JPH071310Y2 - 自動車のルーフ部開閉構造 - Google Patents

自動車のルーフ部開閉構造

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JPH071310Y2
JPH071310Y2 JP1988115197U JP11519788U JPH071310Y2 JP H071310 Y2 JPH071310 Y2 JP H071310Y2 JP 1988115197 U JP1988115197 U JP 1988115197U JP 11519788 U JP11519788 U JP 11519788U JP H071310 Y2 JPH071310 Y2 JP H071310Y2
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opening
rail
guide groove
moving device
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敬人 横打
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は自動車のルーフ部開閉構造に関するものであ
る。
(従来の技術) 近年、自動車においてはユーザのニーズの多様化に対処
する一環として、例えば実開昭61-30525号公報に開示さ
れる如く車体のルーフパネルに形成した開口部を幌によ
って開閉自在に覆蓋しもってより一層の開放感が得られ
るようにしたキャンバストップ車、あるいは該開口部を
ボード部材によって開閉自在に覆蓋するようにしたいわ
ゆるサンルーフ車等が提案されている。
ところで、このように車体のルーフ部分に形成した開口
部を幌あるいはボード部材等の開閉体でもって開閉自在
に覆蓋するものにあっては、該開閉体で開口部を閉鎖し
た閉鎖状態には該開閉体を車体側に設けたシール材に押
しつけてそのシールを行なう一方、該開閉体をその閉鎖
状態から上記開口部を開放すべく移動させる時には一旦
該開閉体を車体側から浮上させて上記シール材との当該
状態を解除したのち該開閉体を移動させる必要があり、
このため通常は開閉体を車体側のガイドレールに沿って
移動させる移動装置に浮上機構を組込むようにしてい
る。
そして、このような浮上機構の具体例としては、移動装
置と開閉体とを起倒自在とされたリンクレバーで連結
し、該開閉体の開放操作時にはこのリンクレバーを倒伏
状態から引き起こすことにより該開閉体を浮上状態とす
るリンクレバー方式のものと、移動装置と開閉体との間
に傾斜ガイド面をもったカムとこれに当接して摺動する
ガイドピンとからなるカム機構を設け該開閉体の開放操
作時にはこのカム機構のカム作用によって該開閉体を浮
上させるようにしたカム方式のものとが知られている。
(考案が解決しようとする課題) ところが、前者のリンクレバー方式の浮上機構を備えた
ものにあっては、開閉体が閉鎖状態にあるとき倒伏して
いるリンクレバーをその開閉操作時に引き起こす構成で
あり、しかも通常このリンクレバーを駆動する駆動手段
は前後方向に延びるガイドレールに沿って設けられると
ころから、リンクレバーの引き起こし時には該リンクレ
バーの軸方向と駆動手段の駆動力負荷方向とが接近し、
該リンクレバーの引き起こし操作即ち開閉体の浮上操作
により大きな駆動力が必要となり、延いては駆動装置の
大型化、コストアップを招くという問題があった。
一方、後者のカム方式の浮上機構を備えたものにあって
は、カム面の高さ方向寸法がそのまま1対1の関係で開
閉体の浮上寸法として反映されるものであるところから
より大きな浮上寸法を確保しようとすればそれに伴って
カム機構が大型化(高さ寸法の増大化)し、これが車体
表面から突出してその外観性の悪化を招くという問題が
あった。
そこで、本考案は、開閉体の浮上操作を、簡易且つコン
パクトな構成でしかもより小さな操作力でもって行なえ
るとともに、併せてその浮上操作をより短時間に行なえ
るようにした自動車のルーフ部開閉構造を提案せんとす
るものである。
(課題を解決するための手段) 本考案ではこのような課題を解決するための手段とし
て、車体のルーフパネルに形成された開口部を開閉体に
より開閉自在に覆うようにした自動車において、上記開
口部の両側部にそれぞれ配置されたガイドレールに対し
て、駆動手段により駆動されるスライド体が該ガイドレ
ールの軸方向にスライド自在にそれぞれ取り付ける一
方、上記開閉体の両側部には、その開閉方向に適宜離間
して該開閉方向に揺動可能に第1リンクの一端と第2リ
ンクの一端とをそれぞれ枢着し、さらに、上記スライド
体には第3リンクが配置し且つ該スライド体と第3リン
クとを、該スライド体のスライド方向にほぼ沿って延び
る第1ガイド溝とこれに係入する第1係合ピンとでなる
第1ガイド機構と該スライド体のスライド方向に対して
所定の傾斜角をもって延びる第2ガイド溝とこれに係合
する第2係合ピンとでなり且つ上記第1ガイド機構に対
して上記スライド方向に離間して配置された第2ガイド
機構とにより連結するとともに、該第1ガイド機構の上
記第1係合ピンには上記第1リンクの他端を枢支すると
ともに該第1リンクには該第1リンクのリンク長方向に
延び且つ上記スライド体に設けた第3係合ピンが係入さ
れる第3ガイド溝を形成し、また上記第3リンクの他端
を上記第1リンクに枢支せしめたことを特徴としてい
る。
(作用) 本考案ではこのような手段とすることにより次のような
作用が得られる。即ち、開閉体の開操作時には、スライ
ド体の移動に伴って、先ず第1リンクがこに設けた第3
ガイド溝にスライド体側の第3係合ピンが係合すること
