JPH07133547A - 耐水性高強度編織物 - Google Patents

耐水性高強度編織物

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JPH07133547A
JPH07133547A JP5281226A JP28122693A JPH07133547A JP H07133547 A JPH07133547 A JP H07133547A JP 5281226 A JP5281226 A JP 5281226A JP 28122693 A JP28122693 A JP 28122693A JP H07133547 A JPH07133547 A JP H07133547A
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JP
Japan
Prior art keywords
fiber
woven fabric
strength
water
filament
Prior art date
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Pending
Application number
JP5281226A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Yoneda
茂 米田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐酸性、耐水性に優れたテント、帆布、フレ
キシブルコンテナ等に有用な高強度の編織物を提供す
る。 【構成】 ボイドサイズが25Å以下のポリベンザゾー
ル繊維からなる耐水性に優れた編織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐水性に優れた高強度・
高弾性率ポリベンザゾール繊維を用いた編織物に関する
ものである。なお耐水性とは、編織物が水分とある時間
接触したときに、編織物を構成するポリベンザゾール繊
維の加水分解に対する抵抗を意味し、この特性は耐衝撃
性、耐せん断性などの要求特性とふせて産業用途の応用
分野における初期および耐久性を含めた品質保証の観点
から極めて重要な特性である。
【0002】
【従来の技術】ポリベンザゾール繊維は次世代のスーパ
ー繊維として期待されている。なぜなら、現在市販され
ているスーパー繊維の代表のポリパラフェニレンテレフ
タルアミド繊維に比べポリベンザゾール繊維は2倍以上
の弾性率をもつからである。ポリベンザゾール重合体と
ポリリン酸から乾湿式紡糸法により繊維を製造する方法
に関して特表昭63−500529号で提案がなされて
いる。この公開特許公報で開示された技術は次の通りで
ある。ポリベンゾオキサゾールのポリリン酸溶液を紡糸
口金より大気雰囲気中に紡糸する。ついで紡出糸条を凝
固液浴に導いて、糸条の凝固と脱溶媒を行う。ついで凝
固した糸条を液体で洗浄し、糸条中になお残存する溶媒
を除去する。さらに、この糸条を乾燥させる。しかしな
がら、上記の方法で製造されたポリベンザゾール繊維は
繊維船意中に含まれるボイドの平均粒径が30Å以上と
大きく、特にこれを限定するものではないが、酸性水溶
液に対する耐水性が低下する傾向があるためこれを用い
た編織物はかかる用途では高強度を維持することはでき
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリベンザ
ゾール繊維の優れた特性、すなわち、高強力・高弾性率
等を損なう事なく、製造乾燥時に発生するボイドの直径
を減少させることによって、その最大の欠点とされてい
る耐酸性水溶液分解性を改善し、耐水性の優れた高強度
編織物を提供しようというものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリベン
ザゾールの引張強度が酸性水分により低下する原因につ
いて検討した。その結果、強度の低下が水分による加水
分解によること、及びボイド直径が25Å以上になると
水分の繊維内への浸入が容易となり加水分解作用を加速
していることを見いだした。このことは、ボイド直径を
減少させれば加水分解が改良されることを意味してい
る。実験の結果、加水分解性はボイド直径が25Å以下
のとき酸存在下での加水分解性が著しく改良されること
がわかった。ボイドの発生原因を検討した結果、ポリベ
ンザゾール繊維は製造時の乾燥工程では著しくボイド直
径の増大を起こしやすいことを見いだした。鋭意検討の
結果、ボイド直径を25Å以下にする方法の一つとして
ポリベンザゾールを主成分とするポリマーとポリリン酸
からなる重合ドープを溶液紡糸して繊維を製造するに際
