JP2933881B2 - 電圧非直線抵抗体及びその製造方法及びその電圧非直線抵抗体を塔載した避雷器 - Google Patents

電圧非直線抵抗体及びその製造方法及びその電圧非直線抵抗体を塔載した避雷器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、酸化亜鉛を主成
分とする焼結体の電圧非直線抵抗体及びその製造方法、
及びその電圧非直線抵抗体を塔載した避雷器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】避雷器の高性能化は、送電系統の絶縁レ
ベルの低減につながるものであり、絶縁レベルが低減さ
れると機器の小型化が可能となる。電圧高い機器ほど
小型化の要求は大きく、高電圧化にともなって避雷器の
高性能化が強く要求されるところである。最近の避雷器
は、特性要素として酸化亜鉛を主成分とした電圧非直線
抵抗体を直列に接続したものが使用され、系統電圧に対
しては、電圧非直線抵抗体を系統電圧に合わせて積層し
た構成である。
【0003】従来の電圧非直線抵抗体は、酸化亜鉛を主
成分とし、酸化ビスマス、酸化コバルト、その他の酸化
物等を添加した焼結体であり、急峻(サージ)電流を吸
収することによって回路素子を保護するサージアブゾー
バや、落雷等の異常電圧から電力機器を保護する避雷器
として巾広く使用されている。
【0004】従来の電圧非直線抵抗体の内部は、図14
に示すような構造を有するものである。即ち、粒子径が
1μm〜数μmのアンチモン化合物からなるスピネル粒
子1は、酸化亜鉛粒子2内に存在するものと、酸化亜鉛
の三重点(多重点)の付近に存在する酸化ビスマス3を
主成分とする粒界層の内部や、これと隣接して存在する
ものの2つの状態がある。酸化ビスマス3の一部分は多
重点のみならず、酸化亜鉛粒子2間の深部にまで侵入し
ている場合も見られる。なお、4は酸化亜鉛内の双晶境
界である。
【0005】酸化亜鉛を主成分とする粒子自身は単に抵
抗体として作用し、酸化亜鉛粒子2間の境界部分で電圧
非直線性を示すことは、ポイント電極を用いた実施例か
ら明らかにされている(G.D.Mahan、L.M.Levinson and H.
R.Phillip、"Theory of conduction in ZnO varistors"、
J.Appl.Phys.50(4)2799(1979))。この酸化亜鉛粒子2間
の境界(粒界)の数がバリスタ電圧を決めることが実験で
確かめられている。
【0006】このような微細構造を有する酸化亜鉛を主
成分とする焼結体は、通常図15に示すような電圧−電
流(V−I)特性を有する。このV−Iカーブは物理的
メカニズムから3つの領域に分けられる。 (1)粒界のショットキーバリアによって電流が制限さ
れ、印加電圧に対して漏れ電流の小さい領域。(図15
のLを含む領域で、その代表値として約φ100mmの
大きさの素子に対しては、10μAが一般的に選ばれ
る。) (2)印加電圧が大きくなり、粒界を通過するトンネル
電流が増加し、印加電圧に対して急激に抵抗が小さくな
る領域。(図15のSは(1)から(2)へ移る領域
で、その代表値として約φ100mmの大きさの素子に
対しては、1〜3mAが一般的に選ばれる。) (3)ZnO自身の抵抗により決まるV−I領域。(図
15のHを含む領域で、その代表値として約φ100m
mの大きさの素子に対しては、10kAが一般的に選ば
れる。)
【0007】n型半導体である焼結体中の酸化亜鉛粒子
は、結晶粒界に過剰の酸素が吸着すると界面に電子の捕
獲準位が形成され、ここに電子が捕獲されるために粒界
面にそって電子が存在しない空乏層が生成し、結局粒界
部分に電子的バリア(ショットキー・バリア)が形成さ
れる。そのため、このショットキー・バリアのバリアハ
イトが大きいほど漏れ電流が小さくなり、小電流領域の
平坦率がより優れた抵抗体となる。小電流領域の平坦率
には粒界での電気特性が大きく影響する一方で、大電流
領域の平坦率には酸化亜鉛自身の抵抗が大きく影響す
る。酸化亜鉛自身の抵抗が大きくなると平坦率が悪化す
るため、酸化亜鉛自身の抵抗は小さいほうがよい。
【0008】ここで、平坦率を次のとおり定義する。図
15に示すように、大電流領域Hでの電圧VHと小電流
領域Lでの電圧VLとの比率VH/VLが平坦率である。
特に、バリスタ電圧VSとの比率VS/VLを小電流領域
の平坦率、VH/VSを大電流領域の平坦率という。
【0009】また、電圧非直線抵抗体では図15に示し
たバリスタ電圧VSが非直線性のしきい値電圧を表す。
バリスタ電圧VSはV1mA(素子に1mA通電した際の素
子の両端電極間電圧)などを代表値として使用すること
が多く、素子の厚みに比例する。避雷器は、電圧非直線
抵抗体のバリスタ電圧VSを考慮して積層個数が決定さ
れる。
【0010】図16、図17に例えば1000kV用の
ガス絶縁機器に接続される避雷器を従来の技術で構成し
た場合を示す。図16は縦断面図、図17は電圧非直線
抵抗体の部分の構成を示すものであり。図において、1
1は絶縁スペーサ、12は接続導体のシールド、13は
導体、14は先端を支持する絶縁スペーサ、15は電圧
非直線抵抗体の上端と導体13との接続部を遮蔽するシ
ールド、16は電圧非直線抵抗積層体の継ぎ目を遮蔽す
るシールド、17は電圧非直線抵抗積層体、18はタン
クである。19は電圧非直線抵抗体、20は電圧非直線
抵抗体19のストッパである。この避雷器は、図17に
示すように、必要数の電圧非直線抵抗体19を3分割
し、電圧非直線抵抗体19にストッパ20を間挿してあ
る程度の高さに積層し、接続導体21で直列に接続し
て、電圧非直線抵抗積層体17を構成し、この電圧非直
線積層体17の複数をシールド16を間挿して積み上
げ、タンク18に収納し積み上げられた電圧非直線抵抗
積層体17の上部で機器に接続する導体13によって絶
縁スペーサと連結し、電圧非直線抵抗積層体17上部の
シールド15の部分は絶縁スペーサ14により支持され
た構成である。
【0011】この従来のガス絶縁機器に使用される避雷
器は、電圧非直線抵抗体19のバリスタ電圧VSを考慮
して系統電圧に対応して積層個数が決定されており、高
電圧用になると直列積層個数が多くなり、図16、図1
7のように3柱構造になり、それぞれの接続導体21、
多くのストッパ20が多く必要であり、部品点数は多
く、寸法も大きくなり構造も複雑であり、避雷器として
大きなものとなり、組立、据付煩雑な構成である。
【0012】電力系統の送電電圧の高電圧化に伴なう小
型化、高性能化への要求に応えるには、電圧非直線抵抗
体の性能が、避雷器特性の重要な要素である平坦率がよ
り小さく、単位高さ当たりのバリスタ電圧を高くした電
