JPH07133980A - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JPH07133980A
JPH07133980A JP5279988A JP27998893A JPH07133980A JP H07133980 A JPH07133980 A JP H07133980A JP 5279988 A JP5279988 A JP 5279988A JP 27998893 A JP27998893 A JP 27998893A JP H07133980 A JPH07133980 A JP H07133980A
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JP
Japan
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box
refrigerator
heat insulating
insulating material
outer box
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Application number
JP5279988A
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English (en)
Inventor
Koichi Shibata
耕一 柴田
Hiroshi Iwata
博 岩田
Yukihiro Endo
幸広 遠藤
Masakatsu Hayashi
政克 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 冷蔵庫の強度を低下させることなく、筐体を
構成する発泡断熱材及び周辺部品の分別性、易廃性、リ
サイクル性に優れた構造の冷蔵庫を提供する。 【構成】 箱体と同一材質を用いた嵌合リブ(摩擦補強
部材)180、185を適当な位置に適当数溶着もしく
は接着により配設する。箱体の必要個所には離型部材1
60を配設し、発泡断熱材170を内外箱体間に充填、
発泡させている。使用時は嵌合リブ180、185が箱
体と発泡断熱材170との接触面積を増大させて固定強
度を高め、冷蔵庫の強度を保たせ、冷蔵庫を廃棄する場
合には、発泡断熱材170と嵌合リブ180、185が
外箱もしくは内箱が離型部材160介在部分から容易に
剥離もしくは分離でき、異種材質の分別を容易に行なう
ことができ、リサイクルに適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強度を低下させることな
く各素材の分離性の向上を図る冷蔵庫の構造に係るもの
であり、特に廃棄時における発泡断熱材及び周辺部品の
分別性、リサイクル性に優れた冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】冷蔵庫の従来例を、特開昭58−153
074号公報に開示されている冷蔵庫を参照して説明す
る(図13から図15参照)。冷蔵庫の筐体は図13に
おいて実線で示す外箱10と、破線で示す内箱20とを
嵌合して構成されている。外箱10と内箱20との嵌合
は、外箱10の側面板12の端縁部分を折り曲げてフラ
ンジ部14を形成し、このフランジ部14に内箱20の
端縁を重合し、外箱10のフランジ部14と内箱20の
端縁部分との間に接着剤(ホットメルト等)30を充填
して外箱10と内箱20とを接着している。そして、こ
の内箱20と外箱10の間隙部分には発泡断熱材40が
充填発泡されている。この発泡断熱材40は発泡して冷
蔵庫全体の外箱10内面、内箱20の外面に接着し、さ
らに冷媒パイプが外箱10と内箱20間に配設される個
所においては、冷媒パイプと発泡断熱材が発泡断熱材自
体の接着力で接着されている。
【0003】このように構成された冷蔵庫に於いては、
発泡断熱材40を充填するとき、発泡断熱材40が冷媒
パイプ及び外箱10もしくは内箱20の壁面に直接接触
して、発泡断熱材40と箱体の壁面とが頑強に接着する
ことにより、発泡断熱材40自体が冷蔵庫筐体の強度メ
