JPH07224164A - ポリアミド樹脂の製造方法 - Google Patents

ポリアミド樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH07224164A
JPH07224164A JP33474393A JP33474393A JPH07224164A JP H07224164 A JPH07224164 A JP H07224164A JP 33474393 A JP33474393 A JP 33474393A JP 33474393 A JP33474393 A JP 33474393A JP H07224164 A JPH07224164 A JP H07224164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymerization
primary condensate
polyamide
acid
polyamide resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP33474393A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuki Miyamoto
和樹 宮本
Kazuhiko Kominami
一彦 小南
Nobuo Osanawa
信夫 長縄
Masaaki Iwamoto
正聰 岩元
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP33474393A priority Critical patent/JPH07224164A/ja
Publication of JPH07224164A publication Critical patent/JPH07224164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】炭素数4〜14の脂肪族ジアミンとテレフタル
酸とを主成分とする結晶性ポリアミドを製造するに際
し、一次縮合物重合工程によって1%硫酸溶液の25℃
における相対粘度が1.04〜2.5の一次縮合物を得
た後、高重合度化して製造する方法であって、一次縮合
物重合工程完了以前にリン系触媒を添加し、かつ一次縮
合物重合工程前に前濃縮工程を有することを特徴とする
ポリアミドの製造方法。 【効果】本発明の製造方法を採用することによって、種
々のテレフタル酸成分を有するポリアミド樹脂が効率よ
く製造できるだけでなく、色調、引張強度、引張伸び、
曲げ強度、曲げ弾性率、耐薬品性などが改善されたポリ
アミド樹脂を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミド樹脂の製造方
法に関するものであり、特に、自動車部品、電気電子部
品として適した耐熱性ポリアミド樹脂の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドはエンジニアリングプラスチ
ックとしての優れた特性を利用して、自動車分野、電気
・電子分野等で幅広く使用されている。
【0003】従来、これらの成形品はガラス繊維で強化
したナイロン6、ナイロン66が使用されてきたが(特
開昭59−161461号公報)、近年の技術革新によ
る自動車のエンジンル−ムの温度上昇やマイクロエレク
トロニクスの進展に伴い、さらに高温雰囲気下での使用
に耐え得る極薄肉成形品の材料が要求されてきた。しか
しながら、ナイロン6やナイロン66の融点(Tm)は
それぞれ220℃、260℃でありガラス繊維で強化し
た場合でも熱変形温度の限界はそれぞれの融点までであ
る。
【0004】最近、これらの高温雰囲気下での使用に耐
え得るポリアミド樹脂組成物として、テレフタル酸およ
びイソフタル酸含有ポリアミド樹脂組成物、またはそれ
らのガラス繊維強化品が数多く提案されている(特開昭
59−161428号公報、特開昭59−155426
号公報、特開昭59−53536号公報、特開昭62−
156130号公報)。
【0005】これらのポリアミドの重合方法としては高
融点であることから一次縮合物を形成したのち高重合度
化する方法が採られてきた(特開昭60−206827
号公報)。高重合度化工程は重合速度などの点で重合温
度を高くする方法が採られてきたが、重合温度を高くす
ると熱分解などが顕著となり、製品の色調や物性を低下
させてしまう問題点があった。そこで、一次縮合物形成
時および高重合度化時にリン系化合物を添加し、ポリマ
ーの熱分解を抑える方法が提案されている(特開平3−
43417号公報、特開平4−170430号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の重合方法は重合温度を低下させる本質的解決策とはな
らず、色調、引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性
率、耐薬品性などの改善が望まれていた。よって、本発
明では高重合度化過程の重合速度を速くすることにより
ポリマー本来の性能を十分に発揮でき、かつ、重合過程
の熱的負担を軽減できるポリアミド樹脂の製造方法を提
供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み本発明
者らは、上記課題を解決する方法について鋭意検討した
結果、一次縮合物の重合条件のコントロールにより高重
合度化過程の重合速度が速くなり、重合過程の熱的負担
を軽減できるだけでなく、ポリマー本来の性能を引き出
せることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発明
は、「炭素数4〜14の脂肪族ジアミンとテレフタル酸
とから形成されるアミド構造を含有する結晶性ポリアミ
ドを、150〜350℃での一次縮合物重合工程によっ
て1%硫酸溶液の25℃における相対粘度が1.04〜
2.5である一次縮合物を得た後、高重合度化して製造
する方法であって、一次縮合物重合工程の前に90〜2
20℃の範囲での溶液の前濃縮工程を有し、また原料の
仕込みから一次縮合物重合工程完了までの間にリン系触
媒を該ポリアミド100重量部に対して0.0001〜
5重量部添加することを特徴とするポリアミド樹脂の製
造方法」である。
【0008】以下に本発明の詳細を説明する。
【0009】本発明の、結晶性ポリアミドとは炭素数4
〜14の脂肪族ジアミンとテレフタル酸とからなるアミ
ド結合構造を含有するポリアミドである。
【0010】炭素数4〜14の脂肪族ジアミンの具体例
としては、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノ
ペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミ
ノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジア
ミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジ
アミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,
13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラ
デカンなどの脂肪族アルキレンジアミンである。これら
長鎖の脂肪族ジアミンは、得られるポリアミドの吸水性
を低下させるために好ましく用いられる。
【0011】これらのジアミンは単独または2種以上用
いることもできる。また本発明の結晶性ポリアミドの融
点としては好ましくは230〜340℃、さらに好まし
くは270〜340℃であるものが用いられる。この範
囲が好ましく利用されるのは、融点が低い場合には、本
発明の目的である耐熱性樹脂を得ることができず、また
融点が高すぎると、樹脂の加工の際に高温を要するため
に、熱分解反応による発泡などの問題があるためであ
る。
【0012】また、上記炭素数4〜14の脂肪族ジアミ
ン成分としては、炭素数6のもの、すなわち1,6−ジ
アミノヘキサンや、炭素数12のもの、すなわち1,1
2−ジアミノドデカンが好ましく用いられる。
【0013】また、本発明の目的を損なわない範囲で、
上述した以外のポリアミド原料を併用することもでき
る。併用することができる原料としては、例えばε−カ
プロラクタム、ζ−エナントラクタム、η−カプリルラ
クタム、ω−ラウロラクタムなどのラクタム類、1,1
5−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサ
デカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−
ジアミノオクタデカンなどの炭素数15〜18の脂肪族
アルキレンジアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族
ジアミン類、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、プラ
シリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オク
タデカン二酸などの炭素数2〜18の脂肪族ジカルボン
酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸などがあ
る。
【0014】炭素数6の脂肪族ジアミン成分を用いる場
合には、構造単位(I)
【化5】 (ヘキサメチレンテレフタルアミド単位(以下6Tと示
す))、および構造単位(II)〜(IV)から選ばれる少
なくとも1種類の構造単位、
【化6】 (ヘキサメチレンイソフタルアミド単位(以下6Iと示
す))、
【化7】 (ヘキサメチレンアジパミド単位(以下66と示
す))、
【化8】 (カプロアミド単位(以下6と示す))からなる反復単
位を有している6T含有コポリアミドが好ましく用いら
れる。
【0015】上記6T含有コポリアミドにおいて、例え
ば2成分においては、6T/6Iでは共重合比率が重量
比で45/55〜80/20、好ましくは55/45〜
80/20、より好ましくは60/40〜75/25の
範囲で用いられる。また、6T/66では共重合比率が
重量比で20/80〜80/20、好ましくは30/7
0〜70/30、より好ましくは30/70〜60/4
0の範囲で用いられる。また、6T/6では共重合比率
が重量比で40/60〜90/10、好ましくは55/
45〜85/15、より好ましくは60/40〜80/
20の範囲で用いられる。これらの6T含有コポリアミ
ドの共重合比率はポリマ融点が、おおよそ230℃〜3
40℃の範囲にある結晶性コポリアミドに関するもので
ある。6T/6I、6T/66および6T/6の重量に
よる共重合比率がそれぞれ45/55、20/80、4
0/60よりも少ないと、ポリマ融点の低下による、熱
変形温度などの耐熱性の低下、及び6T含有量減少によ
る吸水性上昇の点で好ましくない。また、6T/6I、
6T/66および6T/6の共重合比率がそれぞれ80
/20、80/20、90/10よりも多いとポリマ融
