JPH07137907A - 画像形成装置の用紙反転搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像形成装置の用紙搬送路に設ける反転搬送
機構において、反転ロール装置のニップ方向を用紙の送
り出し方向に傾斜させることにより、ゲート等の案内手
段を用いずに、用紙の分岐を行い得るようにする。 【構成】 用紙搬送路に配置する用紙反転装置１Ｄは、
搬入路２と反転路３を直線状に配置し、搬出路４、５を
任意の傾斜した位置に配置し、分岐部に反転ロール装置
７を設ける。前記反転ロール装置７の２つのロール１
１、１３は、軸１２を介して揺動可能な支持アーム部材
４１に支持され、ソレノイド４２により揺動されるロー
ル揺動装置４０により、ロールのニップ方向を変更可能
に設ける。そして、用紙を反転路３に導入した後で、反
転ロール装置７を反転方向に駆動するとともに、ニップ
方向の方向を搬出路に向けて傾斜させ、用紙を送り出す
ようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写機やプリ
ンタ等の画像形成装置において、コピーを反転排出する
か、または、片面コピー用紙を反転させて裏面の画像形
成に向けて搬送するために用いる用紙反転装置に関し、
特に、切り換えゲート等を用いずに、反転路に設ける反
転ロール装置のニップ方向を切り換え可能に構成し、用
紙の送り出し方向を反転ロール装置を支持する支持アー
ム部材の揺動のみにより行い得る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真複写機やレーザビームプリンタ
等の画像形成装置においては、用紙を排出させる部分に
対して用紙反転装置を配置し、コピー面を下に向けて排
出させることにより、排出トレイに堆積されたコピーの
頁を自動的に整理できるようにする手段が用いられてい
る。また、自動両面複写機等の装置では、片面コピー用
紙として作成した用紙を、用紙搬送路内に配置した用紙
反転装置を用いて反転させ、用紙の裏面に対する画像の
転写に対応させるための手段を設けている。前記用紙反
転装置としては、例えば、実開昭６３−２６６５９号公
報等に示されるように、分岐部に切り換えゲートを設け
ることや、トリロールを用いた反転手段、または、薄い
フィルム部材を用いて、用紙の搬送経路を切り換える等
の手段を用いることが知られている。

【０００３】前記従来例に示される用紙反転装置では、
３種類の切り換え機構のうち、反転路と搬出路を直線状
に配置し、搬入路を所定の角度を持たせて合流させると
ともに、前記３つの搬送経路の合流部のうち、搬入路を
塞ぐ状態で、フィルム部材を配置している。そして、搬
入路から反転路に向けて送り込まれた用紙は、反転路に
設けた反転ロール装置を逆転駆動して搬出路に向けて搬
出する際に、フィルム部材により搬入路には案内されず
に、搬出路に向けて送り出されるようにしている。した
がって、前記用紙反転装置では、ゲートを設けなくて
も、用紙の反転排出の作用を容易に行うことができるも
のとされ、用紙反転装置の機構を簡素化できるものとな
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来例
に示されるような用紙反転装置では、反転排出される用
紙の搬送方向が一定の方向に限定されるために、任意の
構成の用紙搬送装置に対して組み込むことができないと
いう問題がある。また、用紙を案内するために使用する
フィルム部材は、一方向弁状の動作を行うものである
が、その信頼性にも問題があり、画像形成装置に組み込
んで使用する場合には、解決を要する問題が多く残って
いる。そこで、画像形成装置の用紙搬送装置の信頼性を
向上させるために、前述したような簡単な機構を用いて
用紙反転装置を構成せずに、用紙を確実に分岐させるこ
とが可能な装置として、例えば、特開平１−２７５３６
６号公報等に示されるような用紙反転装置を用いること
が考えられる。

