JPH07130962A - Lc素子,半導体装置及びlc素子の製造方法 - Google Patents

Lc素子,半導体装置及びlc素子の製造方法

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JPH07130962A
JPH07130962A JP29611693A JP29611693A JPH07130962A JP H07130962 A JPH07130962 A JP H07130962A JP 29611693 A JP29611693 A JP 29611693A JP 29611693 A JP29611693 A JP 29611693A JP H07130962 A JPH07130962 A JP H07130962A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造が容易であり、後工程における部品の組
み付け作業を省略することができ、ICやLSIの一部
として形成することができ、分布定数的に存在するキャ
パシタを必要に応じて変えることにより特性を任意に変
更することができるLC素子,半導体装置及びLC素子
の製造方法を提供すること。 【構成】 LC素子100は、p−Si基板の表面付近
に形成された渦巻き形状のn+ 領域22と、さらにその
一部に形成された渦巻き形状のp+ 領域20とを含んで
おり、これによりpn接合層が形成されている。また、
このpn接合層26の表面には第1及び第2のスパイラ
ル電極10,12が形成されており、これら2つの電極
がそれぞれインダクタとして機能するとともに、上述し
たpn接合層を逆バイアスで使用することによりキャパ
シタが分布数的に形成され、良好な減衰特性が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置等に組み込
まれて、あるいは単体で所定の周波数帯域を減衰させる
ことができるLC素子,半導体装置及びLC素子の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子技術の発達に伴い、電子回路
は各種分野において幅広く用いられており、従ってこれ
ら各電子回路を外部からの影響を受けることなく安定し
て確実に動作させることが望まれる。
【0003】しかし、このような電子回路には、直接あ
るいは間接的に外部からノイズが侵入する。このため、
電子回路を使用した各種電子機器に誤動作が引き起こさ
れる場合が少なくないという問題がある。
【0004】特に、電子回路は、直流電源としてスイッ
チングレギュレータを用いる場合が多い。従って、スイ
ッチング等の過渡電流により、または使用するデジタル
ICのスイッチング動作に起因する負荷変動により、ス
イッチングレギュレータの電源ラインには各種の周波数
成分を持った大きなノイズが発生することが多い。そし
て、これらのノイズは、同じ機器内の他の回路へ電源ラ
インを介して、または輻射により伝搬され誤動作やS/
N比の低下等の悪影響を及ぼし、さらに近くで使用中の
他の電子機器の誤動作を引き起こすことがある。
【0005】このようなノイズを除去するため、一般に
電子回路では各種のノイズフィルタが用いられている。
特に、近年では各種構成の電子機器を多数使用している
ため、ノイズに対する規制もますます激しくなってお
り、このため発生するノイズを確実に除去することがで
きる小型でしかも高性能なノイズフィルタとして機能す
るLC素子の開発が望まれる。
【0006】このようなLC素子の1つとして、特開平
3−259608号公報に開示されたLCノイズフィル
タが知られている。このLCノイズフィルタは、L成分
とC成分とが分布定数的に存在するものであり、集中定
数タイプのLCノイズフィルタに比べて比較的広い帯域
にわたって良好な減衰特性を得ることができるというも
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したL
Cノイズフィルタは、絶縁シートの一方の面にキャパシ
タ用導電体を、他方の面にインダクタ用導電体をそれぞ
れ形成した後に、この絶縁シートを折りたたむことによ
り製造されるものであり、絶縁シートの折り返し等の工
程が必要なため製造工程が複雑になるという問題があっ
た。
【0008】また、このLCノイズフィルタをICやL
SIの電源ラインあるいは信号ラインに直接挿入して使
用する場合には、LCノイズフィルタとIC等とを配線
しなければならず、部品組み付けの手間がかかるという
問題があった。
【0009】また、このLCノイズフィルタは部品単体
として形成されるため、ICやLSIの回路に含ませ
て、すなわちICやLSI等の内部配線管に挿入するこ
とがほとんど不可能であるという問題があった。
【0010】さらに、このLCノイズフィルタにおいて
分布定数的に形成されるキャパシタは、インダクタ用導
電体とキャパシタ用導電体のそれぞれの形状や配置によ
り決定されるため、部品として完成した後はキャパシタ
ンスが一定となり、全体としての特性も固定化されてし
まい汎用性がないという問題があった。例えば、キャパ
シタンスのみを変更したい場合にはキャパシタ用導電体
の形状を変更する必要があり、組み込んだ回路中で必要
に応じてキャパシタンスを任意に変更して使用すること
は困難である。
【0011】そこで、本発明はこのような点に鑑みて創
作されたものであり、その目的は、製造が簡単であり後
工程における部品の組み付け作業を省略することがで
き、しかもICやLSIの一部として形成することが可
能なLC素子,半導体装置及びLC素子の製造方法を提
供することにある。
【0012】また、本発明の他の目的は、分布定数的に
存在するキャパシタンスを必要に応じて変えることによ
り特性を任意に変更することができるLC素子,半導体
装置およびLC素子の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1のLC素子は、同一平面内であって、
ほぼ同心状で隣接して配置された渦巻き形状の2つの電
極と、前記2つの電極に沿った位置に形成され、これら
2つの電極のいずれか一方にp領域が、他方にn領域が
電気的に接続された渦巻き形状のpn接合層と、を備
え、前記2つの電極のそれぞれによって形成されるイン
ダクタと、これら2つの電極間の前記pn接合層によっ
て形成されるキャパシタとが分布定数的に存在し、前記
2つの電極の少なくとも一方を信号入出路として用いる
ことを特徴とする。
【0014】請求項2のLC素子は、同一平面内であっ
て、ほぼ同心状で隣接して配置された長さが異なる渦巻
き形状の2つの電極と、前記2つの電極の短い方に沿っ
た位置に形成され、前記2つの電極のいずれか一方にp
領域が、他方にn領域が電気的に接続された渦巻き形状
のpn接合層と、を備え、前記2つの電極のそれぞれに
よって形成されるインダクタと、これら2つの電極間の
前記pn接合層によって形成されるキャパシタとが分布
定数的に存在し、前記2つの電極の少なくとも一方を信
号入出路として用いることを特徴とする。
【0015】請求項3のLC素子は、請求項1または2
のLC素子において、前記2つの電極のいずれか一方を
複数に分割し、あるいは前記2つの電極のいずれか一方
とともに対応する前記pn接合層を複数に分割し、分割
された複数の電極片のそれぞれの一部を電気的に接続す
ることを特徴とする。