圧非直線抵抗体素子が望まれている。
【0013】避雷器の性能をよくする電圧非直線抵抗体
の平坦率を小さくするには、抵抗体の電圧非直線性を良
くする、即ち、酸化亜鉛粒子間の粒界に存在するショッ
トキー・バリアのバリアハイトを高くするような製造技
術が必要となる。しかし、大電流領域の平坦率を改善す
る効果は、同時に小電流領域の平坦率を悪化させる。逆
に小電流領域の平坦率を改善する効果は、同時に大電流
領域の平坦率を悪化させる。
【0014】一方、系統電圧の高い、例えばUHV10
00kV送電に使用される避雷器を従来の素子と同等の
S値をもつ素子を積み上げて構成すると、上記図1
6、図17に示すように、直列積層個数は多くなり、そ
の結果、避雷器として高さが高くなり、機器の構成とし
て大きくなってしまう。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】避雷器の小型化を図る
には、バリスタ電圧の高い電圧非直線抵抗体が必要であ
るが、従来の電圧非直線抵抗体及びその製造方法によれ
ば、添加物を変えた配合に換えて大電流領域の平坦率
をよくすると小電流領域の平坦率が悪化し、逆に小電流
領域の平坦率を改善すると大電流領域の平坦率が悪化
し、また、バリスタ電圧を大きくすると、平坦率が悪化
するという、問題点があった。
【0016】この発明は、電圧非直線抵抗体の小電流領
域から大電流領域に亙って平坦率を悪化させることな
く、バリスタ電圧を向上させた電圧非直線抵抗体を得る
こと、及びこの電圧非直線抵抗体を積載した小形の避雷
器を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る電圧非直線抵抗体は、酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビ
スマス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン
の他酸化クロム、酸化ニッケル、酸化けい素、酸化ほう
素等の酸化物、La系希土類元素(R)の酸化物、及び
アルミニウムの酸化物を含有する電圧非直線抵抗体であ
り、酸化アンチモンをSb 2 3 に換算して0.75mo
l%〜5.0mol%、La系希土類元素(R)の酸化
物をR23に換算して0.01mol%〜3.0mol
%、アルミニウムの酸化物をAl23に換算して0.0
005mol%〜0.005mol%含有するものであ
る。
【0018】この発明の請求項2に係る電圧非直線抵抗
体の製造方法は、酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマ
ス、酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガンの他
酸化クロム、酸化ニッケル、酸化けい素、酸化ほう素等
の酸化物、La系希土類元素(R)の酸化物、及びアル
ニウムの酸化物を含有する電圧非直線抵抗体であり、
La系希土類元素(R)をR23に換算して0.01m
ol%〜3mol%、及びアルミニウムの酸化物をAl
23に換算して0.0005mol%〜0.005mo
l%の原料を、混合して所定の形状に成形した後、第1
段階の焼成における昇温過程の500℃から最高焼成温
度までに30℃/hr以下の昇温速度領域を設定して、
最高焼成温度を1000℃〜1300℃として空気中で
焼成し、第2段階の最高焼成温度を950℃から第1段
階の最高焼成温度までの温度として酸化性雰囲気中で焼
成し、第2段階の焼成における降温時の降温速度変化点
を800℃〜500℃とし、第2段階の最高焼成温度か
ら降温速度変化点までの降温速度を50℃/hr〜20
0℃/hrとし、降温速度変化点から室温までの降温速
度を50℃/hr以下としたものである。
【0019】この発明の請求項3に係る電圧非直線抵抗
体の製造方法は、請求項2に記載の電圧非直線抵抗体の
製造方法の、第2段階の焼成過程での酸化性雰囲気は
なくとも最高焼成温度から降温温度変化点までの降温過
程を除く過程の酸素濃度を80%以上としたものであ
る。
【0020】この発明の請求項4に係る電圧非直線抵抗
体の製造方法は、請求項2又は請求項3に記載の電圧非
直線抵抗体の製造方法の、第2段階の最高焼成温度から
降温速度変化点までの降温過程の雰囲気の酸素含有量を
30%以下の酸化性雰囲気としたものである。
【0021】この発明の請求項5に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して金属容器に収納し、
絶縁ガス等の絶縁媒体を封入したものである。
【0022】この発明の請求項6に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して少なくとも胴部が絶
縁部材で形成された容器に収納し、絶縁ガス等の絶縁媒
体を封入したものである。
【0023】この発明の請求項7に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して少なくとも胴部が絶
縁部材で形成された容器に収納し、絶縁油等の絶縁媒体
中で使用するものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、実施の形態1について説明する。
酸化亜鉛ZnOを主成分とする電圧非直線抵抗体は、通
常添加成分の金属または化合物を混合して成形し、酸化
性雰囲気の下で高温焼成することにより得られるもので
ある。
【0025】主成分となる酸化亜鉛は、電圧非直線性の
改善、耐量の向上及び長寿命化など抵抗体特性の総合的
観点から、その含有量はZnOに換算して電圧非直線抵
抗体の原料(以下単に原料という)中に90〜97mo
l%、特に92〜96mol%の範囲で含有されるよう
に調整することが望ましい。
【0026】酸化ビスマスは、通常平均粒子径が1〜5
μmのものが用いられる。そして、酸化ビスマスの配合
量は、5mol%よりも多い場合には希土類元素添加に
よる酸化亜鉛粒子の粒成長抑制効果を阻害するようにな
り、また、0.1mol%よりも少ない場合には漏れ電
流が増加するため、原料中にBi23に換算して0.1
〜5mol%、特に0.2〜2mol%含有されるよう
に調整することが望ましい。
【0027】また、電圧非直線抵抗体のバリスタ電圧を
大きくする性質を有する酸化アンチモンとしては、通常
平均粒子径が0.5〜5μmのものが用いられる。酸化
アンチモンの配合量は、5mol%よりも多い場合には
酸化亜鉛との反応物であるスピネル粒子(絶縁物)が多
く存在し、バリスタ電圧は大きくなるものの電流の通電
パスが大きく制限されるため、インパルスまたはエネル
ギー耐量が小さくなって破壊しやすくなる。また、0.