【０００５】前記従来例においては、分岐部に配置する
反転ロール装置を、用紙に対するニップを解除可能に構
成するとともに、反転ロール装置を構成する２つのロー
ル装置のニップ位置を、用紙の移動方向に直角な方向に
移動させ得る機構を構成している。そして、反転路に導
入した用紙を排出する際には、搬出路に対応させて反転
ロール装置を移動させ、反転ロール装置を反転排出方向
に駆動することにより、用紙が確実に搬出路に向けて案
内されるような用紙反転装置を構成している。ところ
が、前述したように、反転ロール装置を移動させる手段
を構成する場合には、用紙搬送装置の作用は確実に行い
得るものの、用紙反転装置に配置する機構が非常に複雑
になり、装置の製造コストにも大きな影響を与えるとい
う問題がある。また、用紙反転装置の構成部材に対する
駆動機構の制御のために、制御装置に対して複雑な制御
プログラムを設定する必要があり、装置のメンテナンス
に際しても、多くの問題が発生する。

【０００６】

【発明の目的】本発明は、前述したような従来の用紙反
転装置の問題を解消するもので、ゲート等の切り換え手
段を設けずに、反転ロール装置を支持する支持アーム部
材を揺動させることにより、用紙の排出方向を容易に選
択でき、動作を確実に行い得るような画像形成装置の用
紙反転搬送装置を提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、搬入路と反転
路の接続部に対して、前記搬入路と所定の角度を持たせ
て搬出路を配置し、前記反転路に配置する反転ロール装
置を用いて用紙を搬出路に向けて送り出す用紙反転装置
に関する。本発明においては、前記反転路に配置する反
転ロール装置のロールによる用紙の排出方向を、搬出路
に向けて設定する手段を設けている。また、本発明にお
いては、前記反転路に配置する反転ロール装置を、１つ
のロール軸を中心にして揺動可能な支持アーム部材に支
持させ、前記支持アーム部材をロール揺動装置を用いて
揺動させる手段を構成し、反転路に収容した用紙を送り
出す際に、前記支持アーム部材を揺動させることにより
用紙の送り出し方向を変更可能に構成することができ
る。さらに、本発明においては、搬入路と反転路の接続
部に対して、前記搬入路と所定の角度を持たせて複数の
搬出路を配置して用紙反転装置を構成し、前記反転路に
配置する反転ロール装置を用いて用紙を任意の搬出路に
向けて送り出す機構を構成し、前記反転路に配置する反
転ロール装置を支持する支持アーム部材を揺動させ、任
意の搬出路に反転ロール装置による用紙のニップ方向を
変更可能に構成することができる。

【０００８】

【作用】本発明の用紙反転装置においては、搬入路と反
転路を直線状に配置し、反転路に対して反転ロール装置
を配置し、用紙の受入れと反転搬送を反転ロール装置に
より行う機構を構成し、任意の方向に配置した搬出路に
向けて反転路から排出される用紙を送り出すことができ
る。前記反転ロール装置を構成するロールのうち、１つ
のロールの軸を介して他方のロールを支持する支持アー
ム部材を配置し、前記支持アーム部材を揺動させるため
のロール揺動装置を用いて、用紙の反転排出方向に任意
に設定することができる。したがって、本発明の用紙反
転装置では、用紙搬送路の分岐部には、ゲート等の分岐
手段を必要とせずに、支持アーム部材を揺動させる手段
を設けるのみで、用紙の分岐排出を容易に行うことがで
き、装置に対する駆動の制御情報機構を簡素化すること
ができる。