ンバーとして働き、冷蔵庫筐体の強度を維持していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】昨今、大都市圏を中心
にゴミ処理能力が限界に近づく中で、資源の有効活用や
廃棄物の減少を促すリサイクル法が施行されるなど、廃
棄物のリサイクル性を考慮する必要性が高まっており、
製造物の解体の容易性、およびリサイクル可能な材質の
採用が要求されている。上記課題の観点から冷蔵庫をみ
ると、発泡断熱材を冷媒パイプ及び外箱もしくは内箱に
接着させることにより冷蔵庫筐体の強度を保たせている
冷蔵庫は、廃棄時に冷媒パイプ及び外箱もしくは内箱を
発泡断熱材から分離することが困難であり、異種材質の
分別、および材料のリサイクルが不可能であった。換言
すれば、従来の冷蔵庫は環境問題を配慮した構造になっ
ていないという問題があった。そこで、本発明は従来の
強度を満足させつつ、解体性の向上、異種材質の分別性
の向上等を考慮した、リサイクル性に優れた冷蔵庫を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の冷蔵庫は、外箱
と内箱にその全面あるいは部分的に離型部材(シリコン
オイル、熱可塑性を有する合成樹脂材料、一方向にのみ
易剥離性を有する材料等)を配設し、発泡断熱材を介し
て嵌合して形成した筐体を具備する構成を基本的構成と
する。また、筐体は、外箱、および内箱壁面から突出し
て箱体と同材質で構成されて、一体に配設される摩擦補
助部材、例えば、嵌合リブ、嵌合ピン、箱体に接着した
冷媒パイプ等を備え、この摩擦補助部材を発泡断熱材中
に埋設した構成を具備する。さらに、外箱、内箱と発泡
断熱材とは係脱可能な係合部と被係合部を備えた固定用
部材を介して接触し、外箱には係合部を備えた固定用部
材を配設し、固定部材配設個所以外の発泡断熱材との接
触面に離型部材を配設する。そして、内箱には被係合部
を備えた固定用部材を配設すると共に、発泡断熱材は内
箱の少なくとも固定用部材に接着固定される構成を具備
する。
【0006】
【作用】本発明の冷蔵庫は、通常使用時に於いては発泡
断熱材を筐体の強度メンバーとして活用することがで
き、冷蔵庫自体の強度を保つことができる。一方冷蔵庫
廃棄時には発泡断熱材と冷媒パイプ及び外箱もしくは内
箱は離型材配設部分から容易に剥離もしくは分離でき
る。
【0007】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。 実施例1 図1は本発明に係る実施例1の冷蔵庫の外箱を透視した
斜視図、図2は線A−A断面図を示す。冷蔵庫の筐体5
0は前面に開口部分を形成した外箱52(2点鎖線で示
す)に、外箱52の開口部分に合致した凹部を形成した
内箱54(実線で示す)を嵌合して構成する。外箱52
は鉄製薄板を用いて、両側壁521、天面522、背面
縁部、仕切壁524を有する前面壁523を一体に形成
している。内箱54は合成樹脂製薄板を用いて、冷凍室
56を構成する凹部と冷蔵室58を構成する凹部を一体
に形成している。内箱54の外壁面には内箱と同材料
(合成樹脂)で形成した嵌合リブ80が適宜間隔をあけ
て、複数本配設されている。嵌合リブ80は断面を凹型
とした合成樹脂製の棒状体であって、内箱54の壁面に
接着あるいは融着固定されている。なお、嵌合リブはこ
の実施例に示す形状の他、フランジ状のものとしてもよ
い。外箱52と内箱54はその端縁を従来例で記載した
と同様に接着固定している。
【0008】外箱52の内壁面と、内箱54、嵌合リブ
80の外壁面にはシリコンオイル等の離型剤60が一面
に塗布されている。さらに、外箱52と内箱54との間
隙には嵌合リブ80を埋設(内在)させた状態で発泡断
熱材70が充填されている。このように構成する冷蔵庫
の筐体50は、内箱54と外箱52間に発泡断熱材を充
填時、内箱54に固着する嵌合リブ80の凹部分に断熱
材が侵入して発泡する。この種の筐体は薄板で構成した
箱板に対して発泡断熱材が強度メンバ−としての役割を
果たしているが、この実施例に示す発泡断熱材70は内
外箱52,54体の壁面には離型材60を介して接して
いるのみのため、ねじれによる剪断力方向への力、およ
び上下方向からの押圧力に対して、外箱52、内箱54
