JPH071335B2 - 望遠ズ−ムレンズ - Google Patents

望遠ズ−ムレンズ

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JPH071335B2
JPH071335B2 JP60116599A JP11659985A JPH071335B2 JP H071335 B2 JPH071335 B2 JP H071335B2 JP 60116599 A JP60116599 A JP 60116599A JP 11659985 A JP11659985 A JP 11659985A JP H071335 B2 JPH071335 B2 JP H071335B2
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隆則 山梨
康司 小方
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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B15/00Optical objectives with means for varying the magnification
    • G02B15/14Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective
    • G02B15/143Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only
    • G02B15/1431Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive
    • G02B15/143105Optical objectives with means for varying the magnification by axial movement of one or more lenses or groups of lenses relative to the image plane for continuously varying the equivalent focal length of the objective having three groups only the first group being positive arranged +-+

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、望遠ズームレンズに関するものである。
〔従来技術〕
従来より広角側の画角が30°〜38°であつてズーム比が
3倍程度の望遠ズームレンズは数多く提案されている。
この種のズームレンズのうちの代表的なものは特開昭53
−131852号,特開昭56−42208号等の公報に記載された
ズームレンズである。これらのズームレンズは、いずれ
も正,負,正,正よりなる4つのレンズ群で構成されて
いるいわゆる4群ズームレンズである。これらズームレ
ンズの特徴は、第1群から第3群までで変倍系を構成
し、これに結像系である第4群を配置したレンズ系であ
つて各群が各々独立した機能を有している点であり、望
遠ズームレンズを代表するものである。
一方、近年ズームレンズが急速に普及するに伴つて小
型,軽量化を含めた携帯性、機動性さらには低価格化の
要望が強くなつている。
このような状況下において、望遠ズームレンズは、小型
化を達成させるために変倍系ならびに結像系の屈折力を
強めるために望遠系レンズにとつて好ましくない色収
差,像面わん曲を始めとする諸収差が劣化し、その結果
レンズ系の性能低下をきたし、すべての焦点距離の領域
で十分良好な性能を得ることが困難になり、したがつて
小型化は望遠比が0.9程度までが限界であるとされてい
る。
一方従来の4群ズームレンズを無理に小型化するのでは
なく、全長が短くなるようなズームタイプを採用するこ
とによつて大幅に小型化しようとしたものもある。それ
はかつて8mmシネカメラ用のズームレンズに多く用いら
れたズームタイプであるが、これを35mmカメラレンズに
適用したものとして特公昭48−32740号,特開昭57−172
310号,特開昭58−199313号の各公報に記載されている
もの等がある。それは3群構成のズームレンズであつて
第1群と第2群とによつて変倍系を構成し、これに続い
て配置された第3群がズーミングに際し像面に対し固定
されている結像系にしたことを特徴としたレンズ系であ
る。
このズームタイプのズームレンズは広角端で十分小型に
することが可能であり、レンズ構成枚数も比較的少なく
できる点で低コスト化もできる等の長所を有している。
しかし光学的性能についての安定性に関しては必ずしも
満足し得ない問題点を有している。これはこのズームタ
イプの持つ性質であると考えられる。即ち広角端でレン
