JPH07133933A - 赤外線暖房装置 - Google Patents

赤外線暖房装置

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JPH07133933A
JPH07133933A JP28112293A JP28112293A JPH07133933A JP H07133933 A JPH07133933 A JP H07133933A JP 28112293 A JP28112293 A JP 28112293A JP 28112293 A JP28112293 A JP 28112293A JP H07133933 A JPH07133933 A JP H07133933A
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JP
Japan
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infrared
far
heating device
mirror
lamp
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JP28112293A
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English (en)
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Takeru Koike
長 小池
Chozaburo Matsumoto
長三郎 松本
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 広がりのある加温対象(例えば、人体の足元
から膝あたりまで、あるいは人体の下半身全部、さらに
は複数の人体)を均一に暖めることができるようにす
る。 【構成】 開示される遠赤外線暖房装置1は、遠赤外線
の放射源である棒状の遠赤外線ランプ2と、この遠赤外
線ランプ2の背面に設けられ、遠赤外線ランプ2から放
射される遠赤外線を、反射作用により、予め設定された
加温領域内に概略集束して射出するためのフレネル反射
パネル3とからなる。このフレネル反射パネル3は、入
射される赤外線Rを主として加温対象の周辺部に向けて
反射する。それ故、赤外線放射手段から(フレネル反射
パネル3により反射されることなしに)直接射出され、
加温対象の中央部に強く照射される直接射出放射線束と
バランスして加温対象の全範囲が略一様に照射されるこ
とになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電源の投入により赤
外線を放射して人体等を直接暖める赤外線暖房装置に関
し、特に、足元から膝にかけての人体の下肢部分が冷え
込み易いキッチン、洗面脱衣室、廊下、トイレ等に備え
て好適である。
【0002】
【従来の技術】赤外線は、波長0.75〜100μmの
電磁波として空気中を伝搬し、被放射体の分子を共鳴振
動させて発熱させる作用を示すことから、一般に、熱線
とも呼ばれている。特に、波長3μm〜30μmの遠赤
外線は、振動数が人体を構成する有機物分子や人体に含
まれる水分子の固有振動数と一致するため、人体に吸収
され易く、皮膚の表面から真皮の上層までの分子を一様
に共鳴振動させてほぼ同時に発熱させる上、生じた温熱
は、真皮の上層に分布するルッフィニ小体(暖かさを感
ずる神経受容器)によってすぐに感覚されるために、体
の芯から温まり、やわらかな温熱的快適感を人に与える
といわれている。
【0003】赤外線の示すこのような熱作用に着目し
て、従来から各種の赤外線暖房装置が開発されている。
赤外線暖房装置の中には、熱応答性に優れる赤外線ラン
プヒータが存在する。この種の赤外線ランプヒータは、
特願平5ー79388号や特公平5ー36914号公報
等に記載されているように、ジュール加熱されたフィラ
メント(タングステン線)から赤外線を放射する赤外線
ランプと、この赤外線ランプから様々な方向に放射され
る赤外線を、反射作用により加温対象の広がりの範囲に
まで集束して射出するための反射鏡とから概略構成され
ている。この種の反射鏡は、赤外線を平行放射線束とし
て射出するか発散放射線束として射出するかで反射面の
形状が決定され、例えば、特願平5ー79388号記載
のランプヒータでは、放物面鏡を用いて平行放射線束を