5mol%よりも少ない場合には酸化亜鉛粒子の粒成長
抑制効果が十分に発揮されなくなるので、原料中にSb
23に換算して0.5〜5mol%、特に0.75〜2
mol%含有されるように調整することが望ましい。
【0028】また、電圧非直線抵抗体の電圧非直線性を
改善させるために、酸化コバルト、酸化マンガンの他酸
化クロム、酸化ニッケル、酸化けい素等の酸化物を含有
させる。これらは通常平均粒子径が10μm以下のもの
を用いることが望ましい。これらの成分の配合は、電圧
非直線抵抗体に十分な電圧非直線性を付与するためには
それぞれ原料中にCo34、Mn34、Cr23、Ni
O、SiO2に換算して0.1mol%以上、特に好ま
しくは0.2mol%以上が含有されるように調整する
ことが望ましい。しかしながら、5mol%よりも配合
量が多すぎる場合には絶縁物であるスピネル相、パイロ
クロア相(スピネル生成反応の中間反応物質)およびけ
い酸亜鉛量が多くなり、Sb23添加の場合と同様に電
流の通電パスが曲折するためにエネルギー耐量の減少
や、電圧非直線性が悪化する傾向があるので、原料中に
Co34、Mn34、Cr23、NiO、SiO2に換
算して3mol%以下、特に好ましくは2mol%以下
含有されるように調整することが望ましい。
【0029】また、酸化亜鉛粒子の抵抗を下げて電圧非
直線性を改善し、酸化ビスマスをより低融化して高温焼
成時にその流動性を良くすることにより粒子間に存在す
る空孔(pore)を有効に減らすために、アルミニウ
ムの酸化物をAl23に換算して0.0005〜0.0
05mol%、酸化ほう素をB23に換算して0.00
1〜0.1mol%を原料中に含有させる。
【0030】また、電圧非直線抵抗体のバリスタ電圧を
大きくし、大電流領域の平坦率を改善して非直線性を向
上させるために、La系希土類元素(R)の酸化物を少
なくとも1種類以上、R23に換算して合計0.01〜
3mol%を原料中に含有されるよう調整することが望
ましい。かかる希土類酸化物としては、通常平均粒子径
が5μm以下のものが用いられる。
【0031】次に、前記原料からなる電圧非直線抵抗体
の製造方法について説明する。前記原料の平均粒子径を
ボールミルなどを用いて適宜調整した後、たとえばポリ
ビニルアルコール水溶液などを用いてスラリーを形成
し、スプレードライヤーなどを用いて乾燥させて造粒す
る。得られた造粒粉を、たとえば200〜500kgf
/cm2程度の加圧力で一軸加圧を施し、所定形状の粉
末成形体を作製する。粉末成形体からバインダ(たとえ
ばポリビニルアルコール)を除去するために、粉末成形
体を600℃程度の温度で予備加熱後に焼成する。
【0032】第1段階における焼成は、少なくとも空気
中で最高温度を1000〜1300℃、好ましくは11
00〜1270℃として1〜20時間、好ましくは3〜
10時間保持して行う。焼成による昇温過程は、酸化亜
鉛粒子間に存在する粒界の主成分となる酸化ビスマスの
流動性をよくし、粒子間に残る空孔を有効に減らすた
め、500℃以上の酸化ビスマスの溶融温度領域では、
30℃/hr以下、好ましくは25℃/hr以下とす
る。
【0033】第2段階における焼成は、少なくとも酸素
分圧が80容量%以上の酸化性雰囲気となるように調整
することが望ましい。第1段階の焼成によって、空孔が
少なく、緻密な焼結体を得ため、第2段階の焼成では
十分な酸素を酸化亜鉛粒子間の粒界に供給することを目
的とする。従って、昇温過程においては50〜500℃
/hr、好ましくは100〜200℃/hr、また降温
過程においては酸化ビスマスの結晶化温度領域とその近
傍領域周辺(500〜800℃)を境に降温速度を前半
は50〜200℃/hr、後半は50℃/hr以下とす
ることが望ましい。
【0034】前記条件は、固相反応が十分に起こり、焼
結反応が十分に進行し、より優れた特性を有する焼結体
を得るための条件であり、特に降温速度を変化させる酸
化ビスマスの結晶化温度領域は配合によって微妙に温度
領域が異なるため、たとえばTMA(熱分析装置)など
を用いて設定することができる。
【0035】
【実施例】次に、電圧非直線抵抗体およびその製造方法
を詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定
されるものではない。 実施例1. 酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガンの他、酸化
クロム、酸化ニッケル、および酸化けい素等の酸化物を
含有し、その含有量がそれぞれ0.5mol%、酸化ア
ンチモン1.2mol%、微量添加物であるアルミニウ
の酸化物の含有量はAl23に換算して0.002m
ol%、ほう酸の含有量は0.04mol%となるよう
に調整した。希土類元素酸化物(R=Y,La,Ce,
Pr,Nd,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,E
r,Tm,Yb,Lu)はそれぞれR23に換算して
0.5mol%を各試料1〜16に表1のように添加し
た。残部は酸化亜鉛ZnOである。
【0036】
【表1】
【0037】前記原料と、バインダとしてポリビニルア
ルコール水溶液をディスパーミルを用いて混合してスラ
リーを形成した後、スプレードライヤーを用いて乾燥
し、造粒した。得られた造粒粉を200〜500kgf
/cm2の加圧力で一軸性加圧し、粉末成形体を得た。
なお、本実施例での試料は、呼び径φ125mm、厚さ
30mmとした。これらの粉末成形体を、600℃で5
時間予備加熱をしてバインダを除去した。
【0038】焼成雰囲気、最高温度を図1の焼成パター