【０００９】

【実施例】図示される例にしたがって、本発明の画像形
成装置の用紙反転搬送装置を説明する。図１に示される
例では、搬入路２と反転路３を直線状に配置し、前記２
つの用紙搬送路の合流部に対して搬出路４を分岐させて
設けている。前記搬入路２には用紙を反転路３に向けて
搬送するための搬入ロール装置６を設け、搬出路４には
用紙を送り出すための搬出ロール装置８を配置するとと
もに、反転路３には反転ロール装置７を配置している。
もちろん、前記用紙反転装置を構成する用紙搬送路のそ
れぞれには、他の搬送ロール装置を配置しているが、図
示される例では、用紙搬送作用を説明するために、ロー
ル装置を簡素化して示している。さらに、前記反転路３
に配置する反転ロール装置７は、２つのロールの軸を結
ぶ線が用紙の移動方向に対して所定の角度だけ傾斜した
状態に配置されており、両ロールの用紙ニップ方向が、
搬出路４に向けて用紙を送り出す方向に傾斜させて配置
している。また、前記反転ロール装置７では、用紙を反
転路に向けて搬送するための正転搬送方向と、反転路か
ら搬出路に向けて用紙を排出するための反転搬送方向に
向けて、ロール部材の駆動方向を切り換える手段を構成
しており、従来公知の駆動方向切り換え手段を用いて、
反転ロール装置に対する駆動を行い得るようにしてい
る。

【００１０】前述したように構成した本発明の用紙反転
装置１において、用紙Ｐを搬入路２から反転路３に向け
て送り込む際には、搬入ロール装置６と反転ロール装置
７を矢印方向に駆動し、用紙Ｐの後端部がセンサＳ１に
より検知される位置まで、用紙を反転路３に向けて挿入
する。なお、前記反転ロール装置７に向けて用紙Ｐを送
り込む際に、反転ロール装置の用紙をニップする方向
が、搬入路から用紙を送り込む方向に対して傾斜してい
ても、前記ロール部材が回転していることにより、特
に、用紙に悪影響を与えることがない。また、搬入路２
から反転路３に向けて用紙を送り込む際に、搬入路２の
所定の位置に配置したセンサＳ２により、用紙の後端部
を検知した情報をタイマーに入力し、一定の時間の経過
後に、ロール装置の駆動を停止する等の制御方式を用い
ることもできる。前記図１に示されるような装置におい
て、用紙Ｐの後端部が搬入ロール装置６を通過し終えた
状態では、図２に示されるように、用紙は反転ロール装
置７のニップ位置が傾斜していることにより、搬出路４
に向けて曲げられる状態で反転路に向けて搬送される。

【００１１】前記図２に示される状態から、用紙に対す
る搬送が停止されると、図３に示されるように、送り込
まれた用紙の後端部（搬出路に向けて送り出す用紙の先
端部）が、搬出路４にそのまま突入可能な状態に設定さ
れる。したがって、用紙を反転路３から排出する際に
は、反転ロール装置７を反転方向に駆動することによ
り、用紙Ｐの先端部は搬出路４に向けて自動的に案内さ
れ、搬出路４に設けた搬出ロール装置８により次の工程
に向けて搬送されることになる。つまり、前記本発明の
第１の実施例では、反転路に配置する反転ロール装置７
に対して、用紙をニップする位置の接線方向（以下、ニ
ップ方向と呼ぶ）を、あらかじめ搬出路に向けて傾斜さ
せて配置することによって、反転ロール装置を固定位置
に配置した状態でも、用紙を反転排出させることができ
る。

【００１２】前記本発明の第１の実施例とは別に、本発
明においては、図５、６に示すような用紙反転装置を構
成することもできる。前記図５に示される用紙反転装置
１Ａにおいては、図１の場合と同様に、３つの用紙搬送
路２〜４を合流させる位置に対応させて反転ロール装置
７を配置しているが、前記反転ロール装置７は後述する
ように、ロールのニップ方向を切り換え可能に設けてい
る。そして、搬入路２から反転路３に向けて用紙を搬送
する際には、図５に示すように、搬入ロール装置６と反
転ロール装置７のニップ方向を用紙搬送路に合わせて直
線状に設定し、用紙Ｐの案内を良好な状態で行い得るよ
うにする。また、用紙Ｐを搬出路４に向けて送り出す際
には、図６に示すように、反転ロール装置７のニップ方
向を切り換えて、用紙Ｐを搬出路４に向けて送り出すこ
とができるようにする。