【0016】請求項4のLC素子は、請求項1〜3のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極のいずれか一方の両端近傍に設けられた第1及び第2
の入出力電極と、渦巻き形状の前記2つの電極の他方の
一端近傍に設けられたアース電極と、を有し、前記第1
及び第2の入出力電極のいずれか一方から信号を入力
し、他方から信号を出力するとともに、前記アース電極
を固定電位の電源に接続あるいは接地することを特徴と
する。
【0017】請求項5のLC素子は、請求項1または2
のLC素子において、前記2つの電極のいずれか一方の
両端近傍に設けられた第1及び第2の入出力電極と、前
記2つの電極の他方の両端近傍に設けられた第3及び第
4の入出力電極と、を有し、前記2つの電極のそれぞれ
を信号入出力路とするコモンモード型の素子として用い
られることを特徴とする。
【0018】請求項6のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極に対して、前記pn接合層の逆バイアスの電圧レベル
の信号の入力を行なうことを特徴とする。
【0019】請求項7のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、前記pn接合層に所定の逆
バイアス電圧を印加するバイアス回路と、入力信号から
直流成分を除去した信号を前記2つの電極の少なくとも
一方に入力する直流成分除去回路と、をさらに含むこと
を特徴とする。
【0020】請求項8のLC素子は、請求項1〜5のい
ずれかのLC素子において、渦巻き形状の前記2つの電
極の少なくとも一方と前記pn接合層との間に絶縁層を
形成するとともに、前記pn接合層に所定の逆バイアス
電圧を印加するバイアス回路を設けることを特徴とす
る。
【0021】請求項9のLC素子は、請求項7または8
のLC素子において、前記バイアス回路は前記pn接合
層に印加する逆バイアス電圧を変更可能であり、前記p
n接合層に印加する逆バイアス電圧を変えることにより
前記pn接合層が有するキャパシタンスを任意に変更す
ることを特徴とする。
【0022】請求項10の半導体装置は、請求項1〜9
のいずれかのLC素子を基板の一部として形成し、渦巻
き形状の前記2つの電極の少なくとも一方を信号ライン
あるいは電源ラインに挿入して一体成形したことを特徴
とする。
【0023】請求項11のLC素子は、請求項1〜3の
いずれかのLC素子において、半導体基板上に前記pn
接合層を、さらにその上に渦巻き形状の前記2つの電極
を形成し、この半導体基板の全表面に化学液相法により
絶縁体を形成し、この絶縁膜の一部をエッチングあるい
はレーザ光照射によって除去して孔をあけ、その孔を半
田で表面に盛り上がる程度に封じることにより端子付け
を行なうことを特徴とする。
【0024】請求項12のLC素子の製造方法は、半導
体基板に、渦巻き形状のp領域あるいはn領域を形成す
る第1の工程と、前記第1の工程において形成されたp
領域あるいはn領域の表面の一部に、反転層であるn領
域あるいはp領域を形成することにより、渦巻き形状の
pn接合層を形成する第2の工程と、前記pn接合層の
表面であって、p領域及びn領域のそれぞれに電気的に
接続された渦巻き形状の2つの電極を形成する第3の工
程と、渦巻き形状の前記2つの電極のそれぞれに接続さ
れる配線層を形成する第4の工程と、を含むことを特徴
とする。
【0025】
【作用】請求項1のLC素子では、渦巻き形状の2つの
電極がほぼ同心状に、すなわちほぼ平行に周回するよう
に形成されている。したがって、これら2つの電極のそ
れぞれはインダクタとして機能する。また、これら2つ
の電極間にはpn接合層がこれら2つの電極に沿って形
成されており、このpn接合層によって2つの電極の間
には分布定数的なキャパシタが形成される。
【0026】したがって、上述した2つの電極の少くと
も一方に入力された信号は、分布定数的に存在するイン
ダクタおよびキャパシタを介して伝搬され、広い帯域に
わたり良好な減衰特性が得られる。
【0027】特に、請求項1のLC素子は、半導体基板
上に渦巻き形状のpn接合層を形成するとともに、さら
にその表面側に渦巻き形状の2つの電極を形成すること
により製造することができ、製造が非常に容易となる。
また、このLC素子は、半導体基板上に形成されるた
め、ICやLSIの一部として形成することも可能であ
り、このような部品の一部として形成した場合には、後
工程における部品の組み付け作業を省略することができ
る。
【0028】また、請求項2のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極のいずれか一方を短く形成して
いる。この場合であっても同様に、長さが異なる2つの
電極のそれぞれはインダクタとして機能し、これらの電
極間にはpn接合層によって形成されるキャパシタが分
布定数的に存在する。したがって、このLC素子は広い
帯域にわたって良好な減衰特性を有するとともに、製造
容易及び基板の一部として形成することが可能であると
いう効果がある。
【0029】また、請求項3のLC素子は、上述した2
つの電極のいずれか一方を複数の電極片に分割するとと
もにこれらの一部を電気的に接続して使用する。この場
合には、分割されていない他方の渦巻き形状の電極を信
号入出力路として用いることにより、上述したLC素子
とは特性の異なる分布定数型のLC素子となる。
【0030】特に、請求項4では、上述した各LC素子
の渦巻き形状の電極のいずれか一方の両端近傍に第1及
び第2の入出力電極を設けるとともに、渦巻き形状の他
方の電極の一方端近傍にアース電極を設けることによ
り、第1及び第2の入出力電極が設けられた側の渦巻き
形状の電極が信号入出力路として使用される3端子型の
LC素子が形成される。
【0031】また、請求項5では、他方の渦巻き形状の
電極の両端にも第3及び第4の入出力電極を設けること
により、4端子コモンモード型のLC素子が形成され
る。
【0032】また、請求項6のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極のそれぞれに対して、pn接合
層に逆バイアスがかかるような電圧レベルの信号を入力
することにより、2つの電極間に分布定数的にキャパシ
タが確実に形成されるようになっている。
【0033】すなわち、pn接合層においては逆バイア
スをかけたときにキャパシタとして機能させることがで
きるため、渦巻き形状のpn接合層がキャパシタとして
機能するような信号を入力することにより、全体として
広い帯域で良好な減衰特性を有するLC素子として動作
することができる。
【0034】また、請求項7のLC素子においては、こ
のpn接合層に対する逆バイアス電圧をバイアス回路に
よって印加している。また、これに対応して直流成分除
去回路が設けられており、入力信号から直流成分が除去
された信号がバイアス回路から印加される逆バイアス電
圧に重畳されて入力される。これにより、pn接合層を
完全に逆バイアスで用いることができ、渦巻き形状の2
つの電極間に確実にキャパシタを形成することができ
る。
【0035】また、請求項8のLC素子では、上述した
渦巻き形状の2つの電極の少なくとも一方とpn接合層
との間に絶縁層を形成し、バイアス回路によってpn接
合層に逆バイアス電圧を印加している。したがって、こ
の場合もpn接合層を確実にキャパシタとして動作させ
ることができ、全体として広い帯域において良好な減衰
特性を有するLC素子として動作する。また、この場合
には絶縁層によって渦巻き形状の電極とpn接合層とが
