JPH07127239A - 板材の固定装置及びその板材 - Google Patents
板材の固定装置及びその板材Info
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- JPH07127239A JPH07127239A JP21791393A JP21791393A JPH07127239A JP H07127239 A JPH07127239 A JP H07127239A JP 21791393 A JP21791393 A JP 21791393A JP 21791393 A JP21791393 A JP 21791393A JP H07127239 A JPH07127239 A JP H07127239A
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Abstract
上させると共に、積層体で形成した板材の取付孔を改良
して施工後の意匠性を向上させ、外観意匠に優れた建築
物の構築と、この種の建築物におけるイニシャルコスト
の低減と、それ等の併用により施工の容易化を図る。 【構成】 構造体6に固定させる固定手段5を設けた支
持部材2aと、支持部材の先端部の略周方向へ放射状に
延設させた複数本の支持アーム2bと、夫々の支持アー
ムの端部へ突設させると共に先端面に板材1のエッジ部
分の取付孔1aを挿通させたボルト3を締着させる受部
材2cとで形成させる。
Description
屋根等の面部へ複数枚の板材を構造的に配設させるため
の固定装置に関するものであり、詳しくは、主に硝子等
の建築用の板材を建物の構造体に固定装置を用いて固定
させることにより、外観意匠を向上させた建築構造にお
いて、その板材を固定するための固定装置とその固定装
置を用いる際のエッジ部分における取付孔を工夫した新
規な板材に関するものである。
築物の壁面の一部に開口部を形成し、その開口部へサッ
シ等の枠体を介して硝子板を配設しているが、最近で
は、室内空間により多くの自然光を採光させたり、アイ
ソメ等の美的な外観意匠を得るために、この種の建築構
造において枠体部分を少なくさせて開口面積をより拡大
するための工夫がなされている。
開第24857号には、硝子板を構造的に組み立てる固
定装置が開示されている。この固定装置は、方形の硝子
板を面状に接合し、且つ、夫々の硝子板のエッジ部分を
建物の構造体に直接固定させる機能を有したものであ
り、この固定装置によって壁面を形成させた建物は、夫
々の硝子板の外周にサッシ等の枠体部分を持たないため
に優れた外観意匠を提供するものである。
装置によって形成された壁面においては、板材の自重は
勿論のこと、地震等の振動荷重や、風圧等の水平荷重が
外力として加わるために、取付孔の周辺部に支持側に対
して引張応力等が生じるが、特に、板材が硝子製である
場合には、硝子破損を防止するためにこれ等の応力の発
生を防ぐ必要がある。ヨーロッパ特許公開第24857
号に開示された固定装置においては、これ等の応力を緩
和するために、垂直面内に回動可能なヒンジ部や折り曲
げ可能な取付板を採用し、外力を板材の層間変位や取付
板の曲げ応力とさせて、取付孔の周辺には絶えず許容範
囲内の応力しか発生しないように工夫されている。
ヒンジ部や取付板を設けるために構造が複雑となってコ
スト高となるだけでなく、建物の外部から壁面を観察し
た場合には、板材である硝子板を通して固定装置等が見
えるため、複雑な装置部品は意匠性を損ねる要因となっ
ていた。又、この種の固定装置は、板材を取付孔に挿通
させたボルトで固定するために、ボルトの頭部だけが板
材の平坦な面から突出するため、同様に意匠性を損ねる
要因となっていたものである。
るためになされたもので、第1の手段として、応力解析
によって得られた支持アームを採用することにより、構
造の複雑化を招くヒンジ部等を設けることなく、板材の
取付孔の周辺に生じる応力を緩和させ、その結果、固定
装置を単純化して意匠性を向上させる。又、第2の手段
として、板材を積層体で形成すると共に、その板材の取
付孔を改良することにより、締着用のボルトの頭部を板
材の表面から埋没された状態とさせて、同様に、意匠性
を向上させるものである。
と板材を採用することにより、外観意匠に優れた建築物
の構築を可能とさせ、同時に、固定装置を単純化させる
ことにより、この種の建築物におけるイニシャルコスト
の低減と、それ等の併用により施工の容易化を図ること
を目的とする。
載の固定装置の構成は、基部へ建物の構造体に固定させ
る固定手段を設けた支持部材と、支持部材の先端部の略
