JPH07126381A - ポリアミドの製造方法 - Google Patents

ポリアミドの製造方法

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JPH07126381A
JPH07126381A JP27441693A JP27441693A JPH07126381A JP H07126381 A JPH07126381 A JP H07126381A JP 27441693 A JP27441693 A JP 27441693A JP 27441693 A JP27441693 A JP 27441693A JP H07126381 A JPH07126381 A JP H07126381A
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JP
Japan
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polymerization
polyamide
acid
primary condensate
melting point
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JP27441693A
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Koji Onishi
功治 大西
Masaaki Iwamoto
正聰 岩元
Kazuhiko Kominami
一彦 小南
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Abstract

(57)【要約】 【構成】炭素数8〜14の脂肪族ジアミンとテレフタル
酸を主成分とする結晶性ポリアミドを製造するに当たっ
て、180℃〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液の2
5℃における相対粘度(ηr)が1.04〜2.5の一
次縮合物を重合し、次いで該一次縮合物を高重合度化す
ることを特徴とするポリアミドの製造方法。 【効果】本発明の製造方法を用いることにより、高耐熱
性、低吸水性の結晶性ポリアミドを容易に製造すること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特定のポリアミドの製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドはその優れた加工性、耐久
性、耐熱性、ガスバリヤ性、耐薬品性から繊維、フイル
ム、樹脂として産業用、民生用に幅広く使用されてい
る。
【0003】ポリアミドの耐熱性、低吸水性を向上させ
る方法としては、ポリアミドの原料成分としてテレフタ
ル酸およびイソフタル酸を用いることが提案されている
(特開昭59−161428号公報、特開昭59−15
5426号公報、特開昭59−53536号公報、特開
昭62−156130号公報) 。製造法としては、ナイ
ロン塩より重合物に至るまで固体状態で重合反応させる
方法などが提案されている(特開昭62−20527号
公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のテレフタル酸、イソフタル酸含有ポリアミドは通常の
溶融重合法では吐出不可能だったり、ポリマ融点がポリ
マの熱分解温度に近いため溶融重合時に分解や劣化を起
こしたりしていた。また、ナイロン塩より重合物に至る
まで固体状態で重合反応させる方法は、重合時間が長す
ぎるなどの問題点があった。
【0005】よって本発明は、高い耐熱性と低吸水性を
有する特定のポリアミドを安定して製造することを課題
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み本発明
者らは、上記課題を解決する方法について鋭意検討した
結果、特定の原料を用い一次縮合物を作り、次いで該一
次縮合物を高重合度化することによって高耐熱性、低吸
水性ポリアミドを効率よく、安定して得られることを見
出し、本発明に到達した。すなわち、本発明は、(1)
炭素数8〜14の脂肪族ジアミンとテレフタル酸を主成
分とする結晶性ポリアミドを製造するに当たって、18
0℃〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液の25℃にお
ける相対粘度(ηr)が1.04〜2.5の一次縮合物
を重合し、次いで該一次縮合物を高重合度化することを
特徴とするポリアミドの製造方法である。
【0007】本発明の結晶性ポリアミドとは炭素数8〜
14の脂肪族ジアミンとテレフタル酸を主成分とするポ
リアミドである。
【0008】炭素数8〜14の脂肪族ジアミンの具体例
としては、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミ
ノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジア
ミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,1
3−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデ
カンなどの脂肪族アルキレンジアミンである。これら長
鎖の脂肪族ジアミンは、得られるポリアミドの吸水性を
