JPH0713028B2 - 外皮投与用組成物 - Google Patents

外皮投与用組成物

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JPH0713028B2
JPH0713028B2 JP7464986A JP7464986A JPH0713028B2 JP H0713028 B2 JPH0713028 B2 JP H0713028B2 JP 7464986 A JP7464986 A JP 7464986A JP 7464986 A JP7464986 A JP 7464986A JP H0713028 B2 JPH0713028 B2 JP H0713028B2
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容子 津田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、薬物の経皮吸収性を高めうる外皮投与用組成
物ならびに薬物の経皮吸収を促進する方法に関する。
〔従来技術・発明が解決しようとする問題点〕
従来、薬物を外皮に投与する場合、殺菌、消毒、鎮痛、
鎮痒、消炎など外皮またはその直下の皮下組織等局所的
に作用することを目的とするものであった。また、全身
的作用を目的とする場合は、経口剤や注射による投与が
従来より行われているが、経口剤の場合は、吸収後、肝
一次代謝を受け易いことや、効果の持続を図るには一次
的に必要以上の高濃度の体内濃度になり、その副作用が
危惧されるという問題点がある。
また、インドメタシンの如く、経口投与により胃腸障害
を起こす例もある。
一方、注射による投与は速やかな吸収が得られるが、医
師等の専門家が必要である。
近年、上記副作用や欠点を改善するため全身作用を目的
とする経皮投与方法が提案されてきている。
薬物を経皮投与した場合、薬物の持続化が容易であり、
薬物の体内濃度のコントロールが可能になることや皮膚
組織から直接、血流に入るため肝一次代謝をうけにくい
等の利点がある。
しかしながら、正常皮膚は本来、異物の体内への侵入を
防ぐバリアー機能を持っているため、皮膚を経由して医
薬を投与する目的は、局所用途に限られていた。このた
め、全身作用を目的とする場合には経皮吸収促進助剤が
必要であり、近年各種のものが提案されている。たとえ
ば米国特許第3,551,554号には、ジメチルスルホキシド
をはじめ、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、メチルデシルスルホキシド等が開示されている。
また、低級アルキルアミドと組み合せた吸収促進助剤と
して、ジメチルアセトアミドとエチルアルコール、イソ
プロピルアルコール、イソプロピルパルミテート(米国
特許第3,472,431号)や、2−ピロリドンと適当なオイ
ル、直鎖脂肪酸とアルコールのエステルを組み合せた例
(米国特許第4,017,641号)等があるが、これら吸収促
進助剤は、効果、安全性、使用感の点で未だ充分とはい
えない。
かかる実情下には、本発明者らは、鋭意研究を重ねてき
たところ、次の知見を得た。即ち、後記特定のプロリノ
ールエステル(I)が薬物の皮膚透過性、経皮吸収性を
高めること、さらには当該プロリノールエステル(I)
を極性化合物と併用することによってその効果が相乗的
に高められることを見出した。
本発明は、上記新知見に基づいて完成されたものであ
り、その第1の目的は薬物の皮膚透過性、経皮吸収性を
高めうる外皮投与用組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、薬物の皮膚透過性、経皮吸収性
を高める方法を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、一般式: (式中、Raは水素原子または脂肪族炭化水素残基を、Rb
は脂肪族炭化水素残基を示し、RaとRbの炭素数の合計は
18以下である) で表わされるプロリノールエステル(I)を含有させて
なることを特徴とする外皮投与用組成物である。
また、本発明はプロリノールエステル(I)に加えて、
更に極性化合物を含有させてなる外皮投与用組成物であ
る。