周方向へ放射状に延設させた複数本の支持アームと、夫
々の支持アームの端部へ突設させると共に先端面に板材
のエッジ部分の取付孔を挿通させたボルトを締着させる
受部材とで形成され、支持アームは固定荷重の支持体で
あると共に変動荷重により板材の取付孔の周辺部に発生
する応力を緩和させる適宜な弾性復元力を有した弾性体
である構成であり、特許請求の範囲の請求項2に記載の
板材の構成は、少なくとも二枚の板材を合着させた積層
体から成り、板材の外層となる板材へはボルトの頭部と
略同形状の大径の第1取付孔を形成し、内層となる板材
へはボルトの軸部と略同形状の小径の第2取付孔を形成
した構成である。
定装置は、基部へ建物の構造体に固定させる固定手段を
設けた支持部材と、支持部材の先端部の略周方向へ放射
状に延設させた複数本の支持アームと、夫々の支持アー
ムの端部へ突設させると共に先端面に板材のエッジ部分
の取付孔を挿通させたボルトを締着させる受部材とで形
成されており、従って、本発明の固定装置は、自重等に
よる水平荷重と風圧等の垂直荷重の両方を建物の構造体
に伝達する役割を備えている。
は、板材の取付孔の周辺部に発生する応力を緩和させる
適宜な弾性復元力を有した弾性体であって、応力解析に
よって得られた適宜な材質と単純化された外観意匠を有
し、板材に加わる外力をその形状及び材質により、支持
アーム自体の曲げモーメント又はねじりモーメントとし
て緩衝する。尚、本発明の実施例の固定装置では、建物
の構造体はステンレス製等のワイヤーケーブルトラスで
あり、風圧等の水平荷重を構造体自体が支えている。支
持アームは、アーチ型の湾曲した支持アームとして形成
され、複雑な回動機構を用いることなく、地震等による
板材の層間変位、風圧等による板材のたわみを可能とさ
せ、取付孔の周辺部分における許容範囲外の応力の発生
を効果的に防止している。
板材は、少なくとも二枚の板材、好ましくは、強化硝子
から成る板材とフロート硝子から成る板材とをレジン等
の中間層を介して合着させた積層体から構成され、板材
の外層となるフロート硝子へはボルトの頭部と略同形状
の大径の第1取付孔を形成し、内層となる強化硝子へは
ボルトの軸部と略同形状の小径の第2取付孔を形成した
ものである。本発明の径の異なる二つの取付孔は、ボル
トの頭部を板材の外面から埋没した状態で締着させるの
で、施工後の外観意匠を向上させると共に、応力解析に
よって得られた適宜なパッキンとの組合せにより、板材
と固定装置の受部材とを許容応力内で強固に締着させる
ことが可能である。
図面により説明する。
1の固定装置の第1実施例の概要断面図であり、図2は
本発明の特許請求の範囲の請求項1の固定装置の図1に
おけるA−A’線の概要断面図であり、図3は、本発明
の特許請求の範囲の請求項1の固定装置の第2実施例の
概要断面図であり、図4は本発明の特許請求の範囲の請
求項2の板材の概要断面図である。
論のこと、床、屋根等のあらゆる面部へ構造的に配設さ
せることが可能であり、主として許容応力度の低い硝子
製の板材1を対象とするものであるが、広義にはコンク
リート、木材、金属等のその他の軽量パネル等も包含す
るものである。又、前記板材1を固定する構造体6は、
鋼管等の方立であっても、ワイヤーケーブル、金属、コ
ンクリート、木等の混構造であっても構わない。
のものは、図1乃至図3に図示の如く、一般建物の壁
面、床、屋根等の面部へ複数枚の板材1を構造的に配設
させるための固定装置2において、前記固定装置2は、
基部へ建物の構造体6に固定させる固定手段5を設けた
支持部材2aと、該支持部材2aの先端部の略周方向へ
放射状に延設させた複数本の支持アーム2bと、該夫々
の支持アーム2bの端部へ突設させると共に先端面に板
材1のエッジ部分の取付孔1aを挿通させたボルト3を
締着させる受部材2cとで形成されると共に、前記支持
アーム2bは固定荷重の支持体であると共に変動荷重に
より前記板材1の取付孔1aの周辺部に発生する応力を
緩和させる適宜な弾性復元力を有した弾性体であること
を要旨とするものである。
如く、精密鋳造物等から成る円筒状の基部を有した支持
部材2aから成り、該支持部材2aの基部には建物のト
ラス等の構造体6に固定させる適宜な固定手段5を設け
たものであり、図1に図示の第1実施例においては、後
端部に貫通孔を形成し、該貫通孔に挿通させたワイヤー
ケーブルから成る構造体6をボルト及びナット等から成
る固定手段5で強固に固定させたものである。
構造体6の種類に応じて、別の手段を用いても構わな
く、例えば、図2に図示の第2実施例の如く、支持部材
2aの後端部に板状体を挿入することができる凹溝を形
