JPS5823278A - 内燃機関用配電器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は内燃機関用配電器に関し、特にロータ電極と固
定電極間の放電に起因する雑音電波の発生を抑制した配
電器に関するものである。

火花点火方式の内燃機関においては、配電器のロータ電
極と固定電極間の放電及び点火プラグの電極間の放電に
褐因した雑音゛電波を発生する。

この雑音電波は１周波数帯域が広く、かつ高レベルであ
るので、テレビジョン、ラジオその他の無線通信施設に
障害を与えるおそれがあり、そのだめ上記の雑音電波は
極力抑制することが要請されている。

この問題に対しては、これまでにロータ電極として抵抗
材料や種々の導電性セラミックス等を用いる方式が提案
されている。しかしこれらの方式も量産車両を対象とす
るには、あまりにも高価であったり、安価ではあるが電
波雑音防止性能や長時間の耐久性の点で不十分である等
の欠点があ９実用に供される本のは数少ない。

例えばロータ電極または固定電極の少なくとも一方をシ
リコンウェーハで構成し、その表面にシリコンウェーハ
そのものの酸化被膜から成る高低１抗物質を形成したも
のでは、雑音電波防止性能の点では優れているが、放電
による高温により酸化消耗が著しく１．また、量産車両
を対象として使用するには高価であること、さらに高抵
抗物質としての酸化シリコン被膜をシリコンウェーハ表
面に形成させるための処理工程が必要となるので、製造
工数が多くなるなどの難点がある。

まだ他の例として、炭化珪素セラミックスを用いたロー
タ電極が提案されているが、その製造工程におけるロー
タ電極形状への成形において、型をもちいたプレスによ
る加工成形を天才ろため。

量産性が従来の金属電極に比べて著しく低いという難点
があった。

本発明は上記のごとき（重々の問題を解決するためにな
されたものであり、安価で量産性に優れ。

かつ雑音型波防ＩＥ性能の高い配電器を提供することを
目的とする。

上記の目的を達成するため本発明においては。

アルミナを主成分とし、これに１０〜４０重腓弧（以下
単に係と記す）の酸化チタン（チタニア）を含んだ半導
電性アルミナセラミックスで配電器のロータ電極を形成
している。

以下図面に基づいて本発明の詳細な説明する。

第１図は本発明を適用する配電器の一例の主要部斬面図
である。第１図において配電器は・・ウジング１とカム
軸２によって図示しない内燃機関に装着されている。カ
ム軸２は内燃機関のクランク軸と連係して回転するよう
になっており、ロータ電極３とそれを固着した絶縁体４
からなるロータ５を装着している。−！ｆ、た。中央部
に中央端子７を固設し円周方向に複数（気筒数に対応す
る数）の固定電極６を固設した配電キャップ１０がハウ
ジング１に装着されている。まだ、８はスプリング９は
中心電極である。

−１−記の配電器において１図示しない点火コイルから
の高電圧は図示しない高圧ケーブルを介して中央端子７
から導入され、スプリング８及び中心電極９を介してロ
ータ電極３に伝導され、ロータ電極３の先端部と固定電
極６間の放電ギャップＧの空気を絶縁破壊して固定電極
６に配電された後図示１〜ない高圧ケーブルを介して点
火プラグに送られる。

次に、第２図は本発明の実施例図であり、第１図のロー
タ電極３の斜視図を示す。

第２図において、（イ）はロータ電極全体を半導・　６
　・ 電性アルミナセラミックス１１で形成したもの。

（ロ）は先端部（火花枚重側）のみを半導電性アルミナ
セラミックス１１で形成し、その他の部分を金属（銅、
黄銅等）１２で形成したものである。

また（ハ）は、カーボン製の中心電極９と１妾触する部
分に金属板１６を設けたものである。

（ロ）のように一部分を金属で形成したものでは半導性
アルミナセラミックス部分の長さｔを短くすることが出
来るので、ロータ電極全体の抵抗値を任意の値に設定す
ることが出来る。また（口）叉び（ハ）のように中心電
極９と接触する部分を金属としたものにおいては、゛妾
触抵抗を小さくすることが出来、かつ中心電極９の摩耗
を少なくすることが出来る。