直流的に分離されているため、上述した請求項7で用い
るような直流成分除去回路を付加する必要はない。
【0036】また、請求項9のLC素子では、上述した
バイアス回路によって印加する逆バイアス電圧を可変に
設定することができる。これにより、渦巻き形状の2つ
の電極間に形成されるキャパシタの容量を任意に変更す
ることができ、減衰特性を必要に応じて可変に制御する
ことができる。
【0037】また、請求項10の半導体装置では、上述
した各請求項のLC素子を基板の一部に、信号ラインあ
るいは電源ラインに挿入するように形成している。これ
により、半導体基板上の他の部品と一体的に製造するこ
とができ、製造が容易になるとともに後工程における部
品の組み付け作業が不要となる。
【0038】また、請求項11のLC素子は、上述した
請求項1〜3のいずれかのLC素子を半導体基板上に形
成した後に化学液相法により全表面に絶縁膜を形成す
る。その後、この絶縁膜の一部にエッチングやレーザ光
照射により孔をあけ、この孔に半田を盛ることにより端
子付けが行われる。したがって、表面実装型のLC素子
を簡単に製造することができ、表面実装型とすることに
よりこのLC素子の組み付け作業も容易となる。
【0039】また、請求項12のLC素子の製造方法
は、上述した各LC素子を半導体製造技術を適用して製
造するための方法である。すなわち、第1の工程におい
て渦巻き形状のp領域あるいはn領域を形成し、次に第
2工程においてその一部に反転層であるn領域あるいは
p領域を形成することにより、全体として渦巻き形状を
有するpn接合層が形成される。そして、第3の工程に
おいて渦巻き形状の2つの電極を形成することにより上
述したLC素子が完成する。また、必要に応じてその後
の工程で渦巻き形状の2つの電極のそれぞれに接続され
る配線層が形成される。
【0040】このように、上述したLC素子は一般的な
半導体製造技術を応用することにより製造することがで
き、小型化あるいは低コスト化が可能であるとともに、
複数個同時に大量生産することも可能となる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を適用した一実施例のLC素子
について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0042】第1実施例 図1は、本発明を適用した第1実施例のLC素子の平面
図である。また、図2は図1のA−A線拡大断面図であ
る。
【0043】これらの図に示すように、本実施例のLC
素子100は、半導体基板であるp型シリコン基板(p
−Si基板)24の表面付近に形成された渦巻き形状の
+領域22と、さらにその一部に形成された渦巻き形
状のp+ 領域20とを含んでおり、これらのn+ 領域2
2とp+ 領域20とがpn接合層26を形成している。
また、上述したp−Si基板24に比べて、n+ 領域2
2およびp+ 領域20のそれぞれは不純物濃度が高目に
設定されており、このp−Si基板24とn+領域22
との間に逆バイアス電圧を印加することによりアイソレ
ーション領域として機能するようになっている。実際
は、後述するアース電極18と同電位とすることにより
確実に逆バイアスの電圧を印加すればよい。
【0044】また、本実施例のLC素子100は、上述
したn+ 領域22の表面側であって、このn+ 領域22
に沿った位置に渦巻き形状の第1のスパイラル電極10
が形成されている。同様に、p+ 領域20の表面側であ
って、p+ 領域20に沿った位置に第2のスパイラル電
極12が形成されている。そして、第1のスパイラル電
極10の両端には2つの入出力電極14,16が接続さ
れている。第2のスパイラル電極12の一方端(例えば
外周側)にはアース電極18が設けられている。このよ
うに、第1及び第2のスパイラル電極10,12に対す
る入出力電極14,16あるいはアース電極18の取り
付けは、図1に示すように薄いn+ 領域22あるいはp
+ 領域20を傷付けないように能動領域の外側で行われ
る。
【0045】このような構造を有する本実施例のLC素
子100は、渦巻き形状を有している第1及び第2のス
パイラル電極10,12がそれぞれインダクタ導体とし
て機能することになる。また、第1及び第2のスパイラ
ル電極10,12のそれぞれに電気的に接続されたpn
接合層26が逆バイアスの状態で使用されると渦巻き形
状のキャパシタとして機能する。したがって、第1及び
第2のスパイラル電極10,12により形成されるイン
ダクタとpn接合層26によって形成されるキャパシタ
が分布定数的に存在するLC素子100が形成される。
【0046】図3は、本実施例のLC素子100の等価
回路を示す図である。同図(A)に示すように、第1の
スパイラル電極10がインダクタンスL1を有するイン
ダクタとして機能し、一方の入出力電極14から入力さ
れた信号がこの第1のスパイラル電極10を介して伝搬
され他方の入出力電極16から出力される。また、第2
のスパイラル電極12がインダクタンスL2を有するイ
ンダクタとして機能し、一方端に設けられたアース電極
18が接地され、あるいは固定電位Eの電源に接続され
て使用される。
【0047】このような接続状態において、入出力電極
14に入力される電圧レベルをアース電極18の電圧レ
ベル(0Vあるいは固定電位E)よりも高く設定した場
合には、n+ 領域22とp+ 領域20とからなるpn接
合層26に逆バイアス電圧がかかるため、このpn接合
層26がキャパシタタンスCを有するキャパシタとして
機能する。また、このキャパシタは第1のスパイラル電
極10と第2のスパイラル電極12との全長にわたって
分布定数的に形成されており、従来の集中定数型のLC
素子にはない優れた減衰特性を発揮することができる。
【0048】また、図3(B)は、pn接合層26に強
制的に逆バイアス電圧を印加したものであり、これによ
り確実にpn接合層26をキャパシタとして動作させる
ことができる。具体的には、入出力電極14とアース電
極18との間に所定の逆バイアス電圧を印加するための
バイアス用電源28を接続するとともに、入力信号の中
の直流成分のみを除去するためのコンデンサ30を入出
力電極24側に接続する。このような回路を付加するこ
とにより、pn接合層26に対して一定の逆バイアス電
圧を常に印加することができるとともに、この逆バイア
ス電圧に重畳された信号を本実施例のLC素子100に
入力することができる。
【0049】なお、入出力電極16から出力される信号
には逆バイアス電圧が加わっているため、さらにその外
側にコンデンサ32を接続することにより、この逆バイ
アス電圧分を除去することが望ましい。
【0050】また、図3(C)は、上述したバイアス用
電源28に代えて、逆バイアスの電圧レベルを任意に変
更することができる可変バイアス用電源34を接続した
ものである。一般に、pn接合層26に印加される逆バ
イアス電圧の大小に応じてpn接合面に生じる空乏層の
幅が変化するため、これにともないキャパシタンスCも
変動する。したがって、2つの入出力電極14,16を
介してpn接合層26に印加される逆バイアス電圧を変
えることこより、分布定数的に存在するキャパシタンス
Cを任意に変化させ、LC素子100全体としての減衰
特性を調整あるいは変更することができる。
【0051】図4は、本実施例のLC素子100の製造
工程を示す図であり、図1のB−B線断面の各製造工程
毎の状態が示されている。
【0052】エピタキシャル層の成長:まず最初に、