ズ系の全長を短くしてしかもズーム比を3倍程度に保と
うとすると、第1群の屈折力を弱めつつ第2群の屈折力
を強めることによつて第2群と第3群の間隔を広角端で
小さくし、第2群のズーミングの時の移動量を少なくす
るような各群の屈折力配分をすることが必要になる。そ
のために所要のズーム比を得るためには第1群のズーミ
ング移動量が大きくならざるを得ない。これに伴つてズ
ーミング中には固定されていて結像倍率がほぼ一定であ
る第3群中に開口絞りが位置しているために広角端から
望遠端にズーミングするにつれてレンズ系の先端から入
射瞳までの距離が長くなると云う性質を有することにな
る。
したがつてズーミングの時の収差変動が顕著なものとな
る。具体的には望遠側で著しく補正不足の非点収差と著
しい糸巻型の歪曲収差が残存し、さらに中間の焦点距離
から望遠域での周辺光量不足が生じ易いと云つた問題も
あり十分短い最短距離撮影を達成することが困難であつ
た。また口径比を大きくしようとすると第2群,第3群
を通過する軸上光束が高くなり球面収差をはじめとして
諸収差の補正が困難になり口径比が1:4.5程度にとどま
つていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、上述のような諸問題を解決して小型で性能が
良好でありしかも低コストの望遠ズームレンズを提供す
ることを目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、適切なズームタイプの選択と屈折力配分を定
めることにより目的にかなつたレンズ系とし更に最適な
レンズ構成によつて収差が一層良好に補正し得るように
して上記問題点を解決し得たものである。
本発明のズームレンズは、物体側より順に正の屈折力を
有する第1群Iと、負の屈折力を有する第2群IIと、正
の屈折力を有する第3群IIIとより構成され、前記第3
群IIIが正の屈折力を有する前群IIIaと正もしくは負の
屈折力を有する後群IIIbとよりなり、第1群I,第2群I
I,第3群IIIを光軸に沿つて移動させてズーミングを行
なう際に、第2群IIと第3群IIIの各々が光軸に沿つて
移動することによつて両者が同時に倍率を増大するよう
に変倍効果を分担するものであつて次の条件(1),乃
至(4)を満足することを特徴とするズームレンズであ
る。
(1)0.6<|β2T|<0.9 (2)1.0<|β3T ただしβ2T,β3Tは、夫々第2群II,第3群IIIの望遠端
における倍率、f1,f2は夫々第1群I,第2群IIの焦点距
離、fW,fTは夫々広角端,望遠端における全系の焦点距
離である。
本発明の目的とする望遠ズームレンズの基本構成は、第
1図,第2図に示す通りの近軸構成であつて、図示する
ような各群の移動によつてズーミングを行なうものであ
る。
前掲の先行例に開示された3群ズームレンズは、第3図
に示すように変倍系を構成する第1群I,第2群IIと結像
系を構成する第3群IIIとからなつている。そのうちの
第3群IIIの結像倍率は、ズーミングの際にはほぼ一定
であるから、所要のズーム比例えば3倍程度を得るため
には第2群IIの屈折力を強くしてズーミングの際のレン
ズ群の移動を少なくした場合においても第1群Iの移動
量が極めて大きくならざるを得ないと云う性質を有して
いる。
第1図は、本発明のズームレンズの典型的なズーミング
の際のレンズ群の移動を示すものであつて、広角端から
望遠端へズーミングする際には、第1群Iがほぼ線型に
移動し、それに伴つて第2群IIは、像側に第3群IIIは
物体側に増倍作用を担つて移動するようにしたものであ
る。この点に関し、実質的な変倍作用を有する第2群II
と第3群IIIの移動状況について示したのが第2図であ
る。
本発明のズームレンズは、ズーミングに際して第3群II
Iも増倍作用を有しているので、変倍効果が効率良く分
担されることとなり、広角端におけるレンズ系の全長の
短縮のみならず、望遠端においても従来のいわゆる4群
ズームレンズ程度の望遠比に抑えることが容易である。
したがつて望遠側に至つてもレンズ系の先端より入射瞳
位置までの距離がさほど長くなることがなく、広角端で
レンズ系の全長が極めて短く望遠側で全長が長いので、
各焦点距離の状態においても必要かつ十分な程度の望遠
比に抑えることが可能であり又収差補正上からも有利で
ある。
一方、広角端から望遠短にズーミングする際に、第2群
IIは像側に移動し、第3群IIIに近接して行くがこれは
第2群IIより第3群IIIへ入射する発散性の光束の幅が
必要以上に大とはならず、第3群III中に位置する開口
絞りの有効径が必要以上に大きくなることを抑止する効
果をも有している。
さらに第3群IIIは、第2群IIの移動に伴う像点位置の
移動を第3群IIIの物点として引き継ぎ、第3群IIIの像
点位置が一定になるようにつまりレンズ系の像面が変動
しないように移動しながら増倍作用をも行なう機能を担
つている。