点が高くなり耐熱性は向上するが、加工温度が高くなり
ポリマーが熱分解を起こすので好ましくない。
【0016】6T含有ポリアミドにおいて、さらに3成
分以上であっても良く、その他のポリアミド単位を含有
していても良い。例えば、テトラメチレンアジパミド単
位、ヘキサメチレンセバシアミド単位、ヘキサメチレン
ドデカアミド単位、ラウロアミド単位、パラキシリレン
アジパミド単位、メタキシリレンアジパミド単位などが
挙げられる。
【0017】また、炭素数12のジアミンを用いる場合
(以下、テレフタル酸との結合単位を以下12Tと称す
る)には、テレフタル酸とのホモポリマや、ヘキサメチ
レンアジパミド単位、ドデカメチレンアジパミド単位、
ヘキサメチレンイソフタルアミド単位、ドデカメチレン
イソフタルアミド単位、ドデカメチレンイソフタルアミ
ド単位、カプロアミド単位などの反復単位が共重合され
た12T含有ポリアミドが好ましく用いられる。
【0018】本発明で得られる結晶性ポリアミドの重合
度については特に制限がなく、通常1%硫酸溶液の25
℃における相対粘度(ηr)が1.8〜8.0にあるも
のを任意に用いることができる。
【0019】本発明の一次縮合物は、上記組成を与える
モノマーまたは塩の水溶液を、ポリアミドであるナイロ
ン66などの重合に通常用いられる加圧重合釜に仕込み
水などを溶媒とする溶液として、リン系触媒を添加し、
かつ溶液の前濃縮を行った後、撹拌条件下で重合反応す
ることによって得られる。
【0020】本発明のリン系触媒は、重合反応の触媒機
能を有するものであり、たとえば、次亜リン酸塩、リン
酸塩、次亜リン酸、リン酸、リン酸エステル、ポリメタ
リン酸類、ポリリン酸類、ホスフィンオキサイド類、ホ
スホニウムハロゲン化合物などが好ましく、次亜リン酸
塩、リン酸塩、次亜リン酸、リン酸が特に好ましく用い
られる。次亜リン酸塩としては、たとえば、次亜リン酸
ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜リン酸カルシウ
ム、次亜リン酸マグネシウム、次亜リン酸アルミニウ
ム、次亜リン酸バナジウム、次亜リン酸マンガン、次亜
リン酸亜鉛、次亜リン酸鉛、次亜リン酸ニッケル、次亜
リン酸コバルト、次亜リン酸アンモニウムなどが好まし
く、次亜リン酸ナトリウム、次亜リン酸カリウム、次亜
リン酸カルシウム、次亜リン酸マグネシウムが特に好ま
しい。リン酸塩としては、たとえば、リン酸ナトリウ
ム、リン酸カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸カ
ルシウム、リン酸バナジウム、リン酸マグネシウム、リ
ン酸マンガン、リン酸鉛、リン酸ニッケル、リン酸コバ
ルト、リン酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム
などが好ましい。リン酸エステルとしては、たとえば、
リン酸エチルオクタデシルなどが挙げられる。ポリメタ
リン酸類としては、たとえば、トリメタリン酸ナトリウ
ム、ペンタメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、ポリメタリン酸などが挙げられる。ポリリン
酸類としては、たとえば、テトラポリリン酸ナトリウム
などが挙げられる。ホスフィンオキサイド類としては、
たとえば、ヘキサメチルホスホルアミドなどが挙げられ
る。
【0021】本発明のリン系触媒の添加量としては、該
コポリアミド100重量部に対して0.0001〜5重
量部が用いられ、0.001〜1重量部が好ましい。ま
た、添加時期は原料仕込み時から一次縮合物重合工程の
完了までの間であればいずれであってもよい。また、た
とえば、原料仕込み時と前濃縮工程完了時との両方で添
加するような多数回の添加をしてもよい。さらには、高
重合度化時にさらに追添加することも制限されない。
【0022】次に、本発明の特徴である溶液の前濃縮工
程について説明する。
【0023】本発明の、溶液での原料仕込み濃度は通常
20〜90重量%であり、30〜85重量%が好まし
い。前濃縮工程では、原料仕込み濃度の値+2〜+75
重量%、さらに好ましくは+5〜+65重量%の濃度ま
で濃縮することが好ましい。
【0024】本発明の前濃縮工程は、90〜220℃の
範囲で行なわれ、さらに100〜210℃が好ましく、
130〜200℃が特に好ましい。濃縮工程の圧力は通
常0〜23kg/cm2 −G、好ましくは1〜10kg
/cm2 −Gである。また、濃縮促進のため、たとえ
ば、窒素気流などにより強制排出の操作を行うこともで
きる。本発明の方法によって、高重合度化時に反応速度
の増加が見られるが、これは前濃縮工程時にリン系触媒
がミクロ分散するため発現するものであり、前濃縮工程
時に一部重合が進行することも認められる。また、ミク
ロ分散を促進するため、たとえば、攪拌、バブリングな
どの操作を併用することもできる。
【0025】本発明の一次縮合物重合工程は前濃縮工程
後に、撹拌条件下で150℃〜350℃の範囲の温度に
加熱することによって行われる。反応温度は150℃〜
350℃にする必要があり、好ましくは180℃〜34
0℃、さらに好ましくは190℃〜330℃である。反
応温度が150℃よりも低いと反応時間が長くなり好ま
しくない。また、反応温度が350℃よりも高いと結晶
性コポリアミドの熱分解による発泡が起きるため好まし
くない。また一般的には、反応速度を高めるために、一
次縮合物重合工程は前濃縮工程の温度よりも高い温度で
行なわれる。また反応時の圧力は、通常、前濃縮工程完
了時圧力〜100kg/cm2 −G、好ましくは前濃縮