ン1に示す条件に従い焼成を行った。但し、焼成の温度
パターンは図2に示すとおりで、Vaは第1段階焼成に
おける500℃から最高温度までの昇温速度、Vbは第
1段階焼成における最高温度からの降温速度、Vcは第
2段階焼成における最高温度までの昇温速度、Taは第
2段階焼成における最高温度、Vdは第2段階焼成にお
ける最高温度から降温速度変化点までの降温速度、Tb
は第2段階焼成における降温速度変化点、Veは第2段
階焼成における降温速度変化点以降の降温速度を表す。
【0039】得られた素子を研磨して洗浄した後、アル
ミニウム電極を形成してバリスタ電圧を測定した。この
結果を図3に示す。希土類元素を含有しない試料1と試
料2〜16とを比較する。希土類元素を添加した場合、
バリスタ電圧が増加するのが分かる。しかし、試料3及
び試料5のように中には大きな効果が得られないものも
ある。容易に大きなバリスタ電圧を有する非直線抵抗体
を得ることを目的とし、また、異なる希土類元素配合に
よる試料間のばらつきを少なくするため、希土類元素は
もっとも高いバリスタ電圧を有する試料2からバリスタ
電圧値の差が10%以内の元素に限定する。従って、
の発明における希土類元素(R)として、試料2及び
試料7〜16のY,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Luの11種類に限定し、これ
をLa系希土類元素(R)と定義する。
【0040】実施例2.酸化ビスマス、酸化コバルト、
酸化マンガンの他、酸化クロム、酸化ニッケル、および
酸化けい素等の酸化物を含有し、その含有量がそれぞれ
0.5mol%、酸化アンチモンを1.2mol%、微
量添加物であるほう酸の含有量は0.04mol%とな
るように調整した。アルミニウム、及び希土類元素酸化
物はそれぞれAl23、R23に換算して図4に示した
量になるよう添加した。残部は酸化亜鉛ZnOである。
【0041】前記原料と、バインダとしてポリビニルア
ルコール水溶液をディスパーミルを用いて混合してスラ
リーを形成した後、スプレードライヤーを用いて乾燥
し、造粒した。得られた造粒粉を200〜500kgf
/cm2の加圧力で一軸性加圧し、粉末成形体を得た。
なお、本実施例での試料は呼び径φ125mm、厚さ3
0mmとした。これらの粉末成形体を、600℃で5時
間予備加熱をしてバインダを除去した。
【0042】焼成雰囲気、最高温度を図1の焼成パター
ン1に示す条件に従い焼成を行った。但し、焼成の温度
パターンは図2に示すとおりである。得られた素子を研
磨して洗浄した後、アルミニウム電極を形成し、バリス
タ電圧(V1mA/mm)及び平坦率を測定した。この結
果を図4に示す。但し、測定値はすべて11種類の希土
類元素酸化物をそれぞれ添加した場合の平均を示す。
【0043】試料17〜22を比較すると図5に示すよ
うに、バリスタ電圧は希土類元素の添加量が増えるに従
って増加していくことがわかる。希土類元素を添加して
いない試料17が、現状品に相当する。0.001mo
l%の希土類元素を添加した試料18では、バリスタ電
圧は大きくなっているがその程度は小さい。試料19〜
22では、バリスタ電圧の平均値はすべて350V/m
m以上の高い値を示し、現状よりも50%以上向上して
いる。一方、試料22ではバリスタ電圧の値は大きな値
を示しているが、同時に小電流域の平坦率が試料17と
比べて10%以上大きくなり、漏れ電流が増加するため
使用に耐えられない。従って、R23の添加量の最適値
は0.01〜3mol%となり、この範囲内で調整する
ことが望ましい。
【0044】試料23〜27を比較して、Alの添加量
を減らすと小電流領域の平坦率は小さくなるが、大電流
領域の平坦率が大きくなる。また、添加量を増やすと逆
に大電流領域の平坦率は小さくなるが、小電流領域の平
坦率が大きくなることが分かる。試料17と比較した場
合、試料23では大電流域の平坦率が10%以上悪化
し、試料27では小電流域の平坦率が10%以上悪化し
ている。従って、Alの添加量の最適値は0.0005
〜0.005mol%となり、この範囲内で調整するこ
とが望ましい。
【0045】以上、実施例1及び実施例2によれば、酸
化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸
化マンガンの他、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化けい
素および酸化ほう素等の酸化物を含有し、特にLa系希
土類元素(R=Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,H
o,Er,Tm,Yb,Lu)の酸化物をR23に換算
して0.01〜3.0mol%、アルミニウムの酸化物
をAl23に換算して0.0005〜0.005mol
%含有することにより、大電流域から小電流域にわた
り、現状の平坦率を維持しつつ、バリスタ電圧が50
上向上した非直線抵抗体を得ることができる。
【0046】実施例3. 酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガンの他、酸化
クロム、酸化ニッケルおよび酸化けい素等の酸化物を含
有し、その含有量がそれぞれ0.5mol%、酸化アン
チモンを1.2mol%、希土類元素酸化物をR23
換算して0.1mol%、微量添加物であるアルミニウ
ムの酸化物の含有量はAl23に換算して0.002m
ol%、ほう酸の含有量は0.04mol%となるよう
に調整した。希土類元素酸化物(R=Y,Sm,Eu,
Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)は