以上述べたように各群の機能をもたせて本発明の目的を
達成するズームレンズを実現するために前記の条件
(1)乃至条件(4)の条件を同時に満足せしめる必要
がある。
条件(1)は、望遠端における第2群の結像倍率を規定
したものであつて、端的に言えば、等倍を境界としてこ
れ以下の変倍域を採択することを意味している。ここで
この条件(1)の下限を越えると第2群IIの変倍域が低
倍側を用いることになり、広角端から望遠端に至るズー
ミングの際の第3群IIIの移動量が増大することとな
る。その結果ズーム域での収差補正上の均衡を保つ上で
も第1群の屈折力を弱めることが必要になりズーミング
の際のこの群の移動量が大になる。このことから、全体
としてズーミングの際の移動量が大になり望遠端でのレ
ンズ系の全長が長くなり、本発明の目的を達成し得なく
なる。
条件(1)の上限を越えると第3群IIIが負担する結像
倍率が軽減されかつその移動量も少なくてすむが、第2
群IIの望遠端での結像倍率が等倍(β2T=−1)の近辺
もしくはこれを越えることになるが、等倍近傍では第2
群IIの移動量が少ないにもかかわらず結像倍率の変化が
速いので、カムの精度が極めて厳しくなり実用上好まし
くない。このことは操作性の点でも望ましくなく望遠側
でズーミング時のカムのトルクが不規則になる等の欠点
にも結びつく。
条件(2)は、本発明望遠ズームレンズにおいて所要の
ズーム比を得るために必要な条件であつて、この条件の
下限を越えると第2群IIの変倍域を大きくすることが必
要になる。そのため第2群IIの結像倍率が等倍(β2i
−1)を越えることがあるばかりか、第2群IIのズーミ
ングの際の移動量が大になり広角端でレンズ系を小型に
することが困難になる。又第2群IIの屈折力を強くする
ことによつてこの群の移動量を小さくすることは可能で
あるが収差補正が困難になる。
条件(3)は、第1群Iの屈折力配分に関する条件であ
つて、その下限を越えると、条件(1)を満足するよう
にすることが困難になるか或いはその範囲に結像倍率を
保とうとすると全体の屈折力を強くせざるを得なくな
り、収差補正上からこの群のレンズ構成枚数の増加を余
儀なくされるか、光学的偏芯等を含む製造誤差の感度が
高くなつて低コストのズームレンズの実現が困難にな
る。
条件(3)の上限を越えると全体として屈折力が弱くな
り収差補正上は好ましいもののズーミングの際のレンズ
群の移動量が大になり、ある程度の小型化をはかろうと
すると最短撮影距離が長くなるか周辺光量が低下するの
で好ましくない。
条件(4)は、第2群IIの屈折力に関するものであつて
全ズーム域で収差を良好に補正するために必要なもので
ある。この条件(4)の下限を越えると、第2群IIの屈
折力が強くなりすぎ、変倍時の収差変動が大になり、製
造上での誤差感度が高くなるので、好ましくない。又上
限を越えると収差補正上は有利であるが、所要のズーム
比を保つようにするとき第2群IIの移動量が大になり、
第2群IIと第3群IIIの物理的干渉をさけることが必要
になりレンズ系を小型にするためには好ましくなく、本
発明の目的に反することになる。
以上述べた基本構成を有し各条件を満足するズームレン
ズは本発明の目的を達成し得るものであるが次に各群の
レンズ構成等を述べる。
本発明ズームレンズは、第1群Iが少なくとも1枚の正
の屈折力のレンズと負の屈折力のレンズよりなり、第2
群IIが物体側より順に負の屈折力の第1レンズL1と負の
屈折力の第2レンズL2と正の屈折力の第3レンズL3と負
の屈折力の第4レンズL4とよりなり、更に第3群IIIは
少なくとも2枚の正の屈折力のレンズと1枚の負の屈折
力のレンズとよりなる前群IIIaと、少なくとも1枚の正
の屈折力のレンズと負の屈折力のレンズとよりなる後群
IIIbとにて構成されている。そして次の条件(5),
(6),(7)を満足することにより一層良好なズーム
レンズが実現し得る。
(5)1.6<<1.85 (6)0.5<f3 a/f3<2.5 (7)1.6<N3 a ただしは第2群IIの負の屈折力のレンズの屈折率の
相加平均、N3 aは第3群IIIの前群IIIaの最も物体側の正
の屈折力のレンズの屈折率、f3 aは第3群IIIの前群IIIa
の焦点距離、f3は第3群IIIの焦点距離である。
以上のようなレンズ構成としたことによつて収差補正が
一層容易になることについて詳細に説明する。
例えば第4図に示すレンズ構成のズームレンズを参考に
して本発明ズームレンズの更に詳細な内容を説明する。
第1群Iは、負の屈折力のレンズと正の屈折力のレンズ
とよりなるダブレツトにて構成されている。この群は既
に述べた屈折力配置をとることによつて従来のズームレ
ンズの第1群が正レンズとダブレツトの3枚構成であつ
たものを一つのダブレツトが担つていることを特徴とし
ている。即ちこのレンズ群で発生する収差を適度に抑え
ることによつてこの群に続く各レンズでの収差の補正が
容易になるようにしている。これによつて従来コスト上
