JP2687409B2 - 内燃機関の点火配電器 - Google Patents

内燃機関の点火配電器

Info

Publication number
JP2687409B2
JP2687409B2 JP63090661A JP9066188A JP2687409B2 JP 2687409 B2 JP2687409 B2 JP 2687409B2 JP 63090661 A JP63090661 A JP 63090661A JP 9066188 A JP9066188 A JP 9066188A JP 2687409 B2 JP2687409 B2 JP 2687409B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
discharge member
ferrite
electrode
sio
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63090661A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01262368A (ja
Inventor
哲也 加藤
一郎 吉田
美孝 佐藤
馨 葛岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP63090661A priority Critical patent/JP2687409B2/ja
Publication of JPH01262368A publication Critical patent/JPH01262368A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2687409B2 publication Critical patent/JP2687409B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は,内燃機関用の点火配電器に関し,特にその
放電部における電極材料を改良することにより,電波雑
音抑制効果を高めたものである。
〔従来技術〕
上記点火配電器に関しては,これまでもその電波雑音
抑制の努力がなされている。その対策として,例えば,
フェライトよりな回転電極の放電部の近傍にシリコーン
等の誘電体の被膜を形成したものがある(特開昭57−18
3572)。
また,特開昭62−258173号公報には,回転電極の放電
部がフェライトよりなり,該放電部にSiO2を拡散させた
ものが提案されている。
〔解決しようとする課題〕
しかしながら,上記特開昭57−183572号公報に示され
る点火配電器は,未だ充分な上記抑制効果を有していな
い。また,前記シリコーン被膜の形成は,シリコーン等
の塗布,乾燥などの工程を要し,大幅なコストアップと
なる。また,特開昭62−258173号公報に示される点火配
電器は,電波雑音抑制効果が増しているが近年のハイレ
ベルの電波雑音抑制効果の要望に対しては不充分であ
る。
本発明は,上記従来技術に鑑み,固定電極又は,回転
電極において放電を行わせる部分に配設する材料(放電
部材)につき研究を重ね,電波雑音抑制効果が高く,耐
久性のよい放電部材を有する,内燃機関用点火配電器を
提供しようとするものである。
〔課題の解決手段〕
本発明は,点火配電器において,固定電極および/又
は回転電極は放電を行わせる放電部に,フェライトより
なると共にその表面に酸化珪素を含有し,かつ厚さ10〜
100μm,直径0.5〜50μmの多数の凹凸形状の表面層を有
する放電部材を有したことを特徴とする。
上記放電部材とは,固定電極又は回転電極において放
電を行わせる部材に配設する材料をいい,回転電極(又
は固定電極)の先端に配設するものである。しかし,上
記回転電極又は固定電極それ自体が上記放電を行う部分
を有する材料である場合には,これら固定電極,回転電
極の一方又は双方自体が放電部材を構成することにな
る。上記した意味において,本発明は,固定電極および
/又は回転電極の放電部に放電部材を有するのである。
なお,上記凹凸形状はその厚さが10μm未満ではフェ
ライトが放電面に露出して電波雑音抑制効果が低下し,
一方100μmをこえると電気絶縁層が厚くなり,抵抗が
大きくなるため電波雑音抑制効果が低下する。また,凹
凸形状の1つの大きさに関して,直径0.5μm未満では
凹凸形状としての効果が小さく,放電電圧が低下せず,