工程完了時圧力〜70kg/cm2 −G、より好ましく
は前濃縮工程完了時圧力〜60kg/cm2 −Gの範囲
に保つように操作される。本工程の終了後、一般的には
吐出を行なう。吐出は、水蒸気加圧下で行うことが好ま
しい。水蒸気圧力は、特に定めないが、好ましくは0を
越えて70kg/cm2 −G以下の範囲、より好ましく
は2〜60kg/cm2 −G、さらに好ましくは5〜6
0kg/cm2 −Gに保つように操作される。水蒸気圧
力は、吐出の間保持されることが好ましく、重合槽内に
水または水蒸気を供給し、吐出の間一定の水蒸気圧力に
保つか、または増圧しながら吐出を行うことが好まし
い。系外から、定量ポンプで重合槽内に水、好ましくは
イオン交換水を供給する場合、熱交換器を介して水を予
め加熱して供給することが好ましい。加熱温度は好まし
くは100℃以上、より好ましくは150℃以上であ
る。加熱温度は、重合槽内圧力の飽和水蒸気温度である
ことが、重合状態の安定性を保つ上でさらに好ましい。
また、重合槽内に系外から水蒸気を供給する場合は水蒸
気発生用のボイラーの圧力は、重合槽内の圧力よりも高
くする必要がある。
【0026】得られる一次縮合物の1%硫酸溶液の25
℃における相対粘度は、1.04〜2.5であることが
必要で、好ましくは1.08〜2.3、さらに好ましく
は1.08〜2.1の範囲であることが好ましい。相対
粘度が1.04未満の場合、溶融高重合度化の重合時間
が長くなり、また、相対粘度が2.5を越えると一次縮
合物の溶融粘度が高くなり過ぎ、吐出不良を起こすので
好ましくない。一次縮合物を造る装置については特に制
限がなく、バッチ反応釜または、1〜3槽式の連続反応
装置など公知のものを使用できる。
【0027】次に、一次縮合物を高重合度化する方法と
しては、溶融機を用いる方法、固相重合する方法、溶融
機、固相重合機を併用する方法などを用いることができ
る。溶融機を用いる場合、溶融温度は一次縮合物の融点
よりも10〜70℃高い範囲が好ましい。また6T含有
量が多いなどの理由によって、融点の高い一次縮合物を
用いる場合には、ポリマの熱分解や熱劣化を防ぐため温
度を370℃以下にする必要がある。溶融押出機として
は、押出機、ニ−ダ−を用いることができるが二軸スク
リュ−押出機、二軸ニ−ダ−が好ましい。溶融機での滞
留時間は特に定めないが、好ましくは20秒以上、特に
好ましくは30秒以上である。滞留時間が短いと有効に
高重合度化が進まないため好ましくない。滞留時間を長
くし高重合度化を進めるには、溶融機を2台以上直列で
つなぐのも有効である。高重合度化したポリマは必要に
応じてさらに固相重合してさらに重合度を上げることも
できる。
【0028】本発明の一次縮合物を固相重合によって、
高重合度化する方法としては、不活性ガス存在下で加圧
または常圧でする方法、または、減圧下でする方法、あ
るいはこれらを任意に組み合わせることもできる。固相
重合温度は150℃〜(一次縮合物の融点)であること
が必要であり、好ましくは200℃〜(一次縮合物の融
点−10℃)、さらに好ましくは220℃〜(一次縮合
物の融点−15℃)である。固相重合温度が150℃よ
りも低いと反応速度が遅くなり好ましくない。固相重合
時間は通常の成形品に使用されるコポリアミドの相対粘
度になるまで任意の時間を選ぶことができる。本発明の
固相重合装置については特に制限がなく、公知のいずれ
の方法も使用することができる。固相重合装置の具体例
としてはニ−ダ−、二軸パドル式、塔式、回転ドラム式
およびダブルコ−ン型の固相重合装置などが挙げられ
る。
【0029】通常のポリアミド重合ではモノマー、およ
びジカルボン酸/ジアミン塩中に含まれるトータルカル
ボキシ基量とトータルアミノ基量が等量になるように原
料仕込みするのが一般的であるが、本発明では原料仕込
み時にジカルボン酸成分またはジアミン成分を過剰にし
て、末端カルボキシル基量または末端アミノ基量の多い
結晶性コポリアミドを作ることもできる。過剰のジカル
ボン酸またはジアミンの添加量は0〜10モル%、好ま
しくは0.3〜10モル%、より好ましくは0.3〜8
モル%、さらに好ましくは0.5〜7モル%の範囲が用
いられる。添加量が10モル%を越えると高重合度化が
困難になるので好ましくない。また、本発明の重合反応
では、結晶性コポリアミドの重合度調節、高重合度化で
の重合度調節を容易にするため、重合度調節剤の添加が
有効である。重合度調節剤としては、通常モノアミン化
合物、モノカルボン酸化合物が用いられるが、好ましく
は酢酸、安息香酸、ステアリン酸であり、特に好ましく
は酢酸、安息香酸である。重合度調節剤は、構成成分モ
ノマ−のモル数、および塩のジカルボン酸成分単位およ
びジアミン成分単位のト−タルモル数に対し0〜0.1
倍モル、好ましくは0.0001〜0.05倍モル用い
られる。
【0030】本発明で得られるポリアミド樹脂組成物に
はさらに充填剤を添加することができる。充填剤として
は、ガラス製の繊維あるいはビ−ズ、タルク、カオリ
ン、ウオラストナイト、マイカ、シリカ、アルミナ、ケ
イソウ土、クレー、セッコウ、ベンガラ、グラファイ
ト、二酸化チタン、酸化亜鉛、銅、ステンレスなどの粉
状または板状の無機系化合物、他のポリマ−繊維(炭素
繊維)などが例示され、好ましくはガラス繊維である。
ガラス繊維として特に好ましいのは直径3〜20μm程
度の連続長繊維のストランドから作られたガラスロ−ビ
ング、ガラスチョプドストランド、ガラス糸などであ
る。かかる充填剤の配合割合は通常、該ポリアミド樹脂
組成物100重量部に対して0〜200重量部の範囲で