で大きな割合を占めていたレンズ径の大きい第1群Iの
コストの低減をはかることが出来、レンズ系全体の低コ
スト化に大きく貢献する。またコストの面で許し得るの
であれば異常分散性を有するガラスの使用、あるいは3
枚構成にすることが望ましい。
次に本発明の望遠ズームレンズの収差補正上で重要な役
割を有する第2群IIの構成について説明する。第2群II
は、前記のように2枚の負の屈折力のレンズL1,L2と、
両凸レンズL3と負の屈折力のレンズL4とに構成されてい
る。このうちレンズL1,L2は、ズーミングの時の非点収
差と歪曲収差の変動を少なくする役割りを有するもので
ある。又レンズL3は、非点収差,歪曲収差に影響を及ぼ
すことなしに球面収差,コマ収差,色収差を補正する役
割りを有している。特に望遠端付近での球面収差の色ず
れは、このレンズが両凸レンズであるので屈折力が両面
に分散されて、良好に補正することが可能になる。
従来、ズームレンズの第2群として、物体側より順に
負,負,正もしくは負,正,負のレンズ構成のものが多
く知られているが、これらレンズ構成のものは、広角端
で著しく補正過剰な高次の色収差が発生する。
本発明のズームレンズの第2群IIは、前記の構成にした
ので、上記の従来例の欠点が解消される。更に第2群II
中に空気レンズを配置して高次収差を発生する面を設け
ることにより、主として入射光線高が高くなつている軸
上光束に直接関係する球面収差を全ズーム域にわたつて
補正するのに大きく寄与せしめ得る。この面は、例えば
後に示す実施例1の第7面,第8面等で、これら面とそ
の間の空気間隔が上記の作用を有している。このこと
は、後に示す実施例1の3次の収差係数をみれば明らか
である。又前記のレンズ構成において、第2群IIのレン
ズL2乃至L4のすべてを一体として接合レンズとすること
も可能であるが、球面収差の補正はより難しくなる。こ
のため本発明においては、後の実施例にあるようにこれ
らのレンズを夫々独立させあるいは、いずれか2枚を貼
合わせる構成としている。この場合実施例3のようにレ
ンズL2とL3を貼合わせてダブレツトにすると高次の球面
収差の発生量は少ないが、全体としての収差補正を良好
にすることが出来る。更に実施例5のように第2群IIを
物体側より順に負の屈折力の第1レンズL1,正の屈折力
の第2レンズL2,負の屈折力の第3レンズL3,負の屈折
力の第4レンズL4にすると各レンズで発生する諸収差の
量はやや大きくなるが互いに打ち消し合うようにするこ
とが出来るので収差を良好に補正することが可能であ
る。
次にこの第2群IIに関係する条件(5)において、下限
を越えると第2群IIの各面の曲率が強くなり、ズーミン
グの際に色収差をはじめとする諸収差の変動が生じ、全
ズーム域での収差を良好に補正することが困難となる。
また上限を越えると像面わん曲の補正にとつては有利で
あるが軸上の色収差,倍率の色収差が大きくなる傾向が
生じ好ましくない。ここで2次スペクトルを小さくする
ためには例えば正の屈折力を有するレンズL3と負の屈折
力を有するレンズL4に異常分散性を有する硝種の組合わ
せを採択することが望ましい。
次に第3群IIIは増倍作用と焦点位置を補正する作用と
を有する結像系であつて正の屈折力を有する前群IIIaと
負又は正の屈折力を有する後群IIIbとからなるいわゆる
望遠タイプに類する構成になつている。
第3群IIIは、前側主点をできるだけ物体側へ移すよう
な構成とすることが第3群自体の望遠比を小さくする上
でも望ましい。更に本発明の実施例で特に採択している
第2群のレンズ構成のものは後側主点が比較的物体側に
位置しているのでレンズ系を小型にする上で望ましい。
又この第3群IIIは実施例1(第4図)のように前群III
aは物体側より順に正の屈折力のレンズと、正の屈折力
のレンズと負の屈折力のレンズとの接合レンズと、正の
屈折力のメニスカスレンズとよりなり後群は正の屈折力
の両凸レンズと負の屈折力のメニスカスレンズとより構
成して十分良好な性能が得られるようにした。また実施
例7のように前群IIIaを正レンズと、正レンズと、正と
負の接合レンズのように構成しても収差を十分良好に補
正出来る。又第3群自体の望遠比を小さくするのに適し
たものである。
条件(6)はこのような構成の第3群IIIの屈折力配置
を規定するもので、この第3群の全長を短くするのに必
要かつ十分な望遠比を得て良好な性能を保持するための
条件である。
この条件(6)の下限を越えるとペツツバール和が負の
方向に増大し、像面わん曲が補正過剰になり、非点収差
が大になると同時に輪帯球面収差も大になる。上限を越
えると収差補正にとつては好ましいが所要の望遠比を得
ることが難しくなり本発明の目的に反することになる。
条件(7)は、第3群IIIの前群IIIaにおける最も物体
側に位置する正の屈折力のレンズの屈折率を規定するも
のである。この条件より外れ低い屈折率の硝種を用いる
と、このレンズの物体側の面の曲率が強くなり、この面