一方50μmを越えると逆に電界集中を生じ難くなり放電
電圧が低下しないためである。
〔作用及び効果〕
本発明においては,放電部材がフェライトよりなると
共にその表面に酸化珪素を含有する多数の,しかも特定
の大きさの凹凸形状の表面層を形成している。それ故,
従来に比して優れた電波雑音抑制効果を発揮させること
ができる。また,使用中における電波雑音抑制効果の経
時変化も殆どなく,耐久性に優れている。
また,フェライト焼結体の表面にシリコーンを塗布し
た前記比較放電部材と比較しても,その強度が高く,耐
久性に優れている。更に,シリコーンの塗布,乾燥など
の工程を必要とせず製造容易かつ安価である。
以上のごとく,本発明によれば,電波雑音抑制効果及
び耐久性に優れた放電部材を有する,内燃機関用点火配
電器を提供することができる。
〔実施例〕
各実施例に先立ち,まず点火配電器全体につき,第1
図ないし第4図によりその概要を説明する。
第2図は,本発明にかかる点火配電器の一構成例を示
した縦断面図である。配電器はハウジング1と,キャッ
プ2と固定電極3,及び配電子4に設けた回転電極40とか
らなる。各固定電極3は,図示しない高圧ケーブルを介
して各点火プラグに接続する。中央端子21は,図示しな
い点火コイルの二次コイルに接続する。中央端子21の先
端には,導電性スプリング22を介して炭素棒よりなる摺
動子23を設ける。一方,ハウジング1内に設けたカム軸
6は,内燃機関のクランク軸に連動して回転する。カム
軸6の上端部には配電子4を設ける。
配電子4は,第1図に示すごとく,絶縁基体41と該絶
縁基体41上面に配設された回転電極40とから成る。この
回転電極40は放電部材50と,これにハンダ付け或いは接
触により電気的に接続した金属板42とからなる。該金属
板42は,その一端が前記導電性スプリング22の押圧力に
よって摺動子23と接触している。上記回転電極40におけ
る放電部材50の先端面(放電面)は,配電子4の回転に
伴って前記複数の固定電極3と順次微小間隙を介して対
向する位置にくるように回転する。
しかして,複数の固定電極3の一つに対して図に示す
如く回転電極40が微小間隙を介して対向する位置に来た
とき,中央端子21には,点火コイルによって発生された
高電圧が印加され,放電部材50の放電面と固定電極3と
の上記微小間隙において,空気の絶縁破壊によって,火
花放電を生じる。そして,これにより上記微小間隙と直
列に設けられている点火プラグ(図示せず)の火花間隙
において,放電が生じ,内燃機関に所望の点火動作が行
われる。
本例の回転電極40においては,その先端に位置する放
電部5に,本発明にかかる放電部材50(第1,第3図参
照)を設けたものである。しかして,この放電部材50は
セラミック製の電極であり,第4図に示すごとく,フェ
ライト51を基材とし,その表面にSiO2を主成分とし,直
径Lが0.5〜50μm,厚さHが10〜100μm凹凸状の表面層
52を有する。そして,この表面層52において放電が行わ
れる。
第1実施例 Ni−Znフェライトと酸化珪素とを加熱,焼成し,表面
に多数の凹凸形状を有する放電部材を製造し,各種性能
について測定を行った。
即ち,酸化鉄(Fe2O3)50モル%に酸化ニッケル(Ni
O)35モル%,酸化亜鉛(ZnO)15モル%をボールミルで
湿式混合粉砕を行った。その後,1000℃で6時間仮焼を
行ってNi−Znフェライト(NiZnFe2O4)を合成した。
次に,この合成したフェライト(100%)に対して,
二酸化珪素(SiO2)を4〜6%(重量比,以下同じ)及
び酸化コバルト(CoO)を3〜6%加えた原料8種類を
準備した。しかして,これら原料に対しバインダ固形分
が1重量%程度となるようにバインダの溶液を添加し
て,ボールミル湿式混合粉砕を行った。
次に,乾燥後60メッシュ篩を通るように粒径を調整
後,金型を用いてこの粉体を300〜100kg/cm2で,第3図
に示すごとく略扇形状の放電部材に加圧成形した。次い
で,これら8種の成形体につき,昇温速度100℃/時で
昇温し,保持温度1340〜1390℃で2時間焼成し,降温速
度100℃/時の焼成条件で焼成した。得られた焼成体
(放電部材)の比抵抗はいずれも104〜107Ωcmであっ
た。
この放電部材を前記のごとく金属板42と接触させて,
回転電極40とした。
前記のSiO2とCoOの配合割合(フェライト100%に対す
る重量%),及び焼成温度を第1表に示した。