で引き起こされるとともに、第2リンクも上記第1リン
クの引き起こしに伴う開閉体と第3リンクとの相対変位
により引き起こされ、開閉体はこの第1リンクと第2リ
ンクの揺動作用により上昇変位せしめられる。また、こ
れと同時に、上記第3リンクは、その一端側が第1ガイ
ド溝に係入する第1係入ピンによりスライド方向に移動
せしめられるとともにその他端側が第2ガイド溝に係入
した第2係合ピンによるカム作用により上昇変位せしめ
られ、これに枢支された上記第2リンクはさらに上昇変
位せしめられることになる。従って、上記第1リンクと
第2リンクとに支持された開閉体は、第1リンクと第2
リンクの揺動作用による上昇変位と、該第2リンクその
ものが上記第3リンクのカム作用により上昇せしめられ
ることによる上昇変位とを受けて大きく浮上せしめられ
ることになる。
(考案の効果) 従って、本考案の自動車のルーフ部開閉構造によれば、 (1) 開閉体の浮上操作が、リンクの揺動作用とカム
作用との協働作用によって行なわれるものであるため、
例えばカム作用のみによるものに比して、リンクの揺動
作用による分だけカム作用による浮上量を小さくする、
換言すればカム機構の高さを低くすることができ、また
リンクは開閉体の閉鎖状態においては倒伏状態とされそ
の高さ寸法が少ならしめるところから、これら浮上機構
が車体表面から突出するのが可及的に防止されそれだけ
車体の外観性が良好となる、 (2) 開閉体が閉鎖状態にあるときにはリンクは倒伏
状態とされるが、該リンクに形成されるガイド溝の形状
を駆動手段の駆動力の負荷方向に対して最適なように設
定することにより、該駆動力をリンクの引き起こし力と
して有効に利用することが可能であり、それだけ開閉体
の浮上操作をより小さな力で軽快に行なうことができ、
延いては駆動手段の小型化及びコストダウンにも寄与で
きる、 (3) 開閉体の浮上操作がリンクの揺動作用とカム機
構のカム作用との協働によって行なわれるところから、
例えばこれをリンク機構のみあるいはカム機構のみによ
り行なう場合に比して、より短時間で行なうことがで
き、延いては開閉体の開操作時間の短縮化が図れる、 等の実用的効果が得られるものである。
(実施例) 以下、図面を参照して本考案の好適な実施例を説明す
る。
第28図ないし第30図には、本考案の実施例に係るルーフ
部開閉構造を備えたキャンバストップ車が示されてい
る。そして、このキャンバストップ車は、必要に応じて
三つの態様、 即ち、第28図及び第8図、第11図に示すように後述する
幌30(実用新案登録請求の範囲中の開閉体に該当する)
によって車体1のルーフ2に形成した開口部10(実用新
案登録請求の範囲中の開口部に該当する)を閉鎖する第
1の態様と、 第29図及び第9図に示す如く幌30をルーフ2の後端部に
折畳んで上記開口部10をその後端部の一部を残して開放
する第2の態様と、 第30図及び第10図に示す如く折り畳んだ幌30をトランク
リッド8上に移動させて上記開口部10を全て開放した第
3の態様、 とを選択できるようになっており、特に第3の態様時に
はより広い開放面積が確保されより高水準の開放感が得
られるようになっている。
このキャンバストップ車は、基本的には第31図に示すよ
うに、車体1のルーフ2部分に、フロントヘッダー3と
左右一対のルーフサイドレール5と該ルーフサイドレー
ル5,5間に跨がるリヤヘッダ4とで囲繞されたルーフ側
開口10aと、該リヤヘッダ4と左右一対のリヤピラー6,6
とリヤデッキ7とで囲繞されたリヤウインド側開口10b
とからなる縦長の開口部10を形成し、この開口部10に対
して後述するキャンバストップアセンブリZを組付ける
ようになっている。
キャンバストップアセンブリZは、第31図及び第32図に
それぞれ示すように、後述するベースフレーム40とボー
ド部材20と幌30とを有している。
ベースフレーム ベースフレーム40は、第12図ないし第24図に示すよう
に、上記車体1の開口部10の周縁に沿って配置されるも
のであって、第32図に示すように、車体1のフロントヘ
ッダー3に対応するフロントヘッダ部41と、リヤヘッダ
4に対応するリヤヘッダ部45と、ルーフサイドレール5
に対応するサイドレール部43と、リヤピラー6に対応す
るピラー部44と、リヤデッキ7に対応するリヤデッキ部
42とを有する略矩形フレーム体で一体構成されており、
またそのサイドレール部43,43には第1レール51が取付
けられている(第9図ないし第12図及び第13図並びに第
31図,32図参照)。
このように構成されたベースフレーム40は、第13図に示
すようにブラケット14,14・・を介して車体1の開口部1
0の周縁部にボルト締着されるが、その場合、この開口
部10の周縁部とベースフレーム40との間は両者間に配置
したシール材15によってその全周においてシールされて
いる。この場合、車体1のフロントヘッダー3とルーフ
サイドレール5とリヤピラー6とリヤデッキ7において
はそれぞれその閉断面を構成するアウタパネルとインナ
パネルの開口部10側の接合フランジ部3a,5a,6a,7a(第1
2図ないし第22図参照)をそれぞれシール材15のシール
フランジ面として利用している。このため、例えばルー
フサイドレール5とリヤヘッダ4の端部との接合部にお
いてこれらを同一高さに設定した場合には、該接続部に
おいては上記ルーフサイドレール5の接合フランジ部5a
がこの接続部において不連続となり(即ち、シールフラ
ンジ面が不連続となり)シール材15を連続的に設けるこ
とができずそのシール性が損なわれるとともに、このリ
ヤヘッダ4の上側にさらにベースフレーム40を取付ける