【００１３】前記図１、５のように、搬出路を１つだけ
配置することの他に、本発明においては、図７に示すよ
うな用紙反転装置１Ｂを構成することも可能である。前
記用紙反転装置１Ｂにおいては、搬入路２と反転路３を
直線状に配置するが、前記用紙搬送路に対して２つの搬
出路４、５を角度を変えて分岐させるように設けてい
る。前記用紙反転装置１Ｂでは、反転路３に配置する反
転ロール装置７のニップ方向を、２つの搬出路４、５に
対応させて変更可能に設けており、用紙を反転路３に向
けて搬入する際には、図７に示すように、搬入ロール装
置６と反転ロール装置７のニップ方向を用紙搬送路に対
応させて直線状に設定する。用紙を反転路３に搬入した
後で、用紙を搬出路に向けて反転排出する際には、図８
に示すように、反転ロール装置７のニップ方向を２つの
搬出路に対応させて切り換え、その反転ロール装置のニ
ップ方向に対応させて、搬出路に向けて用紙を送り出す
ことができるようにする。

【００１４】前述したように、反転路に用紙を導入した
後で、反転ロール装置のニップ方向を切り換える手段と
して、例えば、図９に示すようなロール揺動装置１０を
構成することができる。前記図９に示されるロール揺動
装置１０に対応させて配置する反転ロール装置７は、駆
動ロール部材１１とピンチロール部材１３を対向させて
配置し、両ロールの間に用紙をニップする状態で用紙に
対する搬送作用を行う。また、前記反転ロール装置７に
おいては、駆動ロール部材１１の軸１２に対して、支持
アーム部材１５を介してピンチロール部材１３の軸１４
を支持させており、前記支持アーム部材１５は、軸１２
を介して揺動可能に設けている。さらに、前記支持アー
ム部材１５に対して、支軸１２の反対側の長孔１６を介
して摺動部材２０のピン２１を挿入し、前記摺動部材２
０を上下方向に駆動することにより、支持アーム部材１
５を揺動させる動作を行うようにする。

【００１５】また、前記摺動部材２０は、本体フレーム
に設けた支持ピン２３、２３ａに対して、ガイド用長孔
２２、２２ａを介して案内し、前記摺動部材に設けたラ
ック２５に対して、モータ２６により駆動されるピニオ
ン２７を噛み合わせて駆動する機構を構成している。さ
らに、前記摺動部材２０にはラック３１を配置し、制御
回路３０に信号を伝達するためのギヤ３２を設け、反転
ロール装置のニップ方向の位置を設定可能に構成する。
したがって、前記図９に示されるロール揺動装置１０で
は、反転ロール装置のニップ方向を変更する際には、制
御回路に設定した制御情報に応じてモータを駆動し、摺
動部材２０を上下方向に摺動させることにより、反転ロ
ール装置７におけるニップ方向を適宜変更することがで
きる。

【００１６】そして、１つの搬出路を配置する用紙反転
装置では、用紙を反転路に受け入れる位置と、搬出路に
向けて用紙を送り出す位置との間で、反転ロール装置の
ニップ方向を切り換えるとともに、反転ロール装置を正
逆駆動することにより、用紙に対する搬送作用を行うこ
とができる。さらに、前記反転ロール装置を２つの搬出
路に対応させて切り換える場合は、２つの搬出路に向け
て用紙を送り出す位置と、用紙を反転路に受け入れる位
置との間で、反転ロール装置のニップ方向を切り換える
ことにより、用紙の反転排出の動作を容易に行わせるこ
とができる。

【００１７】前記本発明の各実施例とは別に、画像形成
装置の用紙搬送路の構成では、図１０に示されるような
分岐路を構成する場合があり、直線状に配置した搬入路
２と反転路３に対して、その接続部の両側に搬出路４、
５をそれぞれ配置して、用紙の搬送モードを多様に設定
できるようにしている。前記図１０に示される用紙反転
装置１Ｃにおいては、反転ロール装置７に対するニップ
方向の変更機構を、前記図９に示されるように構成する
ことにより対応させることができる。そして、搬入路２
から反転路３に向けて用紙を導入する際には、図１０に
示されるように、搬入ロール装置６と反転ロール装置７
のニップ方向を用紙搬送路に対応させて直線状に配置
し、用紙を反転路に向けて搬送する作用を良好な状態で
行い得るようにする。また、反転路３から搬出路４に向
けて用紙Ｐを送り出す際には、図１１に示すように、反
転ロール装置７のニップ方向を搬出路４に向けて傾斜さ
せ、用紙の送り出しの作用を容易に行い得るようにす
る。さらに、用紙を搬出路５に向けて送り出す際には、
反転ロール装置７のニップ方向を搬出路５に向けて切り
換えることにより、容易に対応させることができる。