得るようにし、一方、特公平5ー36914号公報記載
のランプヒータでは、平面鏡、球面鏡又は楕円面鏡を用
いて発散放射線束を得るようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、放物面鏡を
用いる上記従来の赤外線ランプヒータ(以下、前者のラ
ンプヒータという)にあっては、赤外線ランプが球状
で、放物面鏡も回転対称のものである場合には、上記し
たように、赤外線がほぼ完全な平行放射線束として射出
されるので、距離に関係なく、加温対象を均一に暖める
ことができる利点を有する反面、加温対象がごく一部に
限られるという欠点がある。これに対して、赤外線ラン
プが棒状で、これに伴い、放物面鏡も半筒状のものであ
る場合には、加温対象を線状に拡大することはできる。
しかしながら、半筒形放物面鏡は、その長手方向に対し
ては平面鏡として作用し、赤外線を発散状態で射出する
ため、照射面の長手方向中央部では放射照度が高く、周
辺部へ行くほど放射照度が低下する傾向の照度分布を示
すので、線状に広がる加温対象の中央部と周辺部とを均
一に暖めることができないという不都合がある。
【0005】一方、平面鏡等を用いる上記従来の赤外線
ランプヒータ(以下、後者のランプヒータという)にあ
っては、上記したように、赤外線が発散放射線束として
射出されるので、加温対象を反射鏡の開口面積以上の広
がりにまで拡大することができる。しかしながら、後者
のランプヒータから射出される発散放射線束は、図12
に示すように、照射面の中央部は放射照度が高く、周辺
部へ行くほど放射照度が低下する傾向の配光特性を示す
ので、加温対象の中央部と周辺部とでは暖房効果に差異
が生じ、それ故、広がりのある加温対象の全部を均一に
暖めることは、後者のランプヒータによっても困難であ
る。
【0006】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、加温対象(例えば、人体の足元から膝あたりま
で、あるいは人体の下半身全部、さらには複数の人体)
を広げることができ、かつ、広げられた加温対象を均一
に暖めることができる赤外線暖房装置を提供することを
目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の赤外線暖房装置は、電源の投入によ
り赤外線を放射する赤外線放射手段と、該赤外線放射手
段から放射される赤外線を、広がりのある加温対象に対
応させて全体として発散放射線束にすると共に、該発散
放射線束を上記加温対象に対して略一様に照射させるた
めの反射鏡とからなることを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の赤外線暖房装置は、
上記赤外線放射手段から前方に放射される赤外線を反射
して上記反射鏡に入射させる補助反射鏡を請求項1記載
の構成に付加してなることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の赤外線暖房装置は、
上記反射鏡が、複数の線帯状、輪帯状又は円弧帯状の凹
面鏡を含んで構成されるフレネル反射パネルからなるこ
とを特徴としている。
【0010】さらにまた、請求項4記載の赤外線暖房装
置は、電源の投入により赤外線を放射する棒状の赤外線
放射手段と、該赤外線放射手段が焦線位置に配設される
ことにより、該赤外線放射手段から放射される第1の赤
外線を概略平行放射線束にして射出させる半筒形の放物
面鏡と、該放物面鏡の両端部に設けられ、上記赤外線放
射手段から上記放物面鏡の各端部側に向けて放射される
第2の赤外線を概略平行放射線束にして射出させる一対
の凹面鏡とからなることを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1記載の構成において、上記反射鏡に
は、入射される赤外線を加温対象の全範囲に均等に照射
させるタイプの反射鏡(前者の反射鏡)が含まれること
は勿論、これ以外にも、例えば、入射される赤外線を主
として加温対象の周辺部に向けて反射するタイプの反射
鏡(後者の反射鏡)も含まれる。後者の反射鏡を適用す
れば、赤外線放射手段から(反射鏡により反射されるこ
となしに)直接射出され、加温対象の中央部に強く照射
される直接射出放射線束とバランスして加温対象の全範
囲が略一様に照射されることになる。請求項2記載の構
成によれば、直接射出放射線束のうち、制御できずに加
温対象からはみ出してしまう周辺放射線束も有効に活用