が第2群IIからの発散性の軸上光線の入射高が非常に高
くなる部分であることとも相まつて球面収差が補正不足
になりやすく全体として輪帯球面収差が大になると同時
にコマフレアーが顕著になる。しかもこの傾向は望遠側
に行くにしたがつて強くなるので結像性能の低下に結び
つき好ましくない。
本発明の望遠ズームレンズは、前述のように三つの群よ
り構成し、これらの群が各々独立して移動しズーミング
を行なうものであるが特殊の場合として第2群IIを固定
群とするか、第1群Iと第3群IIIを一体で移動させて
ズーミングを行なうことも出来る。しかし収差補正のた
めに多くの自由度を与え、特にズーミングによる非点収
差,球面収差のバランスを良好にするためには、本発明
の方法が極めて有効である。又レンズ鏡筒の構造やズー
ミングカム機構の改良により同程度のコストのズームレ
ンズを実現することが出来る。
〔実施例〕
以下本発明の望遠ズームレンズの各実施例を示す。
実施例1 f=72.36〜192.74,F 3.63〜4.76 r1=83.878 d1=2.75 n1=1.7618 ν=27.11 r2=44.922 d2=11.21 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−323.79 d3=D1 r4=−221.601 d4=1.95 n3=1.79952 ν=42.24 r5=103.684 d5=3.44 r6=−64.073 d6=1.72 n4=1.713 ν=53.84 r7=53.652 d7=1.45 r8=51.509 d8=4.88 n5=1.80518 ν=25.43 r9=−114.788 d9=1.88 n6=1.7725 ν=49.66 r10=110.017 d10=D2 r11=184.354 d11=4.0 n7=1.713 ν=53.84 r12=−94.813 d12=0.1 r13=50.139 d13=7.5 n8=1.51633 ν=64.15 r14=−63.637 d14=1.89 n9=1.7847 ν=26.22 r15=144.542 d15=0.3 r16=37.545 d16=5.2 n10=1.51633 ν10=64.15 r17=145.782 d17=29.41 r18=70.856 d18=7.01 n11=1.60717 ν11=40.26 r19=−86.213 d19=5.09 r20=−26.892 d20=1.7 n12=1.7725 ν12=49.66 r21=−153.366 f 72.36 118.034 192.74 D1 1.66 29.1 41.74 D2 24.91 14.47 1.5 β2T=−0.857,β3T=−1.721, f3 a/f3=1.153,N3=n7=1.713 実施例2 f=72.43〜193.2,F3.63〜4.77 r1=84.247 d1=2.75 n1=1.7618 ν=27.11 r2=44.983 d2=11.22 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−317.8 d3=D1 r4=−223.978 d4=1.93 n3=1.79952 ν=42.24 r5=108.014 d5=2.59 r6=−63.567 d6=1.7 n4=1.713 ν=53.84 r7=53.561 d7=1.45 r8=51.086 d8=4.78 n5=1.78472 ν=25.68 r9=−109.47 d9=1.0 r10=−112.818 d10=2.03 n6=1.7725 ν=49.66 r11=110.794 d11=D2 r12=182.968 d12=3.97 n7=1.713 ν=53.84 r13=−96.002 d13=0.1 r14=49.847 d14=7.56 n8=1.51633 ν=64.15 r15=−65.388 d15=1.88 n9=1.78472 ν=25.71 r16=151.999 d16=0.3 r17=37.734 d17=5.2 n10=1.51633 ν10=64.15 r18=139.1 d18=29.41 r19=71.29 d19=6.97 n11=1.60342 ν11=38.01 r20=−86.764 d20=5.09 r21=−26.785 d21=1.7 n12=1.7725 ν12=49.66 r22=−157.126 f 72.43 118.25 193.2 D1 1.66 29.12 41.74 D2 24.92 14.46 1.5 β2T=−0.858,β3T=1.722, =1.762 f3 a/f3=1.155,N3=1.713 実施例3 f=72.36〜192.75,F3.63〜4.79 r1=84.454 d1=2.79 n1=1.7618 ν=27.11 r2=44.742 d2=11.52 