JP2002252104A - 電圧非直線抵抗体及びそれを用いた避雷器 - Google Patents
電圧非直線抵抗体及びそれを用いた避雷器Info
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Abstract
特性を達成し得る電圧非直線抵抗体を得、また、この電
圧非直線抵抗体を用いて雷サージ放電に対して大きな耐
量特性を有する避雷器を提供する。 【解決手段】 焼結体からなる素子1の上下面に電極2
が形成され、素子1の側面に側面高抵抗層3が形成され
た電圧非直線抵抗体において、側面抵抗層3を、水酸化
アルミニウムを添加剤4として含有するシリコーンゴム
で形成する。また、この構成の電圧非直線抵抗体を避雷
器に用いる。
Description
を主成分とする焼結体からなる素子の上下面に電極を有
し、側面に側面高抵抗層を有する電圧非直線抵抗体、及
びそれを搭載した避雷器に関するものである。
線抵抗体の構成を模式的に示す斜視図である。図におい
て、11は酸化亜鉛を主成分として、電圧非直線特性を
有する焼結体からなる素子、12はアルミニウム、銅あ
るいは亜鉛等からなる電極、13は側面高抵抗層であ
る。
らなるものがあり、素子11の側面に、無機絶縁材粉末
を有機バインダと混合したペーストを塗布した後、本焼
成することによって形成する。本焼成することによって
側面に側面高抵抗層13が形成された素子11の上下面
を研削あるいは研磨処理して平行な電極形成面を得、こ
の電極形成面に、導電性のよいアルミニウム、銅あるい
は亜鉛等からなる電極材料をアークガン、プラズマガン
等により溶射することによって電極12を形成する。
対して、より大きな耐量特性が要求されてきている。こ
の要求を阻害する要因として側面高抵抗層の影響が大き
いことがわかってきた。
抵抗層は多孔質であり、大電流の雷サージ放電に対する
耐量特性の向上には限界があるという問題がある。
らなる側面高抵抗層にエポキシワニスを塗布して絶縁層
を形成することが特開平9−97706号公報に開示さ
れている。同公報の方法によれば、側面高抵抗層の多孔
質部分をエポキシワニスで埋めることによって雷サージ
放電に対する耐量特性が向上するが、大電流通電により
素子が発熱し、エポキシワニスからなる絶縁層の破壊が
生じるため、雷サージ放電における耐量特性の向上には
限界がある。
は、無機絶縁材からなる側面高抵抗層は設けず、本焼成
後の素子側面をシリコーンゴム等でモールドする方法が
開示されているが、大電流通電により素子が発熱し、シ
リコーンゴムが絶縁劣化するため、雷サージ放電におけ
る耐量特性の向上には限界がある。
側面高抵抗層は、雷サージ放電に対する耐量特性の向上
には限界があり、要求される耐量特性を達成し得るもの
ではない。
ものであり、雷サージ放電に対して要求される大きな耐
量特性を達成し得る電圧非直線抵抗体を得、また、この
電圧非直線抵抗体を用いて雷サージ放電に対して大きな
耐量特性を有する避雷器を提供しようとするものであ
る。
非直線抵抗体は、電圧非直線特性を有する焼結体からな
る素子、該素子の上下面に形成された電極、上記素子の
側面に形成された側面高抵抗層を有し、該側面高抵抗層
が、温度上昇によって吸熱する物質を含有するシリコー
ンゴムからなるものである。
上記第1の電圧非直線抵抗体において、吸熱する物質が
吸熱する温度は、530℃より低く、100℃以上であ
るものである。
上記第1の電圧非直線抵抗体において、吸熱する物質が
温度上昇によって結晶水を放出する物質であるものであ
る。
上記第3の電圧非直線抵抗体において、吸熱する物質が
結晶水を放出する温度は、530℃より低く、100℃
以上であるものである。
上記第1の電圧非直線抵抗体において、吸熱する物質
が、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムおよびコ
レマナイトの少なくとも1つからなるものである。
上記第1ないし第5の電圧非直線抵抗体のいずれかにお
いて、シリコーンゴム中における吸熱する物質の含有量
は、20wt%以上、70wt%以下であるものであ
る。
いし第6の電圧非直線抵抗体のいずれかを使用したもの
である。
抵抗体の実施の形態を示す斜視図(a)、A−A断面図
(b)及びB部拡大図(c)である。図において、1は
電圧非直線特性を有する素子、2は素子1の上下面に形
成したアルミニウム、銅あるいは亜鉛等からなる電極、
3は温度上昇によって熱分解し、吸熱する物質を添加剤
4として含有するシリコーンゴム5からなる側面高抵抗
層である。
し、Bi、SbおよびSiの酸化物等を含有する焼結体
である。以下に、図1を参照して製造方法を説明する。
非直線特性を発現させる添加物として、Bi2O3、S
n2O3、Co3O4、Mn3O4、NiO、SiO2
などを加えた混合体に、水とバインダ用ポリビニルアル