更に、本発明はプロリノールエステル(I)の存在下、
好ましくは更に極性化合物の存在下に薬物を外皮投与す
ることを特徴とする薬物の皮膚透過性、経皮吸収性を高
める方法に関する。
本明細書において、低級アルキルは、直鎖状、分岐状の
いずれでもよく、たとえばメチル、エチル、n−ブロピ
ル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル等の炭素
数1〜4のものが好ましいものとして例示される。
一般式(I)に関して、RaおよびRbで表わされる脂肪族
炭化水素残基は、炭化水素から水素原子が1個とれた基
をいい、それは飽和、不飽和のいずれでもよく、または
直鎖状、分岐状、環状のいずれでもよい。脂肪族炭化水
素残基の炭素数としては、1〜18程度のものが好まし
く、またRaとRbとの炭素数の合計が18以下であることが
好ましい。脂肪族炭化水素残基が不飽和基の場合、含ま
れる不飽和結合は二重結合であることが好ましく、また
不飽和結合の数は1〜2個であることが望ましい。ま
た、環状基の場合、炭素数6〜12個であるものが好まし
く、また環の数は1個のものが好ましく、5〜7員環で
あることが好ましい。
Raにおける脂肪族炭化水素残基としては、メチル、エチ
ル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、n−アミル、iso−アミルなど
の炭素数1〜5個のアルキルが好ましい。
Rbに関する脂肪族炭化水素残基は、飽和または不飽和の
何れでもよく、また鎖状(直鎖状、分岐状のいずれでも
よい)または環状のいずれでもよい。かかるものの具体
例として、たとえば、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n
−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシ
ル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシ
ル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、2−メチル
ヘキシル、2−エチルヘキシル、3,7−ジメチルオクチ
ル、2−ヘキシルデシル、2,4、4−トリメチル−ペン
チル等の飽和鎖状のもの、cis−3−ヘキセニル、オレ
イル、ゲラニル等の不飽和鎖状のもの等の炭素数6〜18
の鎖状のもの、2−シクロヘキシルエチル、シクロヘプ
チル、シクヘキシルメチル、4−シクロヘキシルブチ
ル、3−シクロペンチルプロピル等の炭素数6〜12個の
飽和環状のもの等が例示される。
プロリノールエステル(I)は実質的に公知の化合物で
あり、公知の方法、あるいはこれに準ずる方法でも製造
することができる。たとえば、一般式 Rb COOH (VI) (式中、Rbは前記と同意義)で表される化合物(VI)と
一般式 (式中、Raは前記と同意義)で表される化合物(VII)
とを反応させることによって製造される。その際、化合
物(VI)は酸ハライド(酸クロライド)、酸無水物、混
合酸無水物、活性エステル等のカルボン酸の反応性誘導
体として本反応に供される。反応条件等としては既知の
条件を使用すればよい。一般式(VII)中、Raが、水素
原子である化合物(VII)を使用してエステル化反応を
行って、一般式(I)中、Raが、水素原子であるプロリ
ノールエステル(I)を製造するに際しては、化合物
(VII)中のアミノ基を保護しておいてから、当該エス
テル化反応を行いエステル化反応終了後、保護基を脱離
させることが好ましい。その際の保護基としては、エス
テル化反応の際には除去されず、エステル化反応後には
除去可能なものであれば特に制限はなく、たとえばカル
ボベンゾキシ基、t−ブトキシカルボニル基等が例示さ
れる。なお、一般式(VII)中、Raが脂肪族炭化水素残
基である化合物(VII)は、例えば一般式(VII)中、Ra
が、水素原子である化合物(VII)からChavdarian,Char
les G.;SanderS,Edward B.(Org.Prep.Proced.Int.),
13(6),389〜393(1981)に記載の方法あるいはこれ
に準ずる方法にて製造することが出来る。