あり、好ましくは0を越えて150重量部の範囲、とく
に好ましくは10〜100重量部である。充填剤の配合
割合が200重量部を越えると、溶融時の流動性が悪く
なり、薄肉成形品を射出成形する事が困難となるばかり
でなく、成形品外観が悪くなるので好ましくない。本発
明のポリアミド樹脂組成物に充填剤を配合する方法につ
いては特に制限がなく、公知のいずれの方法も使用する
ことができる。配合方法の具体例としては結晶性コポリ
アミドのペレットに充填剤をドライブレンドし、これを
単軸スクリュ−または二軸スクリュ−押出機で溶融混練
する方法などが挙げられる。また、溶融機で高重合度化
する場合、溶融機の途中から充填剤を添加する方法が生
産効率が高く好ましい。
【0031】本発明において、溶融重合、溶融高重合度
化、コンパウンドあるいは成形工程など、必要に応じて
触媒、耐熱安定剤、耐候性安定剤、可塑剤、離形剤、滑
剤、結晶核剤、顔料、染料、他の重合体などを添加する
ことができる。これらの添加剤としては、耐熱安定剤
(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファ
イト系およびこれらの置換体、ヨウ化銅、ヨウ化カリウ
ムなど)、耐候性安定剤(レゾルシノール系、サリシレ
ート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒ
ンダードアミン系など)、離型剤および滑剤(モンタン
酸およびその塩、そのエステル、そのハーフエステル、
ステアリルアルコール、ステアラミド、各種ビスアミ
ド、ビス尿素およびポリエチレンワックスなど)、顔料
(硫化カドミウム、フタロシアニン、カ−ボンブラック
など)、および染料(ニグロシンなど)、他の重合体
(他のポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、
ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、
液晶ポリマ−、ポリエ−テルスルフォン、ABS樹脂、
SAN樹脂、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィン共重合
体、アイオノマ−樹脂、SBS,SEBSなど)を挙げ
る事ができる。
【0032】添加剤のコンパウンドは、生産性の点か
ら、溶融機において高重合度化と同時あるいは連続で行
うのがより好ましい。
【0033】本発明の熱可塑性樹脂およびその組成物
は、スイッチ類、超小型スライドスイッチ、DIPスイ
ッチ、スイッチのハウジング、ランプソケット、結束バ
ンド、コネクタ、コネクタのハウジング、コネクタのシ
ェル、ICソケット類、コイルボビン、ボビンカバー、
リレー、リレーボックス、コンデンサーケース、モータ
−の内部部品、小型モーターケース、ギヤ・カム、ダン
シングプーリー、スペーサー、インシュレーター、ファ
スナー、バックル、ワイヤークリップ、自転車用ホイー
ル、キャスター、ヘルメット、端子台、電動工具のハウ
ジング、スターターの絶縁部分、スポイラー、キャニス
ター、ラジエタータンク、チャンバータンク、リザーバ
ータンク、フューズボックス、エアークリーナーケー
ス、エアコンファン、ターミナルのハウジング、ホイー
ルカバー、吸排気パイプ、ベアリングリテナー、シリン
ダーヘッドカバー、インテークマニホールド、ウオータ
ーパイプインペラ、エンジンロールダンパー、クラッチ
レリーズ、スピーカー振動板、耐熱容器、電子レンジ部
品、炊飯器部品、プリンターリボンガイド、ICチップ
間の両面接着テープ、ICとリードの両面接着テープな
どに代表される電気・電子関連部品、自動車・車両関連
部品、家庭・事務電気製品部品、コンピューター関連部
品、ファクシミリ・複写機関連部品、機械関連部品、そ
の他各種用途に有効である。
【0034】
【実施例】以下に実施例を示し本発明をさらに詳しく説
明する。なお、実施例および比較例中の諸特性は次の方
法で測定した。
【0035】1)融点(Tm) DSC(PERKIN-ELMER7 型)を用い、サンプル8〜10
mgを昇温速度20℃/minで測定して得られた融解
曲線の最大値を示す温度を(T)とする。サンプル8〜
10mgを昇温速度20℃/minで加熱しT+20℃
で5分間保持し次に、20℃/minの降温速度で30
℃まで冷却し、30℃で5分間保持した後、再び20℃
/minの昇温速度でT+20℃まで加熱する。この時
の融解曲線の最大値を融点(Tm)とした。
【0036】2)相対粘度 JIS K6810に従って、サンプル1gを98%濃
硫酸100mlに溶解し、25℃の相対粘度を測定し
た。なお以下、相対粘度をηrと略称する。
【0037】3)色調 スガ試験機(株)製のカラーコンピューターを用いてY
I値を測定した。
【0038】4)引張り強さおよび引張り伸び ASTM D638に準じて測定した。
【0039】5)曲げ強度および曲げ弾性率 ASTM D790に準じて測定した。
【0040】6)耐薬品性(耐LLC性) ASTM 1号ダンベルをLLC(トヨタ純正ロングラ
イフクーラント、トヨタ自動車(株)製)の50重量%
水溶液に浸し、オートクレーブ中130℃で500時間
処理した後、ASTM D638に準じて引張り強さを
測定した。
【0041】以下に各実施例を説明する。なお表1、表
2に反応条件、特性などを示してあり、その中にモノカ
ルボン酸の添加量を示してある。この量は、構成成分の
モノマーのモル数、および塩のジカルボン酸成分単位お
よびジアミン成分単位のトータルモル数に対する量(モ
ル%)を意味している。