p−Si基板24(ウエハ)表面の酸化膜を除去した後
に、p−Si基板24の表面全体にn+ 形エピタキシャ
ル層25を成長させる(同図(A))。
【0053】アイソレーション領域の形成:次に、図
1に示したn+ 領域22及びp+ 領域20を除く領域を
アイソレーション領域とするために、p形不純物の拡散
あるいはイオン注入を行なう。
【0054】具体的には、まずエピタキシャル層25の
表面を熱酸化して酸化膜70を形成する。そして、フォ
トリソグラフィによってp領域を形成すべき位置の酸化
膜70を除去した後に、p形不純物を熱拡散あるいはイ
オン注入により選択的に添加することにより、p領域が
選択的に形成される。このようにして形成されたp領域
は、p−Si基板24の一部となってアイソレーション
領域を形成する(同図(B))。
【0055】このようにしてアイソレーション領域の形
成が行われた結果、残されたエピタキシャル層25によ
って渦巻き形状のn+ 領域22が形成される。
【0056】pn接合層の形成:次に、渦巻き形状に
形成されたn+ 領域22の一部にp形不純物を熱拡散あ
るいはイオン注入により導入することにより、渦巻き形
状のp+ 領域20を形成する。
【0057】具体的には、まずn+ 領域22を含むp−
Si基板24の表面を熱酸化して酸化膜72を形成す
る。そして、フォトリソグラフィによってp+ 領域20
を形成すべき位置の酸化膜72を除去した後に、p形不
純物を熱拡散あるいはイオン注入により選択的に添加す
ることにより、p+ 領域20が選択的に形成される。
【0058】このp+ 領域20は、先に形成されたn+
領域22中に形成する必要があるため、既に導入されて
いるn形不純物の量以上のp形不純物を添加することに
より、p+ 領域20が形成される(同図(C))。
【0059】このようにして、n+ 領域22とp+ 領域
20とからなる渦巻き形状のpn接合層26が形成され
る。
【0060】スパイラル電極の形成:次に、熱酸化に
より表面に酸化膜74を形成した後にフォトリソグラフ
ィによってn+ 領域22とp+ 領域20のそれぞれの表
面に渦巻き形状の孔あけを行ない、その後この渦巻き形
状に孔あけされた部分に、例えばアルミニウムを蒸着す
ることにより第1及び第2のスパイラル電極10,12
を形成する(同図(D))。また、その後2つの入出力
電極14,16及びアース電極18のそれぞれをアルミ
ニウムの蒸着により形成する。
【0061】最後に、全面にP−ガラスを付着させた
後、加熱して平坦な表面を形成することによりLC素子
100が完成する。
【0062】本実施例のLC素子100を製造する工程
は、基本的には通常のバイポーラトランジスタあるいは
ダイオードを製造する工程と類似しており、pn接合層
26やその間のアイソレーション領域の形状等が異なる
ものである。したがって、一般のバイポーラトランジス
タを製造する工程においてフォトマスクの形状を変更す
ることにより対応することができ、製造が容易になると
ともに小型化にも適している。また、一般のバイポーラ
トランジスタやMOS−FET等の半導体部品と同一基
板上に形成することが可能であり、ICやLSIの一部
として形成することができる。しかも、ICやLSIの
一部として形成した場合には、後工程における部品の組
み付け作業を省略することができる。
【0063】なお、上述した本実施例の製造工程におい
ては、最初にエピタキシャル成長によりn+ 領域を表面
全体に形成した後にアイソレーションを行なう場合を例
にとり説明したが、p−Si基板24の表面に酸化膜を
形成した後にフィトリソグラフィにより渦巻き形状のn
+ 領域22に対応する窓あけを行ない、この部分に熱拡
散あるいはイオン注入によりn形不純物を導入すること
によりn+ 領域22を形成した後に、同様の方法により
直接的にp+ 領域20を形成してもよい。また、pn接
合層を形成する方法については、一般的な半導体製造技
術を用いることができる。
【0064】このように、本実施例のLC素子100
は、第1及び第2のスパイラル電極10,12のそれぞ
れがインダクタを形成するとともに、これらの電極間に
形成された渦巻き形状のpn接合層26が逆バイアスで
使用されることによりキャパシタとして機能する。しか
も、第1及び第2のスパイラル電極10,12の全長に
わたってpn接合層26が形成されているため、第1及
び第2のスパイラル電極10,12に形成されるインダ
クタンスL1,L2とpn接合層26によって形成され
るキャパシタンスCとが分布定数的に存在する。
【0065】したがって、第2のスパイラル電極12の
一方端に設けられたアース電極18を接地あるいは固定
電位に接続するとともに、第1のスパイラル電極10を
信号の入出力路として用いた場合には、入力された信号
に対して広い帯域で良好な減衰特性を有するLC素子と
なる。
【0066】また、上述したようにこのLC素子100
は、一般のバイポーラトランジスタ等の製造技術を応用
して製造することができるため、製造が容易であり小型
化等にも適している。また、半導体基板の一部としてこ
のLC素子を製造した場合には他の部品との配線も同時
に行なうことができ、後工程における組み付け作業等が
不要となる。
【0067】また、本実施例のLC素子100は、pn
接合層26に加える逆バイアス電圧の値を変えることに
より、分布定数的に形成されるキャパシタの容量Cを可
変に制御することができ、LC素子100の全体の周波
数特性を調整あるいは変更することができる。
【0068】第2実施例 次に、本発明の第2実施例のLC素子について、図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0069】上述した第1実施例のLC素子100は、
第1及び第2のスパイラル電極10,12がほぼ全長に
わたって平行に、すなわちほぼ同一の長さに形成された
ものであるが、本実施例のLC素子200は、図1に示
した第1のスパイラル電極12を約1ターン分短くする
とともに、これに対応するpn接合層26も約1ターン
分短くした点に特徴がある。
【0070】図5は、第2実施例のLC素子200の平
面図である。図5に示すように第2のスパイラル電極1
2及び対応するpn接合層26を部分的に省略した場合
であっても、短くなった第2のスパイラル電極12によ
り形成されるインダクタと、短くなったpn接合層26
により形成されるキャパシタとが分布定数的に形成され
るため、図1に示したLC素子100と同様に良好な減
衰特性を有することになる。
【0071】図6は、本実施例のLC素子200の等価
回路を示す図である。同図(A)に示すように、第2の
スパイラル電極12のターン数が少くなった分だけイン
ダクタンスL3も小さくなり、これに対応して分布定数
的に存在するキャパシタンスC1も小さくなる。
【0072】また、同図(B)及び同図(C)に示すよ
うに、入出力電極14とアース電極18との間にバイア
ス用電源28あるいは可変バイアス用電源34とともに
コンデンサ30を接続することにより、pn接合層26
の逆バイアスを確実に実現することができるとともに、
この逆バイアス電圧の値を可変に制御することにより特
性値が変更できる点は上述した第1実施例と同様であ
る。
【0073】このように、本実施例のLC素子200
は、一方が短い第1及び第2のスパイラル電極10,1
2とともに、これらの間にpn接合層26を形成するこ
とによりインダクタとキャパシタとが分布定数的に存在
し、良好な減衰特性を持った素子として機能することが