コールを少量加えてよく混合し、スラリーを作り、造粒
し、乾燥して造粒粉を得る。
成する。焼成は、バインダを分解除去する仮焼成と、こ
の仮焼成の後、1000〜1300℃で数時間保持した
後所定のパターンで冷却することにより、紛体を焼き固
める本焼成とを行い、素子1を得る。
磨し、所定の厚さとし、洗浄する。この洗浄の後、アル
ミニウム、銅あるいは亜鉛などの電極材料を、研磨した
素子1の上下面に溶射して電極2を形成する。
解して吸熱反応を示す物質を添加剤4として含むシリコ
ーンゴム5を塗布し、乾燥し、固化して側面高抵抗層3
を形成する。
解によって吸熱反応が生じる添加剤4を含むシリコーン
ゴム5を側面高抵抗層3としているので、通電時の素子
1の発熱によって、添加剤4が分解し、熱を吸収して側
面高抵抗層3の熱による絶縁劣化が抑制され、雷サージ
放電耐量特性が向上する。また、シリコーンゴムを塗布
し、乾燥することによって雷サージ放電耐量特性が向上
した電圧非直線抵抗体を容易に得ることができる。
出する物質とすることによって、通電時における素子1
の発熱による側面高抵抗層3の温度上昇を抑制する。こ
の温度上昇の抑制によって側面高抵抗層3の絶縁劣化が
抑えられる。
を放出する温度は、シリコーンゴムの熱分解温度(約5
30℃)よりも低く100℃以上の温度であることによ
って、側面抵抗層3の温度がシリコーンゴムの分解温度
よりも低く抑えられ、シリコーンゴムの絶縁劣化が抑制
される。
て、例えば、水酸化アルミニウム(Al2(O
H)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、コ
レマナイト(2CaO・3B2O3)及びこれらの複数
からなる混合物を用いることができる。
有量は、20wt%より少ない添加量では雷サージ放電
耐量特性向上の効果が小さく、また、70wt%を越え
るとシリコーンゴムが脆くなるので、20wt%以上、
70wt%以下とするのが好ましい。
2O3、Sn2O3、Co3O4、Mn 3O4、Ni
O、SiO2などの紛体を加えた混合体に、水とバイン
ダ用ポリビニルアルコールを少量加えてよく混合し、ス
ラリーを作り、造粒し、乾燥して造粒粉を得た。この造
粒粉を円柱形状に成形し、1000℃〜1300℃で焼
成して焼結体を得た。焼成後、焼結体の上下面を研磨
し、この研磨面にアルミニウムを溶射して電極を形成し
た後、側面に側面高抵抗層を形成して直径30mm、厚
さ40mmの素子を得た。
ルミニウムを0wt%、20wt%、40wt%、50
wt%、60wt%含有するシリコーンゴムとした。こ
の5種類の試料各3個(試験番号4〜18)について、
雷サージ放電耐量特性を求めた。
の無機絶縁材を用いて試料を作製し、この試料について
も、雷サージ放電耐量特性を求めた(試験番号1〜
3)。
A、30kA、40kA、50kA、60kAで4/1
0(μs)のパルス電流を5分間に2回印加し、破壊し
なかったものを○、破壊したものを×として表示した。
評価結果を表1に示す。
層が水酸化アルミニウムを含有するシリコーンゴムから
なるもの(試験番号7〜18)は、従来の側面高抵抗層
が無機絶縁材からなるもの(試験番号1〜3)、および
添加剤を含有しないシリコーンゴム(試験番号3〜6)
からなるものに比べて、雷サージ放電耐量特性が向上し
た。
酸化アルミニウムを50wt%以上含有するもの(試験
番号13〜18)は、従来の側面高抵抗層が無機絶縁材
からなるもの(試験番号1〜3)の2倍近くに向上し
た。
よれば、電圧非直線特性を有する焼結体からなる素子、
該素子の上下面に形成された電極、上記素子の側面に形
成された側面高抵抗層を有し、該側面高抵抗層が、温度
上昇によって吸熱する物質を含有するシリコーンゴムか
らなるものであるので、吸熱によって側面高抵抗層の温
度上昇が抑制され、絶縁劣化が抑えられて、雷サージ放
電耐量特性が向上する。
れば、吸熱する物質が吸熱する温度は、530℃より低
く、100℃以上であるものであるので、側面高抵抗層
の温度はシリコーンゴムの熱分解温度より低く抑えら
れ、シリコーンゴムの熱分解による絶縁劣化が抑制され
る。
れば、吸熱する物質が温度上昇によって結晶水を放出す
る物質であるので、結晶水の放出によって側面高抵抗層
の温度上昇が抑制され、絶縁劣化が抑えられる。
れば、吸熱する物質が結晶水を放出する温度は、530
℃より低く、100℃以上であるので、側面高抵抗層の
温度はシリコーンゴムの熱分解温度より低く抑えられ、
シリコーンゴムの熱分解による絶縁劣化が抑制される。
れば、吸熱する物質が、水酸化アルミニウム、水酸化マ
グネシウムおよびコレマナイトの少なくとも1つからな
るものであるので、結晶水の放出によって側面高抵抗層
の温度上昇が抑制され、絶縁劣化が抑えられる。
れば、シリコーンゴム中における吸熱する物質の含有量
は、20wt%以上、70wt%以下であるものである