【0042】まず6T含有ポリアミドに関する実施例を
説明する。
【0043】実施例1 ヘキサメチレンアンモニウムアジペ−ト(66塩)9.
00kg、テレフタル酸2.85kg、ヘキサメチレン
ジアミンの64.5重量%水溶液3.09kg、酢酸3
1g,イオン交換水6.38kgおよび次亜リン酸ナト
リウム3.7gを0.10m3 のバッチ式加圧重合釜に
仕込み、窒素置換を充分行った後、140℃に昇温し、
撹拌下圧力4.0kg/cm2 で濃度80重量%まで前
濃縮した。引き続いて撹拌下3.5hrかけて230℃
に昇温、重合圧力を15kg/cm2 −Gとした。さら
に30min間230℃〜235℃で維持し反応を完結
させた。吐出はイオン交換水を定量ポンプにより、3l
/hrの割合で供給し、水蒸気圧を12kg/cm2
Gに保持しながら、1時間かけて行った。この一次縮合
物の粘度はηr=1.2、融点は270℃の一次縮合物
であった。
【0044】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間95秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
300℃で溶融高重合度化した。ポリマの相対粘度ηr
=2.5、ポリマ融点280℃の白色ペレットを得た。
重合条件および測定結果を表1に示す。
【0045】実施例2 テレフタル酸8.24kg,ヘキサメチレンジアミンの
64.5重量%水溶液8.93kg、ε−カプロラクタ
ム6.00kg、酢酸61.5gおよびイオン交換水
5.40kgを0.10m3 のバッチ式加圧重合釜に仕
込み、窒素置換を充分行った後、170℃に昇温し、撹
拌下圧力7.0kg/cm2 で濃度85重量%まで前濃
縮し、次亜リン酸ナトリウム10gを添加した。引き続
いて撹拌下5hrかけて270℃に昇温し重合圧力を4
0kg/cm2 −Gとした後、さらに270℃〜275
℃で30min間反応を完結させた。吐出はイオン交換
水を定量ポンプにより、2l/hrの割合で供給し、水
蒸気圧を45kg/cm2 −Gに保持しながら1時間か
けて行った。得られた一次縮合物の融点は300℃、η
rは1.5の一次縮合物であった。
【0046】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間75秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
318℃で溶融高重合度化した。ポリマの相対粘度ηr
=2.6、ポリマ融点302℃の白色ペレットを得た。
重合条件および測定結果を表1に示す。
【0047】実施例3〜5 実施例1の方法に従って重合および高重合度化した。結
果を表1に示す。実施例1〜5の方法では、いずれも色
調、引張強度、引張伸び、曲げ強度、曲げ弾性率、耐薬
品性が優れたポリアミド樹脂が得られた。
【0048】比較例1 実施例1と同様の仕込みを行い、前濃縮することなく、
同様の重合を行った。この一次縮合物の相対粘度はηr
=1.2、融点は270℃の一次縮合物であった。
【0049】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間95秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
332℃で溶融高重合度化した。ポリマの相対粘度ηr
=2.5、ポリマ融点279℃の白色ペレットを得た。
重合条件および測定結果を表1に示す。
【0050】比較例2 実施例2の仕込みにおいてリン系触媒を添加することな
く、前濃縮および重合を全く同様に行った。得られた一
次縮合物の融点は300℃、ηrは1.5の一次縮合物
であった。
【0051】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間75秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
335℃で溶融高重合度化した。ポリマの相対粘度ηr
=2.0、ポリマ融点297℃のペレットを得た。重合
条件および測定結果を表1に示す。
【0052】比較例3 実施例1と同様の仕込みを行い、前濃縮することなく、
同様の重合を行った。この一次縮合物の相対粘度はηr
=1.2、融点は270℃の一次縮合物であった。
【0053】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間95秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
300℃で溶融高重合度化した。ポリマの相対粘度ηr
=1.9、ポリマ融点276℃の白色ペレットを得た。
重合条件および測定結果を表1に示す。
【0054】比較例1、3と実施例1において、高重合
度化における樹脂温度および得られるηrを比べること
により、実施例の重合速度が高いことがわかる。また、
比較例1、2は色調が劣り、比較例2、3は引張り強
さ、引張り伸び、曲げ強度、曲げ弾性率、耐薬品性が劣
っていた。
【0055】
【表1】
【0056】次に、6T含有コポリアミドでないものの
実施例を説明する。
【0057】実施例6 1,12−ジアミノドデカンとテレフタル酸とを同モル
(両者を合わせて12Tと称する)、さらに酢酸、次亜
リン酸ナトリウムおよびイオン交換水の合計30kgを
表1の原料組成比かつ固形分濃度60%で、0.10m
3 のバッチ式加圧重合釜に仕込み、窒素置換を十分に行
った後、150℃に昇温し、圧力5.0kg/cm2
濃度80重量%まで前濃縮した。引き続いて攪拌下3.