の壁面と発泡断熱材70とが離れてしまう可能性があ
る。しかし、この実施例における筐体50は内箱54に
固着して一体となった嵌合リブ80の突出部分および凹
部が発泡断熱材70との接触面積を増大させて摩擦補助
部材となっている。そして、内箱54及び外箱52の剪
断力方向への固定力(摩擦力)、および押圧力に対する
固定力(摩擦力)を大きくして、発泡断熱材70と外箱
52もしくは内箱54との剪断力方向への力による冷蔵
庫筐体のゆがみ、外箱52、内箱54の膨出を防止して
いる。また、使用済みの冷蔵庫を廃棄処分する場合、外
箱52、内箱54と発泡断熱材70は剥離材60塗布面
から容易に剥離でき、箱本体52,54、嵌合リブ80
の素材である鉄製物質と合成樹脂材、発泡断熱材70と
の分別が容易となる。また、離型剤の塗布に替えて薄膜
剥離材を粘着して用いてもよい。
【0009】実施例2(図3参照) この実施例は摩擦補助部材としての嵌合リブの形状を、
一部分を切欠部182とした断面中空矩形形状の棒状体
としている。そして、嵌合リブは外箱152と同材料で
構成した外箱側嵌合リブ180と、内箱154と同材料
で構成した内箱側嵌合リブ185とを有する。例えば、
鉄製外箱側嵌合リブ180は鉄製外箱152の内壁面に
適宜間隔で複数本溶接固定されていると共に、合成樹脂
製内箱側嵌合リブ185は外箱側嵌合リブ180の矩形
状部分に対して同位置とならないように、合成樹脂製内
箱154壁面に接着固定されている。そして、各箱内壁
面および嵌合リブ180、185の外壁面に離型剤16
0を塗布し、外箱152と内箱154との間に発泡断熱
材170を充填、発泡させる。
【0010】このように構成する冷蔵庫は発泡断熱材1
70が強度メンバ−としてはたらくと共に、箱体と一体
となっている嵌合リブ180,185が箱体と発泡断熱
材170との接触面積を増大させる。さらに、箱体本体
に固着した嵌合リブ180、185の切欠部182から
侵入した断熱材は矩形部分で発泡して、発泡断熱材17
0と箱体本体との接触面積を大きくし、内箱154及び
外箱152の剪断力方向への固定力(摩擦力)が大きく
なることにより、発泡断熱材170と外箱152もしく
は内箱154との剪断力方向、および壁面に直角方向の
力に対しても強度をもつことができ、冷蔵庫筐体のゆが
みを防止している。このように、冷蔵庫筐体の強度メン
バーとして働いている発泡断熱材170に、外箱152
もしくは内箱154あるいは冷媒パイプが直接接着して
いなくとも、発泡断熱材170中に埋設される嵌合リブ
180,185が箱体あるいは発泡断熱材の動きを規制
することにより冷蔵庫筐体の強度を保つことができる。
さらに、発泡断熱材170は離型剤160を介して外箱
もしくは内箱に接しているために、冷蔵庫を廃棄する際
には外箱152材料、発泡断熱材170、内箱154材
料それぞれを手等で容易に剥離することができる。また
冷蔵庫本体をそのまま破砕機等で破砕、小片化する場合
においても外箱材料、発泡断熱材、内箱材料それぞれが
剥離して、分解、分別、再生を容易に行うことができ
る。
【0011】実施例3(図4,5,6参照) この実施例は嵌合ピンを外箱および内箱の壁面に配設し
て、摩擦補助部材としている。嵌合ピンは外箱252と
同材料で構成して外箱252の壁面に配設する外箱側嵌
合ピン300と、内箱254と同材料で構成して内箱2
54の壁面に配設する内箱側嵌合ピン350とを有す
る。外箱側嵌合ピン300と内箱側嵌合ピン350とは
同形状であるので、外箱側嵌合ピン300を図6に示
し、構成を説明する。嵌合ピン300は板状の接着基部
310に支持杆312を立設し、支持杆312には底部
315を有する円筒状の頭部314を固着している。頭
部314はその周壁を穿孔して孔316を複数個形成す
る。
【0012】このように構成する外箱側嵌合ピン300
は外箱252の内壁面に適宜間隔に接着基部310を接
着固定すると共に、内箱側嵌合ピン350は外箱側嵌合
ピン300に対して同位置とならないように内箱254
壁面に接着固定する。そして、各箱内壁面および嵌合ピ
ン300、350の外壁面に離型剤260を塗布し、発
泡断熱材270を充填、発泡させる。発泡断熱材を注入
するとき、発泡断熱材は外箱252と内箱254との間