それぞれR23に換算して0.1mol%となるよう添
加した。残部は酸化亜鉛ZnOである。
【0047】前記原料と、バインダとしてポリビニルア
ルコール水溶液をディスパーミルを用いて混合し、スラ
リーを形成した後、スプレードライヤーを用いて乾燥し
て造粒した。得られた造粒粉を200〜500kgf/
cm2の加圧力で一軸性加圧し、粉末成形体を得た。な
お、本実施例での試料は呼び径φ125mm、厚さ30
mmとした。これらの粉末成形体を、600℃で5時間
予備加熱をしてバインダを除去した。
【0048】2段階焼成による焼成を図1の焼成パター
ンに示す条件に従い行った。但し、焼成の温度パターン
は図2に示すとおりである。得られた素子を研磨して洗
浄した後、アルミニウム電極を形成し、バリスタ電圧
(V1mA/mm)及び平坦率を測定した。この結果を図
6に示す。但し、測定値はすべて11種類の希土類元素
酸化物をそれぞれ添加した場合の平均を示す。
【0049】第1段階における空気中焼成での昇温速度
が100℃/hrよりも速い場合は、本実施例の試料の
ように大口径であると抵抗体内部の焼結反応が表面付近
に比べ遅れるために、ほとんどの素子に割れが生じた。
即ち、第1段階焼成での昇温速度は遅いほど抵抗体内部
の焼結反応が均一になる。
【0050】次に、試料28、30および31を比較し
て、第1段階における空気中焼成での降温速度は速いほ
ど大電流領域の平坦率が多少改善されているが、特性に
大きく影響を与える要素ではない。従って、ここでの降
温速度は第2段階目の焼成を考慮して、製造条件の許す
範囲内で早めれば良い。
【0051】さらに、試料28、32および33を比較
して、第2段階における酸化性雰囲気(実施例では酸素
分圧100容量%)中焼成での昇温速度は、50〜20
0℃/hrの間で平坦率に大きな変化は見られない。し
かしながら、500℃/hr以上で昇温すると抵抗体に
割れが生じ、また、第1段階焼結を完了しているので、
生産効率、経済性を考慮すると500℃/hr以下で好
ましくは50〜200℃/hrとすることが望ましい。
【0052】また、試料28、38および39を比較し
て、第2段階における焼成での最高温度は、第1段階に
おけるそれより高い場合には、小電流領域の平坦率が大
きく改善されるものの、同時に空孔率が大きくなり素子
が吸湿劣化を引き起こす原因となる。一方、第2段階に
おける焼成での最高温度が第1段階における最高温度
(1300℃)より300℃以上低すぎる場合には小電
流領域の平坦率が悪化し、2段階焼成の効果を発揮でき
なくなる。従って、第2段階における焼成での最高温度
は、第1段階におけるそれと同じか、あるいは300℃
までの範囲で低いことが望ましい。
【0053】また、試料28、34および40を比較し
て、第2段階における焼成での最高温度から降温速度変
化点までの降温速度は、速いほど大電流領域の平坦率を
小さくするが、200℃/hrより速い場合には同時に
小電流領域の平坦率を悪化するために、50℃/hr〜
200℃/hr好ましくは50℃/hr〜100℃/h
rとすることが望ましい。
【0054】第2段階の焼成における降温速度変化点は
本焼成で非常に重要な要素となる。即ち、この降温過程
において酸化亜鉛粒子の酸素欠陥を小さくし、さらに過
剰な酸素を酸化亜鉛粒子間の粒界に供給することを目的
とするため、酸素イオンの良導体である酸化ビスマスの
結晶化温度領域とその近傍温度領域で降温速度を変化さ
せる。試料28、35、41および42を比較して、こ
の変化点を低くしていくと小電流領域の平坦率が悪くな
り、2段階焼成の効果が現れなくなる。また、この変化
点を高くすると大きな特性の変化は見られない。変化点
以降の降温速度はそれ以前より遅くしなければ小電流領
域の平坦率を改善できないので、生産効率を考慮する
と、変化点は効果の現れる範囲で低温になるよう設定す
べきである。従って、原料の組成、焼成時の諸条件によ
って450〜900℃、特に好ましくは500〜800
℃の間で設定することが望ましい。また、降温速度変化
点の設定には、酸化ビスマスの結晶化温度領域が配合に
よって微妙に異なるため、たとえばTMA(熱分析装
置)などを用いることが望ましい。
【0055】さらに、試料28、36および43を比較
して、第2段階の焼成における降温速度変化点以降の降
温速度は、遅いほど小電流領域の平坦率が小さくなり、
100℃/hrでは特性が悪化するため50℃/hr以
下、特に好ましくは30℃/hr以下とすることが望ま
しい。
【0056】以上、実施例3によれば、酸化亜鉛を主成
分とし、酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガンの
他、酸化クロム、酸化ニッケル、酸化ほう素等の酸化物
を含有し、その含有し、特にLa系希土類元素(R=
Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,T
m,Yb,Lu)の酸化物をR23に換算して0.01
〜3.0mol%を、アルミニウムの酸化物をAl23
に換算して0.0005〜0.005mol%含有する
ことにより、抵抗体のバリスタ電圧を50%以上向上さ
せる。さらに、空気中で焼成後、再度酸化性雰囲気中で
焼成する2段階焼成方式をとるので、まず第1段階の空
気中焼成で適度に焼結反応を進ませた焼結体に、第2段
階の酸化性雰囲気中焼成の降温過程で徐冷することによ
り、酸化亜鉛結晶粒子間の粒界に十分な酸素を供給し、
平坦率の優れた電圧非直線抵抗体を得ることができる。