5時間かけて260℃に昇温、重合圧力を15kg/c
2 -Gとした。さらに、30分間260〜265℃で維
持し反応を完結させた。吐出はイオン交換水を定量ポン
プにより、3l/hrの割合で供給し、水蒸気圧を12
kg/cm2 -Gに保持しながら、1時間かけて行った。
この1次縮合物の粘度はηr=1.50、融点は296
℃の1次縮合物であった。
【0058】得られた1次縮合物を100℃で24時間
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間100秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温
度318℃で溶融高重合度化した。ポリマ粘度ηr=
2.6、ポリマ融点305℃の白色ペレットを得た。重
合条件および測定結果を表2に示す。
【0059】実施例7 1,12−ジアミノドデカンとテレフタル酸とを同モル
(両者を合わせて12Tと称する)、ヘキサメチレンア
ンモニウムアジペート(66と称する)、酢酸およびイ
オン交換水の合計30kgを表2の原料組成比かつ固形
分濃度60%で、0.10m3 のバッチ式加圧重合釜に
仕込み、窒素置換を十分に行った後、140℃に昇温
し、圧力4.0kg/cm2 で濃度80重量%まで前濃
縮した。濃縮完了後、表1の原料組成比の次亜リン酸ナ
トリウムを重合釜に加え、引き続いて攪拌後5時間かけ
て270℃に昇温し重合圧力を20kg/cm2 -Gとし
た。さらに270〜275℃で30分間反応を完結させ
た。吐出はイオン交換水を定量ポンプにより、2l/h
rの割合で供給し、水蒸気圧を10kg/cm2 -Gに保
持しながら、1時間かけて行った。この1次縮合物の粘
度はηr=1.5、融点は290℃の1次縮合物であっ
た。
【0060】得られた1次縮合物を100℃で24時間
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間85秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
316℃で溶融高重合度化した。ポリマ粘度ηr=2.
6、ポリマ融点295℃の白色ペレットを得た。重合条
件および測定結果を表2に示す。
【0061】実施例8 1,12−ジアミノドデカンとテレフタル酸とを同モル
(両者を合わせて12Tと称する)、1,6−ジアミノ
ヘキサンとイソフタル酸とを同モル(両者を合わせて6
Iと称する)を用いて、表2に記載の組成、反応条件で
ある他は、実施例6と同様の方法によって、重合および
高重合度化した。得られた特性を表2に示す。
【0062】実施例9 1,4−ジアミノブタンとテレフタル酸とを同モル(両
者を合わせて4Tと称する)、ヘキサメチレンアンモニ
ウムアジペート(66と称する)を用いて、表2に記載
の組成、反応条件である他は、実施例6と同様の方法に
よって、重合および高重合度化した。得られた特性を表
2に示す。
【0063】比較例4 炭素数18のアミンである1,18−ジアミノオクタデ
カンとテレフタル酸とを同モル(両者を合わせて18T
と称する)を用いて、表2に記載の組成、反応条件であ
る他は、実施例6と同様の方法によって、重合および高
重合度化した。得られた特性を表2に示す。
【0064】比較例5 実施例7と同じ仕込みを行い、前濃縮を行うことなく同
様の重合を行った。得られた一次縮合物の融点は300
℃、ηrは1.4の一次縮合物であった。
【0065】得られた一次縮合物を100℃で24hr
真空乾燥した後、30mmφのベント式二軸押出機で滞
留時間85秒、真空度−700mmHg、最高樹脂温度
310℃で溶融高重合度化した。ポリマ粘度ηr=2.
