JPH0713509B2 - 内燃機関用点火配電器 - Google Patents

内燃機関用点火配電器

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JPH0713509B2
JPH0713509B2 JP61102523A JP10252386A JPH0713509B2 JP H0713509 B2 JPH0713509 B2 JP H0713509B2 JP 61102523 A JP61102523 A JP 61102523A JP 10252386 A JP10252386 A JP 10252386A JP H0713509 B2 JPH0713509 B2 JP H0713509B2
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一郎 吉田
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直孝 中村
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日本電装株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気火花点火方式の内燃機関における点火配電
器に関し、特に回転電極と固定電極間の放電に起因する
雑音電波の発生を抑制した雑音防止型の点火配電器に関
する。
〔従来の技術〕
特開昭57−183572号公報に記載されるごとく、フェライ
トよりなる回転電極の放電面近傍に誘電体(シリコー
ン)の被膜、あるいは誘電体板を形成することにより、
電波雑音の低減をはかるものや、特開昭57−183571号公
報に記載されるごとく、低熱伝導率の金属を用いた回転
電極の先端に水ガラス(Na4SiO4・H2O)の被膜相を形成
して電波雑音の低減をはかるものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上述した前者のものでは、放電面近傍にある
シリコーンが高熱のため消耗して、雑音電波抑制効果が
放電時間とともに低下するという問題がある。
また、上述した後者のものでは、前者のものと同様に耐
熱性が低く、また、類似の放電面のAl2O3とCuOの混合物
を溶射した溶射ロータ等に比較して、雑音電波抑制効果
が小さいという問題がある。
これらのうち、前者の問題が生じる原因は有機珪素化合
物であるシリコーンが加熱により局部的にSiO2に変化し
た後、高熱によって蒸発が生じ、最終的に消耗するため
である。この過程は後者のもののように、最初からSiO2
の結合がNaによって弱くなっている水ガラスについても
同様である。
本発明は、シリコーン、あるいは水ガラスの耐熱性の向
上と、電波雑音抑制機構を考察することにより発明され
たものであり、長期間にわたって安定した雑音電波抑止
効果が得られることを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、内燃機関の複数の点火プラグにそれぞれ接続
された固定電極と、 前記内燃機関のクランク軸に連動して回転し、回転に伴
い、前記各固定電極に対し順次微小間隙を形成するよう
に対向する回転電極とを有する内燃機関用点火配電器に
おいて、 前記回転電極は、放電部がフェライトより成り、この放
電部にSiO2の粒子が拡散されて構成した内燃機関用点火
配電器を提供するものである。
〔作用〕
シリコーンあるいは水ガラスは放電電圧を下げることに
より雑音電波を低減するのであるが、この現象は両者に
含まれるSiO2が近傍の電荷密度をSiO2自身の熱電子放出
によって上昇させることにより低い電圧でも放電が可能
となるため電波雑音抑制効果が大きいと考えられる。し
かし、SiO2に種々の添加剤、例えばNa,Pb等を添加した
ガラスではSiO2同志の結合ではなく、途中に前記元素が
介在して結合力が小さくなり、比較的低温でも蒸発が生
じ、耐熱性が劣る。
これらの知見により、SiO2単体、あるいは、扱いやすく
するために添加剤を添加するとしても耐熱性を向上させ
るため、ガラスの結合力(耐熱性に対応)に関係する軟
化点が600℃以上のガラスを放電面に50μm〜1mmの厚さ
で直性焼付ることにより、耐熱性が向上でき、また電波
雑音抑制効果もSiO2の含有量が大きくなるため、未対策
のものに比べ20dB以上の向上ができることを見いだし
た。しかるにかかる対策では、配電器に要求される耐久
寿命に比して比較的短時間のうちに放電面にピンホール
が生じ、電波雑音抑制効果が不安定となりやすい。
本発明はこれを更に改良すべく、回転電極の放電部にSi
O2粒子を拡散させたもので、SiO2粒子の効果を持続させ
ることができ、長期間にわたって電波雑音抑制効果が得
ることができる。
〔実施例〕
以下本発明を図に示す実施例について説明する。
第1図は本発明にかかる点火配電器の一構成例を示した