【0057】実施例4. 酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガンの他、酸化
クロム、酸化ニッケルおよび酸化けい素等の酸化物を含
有し、その含有量がそれぞれ0.5mol%、酸化アン
チモンを1.2mol%、微量添加物であるほう酸の含
有量は0.04mol%となるように調整した。アルミ
ニウムの酸化物の添加量はAl23に換算して、また希
土類元素酸化物(R=Y,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)はR23に換算し
て何れも図7に示した量を添加した。残部は酸化亜鉛Z
nOである。
【0058】前記原料と、バインダとしてポリビニルア
ルコール水溶液をディスパーミルを用いて混合し、スラ
リーを形成した後、スプレードライヤーを用いて乾燥し
て造粒した。得られた造粒粉を200〜500kgf/
cm2の加圧力で一軸性加圧し、粉末成形体を得た。な
お、本実施例での試料は呼び径φ125mm、厚さ30
mmとした。これらの粉末成形体を、600℃で5時間
予備加熱をしてバインダを除去した。
【0059】2段階焼成による焼成を図1の焼成パター
ン1に従い行った。なお、第2段階焼成の酸化性雰囲気
における酸素濃度は図7に示すとおりである。
【0060】得られた素子を研磨して洗浄した後、アル
ミニウム電極を形成し、電気特性を測定した。この結果
を図7に示す。但し、図7中の平坦率は、大電流域から
小電流域にわたる全域の平坦率(V10KA/V 10 μ A )を
表し、測定値はすべて11種類の希土類元素酸化物をそ
れぞれ添加した場合の平均を示す。この結果から、以下
のことがわかる。
【0061】試料44〜58を比較して、酸素濃度80
%では酸素濃度100%の場合とほぼ同等の平坦率を得
られることがわかる。一方、酸素濃度60%になるとど
の配合も平坦率が悪化してきているのがわかる。従っ
て、第2段階焼成の酸化性雰囲気によって酸化亜鉛粒子
間の粒界に酸素を十分供給するには、酸素濃度を80%
以上にするのが望ましく、この場合、特に優れた平坦率
が得られる。
【0062】以上、実施例4によれば、第2段階焼成の
酸化性雰囲気を特に酸素濃度80%以上とすることによ
り、大電流領域から小電流領域にわたり平坦率が小さ
く、且つバリスタ電圧の大きな電圧非直線抵抗体を得る
ことができる。
【0063】実施例5. 酸化ビスマス、酸化コバルト、酸化マンガンの他、酸化
クロム、酸化ニッケルおよび酸化けい素等の酸化物を含
有し、その含有量がそれぞれ0.5mol%、酸化アン
チモンを1.2mol%、微量添加物であるほう酸の含
有量は0.04mol%となるように調整した。アルミ
ニウムの酸化物の添加量はAl23に換算して、また希
土類元素酸化物(R=Y,Sm,Eu,Gd,Tb,D
y,Ho,Er,Tm,Yb,Lu)はR23に換算し
て何れも0.5mol%を添加した。残部は酸化亜鉛Z
nOである。
【0064】前記原料と、バインダとしてポリビニルア
ルコール水溶液をディスパーミルを用いて混合し、スラ
リーを形成した後、スプレードライヤーを用いて乾燥し
て造粒した。得られた造粒粉を200〜500kgf/
cm2の加圧力で一軸性加圧し、粉末成形体を得た。な
お、本実施例での試料は呼び径φ125mm、厚さ30
mmとした。これらの粉末成形体を、600℃で5時間
予備加熱をしてバインダを除去した。
【0065】2段階焼成による第1段階焼成(1,15
0℃×5h)を図1の焼成パターンNO.1に示したも
のと同等に行い、その後第2段階目の焼成を図8に示す
焼成パターンに従い行った。図8の焼成雰囲気酸素濃度
は焼成全体の酸素濃度、また特に温度TaからTb間で
の領域の酸素濃度を変化させて焼成を行ったものであ
る。得られた素子を研磨し、洗浄した後、アルミニウム
電極を形成し、電気特性を測定した。この結果を図9に
示す。この結果から、以下のことがわかる。
【0066】試料59〜73を比較して、第2段階焼成
における最高温度(Ta)から降温速度変化点(Tb)
までの降温過程の焼成雰囲気(酸素濃度)は、酸素濃度
が低いほど抵抗体の平坦率が小さい。このことは、第2
段階焼成全体の雰囲気(酸素濃度)を100、80、3
0%と変化させても同じ傾向が得られている。これは、
電圧非直線抵抗体の焼結過程の高温領域で酸素が十分で
ない雰囲気におかれると、主成分である酸化亜鉛結晶内
により多くの酸素欠陥が生成され、酸化亜鉛自体の抵抗
値が低くなるためと考えられる。従って、第2段階焼成
における最高温度から降温速度変化点までの降温過程に
おける酸素濃度は低いほどよく、作業性を考慮し、酸素
濃度を30%以下にすることが望ましい。
【0067】以上、実施例5の発明によれば、第2段階
焼成における最高温度から降温速度変化点までの降温過
程における酸素濃度を30%以下とすることにより、主
成分である酸化亜鉛結晶内により多くの酸素欠陥を生成
し、酸化亜鉛自体の抵抗を低め、その結果、大電流領域
から小電流領域にわたり平坦率が小さく、且つバリスタ
電圧の大きな電圧非直線抵抗体を得ることができる。
【0068】上記実施の形態1.の欄に記載した製造条
件により製作した電圧非直線抵抗体の電気特性を図10
に示す。図10は横軸は電流密度(A/cm2)、縦軸
は単位厚み当たりのバリスタ電圧VS(kV)としてい
る。この特性から解るように従来の電圧非直線抵抗体の
特性(a)に比較してこの発明による材料配合、製造方
法によって製作された電圧非直線抵抗体の特性(b)の
バリスタ電圧VSは約2倍になっており、小電流領域の
点(c)、大電流領域の点(d)における平坦率は約4
%改善されている。
【0069】実施の形態2.図11は、実施の形態1.