00、ポリマ融点283℃の白色ペレットを得た。重合
条件および測定結果を表2に示す。
【0066】炭素数18のジアミンを用いた比較例4で
は、1次縮合物は安定して得られ、高重合度化ポリマも
得られたが、融点が低かった。比較例5と実施例7を比
べることにより、実施例の重合速度の速いことがわか
る。また、比較例5は物性が劣っていた。
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明の製造方法を採用することによっ
て、種々のテレフタル酸成分を有するポリアミド樹脂が
効率よく製造できるだけでなく、色調、引張強度、引張
伸び、曲げ強度、曲げ弾性率、耐薬品性などが改善され
ることから、特に電気・電子部品用材料、自動車部品と
して適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩元 正聰 愛知県名古屋市港区大江町9番地の1 東 レ株式会社名古屋事業場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数4〜14の脂肪族ジアミンとテレ
    フタル酸とから形成されるアミド構造を含有する結晶性
    ポリアミドを、150〜350℃での一次縮合物重合工
    程によって1%硫酸溶液の25℃における相対粘度が
    1.04〜2.5である一次縮合物を得た後、高重合度
    化して製造する方法であって、一次縮合物重合工程の前
    に90〜220℃の範囲での溶液の前濃縮工程を有し、
    また原料の仕込みから一次縮合物重合工程完了までの間
    にリン系触媒を該ポリアミド100重量部に対して0.
    0001〜5重量部添加することを特徴とするポリアミ
    ド樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 結晶性ポリアミドの融点が230℃〜3
    40℃の範囲にあるものであることを特徴とする請求項
    1記載のポリアミド樹脂の製造方法
  3. 【請求項3】 該脂肪族ジアミンの炭素数が12である
    ことを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹
    脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 該脂肪族ジアミンの炭素数が6であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のポリアミド樹脂
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 結晶性ポリアミドがコポリアミドであっ
    て、構造単位(I) 【化1】 および構造単位(II)〜(IV)から選ばれる少なくとも
    1種類の構造単位、 【化2】 【化3】 【化4】 からなる反復単位を有するものであることを特徴とする
    請求項4記載のポリアミド樹脂の製造方法。
JP33474393A 1993-12-13 1993-12-28 ポリアミド樹脂の製造方法 Pending JPH07224164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33474393A JPH07224164A (ja) 1993-12-13 1993-12-28 ポリアミド樹脂の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31207293 1993-12-13
JP5-312072 1993-12-13
JP33474393A JPH07224164A (ja) 1993-12-13 1993-12-28 ポリアミド樹脂の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07224164A true JPH07224164A (ja) 1995-08-22

Family

ID=26567020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33474393A Pending JPH07224164A (ja) 1993-12-13 1993-12-28 ポリアミド樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07224164A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524711A (ja) * 2006-01-26 2009-07-02 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 半結晶性半芳香族ポリアミド
JP2010534258A (ja) * 2007-07-23 2010-11-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. E/eコネクタおよびそこに使用されるポリマー組成物
JP2011026396A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアミド樹脂の製造方法
JP2020056419A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 Ntn株式会社 樹脂製プーリ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009524711A (ja) * 2006-01-26 2009-07-02 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 半結晶性半芳香族ポリアミド
US9428612B2 (en) 2006-01-26 2016-08-30 Dsm Ip Assets B.V. Semi-crystalline semi-aromatic polyamide
JP2010534258A (ja) * 2007-07-23 2010-11-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. E/eコネクタおよびそこに使用されるポリマー組成物
JP2011026396A (ja) * 2009-07-23 2011-02-10 Asahi Kasei Chemicals Corp ポリアミド樹脂の製造方法
JP2020056419A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 Ntn株式会社 樹脂製プーリ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5709890B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JP2016528312A (ja) 脂肪族又は部分芳香族ポリアミドを連続的に製造する方法
US5663284A (en) Copolymerized polyamide and a production process/thereof
JPH083312A (ja) ポリアミド、その製造方法および樹脂組成物
JP3525607B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP2007332353A (ja) ポリアミド樹脂
JP3458545B2 (ja) ポリアミドの製造方法およびポリアミド重合用2軸押出機
JP3395390B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JP2000204239A (ja) ポリアミド組成物
JP3367276B2 (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP3458544B2 (ja) 共重合ポリアミドおよびその製造方法
JP3395389B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JPH07224164A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP3409436B2 (ja) 樹脂組成物、その製造方法および樹脂加工品
JP3175478B2 (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP2014133871A (ja) ポリアミド樹脂組成物およびその製造方法
JPH08197601A (ja) 共重合ポリアミド溶融成形物およびその製造法
JP3201115B2 (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JPH07126381A (ja) ポリアミドの製造方法
JPH09221590A (ja) ポリアミド樹脂組成物
JP3525606B2 (ja) ポリアミド樹脂組成物
JPH0782372A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JP3248287B2 (ja) ポリアミドの製造方法
JPH07188409A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法
JPH07126380A (ja) ポリアミド樹脂の製造方法