できるので、暖房効率を一層高めることができる。な
お、請求項2記載の構成においては、前者の反射鏡を用
いるのが好適である。請求項3記載の構成によれば、フ
レネル反射パネルが適用されるので、装置の薄型化を達
成でき、狭いトイレ等に設置して好適なものとなる。ま
た、請求項4記載の構成によれば、棒状の赤外線放射手
段の短手方向のみならず長手方向に対しても発散も収束
もしない概略平行反射放射線束を得ることができるの
で、暖房効率を高めることができると共に、線状に広が
る加温対象の全域を均一に暖めることができる。それ
故、この発明の構成によれば、広がりのある加温対象
(例えば、人体の足元から膝あたりまで、あるいは人体
の下半身全部、さらには複数の人体)を効率良くかつ均
一に暖めることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
ついて説明する。 ◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である遠赤外線暖房装置
の外観構成を示す斜視図、図2は、図1のA−A矢視方
向から見た垂直断面図、図3は、同遠赤外線暖房装置の
動作時における遠赤外線の射出状態を示す断面図、図4
は、同遠赤外線暖房装置の電気的構成を示すブロック
図、また、図5は、同遠赤外線暖房装置の設置例を示す
斜視図である。まず、機械的構成について説明する。図
1及び図2に示すように、この例の遠赤外線暖房装置1
は、遠赤外線の放射源である棒状の遠赤外線ランプ2
と、この遠赤外線ランプ2の背面に設けられ、遠赤外線
ランプ2から放射される遠赤外線を、反射作用により、
予め設定された加温領域内に概略集束して射出するため
の方形のフレネル反射鏡(以下、フレネル反射パネルと
いう)3と、上記遠赤外線ランプ2及びフレネル反射パ
ネル3を収納する箱形のハウジング4とから概略構成さ
れている。
【0013】遠赤外線ランプ2は、近赤外線をピーク放
射する棒状の近赤外線ランプを原形とし、近赤外線ラン
プの石英バルブ5表面に遠赤外線放射セラミックス6を
膜厚100μm程度にコーティングしてなるもので、通
電時、約2000℃にジュール加熱されたコイル状のフ
ィラメント(タングステン線)7から熱放射される可視
光線や近赤外線を、遠赤外線放射セラミックス6に一旦
吸収させ、遠赤外線放射セラミックス6を550℃〜6
50℃に加熱することで、遠赤外線放射セラミックス6
から遠赤外線がピーク放射する仕組みに構成されてい
る。ここで、遠赤外線ランプ2の原形として用いられる
近赤外線ランプとしては、例えば、沃素や塩素等のハロ
ゲンガスが封入された近赤外線ハロゲンランプやキセノ
ンガスが封入された近赤外線キセノンランプ等が好適で
ある。遠赤外線ランプ2は、両側端部に電極部を有し、
これら電極部がハウジング4の基板4aに固定された一
対の支持がいし8,8に嵌着されることにより、ハウジ
ング4に取着されている。
【0014】また、上記フレネル反射パネル3は、反射
鏡の厚みを減らすために、多数の線帯状の凹面鏡3a,
3a,…から構成され、これら凹面鏡3a,3a,…
は、アルミやステンレス等の断面波形の金属板に金鍍金
又はクロム鍍金を施すことにより得られる。各凹面鏡3
aは、短手方向に沿う断面が凹形状で、長手方向に沿う
断面が平坦形状のいわゆるアナモフィック光学系構成に
形成されていて、遠赤外線ランプ2から後方に放射され
る遠赤外線Rを反射して加温対象の幅方向周辺部に向け
て射出するように、曲率や勾配が設定されている。
【0015】このような形状の凹面鏡3a,3a,…を
備えることで、遠赤外線暖房装置1から加温対象に向け
て射出される放射線束は、図3に示すように、遠赤外線
ランプ2から直接射出され、加温対象の幅方向中央部に
対しては強く照射される一方、幅方向周辺部に対しては
弱く照射される直接射出放射線束成分と、フレネル反射
パネル3から反射により射出され、加温対象の幅方向周
辺部に対しては強く照射される一方、幅方向中央部に対
しては弱く照射される、ないしは、ほとんど照射されな
い反射射出放射線束成分とからなる。それ故、直接射出
放射線束成分の放射照度が低い加温対象の幅方向周辺部
には、反射射出放射線束成分が照射されることにより放
射照度が補充されるので、加温対象の全範囲が略一様に
照射されることになる。
【0016】次に、図4を参照して、電気的構成につい
て説明する。同図に示すように、この例の遠赤外線暖房