できる。また、LC素子200を半導体製造技術を利用
して製造できる点や、LSI等の一部として形成するこ
とができるとともにこの場合には後工程における配線処
理を省略できる等については上述した第1実施例のLC
素子100と同じである。
【0074】第3実施例 次に、本発明の第3実施例のLC素子300について図
面を参照しながら具体的に説明する。
【0075】上述した第1実施例のLC素子100及び
第2の実施例のLC素子200は、3端子型のノーマル
モード型素子として機能するものであるが、本実施例の
LC素子300は、4端子型のコモンモード型素子とし
て機能するよう形成されている点に特徴がある。
【0076】図7は、第3実施例のLC素子の平面図で
ある。同図に示すように、第3実施例のLC素子300
は、第2のスパイラル電極12の両端に入出力電極3
6,38が設けられており、この点が図1に示したLC
素子100と異なっている。
【0077】図8は、第3実施例のLC素子の等価回路
を示す図である。同図(A)に示すように、2つの入出
力電極14,16の間に形成された第1のスパイラル電
極10がインダクタンスL1を有するインダクタとして
機能するとともに、2つの入出力端子36,38間に形
成された第2のスパイラル電極12がインダクタンスL
2を有するインダクタとして機能する。しかも、これら
2つのインダクタの間には、第1実施例のLC素子10
0と同様にキャパシタンスCを有するキャパシタがpn
接合層26により分布定数的に形成される。
【0078】このように、本実施例のLC素子300は
第1のスパイラル電極10のみならず第2のスパイラル
電極12の両端にも2つの入出力電極36,38を設け
ることにより、良好な減衰特性をもった4端子コモンモ
ード型素子として機能することができる。
【0079】また、pn接合層26は、第2のスパイラ
ル電極12に対して第1のスパイラル電極10の相対的
電位が高い逆バイアスのときにキャパシタとして動作す
るため、上述した4端子コモンモード素子として動作さ
せるためには、第1のスパイラル電極10側に入力する
信号レベルを第2のスパイラル電極12側に入力する信
号レベルよりも高く設定する必要がある。
【0080】図8(B)は、第1及び第2のスパイラル
電極10,12間に強制的に逆バイアス電圧を印加する
ようにしたものであり、この逆バイアス電圧の印加はバ
イアス用電源28により行われる。また、本実施例のL
C素子300においては入出力電極14及び36の両方
に対して信号が入力されるため、第1実施例で用いたコ
ンデンサ30の他にコンデンサ40を入出力電極36側
に接続する。
【0081】このように、2つのコンデンサ30,40
を用いることにより2つの入出力電極14,36のそれ
ぞれに入力される信号からは直流成分が取り除かれ、そ
れぞれの信号の交流成分のみがバイアス用電源28から
印加される逆バイアス電圧に重畳されて本実施例のLC
素子300に入力されるようになる。
【0082】したがって、本実施例のLC素子300
は、pn接合層26に対して確実に逆バイアス電圧を印
加することができ、インダクタとともにキャパシタが分
布定数的に形成される。これにより、良好な減衰特性が
得られる。
【0083】また、図8(C)は、同図(B)のバイア
ス用電源28を可変バイアス用電源34に置き換えたも
のである。すなわち、可変バイアス用電源34により逆
バイアス電圧を可変に設定することができ、これにより
pn接合層26が有するキャパシタンスCの変更、すな
わちLC素子300全体の特性値の変更が可能となる。
【0084】第4実施例 次に、本発明の第4実施例のLC素子について、図面を
参照しながら具体的に説明する。
【0085】上述した各実施例のLC素子100,20
0,300のそれぞれは、第2のスパイラル電極12を
1本の導体で形成していたが、本実施例のLC素子40
0はこの第2のスパイラル電極12を複数の(例えば3
本の)分割電極片12−1,12−2,12−3に分割
した点に特徴がある。
【0086】図9は、第4実施例のLC素子の平面図で
ある。同図に示すように、第4実施例のLC素子400
は、図1に示したLC素子100に用いられている第2
のスパイラル電極12を3本の分割電極片12−1,1
2−2,12−3に置き換えた構造を有している。全体
として渦巻き形状を有するこれらの分割電極片12−1
〜12−3のそれぞれには、アース電極18が接続され
ており、3つのアース電極18を接地することにより、
各分割電極片12−1〜12−3のそれぞれによって形
成されるインダクタの一方端が接地される。あるいは、
3つのアース電極18を固定電位の電源に接続すること
により、各分割電極片12−1〜12−3のそれぞれに
よって形成されるインダクタの一方端がこの固定電位と
なる。
【0087】図10は、第4実施例のLC素子400の
等価回路を示す図である。同図(A)に示すように、第
1のスパイラル電極10の全体がインダクタンスL1を
有するインダクタとして機能するとともに、各分割電極
片12−1,12−2,12−3のそれぞれがインダク
タンスL3,L4,L5を有するインダクタとして機能
する。そして、第1のスパイラル電極10と各分割電極
片12−1〜12−3のそれぞれの間にあるpn接合層
26がキャパシタンスC1,C2,C3を有するキャパ
シタとして機能し、しかもこれらのキャパシタが分布定
数的に存在する。
【0088】また、図10(B)及び同図(C)には、
強制的な逆バイアス電圧あるいは可変に設定可能な逆バ
イアス電圧を印加する場合の回路が示されている。これ
らの図は、図3(B)及び(C)に対応するものであ
り、このような回路構成とすることにより、pn接合層
26を確実にキャパシタとして動作させることができ、
あるいはこのキャパシタの容量を変えることによりLC
素子400全体としての特性を変更することができる。
【0089】本実施例のLC素子400においては、各
分割電極片12−1,12−2,12−3の自己インダ
クタンスL3,L4,L5が小さくなる。したがって、
これらの自己インダクタンスによるLC素子400全体
の特性の影響は小さくなり、第1のスパイラル電極10
が有するインダクタンスL1と分布定数的に形成される
キャパシタンスC1,C2,C3とによってLC素子全
体の特性がほぼ決定されることになる。
【0090】その他の実施例 次に、本発明のその他の実施例に係るLC素子につい
て、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0091】図11及び図12は、化学液相法を用いて
端子付けを行なう場合の概略を示す図である。図11
は、図1等に対応する本実施例のLC素子500の平面
図であり、同図に示すように、LC素子500の第1及
び第2のスパイラル電極10,12の両端には、入出力
電極14等が設けられていない。このような形状を有す
る第1及び第2のスパイラル電極10,12を含む半導
体基板を切り離した後に、図12に図11のC−C線断
面を示すように、個別に切り離されたチップ(素子)の
全表面に化学液相法により絶縁膜としてシリコン酸化膜
42を形成する。その後、エッチングにより第1及び第
2のスパイラル電極10,12の端部上のシリコン酸化
膜42を除去して孔をあけ、その孔を半田44で表面に
盛り上がる程度に封じることにより、突出した半田42
をプリント配線基板のランド等と直接接触させることが
できるので、表面実装に際して好都合である。
【0092】なお、素子表面の保護膜に、合成樹脂等の