低下させるために好ましく用いられる。
【0009】これらのジアミンは単独で用いても良い
し、2種以上用いても良い。ジアミンを2種以上用いる
場合、本発明の目的から、得られるポリアミドの融点が
250℃以上となるようにジアミン種、組成を選択する
のが好ましい。
【0010】また、本発明の目的を損なわない範囲で、
上述した以外のポリアミド原料を併用することもでき
る。併用することができるポリアミド原料としては、例
えばε−カプロラクタム、ζ−エナントラクタム、η−
カプリルラクタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム
類、1.4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタ
ン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプ
タン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジ
アミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカ
ン、1,18−ジアミノオクタデカンなどの炭素数4〜
7および15〜18の脂肪族アルキレンジアミン、フェ
ニレンジアミンなどの芳香族ジアミン類、シュウ酸、マ
ロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン
酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカ
ン二酸、ドデカン二酸、プラシリン酸、テトラデカン二
酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの炭素数
2〜18の脂肪族ジカルボン酸、イソフタル酸などの芳
香族ジカルボン酸などがある。
【0011】ここでポリアミド原料および組成の選択の
目安としては、得られるポリアミドの融点がおよそ25
0℃〜350℃の範囲になるように選択することが好ま
しい。 融点が250℃未満では耐熱性が不十分であ
り、350℃を越えると加工温度が高くなりポリマが熱
分解を起こすので好ましくない。結晶性ポリアミドの重
合度については特に制限がなく、通常1%硫酸溶液の2
5℃における相対粘度(ηr)が1.8〜8.0にある
ものを任意に用いることができる。
【0012】本発明の180℃〜350℃の条件下でつ
くる一次縮合物とは、上記モノマーまたは塩の水溶液を
ナイロン66などの重合に通常用いられる加圧重合釜に
仕込み、攪拌条件下で180℃〜350℃に加熱する。
反応温度は180℃〜350℃にする必要があり、好ま
しくは190℃〜340℃、さらに好ましくは200℃
〜330℃である。反応温度が180℃よりも低いと反
応時間が長くなり好ましくない、また、反応温度が35
0℃よりも高いと一次縮合物の熱分解による発泡が起き
るため好ましくない。
【0013】本発明の一次縮合物をつくるときの圧力
は、通常0〜100kg/cm2 −G、好ましくは2〜
70kg/cm2 −G、より好ましくは5〜60kg/
cm2−Gに保つように操作される。
【0014】本発明の一次縮合物の吐出は、水蒸気加圧
下で行うことが好ましい。水蒸気圧力は、特に定めない
が、好ましくは0を越え70kg/cm2 −Gの範囲、
より好ましくは2〜60kg/cm2 −G、さらに好ま
しくは5〜60kg/cm2−Gに保つように操作され
る。水蒸気圧力は、吐出の間保持されることが好まし
く、重合槽内に水または水蒸気を供給し、吐出の間、一
定の水蒸気圧力に保つか、または増圧しながら吐出を行
うことが好ましい。系外から、定量ポンプで重合槽内に
水、好ましくはイオン交換水を供給する場合、熱交換器
を介して水を予め加熱して供給することが好ましい。加
熱温度は好ましくは100℃以上、より好ましくは15
0℃以上である。加熱温度は、重合槽内圧力の飽和水蒸
気温度であることが、重合状態の安定性を保つ上でさら
に好ましい。また、重合槽内に系外から水蒸気を供給す
る場合は、水蒸気発生用のボイラーは重合槽内の圧力よ
りも高くする必要がある。
【0015】通常のポリアミド重合ではモノマーおよび
塩中に含まれているトータルCOOH基量とトータルN
2 基量が等量になるように原料仕込みするのが一般的
であるが、本発明では原料仕込み時にジカルボン酸成分
またはジアミン成分を過剰にして、末端COOH基量ま
たは末端NH2 基量の多い一次縮合物を作ることもでき
る。また、一次縮合物の重合度調節、高重合度化での重
合度調節などの目的で、モノアミン化合物、モノカルボ
ン酸化合物、モノアミン化合物とジカルボン酸化合物、
モノカルボン酸化合物とジアミン化合物などを組合わせ
て用いることもできる。好ましくは、ジアミン化合物と
モノカルボン酸化合物との組合わせである。ジアミン化
合物としては特に限定されないが、例えば炭素数4〜1
8の脂肪族および芳香族のジアミン化合物を挙げること
ができ、好ましくは炭素数8〜14の脂肪族および芳香
族のジアミン化合物である。モノカルボン酸化合物とし
ては、特に限定されないが、例えば酢酸、安息香酸、ス
テアリン酸などを挙げることができ、好ましくは酢酸が
用いられる。
【0016】本発明の一次縮合物の相対粘度(ηr)は
1.04〜2.5であることが必要であり、好ましくは
1.08〜2.3、より好ましくは1.08〜2.1の
範囲であることが必要である。相対粘度(ηr)が1.