と該ベースフレーム40がルーフサイドレール5より上方
に突出し、空力特性及び外観性を損ねることになる。こ
のため、この実施例のものにおいては、第16図及び第23
図ないし第25図に示すように、リヤヘッダ4の両端部4a
をルーフサイドレール5の接合フランジ部5aよりも下方
側に接合させ、これにより該接合フランジ部5aを連続さ
せるとともに、ベースフレーム40の装着状態において該
ベースフレーム40の上面、即ちサイドレール部43の上面
とルーフサイドレール5の上面とが可及的にフラットに
なるようにし、もってルーフサイドレール5とベースフ
レーム40との間のシール性の確保と車体1の空力特性及
び外観性を維持するようにしている。
ボード部材 ボード部材20は、後述するように幌30を折り畳み状態で
載置してこれを上記ベースフレーム40の開口部48の後端
部と車体1のトランクリッド8との間で移動可能とする
ものであって(第8図ないし第10図参照)、第32図に示
すように略平板体で構成されるとともに、その両側部20
a,20aには上記第1レール51と同一断面形状を有する第
2レール52,52が上記第1レール51,51の離間寸法と同一
間隔をもって取付けられている(第14図及び第15図参
照)。
そして、このボード部材20は、第8図ないし第11図及び
第17図にそれぞれ示すように、その後端部20bに後述す
る幌30の第3パネル33が固定的に取付けられるととも
に、左右両側部に配置した後述する揺動機構Sによって
上記開口部48の後端部と上記トランクリッド8との間で
揺動移動せしめられるようになっている。
即ち、揺動機構Sは、第11図及び第26図にそれぞれ示す
ように、前後一対のリンク、即ち前方側に位置するメイ
ンリンク141と後方側に位置するサブリンク142とを有し
ている。そして、このメインリンク141は、その基端部1
41aを後述するドライブギヤユニット144の出力軸155に
固定し、また先端部141bを上記ボード部材20に枢着せし
めている。また、サブリンク142は、その基端部142aを
ベース140に、先端部142bをボード部材20にそれぞれ枢
着せしめられている。さらに、ドライブギヤユニット14
4は、第27図に示すように6枚の減速ギヤ148〜153とケ
ーブル駆動ギヤ154とからなり、モータユニット143(第
26図)により押引駆動されるケーブル145の変位力を出
力軸155の回転力に変換して上記メインリンク141に伝達
するようになっている。
従って、モータユニット143によりケーブル145を押引操
作することにより、メインリンク141が前後方向に揺回
動し、ボード部材20が上記開口部48の後端部に位置する
格納位置(第8図、第9図及び第11図に示す位置)と、
上記トランクリッド8上に位置する移動位置(第10図に
示す位置)との間で移動可能とされている。尚、ボード
部材20が移動位置に設定された状態では、第10図に示す
ように、該ボード部材20はトランクリッド8上に設けた
キャンバス支持台13上に載置固定される。また、第20図
ないし第22図において符号12で示す部材は上記揺動機構
Sが外部へ露出するのを防止するためのリンクカバーで
ある。さらに、上記揺動機構Sは上記ベースフレーム40
のピラー部44部分に配置され(第11図、第16図及び第20
図ないし第22図参照)、またモータユニット143はベー
スフレーム40のリヤデッキ部42部分に配置される(第8
図ないし第11図及び第18図参照)。
尚、このボード部材20がその格納位置に設定された状態
では、その上面に取付けた上記第2レール52が上記ベー
スフレーム40のサイドレール部43部分に取付けた第1レ
ール51と同軸状に連続し開口部48の前端部から後端部に
跨がる。一連のガイドレール50を構成するが、その場
合、両レール51,52の合せ部を合致させる必要があり、
このためこの実施例においてはこの合せ部分に後述する
位置規制装置Pを設けている。
幌 幌30は、ルーフ2上の開口部48を開閉自在に覆うもので
あって、第8図ないし第11図並びに第32図に示すよう
に、ハード部材とソフト部材の組合わせ、具体的には、
三枚のパネル31,32,33と二枚のキャンバス34,35を交互
に連続させて構成されており、その三つのパネル31〜33
のうち、最大面積ををもつ第1パネル31を車体前方側
に、最小面積をもつ第3パネル33を車体後方側に位置せ
しめた状態で使用される。そして、この幌30は、その第
3パネル33が上記ボード部材20の後端部20bに固定(第1
7図参照)される一方、その第1パネル31と第2パネル3
2とは後述する前側移動装置Qと後側移動装置R(第1
図、第3図及び第4図参照)を介して上記ガイドレール
50に対して移動可能に連結されており、該前側移動装置
Qと後側移動装置Rの作動により第8図及び第11図に示
すように展伸して上記開口部48を閉鎖する閉鎖位置と、
第9図に示すように折り畳み状態で上記ボード部材20上
に載置され上記開口部48を開放する開放位置とに選択設
定可能とされている。
尚、幌30の閉鎖状態においては、各パネル31〜33の両側
縁部は、第12図ないし第16図に示すようにベースフレー
ム40の開口部48の周縁部に設けたシール材16に当接する
ことによりシールされる。また各パネル31〜33の側端部
にはこれら相互間を前後方向に継ぐようにしてワイヤ17
が設けられているが、このワイヤ17は各キャンバス34,3
5の側縁部にも連結されており(図示省略)、各キャン
バス34,35の両側縁部はこのワイヤ17を介して伝達され
る各パネル31〜33の押付け力によって上記シール材16に
当接され、これによりシール性が確保されるようになっ
ている。