ので、シリコーンゴムの弾性特性を損なうことなく側面
高抵抗層の雷サージ耐量特性を向上させることができ
る。
第1ないし第6の電圧非直線抵抗体のいずれかを使用し
たものであるので、雷サージ放電耐量特性が向上した避
雷器が得られる。
体を示す模式図である。
す断面図である。
シリコーンゴム。
Claims (7)
- 【請求項1】 電圧非直線特性を有する焼結体からなる
素子、該素子の上下面に形成された電極、上記素子の側
面に形成された側面高抵抗層を有し、該側面高抵抗層
が、温度上昇によって吸熱する物質を含有するシリコー
ンゴムからなることを特徴とする電圧非直線抵抗体。 - 【請求項2】 吸熱する物質が吸熱する温度は、530
℃より低く、100℃以上であることを特徴とする請求
項1記載の電圧非直線抵抗体。 - 【請求項3】 吸熱する物質は、温度上昇によって結晶
水を放出する物質であることを特徴とする請求項1記載
の電圧非直線抵抗体。 - 【請求項4】 吸熱する物質が結晶水を放出する温度
は、530℃より低く、100℃以上であることを特徴
とする請求項3記載の電圧非直線抵抗体。 - 【請求項5】 吸熱する物質が、水酸化アルミニウム、
水酸化マグネシウムおよびコレマナイトの少なくとも1
つからなることを特徴とする請求項1記載の電圧非直線
抵抗体。 - 【請求項6】 シリコーンゴム中における吸熱する物質
の含有量は、20wt%以上、70wt%以下であるこ
とを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の電
圧非直線抵抗体。 - 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の電
圧非直線抵抗体を使用したことを特徴とする避雷器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001045936A JP2002252104A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電圧非直線抵抗体及びそれを用いた避雷器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001045936A JP2002252104A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電圧非直線抵抗体及びそれを用いた避雷器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002252104A true JP2002252104A (ja) | 2002-09-06 |
Family
ID=18907641
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001045936A Pending JP2002252104A (ja) | 2001-02-22 | 2001-02-22 | 電圧非直線抵抗体及びそれを用いた避雷器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002252104A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004281934A (ja) * | 2003-03-18 | 2004-10-07 | Nippon Chemicon Corp | 電子部品およびその製造方法 |
JP2005277100A (ja) * | 2004-03-24 | 2005-10-06 | Nippon Chemicon Corp | 電子部品 |
WO2007032240A1 (ja) * | 2005-09-13 | 2007-03-22 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | 静電気対策部品 |
JP2009088168A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Nippon Chemicon Corp | 電子部品 |
US8717732B2 (en) | 2009-12-04 | 2014-05-06 | Abb Research Ltd. | High voltage surge arrester |
-
2001
- 2001-02-22 JP JP2001045936A patent/JP2002252104A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009088168A (ja) * | 2007-09-28 | 2009-04-23 | Nippon Chemicon Corp | 電子部品 |
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