縦断面図である。配電器はハウジング1とハウジング1
に取付けられた絶縁物製の配電器キャップ2とから成
る。この配電器キャップ2の上底部には円周上に複数の
固定電極3が突設されている。この各固定電極3は、図
示しない高圧ケーブルを介して各点火プラグに接続され
ている。又、配電器キャップ2の上底部中心部には、中
央端子4が突出して取付けられている。中央端子4は、
図示しない点火コイルの二次コイルに接続されている。
中央端子4の先端は、導電性スプリング6が設けられ、
導電性スプリング6には、配電キャップ2に対して摺動
可能に支持された炭素棒よりなる摺動子5が設けられて
いる。一方、ハウジング1及び配電キャップ2とで構成
された内部空間部には、カム軸が設けられている。カム
軸7は、内燃機関のクランク軸に連動して回転する。カ
ム軸7の上端部には配電子8が設けられている。配電子
8は、絶縁基体9と絶縁基体上面に配設された回転電極
10とから成る。この回転電極10は、その一端が前記導電
性スプリング6の押圧力によって摺動子5と接触されて
いる。又、回転電極10は配電子8の回転に伴って前記複
数の固定電極3と順次微小間隙を介して対向する位置に
くるように回転される。複数の固定電極3の一つに対し
て図示の如く回転電極10が微小間隙を介して対向する位
置に来たとすると、中央端子4には、点火コイルによっ
て発生された高電圧が印加され,上記微小間隙におい
て、空気の絶縁破壊によって、火花放電を生じ、これと
同時に上記微小間隙と直列に設けられている点火プラグ
内の火花間隔における放電が生じ所望の点火動作が行わ
れる。
しかして、回転電極10は、全体がフェライトで形成され
ており、少なくとも固定電極3との対向部つまり放電部
にはSiO2が拡散された構成となっている。
以下上記回転電極10について詳述する。
まず、フェライト中へSiO2を均一に分散させることによ
って、SiO2粒子を拡散させる手段について説明する。か
かる手段としては次のようなものがある。
フェライト原料(粉体)とSiを含む化合物とを均一に
混合し、かかる材料を回転電極形状に成形した後焼成す
る。
回転電極形状のフェライト(焼成品)の表面にSiO2
含むガラスを塗布し高温で焼成することにより、前記ガ
ラスをフェライト中へ拡散させる。
フェライト原料を回転電極形状に成形した後800〜100
0℃で仮焼を行い多孔質焼結体とする。これをSiを含む
液中に入れて多孔質焼結体中にSiを含浸させる、この後
1300〜1450℃で本焼成を行うことにより、フェライト中
にSiO2粒子が均一に拡散した電極を得る。
フェライト粉体をバインダ(粉同志を粘結させるため
の高分子で例えばポリビニルアルコールとエチレングリ
コールとの混合物)にてスラリー状にし、これをテープ
状に成形する。このテープ状基材の表面にSiを含む材料
(例えばガラス,シリコーン等の樹脂)を塗布し、乾燥
後この基材に打抜き加工等を施して回転電極素片を得、
これを必要枚数積層して1300〜1450℃で焼成する。
次に、具体例について説明する。
実施例1 酸化鉄(Fe2O3)50モル%に酸化ニッケル(NiO)35モル
%、酸化亜鉛(ZnO)15モル%をボールミルで湿式混合
粉砕を行った後1100℃で2時間仮焼を行ってNi−Znフェ
ライトを合成した。この合成したフェライトに二酸化珪
素(SiO2)と酸化コバルト(CoO)をフェライト100重量
部に対し7重量部加え、これら原料に対しバインダ固形
分が1重量%程度となるようにバインダの溶液を添加し
て、ボールミルで湿式混合粉砕を行った。これを乾燥後
60メッシュのふるいを通るように粒径を調節後、金型を
用いてこの粉体を500〜1000kg/cm2の加圧力で回転電極
形状に加圧成形した。これを昇温速度−毎時100℃,保
持温度1400℃,保持時間2時間,降温速度−毎時100℃
の焼成条件で焼成を行った。この焼成体の比抵抗は103
Ωcmであった。
かくして得た焼成体には摺動子5との摺動接触面にAgを
焼付け、回転電極とした。(サンプルNo.1) 比較例として、上記と同じ方法でSiO2を含まない組成の
回転電極を製作した。(サンプルNo.2) また、SiO2を含まない組成の回転電極に標準鉛ガラスと
呼ばれるSiO256重量%,PbO30重量%,Na2O5重量%,K2O7
重量%のガラスフリットを600℃で焼付けたものを用意
した。(サンプルNo.3) しかして、上記の各サンプルを点火配電器に装着し、ク
ランク軸を回転速度1500rpmで回転させて点火配電器を
作動させ、周波数帯120KHzで電解強度の周波数特性を1
μV/m=OdBとして測定した。その測定結果を、第2図
に、従来の溶射型回転電極による効果を基準(OdB)に
して示す。また、第3図に、80℃における放電電圧の初
期値を示す。
これらから、サンプルNo.1とNo.3のものは、電波雑音抑
制効果の高いことがわかる。その理由は回転電極の放電
