1と同様に乳化重合を行い、エチレン20重量
%、塩化ビニル5重量%、酢酸ビニル75重量%で固形分
50%、粘度1300cps、最低造膜温度0℃のエマルジョン
を得て、実施例−1と同様に評価した。
比較例−6 実施例−1の皮膜養生剤を樹脂固形分30%で50g/m2塗布
に変更したほかは同様に評価した。
実施例−3 実施例−1の皮膜養生剤を樹脂固形分45%で150g/m2
布に変更したほか同様に評価した。以上の実施例、比較
例の評価結果を表−1に示す。
<発明の効果> 実施例、比較例から明らかなごとく本発明のエチレン−
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンはセメ
ント用皮膜養生剤として水分散逸性が小さく、十分なセ
メント硬化体を生成せしめ、かつプライマーとしての役
目を併せ持つためモルタル等の塗り継ぎ性も良好なもの
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共重合体の組成が、 エチレン 10〜40重量% 塩化ビニル 15〜70重量% 酢酸ビニル 20〜70重量% であり、かつ最低造膜温度が10℃以下であるエチレン−
    塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂エマルジョンからな
    ることを特徴とするセメント用皮膜養生剤。
JP13038887A 1987-05-26 1987-05-26 セメント用皮膜養生剤 Expired - Lifetime JPH0674183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13038887A JPH0674183B2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26 セメント用皮膜養生剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13038887A JPH0674183B2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26 セメント用皮膜養生剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63295489A JPS63295489A (ja) 1988-12-01
JPH0674183B2 true JPH0674183B2 (ja) 1994-09-21

Family

ID=15033128

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13038887A Expired - Lifetime JPH0674183B2 (ja) 1987-05-26 1987-05-26 セメント用皮膜養生剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0674183B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4744933B2 (ja) * 2005-05-26 2011-08-10 電気化学工業株式会社 高流動モルタルまたは高流動コンクリートの処理方法およびセメント硬化体
CN106083189B (zh) * 2016-06-23 2018-10-16 科之杰新材料集团有限公司 一种混凝土养护剂

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5787646U (ja) * 1980-11-19 1982-05-29
JPS58111027U (ja) * 1982-01-25 1983-07-28 株式会社青森養殖機器 養殖貝の付着物除去用回転ブラシ

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63295489A (ja) 1988-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4956398B2 (ja) コンクリートの処理法
JPH1095922A (ja) 水性エマルジョン組成物およびその製造方法
US4279950A (en) Jointing of concrete structure
JP3176831B2 (ja) コンクリート構造物用塗装用組成物
JP2007204333A (ja) セメントモルタル用エマルジョンおよびそれを配合したセメントモルタル組成物
US4363836A (en) Priming compositions for a base of cement mortar or concrete
JPH0674183B2 (ja) セメント用皮膜養生剤
JP2004123401A (ja) 粉体混和剤含有一材型セメント系モルタル組成物
JP2728505B2 (ja) コンクリート類表面の養生方法
JP3558725B2 (ja) セメントモルタル用の混和材および打継ぎ材
JPS6221375B2 (ja)
JP6171060B1 (ja) ポリマーセメント系組成物
JPS60865A (ja) 防水施工法
JPH02279305A (ja) コンクリートまたはモルタルの養生施工方法
JPS581698B2 (ja) 防錆防食被覆組成物
JP3188937B2 (ja) 仕上用ポリマ−セメント系組成物、及びそれを用いたセメント系成型品の製造方法
JP4017253B2 (ja) 接着剤組成物
JP2000178064A (ja) 石膏硬化物
JPS634874B2 (ja)
JP2767375B2 (ja) モルタル組成物
JP4416918B2 (ja) 無機質成形体表面用凝結遅延剤および無機質成形体の製造方法
JPS60127374A (ja) 二液型塗膜防水用組成物
JPH0674159B2 (ja) セメント組成物
JPS6143303B2 (ja)
JPS6225621B2 (ja)