JPH0712971U - ガイドの組付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 計器ケースへのガイドの組付け及び取り外し
が容易に行え、かつ抜けにくく、計器ケーブルと計器本
体あるいは計器ケースとの間に配設される緩衝部材の固
定も同時に行うガイドの組付け構造を提供する。 【構成】 計器ケース１に突出したボス部２に挿通され
る弾性を有する緩衝部材11と、ボス部２の外周近傍に切
欠部10Ａを有する突出壁10とを設けた計器ケース１と、
緩衝部材11とボス部２とを内包し、上面に計器ケーブル
８のコネクタ部８Ａを誘い込み案内するすりばち状の誘
い込み部３Ａを設け、かつ突出壁10の切欠部10Ａに係合
するフランジ３Ｆを外周面３Ｄに設けるとともに内側に
緩衝部材11を固定するリブ３Ｇを備えたガイド３とから
構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、車両用スピードメータ等の計器本体の回転軸を内装したボス部に計 器ケーブルを案内するガイドに関し、特にそのガイドの組付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図８に示すように、従来図示しない車両に配設し計器ケース１内に収納した計 器本体６から計器ケース１の孔部１Ａを介して外部に突出したボス部２に、図示 しない計器ケーブルを誘い込み案内するすりばち状の誘い込み部３Ａを備えたガ イド３は、計器ケース１に突出したボス部２の周囲に形成したボス部２を中心と した環状の溝部４を備えた筒状の壁部５に、ガイド３に形成した弾性片３Ｂの端 部の爪部３Ｃを溝部４に係合して固定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来の技術において、前記計器本体の故障などにより計器ケース１を前記 車両から取り外す必要性が生じ、計器ケース１からガイド３を取り外す場合爪部 ３Ｃが溝部４に係合しているので、容易には外しにくく、外すのに手間がかかっ ていた。さらに無理に外したりすると係合しているガイド３の爪部３Ｃが折れて しまい、ガイド３そのものの交換となることがあった。また、爪部３Ｃに図示し ない握り部を設け、この握り部を押圧し、爪部３Ｃと溝部４との係合を外す構成 のものは、取り外しは容易におこなえるが、握り部が突出し、余分なスペースを 占めていた。

【０００４】 また、前記計器ケーブルとボス部２とを組付けた後、前記車両の通常の使用に おいて、前記車両の振動等によって、各部材の組付け寸法のバラツキにより前記 計器ケーブル側が軸線方向にガタツキを生じ、これによって前記計器ケーブルが ボス部２周囲の計器ケース１背面に衝き当たり異音を発生するという問題点があ った。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、前記課題に着目したものであり、計器ケース内に計器本体を収納す るとともに、この計器本体の回転軸を内装したボス部を前記計器ケース外部に突 出し、このボス部に計器ケーブルを連結し、前記計器本体を回動指示する計器装 置において、前記計器ケーブルに設けられたコネクタ部と前記ボス部の基部側に 配設される前記計器本体あるいは前記計器ケースとの間に設けられ、前記ボス部 に挿通される弾性を有する緩衝部材と、前記ボス部の外周近傍に切欠部を有する 突出壁とを設けた計器ケースと、前記緩衝部材と前記ボス部とを内包し、上面に 前記計器ケーブルを誘い込み案内するすりばち状の誘い込み部を設け、かつ前記 突出壁の切欠部に係合するフランジを設けるとともに内側に前記緩衝部材を固定 するリブを備えたガイドとから構成することを特徴とする。

【０００６】

【作用】

計器ケースへのガイドの組付け及び取り外しが容易に行え、かつ抜けにくく、 計器ケーブルと計器本体あるいは計器ケースとの間に配設される緩衝部材の固定 も同時に行う。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案について図１〜７に基づき説明するが、前記従来例と同一箇所に は同一符号を付してその詳細な説明は省く。

【０００８】 図１は本考案の一実施例の斜視図、図２は同実施例の側面図、図３は同実施例 の組付け時の側面図、図４は同実施例の計器ケースの上面図、図５は同実施例の ガイドの上面図、図６は同実施例のガイドの断面図、及び、図７は同実施例の断 面図である。

【０００９】 本考案のガイド３の組付け構造は、計器本体６を収納する計器ケース１と、計 器本体６から計器ケース１の孔部１Ａを介して外部に突出した回転軸７を内装し たボス部２と、このボス部２に計器ケーブル８のコネクタ部８Ａを接続する時に 、コネクタ部８Ａをボス部２に誘い込み案内するガイド３とから構成されている 。

【００１０】 計器ケース１には、ボス部２を中心とし筒状のガイド３の外周に沿ってＬ字状 の突出部９と逆Ｌ字状の突出壁10とを各々２つ形成し、この突出部９と突出壁10 とは適宜間隔を有している。突出部９には、ガイド３の外周方向で、かつ時計回 りに次第に肉厚に増していくくさび形状のテーパー部９Ａを備えており、かつこ のテーパー部９Ａは弾性を有している。また突出壁10には、切欠部10Ａを備えて いる。