面にSiO2粒子が分布しているために放電電圧が低下して
いると考えられる。
さらに、サンプルNo.1とNO.3について、電波雑音抑制効
果の経時変化を前述の測定方法と同じ方法で調べたとこ
ろ、第4図に示すことき結果が得られた。つまり、表面
にガラスを焼付けたサンプルNo.3のものは電波雑音抑制
効果が短時間で小さくなることを示している。これは放
電面の火花放電によりガラス層に穴があき、これにより
ガラス層の放電電圧を低下させる効果が低下するためで
あると考えられる。一方サンプルNo.1では、放電面にの
みガラスが存在するのではなく、放電部全体にSiO2粒子
が拡散しているため、放電に起因してSiO2が溶融,蒸発
しても別の位置に存在するSiO2が放電電圧を下げる働き
をするために経時変化が小さくなると思われる。
本発明者の実験によれば、電極表面にSiO2の層(ガラス
層)を形成した場合、最初に穴のあいた導電路が最も電
気抵抗が低くなるため、以後ずっとそのガラス層の穴の
部分より放電が続行する。穴の径がある程度(50〜100
μm)以上になると、SiO2による放電電圧低下効果が小
さくなって電波雑音抑制効果が低下する。これはガラス
の軟化温度にも関係し、ガラスの軟化温度が上昇するに
つれ経時変化は小さくなる傾向にある。第5図は、ガラ
スの軟化温度と、電波雑音抑制効果が従来の溶射型回転
電極よりも大きくなる時間との関係を示すもので、軟化
温度の上昇が劣化する時間を長くする傾向があることを
示す。しかし、耐久劣化が生じるまでに少なくとも1000
時間以上かかることが回転電極に必要とされるため、通
常のガラスを焼付けて放電電圧を1000時間以上の長時間
低く持続させるのは容易ではない。
本発明によれば、前述のごとく、1000時間以上の長時間
にわたって良好な雑音電波抑制効果を得ることができ
る。
実施例2 実施例1と同様の方法で、SiO2を含まない(少量ならば
含んでいてもよい)Ni−Znフェライトよりなる回転電極
を作っておき、バインダとしてテルピオネールとエチル
セルローズを100:1の重量比で混合したものを、SiO2100
重量部に対し10重量部添加してペースト状にし、この材
料を上記回転電極へ塗布する。これを十分に乾燥後100
℃/時の昇温速度,1300℃で1時間保持,100℃/時の降
温速度で処理し、フェライト中へSiO2粒子が拡散した回
転電極を得た。
これについて電波雑音抑制効果を測定した結果、前記実
施例1同様,経時変化の少ない優れた性能を持つ回転電
極が得られた。
なお、上記の各実施例においては、回転電極全体をフェ
ライト製にしたが、回転電極の放電部つまり固定電極と
対向する先端部分を所定寸法(絶縁基体9に保持可能な
範囲)だけフェライト製にし、ここにSiO2を拡散させる
ようにしてもよい。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明においては、回転電極の放電部
をフェライト製にし、この放電部にSiO2を拡散させてい
るから、特に長時間にわたって安定した電波雑音抑制効
果を得ることができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明配電器の一実施例を示す縦断面図、第2
図は本発明配電器の電波雑音抑制効果の周波数特性を示
す測定図、第3図は本発明配電器の放電電圧測定図、第
4図は本発明配電器の放電耐久時間測定図、第5図は本
発明の説明に供する耐久劣化時間測定図である。 3……固定電極,10……回転電極。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−183572(JP,A) 特開 昭60−43179(JP,A) 特開 昭51−98443(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の複数の点火プラグにそれぞれ接
    続された固定電極と、 前記内燃機関のクランク軸に連動して回転し、回転に伴
    い、前記各固定電極に対し順次微小間隔を形成するよう
    に対向する回転電極とを有する内燃機関用点火配電器に
    おいて、 前記回転電極は、放電部がフェライトより成り、この放
    電部にSiO2の粒子が拡散されて構成されていることを特
    徴とする内燃機関用点火配電器。
JP61102523A 1986-05-03 1986-05-03 内燃機関用点火配電器 Expired - Fee Related JPH0713509B2 (ja)

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JP2687409B2 (ja) * 1988-04-13 1997-12-08 株式会社デンソー 内燃機関の点火配電器
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