次に本発明の半導電性アルミナセラミックスによるロー
タ電極の製造方法を説明する。

まず水酸化アルミニウム等のアルミニウム塩を熱分解し
て得られる粉末もしくはアルミニウム塩を煙焼して得ら
れるアルミナ粉末に、結合材にすると共に導電性をもた
せるためにチタニア（Ｔ　＋　０２　）・　　４　・ 粉末を添加したものをよく混合、練り合わせ、原料粉末
とする。これを噴霧、乾燥、泥漿調整の後テープ状に成
形し、ロータ電極形状に打抜き、焼成を行なう。

焼成は１２００℃以上の高温の酸化雰囲気中で焼結が行
なわれる。ただし、この状態のままでは未だ導電性は付
与されない。そのため、得られた焼結体を水素を含む窒
素ガス雰囲気中において１３００〜２０００℃で１０〜
４８時間程度の還元処理をすることにより、半導電性を
有するアルミ１ナセラミノクスが得られる。

このようなアルミナセラミックスにおける導電性は、’
！、”　＋　０２が還元されて半導体となったためであ
り、その導電率は雰囲気温度と処理時間による還元の度
合によっである程度調整することが可能である。チタニ
ア（ＴｌＯ２）は化学量論的な組成がずれ易く、従って
還元され易いことが知られている。ＴｌＯ２が還元され
て半導体となったのは。

Ｔ　＋　０２が還元されるときに酸素イオンが失われる
の・で、残された余剰の電子が移動性を持ち、金属；結
晶内における電子伝導と同様な現象を呈するためと考え
られる。また、上述した原因の外に１例えばＳｂ５＋の
ような４価よりも大きい原子価を持つイオンがセラミッ
クス中に不純物として介在している場合には、Ｔ１４″
−のイオンが格子内の電気的中和を維持するために強制
的に３価の状態１ｐ　ｉ　３−１−に変化させられ、そ
の結束として還元したと同様な効果をセラミックスの電
気的性質に与えるものと考えることもできる。

すなわち、得られた半導電性アルミナセラミックスにお
いては、アルミナの高抵抗部分と、アルミナとチタニア
との半導電性の固溶体部分と、チタニアの半導電性部分
とが入り混って分散した構造を有していると考えられる
。このようなどとから、チタニアの添加量および還元処
理条件を変えて所望の電気的性質を有する半導電性のア
ルミナセラミックスを得ることができる。

なお、チタニア添加量とｆｆ（Ｉ　成分析より与えられ
た半導電性アルミナセラミックス中のチタニア量とはほ
ぼ一致１〜ており、ごく一部がアルミナ・チタニアの固
溶体となって存在していること、及びアルミナはα−ア
ルミナ、チタニアはルチル型であることが確認できた。

次に第６図は、上記の方法を用いて製造した半導電性ア
ルミナセラミックス材において、原料中のチタニアの添
加量とロータ電極への適用性との関係図である。

第３図において、雑音電波低減効果は４５〜１ｏ　ｏ　
ｏ　Ｍｌ−Ｔｚにおける平均値であり、まだロータ電極
のうちの半導電性アルミナセラミックスの長さｔ（第２
図（ロ）のＬ）は、’　１０　ｍｍに設定した場合の１
直を示す。

第３図から判るように、チタニアの添加量が１０〜４０
係（チタンの重量係で約５〜２０％に相当）の範囲では
、雑音電波の低減効果が大きく１しかも点火エネルギー
損失が通常の黄銅ロータとほぼ同じになるので、ロータ
電極材として好適である。

なお、半導電性アルミナセラミックスは、厚さ１１１１
ｍ　１幅１２ｍｍ、長さ１０ｍｍのロータ電極形・状の
場合、低電圧印加による抵抗測定では数ＭΩの抵抗値を
示すが、メガ−を用いた高電圧印加による抵抗測定では
’ＭｋＱ以下と非常に小さな抵抗値になる。また放電に
よる電極温度の上昇によっても抵抗値時下が著しく促進
される。

このような抵抗値の電圧依存性と温度依存性のだめ、実
際の動作時には抵抗値が非常に小さく。

そのため点火エネルギーの電極批抗分による損失が黄銅
ロータとほぼ同じ程度に小さくなるものと考えられる。

また、半導電性アルミナセラミックスによって雑音電波
発生の低減が行なわれる理由については、現在のところ
明確でない点も多い。

しかし、従来の低抗性の導電性セラミックスについて認
められた抵抗効果とは異なり、半導電性アルミナセラミ
ックスについては、その枚重部表面ｌ状態による作用が
大であると考えられる。すなわち半導電性アルミナセラ
ミックス妃おいては、アルミナの高抵抗部分と、アルミ
ナとチタニアとの半導電性の部分と、チタニアの半導電
性部分とが入り混って分散した構造を有していると考え
られ・　８　・ 電極の放電端面がミクロ的には細分化された導電性要素
と高抵抗要素とで構成されることになる。