【００１８】なお、本発明の用紙搬送装置において、反
転ロール装置７に対して配置するロール揺動装置４０
は、図１２の用紙反転装置１Ｄに示すように構成するこ
とができる。前記図１２に示すロール揺動装置４０にお
いては、ロール部材を支持する支持アーム部材４１に対
して、ソレノイド４２とスプリング４３による駆動機構
を配置し、支持アーム部材４１を駆動ロール部材の軸１
２を中心にして揺動させることにより、反転ロール装置
７のニップ方向を任意に設定することができる。また、
前記ロール揺動装置４０では、最初から反転ロール装置
のニップ方向を搬出路４に向けて傾斜させて配置し、搬
出路５に向けて用紙を送り出す際にのみ、ソレノイド４
２を作動させて反転ロール装置のニップ方向を変更する
手段を設けることができる。さらに、前記ロール揺動装
置４０では、反転路に向けて用紙を導入する際には、反
転ロール装置のニップ方向を搬入ロール装置に合わせて
直線状に設定し、搬出路に向けて用紙を送り出す際に、
反転ロール装置のニップ方向を該当する搬出路に向けて
切り換える手段を構成することができる。

【００１９】前記図１２のロール揺動装置とは別に、本
発明においては、図１３に示すようなロール揺動装置５
０を設けた用紙反転装置１Ｅを構成することもできる。
前記ロール揺動装置５０では、支持アーム部材５１に対
してカム５３とスプリング５２による駆動機構を設けて
おき、反転ロール装置７を駆動ロール部材１１の軸１２
を介して揺動させ、２つの搬出路４、５に向けて用紙を
分岐させる手段を構成している。前記ロール揺動装置５
０に設けるカム５３は、軸５４に対して設ける駆動手段
により、３つの押圧位置を設定し、支持アーム部材５１
を揺動させて、用紙を送り出す位置の設定を行うように
する。そして、用紙を搬入路２から反転路３に向けて案
内する際には、搬入路に設けた搬入ロール装置６と反転
ロール装置７のニップ方向を一致させる状態で、反転路
３内に用紙を導入する。その後で、搬出路４、５のいず
れかに向けて反転ロール装置７のニップ方向を設定し
て、用紙を反転排出させるようにする。したがって、前
記図１３に示すように、ロール揺動装置としてカムによ
る駆動手段を設けた場合にも、用紙の反転排出の動作を
行う機構を容易に構成することができる。

【００２０】なお、前述したように構成した本発明の用
紙反転装置において、用紙を一旦反転路３に導入し、そ
の後で任意の搬出路に向けて送り出すことにより、用紙
を反転排出させるためには、反転ロール装置のニップ方
向を目的とする搬出路に向けて傾斜させる動作を行うの
みである。そのためには、前記各実施例に示されたよう
に、モータを用いて支持アーム部材を揺動させる駆動機
構や、カム、ソレノイド等の駆動手段を用いたロール揺
動装置を用いることが可能であり、その他に、任意の従
来公知の支持アーム部材を揺動させる駆動手段を用いる
ことができる。また、反転ロール装置を正逆方向に駆動
するための手段としても、従来より自動両面複写機の用
紙搬送装置に用いた駆動機構を適用することが可能であ
る。さらに、本発明の用紙反転装置は、自動両面複写機
における片面コピー用紙の反転搬送に用いることの他
に、コピーを排出トレイに向けて排出する位置に用紙反
転装置を配置し、コピーの反転排出に対応させることも
できる。