成し、該凹溝に挿入させた鋼材等から成る構造体6のエ
ッジ部分をボルト及びナット等から成る固定手段5で固
定させても良い。
鋳造物等から成る複数本の支持アーム2bを該支持部材
2aの略周方向に放射状に延設させたものであり、図示
の例では、四枚の板材1を構造的に組立るために一対の
アーチ型の部材の頂点部分を支持部材2aの先端部へ溶
接により固着して、支持部材2aの先端部の軸方向と垂
直に交差する平面内へ四本の支持アーム2bが延設され
た状態としているが、例えば、二枚の板材1を固定させ
るために二本の支持アーム2bを延設させた実施態様等
も考慮され得る。
面にボルト3を締着させるための螺溝又はボルト挿通孔
等と、環状の平坦面を有するフランジを設けた精密鋳造
物等から成る受部材2cを夫々突設させるものである。
複数枚の板材1を配設させるには、図1に図示の如く、
夫々の板材1のエッジ部分に円形の取付孔1aを形成し
た後に、図2に図示の如く、該夫々の板材1の端縁をシ
ール材7を介して突合せ、該夫々の板材1の外面からパ
ッキン4を介して取付孔1aへ挿通させたボルト3を、
更にパッキン4を介して固定装置2の受部材2cの螺溝
へ締着させる。一方、固定装置2の支持部材2aの基部
と構造体6とを固定手段5で固定することにより、複数
枚の板材1と構造体6とを確りと固定するものである。
自重による垂直荷重、即ち、固定荷重を支える適宜な剛
性を有した支持体として機能するだけでなく、板材1に
地震や風圧等の変動荷重が加わった際には、取付孔1a
の周辺部に発生する引張応力等を支持アーム2b自体の
曲げモーメント又はねじりモーメントとして緩衝する弾
性体として機能するものである。
は、図4に図示の如く、特許請求の範囲の請求項1に記
載の固定装置2又は従来型の固定装置を用いて配設させ
る板材10に関するものであり、前記板材10は少なく
とも二枚の板材11.12を合着させた積層体から成
り、前記板材10の外層となる板材11へはボルト14
の頭部14aと略同形状の大径の第1取付孔11aを形
成すると共に、板材10の内層となる板材12へはボル
ト14の軸部14bと略同形状の小径の第2取付孔12
aを形成したことを要旨とする。
取付孔の形状を改良することにより、この種の固定装置
とのボルトによる締着を強固とするだけでなく、板材1
0の施工後における意匠性の向上に貢献するものであ
る。
の板材11と強化硝子等の板材12の中間に接着性、透
光性を有したレジン、アクリル等の液状樹脂を充填して
合着させた積層体であり、該液状樹脂は硬化した後に透
光性の中間層13を形成するものである。
へボルト14の頭部14aと略同形状の大径の第1取付
孔11aを形成すると共に、内層となる板材12へはボ
ルト14の軸部14bと略同形状の小径の第2取付孔1
2aを形成したものである。
は、請求項1に記載された固定装置2又は従来型の固定
装置(図示せず)を用いる。夫々の板材20は、端縁
を、前述の如く、シール材を介して突合せた後に、該夫
々の板材20の外面からパッキンを介して第1取付孔1
1a及び第2取付孔12aへボルト14を挿通させ、該
ボルト14を固定装置の受部材の螺溝へ締着させるもの
であり、この際、ボルト14の頭部14aは、略同形状
の大径の第1取付孔11a内に配置されるため、板材2
0の外面から突出することがない。
り、特許請求の範囲の請求項1で開示させた固定装置
は、取付孔の周辺に生じる応力を緩和する機能を有した
支持アームを採用したので、ヒンジ部等の複雑な機構を
用いることなく、装置本体の構造を単純化させることが
でき、意匠性の向上と共にこの種の建築物におけるイニ
シャルコストの低減を可能としたものである。一方、特
許請求の範囲の請求項2で開示させた板材は、積層構造
を利して径の異なる取付孔を形成したので、締着用のボ
ルトが板材の外面から突出せず、施工後の意匠性を向上
させることができる。本発明は、請求項1の固定装置と
請求項2の板材とを併用することにより、極めて外観意
匠に優れた建築物の構築を可能とさせ、施工の容易化に
も貢献する画期的で且つ有意義な発明である。
の第1実施例の概要断面図である。
の図1におけるA−A’線の概要断面図である。
の第2実施例の概要断面図である。
要断面図である。
密鋳造物等から成る複数本の支持アーム2bを該支持部
材2aの略周方向に放射状に延設させたものであり、図
示の例では、四枚の板材1を構造的に組立るために一対
のアーチ型の部材が頂点部分で一体的に接合された外観
を有する支持アーム2bを前記支持部材2aの先端部に
ボルト等で固着して、支持部材2aの先端部の軸方向と