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−302.267 d3=D1 r4=−191.874 d4=2.22 n3=1.8061 ν=40.95 r5=92.941 d5=3.54 r6=−58.921 d6=1.75 n4=1.691 ν=54.84 r7=40.960 d7=4.89 n5=1.80518 ν=25.43 r8=−179.977 d8=2.09 r9=−149.759 d9=1.7 n6=1.7725 ν=49.66 r10=202.1 d10=D2 r11=207.561 d11=3.59 n7=1.741 ν=52.68 r12=−95.254 d12=0.1 r13=52.147 d13=6.75 n8=1.51633 ν=64.15 r14=−60.379 d14=1.99 n9=1.7847 ν=26.22 r15=156.566 d15=0.32 r16=36.682 d16=4.81 n10=1.51633 ν10=64.15 r17=148.45 d17=29.48 r18=72.375 d18=6.66 n11=1.60342 ν11=38.01 r19=−76.106 d19=5.1 r20=−26.885 d20=1.74 n12=1.7725 ν12=49.66 r21=−182.444 f 72.36 118.044 192.75 D1 1.83 29.12 41.77 D2 24.99 14.47 1.21 β2T=−0.884,β3T=−1.681, =1.756 f3 a/f3=1.149,N3=1.741 実施例4 f=76.61〜196.01,F3.63〜4.77 r1=83.791 d1=2.74 n1=1.7618 ν=27.11 r2=44.907 d2=11.18 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−332.153 d3=D1 r4=−245.866 d4=1.9 n3=1.79952 ν=42.24 r5=104.662 d5=3.33 r6=−64.998 d6=1.55 n4=1.713 ν=53.84 r7=53.723 d7=1.45 r8=51.766 d8=4.49 n5=1.80518 ν=25.43 r9=−120.489 d9=1.55 n6=1.7725 ν=49.66 r10=112.072 d10=D2 r11=185.508 d11=3.47 n7=1.713 ν=53.84 r12=−98.371 d12=0.02 r13=49.147 d13=7.09 n8=1.51633 ν=64.15 r14=−65.532 d14=1.88 n9=1.7847 ν=26.22 r15=138.949 d15=0.3 r16=36.586 d16=4.92 n10=1.51633 ν10=64.15 r17=160.651 d17=29.41 r18=78.472 d18=5.04 n11=1.60717 ν11=40.26 r19=−81.828 d19=5.10 r20=−25.740 d20=1.70 n12=1.7725 ν12=49.66 r21=−425.4833 d21=1.2 r22=597.165 d22=3.0 n13=1.60717 ν13=40.26 r23=−257.886 f 76.61 121.44 196.01 D1 1.66 29.1 41.72 D2 24.85 14.77 1.50 β2T=−0.887,β3T=−2.106, =1.762 f3 a/f3=1.123,N3==1.713 実施例5 f=72.33〜192.74,F3.51〜5.16 r1=86.951 d1=2.55 n1=1.7552 ν=27.51 r2=44.172 d2=10.5 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−281.699 d3=D1 r4=−82.6 d4=1.82 n3=1.713 ν=53.84 r5=81.394 d5=0.72 r6=116.637 d6=4.8 n4=1.7847 ν=26.22 r7=−56.462 d7=0.176 r8=−103.265 d8=1.7 n5=1.713 ν=53.84 r9=63.401 d9=3.91 r10=−36.151 d10=1.7 n6=1.713 ν=53.84 r11=−83.899 d11=D2 r12=−141.456 d12=3.6 n7=1.713 ν=53.84 r13=−72.555 d13=0.1 r14=61.298 d14=6.5 n8=1.51633 ν=64.15 r15=−39.630 d15=1.8 n9=1.7847 ν=26.22 r16=−173.788 d16=0.3 r17=31.344 d17=4.5 n10=1.48749 ν10=70.2 r18=105.675 d18=29.41 r19=59.322 