前側移動装置及び後側移動装置 前側移動装置Qと後側移動装置Rは、本考案のルーフ部
開閉構造の主要構成をなるものであって、第1図に示す
ようにその基本構成をほぼ同一とする。そして、この二
つの移動装置Q,Rのうち、該前側移動装置Qは第1パネ
ル31に、後側移動装置Rは第2パネル32にそれぞれ設け
られ、該第1パネル31と第2パネル32をガイドレール50
に沿って移動させると同時に、移動開始時にはこれらパ
ネル31,31を浮上させて上記シール材16との当接状態を
解除する機能をも有している。以下、この前側移動装置
Qと後側移動装置Rとを第1図ないし第4図及び第13図
を参照して説明する。
前側移動装置 前側移動装置Qは、第1図に示すように、ガイドピン10
6,107を介してガイドレール50(第1レール51及び第2
レール52)に移動可能に取付けられたスライド体91を有
している。このスライド体91は、第11図及び第13図に示
すように、上記ボード部材20の車幅方向略中央部に設け
られたモータユニット160(実用新案登録請求の範囲中
の駆動手段に該当し、その構造は上記モータユニット14
3と同じである)により押引操作されるケーブル161の先
端部に連結されており、該ケーブル161の変位力を受け
上記ガイドレール50上を車体前後方向に移動せしめられ
る。
このスライド体91は、その外側側面91aに前後方向に延
びる第1ガイド溝99と三つの係合ピン、即ち後述の位置
規制装置Pの作動を制御するためのロック操作用係合ピ
ン98と、リンク作動用の係合ピン95(実用新案登録請求
の範囲中の第3係合ピンに該当するものであり、以下こ
れを第3係合ピン95という)と係合ピン96(実用新案登
録請求の範囲中の第2係合ピンに該当するもので、以下
これを第2係合ピン96という)とを有している。また、
スライド体91の後端部91bには、後述する後側移動装置
Rのスライドピン126と係脱自在に係合する二つの係止
面104,105よりなる係止部103が設けられている。
そして、このスライド体91は、三本のリンク、即ち、そ
の内部に略「く」字形のガイド溝100(実用新案登録請
求の範囲中の第2ガイド溝に該当するものであって、以
下これを第2ガイド溝100という)を形成した第1リン
ク92と、帯状の第2リンク93と、その内部に略「へ」字
形のガイド溝101(実用新案登録請求の範囲中の第3ガ
イド溝101に該当するもので、以下これを第3ガイド溝1
01という)を形成した第3リンク94とを介して、上記第
1パネル31の側縁部31aに取付けられたブラケット88に
リンク係合されている。
尚、第1リンク92は、その第2ガイド溝100内に上記第
3係合ピン95を係入せしめた状態において、その一端92
aを連結ピン108(第2図参照)を介してブラケット88の
前端部に揺動自在に枢支せしめる一方、その他端92bを
上記第1係合ピン97を介して上記第3リンク94の一端94
aとともに上記第1ガイド溝99に係合せしめている。ま
た、第2リンク93は、その一端93aを連結ピン109(第2
図参照)を介して上記ブラケット88の中間部に揺動自在
に枢支せしめる一方、その他端93bを連結ピン110(第2
図参照)を介して上記第3リンク94の他端94bに相対回
動可能に連結させている。
尚、この連結ピン110には、ガイドローラ102が取付けら
れる。さらに、第3リンク94の第3ガイド溝101には、
上記第2係合ピン96が係入されている。従って、この三
つのリンク92〜94と上記ブラケット88とで4節リンクが
構成されている。
そして、この前側移動装置Qは、上記ケーブル161によ
りスライド体91がガイドレール50の最先端部(即ち、第
1レール51の先端部51b)に位置せしめられた状態(即
ち、幌30の閉鎖位置)においては、第2図に示すよう
に、上記ガイドローラ102が第1レール51に形成した第
1切欠部53内に係入しこれによりその前後方向移動が規
制された状態となっている。そして、この状態において
は、上記第1係合ピン97が第1ガイド溝99の後端側に位
置し、上記第3係合ピン95が第3ガイド溝100の前端側
に位置し、また上記第2係合ピン96が第2ガイド溝101
の前端側に位置している。また、上記第3ガイド溝100
と第2ガイド溝101のうち、該第3ガイド溝100はこの第
1状態において上下方向に延びる如くその形成方向が設
定され、また第2ガイド溝101はその前半部が略水平方
向に延び後半部が斜下方に延びる如くその形成位置及び
方向がそれぞれ設定されている。
尚、この実施例においては、上記第1ガイド溝99と第1
係合ピン97とで実用新案登録請求の範囲中の第1ガイド
機構が、上記第2ガイド溝101と第2係合ピン96とで実
用新案登録請求の範囲中の第2ガイド機構が、それぞれ
構成れる。
後側移動装置 後側移動装置Rは、上記前側移動装置Qとほぼ同一構成
を有するものであって、第1図ないし第4図に示すよう
にガイドピン128を介してガイドレール50上を移動・可
能に取付けられたスライド体111を有している。このス
ライド体111は、その外側面111aに第1ガイド溝118を形
成するとともに、第3ガイド溝119を有する第1リンク1
12と第2リンク113及び第2ガイド溝120を有する第3リ
ンク114を介して第2パネル32に取付けられたブラケッ
ト89に揺動可能に連結されている。そして、第1リンク
112の第3ガイド溝119内にスライド体111側に設けた第
3係合ピン115が、また第3リンク114の第2ガイド溝12
0にはスライド体111側に設けた第2係合ピン116が係入
していることは上記前側移動装置Qの場合と同様であ
る。尚、この後側移動装置Rのガイド溝及び係合ピンに