また,前記フェライト,SiO2,CoOの3成分系組成を第
5図の三角座標に示した。同図に示すA1〜A8の符号は第
1表の番号と同じである。
上記放電部材に関して,次の測定を行った。
〔電波雑音抑制効果〕
上記の焼成体を放電部材50として,第1図に示すごと
く,本発明にかかる点火配電器を構成し,雑音電流を測
定した。
雑音電流測定は,配電子4をカム軸6により750rpmで
回転し,回転電極40の先端に設けた放電部材50と固定電
極3との間の放電により生ずる雑音電流を,カレントプ
ローブを用いて測定した。そして,周波数帯域65〜750M
Hzについて,電界強度の周波数特性を1μV/m=0dBとし
て,検出することにより行った。また,測定結果は,従
来品としての溶射ロータの雑音レベルをゼロ(0)とし
て評価した。この溶射ロータは,金属製回転電極の放電
面にCuO,Al2O3を溶射被覆した放電部材である。
その結果,A1〜A8いずれの放電部材も,65〜360MHzの間
では約20〜30の,また360〜750MHzでは約10〜20の電波
雑音抑制効果(dB)を示した。
上記のうち,代表としてNo.A5の放電部材の測定結果
を,第6図に示した(曲線A5)。同図の直線C1は,前記
溶射ロータの電波雑音抑制効果を示す。また,同図には
比較のために,従来技術として,前記と同様のフェライ
ト材からなる板を用い,その表面にシリコーンの被膜
(100μm)を形成した放電部材を用いた場合の測定結
果を示した(曲線C2)。
第6図より知られるごとく,本発明にかかる放電部材
は,従来の溶射型は勿論のこと,シリコーンを被覆した
もの(C2)に比しても,高い電波雑音抑制効果を有する
ことが分る。
〔放電耐久性〕
また,放電耐久性に関して上記と同様の3種の放電部
材(A5,C1,C2)につき測定した。この測定は,360MHzに
おいて,他は上記電波雑音抑制効果の測定と同様の条件
で1000時間行った。その結果を第7図に示した。
同図より知られるごとく,本発明にかかる放電部材は
放電耐久性に優れ,1000時間おいても,優れた電波雑音
抑制効果を保持していることが分る。これに比して,シ
リコーン被膜形成品(C2)は,約200時間後は電波雑音
抑制効果が低下していることが分る。
本発明品が,このように優れた耐久性を有するのは,
放電時に一瞬SiO2が溶融しても,直ぐに冷却して結晶化
し,その際再び凹凸形状を形成するためである。このこ
とは,上記放電耐久試験後の配電面をSEM観察すること
によって確認している。また,この凹凸形状は針状結晶
でないため,放電前後の形状変化が小さく,このことも
また初期の性能安定性に寄与していると思われる。
〔表面層の状態〕
次に,上記放電部材について,X線回折,SEM(走査型電
子顕微鏡)による分析を行った。その結果,これら放電
部材は,いずれも第4図に示すごとく,放電部材50の表
面に,内部51よりも珪素含有量の多い,しかも凹凸形状
の表面層52が生成していた。また,表面層のSiO2は殆ど
全てクリストバライトであった。また,このSiO2は焼成
前に比して10倍以上が表面付近に形成されていた。
次に,放電部材の表面状態に着目しSEMにより表面形
状を詳細に調査した。その結果,上記のごとく1340〜13
90℃の温度領域で焼成した場合には,表面に直径0.5〜5
0μm,厚さ10〜100μmの凹凸を形成していることが明ら
かになった。
また,前記第1表のNo.A5の組成で,焼成温度を変化
させた場合の表面凹凸の大きさを第8図に示す。
同図より知られるごとく,焼成温度が1360〜1390℃付
近では直径0.5〜50μm程度の表面凹凸が形成されるが,
1390℃より高温では,トリジマイトの生成により針状結
晶が形成され,さらに高温では凹凸が生じないことが分
る。また,1345℃では凹凸形状が小さいことが分る。な
お,このような凹凸形状が生じない場合には,放電部材
は電界集中が起こらず電波雑音抑制効果が低下する。
次に,表面SiO2層の厚さについて評価を行った。
評価方法は,前記放電部材を切断し,断面をEDS(エ
ネルギー分散型X線検出装置)を用いてSi原子存在量の
変化を見ることで行った。その測定結果の1例を,第1
表No.A5の放電部材につき,第9図に示す。同図より知
られるごとく,放電部材の表面近くには多量のSiが含有
されていることが分る。この多量のSiは凹凸形状表面層
中に存在するものである。