d19=6.0 n11=1.61293 ν11=37.0 r20=−132.338 d20=5.77 r21=−24.874 d21=1.7 n12=1.7725 ν12=49.66 r22=−96.444 f 72.33 118.03 192.74 D1 2.01 25.27 38.02 D2 24.85 13.58 1.0 β2T=−0.502,β3T=−1.924, =1.713 f3 a/f3=1.136,N3=1.713 実施例6 f=72.45〜202.64,F3.63〜5.0 r1=84.279 d1=2.58 n1=1.7618 ν=27.11 r2=45.557 d2=10.69 n2=1.61484 ν=51.17 r3=−332.467 d3=D1 r4=−578.645 d4=1.93 n3=1.79952 ν=42.24 r5=79.111 d5=3.05 r6=−51.360 d6=1.7 n4=1.713 ν=53.84 r7=97.923 d7=1.45 r8=72.884 d8=4.78 n5=1.78472 ν=25.68 r9=−61.927 d9=1.3 r10=−59.306 d10=2.03 n6=1.7725 ν=49.66 r11=134.616 d11=D2 r12=−201.483 d12=3.74 n7=1.713 ν=53.84 r13=−50.506 d13=0.1 r14=57.135 d14=7.02 n8=1.51633 ν=64.15 r15=−48.734 d15=1.88 n9=1.78472 ν=25.71 r16=−2648.602 d16=0.3 r17=28.927 d17=5.26 n10=1.51633 ν10=64.15 r18=60.932 d18=41.8 r19=18.974 d19=1.7 n11=1.7725 ν11=49.66 r20=−36.121 d20=0.5 r21=1495.592 d21=4.3 n12=1.60342 ν12=38.01 r22=−54.786 f 72.45 121.24 202.64 D1 1.5 30.63 42.4 D2 23.89 13.84 1.39 β2T=−0.787,β3T=−1.96, =1.762 f3 a/f3=0.990,N3=1.713 実施例7 f=72.36〜192.74,F3.86〜4.77 r1=85.055 d1=2.75 n1=1.7618 ν=27.11 r2=47.14 d2=11.21 n2=1.6223 ν=53.2 r3=−363.21 d3=D1 r4=−148.302 d4=1.95 n3=1.7725 ν=49.66 r5=123.355 d5=2.75 r6=−65.846 d6=1.72 n4=1.7432 ν=49.31 r7=107.711 d7=1.61 r8=57.916 d8=4.88 n5=1.80518 ν=25.43 r9=−92.956 d9=1.88 n6=1.7725 ν=49.66 r10=69.016 d10=D2 r11=101.531 d11=4.62 n7=1.6968 ν=55.52 r12=−108.921 d12=0.1 r13=61.034 d13=4.49 n8=1.55232 ν=63.75 r14=404.848 d14=0.1 r15=34.416 d15=6.36 n9=1.48749 ν=70.2 r16=−133.036 d16=2.2 n10=1.80518 ν10=25.43 r17=54.696 d17=28.45 r18=59.917 d18=6.15 n11=1.60717 ν11=40.26 r19=−51.699 d19=5.46 r20=−29.842 d20=1.7 n12=1.7725 ν12=49.66 r21=1020.391 f 72.36 118.03 192.74 D1 1.68 30.39 42.12 D2 26.13 15.79 2.47 β2T=−0.87,β3T=−1.696, =1.763 f3 a/f3=1.190,N3=1.697 ただしfは全系の焦点距離、r1,r2,・・・はレンズ各
面の曲率半径、d1,d2,・・・は各レンズの肉厚および
空気間隔,n1,n2,・・・は各レンズの屈折率、ν
ν,・・・は各レンズのアツベ数である。
上記の実施例において実施例1は第4図に示すレンズ構
成である。この実施例は、第1群Iが負レンズと正レン
ズの接合レンズよりなり、第2群IIが負レンズL1,負レ
ンズL2,正レンズL3と負レンズL4の接合レンズよりな
り、第3群IIIが正レンズ,正レンズと負レンズの接合
レンズ,正レンズの前群IIIaと正レンズ,負レンズの後
群IIIbとよりなつている。そして各群が図示するように
移動してズーミングを行なう。この実施例の広角端,中
間焦点距離,望遠端の収差状況は夫々第11図(A),第
11図(B),第11図(C)に示す通りである。