04未満の場合、溶融高重合度化の重合時間が長くな
り、また相対粘度(ηr)が2.5よりも大きいと一次
縮合物の溶融粘度が高くなりすぎ吐出不良を引き起こす
ので好ましくない。
【0017】本発明の一次縮合物を造る装置については
特に限定がなく、バッチ反応釜または、1〜3槽式の連
続反応装置など公知のものをしようできる。
【0018】本発明の一次縮合物を高重合度化する方法
としては、溶融機を用いる方法、固相重合する方法、溶
融機、固相重合機を併用する方法などを用いることがで
きる。溶融機を用いる場合、溶融温度は一次縮合物の融
点よりも10〜70℃高い範囲が好ましいが、ポリマの
熱分解や熱劣化を防ぐため上限温度を370℃以下にす
る必要がある。溶融押出機としては、押出機、ニーダー
を用いることができるが二軸スクリュー押出機、二軸ニ
ーダーが好ましい。
【0019】溶融機での滞留時間は特に定めないが、好
ましくは20秒以上、特に好ましくは30秒以上であ
る。滞留時間が短いと有効に高重合度化が進まないため
好ましくない。滞留時間を長くし高重合度化を進めるに
は、溶融機を2台以上直列でつなぐのも有効である。リ
ン系触媒は高重合度化に有効であり、必要に応じて添加
しても良い。
【0020】高重合度化したポリマは必要に応じ固相重
合してさらに重合度を上げることもできる。
【0021】本発明の一次縮合物を固相重合する方法と
しては不活性ガス存在下で加圧または常圧でする方法、
または、減圧下でする方法、あるいはこれらを任意に組
み合わせることもできる。固相重合温度は150℃〜融
点以下であることが必要であり、好ましくは200℃〜
融点−10℃、さらに好ましくは220℃〜融点−15
℃である。固相重合温度が150℃よりも低いと反応速
度が遅くなり好ましくない。固相重合時間は通常の成形
品に使用されるポリアミドの相対粘度になるまで任意の
時間を選ぶことができる。本発明の固相重合装置につい
ては特に制限がなく、公知のいずれの方法も使用するこ
とができる。固相重合装置の具体例としてはニーダー、
二軸パドル式、塔式、回転ドラム式およびダブルコーン
型の固相重合装置などが挙げられる。
【0022】本発明で得られるポリアミドには充填剤を
添加することができる。充填剤とは、ガラス製の繊維あ
るいはビーズ、タルク、カオリン、ウオラストナイト、
マイカ、シリカ、アルミナ、ケイソウ土、クレー、セッ
コウ、ベンガラ、グラファイト、二酸化チタン、酸化亜
鉛、銅、ステンレスなどの粉状または板状の無機系化合
物、他のポリマー繊維(炭素繊維)などであり、好まし
くはガラス繊維である。ガラス繊維としては熱可塑性樹
脂や熱硬化性樹脂などの補強剤として一般にガラス繊維
が用いられるが、特に好ましいのは直径3〜20μm程
度の連続長繊維のストランドから作られたガラスロービ
ング、ガラスチョプッドストランド、ガラス糸などであ
る。これらの充填剤はポリアミドとの密着性を良くする
ために、適当な表面処理剤(例えば、シラン系カップリ
ング剤、チタネート系カップリング剤、エポキシ系カッ
プリング剤など)で処理されていても良い。
【0023】かかる充填剤の配合割合は該ポリアミド1
00重量部に対して0〜200重量部の範囲にあること
が必要であり、好ましくは0を越えて150重量部の範
囲、とくに好ましくは10〜100重量部である。充填
剤の配合割合が200重量部を越えると、溶融時の流動
性が悪くなり、薄肉成形品を射出成形する事が困難とな
るばかりでなく、成形品外観が悪くなるので好ましくな
い。
【0024】本発明の結晶性ポリアミドに充填剤を配合
する方法については特に制限がなく、公知のいずれの方
法も使用することができる。配合方法の具体例としては
結晶性ポリアミドのペレットに充填剤をドライブレンド
し、これを単軸スクリューまたは二軸スクリュー押出機
で溶融混練する方法などが挙げられる。溶融機で高重合
度化する場合、溶融機の途中から充填剤を添加する方法
が生産効率が高く好ましい。
【0025】本発明において、一次縮合物を作るとき、
溶融高重合度化、コンパウンドあるいは成形工程など、
必要に応じて触媒、耐熱安定剤、耐候性安定剤、可塑
剤、離形剤、滑剤、結晶核剤、顔料、染料、他の重合体
などを添加することができる。これらの添加剤として