【００２１】

【発明の効果】本発明では、前述したような構成の用紙
反転装置を用いるものであるから、従来の反転搬送装置
のように、ゲート部材等を用いる必要がなく、用紙搬送
路の機構を簡素化することができる。また、本発明にお
いては、反転ロール装置のニップ方向を搬出路に対応さ
せて設定するのみであり、用紙の先端部を反転路から搬
出路に向けて案内する作用により用紙の分岐を行うこと
ができ、用紙をガイド板やゲート部材等に強く摺動させ
ないので、用紙を損傷したりする等の問題が生じない。
さらに、本発明においては、反転ロール装置を支持アー
ム部材により支持し、そのニップ方向の傾斜角度を変更
するのみの構成を、用紙搬送路の分岐部に配置するのみ
であるから、画像形成装置の用紙搬送装置に対して若干
の機構の追加のみで、必要な分岐作用を行わせることが
可能で、搬出路が複数の場合にも容易に対応させること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の用紙反転装置の構成を示す説明図で
ある。

【図２】 図１の用紙反転装置で用紙を反転路に導入す
る状態を示す説明図である。

【図３】 用紙の後端部が搬入路から抜けた状態を示す
説明図である。

【図４】 用紙を搬出路に向けて搬送する状態を示す説
明図である。

【図５】 本発明の用紙反転装置の第２の実施例の説明
図である。

【図６】 図５の用紙反転装置での用紙の分岐の状態を
示す説明図である。

【図７】 本発明の第３の実施例の説明図である。

【図８】 図７の用紙反転装置での用紙の搬送状態の説
明図である。

【図９】 反転ロール装置を揺動させるロール揺動装置
の構成を示す説明図である。

【図１０】 本発明の用紙反転装置の第４の実施例の説
明図である。

【図１１】 図１０の用紙反転装置での用紙の搬送状態
の説明図である。

【図１２】 本発明のロール揺動装置の第２の実施例の
説明図である。

【図１３】 本発明のロール揺動装置の第３の実施例の
説明図である。

【符号の説明】

１ 用紙反転装置、 ２ 搬入路、 ３ 反転
路、４・５ 搬出路、 ６ 搬入ロール装置、 ７
反転ロール装置、８ 搬出ロール装置、 １０・
４０・５０ ロール揺動装置、１５・４１・５１
支持アーム部材、 ２０ 摺動部材、２６ モー
タ、 ４２ ソレノイド、 ５３ カム。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬入路と反転路の接続部に対して、前記
   搬入路と所定の角度を持たせて搬出路を配置し、 前記反転路に配置する反転ロール装置を用いて、用紙を
   搬出路に向けて送り出す用紙反転装置において、 前記反転路に配置する反転ロール装置のロールによる用
   紙の排出方向を、搬出路に向けて設定することを特徴と
   する画像形成装置の用紙反転搬送装置。
2. 【請求項２】 前記反転路に配置する反転ロール装置
   を、１つのロール軸を中心にして揺動可能な支持アーム
   部材に支持させ、前記支持アーム部材をロール揺動装置
   を用いて揺動させる手段を構成し、 反転路に収容した用紙を送り出す際に、前記支持アーム
   部材を揺動させることにより用紙の送り出し方向を変更
   可能に構成することを特徴とする請求項１に記載の画像
   形成装置の用紙反転搬送装置。
3. 【請求項３】 搬入路と反転路の接続部に対して、前記
   搬入路と所定の角度を持たせて複数の搬出路を配置して
   構成する用紙反転装置において、 前記反転路に配置する反転ロール装置を用いて、用紙を
   任意の搬出路に向けて送り出す機構を構成し、 前記反転路に配置する反転ロール装置を支持する支持ア
   ーム部材を揺動させ、任意の搬出路に反転ロール装置に
   よる用紙のニップ方向を変更可能に構成することを特徴
   とする画像形成装置の用紙反転搬送装置。