実施例2は第5図に示す通りで第2群IIがいずれも分離
されている負レンズL1,負レンズL2,正レンズL3,負レ
ンズL4からなつている。他の第1群I,第3群IIIはいず
れも実施例1と類似のレンズ構成である。この実施例の
各状態における収差状況は第12図(A),第12図
(B),第12図(C)に示す通りである。
実施例3は第6図に示すようなレンズ系で、第2群が負
レンズL1,負レンズL2と正レンズL3の接合レンズ,負レ
ンズL4よりなつている。この実施例の各状態における収
差状況は第13図(A),第13図(B),第13図(C)に
示す通りである。
実施例4は第7図のようなレンズ構成で第3群IIIの後
群IIIbが正レンズ,負レンズ,正レンズよりなる。この
実施例の各状態における収差状況は、第14図(A),第
14図(B),第14図(C)に示す通りである。
実施例5は、第8図に示す通りで第2群IIが負レンズ
L1,正レンズL2,負レンズL3,負レンズL4よりなつてい
る。つまり正レンズL2が負レンズL3より物体側に位置し
ている。この実施例の各状態での収差状況は第15図
(A),第15図(B),第15図(C)に示してある。
実施例6は第9図のレンズ構成のもので第2群IIがすべ
て分離されたレンズであり又第3群IIIの後群IIIbが負
レンズ,正レンズの配置になつている。この実施例は望
遠端における焦点距離が200を越えており、ズーム比が
大きくなつている。この実施例の各状態での収差状況
は、第16図(A),第16図(B),第16図(C)に示す
通りである。
実施例7は、第10図に示すようなレンズ系で、第3群II
Iの前群IIIaが正レンズ,正レンズ,正レンズと負レン
ズの接合レンズである。この実施例の各状態の収差状況
は第17図(A),第17図(B),第17図(C)に示す通
りである。
尚実施例1の各状態における3次の収差係数を示すと表
1(A),(B),(C)の通りである。
上記の表でSA3は球面収差、CMA3はコマ収差、AST3は非
点収差、DIS3は歪曲収差、PTZ3はペツツバール和、SAC
は軸上色収差、SLCは倍率色収差である。
又本発明のズームレンズの第2群II中に前述のような空
気レンズを設け、この空気レンズを形成する両面で高次
の収差を適度に発生せしめて全ズーム域で球面収差が良
好になるようにしてある。この空気レンズを形成する面
は、実施例1,2,4,6,7においてはいずれも第7面(r7
と第8面(r8)であり、実施例3では、第8面(r8)と
第9面(r9)、実施例5では第5面(r5)と第6面
(r6)である。
〔発明の効果〕
本発明の望遠ズームレンズは、三つの群より構成し、各
群が夫々独立して移動するようにし特に第2群と第3群
が倍率が増大するように広角端から望遠端に向けて移動
するようにして、レンズ系の全長を広角端で極めて短く
し、又望遠端においても比較的短く保ち得るのでレンズ
系全体をコンパクトになし得、収差も良好に保ち得たも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の望遠ズームレンズの基本構成を示す
図、第2図は本発明ズームレンズの第2群と第3群の移
動状況を示す図、第3図は一般の3群ズームの基本構成
を示す図、第4図は本発明の実施例1の広角端,中間焦
点距離,望遠端の断面図、第5図乃至第10図は夫々実施
例2乃至実施例7の断面図、第11図乃至第17図は夫々実
施例1乃至実施例7の収差曲線図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】物体側より順に、正の屈折力を有する第1
    群と、最も物体側に物体側に凹面を向けた負レンズを有
    した全体として負の屈折力を有する第2群と、正の屈折
    力を有する前群と、正又は負の屈折力を有する後群とか
    ら成り全体として正の屈折力を有する第3群との3つの
    レンズ群から構成され、前記第1,第2,各群が光軸に沿っ
    て移動すると共に、前記第3群の最も物体側のレンズか
    ら最も像側のレンズまでを一体として光軸に沿って移動
    させ変倍を行ない、前記変倍に際して、前記第2群と前
    記第3群の各々が同時に増倍となるように変倍効果を分
    担するようにし、次の条件(1)乃至条件(4)を満足
    することを特徴とする望遠ズームレンズ。 (1)0.6<|β2T|<0.9 (2)1.0<|β3T ただし、β2T,β3Tは夫々第2群,第3群の望遠端にお
    ける倍率、f1,f2は夫々第1群,第2群の焦点距離、fW,
    fTは夫々全系の広角端,望遠端の焦点距離である。
  2. 【請求項2】前記第3群の前群が2枚の正の単レンズ、
    及び正レンズと負レンズとの1枚の接合レンズからなる
    特許請求の範囲(1)記載の望遠ズームレンズ。
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