は、耐熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノ
ン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ヨウ化
銅、ヨウ化カリウムなど)、耐候性安定剤(レゾルシノ
ール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベン
ゾフェノン系、ヒンダードアミン系など)、離型剤およ
び滑剤(モンタン酸およびその塩、そのエステル、その
ハーフエステル、ステアリルアルコール、ステアラミド
およびポリエチレンワックスなど)、顔料(硫化カドミ
ウム、フタロシアニン、カーボンブラックなど)、およ
び染料(ニグロシンなど)、他の重合体(他のポリアミ
ド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレネ
ーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポ
リエーテルスルフォン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリ
スチレン、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン・α−オレフィン共重合体、アイオノマー
樹脂、SBS,SEBSなど)を挙げる事ができる。
【0026】添加剤のコンパウンドは、生産性の点か
ら、溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行
うのがより好ましい。
【0027】ポリアミドの色調改善には、酸化防止剤の
添加が有効であり、特に次亜リン酸ソーダおよびヒンダ
ードフェノール系酸化防止剤の添加が好ましい。次亜リ
ン酸ソーダは、一次縮合物の高重合度化促進にも有効で
ある。
【0028】本発明のポリアミドは、繊維、フイルム、
樹脂、接着剤、塗料などに有効である。樹脂の用途例と
してはスイッチ類、超小型スライドスイッチ、DIPス
イッチ、スイッチのハウジング、ランプソケット、結束
バンド、コネクタ、コネクタのハウジング、コネクタの
シェル、ICソケット類、コイルボビン、ボビンカバ
ー、リレー、リレーボックス、コンデンサーケース、モ
ーターの内部部品、小型モーターケース、ギヤ・カム、
ダンシングプーリー、スペーサー、インシュレーター、
ファスナー、バックル、ワイヤークリップ、自転車用ホ
イール、キャスター、ヘルメット、端子台、電動工具の
ハウジング、スターターの絶縁部分、スポイラー、キャ
ニスター、ラジエタータンク、チャンバータンク、リザ
ーバータンク、フューズボックス、エアークリーナーケ
ース、エアコンファン、ターミナルのハウジング、ホイ
ールカバー、吸排気パイプ、ベアリングリテナー、シリ
ンダーヘッドカバー、インテークマニホールド、ウオー
ターパイプインペラ、エンジンロールダンパー、クラッ
チレリーズ、スピーカー振動板、耐熱容器、電子レンジ
部品、炊飯器部品、プリンターリボンガイドなどに代表
される電気・電子関連部品、自動車・車両関連部品、家
庭・事務電気製品部品、コンピューター関連部品、ファ
クシミリ・複写機関連部品、機械関連部品、その他各種
用途に有効である。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の方
法で測定した。
【0030】1)融点(Tm) DSC(PERKIN-ELMER7 型)を用い、サンプル8〜10
mgを昇温速度20℃/minで測定して得られた融解
曲線の最大値を示す温度を(T)とする。サンプル8〜
10mgを昇温速度20℃/minで加熱しT+20℃
で5分間保持し、次に、20℃/minの降温速度で3
0℃まで冷却し、30℃で5分間保持した後、再び20
℃/minの昇温速度でT+20℃まで加熱する。この
時の融解曲線の最大値を融点(Tm)とした。
【0031】2)相対粘度(ηr) JIS K6810に従って、サンプル1gを98%硫
酸100mlに溶解し、25℃の相対粘度を測定した。
【0032】3)吸水率 ASTM 引張り1号ダンベルを用い、20℃×24時
間(水中)の吸水率を測定した。