とうした電極表面の局部的な高紙抗層に電極の極性とは
逆の電荷が捕捉され、電極面に高電界が印加された際に
、捕捉された空間電荷がロータ電極と固定電極間の主放
電に先行して放電することになり、この先駆放電によっ
て主放電が誘発されてその放電開始電圧が低下するもの
と考えることができる。

また、金属導体の表面を被覆した絶縁体膜上に電極の険
性とは逆の電荷が捕捉され、この捕捉された空間電荷に
よって電極面に高電界が発生し。

電極導体における電子放出がおこり易くなる現象（マル
タ−効果）と同様のメカニズムにより、放電開始電圧が
低下するとも考えられる。

実験によれば、黄銅ロータ電極、アルミニウム固定電・
＋、ギャップ長０．９　ｍｍの場合に１０〜１２ｋＶで
あった放電開始電圧が、半導電性アルミナセラミックス
のロータ電極を用いた場合（他の条件は同一）には５〜
８　ｋＶに低下することが認められた。

また半導電性アルミナセラミックスのロータ電極と黄銅
ロータ電極とを比較した場合、誘導放電時におけるロー
タ電極と固定電極間の電圧（電極抵抗分による電圧降下
と誘導放電電圧の和）や誘導放電継続時間についても両
者間に大きな差違は認められず、エネルギ損失面でのデ
メリットも無いと言える。

まだ、長時間の連続放電耐久試験においても。

電極放電面の熱損耗や電波雑音の防止性能の劣化もまっ
たく無いことが確認できた。

更に、黄銅ロータ電極の表面にシリコーングリスを塗布
して雑音レベルの低減を行なった方式の場合に、誘導放
電中に現われて殊ＫＦ’Ｍラレオに妨害を与える間欠放
電も本発明の場合には認められないととがわかった。

又、チタニアを含むアルミナセラミックスを焼結１７た
ものを、後で１−幾械的な加工により電極形状に形成し
たものは、最初から電極形状に形成して焼結したものと
比較し、雑音低減の効果が悪くな７．１１　。

ることか確かめられた。

以上説明したごとく本発明においては、アルミナＩＬ１
０〜４０チのチタニアを添加した半導電性アルミナセラ
ミックスでロータ電極を形成することにより、雑音電波
の発生を抑制し、かつ点火エネルギー損失も一般の黄銅
ロータ電極と同程度に小さく、シかも耐久性にも優れた
配電器を実現することが出来る。

また、雑音低減が電極表面の状態により得られるので、
電極部分を長くする必要がなく、またロータ電極形状へ
の成形がアルミナセラミックスの製造で確立された打抜
き成形（ロータ電極として形成した後焼成する）が使え
るため、高い量産性と低コストの製造が行なえるという
メリットがある０

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用する配電器の一例の断面図、第２
図は本発明の実施例図、第３図はチタニアの添加冶とロ
ータ電極への適用性との関係図である。 ・　１２　・ 符号の説明 １・・ハウジング　　　　２・ノノム軸６・・・ロータ
電極　　　　４・・・絶縁体５・・・ロータ　　　　　
　６・・・固定電極７・・・中央端子　　　　　８・・
・スプリング９・・・中心電極　　　　１０・・・配電
キ４・ノブ１１・・・半導電性アルミナセラミックス１
２・・・金属　　　　　　１３・・・金属板Ｇ・・・放
電ギャップ 代理人弁理土中村純之助

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 内燃機関の回転に連動して回転するロータ電極と、該ロ
   ータ電極と微小なギャップを介して対向する固定電極と
   を備え、該固定電極から内燃機関の各シリンダに設けら
   れた点火プラグに給電するように構成した配電器におい
   て、上記ロータ電極を、アルミナ（Ａｔ２０３）を主成
   分とし１０〜４０重量係の酸化チタン（Ｔ　＋　０２　
   ）を含む半導電性アルミナセラミックス材で形成したこ
   とを特徴とする内燃機関用配電器。