本発明の外皮投与用組成物には、さらに極性化合物を配
合することが好ましい。かくして薬物の経皮吸収が相乗
的に高められる。
当該極性化合物は、溶媒としても使用しうるものであ
り、好ましい極性化合物としては、たとえば次の如き化
合物が例示される: 低級アルコール、グリセリン、グリセリンエステル、チ
オグリセロール、乳酸エステル、一般式 〔式中、R1、R2はそれぞれ水素原子または低級アルキル
(好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、iso-プ
ロピル、n−ブチルなどの炭素数1〜4のもの)を示
す〕 で表される環状尿素(II)、一般式 〔式中、R3、R4およびR5はそれぞれ水素原子または低級
アルキル(好ましくは、メチル、エチル、n−プロピ
ル、iso-プロピル、n−ブチルなどの炭素数1〜4のも
の)を示す〕 で表わされるアミド化合物(III)、アルキレングリコ
ール、モノ又はジエチレングリコールのモノアルキルエ
ーテル、ラクトン、一般式 〔式中、R6は水素原子または低級アルキル(好ましく
は、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、
n−ブチルなどの炭素数1〜4のもの)を示す〕 で表わされるピロリドン化合物(IV)、一般式 〔式中、R7は低級アルキル(好ましくは、メチル、エチ
ル、n−プロピル、iso-プロピル、n−ブチルなどの炭
素数1〜4のもの)を、nは4または5を示す〕 で表わされるラクタム化合物(V)であり、上記好適な
極性化合物の具体例は次の通りである。
低級アルコール メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルア
ルコール、iso-プロピルアルコール、n-ブチルアルコー
ル、iso-ブチルアルコール、sec-ブチルアルコール、t-
ブチルアルコール、n-アミルアルコール、iso-アミルア
ルコール、n-ヘキシルアルコール、シス−3−ヘキセノ
ール等の炭素数1〜6の脂肪族1価アルコールが好まし
いものとして例示される。
グリセリン、そのエステル エステルとしては、モノ、ジ又はトリエステルのいずれ
でもよく、酸成分としては炭素数2〜6の脂肪酸、特
に、酢酸が好ましい。具体的には、グリセリンモノアセ
テート、グリセリンジアセテートなどが列挙される。
チオグリセロール モノ、ジ又はトリグリセロールのいずれでもよく、例え
ば、α−モノチオグリセロールが例示される。
乳酸エステル エステル中、特に炭素数1〜4の低級アルキルエステル
が好ましく、具体的には、乳酸メチル、乳酸エチル、乳
酸プロピル、乳酸ブチルなどが列挙される。
環状尿素(II) 5員環のものが好ましく、低級アルキルで置換されてい
てもよい。具体的には、N,N′−ジメチルエチレン尿
素、エチレン尿素、N,N′−ジエチルエチレン尿素など
が列挙される。
アミド化合物(III) 具体的には、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、プ
ロピオンアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−
ジメチルプロピオンアミド、N,N−ジエチルプロピオン
アミドなどが列挙される。
アルキレングリコール アルキレンとしては、炭素数2〜8のものが好ましく、
具体的にはエチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタ
ンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2
−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどが列挙される。
モノ又はジエチレングリコールのモノアルキルエーテ
ル モノアルキルエーテルにおけるアルキルとしては炭素数
1〜2のものが好ましい。具体的にはエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチル
エーテルなどが挙げられる。
ラクトン 4員環または5員環のものが好ましく、具体的にはプロ
ピオラクトン、ブチロラクトンなどが挙げられる。