装置1は、遠赤外線ランプ2と、人体検出センサ9と、
増幅回路10と、制御回路11と駆動回路12とから概
略構成されている。人体検出センサ9は、例えば、焦電
型赤外線センサからなり、検出範囲に進入した人体から
放射される赤外線(体熱)を検出し、検出信号Lを生成
する。生成された検出信号Lは、増幅回路10において
所定の増幅度で増幅された後、制御回路11へ入力され
る。制御回路11は、CPU、メモリ等から構成され、
人体検出センサ9からの出力に基づいて、駆動回路12
を制御する。駆動回路12は、制御回路11から供給さ
れる制御信号に基づいて、遠赤外線ランプ2に対しての
電源の投入/遮断を行う。
【0017】次に、図5を参照して、トイレ内に設置さ
れたこの例の遠赤外線暖房装置1の作用について説明す
る。同図に示すように、2台の遠赤外線暖房装置1,1
が、トイレ内の相対向する側壁13,13の床に近い部
位に、各ハウジング3を側壁13内に埋没させた状態
で、かつ、人が便器14を使用する際に、足元から膝あ
たりまでの人体の部分に対して、遠赤外線Rを集中的に
照射できる態様で、設置されている。なお、人体検出セ
ンサ9は、遠赤外線ランプ2から放射される遠赤外線R
を検出することに起因する誤動作が生じないように、遠
赤外線ランプ2からかけ離れた側壁13の所定の部位
(例えば、大人の腰の高さに相当する部位)に設置され
ている。この例においては、単一の人体検出センサ9を
2台の遠赤外線暖房装置1,1が共有する場合について
述べるが、図5に示すように、各遠赤外線暖房装置1が
専用の人体検出センサ9を有するようにしても良い。
【0018】この状態において、人がトイレに入ると、
人体検出センサ9は、検出範囲に進入した人体から放射
される赤外線(体熱)を検出し、検出信号Lを生成して
出力する。この検出信号Lは、各赤外線暖房装置1の増
幅回路10において所定の増幅度で増幅された後、制御
回路11へ入力される。制御回路11は、検出信号Lの
供給を受けると、供給された検出信号Lが人体検出セン
サ9の誤動作により生成されたものか否かを判断し、誤
動作でないと判断されれば、暖房開始信号Sを駆動回路
12に送出する。駆動回路12は、制御回路11から暖
房開始信号Sの供給を受けると、遠赤外線ランプ2に電
源(100Vの交流電圧)を投入する。これより、遠赤
外線ランプ2は、所定の速さで立上がり、人が便器14
を使用する際中、足元から膝あたりまでの人体の部分に
対して、遠赤外線Rを集中的にかつ一様に照射する。こ
のため、足元から膝あたりまでの人体の部分は、均一に
暖められ、人は温熱的快適感に浸ることができる。
【0019】遠赤外線Rの放射は、人体検出センサ9が
人体から放射される赤外線を検出している限り(つま
り、人がトイレにいる限り)、継続される。このとき、
人がトイレから出て行くと、人体検出センサ9は、人体
から放射される赤外線(体熱)の検出が途絶えるので、
非検出信号Hを生成して出力する。この非検出信号H
は、増幅回路10において所定の増幅度で増幅された
後、制御回路11へ入力される。制御回路11は、非検
出信号Hの供給を受けると、供給された非検出信号Hが
人体検出センサ9の誤動作により生成されたものか否か
を判断し、誤動作でないと判断されれば、暖房停止信号
Eを駆動回路12に送出する。駆動回路12は、制御回
路11から暖房停止信号Eの供給を受けると、遠赤外線
ランプ2に対しての電源を遮断して、暖房を停止させ
る。
【0020】この例の構成によれば、遠赤外線暖房装置
1の開口面積よりも広がりのある加温対象(例えば、人
体の足元から膝あたりまで、あるいは人体の下半身全
部、さらには複数の人体)を効率良くかつ均一に暖める
ことができる。また、平板なフレネル反射パネルを用い
るものなので、装置の薄型化を実現でき、狭いトイレ等
に設置して好適なものとなる。
【0021】また、図6は、第1実施例の変形例に係る
フレネル反射パネル15の概略形状を示し、このフレネ
ル反射パネル15は、長手方向中央部に配設された多数
の線帯状の凹面鏡15a,15a,…と、長手方向周辺
部に配設された多数の円弧帯状の凹面鏡15b,15
b,…とから構成されている。第1実施例におけるフレ
ネル反射パネル3は、遠赤外線ランプ2がきわめて長
く、波面の一次限近似が充分成立する場合に効果的であ
るが、遠赤外線ランプが短く、波面の一次限近似が充分
には成立しない場合には、この変形例に係るフレネル反
射パネル15を用いるようにすれば、遠赤外線暖房装置