し、乾燥工程前に繊維油剤及びもしくは繊維油剤に不溶
の微粉末を分散させた仕上げ剤を繊維に付与し、かつ乾
燥工程時になるべく低温で乾燥することが大きな効果を
示すことを見いだした。このようにして製造したポリベ
ンザゾール繊維はボイド直径が25Å以下であり、これ
を用いた編織物は加水分解性か改良され酸性水分が接触
する用途においても使用時の強度の低下が少なく長期耐
久性、耐水性に優れた編織物となる。
【0005】以下に本発明を詳細に説明する。本発明に
使用する油剤の種類としては、潤滑油として作用する成
分が含まれれば良い。必要に応じて乳化剤や安定剤など
が併用されるのは言うまでもない。油剤に含まれる成分
としては、動物油、植物油、脂肪酸エステル、炭化水
素、高級アルコール、高級脂肪酸などの中性油類、石
鹸、硫酸エステル、スルフォン酸、燐酸エステル、エー
テル誘導体などの界面活性剤、それらの混合物、シリコ
ンオイルなどが使用できる。油剤の付与は紡糸口金から
乾燥工程に至るまでの工程中、1ケ所でもよいし2ケ所
以上同時に付与してもよく、任意の場所に設置できる。
好ましくは凝固以後において付与する。
【0006】油剤の糸条への付与方法は、油剤を霧状に
したスプレー付与、油剤中をくぐらすディップ付与、キ
スロール付与、ガイド付与などいずれの方法でもよい。
また凝固浴中に油剤を加えてもよい。油剤の付着量は油
剤を付与する繊維の乾燥重量に対して0.05−7.0
重量%が好ましい。0.05重量%以下では油剤が繊維
表面を十分被うにいたらず、7.0重量%以上では過剰
の油剤が飛散するので好ましくない。好ましくは0.1
−3.0重量%である。さらに好ましくは0.3−2.
0重量%である。
【0007】なお油剤を付与させた後に、その油剤を除
去させる必要がある場合は別途工程中に油剤工程を設け
てもよい。油剤中の油剤に不溶の微粉末とは固体潤滑油
として作用するものを意味する。例えば、直径10mμ
以下のコロイダルシリカ、コロイダルアルミナあるい
は、直径数百mμ以下の酸化チタン、炭酸カルシウム、
直径数μ程度のシリカゲル、燐酸カルシウム、タルク、
クレー、マイカ、黒鉛、硫化モリブデンなどが使用でき
る。これらは糸条中の単子径よりも小さいことが必要で
ある。微粉末は繊維表面で固体潤滑剤として作用し、繊
維間の癒着を防止する効果があると共に、水分の接触を
防ぐため耐水性を向上させる効果がある。これら微粉末
の付着量は繊維の乾燥重量に対して5.0重量%以下が
好ましい。5.0重量%以上では耐水性及び癒着の効果
が頭打ちするので好ましくない。好ましくは1.0重量
%以下である。さらに好ましくは0.5重量%以下であ
る。本繊維の耐熱性は著しく高く500℃と言った高温
乾燥も観桜であるが、ボイド直径が大きくなるため、低
温で乾燥を行う。150℃程度の低温で乾燥をはじめ順
次200℃、250℃と上げることが望ましい。
【0008】本発明で用いられるポリベンザゾール繊維
とは、引張強度が少なくとも20g/デニール以上、さ
らに好ましくは30g/デニール以上、さらに好ましく
は40g/デニール以上で、かつ引張弾性率が少なくと
も500g/デニール以上、さらに好ましくは1000
g/デニール以上のものをいい、引張強度が20g/デ
ニールを下回り、あるいは引張弾性率が500g/デニ
ールを下回るものでは産業用の手袋・衣服分野に適用し
たときの耐衝撃性及び耐せん断性等が十分でなく、従来
の素材に比べてコストパフォーマンスに劣るものとな
る。編織物に用いる繊維の形態は、長繊維、短繊維ある
いは長繊維/短繊維混用品のいずれであっても良いが強
化編織物に対してより高レベルの高強度・高弾性率を与
えるうえで最も好ましいのは長繊維である。尚、本発明
における編織物は、テント、エアドーム、フレキシブル
コンテナ、帆布、救命ボート等に有用である。
【0009】
【実施例】本発明において使用される測定法は以下のと
おりである。 (耐水性試験法)耐水性の評価メジャーとして湿潤状態
での引張強度を用いた。引張強度の試験はラベル度スト
リップ法によった。約5.5(幅)×約30(長さ)c
mの試験片を切断採取し、幅の両側から大体同数の糸を
取り除いて5cmの幅としたものを試験片とする。この
試験片を別にもうけた容器に入れ、pH=2の酸性水溶
液(20℃)中に200時間沈めておく。水からこの試
験片を取り出して1分以内に引張強度を測定した。まず
試験片を発荷重の下で織物引張試験機のつかみでつか
み、種ゝの条件で切断時の強度及び伸び率を測定し、縦
方向及び横方向それぞれ3回の平均で表す。 (ボイド径の測定方法)小角X線散乱強度の測定は、ク
ラツキカメラを用いて行う。試料繊維を約6m測定ホル
ダーに巻き付ける。X線の出力は45kv150mA