ピロリドン化合物(IV) 具体的には2−ピロリドン、N−メチルピロリドン等が
列挙される。
ラクタム化合物(V) 具体的にはN−メチルピペリドン、N−メチルカプロラ
クタムなどが列挙される。
プロリノールエステル(I)は、好ましくは極性化合物
とプロリノールエステル(I)の総量に対し、0.5〜70
重量%、より好ましくは1〜50重量%の割合で配合され
る。
本発明の外皮投与用組成物は、薬物の経皮吸収を有効に
促進する作用を有するものであり、これに薬物を配合し
て外用製剤を調製するか、または当該組成物の存在下に
薬物を外皮投与すれば、薬物が容易に体内へ吸収され
る。好ましくは本発明の組成物中に予め薬物が配合され
る。
薬物は、外皮投与可能な薬物であれば特に制限はなく、
それは局所作用を目的とする薬物でも全身作用を目的と
するものでもよい。本発明によれば、局所作用を目的と
する薬物であれば深部まで薬物を浸透せしめ、また全身
作用を目的とする場合は、速やかに当該薬物を血中へ移
行せしめる。薬物は、好ましくは分子量1000以下、より
好ましくは500以下である。
局所用薬物としては、具体的には、局所麻酔剤(例、塩
酸プロカイン、塩酸テトラカイン、塩酸ジブカイン、リ
ドカイン、塩酸リドカイン、酢酸ピペロカイン)、抗ヒ
スタミン剤(例、塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸
クロルフェニラミン、マレイン酸ブロムフェニラミン、
ジフェニールイミダゾール、塩酸クレミゾール)、抗生
物質(例リンコマイシン、ペニシリンG、エリスロマイ
シン、塩酸テトラサイクリン、クリンダマイシン、カナ
マイシン、オキシテトラサイクリン、クロラムフェニコ
ール、フラジオマイシン、ナイスタチン、塩酸グラミシ
ジン、バシトラシン)、抗真菌剤〔例、グリセオフルビ
ン、N−メチル−N−(3−トリル)チオカルバミン酸
−2−ナフチルエステル、塩酸ジアメタゾール、オレオ
スリシン、トリコマイシン、ピロールニトリン、5−フ
ルオロシトシン〕などがあげられる。
全身用薬物としては、具体的にはベンゾジアゼピン類
(例、ジアゼパム、ニトラゼパム、フルニトラゼパム、
ロラゼパム、プラゼパム、フルジアゼパム、クロナゼパ
ム)、利尿剤〔例、サイアザイド類(例、ベンドロフル
メチアジド、ポリチアジド、メチクロチアジド、トリク
ロルメチアジド、チクロペンチアジド、ベンチルヒドロ
クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ブメタニ
ド)〕、降圧剤(例、クロニジン)、抗ヒスタミン類
〔例、アミノエーテル類(例、ジフェンヒドラミン、カ
ルビノキサミン、ジフェニルピラリン)、エチレンジア
ミン類(例、フェンベンズアミン)、モノアミン類
(例、クロルフェニラミン)〕、非ステロイド系消炎剤
(例、インドメタシン、イブプロフェン、イブフェナッ
ク、アルクロフェナック、ジクロフェナック、メフェナ
ム酸、フルルビプロフェン、フルフェナム酸、ケトプロ
フェン)、サリチル酸ソーダ、抗悪性腫瘍剤〔例、5−
フルオロウラシル、1−(2−テトラヒドロフリル)−
5−フルオロウラシル、シタラビン、ブロクスウリジ
ン〕、ステロイド系消炎剤(例、コルチゾン、ヒドロコ
ルチゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシ
ノロン、テキサメサゾン、ベタメサゾン)、抗てんかん
剤(例、エトサクシミド)、不整脈治療剤(例、アジマ
リン、プラジマリン、ピンドロール、プロプラノール、
キニジン)、精神神経用剤(例、クロフルペリロール、
トリフルペリドール、ハロペリドール、モペロン)、ス
コポラミン類(例、メチルスコポラミン、ブチルスコポ
ラミン)、塩酸メトクロプラミド、クロロプロマジン、
アトロピン類(例、臭化メチルアトロピン、臭化メチル
アニソトロピン)、血管拡張剤(例、イソソルビットジ
ナイトレート、ニトログリセリン、四硝酸ペンタエリス
リトール、プロパニルニトレート、ジピリダモール)、
抗生物質〔例、テトラサイクリン類(例、テトラサイク
リン、オキシテトラサイクリン、メタサイクリン、ドキ
シサイクリン、ミノサイクリン)、クロラムフェニコー
ル類、エリスロマイシン類〕などがあげられる。