は、上記前側移動装置Qのガイド溝及び係合ピンに対応
させて第1〜第3の呼称を付している。
そして、この後側移動装置Rに特有の構造としては、第
3リンク114の第2ガイド溝120の傾斜部が前側移動装置
Qの第2ガイド溝101のそれに比して短いこと、第3リ
ンク114と第2リンク113とを連結する係止ピン121が幌3
0の閉鎖位置において第3図に示すように第1レール51
の上側フランジ51aに形成した第3切欠部55内に係入し
ていること、及びスライド体111の先端部111bに支点ピ
ン124を介して係止ピン125とスライドピン126を備えた
アーム123を取りつけた点である。
尚、このアーム123の係止ピン125とスライドピン126の
うち、係止ピン125は第2図に示すように幌30が閉鎖位
置にある時には第1レール51の下側フランジ51eに形成
した第2切欠部54に係入し、該閉鎖位置以外においては
第4図に示すように第1レール51の凹溝51f内に係入す
る。またスライドピン126は常に上記第1レール51の上
面51c上で該第1レール51をその幅方向に跨いだ状態で
配置される。そして、上記係止ピン125が第1レール51
の凹溝51f内にある時には上記前側移動装置Qの係止部1
03内に係入し得るようになっている。また、この後側移
動装置Rは、幌30が閉鎖位置にある時にはその係止ピン
121が第1レール51の第3切欠部55内に、係止ピン125が
第2切欠部54内にそれぞれ係入することによりその前後
方向移動が規制される。また、この後側移動装置Rは、
上記前側移動装置Qと異ってそれ自体には駆動手段を有
しない。
作動 このように構成された前側移動装置Qと後側移動装置R
とを介してガイドレール50に連結された幌30は次のよう
にして開閉駆動される。
即ち、先ず幌30が閉鎖位置にある時(第8図及び第11図
参照)には、前側移動装置Qは第2図に示すように第1
レール51の前端部51cにあり、第1パネル31は該第1レ
ール51と略平行で且つ近接した状態に配置され、その外
周部においてはベースフレーム40とのシールが行なわれ
ている。また、後側移動装置Rは第3図及び第11図に示
すように第1レール51の後端部51a近傍にあって、上記
第2パネル32は上記第1パネル31と同様に第1レール51
と略平行で且つ近接した状態に配置されている。尚、こ
の幌30の閉鎖位置においては、前側移動装置Q及び後側
移動装置Rがともにガイドレール50に対して上下方向に
係合しているため、例え走行時に幌30に吸出し作用が働
いてもそのバタツキが効果的に抑えられ、それだけ幌30
の耐久性が向上することになる。
この状態から幌30の開放操作、即ち、モータユニット16
0によりケーブル161が引張操作されると、前側移動装置
Qにおいてはスライド体91がブラケット88に対して車体
後方側に相対移動し、第1係合ピン97が第1ガイド溝99
内を前端側から後端側に向って移動する。そして、その
移動の前半期においては、先ず第3係合ピン95が第3ガ
イド溝100内をその後端側に移動することにより第1リ
ンク92が起立方向に回動し、後半期においては第2係合
ピン96が第2ガイド溝101の傾斜部をその後端側に向っ
て移動することにより第3リンク94が第1係合ピン97を
中心として上方に回動し、ガイドローラ102が第1レー
ル51の第1切欠部53から外れてその上面51c上に移動せ
しめられる。これが第3図に示した状態である。この状
態においては第1パネル31が全体的に浮上しベースフレ
ーム40の周縁部との当接状態が解除されている。また、
この実施例においては上記第1リンク92の第3ガイド溝
100の回動前後における高低差よりも第3リンク94の第
2ガイド溝101のそれを大きく設定することによりブラ
ケット88を前倒れ状態に傾斜させるようにしている。
さらにケーブル161が引かれると、前側移動装置Qは第
3図に示す姿勢のまま第1キャンバス34を折り畳みなが
ら車体後方側に移動する。そして、後側移動装置Rの前
方位置に達すると、先ず、該後側移動装置Rのアーム12
3に設けたスライドピン126が前側移動装置Qの係止部10
3内に係入し該アーム123は前側移動装置Qの移動ととも
にその第1係止面104に案内されて上方に回動せしめら
れる。その結果、係止ピン125が第1レール51の第2切
欠部54から離脱してその凹溝51d内に移動し、これによ
り前側移動装置Qと後側移動装置Rとが一体的に連結さ
れる。
この状態からさらに前側移動装置Qが後方に移動する
と、後側移動装置Rにおいてはスライド体111がブラケ
ット89に対して後方側に移動し、上記前側移動装置Qの
場合と同様にして第2パネル32がベースフレーム40のシ
ール面から離間される(この状態が第4図に示す状態で
ある。)この時、この前側移動装置のものにおいては、
第1リンク112の第3係合ピン115の回動前後における高
低差と第3リンク114の第2ガイド溝120のそれとの相対
関係を適切に設定することにより第2パネル32がほぼ第
1レール51と平行となるようにしている。従って、この
前側移動装置Qと後側移動装置Rとの連結状態において
は、第1パネル31と第2パネル32の傾斜角度が異なると
ころから、該第1パネル31と第2パネル32とが上下方向
に重なり状態に格納され、しかもこの両者間には第1キ
ャンバス34を収容するに十分な隙間が確保されることに
なる。
さらに、ケーブル161が引かれると、この前側移動装置
Qと後側移動装置Rとは第2キャンバス35を折り畳みな
がら一体的に後方へ移動し、第1レール51から第2レー
ル52側に移って上記ボード部材20上に格納載置される
(幌30の開放位置)。この状態が第9図に示す状態であ