垂直に交差する平面内へ四本の支持アーム2bが延設さ
れた状態としている。
Claims (2)
- 【請求項1】一般建物の壁面又は屋根等の面部へ複数枚
の板材を構造的に配設させるための固定装置において、
前記固定装置は基部へ建物の構造体に固定させる固定手
段を設けた支持部材と、該支持部材の先端部の略周方向
へ放射状に延設させた複数本の支持アームと、該夫々の
支持アームの端部へ突設させると共に先端面に板材のエ
ッジ部分の取付孔を挿通させたボルトを締着させる受部
材とで形成されると共に、前記支持アームは固定荷重の
支持体であると共に変動荷重により前記板材の取付孔の
周辺部に発生する応力を緩和させる適宜な弾性復元力を
有した弾性体であることを特徴とする板材の固定装置。 - 【請求項2】特許請求の範囲の請求項1に記載の固定装
置を用いて配設させる板材において、前記板材は少なく
とも二枚の板材を合着させた積層体から成り、前記板材
の外層となる板材へはボルトの頭部と略同形状の大径の
第1取付孔を形成すると共に、板材の内層となる板材へ
はボルトの軸部と略同形状の小径の第2取付孔を形成し
たことを特徴とする板材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21791393A JP3597209B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 板材の固定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21791393A JP3597209B2 (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 板材の固定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07127239A true JPH07127239A (ja) | 1995-05-16 |
JP3597209B2 JP3597209B2 (ja) | 2004-12-02 |
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ID=16711712
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3597209B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103132683A (zh) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | 苏州工业园区协诚精密五金有限公司 | 电动钻孔工具的钻头辅助件 |
KR102615226B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리를 포함하는 지붕 구조물 및 지붕 구조물의 시공 방법 |
KR102615209B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리 및 이를 포함하는 지붕 구조물 |
KR102615212B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리 및 이를 포함하는 지붕 구조물 |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP21791393A patent/JP3597209B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN103132683A (zh) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | 苏州工业园区协诚精密五金有限公司 | 电动钻孔工具的钻头辅助件 |
KR102615226B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리를 포함하는 지붕 구조물 및 지붕 구조물의 시공 방법 |
KR102615209B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리 및 이를 포함하는 지붕 구조물 |
KR102615212B1 (ko) * | 2023-03-13 | 2023-12-19 | 주식회사 일강케이스판 | 보강 어셈블리 및 이를 포함하는 지붕 구조물 |
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