を充填すると共に、各嵌合ピン300,350の頭部3
14の下部開口部318から頭部314内に侵入し、発
泡する。頭部314内の空気は孔316から流出するの
で、発泡断熱材270の侵入、発泡がスム−ズに、かつ
空洞を作ることなく行われる。このようにして箱体に一
体に配設された嵌合ピン300、350は、強化メンバ
−である発泡断熱材270中に埋設される。
【0013】この実施例においては、外箱252と内箱
254間の発泡断熱材270中に埋設される嵌合ピン3
00、350が摩擦補助部材となり、外箱252、及び
内箱254自体の強度メンバーの一部として働く上に、
発泡断熱材270と冷蔵庫箱体252、254との接触
部分を大きくし、摩擦面積を増大する。また、頭部31
4内で発泡した断熱材272は、その他の部分に充填す
る発泡断熱材270に連続して形成されると共に、壁面
に直角方向の力に対して、発泡断熱材270,272を
箱体本体に接着する接着部310と頭部314とで挾持
するので、箱体と発泡断熱材270とが離間することが
ない。
【0014】このように、この実施例においても、発泡
断熱材270と外箱252もしくは内箱254の剪断力
方向への力による冷蔵庫筐体のゆがみが防止できる。ま
た、嵌合ピンの頭部314に発泡断熱材270が流入し
発泡されるため、剪断力方向に加えて壁面に直角する方
向においても強度をもつことができ、発泡断熱材270
が冷媒パイプ及び外箱もしくは内箱に接着されなくとも
冷蔵庫筐体の強度を保つことができる。さらに嵌合ピン
300,350はそれ自体と接着されている外箱252
もしくは内箱254と同一材質を用い、発泡断熱材27
0は離型剤260を介して、冷媒パイプ及び外箱もしく
は内箱に接しているために、冷蔵庫を廃棄する際には嵌
合ピン300、350を固着した外箱252、内箱25
4材料、発泡断熱材270を手等で容易に剥離すること
ができる。また、冷蔵庫本体をそのまま破砕機等で破
砕、小片化する場合においても外箱材料、発泡断熱材、
内箱材料それぞれが剥離して、分解、分別、再生を容易
に行うことができる。
【0015】実施例4(図7、8参照) この実施例は外箱内面部に配設されている冷媒凝縮用の
冷媒パイプを利用する場合を示している。外箱452と
同一の材質を用いた冷媒パイプ600は外箱内面部に溶
接もしくは接着剤により接着部分650を形成して固着
する。外箱452および冷媒パイプ600表面には離型
剤660を塗布する。そして、外箱452と内箱(図示
せず)間に発泡断熱材670を充填して、筐体を構成し
ている。この場合には、冷媒パイプ600が摩擦補助部
材として発泡断熱材670との接触面積を増大させ、剪
断力方向への力による冷蔵庫筐体のゆがみを防止してい
る。図8は冷媒パイプ650に予め、冷媒パイプ650
と同一材質の冷媒パイプフィン656を溶接もしくは一
体成形して配設した場合を示している。フィン656を
取り付けた冷媒パイプ650は外箱452内面部に溶接
もしくは接着剤により接着している。そして、外箱及び
冷媒パイプ表面に離型剤660を塗布し、発泡断熱材6
70を発泡充填している。
【0016】この場合においては、冷媒パイプ650、
および冷媒パイプフィン656が外箱(内箱)452の
強度メンバーの一部となると共に、摩擦補助部材とな
る。すなわち、発泡断熱材670を内外箱間に充填時に
おいて、冷媒パイプ650、および、冷媒パイプフィン
656と外箱452内面との間に形成される凹面部に、
発泡断熱材が流入して発泡し、発泡断熱凹面部675を
形成することにより、発泡断熱材670と冷蔵庫箱体と
の接触面積が増大し、発泡断熱材670と外箱452も
しくは内箱との剪断力方向への力による冷蔵庫筐体のゆ
がみを防止する。さらに、冷媒パイプフィン656と外
箱452内面に形成される発泡断熱凹面部675は、剪
断力方向と壁面に対して直角方向においても強度をもつ
ことができ、発泡断熱材が冷媒パイプ及び外箱もしくは
内箱に接着されなくとも冷蔵庫筐体の強度を保つことが
できる。さらに、発泡断熱材670は離型剤660を介
して冷媒パイプ及び外箱に接しているために、冷蔵庫を
廃棄する際には外箱452部材と発泡断熱材670、6
75を手等で容易に剥離することができ、分解すること