る。この状態においては第1パネル31と第2パネル32と
第3パネル33が順次重なり状態で折り畳まれ、第1キャ
ンバス34は第1パネル31と第2パネル32の間に、第2キ
ャンバス35は第2パネル32と第3パネル33の間にそれぞ
れ収納されている。従って、この幌30の折り畳み状態に
おいては、その前後方向における幅寸法と上下方向にお
ける高さ寸法がともに小さく、それだけ車体の空力特性
あるいは外観性が向上する。また、特に折り畳み状態で
の高さ寸法が小さいところから、この幌30を第10図に示
すようにトランクリッド8上に載置した状態においては
該幌30によって運転者の後方視界を妨げることもない。
尚、第8図ないし第10図に示すように第1パネル31と第
2パネル32の後端部には第1キャンバス34と第2キャン
バス35が急角度に折れ曲がるのを防止するための折畳用
ガイド部材36が設けられている。
一方、幌30をその開放位置から閉鎖位置に閉操作する場
合には、前側移動装置Qと後側移動装置Rは、該後側移
動装置Rが幌30の閉鎖位置における所定位置に達するま
で、即ち後側移動装置Rの上記係止ピン125が第1レー
ル51の上記第2切欠部54の位置に達するまでは連結状態
のまま前進移動する。そして、該係止ピン125が第1レ
ール51の第2切欠部54に達して該第2切欠部54内に係入
するとアーム123が下方に回動しそれに伴ってスライド
ピン126が前側移動装置Qの係止部103から外れて該前側
移動装置Qと後側移動装置Rとの連結が解除される。従
って、それ以後は該後側移動装置Rを残した状態で前側
移動装置Qのみが当初位置まで前進し、幌30が閉鎖位置
に位置決めされる。即ち、幌30はその閉作動時には車体
後方側にある部分から順番に展伸されるものである。
さらに、この実施例のように前側移動装置Q及び後側移
動装置Rにおける浮上機構を、4節リンク機構と各リン
クに設けたガイド溝とこれに係合する係合ピンとからな
るカム機構との組合せによって構成した場合には、例え
ばこれを単なる揺動リンクで構成する場合に比して該カ
ム機構による浮上作用の分だけ浮上時間が短縮され、結
果的に幌30の開閉時間の短縮化が図れることになる。ま
た、この実施例の場合には幌30の浮上機構をリンク機構
とカム機構の組合せで構成しているため全必要浮上寸法
のうちカム機構が負担する浮上寸法(即ち、ガイド溝の
高低差)をリンク機構によりカバーされる部分だけ減少
させることができ、しかも幌30の閉鎖位置においてはリ
ンクは倒した状態とされるため、幌30の閉鎖状態下での
前側移動装置Q及び後側移動装置Rの上下寸法は浮上機
構を単なるカム機構のみで構成する場合よりも小さく抑
えることができる。このことは、車高を一定とした場合
には乗員上方のヘッドクリアランスを大きくとれるとい
うことであり、車室スペースの拡大という点において好
適である。
さらに、この前側移動装置Q及び後側移動装置Rの浮上
操作は上述のように全てケーブル161の押引力によって
行なわれる。この場合、例えば単なるリンク機構で浮上
機構を構成した場合には倒状状態にあるリンクを引き起
こしたために非常に大きな操作力が必要となるが、この
実施例のようにこれをリンク機構とカム機構との組合せ
で構成した場合にはガイド溝の形状を操作力を有効に利
用できるように設定することにより容易に該操作力の軽
減が図れることになり、装置の小形化という点において
有効である。
位置規制装置 位置規制装置Pは、上述のようにボード部材20をその移
動位置から揺回動させてその格納位置に設定する時にベ
ースフレーム40側に設けられた第1レール51とボード部
材20側に設けられた第2レール52とを正確に芯合せして
その合せ部における一体化を図るためのものであって、
第1図に示すように後述するロック機構60と、後述する
嵌合機構80とを備えている。
ロック機構 ロック機構60は、ボード部材20がその移動位置から格納
位置に揺動移動された時に、主として、第1レール51と
第2レール52のレール軸方向と上下方向の二方向におけ
る相対的な位置決めを行なうものであって、第5図に示
すように、第1レール51側には後述するストライカ62
を、第2レール52側には後述する第1レバー66と第2レ
バー67をそれぞれ設けている。このストライカ62は、第
1レール51の後端部51aに取付けられたストライカブラ
ケット61を介して設けられ、該第1レール51と第2レー
ル52との接合状態においては第6図及び第7図に示すよ
うに第2レール52側に大きくはね出し、しかもほぼ該第
2レール52の下面高さに位置するようにその取付け位置
が設定されている。
一方、第1レバー66と第2レバー67は、ともに第2レー
ル52の前端部に取付けたロックブラケット63に対して、
レール軸方向に離間配置された第1ピン64及び第2ピン
65を介してそれぞれ揺動自在に枢支されている。そし
て、第1レバー66は、上記ストライカ62に係合する第1
凸部72と、後述する第2レバー67の第1凸部75と係合し
て上記第1凸部72の係合解除方向(矢印b方向)への回
動を規制する第2凸部73と、上記前側移動装置Qに設け
られたロック操作用係合ピン98と係合して第1レバー66
を矢印a方向に回動させる第3凸部74とを有しており、
スプリング69により常時矢印b方向に回動付勢されてい
る。また、第2レバー67は、上記第1凸部75の外に、上
記ロック操作用係合ピン98と係合して該第2レバー67を
矢印d方向に回動させる第2凸部76とを有し、常時スプ
リング70により矢印C方向に回動付勢されている。ま
た、このロックブラケット63には上記ロック操作用係合