で、CuKα線をニッケルフィルターで単色化して用い
る。クラツキカメラの縦制限スリットは42mm、巾制
限スリットは0.07mm、受光部スリットの縦制限は
10mm巾制限は0.14mmで行った。測定範囲は
0.1度から3度である。ステップ幅は0.025度刻
みで、30秒もしくはそれ以上積算する。バックグラウ
ンド散乱の補正は、試料および空気散乱の測定結果から
次式を用いて行う。 I=μIsample−Iair μ=Iair (0) /Isample (0) ここでIは真の散乱強度、Isample は試料を入れた状
態での実測散乱強度、Iair は試料を入れないで測定し
た強度を示す。試料測定後、散乱角0度で強度測定を行
い試料の吸収係数を決定する。ボイドサイズの測定はギ
ニエプロットを用いて行う。散乱強度(I)の対数と散
乱ベクトル(k)の自乗をプロットしkの自乗の値が0
から0.01A2 の範囲のデータについて直線近似し、
直線の傾き(s)から次式を用いて直径(D)を計算す
る。 D=2(2S)1/2
【0010】実施例1 紡糸ドープ(ポリリン酸組成をP25 としたときの溶
媒濃度が83.7重量%であるポリリン酸及び14.7
重量%の濃度のポリベンゾオキサゾール重合体)を金属
網状の濾材を通過させて濾過させた後、150℃に保た
れた口径0.2mm及び口数334を有する紡糸口金か
ら単口当りの吐出量0.22g/分で紡出した。紡出糸
条を整流された流速0.5m/秒、温度70℃の空気冷
却気流で冷却した。ついで糸条を紡糸口金面から40c
mの下方に設置した15℃の凝固浴中へ導入し冷却脱溶
媒した。しかる後に各糸条は200mmの直径を有する
第一ローラー、ついで同一直径を有する水洗ローラー、
乾燥ローラー、熱処理機中をオンラインで通過させ、実
質的に延伸することなく糸速200m/分で巻き取っ
た。乾燥ローラー温度はそれぞれ170℃、190℃、
210℃でそれぞれ20秒間加熱した。熱処理温度は5
00℃で5秒間加熱した。その後糸条を80℃以下の温
度に冷却し、巻取り機で巻き取った。その際、水洗ロー
ラーの出口にエアーブローを設け糸条の付着水を除去し
た後、設置したオイリングロールによる油剤供給装置を
用いて分子量9000のポリエチレンオキシド・ポリプ
ロピレンオキシド共重合物を1重量℃分散させた。得ら
れた繊維のボイド直径を測定し、製織した後水浴中に浸
積し強度保持率を測定した。その結果を表1にまとめ
た。 比較例1 実施例と同じ条件・方法によってポリベンザゾール繊維
を製糸下。但し、乾燥温度を250℃、230秒としか
つ油剤付与は行わなかった。得られた繊維のボイド直径
を測定し、製織した後水浴中に浸積し強度保持率を測定
した。その結果を表1にまとめた。
【0011】
【表1】
【0012】
【発明の効果】本発明のポリベンザゾール繊維を用いた
編織物は耐水性に優れ、強度保持に優れた編織物とする
ことができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボイドサイズが25Å以下のポリベンザ
    ゾール繊維を用いた耐水性高強度編織物。
JP5281226A 1993-11-10 1993-11-10 耐水性高強度編織物 Pending JPH07133547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5281226A JPH07133547A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 耐水性高強度編織物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5281226A JPH07133547A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 耐水性高強度編織物

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Publication Number Publication Date
JPH07133547A true JPH07133547A (ja) 1995-05-23

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ID=17636129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5281226A Pending JPH07133547A (ja) 1993-11-10 1993-11-10 耐水性高強度編織物

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