ができる。また、冷媒パイプ650もしくは冷媒パイプ
フィン656はそれ自体と接着されている外箱452と
同一材質となっており、分別、再生を容易とする。さら
に、冷蔵庫本体をそのまま破砕機等で破砕、小片化する
場合においても外箱材料と発泡断熱材が剥離して、分
解、分別、再生を容易に行うことができる。
【0017】実施例5(図9参照) この実施例は内箱もしくは外箱の壁面に離型剤を部分的
に塗布した後、内外箱間に発泡断熱材を充填する場合を
示す。内箱754の必要部分に離型剤760を塗布した
場合を図9に示す。内箱754の側壁面、および天面の
端縁部分、および中央部分に線状に離型剤を塗布しない
部分を設け、端縁接着部755、757、および線状接
着部759とする。内箱754の端縁接着部755,7
57、線状接着部759を除いた部分に部分的にシリコ
ンオイル等の離型剤760を塗布した後、内外箱間に発
泡断熱材を充填する。内外箱間に充填された発泡断熱材
は離型剤760を塗布した部分を除いて、端縁接着部7
55、757、および線状接着部759において、箱体
壁面に接着する。
【0018】このように構成された冷蔵庫の筐体は、強
度上重要と思われる筐体の端縁部およびコーナー部を帯
状に発泡断熱材が箱体に直接接着することにより、冷蔵
庫筐体の強度メンバーとして働き、発泡断熱材と外箱も
しくは内箱とが全面的に接着されていなくとも冷蔵庫箱
体の強度を保つことができる。一方、冷蔵庫を廃棄する
際には、箱壁面の端縁部分を除く大部分に離型剤760
が塗布されているので、発泡断熱材は大部分が接着され
ておらず、外箱材料、発泡断熱材、内箱材料それぞれを
手等で容易に剥離することができる。また冷蔵庫本体を
そのまま破砕機等で破砕、小片化する場合においても外
箱材料、発泡断熱材、内箱材料それぞれの大部分が剥離
し、分解、分別、再生が容易に行うことができる。
【0019】実施例6(図10、11、12参照) この実施例は内外箱内面部と発泡断熱材の間に、発泡断
熱材を固定するための固定部材、例えばベルクロフアス
ナ−等を係合部材とした固定部材を介在させている。固
定部材100はテ−プ状基板101上に係合部である合
成樹脂製ル−プ103を植設した箱側固定部材102
と、テ−プ状基板105に被係合部である合成樹脂製鉤
バリ107を植設した発泡断熱材側固定部材106とよ
りなり、箱側固定部材102の合成樹脂製ル−プ103
と、発泡断熱材側固定部材106の合成樹脂製鉤バリ1
07とを係合させて固定する。固定部材100は鉤バリ
107の弾性を調節するか、鉤バリ107およびループ
103の双方の弾性を調節することにより、固定部材1
00の接着力を調節することができ、任意の一定応力で
固定することができる。
【0020】この実施例は固定部材100の箱側固定部
材102のテ−プ状基板101を外箱852、または内
箱854の適当な位置に適当数接着剤等で貼付する。そ
の後、固定部材100貼付部以外の外箱852、内箱8
54の壁面に離型剤860を塗布し、発泡断熱材870
を内外箱間に充填発泡させてなるものである。固定部材
100は剪断力方向については鉤バリ107とループ1
03が係合して部材全面で固定力を保つため強い固定力
があるが、固定部材を剥がす場合には、剥がれる境界の
部分の鉤バリ107とループ103の固定力のみとなる
ため固定力が弱くなる。
【0021】発泡充填時、発泡断熱材870は固定部材
100配設個所において、発泡断熱材側固定部材106
の基板105に発泡断熱材自身の接着力で接着する。す
なわち、箱体本体852、854と発泡断熱材870と
は固定部材100を介して接合されることとなる。この
とき固定部材100の性質として、上記のように剪断力
方向には強く接合できるので、発泡断熱材870と箱体
本体は定着し、発泡断熱材870が冷蔵庫筐体の強度メ
ンバーとして働き、冷蔵庫箱体の強度を保つことができ
る。さらに、冷蔵庫を廃棄する際には内外箱内面には固
定部材100貼付個所以外に離型剤860が塗布されて
おり、外箱852および内箱854と発泡断熱材870
は固定部材100のみで接合されている。そして、固定
部材100は一定応力までは固定されるが、外箱852