このように,表面にSiO2が多く集中するのは,同時添
加しているCoOによるものと思われる。この点に関し,TE
M(透過型電子顕微鏡)による内部構造観察をしたとこ
ろ,CoOは粒界には存在せず,粒界はSiO2のみが存在して
いた。このことより,CoOはフェライト粒子の粒成長促進
などを引き起こし,それによりSiO2層を表面に形成する
ものと推定される。
次に,第1表A5の組成物に関して,その焼成温度を変
えて放電部材を作製した。焼成温度と,得られた放電部
材表面層におけるSiO2層の厚みとの関係につき,第10図
に示した。
同図より知られるごとく,焼成温度が低いと焼結が不
十分でSiO2は内部に取り残され易い。また,逆に焼成温
度が高いと,SiO2が表面より流れ出すか或いはフェライ
トに取り込まれ易くなり表面層としては形成されにくく
なるものと考えられる。
〔強 度〕
なお,上記A5の放電部材について,3点曲げ強度試験を
行ったところ,約13kg/mm2の曲げ強度を示した。一方比
較品として,フェライトにシリコーンを塗布した従来の
放電部材は,約8kg/mm2であった。前者の本発明品が,
曲げ強度が大きい理由は,表面層のSiO2が,放電部材表
面の欠陥を埋め,補強効果を発揮しているためと考えら
れる。
第2実施例 次に,第1実施例と同じNi−Znフェライトに対して,S
iO2及びCoOを第2表に示すごとくそれぞれ3〜8%添加
し,焼成温度を変えて第1実施例と同様にして放電部材
を作製した。その結果を第11図に,同図に示した評価記
号で表示した。評価記号中,「性能」とは電波雑音抑制
効果を示し,「平坦,凹凸,針状」とは放電部材の表面
層の形状を示す。
同図より知られるごとく,SiO2及びCoOの添加量が3〜
6%では焼成温度によって凹凸形状を有し性能の良い表
面層が得られ,また,特に5〜6%では,焼成温度の上
昇に伴ない,平坦で性能やや良,凹凸で性能良(かつ初
期安定性良好),針状で性能良の状態へ変化する。ま
た,添加量が3〜6%より以上,或いは以下どちら側で
も,性能良好となる焼成温度領域が狭くなると共に,凹
凸や針状結晶を形成しなくなる。
第3実施例 第1実施例におけるCoO添加に代えて,第3表に示す
ごとくNiO,ZnO又はCuOを用い,第1実施例と同様にして
放電部材を作製した。焼成温度範囲は同表に示す。
本例においては,SiO2を3〜15%,NiO等の添加物を1
〜15%の範囲内でそれぞれ適宜組み合わせたものであ
る。同表のA15〜A17は,各組み合わせ(例えば,SiO2とN
iO)の中の数種の実験条件を示している。
得られた放電部材については,第1実施例と同様に電
波雑音抑制効果を測定し,その結果を360MHzにおける値
につき同表に示した。同表の「電雑性能」はこれを示す
もので,前記第1実施例と同様に,溶射ロータの場合を
基準として比較した電波雑音抑制効果を示す。また,同
表に示した放電部材の抵抗は,いずれも103〜106Ω−cm
であった。
同表より知られるごとく,いずれの放電部材も優れた
電波雑音抑制効果を有している。
また,上記測定の際に,第1実施例に示した条件と同
様の条件下で,周波数65〜750MHzにおける電波雑音抑制
効果も測定した。その結果,いずれの放電部材も,前記
No.A5の場合(第6図参照)と同様に,広い周波数範囲
において優れた上記効果を示した。
次に,上記NiO等を添加した放電部材につき,その表
面を蛍光X線,SEMにより調査した。その結果,第1実施
例のCoOを添加した放電部材と同様に,焼成前に比してS
iO2が表面に多量に形成されていた。また,放電面につ
いても,第1実施例と同様に多数の凹凸形状が見られ
た。
このような表面へのSiO2の移動は,前記第1実施例で
はCoO添加に基因するものとの推察を述べた(〔表面層
の状態〕の項参照)が,本例においてはNiO,ZnO,CuOの
添加に基因するものと推察される。このNiO,ZnO,CuO
は,いずれもフェライトに固溶し易く,また電子構造も
CoOと類似しているため,CoOと同様の作用効果(第1実
施例の〔表面層の状態〕の項参照)により,表面にSiO2
層を形成し,優れた電波雑音防止効果を発揮するものと
思われる。
上記各実施例より知られるごとく,フェライトに添加
するSiO2量は,フェライトに対して3〜15%(重量比)
添加することが好ましい。また,このSiO2と共にCoO,Ni
O,ZnO,CuOの少なくとも1種の添加物をフェライトに対