薬物の配合量は、所望の薬効を奏するに十分な量であれ
ばよく、それは薬物の種類、患者の体重、症状などによ
って異なるものであり、これら条件に応じて適宜選択す
ればよい。一般的には、プロリノールエステル(I)及
び極性化合物の総量に対して0.01〜20重量%、就中0.2
〜10重量%であることが好ましい。
なお、当該医薬含有組成物の皮膚塗付面積を増減するこ
とによって、薬物の使用量を調整できるのでかならずし
も上記の配合量に限定されるものではない。
本発明に係る外皮投与用組成物は、そのままあるいは製
剤上必要とされる添加剤(キャリア等)などを添加し
て、軟膏、硬膏、ローション、粘着テープ剤、含浸剤、
ゲル剤などの外用製剤として外皮に投与される。含浸剤
としては、たとえば当該外皮投与用組成物あるいは更に
既知の添加剤を配合した組成物を適当な吸着体(ガー
ゼ、濾紙、多孔質膜等)に吸着させたものがあげられ、
これは一般に粘着テープで固定することによって外皮に
適用される。また、ゲル剤としては、例えばジペンジリ
デンソルビトール〔例、ゲルオールD (新日本理化社
製)〕を用いてゲル状となし、支持体上に展着したもの
などがあげられる。また粘着テープ剤の粘着性基剤とし
ては、アクリル系共重合物、ポリビニルエーテル化合
物、ゴム系粘着性混合物など自体既知のものが挙げられ
る。その他の外用製剤も自体既知の手段にて容易に調製
することができる。
〔作用・効果〕
本発明にて使用されるプロリノールエステル(I)は、
薬物の皮膚透過および経皮吸収を高める作用を有する。
従って、外皮投与用組成物に当該プロリノールエステル
(I)を含有せしめることにより、薬物の皮膚透過性お
よび経皮吸収性を高め得る。またプロリノールエステル
(I)と極性物質とを併用することにより相乗的に薬物
の皮膚透過および経皮吸収作用が高められる。従って、
上記組成物に更に極性物質を配合することによって、薬
物のより高効率の経皮吸収性が達成される。
〔実施例〕
以下参考例、実施例、および実験例によって本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら限
定されるものではない。
参考例1〜5 Ra及びRbが第1表に挙げた基であるプロリノールエステ
ル(I)を製造した。
その製造法は全化合物ともほぼ同様であるから、代表例
として参考例1の化合物の製法を以下に示す。
(参考例1の化合物の製法) 一般式(I)中、Ra=H、Rb=−(CH2)11CH3のエステル
の製造 トリデカン酸5.0g(0.023mol)のベンゼン溶液に塩化チ
オニル25gを加え、5時間還流した。過剰の塩化チオニ
ル及びベンゼンを留去し、トリデカン酸クロリドを得
た。
次に、N−カルボベンゾキシプロリノール5.4gのベンゼ
ン溶液に、ピリジン1.8gを加え、先のトリデカン酸クロ
リドを氷冷下滴下し、2時間室温で攪拌した。その後、
飽和重曹水に注ぎ、ベンゼンで抽出し、ベンゼン層を水
および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した
後、ベンゼンを留去し、カラム精製することにより、ト
リデカン酸N−カルボベンゾキシ−2−ピロリジンメチ
ルエステルを7.1g得た。
これをメタノールに溶かし、Pd−Cを触媒とし3時間室
温、常圧で接触水添した。その後、反応液をセライト濾
過してPd−Cを除き、メタノールを留去し、カラム精製
することにより目的とするエステルを3.4g得た。収率は
49%(トリデカン酸から)。
参考例6〜10 Ra及びRbが第2表に挙げた基であるプロリノールエステ
ル(I)を製造した。その製法は全化合物ともほぼ同様
であるから、代表例として参考例6の化合物の製法を以
下に示す。
(参考例6の化合物の製法) 一般式(I)中、Ra=CH3、Rb=−(CH2)11CH3のエステ
ルの製造 プロリノール5g(0.050mol)を、THF中、−70℃で2等
量のn−ブチルリチウムと処理し、−70℃でヨウ化メチ
ル7.0gを滴下し、2時間攪拌した。徐々に温度を上げ、
氷冷で2時間反応後、1.8gの水を加え、生じた沈澱を濾
別し、濾液を濃縮し、カラム精製してN−メチルプロリ
ノール3.0gを得た。
次にトリデカン酸5.6g(0.026mol)とN−メチルプロリ