および内箱854と発泡断熱材870を剥がす方向には
比較的弱いため、剥がす方向に固定応力を上回る応力を
加えれば、外箱852および内箱854と発泡断熱材8
70とを手等で容易に剥離することができ、分解を容易
に行なえる。
【0022】実施例7 この実施例はシリコン等の離型剤、薄膜剥離材に替え
て、機能性離型剤を用いる場合を示す。機能性離型剤と
は離型剤に熱可塑性の特性をもたせた材料、もしくは、
一方向性にのみ剥離しやすい機能をもたせた材料を指
す。熱可塑性とは通常常温ではある程度の硬度を保ち、
熱を加えることにより軟化するような性質であり、実際
には冷媒凝縮温度以上で、発泡断熱材が熱変化を起こさ
ない温度以下の温度帯(50℃〜70℃)に軟化点をも
ったホットメルト性の材質を用いる。また一方向性にの
み剥離しやすい機能とは、内箱もしくは外箱と発泡断熱
材の剪断力方向については固定力がある反面、内箱もし
くは外箱と発泡断熱材が剥がれる方向については接着力
が非常に弱い材質を用いる。
【0023】熱可塑性離型剤を用いたものの場合、通常
使用するときには内箱及び外箱と発泡断熱材は接着され
ている。そのため現状の冷蔵庫と同様に発泡断熱材を強
度メンバーの一部として働かせることができ、冷蔵庫筐
体の強度を保たせることができる。一方冷蔵庫廃棄時に
おいては、解体する際に冷蔵庫本体に予め、もしくは解
体中に熱を加えることにより、熱可塑性離型剤が軟化
し、手等で容易に剥離することができ、容易に分解する
ことができる。また冷蔵庫本体をそのまま破砕機等で破
砕、小片化する場合においても予めもしくは破砕中に熱
を加えることにより、外箱材料と発泡断熱材が剥離し
て、分解、分別、再生が容易に行うことができる。
【0024】方向性のある離型剤を用いたものの場合
は、通常冷蔵庫箱体の強度の大部分は発泡断熱材と内箱
及び外箱の剪断力方向についての固定力(摩擦力)によ
って保たれているので、剪断力方向にのみ固定力をもっ
た方向性のある離型剤を用いることにより、発泡断熱材
も強度メンバーの一部として働き、冷蔵庫箱体の強度を
保たせることができる。一方冷蔵庫廃棄時においては、
内箱もしくは外箱と発泡断熱材が剥がれる方向について
は接着力が非常に弱いので、内箱もしくは外箱と発泡断
熱材とを手等で容易に剥離することができ、分解するこ
とができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、内箱・外箱・発泡断熱
材よりなる筐体で構成する冷蔵庫は、通常使用時に於い
ては発泡断熱材を強度メンバーとして活用して、冷蔵庫
筐体自体の強度を保たせ、さらに冷蔵庫の買い替え、修
復不可能な故障等で冷蔵庫を廃棄する場合、発泡断熱材
と冷媒パイプ及び外箱もしくは内箱が離型部材介在部分
から容易に剥離もしくは分離できる構成であり、異種材
質の分別を容易に行なうことができ、リサイクルに適し
た冷蔵庫を提供することができる。
【0026】また、筐体の箱本体と一体となっている摩
擦補助部材は、それ自体が強度メンバーとなると共に、
発泡断熱材内に埋設されて、発泡断熱材と箱本体との接
触面積を増大して摩擦を大きくすることにより、断熱発
泡体と箱体壁面とが直接接着されていなくとも、剪断方
向の力、壁面に直角方向の力に対して筐体の強度を保持
できる。さらに、摩擦補強部材を配設されている箱体の
素材と同材質の材料で構成することにより、材質の分別
が冷蔵庫の分解と同時に行われ、リサイクル操作の向上
が図れる。そして、摩擦補強部材に冷媒パイプを用いる
ことにより、特別な部材を形成する工程が省け、省エネ
ルギ−、経済効率の向上が図れる。
【0027】さらに、箱体と発泡断熱材との固定を係脱
自在の固定用部材を用いることにより、筐体の構成が簡
素となり、製作が容易となると共に、固着部材の係合度
合いが調節でき、所望する確実な箱体と発泡断熱材との
固定が得られる。また、筐体の分解時には固定用部材の
係合が容易に解除できるので、リサイクルに適した冷蔵
庫となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る冷蔵庫の斜視図。
【図2】図1線A−A断面図。
【図3】実施例2の冷蔵庫の筐体要部断面図。
【図4】実施例3の冷蔵庫の斜視図。