ピン98を係入せしめるためのガイド溝68が設けられてい
る。そして、このロックブラケット63は上記ストライカ
ブラケット61の内側に嵌入するようにその寸法形状が設
定されている。
さらに、上記第1レバー66と第2レバー67のうち、該第
1レバー66は、第6図に示すようにその第1凸部72が上
記ストライカ62と係合した状態(以下、この時の第1レ
バー66の位置を係合位置という)においてその第3凸部
74の先端部がほぼ上記ガイド溝68の下面に位置し、また
第7図に示すようにスプリング69により矢印b方向に回
動しその第1凸部72とストライカ62との係合が解除され
た状態(以下、この時の第1レバー66の位置を係合解除
位置という)ではその第3凸部74が上記ガイド溝68の上
面よりも上方に突出するようにその第3凸部74の寸法形
状をガイド溝68に対して相対的に設定している。これに
対して、第2レバー67は、第6図に示すようにスプリン
グ70により矢印C方向に回動し係合位置にある第1レバ
ー66の第2凸部73とその第1凸部75が係合した状態(以
下、この時の第2レバー67の位置を係合位置という)に
おいてはその第2凸部76がガイド溝68内に突出し、また
第7図に示すようにその第2凸部76がガイド溝68の溝端
部に位置した状態(この時の第2レバー67の位置を係合
解除位置という)においてはその第1凸部75と上記第1
レバー66の第2凸部73との係合が解除されるようにその
寸法形状が第1レバー66及びガイド溝68に対して相対的
に設定されている。
また、上記ロック操作用係合ピン98は、上述のように幌
30の前端部に位置して上記モータユニット160により駆
動され、該幌30を開閉するものであり、その駆動特性は
次のように設定されている。即ち、このロック操作用係
合ピン98は、幌30が第8図に示すように開口部48を閉鎖
する閉鎖位置にあるときには同図に図示するように開口
部48の前端部に位置し(この時のロック操作用係合ピン
98の位置を前端位置という)。また該幌30が第9図に示
すように開口部48を開放する開放位置にある時には同図
及び第6図に示すように第1レール51の前端付近に位置
する(この時のロック操作用係合ピン98の位置を中間位
置という)ようになっている。従って、幌30がその開放
位置と閉鎖位置の間で移動する時には、このロック操作
用係合ピン98は上記中間位置と前端位置の間を移動し、
特に該幌30が開放位置にある時には第6図に示すように
該ロック操作用係合ピン98は上記ロック機構60のガイド
溝68の溝口部にあって係合位置にある上記第1レバー66
の第3凸部74に対応している。さらに、このロック操作
用係合ピン98は、ボード部材20をその格納位置から移動
位置に移動させる場合には、その中間位置(第6図の位
置)からさらに後方側に移動して第7図に示すように上
記ガイド溝68の溝端部に位置する(この時のロック操作
用係合ピン98の位置を後端位置という)ようにされてい
る。即ち、ロック操作用係合ピン98はこれら三つの位置
間を選択的に移動するようにその作動特性が設定されて
いる。
次に、このロック機構60の作動を説明すると、先ず幌30
が開放位置にある時には、第6図に示すようにロック操
作用係合ピン98が中間位置に設定されており、該ロック
操作用係合ピン98により第1レバー66が矢印a方向に回
動されその係合位置に位置決めされている。また、この
場合、第1レバー66の第2凸部73が第2レバー67の第1
凸部75と係合することにより、該第1レバー66の矢印b
方向、即ち、第1凸部72とストライカ62との係合解除方
向への回動が規制されている。従って、この状態では、
幌30の閉動作に従ってロック操作用係合ピン98がその中
間位置から前端位置に移動しても第1凸部72とストライ
カ62との係合状態は保持される。
一方、この第6図に示す状態、即ち幌30を格納位置にあ
るボード部材20上に折り畳んで載置した状態(第9図に
示す状態)から第10図に示す移動位置に移動させる場合
には、上記ロック操作用係合ピン98をその中間位置から
さらに後端位置まで後退させる。すると、第7図に示す
ように、該ロック操作用係合ピン98が第2レバー67の第
2凸部76と当接してこれを矢印d方向に回動させてその
係合解除位置に位置決めする。これにより、該第2レバ
ー67の第1凸部75と第1レバー66の第2凸部73との係合
が解除され、該第1レバー66がその係合位置から係合解
除位置に移動する。従って、第1レール51と第2レール
52との係合が解除され、ボード部材20はこれを上記揺動
機構Sによって揺動移動(矢印m方向)させることが可
能となる。
一方、ボード部材20をその移動位置から格納位置に移動
させる場合であるが、該ボード部材20がその格納位置に
位置された状態では上記各部材はそれぞれ第7図に示す
位置関係にある。この状態からロック操作用係合ピン98
が中間位置に移動し幌30をその開放位置に設定すると、
該ロック操作用係合ピン98が再び第1レバー66の第3凸
部74と当接し該第1レバー66は再び係合位置に位置決め
される(第6図に示す状態)。従って、ボード部材20を
その移動位置から格納位置に復帰させた時点においては
例えガイドレール50の第1レール51と第2レール52との
芯合せがうまくできていなかったとしても、このロック
機構60が作動することにより該第1レール51と第2レー
ル52間における上下方向及びレール軸方向の相対位置が
確実に所定位置に設定され、該第1レール51と第2レー
ル52間の芯合せが高精度に行なわれる。
尚、この実施例においては、上記ロックブラケット63の
前端部に当接片71を設け、ボード部材20がその移動位置