の長手方向に対しても均等な放射照度を得ることができ
る。
【0022】◇第2実施例 図7は、この発明の第2実施例である遠赤外線暖房装置
16の概略構成を示す断面図である。この例の遠赤外線
暖房装置16が、第1実施例の遠赤外線暖房装置1(図
3)と異なるところは、図7に示すように、遠赤外線ラ
ンプ2の直前方に、かつ、遠赤外線ランプ2の長手方向
に沿って、短幅長尺の平面鏡17を配設することによ
り、遠赤外線ランプ2から放射される遠赤外線Rが、必
ず、フレネル反射パネル18によって反射されて射出さ
れるようにした点、及び、このフレネル反射パネル18
を構成する凹面鏡18a,18a,…の曲率や勾配を調
整して、反射により射出される遠赤外線Rが加温対象の
全範囲に対して略一様に照射されるようにした点であ
る。上記平面鏡17は、アルミやステンレス等からなる
平板の内表面に金鍍金又はクロム鍍金を施すことにより
得られる。なお、図7において、図3と同一の構成各部
については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0023】この例の構成において、遠赤外線ランプ2
から前方に放射される遠赤外線Rは平面鏡17によって
一旦後方に反射され、フレネル反射パネル18に入射さ
れることにより、そこで再反射されて加温対象に向けて
射出される。それ故、加温対象に降り注がれる遠赤外線
Rは、全て反射射出放射線束である。そして、この反射
射出放射線束は、フレネル反射パネル18の作用によ
り、加温対象に一様に照射される。この例の構成によれ
ば、遠赤外線ランプ2から前方に放射され、加温対象に
は照射されない遠赤外線をも有効に制御利用できるの
で、暖房効率を一段と高めることができる。なお、この
第2実施例の変形例として、平面鏡17に代えて、半筒
状の凹面鏡を用いても良く、この凹面鏡は、遠赤外線ラ
ンプ2と別体である必要はなく、例えば、石英バルブ5
の前部外表面に金鍍金又はクロム鍍金を施すことによ
り、石英バルブ5に直接凹面鏡を設置するようにして良
い。このようにすれば、二次放射源(反射源)を一次放
射源とみなすことができるので、フレネルパネル3の設
計が一段と容易になる。
【0024】◇第3実施例 図8は、この発明の第3実施例である遠赤外線暖房装置
19の概略構成を示す断面図、図9は同正面図、図10
は、図8のA−A線に沿う断面図、また、図11は、図
8のB−B線に沿う断面図である。この例の遠赤外線暖
房装置19は、棒状の遠赤外線ランプ2と、この遠赤外
線ランプ2から放射される遠赤外線を加温対象に向けて
平行に射出するための2種類の放物面鏡20a,20
b,20bと、遠赤外線ランプ2及び放物面鏡20a,
20b,20bを収納する箱形のハウジング21とから
概略構成されている。放物面鏡20aは、図10に示す
ように、短手方向に沿う断面のみが放物線を描く半筒状
のもので、この焦線位置に遠赤外線ランプ2を配置する
ことにより、遠赤外線を加温対象の幅方向に対して発散
も収束もしない概略平行反射放射線束として射出する。
一方、一対の放物面鏡20b,20bは、いずれも緩や
かな放物面からなり、図11に示すように、放物面鏡2
0aの両端に、かつ、全体としてハの字形状に延設され
ていて、入射する遠赤外線を加温対象の長さ方向に対し
て概略平行反射放射線束として射出する。この例の構成
によれば、遠赤外線暖房装置19の短手方向のみならず
長手方向に対しても発散も収束もしない概略平行反射放
射線束を得ることができるので、暖房効率を高めること
ができると共に、線状に広がる加温対象の全域を均一に
暖めることができる。
【0025】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、上述の実
施例においては棒状の遠赤外線ランプを用いる場合につ
いて述べたが、これに代えて、適宜、球状の遠赤外線ラ
ンプを用いても良い。また、上述の実施例においては、
遠赤外線ランプを用いたが、近赤外線ランプを用いても
良い。また、第3実施例の構成に、第2実施例において
述べた平面鏡17を付加するようにしても良い。また、
フレネル反射パネルには、凹面鏡のみで構成する場合に
限らず、凸面鏡のみで又は平面鏡のみで構成しても良
い。あるいは、これらの組み合わせでも良く、具体的に
は、パネル中央部に凸面鏡を配置し、パネル周辺部に凹
面鏡を配置するようにしても良い。さらに、赤外線ラン
プの後方や側方に取り付けられる反射鏡は、フレネル反