【0033】実施例1 1,12−ジアミノドデカン,テレフタル酸、酢酸およ
びイオン交換水の合計30kgを表1の原料組成比かつ
固形分濃度20%で0.10m3 のバッチ式加圧重合釜
に仕込み、窒素置換を十分行った後、加熱を続けた。撹
拌下3.5時間かけて260℃に昇温、重合圧力を40
kg/cm2 -Gとした。さらに30分間260℃〜26
5℃で維持し反応を完結させた。吐出はイオン交換水を
定量ポンプにより、3l/hの割合で供給し、水蒸気圧
力を40kg/cm2 -Gに保ちながら、1時間かけて行
った。この一次縮合物の粘度はηr=1.3、融点は2
91℃であった。得られた一次縮合物を100℃で24
h真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で
滞留時間120秒、最高樹脂温度320℃で溶融高重合
度化した。ポリマ粘度ηr=2.6、ポリマ融点297
℃の白色ペレットを得た。一次縮合物の吐出は安定して
おり、最終的に高分子量(ηr)、高融点のポリアミド
を得ることができ、かつ吸水率が0.18%と低吸水性
にも優れていた。結果を表1に示す。
【0034】実施例2 テレフタル酸1,10−ジアミノデカン、酢酸およびイ
オン交換水の合計30kgを0.10m3 のバッチ式加
圧重合釜に仕込み、窒素置換を十分行った後、加熱を続
けた。撹拌下5時間かけて280℃に昇温し、重合圧力
を40kg/cm2 -Gとした後、さらに280℃〜28
5℃で30分間維持し反応を完結させた。 吐出はイオ
ン交換水を定量ポンプにより、2l/hの割合で供給
し、水蒸気圧力を45kg/cm2 -Gに保ちながら、1
時間かけて行った。この一次縮合物の粘度はηr=1.
5、融点は315℃であった。この一次縮合物を100
℃で24h真空乾燥した後、表1示した条件の他は実施
例1の方法で高重合度化した。 一次縮合物の吐出は安
定しており、最終的に高分子量(ηr)、高融点かつ低
吸水性のポリアミドを得ることができた。結果を表1に
示す。
【0035】実施例3〜4 実施例1の方法に従って原料仕込比を変えて評価した結
果を表1に示す。実施例3〜4の方法では、いずれも吐
出は安定しており、高重合度、高融点かつ低吸水性のポ
リアミドが得られた。
【0036】比較例1 表1に示す条件のほかは実施例1と同様の方法で原料と
して1,6−ジアミノヘキサン、テレフタル酸、酢酸を
用いた場合の一次縮合物を造った。この一次縮合物の粘
度はηr=1.15、融点は315℃であった。得られ
た一次縮合物を100℃で24h真空乾燥した後、溶融
高重合度化したところ、溶融機からアンモニア臭がし、
分解発泡状態のポリマが得られた。
【0037】比較例2〜3 原料組成比が本願を外れたものにつき、表1に示す条件
の他は実施例1と同様の方法で行った。一次縮合物は安
定して得られ、高重合度化ポリマも得られたが、炭素数
16のジアミンを用いた場合(比較例2)は融点が低
く、本願の原料組成物を主成分としないもの(比較例
3)は、融点が低く、かつ低吸水性も達成されなかっ
た。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の製造方法を用いることにより、
高耐熱性、低吸水性のポリアミドを簡便かつ安定して製
造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数8〜14の脂肪族ジアミンとテレフ
    タル酸を主成分とする結晶性ポリアミドを製造するに当
    たって、180℃〜350℃の条件下で、1%硫酸溶液
    の25℃における相対粘度(ηr)が1.04〜2.5
    の一次縮合物を重合し、次いで該一次縮合物を高重合度
    化することを特徴とするポリアミドの製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6130312A (en) * 1995-05-24 2000-10-10 Mitsui Petrochemical Industries, Ltd. Production of aromatic polyamide
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