他の絶縁材料を使用してもよく、保護膜の穿孔にレーザ
光線を利用してもよい。
【0093】図13は、上述した各実施例のLC素子1
00等をLSI等の一部として形成する場合の説明図で
ある。同図に示すように、半導体チップ46上の各種信
号あるいは電源のライン48に上述した各LC素子10
0等を挿入する形で組み込む。特に、上述した各実施例
のLC素子100等は、半導体チップ46上に各種回路
を形成する工程において同時に製造することができるた
め、後工程における配線処理等が不要になるといった利
点がある。
【0094】図14は、上述した各実施例のLC素子1
00等の出力側にバッファを接続した例を示す図であ
る。同図(A)は、バッファとしてMOS−FETと抵
抗からなるソースホロワ回路50を用いた場合を示して
いる。このソースホロワ回路50を構成するMOS−F
ETは、上述した各実施例のLC素子とは若干異なる構
成を有するものの同一の半導体基板上に形成することが
可能であるため、ソースホロワ回路50を含めた全体を
LC素子として一体的に形成することができる。
【0095】また、同図(B)は、バッファとして2つ
のバイポーラトランジスタと抵抗からなるエミッタホロ
ワ回路52を用いた場合を示している。このエミッタホ
ロワ回路52を構成するバイポーラトランジスタは、上
述した各実施例のLC素子とと同じ構造を有しているた
め、このエミッタホロワ回路52を含めた全体をLC素
子として一体的に形成することができる。
【0096】なお、図14(A),(B)は一例として
第1実施例のLC素子100を用いた場合を示したが、
その他の実施例のLC素子200〜400を用いる場合
も同様である。ただし、第3実施例のLC素子300
は、第1及び第2のスパイラル電極10,12の両方を
信号入出力路として用いるため、第2のスパイラル電極
12の出力側にも上述したソースホロワ回路50あるい
はエミッタホロワ回路52を接続するようにする。
【0097】このように出力側にバッファを設けること
により、LC素子100等によって比較的広帯域の周波
数成分が除去されるとともに、第1のスパイラル電極1
0等を介することにより減衰した信号レベルが増幅によ
って復元され、SN比が良好な出力信号を得ることが可
能となる。
【0098】図15は、上述した各実施例のLC素子の
出力側にレベル変換回路を接続した例を示す図である。
同図(A)には、レベル変換回路として2つのエミッタ
ホロワ回路54,56を直列に接続した場合を示してい
る。同図(B)は、レベル変換回路として2つのソース
ホロワ回路58,60を直列に接続した場合を示してい
る。このように出力側にレベル変換回路を接続すること
により、LC素子の第1のスパイラル電極10等を介す
ることにより減衰した信号レベルが増幅されるととも
に、所定のレベル変換あるいはレベル補正を容易に行な
うことができる。
【0099】なお、これらのレベル変換回路を各実施例
のLC素子と同一の半導体基板に一体的に形成すること
ができる点は、上述したバッファの場合と同じである。
【0100】また、第3実施例のLC素子300につい
ては、図15(A),(B)に示した回路を第2のスパ
イラル電極12の出力側にも接続する点も上述したバッ
ファの場合と同じである。
【0101】図15は、上述した各実施例のLC素子1
00等を用いて電圧制御発振器(VCO)を構成した場
合の一例を示す図である。同図に示すように、上述した
各実施例のLC素子の出力側にアンプ60を接続すると
ともに、このアンプの出力をLC素子の入力側に帰還さ
せる。このような帰還ループを形成することにより発振
動作が行われる。しかも、この発振周波数は入出力電極
14側に外部から印加される制御用電圧を逆バイアス電
圧として用いることにより、すなわちこれにともない分
布定数的に存在するキャパシタンスを変更することによ
り、一定範囲で任意に変えることができる。
【0102】なお、本発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の偏型実施
が可能である。
【0103】例えば、上述した各実施例においては、p
n接合層26の表面に第1及び第2のスパイラル電極1
0,12を直接接触させて形成するようにしたが、これ
らの第1及び第2のスパイラル電極10,12の少くと
も一方とpn接合層26との間にSiO2 等の絶縁層6
2を介在させるようにしてもよい。
【0104】図17は、pn接合層26と第1及び第2
のスパイラル電極10,12の少く一方との間に絶縁膜
を形成した場合の断面構造を示す図である。
【0105】同図(A)は、2つのスパイラル電極1
0,12の両方を絶縁層62を介して形成した場合であ
り、この場合にはpn接合層26に直接逆バイアス電圧
を印加するとともに、第1のスパイラル電極10の一方
端に設けられた入出力電極14に直接信号の入力を行な
うことができる。すなわち、絶縁層62を介して配置さ
れた第1のスパイラル電極10とn+ 領域22との間、
あるいは第2のスパイラル電極12とp+ 領域20との
間がコンデンサとして機能することになり、上述した図
3等に示したような直流成分除去のためのコンデンサ3
0が不要となる。
【0106】また、図17(B)は、第2のスパイラル
電極12側のみに絶縁層62を形成した場合を、同図
(C)は反対に第1のスパイラル電極10側のみに絶縁
層62を形成した場合をそれぞれ示している。これらの
場合も、同図(A)と同様に、pn接合層26に直接逆
バイアス電圧を印加するとともに、第1のスパイラル電
極10の一方端側に設けられた入出力電極14に直接信
号を入力することができる。
【0107】また、上述した各実施例では、最後の工程
においてアルミニウム等の蒸着を行なうことにより第1
及び第2のスパイラル電極10,12を形成するように
したため、これらの各スパイラル電極10,12が図2
に示すように突出した断面形状となるが、エッチング等
によりpn接合層26の一部に渦巻き形状の溝を形成す
ることにより、図18に示すようにpn接合層26にこ
れら各スパイラル電極10,12を埋め込むようにして
もよい。このようにすることにより、表面側に凹凸がな
くほぼ平坦なLC素子を形成することができ、組み付け
作業等が容易になる。
【0108】また、上述した各実施例においてはp−S
i基板24を含むpnp構造を利用してLC素子の形成
を行なったが、同様にnpn構造とすることもできる。
図19はnpn構造とした場合のLC素子の部分的断面
を示す図である。このような構造とした場合には、pn
接合層に印加する逆バイアス電圧の極性を反対にする必
要がある。図20は、このようにして印加する逆バイア
ス電圧の極性を反対にした場合の構成を示す図であり、
図3(C)に対応する回路が示されている。
【0109】また、上述した各実施例においては、ほぼ
円形の渦巻き形状を有する第1及び第2のスパイラル電
極10,12及びpn接合層26を考えたが、全体とし
て渦巻き形状を有していれば、四角形やその他の渦巻き
形状であってもよい。
【0110】但し、一般には第1及び第2のスパイラル
電極10,12及びpn接合層26を渦巻き形状とする
ことにより、これらの電極がインダクタンス成分を有す
るインダクタ導体として機能することになるが、入力さ
れる信号の周波数帯域を高周波に限った場合には、渦巻
き形状以外の形状、例えば、波形等の任意の蛇行形状や
単純な直線形状あるいは曲線形状であってもインダクタ
ンス成分を有するインダクタ導体として機能し、良好な