して1〜15%添加することが好ましい。
なお,上記Co,Ni,Zn,Cuの酸化物の他,同じ第1遷移
金属元素であるSc,Ti,V,Cr,Mn,Feの酸化物を用いること
もできる。
〔実験例〕
本発明にかかる放電部材における,凹凸形状表面層に
つき,その表面の顕微鏡写真(倍率800倍)を第12図に
示す。
この放電部材は,次のようにして作製したものであ
る。即ち,第1実施例と同様の条件で得られたフェライ
トに対して,SiO2とCoOをそれぞれ5%ずつ加え,更にバ
インダ固形分が1重量%程度となるようにバインダの溶
液を添加して,ボールミルで湿式混合粉砕を行った。こ
れを乾燥後60メッシュのふるいを通るように粒径を調節
後,金型を用いてこの粉体を400kg/cm2の加圧力で放電
部材形状に加圧成形した。これを昇温速度100℃/時,
保持温度1375℃,保持時間2時間,降温速度100℃/時
の焼成条件で焼成を行った。
同図より知られる如く,上記放電部材は放電部表面に
多数の凹凸形状が形成されている。
なお,比較実験として,上記条件中の焼成保持温度を
1400℃として,放電部材を作製した。その表面の顕微鏡
写真(倍率600倍)を第13図に示す。同図より知られる
ごとく,この放電部材は焼成温度が高いため,針状結晶
が生成していることが分かる。
次に,本発明において,前記フェライトとしては,上
記ニッケル(Ni)−亜鉛(Zn)フェライトの外,マンガ
ン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト,ストロチウム(Sr)
フェライト,バリウム(Ba)フェライトなどを用いるこ
ともできる。また,上記表面層は酸化珪素(SiO2)のみ
の他,少量の鉄(Fe),Ni,Zn,コバルト(Co),Cuの酸化
物の1種又は2種以上の添加物を含有していても良い。
また,本発明にかかる放電部材は回転子等へ接着する
際,シリコーン系接着剤を用いると,凹凸形状のSiO2
面層とシリコーンとの双方の効果が同時に加わり,一層
大幅な電波雑音抑制効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は配電子上面の回転電極の配置状態を示す平面
図,第2図は点火配電器の断面図,第3図は放電部材の
平面図,第4図は放電部材表面層の凹凸形状を示す模式
断面図,第5図は第1実施例における放電部材の原料組
成を示す特性図,第6図ないし第10図は第1実施例の放
電部材に関する各種測定値を示す特性図,第11図は第2
実施例において得られた放電部材に関する性能評価を示
す特性図,第12図は実験例において得られた放電部材の
凹凸形状結晶構造の表面層の状態を示す顕微鏡写真,第
13図は実験例に示した針状結晶構造の表面層の状態を示
す顕微鏡写真である。 1……ハウジング 3……固定電極 4……配電子 40……回転電極 5……放電部 50……放電部材 52……凹凸形状 A1〜A8……第1実施例の放電部材 A9〜A14……第2実施例の放電部材, C1,C2……従来放電部材,
フロントページの続き (72)発明者 葛岡 馨 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−258173(JP,A) 特開 昭51−46625(JP,A) 実開 昭52−51929(JP,U) 実開 昭63−146170(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の複数の点火プラグにそれぞれ接
    続された複数の固定電極と,各固定電極との間に微小間
    隙を保持しながら回転する回転電極とを有し,両電極間
    に放電により配電を行わせるようになした点火配電器に
    おいて, 上記固定電極および/又は回転電極は上記放電を行わせ
    る放電部に,フェライトよりなると共にその表面に酸化
    珪素を含有し,かつ厚さ10〜100μm,直径0.5〜50μmの
    多数の凹凸形状の表面層を有する放電部材を有してなる
    ことを特徴とする内燃機関の点火配電器。