ノール3.0g(0.026mol)にP−トルエンスルホン酸を触
媒量加え、ベンゼン中で3時間共沸脱水した。反応液に
飽和重曹水を注ぎ、ベンゼン抽出し、水及び飽和食塩水
で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ベンゼンを留去
し、カラム精製することにより、目的とするエステルを
6.1g得た。収率は39%(プロリノールから)。
実施例1〜30 基本処方 (1)薬物 1重量% (2)極性化合物 89重量% (3)プロリノールエステル(I) 10重量% (1)、(2)および(3)として第3表に示したもの
を各々用いて、上記基本処方の液状組成物をまず(3)
を(2)に混合し、更に(1)を溶解することによって
調整した。
対照処方 (1)薬物 1重量% (2)ジメチルスルホキシド 99重量% (1)を(2)に溶解することにより調整した。
比較例1〜10 (1)薬物 1重量% (2)極性化合物 99重量% (1)を(2)に溶解することにより調整した。
(1)および(2)としては、第4表記載のものを使用
した。
実施例 実施例1〜30、対照処方、比較例1〜10の組成物におけ
る薬物の皮膚透過量を切除したラット腹部皮膚を使用し
て測定し、その結果を第3表および第4表に示した。
なお、第3表および第4表中のQ値は、次のことを意味
する。
Q=C/D C:実施例又は比較例における薬物の皮膚透過量 D:対照処方における薬物の皮膚透過量 (測定方法) 皮膚の表側に相当する部分が上記組成物に接し、皮膚の
裏側に相当する部分が生理食塩水に接するようにラット
皮膚をガラス製透過セルに取りつけ、生理食塩水中に透
過してきた薬物を高速液体クロマトグラフィーにて定量
した。なお、この実験は密封容器内で行った。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式: (式中、Raは水素原子または脂肪族炭化水素残基を、Rb
    は、脂肪族炭化水素残基を示し、RaとRbの炭素数の合計
    は18以下である) で表わされるプロリノールエステル(I)を含有させて
    なることを特徴とする外皮投与用組成物。
  2. 【請求項2】Raが水素原子または炭素数1〜5の脂肪族
    炭化水素残基、Rbが炭素数6〜18の脂肪族炭化水素残基
    である特許請求の範囲第(1)項記載の組成物。
  3. 【請求項3】さらに極性化合物を含有させてなることを
    特徴とする特許請求の範囲第(1)項または第(2)項
    記載の組成物。
  4. 【請求項4】極性化合物が低級アルコール、グリセリ
    ン、グリセリンエステル、チオグリセロール、乳酸エス
    テル、一般式 (式中、R1、R2はそれぞれ水素原子または低級アルキル
    を示す) で表される環状尿素(II)、一般式 (式中、R3、R4およびR5はそれぞれ水素原子または低級
    アルキルを示す) で表わされるアミド化合物(III)、アルキレングリコ
    ール、モノ又はジエチレングリコールのモノアルキルエ
    ーテル、ラクトン、一般式 (式中、R6は水素原子または低級アルキルを示す) で表わされるピロリドン化合物(IV)、一般式 (式中、R7は低級アルキルを、nを4または5を示す) で表わされるラクタム化合物(V)から選ばれる少なく
    とも一種である特許請求の範囲第(3)項記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】プロリノールエステル(I)の配合量がプ
    ロリノールエステル(I)と極性化合物との総量に対し
    て0.5〜70重量%である特許請求の範囲第(2)〜
    (4)項のいずれかに記載の組成物。
  6. 【請求項6】更に薬物を含有させてなる特許請求の範囲
    第(1)〜(5)項のいずれかに記載の組成物。
  7. 【請求項7】プロリノールエステル(I)の配合量がプ
    ロリノールエステル(I)と極性化合物との総量に対し
    て0.5〜70重量%である特許請求の範囲第(6)項記載
    の組成物。
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