で示した条件により製作された電圧非直線抵抗体を用い
て、本体部分を金属容器に収容し、絶縁ガスを封入した
ガス絶縁機器用の避雷器の組立図である。図において、
31は絶縁スペーサ、32は導体、33は電圧非直線積
層体の上端と導体32の接続部を遮蔽するシールド、3
4は電圧非直線抵抗体の継ぎ目を遮蔽するシールド、3
5は電圧非直線抵抗積層体、36はタンクである。この
構成では、電圧非直線抵抗体のバリスタ電圧が従来のも
のに比較して約1/2の個数で構成できるので、部品点
数が少なくなり、避雷器としての高さは低く軽量になる
ので機器への取付のバリエーションは多くなり、取付作
業も容易になる。
【0070】また、電圧非直線抵抗体の平坦率が約4%
改善されているので従来の避雷器に比較して保護特性が
向上しており、送電線路及び機器の絶縁レベルの低減を
はかることができる。
【0071】実施の形態3.図12は、実施の形態1.
で示した条件により製作された電圧非直線抵抗体を用い
て、磁器碍管のような少なくとも胴部絶縁部材で形成さ
れた外かく容器に収容し、空気あるいはN2ガス等を封
入した避雷器の組立図である。図において、51は上部
端子、52はコイルばね、53は上部端子51と電圧非
直線抵抗体の上端を接続するシャント、54は電圧非直
線抵抗積層体、55は少なくとも胴部が絶縁部材で形成
された外かく容器、56は下部端子である。この構成で
は、電圧非直線抵抗体のバリスタ電圧が従来のものに比
較して約1/2の個数で構成できるので、避雷器として
の高さは低く軽量になるので、運搬、据付作業が容易に
なる。
【0072】また、上記と同様に、電圧非直線抵抗体の
平坦率が約4%改善されているので従来の避雷器に比較
して保護特性が向上しており、送電線路及び機器の絶縁
レベルの低減をはかることができる。
【0073】実施の形態4.図13は、実施の形態1.
で示した条件により製作された電圧非直線抵抗体を用い
て、少なくとも胴部絶縁部材で形成された絶縁容器に収
容し、絶縁油中で使用される避雷器の組立図である。図
において、61は上部端子、62はコイルばね、63は
上部端子61と電圧非直線抵抗体の上端を接続するシャ
ント、64は電圧非直線抵抗積層体、65は少なくとも
胴部が絶縁部材で形成された絶縁容器、66は下部端子
である。この構成においても、電圧非直線抵抗体のバリ
スタ電圧が従来のものに比較して約1/2の個数で構成
できるので、避雷器としての高さは低く軽量になるの
で、ガス絶縁機器または変圧器などの絶縁油が充填され
た機器の内部に収容することも容易であり、運搬、据付
作業についても容易となる。
【0074】また、上記と同様に、電圧非直線抵抗体の
平坦率が約4%改善されているので従来の避雷器に比較
して保護特性が向上しており、送電線路及び機器の絶縁
レベルの低減をはかることができる。
【0075】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る電圧非直線抵
抗体は、酸化アンチモンをSb 2 3 に換算して0.75
mol%〜5.0mol%、La系希土類元素(R=
Y,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,L
u)の酸化物をR23に換算して0.01〜3.0mo
l%、アルミニウムの酸化物をAl23に換算して0.
0005〜0.005mol%含有することにより、大
電流域から小電流域にわたって平坦率を改善し、
リスタ電圧を向上させることができる。
【0076】この発明の請求項2に係る電圧非直線抵抗
体の製造方法は、La系希土類元素(R=Y,Sm,E
u,Gd,Tb,Dy,Ho,Er,Tm,Yb,L
u)の酸化物をR23に換算して0.01〜3.0mo
l%、アルミニウムの酸化物をAl23に換算して0.
0005〜0.005mol%含有し、空気中で第1段
階焼成した後に、酸化性雰囲気中で第2段階焼成を行
い、酸化性雰囲気中での降温過程において徐冷すること
により、バリスタ電圧を向上させるとともに、優れた平
坦性を得ることができる。
【0077】この発明の請求項3に係る電圧非直線抵抗
体は、請求項2に記載の電圧非直線抵抗体の製造方法に
おいて、第2段階の焼成過程での酸化性雰囲気を、少な
くとも最高焼成温度から降温速度変化点までの降温過程
を除く過程の酸素濃度80%以上にしたことにより、
大電流域から小電流域にわたって平坦率が小さく、バリ
スタ電圧を向上させることができる。
【0078】この発明の請求項4に係る電圧非直線抵抗
体は、請求項2又は請求項3に記載の電圧非直線抵抗体
の製造方法において、第2段階の最高焼成温度から降温
速度変化点までの降温過程の雰囲気は酸素含有量が30
%以下の酸化性雰囲気で行うことにより、大電流域から
小電流域にわたって平坦率が小さく、バリスタ電圧を向
上させることができる。
【0079】この発明の請求項5に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して金属容器に収納し、
絶縁ガス等の絶縁媒体を封入した構成としたので、電圧
非直線抵抗体のバリスタ電圧が従来のものに比較して約
1/2の個数となり、構成する部品点数が少なくなり、
避雷器としての高さが低く軽量になり、機器への取付の
バリエーションは多くなり、機器構成の自由度が広くな
り、取付作業も容易になる。また、保護特性の向上によ
り、送電線路及び機器の絶縁レベルの低減が図れる。
【0080】この発明の請求項6に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して少なくとも胴部が絶
縁部材で形成された容器に収納し、空気あるいはN2
ス等の絶縁媒体を封入した構成としたので、電圧非直線
抵抗体のバリスタ電圧が従来のものに比較して約1/2
の個数となり、避雷器としての高さは低く軽量になり、
機器への取付のバリエーションは多くなり、機器構成の
自由度が広くなり、取付作業も容易になる。また、保護
特性の向上により、送電線路及び機器の絶縁レベルの低
減が図れる。
【0081】この発明の請求項7に係る避雷器は、請求
項2乃至請求項4記載の製造方法で製造された請求項1
記載の電圧非直線抵抗体を積層して少なくとも胴部が絶
縁部材で形成された容器に収納し、絶縁油中でも使用で
きる構成としたので、機器への取付のバリエーションは
多くなり、機器構成の自由度が広くなり、取付作業も容
易になる。また、保護特性の向上により、送電線路及び
機器の絶縁レベルの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1、実施例2の焼成雰囲気及び温度を
示す説明図である。
【図2】 焼成の温度パターンを示す説明図である。
【図3】 希土類元素を添加した場合のバリスタ電圧を
示す説明図である。
【図4】 Al23及び希土類元素を添加した場合のバ
リスタ電圧及び平坦率を示す説明図である。
【図5】 希土類元素の添加量とバリスタ電圧の関係を
示す説明図である。
【図6】 第2段階焼成における酸化性雰囲気中での降