JP63090661A 1988-04-13 1988-04-13 内燃機関の点火配電器 Expired - Lifetime JP2687409B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63090661A JP2687409B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 内燃機関の点火配電器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63090661A JP2687409B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 内燃機関の点火配電器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01262368A JPH01262368A (ja) 1989-10-19
JP2687409B2 true JP2687409B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=14004716

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63090661A Expired - Lifetime JP2687409B2 (ja) 1988-04-13 1988-04-13 内燃機関の点火配電器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2687409B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3084799B2 (ja) * 1991-07-19 2000-09-04 株式会社デンソー 点火配電器

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5146625A (ja) * 1974-10-16 1976-04-21 Daihatsu Motor Co Ltd Hibanatenkashikinainenkikanno zatsuonboshisochi
JPH0713509B2 (ja) * 1986-05-03 1995-02-15 日本電装株式会社 内燃機関用点火配電器
JPS63146170U (ja) * 1987-03-13 1988-09-27

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01262368A (ja) 1989-10-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2887632A (en) Zinc oxide semiconductors and methods of manufacture
EP0390065A1 (en) Spark plug for internal combustion engine
US8535575B2 (en) Current-voltage non-linear resistor and method of manufacture thereof
CN100472673C (zh) 积层型片状变阻器
JPH08306506A (ja) 酸化亜鉛バリスタ用側面高抵抗剤とそれを用いた酸化亜鉛バリスタとその製造方法
JP2687409B2 (ja) 内燃機関の点火配電器
JPS6043179A (ja) 内燃機関の点火配電器
CN103608881A (zh) 陶瓷粉末、半导体陶瓷电容器及其制造方法
JP3638414B2 (ja) 誘電体磁器組成物
JP3084799B2 (ja) 点火配電器
JP2590470B2 (ja) 内燃機関の点火配電器
JP3921348B2 (ja) 積層型フェライト部品
JPH0713509B2 (ja) 内燃機関用点火配電器
JPS5823278A (ja) 内燃機関用配電器
JP3313533B2 (ja) 酸化亜鉛系磁器組成物及びその製造方法
JPS61149575A (ja) 内燃機関の点火配電器
JPS61210273A (ja) 内燃機関用点火配電器
JP3830354B2 (ja) 電圧非直線抵抗体の製造法
JPH0122472B2 (ja)
JP2630156B2 (ja) 半導体磁器組成物及びその製造方法
JP2012231091A (ja) 電流−電圧非直線抵抗体
JP2004119840A (ja) 非直線抵抗体およびその製造方法
JP3392792B2 (ja) 積層型フェライト部品
JPH10241911A (ja) 非直線抵抗体
JP2004055921A (ja) 酸化亜鉛バリスタの製造方法