から格納位置に揺動移動する際、該当接片71をストライ
カブラケット61の内面に当接させることによりレール幅
方向の位置決めを予備的に行なわせるようにしている。
嵌合機構 嵌合機構80は、第1レール51の後端面51bに凹設した円
錘状の嵌合凹部82と第2レール52の前端面52bに形成し
た円錘状の突起81とで構成されている。そして、この嵌
合機構80は、ボード部材20がその移動位置から格納位置
に移動する場合、その嵌合凹部82に対して突起81が嵌合
することにより第1レール51と第2レール52の合せ部に
おける三軸方向の位置決めを行なう。即ち、この嵌合機
構80は、上記ロック機構60とともに第1レール51と第2
レール52の芯合せを行なうものであるが、この嵌合機構
80の場合にはその突起81と嵌合凹部82がともに直接レー
ル51,52に取付けられているところから、上記ロック機
構60よりもより高精度の芯合せを行なうことができる。
このように、ロック機構60と嵌合機構80とからなる位置
規制装置Pによってガイドレール50の第1レール51と第
2レール52の芯合せが行われることにより、該ガイドレ
ールの一体化が促進され幌30のスムーズな移動が確保さ
れるものである。
尚、上記ロック機構60は、上述のようにボード部材20を
車体側部材(即ち、第1レール51)に連結固定するもの
であるが、この外に例えばボード部材をその移動位置に
位置せしめた時に該ロック機構60の第2レバー67の第1
凸部72をトランクリッド8に設けたキャンバス支持台13
側の係合ピン(図示省略)に係合させるように構成する
ことにより該ロック機構60をキャンバス固定機構として
も利用できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係るルーフ部開閉構造を構成
する移動装置の全体斜視図、第2図は第1図に示した移
動装置の側面図、第3図及び第4図は第2図の状態変化
図、第5図は位置規制装置の全体斜視図、第6図は第5
図の側面図、第7図は第6図の状態変化図、第8図は本
考案の実施例に係るルーフ部開閉構造を備えた自動車の
縦断面図、第9図及び第10図は第8図の状態変化図、第
11図は第8図のXI-XI矢視図、第12図は第11図のXII-XII
縦断面図、第13図は第11図のXIII-XIII縦断面図、第14
図は第11図のXIV-XIV縦断面図、第15図は第11図のXV-XV
縦断面図、第16図は第11図のXVI-XVI縦断面図、第17図
は第11図のXVII-XVII縦断面図、第18図は第11図のXVIII
-XVIII縦断面図、第19図は第11図のXIX-XIX縦断面図、
第20図は第8図のXX-XX縦断面図、第21図は第8図のXXI
-XXI縦断面図、第22図は第8図のXXII-XXII縦断面図、
第23図は車体後部斜視図、第24図は車体ルーフ部斜視
図、第25図は第24図のXXV矢視図、第26図は揺動機構の
全体構成を示す斜視図、第27図は第26図に示したドライ
ブギヤユニットの構造説明図、第28図は本考案の実施例
に係るルーフ部開閉構造を備えた自動車の全体斜視図、
第29図及び第30図は第28図の状態変化図、第31図は第30
図に示した自動車の分解斜視図、第32図は第31図に示し
たキャンバストップアセンブリの分解斜視図である。 1……車体 2……ルーフ 10……開口部 20……ボード部材 30……幌(開閉体) 40……ベースフレーム 50……ガイドレール 91……スライド体 92……第1リンク 92……第2リンク 93……第3リンク 95……第3係合ピン 96……第2係合ピン 97……第1係合ピン 99……第1ガイド溝 100……第3ガイド溝 101……第2ガイド溝 111……スライド体 112……第1リンク 113……第2リンク 114……第3リンク 115……第3係合ピン 116……第2係合ピン 117……第1係合ピン 118……第1ガイド溝 119……第3ガイド溝 120……第2ガイド溝

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体のルーフパネルに形成された開口部を
    開閉体により開閉自在に覆うようにした自動車におい
    て、 上記開口部の両側部にそれぞれ配置されたガイドレール
    に対して、駆動手段により駆動されるスライド体が該ガ
    イドレールの軸方向にスライド自在にそれぞれ取り付け
    られる一方、 上記開閉体の両側部には、その開閉方向に適宜離間して
    該開閉方向に揺動可能に第1リンクの一端と第2リンク
    の一端とがそれぞれ枢着され、 さらに、上記スライド体には第3リンクが配置され且つ
    該スライド体と第3リンクとは、該スライド体のスライ
    ド方向にほぼ沿って延びる第1ガイド溝とこれに係入す
    る第1係合ピンとでなる第1ガイド機構と該スライド体
    のスライド方向に対して所定の傾斜角をもって延びる第
    2ガイド溝とこれに係合する第2係合ピンとでなり且つ
    上記第1ガイド機構に対して上記スライド方向に離間し
    て配置された第2ガイド機構とにより連結されるととも
    に、 該第1ガイド機構の上記第1係合ピンには上記第1リン
    クの他端が枢支されるとともに、該第1リンクには該第
    1リンクのリンク長方向に延び且つ上記スライド体に設
    けた第3係合ピンが係入される第3ガイド溝が形成さ
    れ、 また上記第3リンクの他端は上記第1リンクに枢支され
    ていることを特徴とする自動車のルーフ部開閉構造。
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