温過程で徐冷した場合のバリスタ電圧及び平坦率を示す
説明図である。
【図7】 第2段階焼成の酸化性雰囲気における酸素濃
度とバリスタ電圧及び平坦率との関係を示す説明図であ
る。
【図8】 第2段階焼成における焼成パターンを示す説
明図である。
【図9】 図8の焼成パターンで焼成した場合のバリス
タ電圧及び平坦率を示す説明図である。
【図10】 従来の電圧非直線抵抗体とこの発明の電圧
非直線抵抗体との電気特性図である。
【図11】 この発明による電圧非直線抵抗体を使用し
た金属容器に収容したガス絶縁機器用の避雷器の構成図
である。
【図12】 この発明による電圧非直線抵抗体を使用し
た避雷器の構成図である。
【図13】 この発明による電圧非直線抵抗体を使用し
た避雷器の構成図である。
【図14】 電圧非直線抵抗体の焼結体を示す構造図で
ある。
【図15】 電圧非直線抵抗体の電圧−電流特性を示す
説明図である。
【図16】 従来のガス絶縁機器用の避雷器の構成図で
ある。
【図17】 従来の図16に示す避雷器の電圧非直線抵
抗積層体の部分の拡大図である。
【符号の説明】
31 絶縁スペーサ、32 導体、33 シールド、3
4 シールド、35 電圧非直線抵抗積層体、36 タ
ンク、51 上部端子、52 コイルばね、53 シャ
ント、54 電圧非直線抵抗積層体体、55 外かく容
器、56 下部端子、61 上部端子、62 コイルば
ね、63 シャント、64 電圧非直線抵抗体、65
絶縁容器、66 下部端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 濱 光紀 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 山口 誠 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 小林 正洋 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 鈴木 敏弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 清水 淳一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 高田 良雄 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 中條 博史 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 小林 啓一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (72)発明者 加東 智明 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−74606(JP,A) 特開 昭63−16601(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01C 7/02 - 7/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス、
    酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン等の酸化
    物、La系希土類元素(R)の酸化物及びアルミニウム
    の酸化物を含有する電圧非直線抵抗体であり、酸化アン
    チモンをSb 2 3 に換算して0.75mol%〜5.0
    mol%、La系希土類元素(R)の酸化物をR23
    換算して0.01mol%〜3.0mol%、アルミニ
    ウムの酸化物をAl23に換算して0.0005mol
    %〜0.005mol%含有することを特徴とする電圧
    非直線抵抗体。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛を主成分とし、酸化ビスマス、
    酸化アンチモン、酸化コバルト、酸化マンガン等の酸化
    物、La系希土類元素(R)の酸化物及びアルミニウム
    の酸化物からなり、La系希土類元素(R)はR23
    換算して0.01mol%〜3mol%及びアルミニウ
    ムの酸化物をAl23に換算して0.0005mol%
    〜0.005mol%として混合し、所定の形状に成形
    した後、第1段階の焼成における昇温過程の500℃か
    ら最高焼成温度までに30℃/hr以下の昇温速度領域
    を設定して、上記最高焼成温度を1000℃〜1300
    ℃として空気中で焼成し、第2段階の最高焼成温度を9
    50℃から上記第1段階の最高焼成温度までの温度とし
    て酸化性雰囲気中で焼成し、上記第2段階の焼成におけ
    る降温時の降温速度変化点を800℃〜500℃とし、
    上記第2段階の最高焼成温度から上記降温速度変化点ま
    での降温速度を50℃/hr〜200℃/hrとし、上
    記降温速度変化点から室温までの降温速度を50℃/h
    r以下としたことを特徴とする電圧非直線抵抗体の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電圧非直線抵抗体の製
    造方法において、第2段階の焼成過程での酸化性雰囲気
    、少なくとも最高焼成温度から降温速度変化点までの
    降温過程を除く過程の酸素濃度が80%以上であること
    を特徴とする電圧非直線抵抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の電圧非直
    線抵抗体の製造方法において、第2段階の最高焼成温度
    から降温速度変化点までの降温過程の雰囲気は酸素含有
    量が30%以下の酸化性雰囲気であることを特徴とする
    電圧非直線抵抗体の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至請求項4記載の製造方法で
    製造された請求項1記載の電圧非直線抵抗体を積層して
    金属容器に収納し、絶縁ガス等の絶縁媒体を封入したこ
    とを特徴とする避雷器。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至請求項4記載の製造方法で
    製造された請求項1記載の電圧非直線抵抗体を積層して
    少なくとも胴部が絶縁部材で形成された容器に収納し、
    絶縁媒体を封入したことを特徴とする避雷器。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至請求項4記載の製造方法で
    製造された請求項1記載の電圧非直線抵抗体を積層して
    少なくとも胴部が絶縁部材で形成された容器に収納し、
    絶縁油等の絶縁媒体中で使用することを特徴とする避雷
    器。
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