【図5】実施例3の冷蔵庫の要部断面図。
【図6】嵌合ピンの斜視図。
【図7】実施例4の要部断面図。
【図8】実施例4のフインを設けた場合の要部断面図。
【図9】実施例5の冷蔵庫の内箱の斜視図。
【図10】実施例6の冷蔵庫の内箱の斜視図。
【図11】実施例6の要部断面図。
【図12】図11のA部分の拡大図。
【図13】従来例の冷蔵庫の斜視図。
【図14】従来例の冷蔵庫の内箱の斜視図。
【図15】従来例の冷蔵庫の要部断面図。
【符号の説明】
50 筐体 52,152,252,452,852 外箱 54,154,254,754,854 内箱 80,180,185 嵌合リブ 60,160,260,660,760,860 離型
部材 70,170,270,670,870 発泡断熱材 100 固定用部材 102 箱側固定部材 103 合成樹脂製ル−プ 106 発泡断熱側固定部材 107 合成樹脂製鉤バリ 300,350 嵌合ピン 600,650 冷媒パイプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 政克 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と内箱を発泡断熱材を介して嵌合し
    て形成した筐体を備えた冷蔵庫において、 前記筐体は、外箱、および内箱壁面の発泡断熱材との接
    触面の必要部分に離型部材を配設してなる冷蔵庫。
  2. 【請求項2】 筐体は、外箱、および内箱壁面から突出
    する摩擦補助部材と、内外箱体と発泡断熱材との間の必
    要部分に配設する離型部材とを備え、 前記摩擦補助部材は内外箱と一体に配設されると共に、
    離型部材を介して発泡断熱材中に埋設されてなる請求項
    1記載の冷蔵庫。
  3. 【請求項3】 摩擦補助部材は箱体に一体に配設した嵌
    合リブである請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 【請求項4】 摩擦補助部材は箱体に一体に配設した嵌
    合ピンである請求項2に記載の冷蔵庫。
  5. 【請求項5】 摩擦補助部材は箱体に接着した冷媒パイ
    プである請求項2に記載の冷蔵庫。
  6. 【請求項6】 摩擦補助部材は被配設箱体の材質と同材
    質で構成されている請求項2に記載の冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 外箱、内箱と発泡断熱材とは係脱可能な
    係合部と被係合部よりなる固定用部材を介して接触する
    と共に、外箱には係合部を備えた固定用部材を配設し、
    固定用部材配設部分以外の外箱の発泡断熱材との接触面
    に離型部材を配設し、内箱には被係合部を備えた固定用
    部材を配設すると共に、発泡断熱材は内箱の少なくとも
    前記固定用部材に接着固定されてなる請求項1記載の冷
    蔵庫。
  8. 【請求項8】 離型部材は熱可塑性を有する合成樹脂材
    料よりなる請求項1記載の冷蔵庫。
  9. 【請求項9】 離型部材は一方向にのみ易剥離性を有す
    る材料よりなる請求項1記載の冷蔵庫。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012229908A (ja) * 2011-03-22 2012-11-22 Nuovo Pignone Spa 蓄熱及び放熱装置の容器、蓄熱及び放熱組立体、並びにエネルギー生産プラント
CN113847776A (zh) * 2020-06-28 2021-12-28 青岛海尔电冰箱有限公司 箱体及具有其的制冷设备

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CN113847776A (zh) * 2020-06-28 2021-12-28 青岛海尔电冰箱有限公司 箱体及具有其的制冷设备
CN113847776B (zh) * 2020-06-28 2022-12-20 青岛海尔电冰箱有限公司 箱体及具有其的制冷设备

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