減衰特性をもったLC素子となる。
【0111】また、上述した各実施例においては、LC
素子100等をLSI等の一部として形成できる点を効
果としてあげたが、必ずしもLSI等の一部として形成
する必要はなく、半導体基板上にLC素子100等を形
成した後に入出力電極14,16及びアース電極18の
それぞれに端子付けを行なって、あるいは図12に示し
たような化学液相法を利用した端子付けを行なって、単
体の素子として形成するようにしてもよい。この場合に
は、同一の半導体基板上に複数個のLC素子100等を
同時に形成し、その後半導体基板を切り離して各LC素
子100等に端子付けを行なうようにすれば、容易に大
量生産が可能となる。
【0112】また、上述した第1実施例等においては外
側に位置する第2のスパイラル電極12を接地し、ある
いは固定電位に接続するようにしたが、これら第1及び
第2のスパイラル電極10,12の配置を反対にしても
よい。また、第2のスパイラル電極12の外周側の一端
にアース電極18を設けるようにしたが、このアース電
極18は内周側の一端に設けるようにしてもよい。ま
た、必ずしも入出力電極14,16及びアース電極18
は最端部に設ける必要はなく、必要に応じてその取り付
け位置をずらすようにしてもよい。
【0113】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、逆バイアス電圧を変えることにより、分布定数的
に存在するキャパシタの容量も変わり、これによりLC
素子としての周波数特性が可変に制御できるというもの
である。したがって、LC素子100等を回路の一部と
して用いることにより、同調回路,変調回路,発振回
路,フィルタ等を容易に構成することができる。
【0114】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、p−Si基板24上にpn接合層26を形成する
場合を例にとり説明したが、ゲルマニウム等の他の種類
の半導体を用いた場合や、アモルファスシリコン等の非
晶質材料を用いる場合であってもよい。
【0115】また、上述した各実施例のLC素子100
等は、pn接合層26の一方の面(表面)側に第1及び
第2のスパイラル電極10,12の両方を設けるように
したが、これら2つの電極10,12のそれぞれをほぼ
対向させて配置し、これらの間にpn接合層を挿入する
よううにしてもよい。
【0116】
【発明の効果】上述したように、請求項1の発明によれ
ば、渦巻き形状の2つの電極の少なくとも一方に入力さ
れた信号は、分布定数的に存在するインダクタ及びキャ
パシタを介して伝搬され、広い帯域にわたり良好な減衰
特性が得られる。また、このLC素子は、半導体基板上
に渦巻き形状のpn接合層を形成するとともに、さらに
その表面側に渦巻き形状の2つの電極を形成することに
より製造することができ、製造が非常に容易となる。し
かも、このLC素子は半導体基板上に形成されるため、
ICやLSIの一部として形成することも可能であり、
このような部品の一部として形成した場合には、後工程
における部品の組み付け作業を省略することができる。
【0117】また、請求項2の発明によれば、いずれか
一方を短くした渦巻き形状の2つの電極のそれぞれがイ
ンダクタとして機能するとともに、pn接合層によって
形成されるキャパシタが分布定数的に存在するため、上
述した請求項1の場合と同様に広い帯域にわたり良好な
減衰特性が得られるとともに、製造が容易であり基板の
一部として製造することが可能である。
【0118】また、請求項3の発明によれば、上述した
2つの電極のいずれか一方を複数の電極片に分割すると
ともにこれらの一部を電気的に接続して使用しており、
分割されていない他方の渦巻き形状の電極を信号入出力
路として用いることにより、上述したLC素子とは特性
の異なる分布定数型のLC素子とすることができる。
【0119】また、請求項4の発明によれば、上述した
各LC素子の渦巻き形状の電極のいずれか一方の両端近
傍に第1及び第2の入出力電極を設けるとともに、渦巻
き形状の他方の電極の一方端近傍にアース電極を設ける
ことにより、第1及び第2の入出力電極が設けられた側
の渦巻き形状の電極が信号入出力路として使用される3
端子型のLC素子とすることができる。
【0120】また、請求項5の発明によれば、他方の渦
巻き形状の電極の両端にも第3及び第4の入出力電極を
設けることにより、4端子コモンモード型のLC素子と
することができる。
【0121】また、請求項6の発明によれば、上述した
渦巻き形状の2つの電極のそれぞれに対して、pn接合
層に逆バイアスのかかるような電圧レベルの信号を入力
することにより、2つの電極間に分布定数的にキャパシ
タを確実に形成することができる。
【0122】また、請求項7の発明によれば、pn接合
層に対する逆バイアス電圧をバイアス回路によって印加
するとともに、これに対応して直流成分除去回路が設け
られており、入力信号から直流成分が除去された信号が
バイアス回路から印加される逆バイアス電圧に重畳され
て入力されるため、pn接合層を完全に逆バイアスで用
いることができ、渦巻き形状の2つの電極間に確実にキ
ャパシタを形成することができる。
【0123】また、請求項8の発明によれば、渦巻き形
状の2つの電極の少なくとも一方とpn接合層との間に
絶縁層を形成し、バイアス回路によってpn接合層に逆
バイアス電圧が印加されている。したがって、この場合
もpn接合層を確実にキャパシタとして確実に動作させ
ることができ、全体として広い帯域において良好な減衰
特性を有するLC素子として動作することができる。ま
た、この場合には絶縁層によって渦巻き形状の電極とp
n接合層とが直流的に分離されているため、上述した請
求項7で用いるような直流成分除去回路を付加する必要
はない。
【0124】また、請求項9の発明によれば、上述した
バイアス回路によって印加される逆バイアス電圧を可変
に設定することができるため、渦巻き形状の2つの電極
間に形成されるキャパシタの容量を任意に変更すること
ができ、減衰特性を必要に応じて可変に制御することが
できる。
【0125】また、請求項10の発明によれば、上述し
た各請求項のLC素子を基板の一部に信号ラインあるい
は電源ラインに挿入するように形成しており、半導体基
板上の他の部品と一体的に製造することができ、製造が
容易になるとともに後工程における部品の組み付け作業
が不要となる。
【0126】また、請求項11の発明によれば、LC素
子を半導体基板上に形成した後に化学液相法により絶縁
膜を形成し、その後この絶縁膜の一部に孔をあけ、この
孔に半田を盛ることにより端子付けが行われており、表
面実装型のLC素子を簡単に製造することができ、表面
実装型とすることによりこのLC素子の組み付け作業も
容易となる。
【0127】また、請求項12の発明によれば、上述し
た各LC素子を一般的な半導体製造技術を応用すること
により製造することができ、小型化あるいは低コスト化
が可能であるとともに、複数個同時に大量生産すること
も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1実施例のLC素子の平面
図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】第1実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図4】第1実施例のLC素子の製造工程を示す図であ
る。