射パネル3や放物面鏡20a,20bに限らず、様々な
形状の凹面鏡でも良い。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の赤
外線暖房装置によれば、広がりのある加温対象に対して
の赤外線の放射照度を略一様にできるので、広がりのあ
る加温対象(例えば、人体の足元から膝あたりまで、あ
るいは人体の下半身全部、さらには複数の人体)を効率
良くかつ均一に暖めることができる。請求項2記載の構
成によれば、直接射出放射線束のうち、制御できずに加
温対象からはみ出してしまう周辺放射線束も有効に活用
できるので、暖房効率を一層高めることができる。請求
項3記載の構成によれば、フレネル反射パネルが適用さ
れるので、装置の薄型化を達成でき、狭いトイレ等に設
置して好適なものとなる。また、請求項4記載の構成に
よれば、棒状の赤外線放射手段の短手方向のみならず長
手方向に対しても発散も収束もしない概略平行反射放射
線束を得ることができるので、暖房効率を高めることが
できると共に、線状に広がる加温対象の全域を均一に暖
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である遠赤外線暖房装置
の外観を示す斜視図である。
【図2】図1のA−A矢視方向から見た垂直断面図であ
る。
【図3】同遠赤外線暖房装置の動作時における遠赤外線
の射出状態を示す図である。
【図4】同遠赤外線暖房装置の電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】同遠赤外線暖房装置の設置例を示す斜視図であ
る。
【図6】第1実施例の変形例に係るフレネル反射パネル
の形状を示す斜視図である。
【図7】この発明の第2実施例である遠赤外線暖房装置
の構成を示す断面図である。
【図8】この発明の第3実施例である遠赤外線暖房装置
の構成を示す斜視図である。
【図9】同遠赤外線暖房装置の構成を示す正面図であ
る。
【図10】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図11】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図12】従来技術の説明に供される配光特性図であ
る。
【符号の説明】
1,16,19 遠赤外線暖房装置(赤外線暖房装
置) 2 遠赤外線ランプ(赤外線放射手段) 3,15,18 フレネル反射パネル(反射鏡) 3a,15a,15b,18a 凹面鏡(フレネル
反射パネルの部分) 17 平面鏡(補助反射鏡) 20a 放物面鏡 20b 放物面鏡(凹面鏡) R 赤外線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源の投入により赤外線を放射する赤外
    線放射手段と、該赤外線放射手段から放射される赤外線
    を、広がりのある加温対象に対応させて全体として発散
    放射線束にすると共に、該発散放射線束を前記加温対象
    に対して略一様に照射させるための反射鏡とからなるこ
    とを特徴とする赤外線暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記赤外線放射手段から前方に放射され
    る赤外線を反射して前記反射鏡に入射させる補助反射鏡
    を付加してなることを特徴とする請求項1記載の赤外線
    暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記反射鏡は、複数の線帯状、輪帯状又
    は円弧帯状の凹面鏡を含んで構成されるフレネル反射パ
    ネルからなることを特徴とする請求項1又は2記載の赤
    外線暖房装置。
  4. 【請求項4】 電源の投入により赤外線を放射する棒状
    の赤外線放射手段と、該赤外線放射手段が焦線位置に配
    設されることにより、該赤外線放射手段から放射される
    第1の赤外線を概略平行放射線束にして射出させる半筒
    形の放物面鏡と、該放物面鏡の両端部に設けられ、前記
    赤外線放射手段から前記放物面鏡の各端部側に向けて放
    射される第2の赤外線を概略平行放射線束にして射出さ
    せる一対の凹面鏡とからなることを特徴とする赤外線暖
    房装置。
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