【００１１】 ボス部２の計器本体６側の端部には、ボス部２に挿通される弾性を有するドー ナツ形状の緩衝部材11を配設している。

【００１２】 ガイド３には、上面側に計器ケーブル８のコネクタ部８Ａをボス部２に誘い込 むためのすりばち状の誘い込み部３Ａを備えており、外周面３Ｄには、計器ケー ス１に設けたテーパー部９Ａに対応する位置に凸部３Ｅと、外周面３Ｄの下端部 には切欠部10Ａに係合するフランジ３Ｆとを備えている。

【００１３】 また、ボス部２と緩衝部材11とを内包するガイド３の内側には、緩衝部材11と ほぼ当接し固定するリブ３Ｇを90°間隔で４つ設けている。

【００１４】 以上から構成されるガイド３の組付け構造の組付け方法は、最初に緩衝部材11 をボス部２に挿通し、ボス部２の計器本体６側に配設し、次に、ガイド３のフラ ンジ３Ｆが突出壁10の切欠部10Ａ側に、そして凸部３Ｆがテーパー部９Ａの肉薄 部側に位置し、ガイド３を時計回しに回転し、フランジ３Ｆが切欠部10Ａと係合 し、かつ凸部３Ｆがテーパー部９Ａを撓ませたのちテーパー部９Ａの肉厚端部に 係止させて、ガイド３の組付けが完了する。

【００１５】 この時、緩衝部材11は、リブ３Ｇと当接することによって、固定されているが 、ガイド３が滑らかに回転するように、緩衝部材11とリブ３Ｇとは、適度のクリ アランスを有している。

【００１６】 そしてガイド３を組付けた計器ケース１を、図示しない車両に固定する時本考 案においては、前記車両に計器ケース１をはめこみ、固定された計器ケーブル８ のコネクタ部８Ａに図示しないインナシャフトの端部が回転軸７に係合し、計器 ケーブル８の端部が緩衝部材11に当接し、組付けが完了する。

【００１７】 以上の構成により、計器ケース１へのガイド３の組付けが容易であり、かつ取 り外しも容易に行える。そして、緩衝部材11を設けたことにより、計器ケーブル ８の軸線方向にガタツキ計器本体６に当接することにより生じていた異音を防ぐ ことも可能となる。

【００１８】 本考案は、前記実施例にのみ限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種 々変形しうる。例えば、ガイド３内面に設けたリブ３Ｇを筒状に形成し、緩衝部 材11を固定できるものであればよい。また、突出部と突出壁、凸部とフランジ部 をガイドの外周側に設けたが、外周側にのみ設ける必要はなく、内周側に設けて も何ら問題はない。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、前記構成により、着脱時に部材を欠損することなく、かつ緩衝部材 の着脱も容易に行うことが可能となり、確実な固定ができ、かつ計器本体の故障 などにより、計器ケースを車両から取り外す場合においても、容易に取り外すこ とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の斜視図。

【図２】同実施例の側面図。

【図３】同実施例の組付け時の側面図。

【図４】同実施例の計器ケースの上面図。

【図５】同実施例のガイドの上面図。

【図６】同実施例のガイドの断面図。

【図７】同実施例の断面図。

【図８】従来例の断面図。

【符号の説明】

１ 計器ケース ２ ボス部 ３ ガイド ３Ａ 誘い込み部 ３Ｄ 外周面 ３Ｅ 凸部 ３Ｆ フランジ ３Ｇ リブ ６ 計器本体 ７ 回転軸 ８ 計器ケーブル ８Ａ コネクタ部 ９ 突出部 ９Ａ テーパー部 10 突出壁 10Ａ 切欠部 11 緩衝部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 計器ケース内に計器本体を収納するとと
   もに、この計器本体の回転軸を内装したボス部を前記計
   器ケース外部に突出し、このボス部に計器ケーブルを連
   結し、前記計器本体を回動指示する計器装置において、
   前記計器ケーブルに設けられたコネクタ部と前記ボス部
   の基部側に配設される前記計器本体あるいは前記計器ケ
   ースとの間に設けられ、前記ボス部に挿通される弾性を
   有する緩衝部材と、前記ボス部の外周近傍に切欠部を有
   する突出壁とを設けた計器ケースと、前記緩衝部材と前
   記ボス部とを内包し、上面に前記計器ケーブルを誘い込
   み案内するすりばち状の誘い込み部を設け、かつ前記突
   出壁の切欠部に係合するフランジを設けるとともに内側
   に前記緩衝部材を固定するリブを備えたガイドとから構
   成することを特徴とするガイドの組付け構造。