【図5】第2実施例のLC素子の平面図である。
【図6】第2実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図7】第3実施例のLC素子の平面図である。
【図8】第3実施例のLC素子の等価回路を示す図であ
る。
【図9】第4実施例のLC素子の平面図である。
【図10】第4実施例のLC素子の等価回路を示す図で
ある。
【図11】化学液相法を用いて端子付けを行なう場合の
概略を示す図である。
【図12】化学液相法を用いて端子付けを行なう場合の
概略を示す図である。
【図13】各実施例のLC素子をLSI等の一部として
形成する場合の説明図である。
【図14】各実施例のLC素子の出力側にバッファを接
続した例を示す図である。
【図15】各実施例のLC素子の出力側にレベル変換回
路を接続した例を示す図である。
【図16】各実施例のLC素子を用いて電圧制御発振器
を構成した場合のいちれを示す図である。
【図17】pn接合層と第1及び第2のスパイラル電極
の少なくとも一方との間に絶縁膜を形成した場合の断面
構造を示す図である。
【図18】スパイラル電極を埋め込んだ場合の断面構造
を示す図である。
【図19】npn構造とした場合のLC素子の部分的断
面を示す図である。
【図20】印加する逆バイアス電圧の極性を半単にした
場合の構成を示す図である。
【符号の説明】
10 第1のスパイラル電極 12 第2のスパイラル電極 14,16 入出力電極 18 アース電極 20 p+ 領域 22 n+ 領域 24 p−Si基板 25 エピタキシャル層 26 pn接合層 28 バイアス用電源 30,32 コンデンサ 34 可変バイアス用電源
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H03H 7/075 A 8321−5J

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一平面内であって、ほぼ同心状で隣接
    して配置された渦巻き形状の2つの電極と、 前記2つの電極に沿った位置に形成され、これら2つの
    電極のいずれか一方にp領域が、他方にn領域が電気的
    に接続された渦巻き形状のpn接合層と、 を備え、前記2つの電極のそれぞれによって形成される
    インダクタと、これら2つの電極間の前記pn接合層に
    よって形成されるキャパシタとが分布定数的に存在し、
    前記2つの電極の少なくとも一方を信号入出路として用
    いることを特徴とするLC素子。
  2. 【請求項2】 同一平面内であって、ほぼ同心状で隣接
    して配置された長さが異なる渦巻き形状の2つの電極
    と、 前記2つの電極の短い方に沿った位置に形成され、前記
    2つの電極のいずれか一方にp領域が、他方にn領域が
    電気的に接続された渦巻き形状のpn接合層と、 を備え、前記2つの電極のそれぞれによって形成される
    インダクタと、これら2つの電極間の前記pn接合層に
    よって形成されるキャパシタとが分布定数的に存在し、
    前記2つの電極の少なくとも一方を信号入出路として用
    いることを特徴とするLC素子。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記2つの電極のいずれか一方を複数に分割し、あるい
    は前記2つの電極のいずれか一方とともに対応する前記
    pn接合層を複数に分割し、分割された複数の電極片の
    それぞれの一部を電気的に接続することを特徴とするL
    C素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極のいずれか一方の両端近傍
    に設けられた第1及び第2の入出力電極と、 渦巻き形状の前記2つの電極の他方の一端近傍に設けら
    れたアース電極と、 を有し、前記第1及び第2の入出力電極のいずれか一方
    から信号を入力し、他方から信号を出力するとともに、
    前記アース電極を固定電位の電源に接続あるいは接地す
    ることを特徴とするLC素子。
  5. 【請求項5】 請求項1または2において、 前記2つの電極のいずれか一方の両端近傍に設けられた
    第1及び第2の入出力電極と、 前記2つの電極の他方の両端近傍に設けられた第3及び
    第4の入出力電極と、 を有し、前記2つの電極のそれぞれを信号入出力路とす
    るコモンモード型の素子として用いられることを特徴と
    するLC素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極に対して、前記pn接合層
    の逆バイアスの電圧レベルの信号の入力を行なうことを
    特徴とするLC素子。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記pn接合層に所定の逆バイアス電圧を印加するバイ
    アス回路と、 入力信号から直流成分を除去した信号を前記2つの電極
    の少なくとも一方に入力する直流成分除去回路と、 をさらに含むことを特徴とするLC素子。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 渦巻き形状の前記2つの電極の少なくとも一方と前記p
    n接合層との間に絶縁層を形成するとともに、前記pn
    接合層に所定の逆バイアス電圧を印加するバイアス回路
    を設けることを特徴とするLC素子。
  9. 【請求項9】 請求項7または8において、 前記バイアス回路は前記pn接合層に印加する逆バイア
    ス電圧を変更可能であり、前記pn接合層に印加する逆
    バイアス電圧を変えることにより前記pn接合層が有す
    るキャパシタンスを任意に変更することを特徴とするL
    C素子。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9のいずれかのLC素子を
    基板の一部として形成し、渦巻き形状の前記2つの電極
    の少なくとも一方を信号ラインあるいは電源ラインに挿
    入して一体成形したことを特徴とする半導体装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 半導体基板上に前記pn接合層を、さらにその上に渦巻
    き形状の前記2つの電極を形成し、この半導体基板の全
    表面に化学液相法により絶縁層を形成し、この絶縁膜の
    一部をエッチングあるいはレーザ光照射によって除去し
    て孔をあけ、その孔を半田で表面に盛り上がる程度に封
    じることにより端子付けを行なうことを特徴とするLC
    素子。
  12. 【請求項12】 半導体基板に、渦巻き形状のp領域あ
    るいはn領域を形成する第1の工程と、 前記第1の工程において形成されたp領域あるいはn領
    域の表面の一部に、反転層であるn領域あるいはp領域
    を形成することにより、渦巻き形状のpn接合層を形成
    する第2の工程と、 前記pn接合層の表面であって、p領域及びn領域のそ
    れぞれに電気的に接続された渦巻き形状の2つの電極を
    形成する第3の工程と、 渦巻き形状の前記2つの電極のそれぞれに接続される配
    線層を形成する第4の工程と、 を含むことを特徴とするLC素子の製造方法。
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